JP2002351134A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002351134A
JP2002351134A JP2001154245A JP2001154245A JP2002351134A JP 2002351134 A JP2002351134 A JP 2002351134A JP 2001154245 A JP2001154245 A JP 2001154245A JP 2001154245 A JP2001154245 A JP 2001154245A JP 2002351134 A JP2002351134 A JP 2002351134A
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JP2001154245A
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Motohiro Fujiwara
基裕 藤原
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高効率転写かつ均一な画像を維持しつつ、導
電性微粒子がトナーに埋め込まれることにより発生する
反転トナーが生じた場合においても、濃度やかぶりが良
好な画像を得ることができる画像形成装置を提供するこ
と。 【解決手段】 像担持体、帯電手段、交流バイアスに直
流バイアスを重畳した現像バイアスをトナー担持体に印
加することで、トナー像を形成させる現像手段、転写手
段とを有する画像形成装置であって、前記トナーは、結
着樹脂及び磁性体を少なくとも含有するトナー粒子と導
電性微粒子とを有し、前記トナー粒子は、円形度aが
0.970以上0.995以下で、モード円形度が0.
99以上であり、前記交流バイアスはデューティー偏倚
されることを特徴とする画像形成装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、静電印刷法を利用した記録方法に用いられる画
像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記画像形成装置においては、一
般に定期交換或いは補給しなければならない消耗品があ
り、その作業はサービスマン及びユーザーに行ってもら
うことにより機能を維持している。この定期交換が簡易
であって、その回数が少ないことが画像形成装置の品質
及びサービス上の目標になっている。また、消耗品の再
利用は経済性、環境保全の面からも重要な課題であり、
消耗品を廃棄しない方が望ましい。
【0003】近年の小型化・低コスト化・メンテナンス
フリー化の要請により、各ユニットの工程簡素化・長寿
命・高信頼性化が進められている。具体例を挙げると、
ドラム交換不要なa−Si感光体、1成分トナーを用い
たキャリア交換の不要な現像器、定着オイルや定着クリ
ーナの不要な球形磁性トナー等が挙げられる。
【0004】特に、感光体上の残留トナーをクリーニン
グすることによって回収される転写残トナーを貯蔵する
ための廃トナーユニットの交換をなくすとともに、トナ
ーの補給回数及びその消費を低減させるためのトナー再
利用装置を備えた画像形成装置(以下、「リユース画像
形成装置」ともいう)が種々提案されている。さらにリ
ユース画像形成装置として、転写残トナーのクリーニン
グの役割を現像装置に持たせ、クリーニングと同時に現
像を行うという画像形成装置(以下、「クリーナレス画
像形成装置」ともいう)がある。このクリーナレス画像
形成装置は、通常転写部材と帯電部材間に設ける、転写
残トナーを除去するための独立した専用のクリーニング
装置を具備していないので、スペース的利点が大きく装
置の大幅な小型化が可能になる。
【0005】また現像器において少量ずつリユーストナ
ーを回収・混合していくため、リユース画像形成装置で
しばしば問題となるコンタミと呼ばれる現象(急激に新
トナーとリユーストナーが混合されたときに起きるトナ
ー帯電不良起因の画像不良)が発生しにくい。
【0006】一方、像担持体を所要の極性・電位に一様
に帯電処理(除電処理も含む)する帯電装置として、従
来コロナ帯電器(コロナ放電器)がよく使用されてい
た。近年では、像担持体等の被帯電体の帯電装置とし
て、コロナ帯電器に比べて低オゾン・低電力等の利点が
あることから接触帯電装置が多く提案され、また実用化
されている。
【0007】接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズム、
帯電原理)には、放電帯電機構と直接注入帯電機構
の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的で
あるかにより各々の特性が現れる。放電帯電機構は、
コロナ帯電器に比べれば発生量は格段に少ないけれども
放電生成物を生じることが原理的に避けられない。直
接注入帯電機構は、イオンの発生を伴わないため放電生
成物による弊害は生じない。しかし、直接注入帯電であ
るため、接触帯電部材の被帯電体への接触性が帯電性に
大きく効いてくる。
【0008】そこで、帯電ムラを防止し安定した均一帯
電を行うために、トナー粒子に帯電補助粒子としての導
電性微粒子を外添する方法が提案されている。該方法
は、クリーナレス系において、導電性微粒子および転写
残トナーを接触帯電部材に送り、導電性微粒子を帯電部
材と像担持体との当接部あるいはその近傍の帯電領域に
逐次に供給し介在させることで、帯電補助を行い、帯電
を安定させる。
【0009】また、画像形成装置に好適に用いられるト
ナーとしては、被転写材に定着させる為の結着樹脂、ト
ナーとしての色味を出させる各種着色剤、粒子に電荷を
付与させる為の荷電制御剤を原料とし、或いは特開昭5
4−42141号公報及び特開昭55−18656号公
報に示される様な所謂一成分現像法においては、これら
に加えてトナー自身に搬送性等を付与する為の各種磁性
材料が用いられ、更に必要に応じて、例えば、離型剤及
び流動性付与剤等の他の添加剤を加えて乾式混合し、そ
の後、ロールミル、エクストルーダー等の汎用混練装置
にて溶融混練し、冷却固化した後、混練物をジェット気
流式粉砕機、機械衝突式粉砕機等の各種粉砕装置により
微細化し、得られた粗粉砕物を各種風力分級機に導入し
て分級を行うことにより、トナーとして必要な粒径に揃
えられた分級品を得、更に、必要に応じて流動化剤や滑
剤等を外添し乾式混合して、トナーを得る方法が用いら
れている。
【0010】しかしながら、上記のジェット気流式粉砕
機は粉体原料を高圧気体とともに噴出して衝突部材の衝
突面に衝突させ、その衝撃によって粉砕するという構成
のため、粉砕されたトナーは、不定形で角張ったものと
なり、トナー粒子の比表面積は増大する。これによりト
ナーの凝集性、付着性が大きくなる。この為、感光体上
よりトナー像を転写材に転写した場合、感光体とトナー
間に働く付着力が強くなり、転写効率を低下させる。ゆ
えに、トナーを球形化することで、トナーと感光体との
接触面積を減少させ、転写効率を向上させることが行わ
れている。
【0011】また粒子径が違うトナーは帯電特性が異な
るため、混在すると、トナーの帯電量分布が広くなり、
均一な良好な画像が得にくいため、粒子径を一定にする
ことが行われている。しかし、シャープな粒度分布を得
ることは、粉砕されたトナーを繰り返し分級することで
達成できるが、実際のトナー生産に対して適応すること
は難しい。
【0012】上記を達成するためのトナー製造方法とし
て重合による製造方法が提案されている。しかし、重合
トナーは、高効率転写かつ粒子径が均一で画像の均一性
等に優れているが、衝突式気流粉砕トナーと比べて円形
度が高いゆえに、トナーが密に詰まる傾向がありトナー
同士の接触面積および機会が多く、トナーの外添剤がト
ナーに埋め込まれやすい。特に、導電性微粒子を外添し
ている場合には、その埋め込みによりトナーが帯電不良
を起こし、ほとんど帯電していないトナーや逆極性に帯
電したトナー(いわゆる反転トナー)が多く発生しやす
い。それにより、かぶりや、濃度薄が発生する原因とな
る。
【0013】また、トナー中の導電性微粒子が多量に像
担持体に現像され、現像器内のトナーあたりの導電性微
