JP2002351074A - 感光性イミド系樹脂組成物、絶縁膜およびその形成方法 - Google Patents

感光性イミド系樹脂組成物、絶縁膜およびその形成方法

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JP2002351074A
JP2002351074A JP2001160498A JP2001160498A JP2002351074A JP 2002351074 A JP2002351074 A JP 2002351074A JP 2001160498 A JP2001160498 A JP 2001160498A JP 2001160498 A JP2001160498 A JP 2001160498A JP 2002351074 A JP2002351074 A JP 2002351074A
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Hiroshi Yasuno
弘 安野
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弱アルカリ水溶液でも現像可能で、ポストベ
−クして得られる絶縁膜が耐熱性や耐薬品性(耐アルカ
リ、耐酸性)及び高絶縁性を有しているイミド系感光性
樹脂組成物、絶縁膜および絶縁膜の形成法を提供するこ
とである。 【解決手段】 (1)テトラカルボン酸二無水物100モ
ル%に対してエポキシ基との反応性官能基を有する芳香
族ジアミン10〜50モル%とジアミノポリシロキサン
10〜70モル%とのジアミンの合計が70〜90モル
%の割合で反応させて得られたエポキシ基との反応性官
能基を有するイミドシロキサンオリゴマ−と感光基を有
するエポキシ化合物との反応物である感光性イミドシロ
キサンオリゴマ−、および(2)感光性イミドシロキサン
オリゴマ−100重量部に対して0.5〜3重量部のN
−ニトロソ系ゲル化防止剤を含有してなるアルカリ現像
性を有する感光性イミド系樹脂組成物、絶縁膜、及びそ
の形成方法を提供することである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、感光性イミド系
樹脂組成物、絶縁膜およびその形成方法に関し、さらに
詳しくは熱安定性が良好でアルカリ現像性を有する感光
性イミド系樹脂組成物及びその絶縁膜およびその形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】COF、BGA、CSP等のフレキシブ
ルプリント基板用のコ−ト材、層間絶縁膜、半導体集積
回路の保護膜や半導体素子の保護膜、パッシベ−ション
膜等として、耐熱性および絶縁性に富むことが要請され
ること、および高密度化、高集積化の要求から感光性の
耐熱材料が求められている。そして絶縁性ともに耐熱性
の高いポリイミドが種々提案されている。
【0003】例えば、素子基板全面にポリイミド樹脂を
塗布し、この表面をフォトレジストで部分的にパタ−ン
保護し、ヒドラジンなどでポリイミド樹脂膜をエッチン
グする方法、すなわちアルカリエッチング法が知られて
いる。しかしこの方法では、工程が複雑な上に、毒性の
強いヒドラジンなどの強アルカリ水溶液をエッチング液
として使用しなければならない。あるいは、感光性ポリ
イミド系樹脂、例えば、ポリイミド樹脂の前駆体である
ポリアミド酸に光重合性のアクリロイル基をエステル結
合で導入したもの(特公昭55−30207号、特公昭
55−341422号など)や、アクリロイル基をアミ
ド酸に塩構造で導入したもの(特公昭59−52822
号など)に、現像液として有機溶剤を使用するエッチン
グ法が提案されている。
【0004】また、アルカリ現像型の感光性ポリイミド
が開発されており、例えば、ポリアミド酸のカルボキシ
ル基にナフトキノンジアジドを導入したポジ型のポリマ
−による感光性ポリイミド(特開平6−258835号
公報)や、光重合性のアクリロイル基をエステル結合で
導入したポリアミド酸の側鎖にさらにカルボキシル基等
を導入して塩基性水溶液に可溶なポリアミド酸とし、こ
れを用いたネガ型感光性ポリイミド(特開平10−95
848号公報)が提案されている。しかし、これらの感
光性ポリイミド樹脂はポストベ−クに350℃以上の高
温加熱を必要とするため基板の寸法安定性に悪影響が及
び、得られる絶縁膜が耐熱性や耐薬品性(耐酸、耐アル
カリ、耐溶剤性など)が低いという問題がある。
【0005】また、フレキシブルプリント基板に適用す
る感光性樹脂組成物製膜としては、パタ−ン形成時の露
光の際に密着露光できることが必要である。この密着露
光のためには、通常は樹脂層がゲル化しない温度・時間
の範囲内でネガフィルムとプリベ−ク後の樹脂層とが付
着しない程度に、タックフリ−である必要がある。この
ため、種々のゲル化防止剤が検討されている。これらの
ゲル化防止剤として、ハイドロキノン系のものが代表例
である。しかし、ハイドロキノン系のゲル化防止剤では
熱時反応を抑制することが容易ではなく、プリベ−ク時
間巾が狭い。このため、実用的にはさらにプリベ−ク時
間巾の広いことが必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、高
温でのポストベ−クを必要とせず、イミド系樹脂が感光
性で弱アルカリ水溶液でも現像可能で、しかもプリベ−
ク時間巾の広い感光性イミド系樹脂組成物、絶縁膜およ
