JP2002352694A - 電極、電子放出素子及びそれを用いた装置 - Google Patents

電極、電子放出素子及びそれを用いた装置

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JP2002352694A JP2001157826A JP2001157826A JP2002352694A JP 2002352694 A JP2002352694 A JP 2002352694A JP 2001157826 A JP2001157826 A JP 2001157826A JP 2001157826 A JP2001157826 A JP 2001157826A JP 2002352694 A JP2002352694 A JP 2002352694A
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boron nitride
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Takashi Sugino
隆 杉野
Masaki Kusuhara
昌樹 楠原
Masaru Umeda
優 梅田
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Watanabe Shoko KK
M Watanabe and Co Ltd
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Watanabe Shoko KK
M Watanabe and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のスピント型冷陰極やカーボンナノチュ
ーブやカーボンナノファイバの電子放出特性の更なる改
善を図り、低電圧で高輝度の電子放出が可能な高性能電
子放出装置を作製し、フラットパネルディスプレー、撮
像装置、電子ビーム装置、マイクロ波進行波管のキーデ
バイスとして提供する。 【解決手段】 スピント型冷陰極やカーボンナノチュー
ブやカーボンナノファイバおよび凹凸を有する金属や半
導体基板に厚さ50nm以下の電子親和力4.0eV以
下の半導体膜を設けて電子放出装置を作製する。前記半
導体薄膜として窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ア
ルミニウムホウ素、窒化アルミニウムガリウム、窒化ホ
ウ素ガリウムなどのIII族原子と窒素原子の化合物、窒
化ホウ素炭素、ダイヤモンドのいずれを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体からの電子放
出を利用する電極、電子放出素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷陰極はフィールドエミッションディス
プレー、電子ビーム露光機、マイクロ波進行波管、撮像
素子等に応用できる。また、電子ビームを用いたオージ
ェ電子分光装置等の材料評価装置の電子源としても用い
ることができ、様々な用途に対応できる。
【0003】従来、冷陰極としては金属やシリコンを用
いて尖塔形状を作製したスピント型と呼ばれている電子
放出素子が研究開発されてきたが、上記の応用に対して
更に低電圧動作、高電流動作および素子の信頼性が要求
され、スピント型冷陰極の特性改善や新しい冷陰極用材
料の研究開発がすすめられている。ダイヤモンド、窒化
アルミニウム、窒化ホウ素は負性電子親和力を有する材
料として注目され、また、近年、カーボンナノチューブ
やカーボンナノファイバといった電界集中因子を大きく
できる材料の合成がすすみ、低電圧での電子放出が観測
され、フィールドエミッションディスプレイ等への応用
が期待されている。しかしこれらのカーボンナノチュー
ブやカーボンナノファイバからの電子放出特性における
空間安定性について問題があった。今後更なる低電圧動
作、高電流動作も望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような状況でスピ
ント型冷陰極の特性改善については表面への異なった材
料のコーティングが検討されてきている。また、カーボ
ンナノチューブやカーボンナノファイバからの電子放出
時の空間安定性を向上させるためにもコーティング技術
が注目される。これまでにいくつかの試みが為されてい
るが、更に優れた電子放出特性の実現が望まれている。
【0005】本発明は上記の状況を鑑みてなされたもの