粒子の量が減り、トナーの帯電特性が変わったことによ
る濃度薄も発生しやすい。そして、その際には、帯電部
材への導電性微粒子の供給過多による帯電不良も発生す
ることになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題に鑑
みてなされたもので、本発明の目的は、高効率転写、か
つ均一な画像を維持しつつ、導電性微粒子がトナーに埋
め込まれることにより発生する反転トナーが生じた場合
においても、濃度やかぶりが良好な画像を得ることがで
きる画像形成装置を提供することである。本発明のさら
なる目的として、導電性微粒子を適切量だけ像担持体に
現像し、良好なトナー帯電量、および像担持体を良好に
帯電することができる画像形成装置を提供することであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の通りであ
る。 (1)像担持体と、帯電部材に電圧を印加し、像担持体
を帯電させる帯電手段と、帯電された前記像担持体に、
静電潜像を形成させる静電潜像形成手段と、前記像担持
体上に形成された静電潜像にトナー担持体上に担持され
たトナーを、交流バイアスに直流バイアスを重畳した現
像バイアスをトナー担持体に印加することで、転移させ
て可視化しトナー像を形成させる現像手段と、前記トナ
ー像を転写材に転写させる転写手段と、を有する画像形
成装置であって、前記トナーは、結着樹脂及び磁性体を
少なくとも含有するトナー粒子と導電性微粒子とを有
し、前記トナー粒子は、下記式(1)より求められる円
形度aが0.970以上0.995以下で、モード円形
度が0.99以上であり、
【0016】
【数2】円形度a=L0/L (1) (L0:粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長、L:
粒子像の周囲長) 前記交流バイアスは、デューティー偏倚されることを特
徴とする画像形成装置。 (2)前記導電性微粒子は、1×109Ωcm以下である
ことを特徴とする(1)の画像形成装置。 (3)前記導電性微粒子は、1×106Ωcm以下である
ことを特徴とする(1)の画像形成装置。 (4)前記現像手段は、トナー像を転写材上に転写した
後、像担持体に残留したトナーを回収するクリーニング
手段を兼ねていることを特徴とする(1)〜(3)いず
れかの画像形成装置。 (5)前記帯電手段は、前記像担持体と当接部を形成し
て接触する帯電部材に電圧を印可することにより像担持
体を帯電させる接触帯電部材を有し、前記当接部に前記
導電性微粒子が介在することを特徴とする(1)〜
(4)いずれかの画像形成装置。 (6)前記トナー中に含有される導電性微粒子が、現像
手段で像担持体に付着し、転写後も像担持体上に残留
し、少なくとも帯電部材と像担持体の当接部及び/又は
近傍に介在していることを特徴とする(1)〜(5)い
ずれかの画像形成装置。 (7)前記トナーは、重合法によって製造されたことを
特徴とする(1)〜(6)いずれかの画像形成装置。 (8) 前記画像形成装置は、デューティー偏倚させる
ためのデューティー偏倚量変化手段と、温湿度検出手段
とをさらに有し、該温湿度検出手段の検出結果によっ
て、前記デューティー偏倚量変化手段が作用することを
特徴とする(1)〜(7)いずれかの画像形成装置。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。 <1>本発明の画像形成装置に用いるトナー 本発明の画像形成装置に用いるトナーは、結着樹脂及び
磁性体を少なくとも含有するトナー粒子と導電性微粒子
とを有し、前記トナー粒子は、下記式(1)より求めら
れる円形度aが0.970以上0.995以下で、モー
ド円形度が0.99以上である。
【0018】
【数3】円形度a=L0/L (1) (L0:粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長、L:
粒子像の周囲長) 本発明における平均円形度は、粒子の形状を定量的に表
現する簡便な方法として用いたものであり、東亞医用電
子製フロー式粒子像分析装置「FPIA−1000」を
用いて測定を行い、3μm以上の円相当径の粒子群につ
いて測定された各粒子の円形度(Ci)を下式(2)に
よりそれぞれ求め、さらに下式(3)で示すように測定
された全粒子の円形度の総和を全粒子数(m)で除した
値を平均円形度(C)と定義する。
【0019】
【数4】 また、モード円形度は、円形度を0.40から1.00
までを0.01毎に61分割し、測定した粒子の円形度
をそれぞれの円形度に応じて各分割範囲に割り振り、円
形度頻度分布において頻度値が最大となる分割範囲の下
限値である。
【0020】なお、「FPIA−1000」は、各粒子
の円形度を算出後、平均円形度及びモード円形度の算出
に当たって、粒子を得られた円形度によって、円形度
0.40〜1.00を61分割したクラスに分け、分割
点の中心値と頻度を用いて平均円形度及びモード円形度
の算出を行う算出法を用いている。しかしながら、この
算出法で算出される平均円形度及びモード円形度の各値
と、上述した各粒子の円形度を直接用いる算出式によっ
て算出される平均円形度及びモード円形度の各値との誤
差は、非常に少なく、実質的には無視出来る程度のもの
であり、本発明においては、算出時間の短絡化や算出演
算式の簡略化の如きデータの取り扱い上の理由で、上述
した各粒子の円形度を直接用いる算出式の概念を利用
し、一部変更したこのような算出法を用いても良い。
【0021】具体的な測定方法としては、以下の通りで
ある。
【0022】界面活性剤を約0.1mg溶解している水1
0mlにトナー約5mgを分散させて分散液を調整し、超音
波(20KHz、50W)を分散液に5分間照射し、分散液
濃度を5000〜2万個/μlとして、前記装置により
測定を行い、3μm以上の円相当径の粒子群の平均円形
度及びモード円形度を求める。
【0023】平均円形度とは、トナー粒子の凹凸の度合
いの指標であり、トナー粒子が完全な球形の場合1.0
0を示し、トナー粒子の表面形状が複雑になるほど平均
円形度は小さな値となる。なお、本測定において3μm
以上の円相当径の粒子群についてのみ円形度を測定する
理由は、3μm未満の円相当径の粒子群にはトナー粒子
とは独立して存在する外部添加剤の粒子群も多数含まれ
るため、その影響によりトナー粒子群についての円形度
が正確に見積もれないからである。
【0024】本発明に用いられるトナーは、上述の平均
円形度aが0.970以上0.995以下であり、モー
ド円形度が0.99以上、好ましくは1.00であれば
特にその製造方法は限定されず、従来知られている種々
の製造方法を利用することができるが、重合法を用いる
ことが好ましい。
【0025】重合法によりトナーを作製するには、一般
に以下の方法が挙げられる。結着樹脂となる重合性単量
体中に磁性体、必要により離型剤、可塑剤、荷電制御
剤、架橋剤、着色剤等のトナーとして必要な成分及びそ
の他の添加剤、例えば重合反応で生成する重合体の粘度
を低下させるために入れる有機溶媒、高分子重合体分散
剤等を適宜加えて、ホモジナイザー、ボールミル、コロ
イドミル、超音波分散機等の分散機によって均一に溶解
または分散し、単量体系を得る。それを、分散安定剤を
含有する水系媒体中に懸濁する。
【0026】この時、高速攪拌機もしくは超音波分散機
のような高速分散機を使用して、一気に所望のトナーサ
イズとする方が得られるトナーの粒径が均一になりやす
いため、そうすることが多い。また、重合開始剤添加の
時期としては、重合性単量体中に他の添加剤を添加する
と同時か、水系媒体中に懸濁する直前に混合するか、造
粒直後である。
【0027】分散安定剤としては、界面活性剤や有機・
無機分散剤を使用する。特に、無機分散剤は有害な超微
粉を生じにくく、反応温度を変化させても安定性が崩れ
にくく、洗浄も容易でトナーに悪影響を与えにくいた
め、好ましく使用される。
【0028】前記重合工程においては、重合温度は40
℃以上、一般には50〜90℃である。これは、内部に
封じられるべき離型剤やワックス類が、相分離によって
析出し内包化がより完全となるためである。
【0029】さらにまた、単量体には可溶で且つ得られ
る重合体が不溶である水系有機溶剤を用い、直接トナー