び絶縁膜の形成方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
(1)テトラカルボン酸二無水物100モル%に対してエ
ポキシ基との反応性官能基を有する芳香族ジアミン10
〜50モル%とジアミノポリシロキサン10〜70モル
%と複数環芳香族ジアミン0〜20モル%とのジアミン
合計が70〜90モル%の割合で反応させて得られたエ
ポキシ基との反応性官能基を有するイミドシロキサンオ
リゴマ−および感光基を有するエポキシ化合物の反応物
である感光性イミドシロキサンオリゴマ−、および(2)
感光性イミドシロキサンオリゴマ−100重量部に対し
て0.5〜3重量部のN−ニトロソ系ゲル化防止剤を含
有してなるアルカリ現像性を有する感光性イミド系樹脂
組成物に関する。
【0008】また、この発明は、前記の感光性イミド系
樹脂組成物をフレキシブルプリント基板などの基材に塗
布後、プリベ−クして薄膜形成し、露光、アルカリ現像
し、ポストベ−クして硬化膜として得られる絶縁膜に関
する。さらに、この発明は、前記の感光性イミド系樹脂
組成物を基材に塗布後、プリベ−クして薄膜形成し、露
光、アルカリ現像した後、ポストベ−クする絶縁膜の形
成方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を次に示す。 1)さらに、(3)不飽和結合を有するイソシアネ−ト、
(4)光開始剤、(5)(メタ)アクリロイル基を有するリン
酸エステル系光架橋剤および(6)有機溶媒を含有してな
り、各成分の割合が、(1)感光性イミドシロキサンオリ
ゴマ−100重量部に対して、(3)前記イソシアネ−ト
1〜80重量部、(4)光開始剤0.01〜30重量部お
よび(5)前記光架橋剤1〜15重量部である前記の感光
性イミド系樹脂組成物。 2)さらに、(7)無機充填剤を含有する前記の感光性イ
ミド系樹脂組成物。(6)無機充填剤を含有する上記の感
光性イミド系樹脂組成物。
【0010】3)(1)感光性イミドシロキサンオリゴマ
−が、エポキシ基との反応性官能基を有するイミドシロ
キサンオリゴマ−と感光基を有するエポキシ化合物とを
他の成分と一緒に加えて混合時に反応させて得られるも
のである上記の感光性イミド系樹脂組成物。
【0011】4)(1)感光性イミドシロキサンオリゴマ
−が、エポキシ基との反応性官能基を有する芳香族ジア
ミンとして式 H2N−Bz(R1n(X)y−A−(X)y(R2n
z−NH2 (ただし、式中、Bzはベンゼン環で、R1およびR2
水素原子で、Aは直接結合、O、S、CO、SO2、S
O、CH2、C(CH32、OBzO、Bz、OBzC
(CH32BzOなどの二価の基であり、Xはカルボキ
シル基または水酸基、好適にはカルボキシル基でnは2
または3で、yは1または2で、n+y=4である。)
で示される芳香族ジアミン化合物を、ジアミノポリシロ
キサンとして式 H2N−R3−[−Si(R42−O−]l−Si(R5
2−R3−NH2 (ただし、式中、R3は2価の炭化水素残基を示し、R4
およびR5は独立に炭素数1−3のアルキル基またはフ
ェニル基を示し、lは3〜50を示す。)で示されるジ
アミノポリシロキサンを使用して得られるものである上
記の感光性イミド系樹脂組成物。
【0012】5)(1)感光性イミドシロキサンオリゴマ
−が、テトラカルボン酸二無水物100モル%に対して
エポキシ基との反応性官能基を有する芳香族ジアミン1
5〜45モル%とジアミノポリシロキサン10〜70モ
ル%との合計が70〜90モル%のジアミンを反応させ
て得られるものである上記の感光性イミド系樹脂組成
物。 6)200℃以下、特に150〜200℃でポストベ−
クする上記の絶縁膜の形成法。
【0013】この発明においては、感光性イミド成分と
して、(1)テトラカルボン酸二無水物100モル%に対
してエポキシ基との反応性官能基を有する芳香族ジアミ
ン10〜50モル%とジアミノポリシロキサン10〜7
0モル%と複数環芳香族ジアミン0〜20モル%とのジ
アミン合計が70〜90モル%の割合で反応させて得ら
れたエポキシ基との反応性官能基を有するイミドシロキ
サンオリゴマ−と感光基を有するエポキシ化合物との反
応物である感光性イミドシロキサンオリゴマ−を使用す
ることが必要である。この感光性イミドシロキサンオリ
ゴマ−は各成分の割合が前記の範囲で反応させて得られ
る酸無水物末端基を有するイミドオリゴマ−であるの
で、高い溶剤溶解性と露光後の弱アルカリ水溶液による
現像を可能とし、また基板の反りの発生及び折り曲げに
よるクラックの発生を防止する。
【0014】前記のテトラカルボン酸二無水物とジアミ
ンとの反応は、溶媒中ランダム、ブロックあるいは2種
反応液の混合−再結合反応のいずれによっても行うこと
ができる。また、前記のエポキシ基との反応性官能基を
有するイミドシロキサンオリゴマ−は溶液から単離する
ことなくそのまま次の反応に使用することもできる。
【0015】前記のテトラカルボン二無水物としては、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボ
キシフェニル)エ−テル二無水物、ピロメリット酸二無
水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、1,2,4,5−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、2,2−ビス(2,5−ジカルボキシフ
ェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジ
カルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、
1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物などの
芳香族テトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
【0016】また、テトラカルボン酸二無水物として、
シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキ
サンテトラカルボン酸二無水物、メチルシクロヘキセン
テトラカルボン酸二無水物などの脂環族テトラカルボン
酸二無水物が挙げられる。前記のテトラカルボン酸二無
水物は1種を単独で使用してもよくあるいは2種以上を
組み合わせて使用してもよい。特に、高濃度のイミド系
感光性樹脂を得るために溶媒への溶解性が高く、得られ
るイミド絶縁膜の耐熱性も高いテトラカルボン酸二無水
物として、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)エ−テル二無水物、1,3−ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサン二無水物などの芳香族テトラカルボン
酸二無水物などが好ましく、特に2,3,3’,4’−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が好ましい。
【0017】前記のエポキシ基との反応性官能基を有す
る芳香族ジアミンとしては、式 H2N−Bz(R1n(X)y−A−(X)y(R2n
z−NH2 (ただし、式中、Bzはベンゼン環で、R1およびR2
水素原子で、Aは直接結合、O、S、CO、SO2、S
O、CH2、C(CH32、OBzO、Bz、OBzC
(CH32BzOなどの二価の基であり、Xはカルボキ
シル基または水酸基でnは2または3(好適には3)
で、yは1または2(好適には1)で、n+y=4であ
る。)で示される芳香族ジアミン化合物を使用すること
ができる。
【0018】前記のジアミノポリシロキサンとして、式 H2N−R3−[−Si(R42−O−]l−Si(R5
2−R3−NH2 (ただし、式中、R3は2価の炭化水素残基を示し、R4
およびR5は独立に炭素数1−3のアルキル基またはフ
ェニル基を示し、lは3〜50を示す。)で示されるジ
アミノポリシロキサンを使用することができる。
【0019】ジアミン成分としては前記の2種類のジア
ミンが必須であるが、エポキシ基との反応性基を有さな
い複数環芳香族ジアミンを少量使用してもよい。この複
数環芳香族ジアミンとしては、1,4−ビス(4−アミ
ノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニ
ル)ベンゼンなどのベンゼン環を3個有する芳香族ジア
ミン、あるいはビス[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]プロパンなどのベンゼン環を4個
有する芳香族ジアミンなどが挙げられる。
【0020】前記のエポキシ基との反応性官能基を有す
る芳香族ジアミンの具体例として、2,4−ジアミノフ
ェノ−ルなどのジアミノフェノ−ル化合物類、3,3’
−ジアミノ,4,4’−ジハイドロキシビフェニル、
4,4’−ジアミノ,3,3’−ジハイドロキシビフェ
ニル、4,4’−ジアミノ,2,2’−ジハイドロキシ
ビフェニル、4,4’−ジアミノ,2,2’,5,5’
−テトラハイドロキシビフェニルなどのヒドロキシビフ
ェニル化合物類、3,3’−ジアミノ,4,4’−ジハ
イドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ,
3,3’−ジハイドロキシジフェニルメタン、4,4’
−ジアミノ,2,2’−ジハイドロキシジフェニルメタ
ン、2,2−ビス〔3−アミノ,4−ハイドロキシフェ
ニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−アミノ,3−ハイ
ドロキシフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−アミ
ノ,4−ハイドロキシフェニル〕ヘキサフルオロプロパ
ン、4,4’−ジアミノ,2,2’,5,5’−テトラ
ハイドロキシジフェニルメタンなどのヒドロキシジフェ
ニルアルカン化合物類、3,3’−ジアミノ,4,4’
−ジハイドロキシジフェニルエ−テル、4,4’−ジア
ミノ,3,3’−ジハイドロキシジフェニルエ−テル、
4,4’−ジアミノ,2,2’−ジハイドロキシジフェ
ニルエ−テル、4,4’−ジアミノ,2,2’,5,
5’−テトラハイドロキシジフェニルエ−テルなどのヒ
ドロキシジフェニルエ−テル化合物類、3,3’−ジア
ミノ,4,4’−ジハイドロキシジフェニルスルホン、
4,4’−ジアミノ,3,3’−ジハイドロキシジフェ
ニルスルホン、4,4’−ジアミノ,2,2’−ジハイ
ドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ、
2,2’,5,5’−テトラハイドロキシジフェニルス
ルホンなどのヒドロキシジフェニルスルホン化合物類、
2,2−ビス〔4−(4−アミノ,3−ハイドロキシフ
ェノキシ)フェニル〕プロパンなどのビス(ハイドロキ