で、従来に優る電子放出特性をもった冷陰極を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の電極は、厚さ50nm以下の電子親和力4e
V以下の膜を表面に有することを特徴とする。なお、膜
の厚さは薄いほど好ましいが、下限としては製造コスト
を考慮して3nmが好ましい。また、電子親和力として
は3.5eV以下が好ましい。電子親和力は小さいほど
好ましくマイナスの値をとれば更に好ましい。
【0007】また、前記の膜がIII族原子と窒素原子の
化合物、窒化ホウ素炭素、ダイヤモンドのいずれかであ
ることを特徴とする。III族原子と窒素原子の化合物と
しては、窒化ホウ素(BN)、窒化アルミニウム(Al
N)、窒化ホウ素アルミニウム(AlBN)、窒化ホウ
素ガリウム(BGaN)、窒化アルミニウムガリウム
(AlGaN)、窒化ホウ素炭素(BCN)、ダイヤモ
ンドがあげられる。
【0008】また、前記の膜にシリコン、イオウ、酸
素、リン原子のいずれかを含有することを特徴とする。
かかる原子を含有する場合は、フェルミ準位の上昇とい
う効果を奏する。含有量としては、原子%で、0.00
1%〜1%が好ましく、0.01%〜0.1%がより好
ましい。
【0009】また、前記の膜の表面に水素が存在するこ
とを特徴とする。表面に水素が存在する場合には、電子
親和力の低下という効果が達成される。なお、表面に水
素を存在させるためには、膜の堆積後、水素プラズマ処
理を行えばよい。
【0010】また、前記の膜が凹凸を有するまたは尖塔
形状を有する基板上に存在することを特徴とする。膜が
凹凸又は尖塔形状を有する場合には、凹凸又は尖塔形状
部の膜内及び膜表面で電界強度を上昇させるという効果
が達成される。凹凸は10〜50nmとすることが好ま
しい。また、前記の膜がカーボンナノチューブ、カーボ
ンナノファイバ上に存在することを特徴とする。この場
合には、更に膜内及び表面の電界強度が上昇するという
効果を達成する。
【0011】また、本発明の電子放出装置は、前記電極
を陰極として備えたことを特徴とする。
【0012】さらに、本発明のプラズマディスプレイは
前記電極を放電セルの電極として用いたことを特徴とす
る。
【0013】本発明の電子放出素子をディスプレイに用
いた場合、低電圧動作、明瞭な画像を実現できる。
【0014】本発明の電子放出素子を電子ビーム露光装
置に用いた場合、高解像度の電子ビーム露光装置が実現
できる。
【0015】本発明の電子放出素子をマイクロ波進行波
管に用いた場合、高出力マイクロ波出力を得られること
ができる。
【0016】本発明の電子放出素子を撮像素子に用いた
場合、明瞭な画像が実現できる。
【0017】本発明の電子放出素子を電子ビームを用い
た材料評価装置に用いた場合、評価精度の向上が実現で
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
説明する。
【0019】本発明による電子放出装置は3.5eV以
下の電子親和力をもつ半導体膜を従来のシリコンやモリ
ブデンで作製されるスピント型冷陰極、他の金属や半導
体基板表面に凹凸を設けて作製される冷陰極、金属基板
上にカーボンナノチューブやカーボンナノファイバを作
製した冷陰極、および金属や半導体平坦基板に50nm
以下の厚さに設ける。
【0020】前記の従来の冷陰極やカーボンナノチュー
ブやカーボンナノファイバおよび陰極基板として用いら
れているほとんどの材料は仕事関数が4eV以上である
ため、本発明の薄膜を設けることにより、従来の冷陰極
の電子放出特性の改善および信頼性の向上に効果を発揮
すると共に、作製の容易な平板型電子放出装置の提供が
可能となる。
【0021】
【実施例】以下に各々の基板上に作製する本発明の電子
放出装置の実施例について、具体的に説明する。
【0022】(実施例1)図1は本発明の第1実施例に
係る電子放出装置の断面概略図を示す。実施例1の電子
放出装置は基板1、窒化ホウ素薄膜2、SiOx膜3、
引き出し電極4、アノード電極5、電源6、7、カソー
ド電極8で構成されている。
【0023】基板1としてここではシリコンを用いた。
その上に三塩化ホウ素と窒素ガスを用いたプラズマアシ
スト化学気相合成(CVD)法によって窒化ホウ素薄膜
2を25nm碓積した。窒化ホウ素薄膜2にはイオウ原
子を1×1018cm-3の濃度に添加した。
【0024】次に、窒化ホウ素薄膜2上にSiOx薄膜
3を800nm、および引き出し電極4用金属としてT
i(20nm)/Au(500nm)を電子ビーム蒸着