を生成するソープフリー重合方法に代表される乳化重合
方法等を用いてトナーを製造する方法や、乳化重合で得
られたポリマー粒子等を会合凝集させる方法もある。
【0030】重合法により得られたトナー粒子の重合終
了後、ろ過、洗浄、乾燥を行い、導電性微粒子を混合し
てトナー粒子表面に付着させることで、トナーを得る。
必要によりトナー粒子に無機微粉体を外添してもよい。
製造工程に分級工程を入れ、粗粉や微粉をカットするこ
ともある。このようにして得られたトナー粒子は、重量
平均粒径が小さく、且つシャープな粒度分布を有するト
ナーを効率良く生成することができる。なお、本発明に
おけるトナーは、重量平均粒径が3〜10μmが好まし
い。重量平均粒径が3μmよりも小さいと、トナーの帯
電均一性及び転写効率が低下する傾向にある。また、ト
ナーの重量平均粒径が10μmよりも大きいと、トナー
の現像性が低下して画像の再現性が低下する傾向にあ
る。
【0031】また、本発明における粒度分布は、コール
ターカウンターのマルチサイザーを用いて行う。測定装
置としてはコールターカウンターのマルチサイザーII型
(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力
するインターフェイス(日科機製)及びCX−1パーソ
ナルコンピューター(キヤノン製)を接続し、電解液と
して特級または1級塩化ナトリウムを用いて1%NaC
l水溶液を調製する。測定法として前記電解水溶液10
0〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくは
アルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加え、
さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電
解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前
記コールターカウンターのマルチサイザーII型により、
アパーチャーとして、トナー粒子の粒径を測定するとき
は100μmアパーチャーを用いて測定する。トナー粒
子の体積、個数を測定して、体積分布と、個数分布とを
算出する。それから体積分布から求めた重量基準の重量
平均粒径を求める。
【0032】重合法により得られるトナーは衝突による
粉砕で得るトナーと異なり、円形度を確保しやすく、平
均円形度を0.970以上0.995以下とし、且つモ
ード円形度を0.99以上とすることが可能である。そ
のため、高効率転写、かつ微粒子化に対しても良好な現
像性を得ることができる。また、重合トナーは高効率転
写ゆえに、転写残トナーの発生が非常に少なく、転写残
トナーを再利用する系に非常に適している。
【0033】本発明において用いられる結着樹脂となる
重合性単量体としては、ビニル化合物、具体的には、ス
チレン、スチレン誘導体、(メタ)アクリル酸の誘電体な
どが挙げられる。トナーに用いられる磁性体、離型剤、
可塑剤、荷電制御剤、架橋剤、着色剤、無機微粉体等
は、通常、トナーに用いられるものを使用すればよい。
【0034】本発明におけるトナー粒子に外添して用い
られる導電性微粒子は、抵抗値が1×109Ωcm以下、
好ましくは1×106Ωcm以下であることが良い。
【0035】導電性微粒子の抵抗値が、1×109Ωcm
よりも大きいと導電性微粒子を帯電部材と像担持体との
当接部或いはその近傍の帯電領域に介在させ、接触帯電
部材の導電性微粒子を介しての像担持体への緻密な接触
性を維持させても、良好な帯電性を得るための帯電促進
効果が得られない傾向がある。導電性微粒子の帯電促進
効果を十分に引き出し、良好な帯電性を安定して得るた
めには、導電性微粒子の抵抗が、接触帯電部材の表面部
或いは像担持体との接触部の抵抗よりも小さいことが好
ましい。
【0036】像担持体の表面の抵抗率としては、1×1
8〜1×1015Ωcmが望ましい。1×108Ωcmより低
いと、上記のように安定して帯電が出来なかったり、高湿
環境で帯電電荷が保持されず画像流れが生じることがあ
る。1×1015Ωcmより高いと、帯電部材からの帯電電
荷を十分に注入、保持できず、帯電不良が起こりやすい。
像担持体の抵抗率の測定方法としては、表面に白金を蒸
着させたポリエチレンテレフタレートフィルム上に像担
持体の表面層を作成し、これを体積抵抗測定装置(ヒュ
ーレッドパッカード社製4140BpAMATER)にて、23℃、
65%の環境で100Vの電圧を印加して行う。
【0037】一方、導電性微粒子が帯電し非画像部に現
像され帯電を促進するためには、導電性微粒子の抵抗値
が1×10-1Ωcm以上であることが好ましい。
【0038】導電性微粒子の抵抗値測定は、錠剤法によ
り測定し正規化して求める。即ち、底面積2.26cm2
の円筒内に約0.5gの粉体試料を入れ上下電極に15k
gの加圧を行うと同時に100Vの電圧を印加し抵抗値を
計測し、その後正規化して比抵抗を算出する。なお、後
述の実施例においても導電性微粒子の抵抗値を同様に測
定した。
【0039】導電性微粒子は潜像露光時に妨げにならな
いよう、白色または透明に近いことが望ましく、よって
非磁性であることが好ましい。さらに、導電性微粒子が
感光体上から転写材に一部転写されてしまうことを考え
ると、無色あるいは白色のものが望ましい。
【0040】このことより導電性微粒子の材料として
は、カーボンブラック、グラファイトなどの炭素微粉
末;銅、金、銀、アルミニウム、ニッケルなどの金属微
粉末;酸化亜鉛、酸化チタン、酸化すず、酸化アルミニ
ウム、酸化インジウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、
酸化バリウム、酸化モリブデン、酸化鉄、酸化タングス
テンなどの金属酸化物;硫化モリブデン、硫化カドミウ
ム、チタン酸カリウムなどの金属化合物、あるいはこれ
らの複合酸化物などが必要に応じて粒度及び粒度分布を
調整することで使用できる。これらの中でも酸化亜鉛、
酸化すず、酸化チタン等の金属酸化物が特に好ましい。
【0041】また、導電性無機酸化物の抵抗値を制御す
る等の目的で、アンチモン、アルミニウムなどの元素を
ドープした金属酸化物、導電性材料を表面に有する微粒
子なども使用できる。例えば酸化スズ・アンチモンで表
面処理された酸化チタン微粒子、アンチモンでドープさ
れた酸化第二スズ微粒子、あるいは酸化第二スズ微粒子
などである。
【0042】また、平均粒径もトナーの平均粒径に対し
て、1/2以下程度でないと画像露光を遮ることがあ
る。そのため導電性微粒子の平均粒径はトナーの平均粒
径の1/2よりも小さいことが望ましい。重量平均粒径
と体積平均粒径は同じ尺度で比較するものではないが、
導電性微粒子はトナーより比較的小さいので、本発明に
おいては、トナーと導電性微粒子の大きさを比較する一
つの指標としてこれらを用いる。上記を満たすために本
発明における導電性微粒子は、体積平均粒径0.5〜1
0μmであることが好ましい。導電性微粒子の平均粒径
が小さいと、現像性の低下を防ぐために導電性微粒子の
トナー全体に対する含有量を小さく設定しなければなら
ないことになる。導電性微粒子の体積平均粒径が0.5
μm未満では、導電性微粒子の有効量を確保できず、帯
電工程において、接触帯電部材への絶縁性の転写残トナ
ーへの付着・混入による帯電阻害に打ち勝って像担持体
の帯電を良好に行わせるのに十分な量の導電性微粒子を
帯電部材と像担持体との当接部或いはその近傍の帯電領
域に介在させることができず、帯電不良を生じ易くな
る。
【0043】また、導電性微粒子の体積平均粒径が10
μmよりも大きいと、帯電部材から脱落した導電性微粒
子は静電潜像を書き込む露光光を遮光或いは拡散し、静
電潜像の欠陥を生じ画像品位を低下させる傾向がある。
更に、導電性微粒子の平均粒径が大きいと、単位重量当
りの粒子数が減少するため、帯電部材からの導電性微粒
子の脱落等による減少、劣化を考慮して導電性微粒子を
帯電部材と像担持体との当接部或いはその近傍の帯電領
域に逐次に導電性微粒子が供給し続け介在させるため
に、また、接触帯電部材が導電性微粒子を介して像担持
体への緻密な接触性を維持し良好な帯電性を安定して得
るためには、導電性微粒子のトナー全体に対する含有量