シフェニキシフェニル)アルカン化合物類、4,4’−
ビス(4−アミノ,3−ハイドロキシフェノキシ)ビフ
ェニルなどのビス(ハイドロキシフェノキシ)ビフェニ
ル化合物類、2,2−ビス〔4−(4−アミノ,3−ハ
イドロキシフェノキシ)フェニル〕スルホンなどのビス
(ハイドロキシフェノキシフェニル)スルホン化合物類
などのOH基を有するジアミン化合物を挙げることがで
きる。
【0021】また、前記のエポキシ基との反応性官能基
を有する芳香族ジアミンの具体例として、3,3’−ジ
アミノ,4,4’−ジカルボキシビフェニル、4,4’
−ジアミノ,3,3’−ジカルボキシビフェニル、4,
4’−ジアミノ,2,2’−ジカルボキシビフェニル、
4,4’−ジアミノ,2,2’,5,5’−テトラカル
ボキシビフェニルなどのカルボキシビフェニル化合物
類、3,3’−ジアミノ,4,4’−ジカルボキシジフ
ェニルメタン、4,4’−ジアミノ,3,3’−ジカル
ボキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ,2,
2’−ジカルボキシジフェニルメタン、2,2−ビス
〔3−アミノ,4,−カルボキシフェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔4−アミノ,3−カルボキシフェニル〕
プロパン、2,2−ビス〔3−アミノ,4−カルボキシ
フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミ
ノ,2,2’,5,5’−テトラカルボキシビフェニル
などのカルボキシジフェニルアルカン化合物類、3,
3’−ジアミノ,4,4’−ジカルボキシジフェニルエ
−テル、4,4’−ジアミノ,3,3’−ジカルボキシ
ジフェニルエ−テル、4,4’−ジアミノ,2,2’−
ジカルボキシジフェニルエ−テル、4,4’−ジアミ
ノ,2,2’,5,5’−テトラカルボキシジフェニル
エ−テルなどのカルボキシジフェニルエ−テル化合物
類、3,3’−ジアミノ,4,4’−ジカルボキシジフ
ェニルスルホン、4,4’−ジアミノ,3,3’−ジカ
ルボキシジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ,
2,2’,5,5’−テトラカルボキシジフェニルスル
ホンなどのカルボキシジフェニルスルホン化合物類、
2,2−ビス〔4−(4−アミノ,3−カルボキシフェ
ノキシ)フェニル〕プロパンなどのビス(カルボキシフ
ェノキシフェニル)アルカン化合物類、4,4’−ビス
(4−アミノ,3−カルボキシフェノキシ)ビフェニル
などのビス(カルボキシフェノキシ)ビフェニル化合物
類、2,2−ビス〔4−(4−アミノ,3−カルボキシ
フェノキシ)フェニル〕スルホンなどのビス(カルボキ
シフェノキシフェニル)スルホン化合物類などのCOO
H基を有するジアミン化合物を挙げることができる。
【0022】また、前記のジアミンの他の1成分である
ジアミノポリシロキサンは、式: H2N−R−[−Si(R42−O−]l−Si
(R52−R−NH2 (ただし、式中、R3は2価の炭化水素残基を示し、R4
またはR5は独立に炭素数1−3のアルキル基またはフ
ェニル基を示し、lは3〜50を示す。)で示される化
合物、好ましくは前記式中R4およびR5が炭素数2〜
6、特に炭素数3−5の複数のメチレン基またはフェニ
レン基であるものが好ましい。また、前記式においてl
が4〜30、特に4〜20であることが好ましい。ま
た、前記式においてlが3〜50であれば均一の化合物
であってもよく、lの異なる化合物の混合物であっても
よい。混合物である場合には、アミノ当量から計算され
る平均値のlが3〜50、特に4〜30、その中でも4
〜20の範囲内であることが好ましい。
【0023】前記のジアミノポリシロキサンの具体的化
合物の具体例として、α,ω−ビス(2−アミノエチ
ル) ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミ
ノプロピル) ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス
(4−アミノフェニル) ポリジメチルシロキサン、α,
ω−ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル) ポリジメ
チルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)
ポリジフェニルシロキサン、α,ω−ビス(4−アミノ
ブチル) ポリジメチルシロキサンなどを挙げることがで
きる。
【0024】前記のエポキ基との反応性官能基を有する
イミドシロキサンオリゴマ−は、例えば、テトラカルボ
ン酸二無水物を溶媒に溶解し、得られた溶液にジアミノ
ポリシロキサンおよびエポキシ基との反応性官能基を有
する芳香族ジアミン、場合によりさらに複数環芳香族ジ
アミンを加えて常法によって反応させ、得られたイミド
シロキサンオリゴマ−溶液を冷却することにより得られ
る。前記のエポキ基との反応性官能基を有するイミドシ
ロキサンオリゴマ−は反応液から分離して使用してもよ
く、あるいは反応液をそのまま使用してもよい。
【0025】前記の反応溶媒としては、含窒素系溶媒、
例えばN,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチ
ルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジエチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メ
チルカプロラクタムなど、含硫黄原子溶媒、例えばジメ
チルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルス
ルホン、ジエチルスルホン、ヘキサメチルスルホルアミ
ドなど、含酸素溶媒、例えばγ−ブチロラクトン、フェ
ノ−ル系溶媒、例えばクレゾ−ル、フェノ−ル、キシレ
ノ−ルなど、ジグライム系溶媒例えばジエチレングリコ
−ルジメチルエ−テル(ジグライム)、トリエチレング
リコ−ルジメチルエ−テル(ジメチルトリグライム)、
テトラグライムなど、アセトン、エチレングリコール、
ジオキサン、テトラヒドロフランなどを挙げることがで
きる。
【0026】この発明における感光基を有するエポキシ
化合物としては、グリシジルメタクリレ−ト、グリシジ
ルアクリレ−ト、グリシジルポリシロキサンメタアクリ
レ−ト、ハ−フエポキシ(メタ)アクリレト(例えば1
0個程度のエポキシ基のうち5個程度がアクリレ−トあ
るいはメタアクリレ−ト基で置換されている化合物であ
る。具体的には、商品名:昭和高分子社製 リポキン6
30X−501)などを挙げることができる。
【0027】この発明における(1)感光性イミドシロキ
サンオリゴマ−は、前記のエポキ基との反応性官能基を
有するイミドシロキサンオリゴマ−と前記の感光基を有
するエポキシ化合物とをそれ自体公知の方法によって反
応させることによって得られる。例えば、エポキ基との
反応性官能基を有するイミドシロキサンオリゴマ−の溶
液に感光基を有するエポキシ化合物を加えて、あるいは
他の成分とともに感光基を有するエポキシ化合物を加え
て室温で均一に混合することによって得ることができ
る。前記の感光基を有するエポキシ化合物の使用量は、
エポキ基との反応性官能基(COOHまたはOH)に対
してエポキシ基の当量から3倍当量となる量、例えばエ
ポキ基との反応性官能基を有するイミドシロキサンオリ
ゴマ−100重量部に対して1〜80重量部程度が好ま
しい。
【0028】この発明においては、前記の(1)感光性イ
ミドシロキサンオリゴマ−と共に(2)N−ニトロソ系ゲ
ル化防止剤を組み合わせて使用する。前記のN−ニトロ
ソ系ゲル化防止剤としては、下記式 R−N(NO)−R (式中、RおよびRのいずれかあるいは両方がフェ
ニル基、シクロヘキシル基または炭素数4〜18のアル
キル基であり、好適にはフェニル基、シクロヘキシル基
である。)で示される化合物が挙げられる。前記式で示
される化合物のうち、Rがフェニル基でRがシクロ
ヘキシル基であるN−ニトロソ系ゲル化防止剤(大内新
興社製、H−2)が好適である。
【0029】前記のN−ニトロソ系ゲル化防止剤の量
は、(1)感光性イミドシロキサンオリゴマ−100重量
部に対して0.1〜5重量部、好適には0.5〜3重量
部である。前記N−ニトロソ系ゲル化防止剤の量が前記
下限より少ないとプリベ−ク安定性が低く、前記N−ニ
トロソ系ゲル化防止剤の量が前記上限より多くても効果
はなく却って絶縁膜の物性が低下するので好ましくな
い。
【0030】この発明においては、前記の(1)感光性イ
ミドシロキサンオリゴマ−と共に(3)不飽和結合を有す
るイソシアネ−ト化合物を組み合わせて使用することが
好ましい。このイソシアネ−ト基がアルカリ現像後の残
存するイミド末端の酸無水環と結合し、残りの不飽和二
重結合はポストベ−クの際に加熱によって三次元架橋さ
せることができ、絶縁膜の耐熱性が得られる。
【0031】前記の(3)不飽和結合を有するイソシアネ
−トとしては、メタクリロイルイソシアネ−ト、アクリ
ロイルイソシアネ−ト、メタクリロイルエチルイソシア
ネ−ト、アクリロイルエチルイソシアネ−ト、メタクリ
ロキシエチルイソシアネ−ト、アクリロキシエチルイソ
シアネ−ト、ビニルジメチルベンジルイソシアネ−ト、
m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシ
アネ−ト、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネ
−トなどを挙げることができる。これらは単独で、また
は2種類以上混合して使用することもできる。
【0032】さらに、前記の(3)不飽和結合を有するイ
ソシアネ−トとして、2〜3個のイソシアネ−ト基を分
子中に有するポリイソシアネ−トと少なくとも1個のO
H基および少なくとも1種の不飽和二重結合を分子中に
有する化合物との反応生成物を使用することもできる。
【0033】このポリイソシアネ−トとしては、ヘキサ
メチレンジイソシアネ−ト、オクタメチレンジイソシア
ネ−ト、イソホロンジイソシアネ−ト、2,2,4−ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネ−ト、ジシクロヘ
キシルメタンジイソシアネ−ト、テトラメチレンジイソ
シアネ−ト、トリレンジイソシアネ−ト、4,4−ジフ
ェニルメタンジイソシアネ−ト、ナフタレンジイソシア
ネ−ト、3,3’−ジメチル−4,4’−ビスフェニレ
ンジイソシアネ−ト、メタキシリレンジイソシアネ−ト
などが挙げられる。これらの中では反応性の異なるイシ
シアネ−ト基を有するジイソシアネ−トが好ましく、特
に2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ
−ト、トリレンジイソシアネ−トが好適である。
【0034】前記の少なくとも1個のOH基および少な
くとも1種の不飽和二重結合を分子中に有する化合物と
しては、ヒドロキシエチルアクリレ−ト、ヒドロキシエ
チルメタクリレ−ト、ヒドロキシプロピルアクリレ−
ト、ヒドロキシプロピルメタクリレ−ト、ヒドロキシブ
チルアクリレ−ト、ヒドロキシブチルメタクリレ−ト、
ネオペンチルグリコ−ルモノアクリレ−ト、ネオペンチ
ルグリコ−ルモノメタクリレ−ト、トリメチロ−ルメタ
ンモノアクリレ−ト、トリメチロ−ルメタンモノメタク
リレ−ト、テトラメチロ−ルメタンモノアクリレ−ト、
テトラメチロ−ルメタンモノメタクリレ−トなどのアク
リル酸又はメタクリル酸のヒドロキシアルキエステル
類、エチレングリコ−ルモノアクリレ−ト、エチレング
リコ−ルモノメタクリレ−ト、プロピレングリコ−ルモ
ノアクリレ−ト、プロピレングリコ−ルモノメタクリレ
−ト、ポリエチレンモノアクリレ−ト、ポリエチレンモ
ノメタクリレ−トなどの(ポリ)アルキレングリコ−ル
モノアクリレ−ト又は(ポリ)アルキレングリコ−ルモ
ノメタクリレ−ト類、ヒドロキシブチロビニルエ−テル
などのヒドロキシアルキルビニルエ−テル類、アリルア
ルコ−ル、あるいは上記のものとε−カプロラクトン、
γ−バレロラクトンなどのラクトン類との付加物などが
挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせて
使用できる。これらの少なくとも1個のOH基および少
なくとも1種の不飽和二重結合を分子中に有する化合物
の中で、重合性および反応性の点から、アクリル酸又は
メタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類及びアク
リル酸又はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル
類とラクトン類との付加物が好ましい。これらは単独で
も2種以上を組み合わせて使用できる。
【0035】この発明においては、(1)感光性イミドシ
ロキサンオリゴマ−100重量部に対して、(3)不飽和
結合を有するイソシアネ−トを1〜80重量部、特に1
〜25重量部使用することが好ましい。前記の(3)不飽
和結合を有するイソシアネ−ト化合物の割合が前記の下
限より少ないと絶縁膜の耐薬品性(耐アルカリ、耐酸
性)が低下し、多くても効果がなくかえって絶縁膜の性
能が低下するので好ましくない。
【0036】この発明においては、好適には(4)光開始
剤を使用する。前記の(4)光開始剤としては、例えば、
ミヒラ−ズケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)
ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、2−メ
チルベンゾイン、ベンゾインメチルエ−テル、ベンゾイ
ンエチルエ−テル、ベンゾインイソプロピルエ−テル、
ベンゾインイソブチルエ−テル、2−t−ブチルアント
ラキノン、1,2−ベンゾ−9,10−アントラキノ
ン、メチルアントラキノン、チオキサントン、2,4−
ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサン
トン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、
2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モ
ルフォリノ−プロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメ
チルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタ
ノン−1、ジアセチルベンジル、ベンジルジメチルケタ
−ル、ベンジルジエチルケタ−ル、2(2’−フリルエ
チリデン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−
トリアジン、2[2’(5”−メチルフリル)エチリデ
ン]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリア
ジン、2(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(ト
リクロロメチル)−S−トリアジン、2,6−ジ(p−
アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、4,
4’−ジアジドカルコン、ジ(テトラアルキルアンモニ
ウム)−4,4’−ジアジドスチルベン−2,2’−ジ
スルフォネ−ト、N−フェニルグリシン、3−フェニル
−5−イソキサゾロン、1−フェニル−1,2−ブタン
ジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシムなど
が挙げられる。
【0037】前記の(4)光開始剤の使用量は、(1)感光性
イミドシロキサンオリゴマ−100重量部に対して、
0.01〜30重量部、特に0.5〜30重量部、その
なかでも特に1〜20重量部が好ましい。前記光開始剤
の使用量が前記の下限より少ないと露光が十分ではな
く、前記光開始剤の使用量が前記の上限より多くても効
果がなくかえって絶縁膜の性能が低下するので好ましく
ない。前記の(4)光開始剤の助剤(増感剤)として、4