法で形成する。また、シリコン基板1の裏面にカソード
電極8としてAl(500nm)を電子ビーム蒸着し
た。その後、フォトリソグラフィー工程を用いて、引き
出し電極4用金属およびSiOx薄膜3をエッチングに
より除去し、直径5μmの窓を形成する。
【0025】窓の中に露出した窒化ホウ素薄膜2表面を
水素プラズマで処理した後、真空チェンバー内でアノー
ド電極5となる金属板を窒化ホウ素薄膜2に対向させ、
その間隔を125μmとした。
【0026】引き出し電極4を接地し、カソード電極8
とアノード電極5に各々バイアスを加えて、8×10-7
Torr以下の真空度で放出電流を測定した。アノード
電圧を500Vと一定にし、カソード電圧を変化させ
た。カソード電極8に40V印加することにより0.1
mAの高い放出電流が得られた。
【0027】シリコン基板上に窒化ホウ素薄膜を上記の
方法で堆積させ、厚さの異なる試料において引き出し電
極4を作製しないで、窒化ホウ素薄膜とアノード電極5
間を125μmと一定にして電子放出電流が1×10-1
1A得られる時の平均しきい値電界を調べると図2の結
果が得られる。このことから更に薄膜化を行うことによ
りしきい値電界の低下が期待できる。
【0028】本発明による電子放出特性の改善は本発明
の半導体膜を設けることにより、それを設けない場合の
冷陰極に比べ、実効的な仕事関数が低減できることによ
っている。ここでは窒化ホウ素膜を用いたが、窒化ホウ
素以外に図3に示すような低い電子親和力を有する材料
を用いることができる。III族原子と窒素原子からなる
化合物は有機金属化学気相合成(MOCVD)法や分子
線エビタキシャル(MBE)法によって薄膜合成がで
き、電子放出装置の作製に用いられる。
【0029】また、本実施例では窒化ホウ素の合成にプ
ラズマCVD法を用いたが、窒化ホウ素炭素膜の合成に
対しても同様のプラズマCVD法を用い、メタンガス等
を用いて炭素を供給することにより薄膜の堆積ができ
る。ダイヤモンドについてはプラズマCVD法やホット
フィラメントCVD法によって合成できる。
【0030】イオウ不純物を添加した窒化ホウ素薄膜2
を用いたが、ドナー不純物となるリチウム、酸素、シリ
コン等の原子を添加した窒化ホウ素薄膜3を用いること
もできる。上記の窒化ホウ素以外のIII族原子と窒素原
子からなる化合物に対しても同様の不純物を用いること
ができる。また、ダイヤモンドについてはイオウ、リ
ン、ホウ素、窒素を不純物として用いることができる。
【0031】ここでは基板材料としてシリコンを用いた
が、それ以外の金属、ガリウムヒ素、インジウムリン、
炭化ケイ素、窒化ガリウム等、様々な導体および半導体
を用いても作製できる。また、引き出し電極4用金属と
してTi/Auを用いたが、Tiの代わりにCr、Au
の代わりには様々な金属を用いることができる。
【0032】半導体基板を用いる場合にはオーミック電
極形成可能な材料であればどのような金属でもカソード
電極8用金属として用いる事ができ、導体基板を用いる
場合には基板自身をカソード電極として用いることがで
きる。
【0033】(実施例2)図4は本発明の第2実施例に
係る電子放出装置の断面概略図を示す。シリコン基板1
上にスピント型尖塔形状が形成され、本発明の窒化ホウ
素炭素膜が設けられた電子放出装置であり、基板21、
窒化ホウ素炭素薄膜22、SiOx膜23、引き出し電
極24、アノード電極25、電源26、27、カソード
電極28、尖塔形状29で構成されている。
【0034】取り出し電極24を持つ尖塔形状29が作
製されたn型シリコン基板1(111)を用い、尖塔形
状部29に本発明の窒化ホウ素炭素薄膜22を形成す
る。プラズマアシスト化学気相合成法により三塩化ホウ
素とメタンと窒素ガスを用いて窒化ホウ素炭素薄膜22
(組成比、ホウ素0.4、炭素0.2、窒素0.4)を
25nm堆積した。窒化ホウ素炭素薄膜22にはイオウ
原子を1×1018cm-3の濃度に添加した。シリコン基
板1の裏面にカソード電極28としてAl(500n
m)を電子ビーム蒸着した。窒化ホウ素炭素薄膜22表
面を水素プラズマで処理した後、真空チェンバー内でア
ノード電極25となる金属板を窒化ホウ素炭素薄膜22
を有する尖塔形状部29に対向させ、その間隔を125
μmとした。引き出し電極24を接地し、カソード電極
28とアノード電極25に各々バイアスを加えて、8×
10-7Torr以下の真空度で放出電流を測定した。ア
ノード電圧を500Vと一定にし、カソード電圧を変化
させた。カソード電極28に30V印加することにより