を大きくしなければならない。しかし、導電性微粒子の
含有量を大きくしすぎると、特に高湿環境下でのトナー
全体としての帯電能、現像性を低下させ、画像濃度低下
やトナー飛散を生じやすい。
【0044】この観点から、導電性微粒子の体積平均粒
径は、より好ましくは0.8〜5μmであり、更に好ま
しくは1.1〜5μmである。本発明において、導電性
微粒子の粒度及び粒度分布の調整方法としては、導電性
微粒子の一次粒子が製造時において所望の粒度及び粒度
分布が得られるように製造法、製造条件を設定する方法
以外にも、一次粒子の小さな粒子を凝集させる方法、一
次粒子の大きな粒子を粉砕する方法或いは分級による方
法等が可能であり、更には、所望の粒度及び粒度分布の
基材粒子の表面の一部もしくは全部に導電性粒子を付着
或いは固定化する方法、所望の粒度及び粒度分布の粒子
に導電性成分が分散された形態を有する導電性微粒子を
用いる方法等も可能であり、これらの方法を組み合わせ
て導電性微粒子の粒度及び粒度分布を調整することも可
能である。
【0045】導電性微粒子の粒子が凝集体として構成さ
れている場合の粒径は、その凝集体としての平均粒径と
して定義される。導電性微粒子は、一次粒子の状態で存
在するばかりでなく二次粒子の凝集した状態で存在する
ことも問題はない。どのような凝集状態であれ、凝集体
として帯電部材と像担持体との当接部或いはその近傍の
帯電領域に介在し、帯電補助或いは促進の機能が実現で
きればその形態は問わない。平均粒径は導電性微粒子が
凝集体を構成している場合は、その凝集体としての平均
粒径として定義する。平均粒径の測定には、光学あるい
は電子顕微鏡による観察から、100個以上抽出し、水
平方向最大弦長をもって体積粒度分布を算出し、その5
0%平均粒径をもって決定する。なお、後述の実施例に
おいても同様とする。
【0046】導電性微粒子のトナー全体に対する含有量
は、1〜10質量%であることが好ましい。導電性微粒
子のトナー全体に対する含有量が1質量%よりも少ない
と、接触帯電部材への絶縁性の転写残トナーへの付着・
混入による帯電阻害に打ち勝って像担持体の帯電を良好
に行わせるのに十分な量の導電性微粒子を、帯電部材と
像担持体との当接部或いはその近傍の帯電領域に介在さ
せることができず、帯電性が低下し帯電不良を生じるこ
とになる。また、含有量が10質量%よりも多い場合で
は、現像同時クリーニングによって回収される導電性微
粒子が多くなりすぎることにより、現像部でのトナーの
帯電能、現像性を低下させ、画像濃度低下やトナー飛散
を生じやすい。導電性微粒子のトナー全体に対する含有
量は、1.5〜5質量%であることが好ましく良い。
【0047】本発明のトナーは円形度が高いため、トナ
ーが密に詰まる傾向がありトナー同士の接触面積および
機会が多く、外添剤である導電性微粒子がトナーに埋め
込まれやすい。その埋め込みによりトナーが帯電不良を
起こし、ほとんど帯電していないトナーや逆極性に帯電
したトナー(いわゆる反転トナー)が多く発生しやす
い。それにより、かぶりや濃度薄が発生する原因とな
る。そこで、本発明においては、上記トナーを用いた画
像形成装置として、下記のものを用いる。 <2>本発明の画像形成装置 本発明の画像形成装置は、像担持体、帯電手段、静電潜
像形成手段、現像手段、転写手段を有する画像形成装置
であって、トナーとして上記トナーを用い、現像手段に
用いる現像バイアスは交流バイアスに直流バイアスを重
畳したものであり、前記交流バイアスはデューティー偏
倚されることを特徴とする。
【0048】本発明の画像形成装置の一つの実施の形態
を図1に基づいて説明するが、本発明はこれらに限定さ
れない。
【0049】図1は、デジタル方式の複写機の概略構成
を示す縦断面図である。同図に示す複写機(以下「画像
形成装置」という。)は、像担持体としてドラム型の電
子写真感光体(以下「感光ドラム」という。)201を
備えている。この感光ドラム201は、駆動手段(不図
示)によって矢印方向に回転駆動される。感光ドラム2
01の周囲には、その回転方向に沿ってほぼ順に、一次
帯電手段である帯電ローラ202、露光手段203、現
像器(現像手段)204、転写帯電器(転写手段)20
5、分離帯電器206が配設されている。さらに、転写
材211の搬送方向(矢印方向)の分離帯電器206の
下流側(同図中の左側)には、定着器207が配設され
ている。
【0050】感光ドラム201表面は、一次帯電器20
2により一様帯電される。次いで、露光手段203から
発せられるレーザ光により、イメージ露光が行われ、レ
ーザ光照射部分の電荷が除去されて静電潜像が形成され
る。感光ドラム201上の静電潜像は、現像器204内
のトナー担持体に、交流バイアスに直流バイアスを重畳
した現像バイアスを印加することで、帯電されたトナー
によって現像される。該交流バイアスは、デューティー
偏倚される。現像された感光ドラム201上のトナー像
は、矢印方向に搬送される転写材211に、転写帯電器
205によって転写される。トナー像転写後の転写材2
11は、分離帯電器206によって感光ドラム201表
面から分離され、定着器207に搬送される。転写材2
11は、ここで加熱、加圧を受けて、表面にトナー像が
定着される。
【0051】Aは感光体201と帯電ローラ202との
帯電当接部である。この帯電ローラ202には予めその
外周面に、帯電促進粒子としての導電性微粒子をコート
して担持させることが好ましく、そのため帯電当接部A
には導電性微粒子が存在することになる。そしてこの帯
電ローラ202に帯電バイアス電源から所定の帯電バイ
アスが印加される。
【0052】本発明の画像形成装置では、転写材に対す
るトナー画像転写後の感光体面の転写残トナーを除去す
る専用のクリーニング装置は具備させないことが好まし
く、転写材211に対するトナー画像転写後の感光体面
は、転写残トナーを付着したまま一次帯電ローラ202
との帯電当接部Aに到達し、ここで帯電ローラ202の
摺擦力と帯電バイアスにより転写残トナーが帯電ローラ
202上に一時的に取り込まれて回収されるという、所
謂クリーナレス画像形成装置である。これによって転写
残トナーパターンが掻き消されて、さらに転写残トナー
は、帯電ローラ202と感光体201の当接部に介在す
る導電性微粒子との摩擦帯電により、帯電極性が反転し
たトナー電荷を正規に揃えられて感光ドラム上に徐々に
吐き出されていくこととなる。吐き出されたトナーは現
像器によって回収されて(現像同時クリーニング)、現
像に再利用される。
【0053】前記の各部材とプロセスについて以下に詳
細に記述する。 <像担持体>感光ドラム201は像担持体(被帯電体)
としての回転ドラム型の電子写真感光体である。本実施
の形態では複写機は反転現像を用いており、感光体20
1は直径20〜120mmであり、矢印の方向に50〜5
00mm/secの周速度をもって回転駆動される。
【0054】感光ドラム201は、その表面に負極帯電
性アモルファスシリコン(a−Si)で構成された感光
層を有することが好ましい。さらにその表面層にはa−
Siよりもさらに硬度の高いアモルファスカーボン(a
−C)の保護膜を有することがより好ましい。
【0055】本実施の形態では、負帯電性のa−Si感
光体を用い、反転現像を用いているが、本発明の画像形
成装置はこれに限定されず、感光体の帯電は正、負どち
らでもよく、現像方式も正規、反転のどちらでも構わな
い。a−Cの膜厚は保護層の磨耗量と画像形成装置の寿
命との関係から最適に決定されるが、一般的には0.0
1〜10μm、好適には0.1〜1μmの範囲が望まし
い。表面層の膜厚が0.01μm以下だと機械的強度が
損なわれ、10μm以上になると残留電位が高くなる場
合がある。
【0056】a−Si感光ドラムは、帯電ローラなどの
感光ドラムに当接する部材による磨耗に対して有機感光
ドラムよりも高い耐久性を示し、消耗品交換の必要がほ
とんどないため、クリーナレスリユースシステムのフリ
ーメンテナンス、廃棄物レスというコンセプトと合致す
ることから好ましく用いられる。さらにドラム削れによ
る削れ粉が少ないため、クリーナレスシステムの課題で
ある現像器内への異物混入という観点からも有利であ
る。 <帯電部材>帯電部材202は感光体201に所定の押