−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、4−ジエチ
ルアミノ安息香酸メチルエステル、ジメチルアミノアン
トラニル酸メチル、ベンゾフェノン、2,6−ビス−
(4−ジエチルアミノベンザル)−4−メチル−シクロ
ヘキサノンなどを併用することができる。
【0038】この発明においては、好適には(5)光架橋
剤として、(5)(メタ)アクリロイル基を有するリン酸
エステル系光架橋剤、例えばアクリロキシ炭素数1〜4
の低級アルキルフォスフェ−ト、ビスアクリロキシ炭素
数1〜4の低級アルキルフォスフェ−ト、メタクリロキ
シ炭素数1〜4の低級アルキルフォスフェト、ビスメタ
クリロキシ炭素数1〜4の低級アルキルフォスフェト、
好適には、アクリロキシエチルフォスフェ−ト、ビスア
クリロキシエチルフォスフェ−トやこれらの混合物、メ
タクリロキシエチルフォスフェ−ト、ビスメタクリロキ
シエチルフォスフェ−トやこれらの混合物を使用するこ
とが好ましい。前記の(5)(メタ)アクリロイル基を有
するリン酸エステル系の市販の光架橋剤として、メタク
リロキシエチルフォスフェ−トとビスメタクリロキシエ
チルフォスフェ−トとの混合物(日本化薬社製、PM
2)が好適である。
【0039】前記の(5)(メタ)アクリロイル基を有す
るリン酸エステル系光架橋剤の使用量は、(1)感光性イ
ミドシロキサンオリゴマ−100重量部に対して、1〜
15重量部、特に2〜15重量部であることが好適であ
る。(5)(メタ)アクリロイル基を有するリン酸エステ
ル系光架橋剤の使用量が少ないとアルカリ現像性が低下
し、使用量が多すぎると基板への密着性、熱処理後に得
られる絶縁膜の耐熱性が劣る傾向にある。
【0040】前記(5)(メタ)アクリロイル基を有する
リン酸エステル系光架橋剤とともに他の光架橋剤を併用
してもよい。他の光架橋剤としては、カルボキシ含有ハ
−フエポキシアクリレ−ト(例えば、香川化学社製、E
NC)、2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト、2−ヒド
ロキシブチルアクリレ−トなどの2−ヒドロキシアルキ
ルアクリレ−ト類、グリコ−ル(エチレングリコ−ル、
メトキシテトラエチレングリコ−ル、ポリエチレングリ
コ−ル、プロピレングリコ−ルなど)のモノまたはジア
クリレ−ト類、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−
メチロ−ルアクリルアミドなどのアクリルアミド類、
N,N−ジメチルアミノエチルアクリレ−トなどのアミ
ノアルキルアクリレ−ト類、トリメチロ−ルプロパン、
ペンタエリスリト−ル、ジペンタエリスリト−ルなどの
多価アルコ−ルまたは、これらのエチレンオキサイド、
プロピレンオキサイドあるいはε−カプロラクトンの付
加物の多価アクリレ−ト類、フェノキシアクリレ−ト、
フェノキシエチルアクリレ−トなどフェノ−ル類、ある
いはそのエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサ
イド付加物などのアクリレ−ト類、トリメチロ−ルプロ
パントリグリシジルエ−テルなどのグリシジルエ−テル
から誘導されるエポキシアクリレ−ト類、メラミンアク
リレ−ト類、及び/または上記アクリレ−トに対するメ
タクリレ−ト類や、多価(メタ)アクリル酸誘導体化合
物[例えば、イソシアヌル酸トリス(2−アクリロイル
オキシエチル)]あるいはこれとジアミノシロキサンと
の付加反応物、ポリシロキサンジオ−ルと(メタ)アク
リル酸のエステル化物[例えば、信越化学工業株式会社
製、X−22−164B]などが挙げられる。前記の他
の光架橋剤の使用量は、(1)感光性イミドシロキサンオ
リゴマ−100重量部に対して、0〜100重量部、好
適には1〜100重量部、特に1〜50重量部であるこ
とが好ましい。他の光架橋剤の使用量が多すぎると基板
への密着性、熱処理後に得られる絶縁膜の耐熱性が劣る
傾向にある。
【0041】この発明にいては、好適には(6)有機溶媒
を使用する。(6)有機溶媒としては、例えばN−メチル
−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、γ−ブチロラクトンなどの有機極性溶媒、ジエチレ
ングリコルジメチルエ−テル(DG)、トリエチレング
リコ−ルジメチルエ−テル(TG)、プロピレングリコ
−ルジエチルエ−テルなどのエ−テル系有機溶媒が挙げ
られる。これらの有機溶媒の一部をエチルセロソルブ、
ブチルセロソルブ、プロピレングリコ−ルモノブチルエ
−テルなどのアルコ−ル類、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、メチルn−アミルケトン、シクロ
ヘキサノン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸ブチル、乳酸エチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジ
エチル、メチル3−メトキシプロピオネ−ト、エチル3
−エトキシプロピオネ−ト、プロピレングリコ−ルモノ
メチルエ−テルアセテ−ト等のエステル類などで置き換
えて使用することができる。前記有機溶媒は、単独で、
あるいは2種以上を組み合わせて使用することができ
る。この発明においては、(1)感光性イミドシロキサン
オリゴマ−100重量部に対して、(6)有機溶媒を0〜