0.1mAの高い放出電流が得られた。
【0035】ここでは窒化ホウ素炭素薄膜を用いたが、
窒化ホウ素をはじめ前記の他の材料も用いることができ
る。
【0036】(実施例3)図5は本発明の第3実施例に
係る電子放出装置の断面概略図を示す。実施例3の電子
放出装置はn型窒化ガリウム層30が形成されたシリコ
ン基板31、窒化ホウ素炭素薄膜32、SiOx膜3
3、引き出し電極34、アノード電極35、電源36、
37、カソード電極38で構成されている。
【0037】有機金属化学気相合成法によってn型シリ
コン基板31(111)面上にシリコン添加n型窒化ガ
リウム層30を1μm成長させたウェハーを基板として
用いる。マイクロ波により水素プラズマを生成し、窒化
ガリウム層30の表面を処理する。マイクロ波出力30
0W、水素流量を50sccm、ガス圧力40Torr
に設定し、5分間処理を行う。水素プラズマ処理によっ
て平坦な窒化ガリウム層30表面は10〜50nmの凹
凸を有する表面に変化する。その上に三塩化ホウ素とメ
タンと窒素ガスを用いたプラズマアシスト化学気相合成
法によって窒化ホウ素炭素薄膜32(組成比、ホウ素
0.4、炭素0.2、窒素0.4)を25nm堆積し
た。
【0038】窒化ホウ素炭素薄膜32にはイオウ原子を
1×1018cm-3の濃度に添加した。
【0039】次に、窒化ホウ素炭素薄膜32上にSiO
x薄膜33を800nm、および引き出し電極34用金
属としてTi(20nm)/Au(500nm)を電子
ビーム蒸着法で形成する。また、シリコン基板31の裏
面にカソード電極38としてAl(500nm)を電子
ビーム蒸着した。その後、フォトリソグラフィー工程を
用いて、引き出し電極34用金属およびSiOx薄膜3
3をエッチングにより除去し、直径5μmの窓を形成す
る。窓の中に露出した窒化ホウ素炭素薄膜32表面を水
素プラズマで処理した後、真空チェンバー内でアノード
電極35となる金属板を窒化ホウ素炭素薄膜32に対向
させ、その間隔を125μmとした。引き出し電極34
を接地し、カソード電極38とアノード電極35に各々
バイアスを加えて、8×10-7Torr以下の真空度で
放出電流を測定した。アノード電圧を500Vと一定に
し、カソード電圧を変化させた。カソード電極38に4
0V印加することにより0.1mAの高い放出電流が得
られた。
【0040】本実施例では水素プラズマ処理によって凹
凸表面を作製したが、表面に凹凸を形成するためのプラ
ズマを生成するガスとして酸素、塩素、フッ素等を含む
ガスも使用できる。プラズマの生成にはマイクロ波だけ
ではなくRF電力を用いる事もでき、プラズマ処理にお
いて試料にバイアスをかけることは表面形状の制御に有
効である。
【0041】(実施例4)図6は本発明の第4実施例に
係る電子放出装置の断面概略図を示す。金属基板41上
にカーボンナノファイバ40が形成され、本発明の窒化
ホウ素炭素膜が設けられた電子放出装置であり、基板4
1、窒化ホウ素炭素薄膜42、SiOx膜43、引き出
し電極44、アノード電極45、電源46、47で構成
されている。
【0042】金属基板41上にカーボンナノファイバ4
0を作製し、その上に本発明の窒化ホウ素炭素薄膜42
を形成する。プラズマアシスト化学気相合成法により三
塩化ホウ素とメタンと窒素ガスを用いて窒化ホウ素炭素
薄膜42(組成比、ホウ素0.4、炭素0.2、窒素
0.4)を25nm堆積した。窒化ホウ素炭素薄膜42
にはイオウ原子を1×1018cm-3の濃度に添加した。
次に、窒化ホウ素炭素薄膜42上にSiOx薄膜43を
800nm、および引き出し電極44用金属としてTi
(20nm)/Au(500nm)を電子ビーム蒸着法
で形成する。その後、フォトリソグラフイー工程を用い
て、引き出し電極44用金属およびSiO x薄膜43を
エッチングにより除去し、直径5μmの窓を形成する。
窓の中に露出した窒化ホウ素炭素薄膜42表面を水素プ
ラズマで処理した後、真空チェンバー内でアノード電極
45となる金属板を窒化ホウ素炭素薄膜42に対向さ
せ、その間隔を125μmとした。引き出し電極44を
接地し、金属基板41をカソード電極とし、金属基板4
1とアノード電極45に各々バイアスを加えて、8×1
-7Torr以下の真空度で放出電流を測定した。アノ
ード電圧を500Vと一定にし、カソード電圧を変化さ
せた。金属基板41に10V印加することにより0.1
mAの高い放出電流が得られた。
【0043】実施例2〜4においても電子放出部の材料
として実施例1で述べたように本発明に係るIII族原子