圧力をもって接触させて当接部を形成して配設させた可
撓性の接触帯電部材として導電性弾性ローラ(帯電ロー
ラ)を用いることが好ましい。
【0057】本発明における接触帯電部材としての帯電
ローラ202は、芯金上に弾性発泡体を形成することに
より作成される。芯金としては、アルミ、SUS等が挙
げられる。
【0058】帯電ローラ202の材質としては、弾性発
泡体に限定するものではなく、弾性体の材料として、E
PDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、ウレタン、
NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)、シリコー
ンゴム、IR(イソプレンゴム)等に抵抗調整のために
カーボンブラックや金属酸化物等の導電性物質を分散し
たゴム材や、またこれらを発泡させたものがあげられ
る。また、特に導電性物質を分散せずに、イオン導電性
の材料を用いて抵抗調整をすることも可能である。これ
らを芯金上にローラ状に形成し、その後必要に応じて表
面を研磨することにより帯電ローラを作成する。帯電ロ
ーラ202は被帯電体としての感光体201に対して弾
性に抗して所定の押圧力で圧接させて配設し、本実施例
では幅1mm以上の帯電当接部Aを形成させる。接触帯電
部材である帯電ローラ202は電極として機能すること
が重要である。つまり、弾性を持たせて被帯電体との十
分な接触状態を得ると同時に、移動する被帯電体を充電
するのに十分低い抵抗を有する必要がある。一方では被
帯電体にピンホールなどの低耐圧欠陥部位が存在した場
合に電圧のリークを防止する必要がある。被帯電体とし
て電子写真用感光体を用いた場合、十分な帯電性と耐リ
ークを得るには、帯電ローラは10-1〜109Ωcmの抵
抗値を有するのが望ましい。
【0059】帯電ローラのローラ抵抗は、総圧1kgの
加重がかかるよう直径30mmのアルミ基体に帯電ローラ
202を圧着した状態で、帯電ローラの芯金とアルミ基
体との間に100Vを印加して計測する。
【0060】さらに、帯電ローラ202の表面は導電性
微粒子を保持できるようミクロな凹凸があるものが望ま
しい。
【0061】また、帯電ローラ202の硬度は、硬度が
低すぎると形状が安定しないために被帯電体との接触性
が悪くなり、高すぎると被帯電体との間に帯電当接部A
を確保できないだけでなく、被帯電体表面へのミクロな
接触性が悪くなるので、アスカーC硬度で25〜50度
が好ましい範囲である。接触帯電部材は、上記帯電ロー
ラの他に、ファーブラシ型、磁気ブラシ型、ブレード型
等の導電性の帯電部材が挙げられる。接触帯電部材を用
いた帯電機構(帯電のメカニズム、帯電原理)には、
放電帯電機構と直接注入帯電機構の2種類の帯電機構
があるが、放電生成物による弊害がないことから、直接
帯電機構を用いることが好ましい。
【0062】しかし直接注入帯電機構は、接触帯電部材
の感光体への接触性が帯電性に大きく効いてくる。そこ
でより高い頻度で感光体に接触する構成をとるため、接
触帯電部材はより密な接触点を持ち、感光体との速度差
を多く持つ等の構成が必要となる。
【0063】また、帯電ムラを防止し安定した均一帯電
を行うために、帯電補助粒子としての導電性微粒子を外
添した上記トナーを用い、クリーナレス系とすることに
より、導電性微粒子および転写残トナーを接触帯電部材
に送り、導電性微粒子を帯電部材と像担持体との当接部
あるいはその近傍の帯電領域に逐次に供給し介在させる
ことで、帯電を補助し、帯電を安定させることができる。
その時、転写残トナーは、現像器によって回収され再度現
像に使用される。
【0064】像担持体である感光体201と接触帯電部
材である帯電ローラ202との帯電当接部Aに導電性微
粒子を介在させることで、該導電性微粒子の滑剤効果に
より、摩擦抵抗が大きくてそのままでは感光体201に
対して速度差を持たせて接触させることが困難であった
帯電ローラであっても、それを感光体201面に対して
無理なく容易に効果的に速度差を持たせて接触させた状
態にすることが可能となると共に、該帯電ローラ202
が導電性微粒子を介して感光体201面に密に接触して
より高い頻度で感光体201面に接触する構成となる。
【0065】帯電ローラ202と感光体201との間に
十分な速度差を設けることにより、帯電ローラ202と
感光体201の帯電当接部において導電性微粒子が感光
体201に接触する機会を格段に増加させ、高い接触性
を得ることができ、帯電ローラ202と感光体201の
帯電当接部Aに存在する導電性微粒子が感光体201表
面を隙間なく摺擦することで感光体201に電荷を直接
注入できるようになり、帯電ローラ202による感光体
201の接触帯電は導電性微粒子の介存により注入帯電
機構が支配的となる。
【0066】速度差を設ける構成としては、帯電ローラ
202を回転駆動あるいは固定して感光体201と速度
差を設けることになる。好ましくは、帯電ローラ202
を回転駆動し、さらに、その回転方向は感光体201表
面の移動方向とは逆方向に回転するように構成すること
が望ましい。
【0067】それにより、従来のローラ帯電等では得ら
れなかった高い帯電効率が得られ、帯電ローラ202に
印加した電圧とほぼ同等の帯電電位を感光体201に与
えることができる。かくして、接触帯電部材として帯電
ローラ202を用いた場合でも、該帯電ローラ202に
対する帯電に必要な印加バイアスは感光体201に必要
な帯電電位相当の電圧で十分であり、放電現象を用いな
い安定かつ安全な接触帯電方式ないし装置を実現するこ
とができる。
【0068】また、帯電当接部Aや帯電ローラ202の
表面に導電性微粒子を予め担持させておくことで、プリ
ンタ使用の全くの初期より上記の直接帯電性能を支障な
く発揮させることができる。
【0069】しかし、最初に感光体201と帯電ローラ
202との帯電当接部Aに十分量の導電性微粒子を介在
させても、あるいは帯電ローラ202に十分量の導電性
微粒子を塗布しておいても、装置の使用に伴い導電性微
粒子が帯電当接部Aや帯電ローラ202から減少した
り、導電性微粒子が劣化したりすることで、帯電性の低
下が生じる傾向がある。そのため、帯電性の低下が生じ
た際には、帯電当接部Aや帯電ローラ202に対して導
電性微粒子を補給する必要がある。
【0070】帯電ローラ202の面に導電性微粒子を供
給する導電性微粒子供給手段を設けてもよいが、本発明
では、現像器204から、つまりトナーと共に供給され
ることによって、感光体表面を介して導電性微粒子を補
給する構成が好ましい。導電性微粒子は、現像器内では
トナーに対する帯電補助剤としての外添剤であり、帯電
部では帯電促進粒子であって、現像部でバイアスが印加
されて感光体へ供給され、帯電ローラへ到達する。
【0071】以下、トナー粒子及び導電性微粒子の挙動
を説明する。
【0072】トナーに含有させた導電性微粒子は、現像
工程における像担持体側の静電潜像の現像時にトナー粒
子とともに適当量が像担持体側に移行する。像担持体上
のトナー像は転写工程において転写材側に転移される。
像担持体上の導電性微粒子の一部は転写材側に付着する
が、残りは像担持体上に付着保持されて残留する。
【0073】クリーナを用いない画像形成方法では、転
写後の像担持体面に残存の転写残トナーおよび上記の残
存導電性微粒子は、像担持体と接触帯電部材の当接部で
ある帯電部に像担持体面の移動でそのまま持ち運ばれて
接触帯電部材に付着・混入する。従って、像担持体と接
触帯電部材との当接部に導電性微粒子が介在した状態で
像担持体の接触帯電が行われる。
【0074】この導電性微粒子の存在により、接触帯電
部材への転写残トナーの付着・混入による汚染にかかわ
らず、接触帯電部材の像担持体への緻密な接触性と接触
抵抗を維持できるため、該接触帯電部材による像担持体
の帯電を良好に行わせることができる。また、接触帯電
部材に付着・混入した転写残トナーは、帯電部材から像
担持体へ印加される帯電バイアスによって、帯電バイア
スと同極性に帯電を揃えられて接触帯電部材から徐々に
像担持体上に吐き出され、像担持体面の移動とともに現
像部に至り、現像手段において現像同時クリーニング
(回収)される。
【0075】更に、画像形成が繰り返されることで、ト
ナーに含有させてある導電性微粒子が、現像部で像担持
体面に移行し該像担持面の移動により転写部を経て帯電
部に持ち運ばれて帯電部に逐次に導電性微粒子が供給さ
れ続けるため、帯電部において導電性微粒子が脱落等で
減少したり、劣化するなどしても、帯電性の低下が生じ
ることが防止されて良好な帯電性が安定して維持され
る。 <静電潜像形成手段>レーザビームスキャナ203はレ
ーザダイオード・ポリゴンミラー等を含む露光手段であ
る。このレーザビームスキャナ203は目的の画像情報
の時系列電気デジタル画素信号に対応して強度変調され
たレーザ光を出力し、該レーザ光でもって上記感光体2
01の一様帯電面を走査露光Lする。この走査露光Lに
より回転感光体201の面に目的の画像情報に対応した
静電潜像が形成される。
【0076】静電潜像形成手段に用いる光源は、LED
アレイであっても良く、この場合は、目的の画像情報に
対応する位置のLEDを点灯し、感光体201の面に静
電潜像を形成する。
【0077】また、本発明の画像形成装置は、露光手段
は静電潜像形成手段に用いる光源のみであり、除電光は
設けてなくとも良い。
【0078】上述の感光ドラム201表面は、一次帯電
ローラ202により−250〜−650Vに一様帯電さ
れる。次いで、露光手段210の半導体レーザから発せ
られる波長500〜800nmのレーザ光により、200
〜2400dpi(dot/inch)でイメージ露光が行われ、
レーザ光照射部分の電荷が除去されて静電潜像が形成さ
れる。 <現像手段>感光体201に形成された静電潜像は、現
像器204によりトナー像として現像される。図1に示
すように、現像器202は、表面にトナーが薄層状に塗
布される現像ローラ208と、現像器204内のトナー
を攪拌するとともに現像ローラ208に向けて移動させ
る攪拌部材212と、現像ローラ208表面に塗布され
たトナーの層厚を規制する規制ブレード209とを有し
ている。現像ローラ208と規制ブレード209との間
のギャップは、120〜300μmに設定されている。
【0079】現像ローラは、アルミ等の基体上に、樹脂
層がコートされている形態が挙げられる。樹脂層として
は、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド等のバ
インダに、抵抗調整のためのカーボン、グラファイト等
のピグメントからなる。その組成質量比は、バインダ:
ピグメント=2:1〜10:1が好ましい。
【0080】現像ローラ208表面に塗布され、現像ロ
ーラ表面の樹脂層と摩擦帯電されたトナーは、規制ブレ
ード209によってローラ塗布量を0.5〜1.5dg/m
2に層厚規制されることが好ましい。そして現像ローラ
208の表面に担持され、その矢印方向の回転に伴っ
て、感光ドラム201表面に対向する現像位置に搬送さ
れる。本発明の画像形成装置において、現像位置におけ
る現像ローラ208と感光ドラム201との間にはギャ
ップ(以下、「SDギャップ」という)を有しており、
非接触現像であるジャンピング現像方式が好ましく用い
られる。SDギャップは現像ローラ軸に回転可能に支持
された不図示の感光ドラム突き当てコロによって、18
0〜300μmに設定されることが好ましい。
【0081】本発明の画像形成装置においては、現像ス
リーブに印加される現像バイアスは、交流バイアスに直
流バイアスを重畳したものが用いられ、交流バイアスは
デューティー偏奇されている。具体的に、以下に示す。
交流バイアスは、電圧の絶対値が500V以上、好まし
くは像担持体へのリークを考慮して、絶対値で500〜
1500Vとするのがよい。但しこのリークは、現像ス
リーブと像担持体との間隙の設定により変動する。
【0082】また本発明において、交流バイアス周波数
は、1000〜5000Hzの範囲とすることが好まし
い。交流バイアス周波数が1000Hz未満になると、得
られる画像の階調性はよくなるものの、地カブリを解消
するのが困難となる。これは、トナーの往復運動回数が
少ない低周波数領域では、非画像部においても現像剤バ
イアス電界による像担持体へのトナーの押しつけ力が強
くなり過ぎるので、逆現像側バイアス電界によるトナー
の剥ぎ取り力によっても、非画像部に付着したトナーを
完全には除去できないためであると考えられる。一方、
周波数が5000Hzを超えると、トナーが像担持体に充
分接触しないうちに、逆現像側のバイアス電界が印加さ
れることになるので、現像性が低下する傾向がある。つ
まり、トナー自身が高周波数電界に応答できなくなる。
本発明者の検討によれば、本発明においては、交流バイ
アス電界の周波数を1500〜3000Hzとすると、最
適な画像性を示すことから好ましい。
【0083】本発明において、交流バイアスのデューテ
ィー比は0.4以下とし、現像ローラ上のトナーを強い
力で付勢し、一方、引き戻し側を弱い力で長くかけるこ
とが望ましい。この理由については、以下の通りであ
る。
【0084】デューティー比を0.5より小さくすれば
するほど、現像しやすくなり、0.5比より大きくすれ
ばするほど、トナーが飛びにくくなる。具体的には、デ
ューティー比を0.5より小さくすればするほど、トナ
ーの付勢力が強く引き戻し側の力が弱くなり、0.5よ
り大きくすればするほど、トナーの付勢力が弱くなり引
き戻し側の力が強くなる。デューティー比は、0.5が
標準であり、その場合には、付勢力=引き戻し力、付勢
時間=引き戻し時間である。一般的にデューティー比が
0.5未満だと、付勢力>引き戻し力、付勢時間<引き
戻し時間となり、0.5より大きい場合には、不等号は
逆になる。いずれでも交流1周期において、付勢力(電
圧)×付勢時間=引き戻し力(電圧)×引き戻し時間が
成り立つ。
【0085】本発明で用いられるトナーのように円形度
が高いトナーは、充填率が高いゆえにトナー同士の接触
機会が多く、外添剤の埋め込みが起こりやすい。本発明
におけるトナーのように、導電性微粒子を外添した場合
には、埋め込みによりトナーの抵抗が下がり帯電不良が
起こりやすい。特に、高湿環境でその傾向は著しい。そ
れは、トナーに付着した水分がトナー抵抗ダウンに一層
寄与するためと考えられる。そのような帯電不足のトナ
ーを現像するためには、より強い現像バイアスが必要で
ある。そのため、像担持体への付勢力を強くし、逆に引
き戻し側を弱い力とする必要がある。そうすることで、
埋め込みの起こった帯電不良のトナーであっても、適正
な現像を行うことができる。しかしながら、ただ単に引
き戻し側の力を弱めてしまうと、かぶりが悪化してしま
う。それを補うため、引き戻し側の印加時間を長くし、
かぶり抑制を行う必要がある。
【0086】導電性微粒子は埋め込まれていなく正常に
外添された状態では、トナーと摩擦帯電することで逆極
性に帯電し、トナーの帯電補助の役目も果たしている。
導電性微粒子はトナーとともに像担持体の画像部へ現像
される以外に、トナーと逆極性の帯電をもつがゆえに、
非画像部へ、それ単独で飛翔することがある。その時に
は、トナーに対する導電性微粒子の量が減ってしまい、
トナーが帯電不良を起こし、現像不良となる。また、過
多に像担持体に供給されるため、帯電ローラに、過度に
導電性微粒子が供給され帯電不良が起こる。そこで、ト
ナーと逆極性の導電性微粒子を、像担持体に現像しにく
いように、像担持体への付勢力を弱くし、逆に引き戻し
側を強い力とする必要がある。すなわち、現像ローラ上
のトナーを強い力で付勢し、一方、引き戻し側を弱い力
で長くかける方向のバイアスを印可する必要がある。
【0087】現像の交流バイアスをデューティー偏倚す
ることで、導電性微粒子が埋め込まれたトナーにおいて
も良好な現像性とかぶりを達成することができる。さら
に、導電性微粒子の現像性を制御し、適正量だけ現像す
ることで、トナーの帯電量を大きく崩すことなく、ま
た、適正量だけ帯電ローラに供給することで良好な帯電
性を確保できる。
【0088】また、トナーに導電性微粒子が埋め込まれ
た際のトナーの帯電量の変化は、環境により異なる。具
体的には、高湿環境ほど、埋め込まれ時の帯電量が下が
る傾向がある。これは、導電性微粒子の抵抗が水分によ
り下がるためである。そのため、高湿環境では帯電量が
下がったトナーでも適切に現像するため、デューティー
をより偏倚しトナーを現像しやすくする必要がある。