と窒素原子の化合物、窒化ホウ素炭素、ダイヤモンドの
いずれの材料も用いることができる。また、実施例1〜
4において2つ以上の電子放出部を同一基板上に作製
し、アレーを実現することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による厚さ
50nm以下の窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ホ
ウ素アルミニウム、窒化ホウ素ガリウム、窒化アルミニ
ウムガリウム、窒化ホウ素炭素、ダイヤモンドのいずれ
かの膜を有する電子放出装置において低電圧動作、高電
流動作が可能になり、凹凸や尖塔形状を有する基板上、
また、カーボンナノチューブやカーボンナノファイバ上
に本発明の膜を有することにより更にその効果は大き
く、信頼性も向上する。これによって高性能電子放出装
置が提供でき、表示装置、電子ビーム露光機、撮像装
置、および電子ビームを用いた材料評価装置のキーデバ
イスとして効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子放出装置の実施例1を示す断面図
【図2】電子放出しきい値電界と膜厚の関係を示すグラ
【図3】電子親和力と材料の関係を示すグラフ
【図4】本発明の電子放出装置の実施例2を示す断面図
【図5】本発明の電子放出装置の実施例3を示す断面図
【図6】本発明の電子放出装置の実施例4を示す断面図
【符号の説明】
1、21、31、41・・基板 2、22、32、42・・膜 3、23、33、43・・SiOx膜 4、24、34、44・・引き出し電極 5、25、35、45・・アノード電極 6、26、36、46、7、27、37、47・・電源 8、28、38・・カソード電極 29・・尖塔部 30・・窒化ガリウム層 40・・カーボンナノチューブまたはカーボンナノファ
イバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅田 優 東京都中央区日本橋室町4丁目2番16号 株式会社渡邊商行内 Fターム(参考) 5C031 DD17 DD20 5C036 EE02 EE19 EG12 5C040 FA01 FA02 GF00 MA03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さ50nm以下の電子親和力4.0e
    V以下の膜を表面に有することを特徴とする電極。
  2. 【請求項2】 前記膜がIII族原子と窒素原子の化合
    物、窒化ホウ素炭素、ダイヤモンドのいずれかであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の電極。
  3. 【請求項3】 前記膜にシリコン、イオウ、酸素、リン
    原子、リチウム、ホウ素、窒素のいずれかを含むことを
    特徴とする請求項1または2記載の電極。
  4. 【請求項4】 前記膜の表面に水素が存在することを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の電極。
  5. 【請求項5】 前記膜が、凹凸を有するまたは尖塔形状
    を有する基板の表面に存在することを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項記載の電極。
  6. 【請求項6】 前記膜が、カーボンナノチューブまたは
    カーボンナノファイバの表面に存在することを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか1項記載の電極。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項記載の
    電極を冷陰極として用いたことを特徴とする電子放出装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし6のいずれか1項記載の
    電極を放電セルの電極として用いたことを特徴とするプ
    ラズマディスプレイ。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の電子放出素子を用いたこ
    とを特徴とするフィールドエミッションディスプレイ、
    電子ビーム露光装置、マイクロ波進行波管、撮像素子、
    電子ビームを用いた材料評価装置。
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