【0089】導電性微粒子の抵抗が環境により異なるた
め、帯電量も環境により異なる。高湿環境では帯電量が
下がるため像担持体に飛びにくくなり、逆に低湿環境で
は飛びやすくなる。その点から、高湿環境では導電性微
粒子を飛びやすくするためにデューティーをより偏倚
し、低湿環境では飛びにくくするためにデューティーの
偏倚量を減らす必要がある。
【0090】本発明の画像形成装置は、状況により、交
流バイアスに印加されるデューティー偏倚量を変化させ
ることが好ましい。
【0091】また、本発明の画像形成装置は上記のよう
なデューティー偏倚量を変化させるデューティー偏倚量
変化手段を有することが好ましく、さらには温度、湿度
の高低を検出する温湿検出手段を有し、該温湿検出手段
の検出結果によりデューティー偏倚量変化手段が作用す
ることが好ましい。
【0092】なお、本発明で「デューティー比」とは次
のように定義される。交番バイアスの時間tの関数V
(t)、交流バイアスのトナーを像担持体に現像する側
のピーク値をV1、引き戻すため側のピーク値をV2、
VsをV1とV2の間の値であり、下記で決まるある値
とし、交流バイアスの1周期中で、(V(t)−Vs)
が(V1−Vs)と同符号の時間を、時刻t1から時刻
t2とし、(V(t)−Vs)が(V1−Vs)と異符
号の時間、すなわち、(V(t)−Vs)が(V2−V
s)と同符号の時間を時刻t2から時刻t3とした時、
下式(4)が成り立つような、Vs、t1、t2、t3
において、デューティー比は、(t2−t1)/(t3
−t1)によって定義される。
【0093】
【数5】 また、デューティーを偏倚することで、導電性微粒子の
像担持体へ転移される量が適正化され、比較的良好なト
ナー帯電量と像担持体の帯電電位が確保できる。 <転写手段>接触転写手段としての中抵抗の転写ローラ
205は、感光体201に圧接されて転写ニップ部を形
成させてある。この転写ニップ部に不図示の給紙部から
所定のタイミングで被記録体としての転写材211が給
紙され、かつ転写ローラ205に所定の転写バイアス電
圧が印加されることで、感光体201側の現像剤像が転
写ニップ部に給紙された転写材211の面に、静電気力
と押圧力にて順次に転写されていく。 <定着手段>感光体201側のトナー像の転写を受けた
転写材211は感光体201の面から分離されて、熱定
着方式等の定着器207に導入され、定着器の熱と圧力
によりトナー像が定着を受けて画像形成物(プリント、
コピー)として装置外へ排出される。
【0094】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明
する。
【0095】
【実施例1】(1)トナーの製造 トナーは下記のように製造した。 イオン交換水709質量部に0.1M−Na3PO4水溶
液451質量部を投入し60℃に加温後、1.0M−C
aCl2水溶液67.7質量部を徐々に添加して燐酸カ
ルシウム塩を含む水系媒体を得る。 下記処方をアトライター(三井三池加工機(株))を用
いて均一に分散混合する。 ・スチレン 80質量部 ・n-ブチルアクリレート 20質量部 ・不飽和ポリエステル樹脂 2質量部 ・飽和ポリエステル樹脂 3質量部 ・負荷電性制御剤 1質量部 (モノアゾ染料系のFe化合物) ・表面処理疎水化磁性体 90質量部 この単量体組成物を60℃に加温し、そこにベヘニン酸
ベヘニルを主体とするエステルワックス(DSCにおけ
る吸熱ピークの極大値72℃)6質量部を添加混合溶解
し、これに重合開始剤2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバ
レロニトリル)5質量部を溶解した。
【0096】次に、前記水系媒体中に上記重合性単量体
系を投入し、60℃、N2雰囲気下において、TK式ホ
モミキサー(特殊機化工業(株))にて10,000rpmで1
5分間攪拌し、造粒した。その後、パドル攪拌翼で攪拌
しつつ、60℃で6時間反応させた。その後、液温を8
0℃とし更に4時間攪拌した。
【0097】反応終了後、80℃で2時間蒸留を行い、
その後、懸濁液を冷却し、塩酸を加えて、Ca3(P
42を溶解し、ろ過、水洗、乾燥して、重量平均粒径
6.5μmのトナー粒子を得た。
【0098】このトナー粒子100質量部と、一次粒径
8nmのシリカにヘキサメチルジシラザンで表面処理し、
無機微粉体として表面処理後のBET値が250m2/gの
疎水性シリカ微粉体1.2質量部、および導電性微粒子
として酸化亜鉛微粉体1.5質量部とをヘンシェルミキ
サー(三井三池加工機(株))で混合し、トナーを得
た。
【0099】上記のようにして得たトナーは、平均円形
度が0.985、モード平均度が1.00、79.6kA
/m(1000エルステッド)下における飽和磁化が28Am2/
kgであった。
【0100】なお、本実施例で用いた導電性微粒子は、
一次粒子径0.1〜0.3μmの酸化亜鉛一次粒子を圧
力により造粒して得られた粒子を風力分級して得られ
た、比抵抗が106Ωcm、体積平均粒径1.5μm、粒度
分布における0.5μm以下が35体積%、5μm以上が
0個数%の導電性酸化亜鉛粒子を用いた。 (2)画像形成装置 上記実施の形態の図1で示される電子写真画像形成装置
と同様の構造を有する画像形成装置を本実施例で用い
た。
【0101】本実施例の複写機は反転現像を用いてお
り、感光体201は直径30mmの負極性a−Si感光体
であり、矢印の方向に210mm/secの周速度をもって回
転駆動される。感光ドラム201は、その表面に負極帯
電性アモルファスシリコン(a−Si)で構成された感
光層を有する。さらにその表面層にはa−Siよりもさ
らに硬度の高いアモルファスカーボン(a−C)の保護
膜を有している。a-Cの膜厚は0.2μmである。
【0102】帯電ローラ202は感光体201に所定の
押圧力をもって接触させて、幅3mmの当接部を形成させ
て配設した。この帯電ローラ202には予めその外周面
に導電性微粒子をコートして担持させてあり、帯電当接
部Aには帯電促進粒子(導電性微粒子)が存在してい
る。帯電ローラ202は、本実施例においては、帯電当
接部Aにおいて感光体201の回転方向と逆方向(カウ
ンター)に100%の周速で回転駆動され、感光体20
1の面に対して速度差を持って接触する。本実施例では
帯電ローラ202には感光体201の外周面がほぼ−4
00Vに一様に帯電処理されるように、帯電バイアス電
源から帯電バイアスを印加する。
【0103】本実施例における帯電ローラは、アルミの
芯金上に中抵抗層をローラ状に形成することにより、作
成した。本実施例の帯電ローラ202のローラ抵抗を測
定したところ100kΩcmであった。また、アスカー硬
度は30度であった。
【0104】露光手段210の半導体レーザから発せら
れる波長680nmのレーザ光により、600dpi(dot/i
nch)でイメージ露光が行われ、レーザ光照射部分の電
荷が除去されて静電潜像が形成される。
【0105】現像器204の現像ローラ208と規制ブ
レード209との間のギャップは、200μmに設定さ
れている。現像ローラの表面は、バインダであるフェノ
ール樹脂と、ピグメントであるカーボンおよびグラファ
イトからなる樹脂によりコートされており、その組成重
量比は、バインダ:ピグメント=2.5:1.0であ
る。トナーの塗布量は約1.0dg/m2に層厚規制され
た。
【0106】本実施例の画像形成方法において、現像時
の現像バイアスとして、2000Hz、ピーク間電圧80
0Vpp、デューティー比0.3の交流バイアスに、−2
50Vの直流バイアスを重畳させたバイアスを現像ロー
ラ213に印加した。 (3)画像評価 上記トナーと画像形成装置を用い、温度23℃、湿度6
0%下において、ベタ黒印字時の濃度、ベタ白印字時の
かぶり、像担持体の帯電電位、現像ローラ上の帯電量を
評価した。また、デューティー比を0.5及び0.7と
変えても同様に評価を行った。結果を表1に示す。な
お、評価方法は以下の通りである。 (ベタ黒濃度) ベタ黒濃度をMacbeth社製の反射濃度計RD91
4を用いて濃度測定を行った。評価基準は以下の通りで
ある。 ◎:1.4以上であり非常に黒い。 ○:1.2以上1.4未満であり黒い。 △:1.0以上1.2未満であり灰色に近い黒。 ×:1.0未満であり灰色。 (かぶり) ベタ白を、東京電色社製の反射濃度計DENSITOM
ETER TC−6DSを用いて測定することによりか
ぶりを評価した。(なお、白紙も測定し、その差を数値
とした。)評価基準は以下の通りである。 ◎:1.0%以下。かぶりはまったく見えない。 ○:1.0%より大きく1.5%以下。かすかにかぶり
が見られるが、気にならない。 △:1.5%より大きく2.0%以下。若干かぶりが見
られる。 ×:2.0%より大きく3.0%以下。かぶりが見られ
る。 ××:3.0%より大きい。かぶりによって、見にくい
文字がある。 (像担持体の帯電電位) ◎:−450V。正常に帯電。 ○:−420V以上−450V未満。正常に帯電されて
いないが、画には影響が小さい。 △:−370V以上−420V未満。画に影響が出る
が、さほどではない。 ×:−370V未満。画像不良となる。
【0107】
【表1】 表1におけるとを比べると、導電性微粒子の埋め込
みによるトナー劣化が同等であったとき、デューティー
比が0.3()では良好な画像が得られるが、デュー
ティー比が0.5()では、濃度やかぶりが△レベル
となってしまう。これは、デューティー比が0.3
()では、導電性微粒子の埋め込みによるトナー劣化
分を現像バイアスで補えるが、0.5()では、不十
分であるからである。なお、導電性粒子のトナーの埋め
込みについては、トナーの帯電量(Q/M)で判断し
た。
【0108】また、、、の現像ローラ上のトナー
の帯電量を比べると、耐久時にデューティーを偏倚する
ことで、導電性微粒子の像担持体へ飛ぶ量を制御でき、
帯電量として耐久による減少量が少なく、比較的良好な
ことが分かる。さらに、耐久での像担持体の帯電電位か
らも同じことがわかる。
【0109】つまり、デューティーを偏倚することで、
導電性微粒子が埋め込まれたトナーであっても良好な画
像を達成できる。さらに、導電性微粒子の像担持体へ行
く量が適正化され、比較的良好なトナー帯電量と像担持
体の帯電電位が確保できた。
【0110】
【実施例2】本実施例においては、温湿度検出手段とし
ての温湿度センサを有する以外は、実施例1と同様の画
像形成装置を用いて、現像の交流バイアスのデューティ
ー比を環境に応じて変化させた。結果を表2に示す。
【0111】
【表2】 表2に示すように、現像バイアスのデューティー比を湿
度によって変更することにより、高湿環境でのトナーに
導電性微粒子が埋め込まれた際の大幅なトナーの帯電量
ダウンにもかかわらず、良好な濃度、かぶりを確保でき
た。しかも、低湿環境における導電性微粒子の飛翔量ア
ップを抑制でき、良好な現像性、帯電性も確保できた。
【0112】
【発明の効果】本発明によれば、トナーを球形化するこ
とで転写効率を向上させ、かつ、現像バイアスにデュー
ティーを偏倚したので、導電性微粒子がトナーに埋め込
まれた場合でも良好な現像が実現できる画像形成装置を
提供できる。さらに、本発明の画像形成値は、トナーと
導電性微粒子の比が耐久等によっても一定なため、トナ
ーの帯電特性のバランスを大きく崩すことを抑制でき、
さらに、帯電部材への導電性微粒子の供給量を適正に出
来、良好な画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成装置の一つの実施の形態を
示す概略断面図である。
【符号の説明】
201 感光体 202 帯電ローラ 203 レーザビームスキャナ 204 現像器 205 転写ローラ 206 分離部材 207 定着器 208 現像ローラ 209 トナー規制ブレード 211 転写媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/08 507 G03G 15/08 507B Fターム(参考) 2H005 AA08 CB07 DA01 DA10 EA01 EA05 EA10 2H073 AA03 BA04 BA06 BA13 BA33 BA43 CA02 2H077 AA37 AD06 AD36 DA18 DB08 EA13 FA25 2H200 FA02 GA23 GA42 GA44 GA57 GB37 HA02 HA21 HA28 HB12 HB17 HB22 HB45 HB46 MA01 MB06 PB27 PB28

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体と、 帯電部材に電圧を印加し、像担持体を帯電させる帯電手
    段と、 帯電された前記像担持体に、静電潜像を形成させる静電
    潜像形成手段と、 前記像担持体上に形成された静電潜像にトナー担持体上
    に担持されたトナーを、交流バイアスに直流バイアスを
    重畳した現像バイアスをトナー担持体に印加すること
    で、転移させて可視化しトナー像を形成させる現像手段
    と、 前記トナー像を転写材に転写させる転写手段と、を有す
    る画像形成装置であって、 前記トナーは、結着樹脂及び磁性体を少なくとも含有す
    るトナー粒子と導電性微粒子とを有し、 前記トナー粒子は、下記式(1)より求められる円形度
    aが0.970以上0.995以下で、モード円形度が
    0.99以上であり、 【数1】円形度a=L0/L (1) (L0:粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長、L:
    粒子像の周囲長) 前記交流バイアスはデューティー偏倚されることを特徴
    とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記導電性微粒子は、1×109Ωcm以
    下であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記導電性微粒子は、1×106Ωcm以
    下であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記現像手段は、トナー像を転写材上に
    転写した後、像担持体に残留したトナーを回収するクリ
    ーニング手段を兼ねていることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記帯電手段は、前記像担持体と当接部
    を形成して接触する帯電部材に電圧を印可することによ
    り像担持体を帯電させる接触帯電部材を有し、前記当接
    部に前記導電性微粒子が介在することを特徴とする請求
    項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記トナー中に含有される導電性微粒子
    が、現像手段で像担持体に付着し、転写後も像担持体上
    に残留し、少なくとも帯電部材と像担持体の当接部及び
    /又は近傍に介在していることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記トナーは、重合法によって製造され
    たことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載
    の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記画像形成装置は、デューティー偏倚
    させるためのデューティー偏倚量変化手段と、温湿度検
    出手段とをさらに有し、 該温湿度検出手段の検出結果によって、前記デューティ
    ー偏倚量変化手段が作用することを特徴とする請求項1
    〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006184370A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、プロセスカートリッジおよびトナー
JP2012108261A (ja) * 2010-11-16 2012-06-07 Canon Inc 画像形成装置
JP2014102332A (ja) * 2012-11-19 2014-06-05 Kyocera Document Solutions Inc 画像形成装置

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