300重量部使用することが好ましい。この発明の感光
性イミド系樹脂組成物としては、溶液状態の感光性イミ
ド系樹脂組成物を乾燥して有機溶媒をほとんど含有しな
い状態とした膜状態の感光性組成物イミド系樹脂組成物
(Bステ−ジ)も含まれる。
【0042】前記の(6)有機溶媒としては、感光性イミ
ドシロキサンオリゴマ−を得る際に使用できる有機溶媒
を分離することなくそのまま使用することができるが、
この場合には沸点140℃以上で210℃以下のものを
使用することが好ましい。特にジエチレングリコルジメ
チルエ−テル(DG)、トリエチレングリコ−ルジメチ
ルエ−テル(TG)やγ−ブチロラクトンなどを使用す
ると、溶媒の蒸発による散逸が減少するので、又溶液組
成物の塗布を支障なく好適に行うことができるので最適
である。
【0043】この発明の感光性イミド系樹脂組成物は前
記の各成分を均一に混合することによって得られるが、
好適にはさらに、(7)無機充填剤を含有させることが好
ましい。
【0044】前記の(7)無機充填剤としては、例えばア
エロジル(微細シリカ)、タルク、マイカ、硫酸バリウ
ムなどなどが挙げられる。この無機充填剤としては、ど
のような大きさ、形態のものでもよいが、平均粒子径が
0.001〜2μm、特に0.005〜2μmのものが
好ましい。この範囲外のものを使用すると得られる塗膜
が屈曲したときに亀裂が発生したり、折り曲げ部が白化
したりするので好ましくない。この発明において、特に
アエロジルとタルク、マイカあるいは硫酸バリウムの少
なくとも1種とを組み合わせて使用することが好まし
い。
【0045】この発明において、(7)無機充填剤の使用
量は、好適には(1)感光性イミドシロキサンオリゴマ−
100重量部に対して、合計で1〜100重量部、特に
5〜100重量部、その中でも5〜75重量部である。
使用量が、多過ぎると塗膜の折り曲げによりクラックが
発生したり、少な過ぎると半田耐熱性、銅箔変色性が悪
くなるので上記範囲が必要である。また、アエロジルと
タルク、マイカあるいは硫酸バリウムの少なくとも1種
とを組み合わせて使用する場合、アエロジルを感光性イ
ミドシロキサンオリゴマ−100重量部に対して1〜3
0重量部、特に2〜30重量部、タルク、マイカあるい
は硫酸バリウムの少なくとも1種を1〜70重量部、特
に2〜70重量部使用することが好ましい。
【0046】また、この発明の感光性イミド系樹脂組成
物には、必要に応じてフタロシアニンブル−、フタロシ
アニングリ−ン、アイオジングリ−ン、ジスアゾイエロ
−、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カ−ボンブ
ラック、ナフタレンブラックなどの着色剤あるいは顔
料、アクリル系消泡剤、フッ素系消泡剤、シリコ−ン系
消泡剤などの消泡剤、ハイドロキノン、ハイドロキノン
モノメチルエ−テル、フェノチアジンなどの熱重合禁止
剤、レベリング剤、イミダゾ−ル系、チアゾ−ル系、ト
リアゾ−ル系、シランカップリング剤などの密着性付与
剤などの各種添加剤を用いることができる。
【0047】この発明のアルカリ現像性を有する感光性
イミド系樹脂組成物は、(1)感光性イミドシロキサンオ
リゴマ−を与える、(1-1)エポキシ基との反応性官能基
を有するイミドシロキサンオリゴマ−と(1-2)感光基を
有するエポキシ化合物、(2)N−ニトロソ系ゲル化防止
剤、好適にはさらに(3)不飽和結合を有するイソシアネ
−ト、(4)光開始剤、(5)(メタ)アクリロイル基を有す
るリン酸エステル系光架橋剤、(6)有機溶媒、必要であ
ればさらに(7)無機充填剤、さらに消泡剤の好適量を加
えて均一に攪拌・混合することによって容易に得ること
ができる。各成分の添加順序には特に制限はなく、混合
する際、好適には有機溶媒中で混合することによって、
感光性イドシロキサンオリゴマ−の溶液組成物にするこ
とができる。上記感光性イミド系樹脂組成物は、塗布時
の組成物として室温で溶液粘度が30〜600ポイズで
あることが作業性や溶液物性、その保護膜特性上などか
ら適当である。
【0048】この発明の感光性イミド系樹脂組成物を使
用してフレキシブルプリント基板やセラミック基板、ア
ルミニウム基板、シリコ−ンウエハ−などになどの基材
に塗布後、プリベ−クして薄膜形成し、露光、アルカリ
現像し、ポストベ−クしてポリイミド系の絶縁膜を得る
ことができる。前記の工程における塗布方法としては、
スピンナ−を使用した回転塗布、印刷、ロ−ルコ−ティ
ンングなどの方法がある。次に、100℃以下の温度、
高敵には50〜80℃の温度で10〜60分間程度加熱
乾燥してプリベ−クして塗膜を乾燥し薄膜形成する。
【0049】あるいは、前記の感光性イミド系樹脂組成
物をポリエステルフィルムなどの支持フィルムに塗布
し、100℃以下の温度、好適には50〜80℃の温度
で乾燥して感光性イミド系樹脂組成物膜を得ることもで
きる。この場合には、ゴミなどの付着を防止するために
ポリエステルフィルムやポリエチレンフィルムなどの保
護フィルムを感光性イミド系樹脂組成物膜上に重ね合わ
せてもよい。この場合、支持フィルム/感光性イミド系
樹脂組成物膜/保護フィルムの構成となる。
【0050】前記の工程後、所望のパタ−ン形状に化学
線を照射し、露光する。化学線としては、紫外線、可視
光線など、300〜500nmの範囲の波長のものが好
ましい。次に、未照射部を現像して、パタ−ンを得る。
この発明の感光性イミド系樹脂組成物をパタ−ン形成す
る方法では、現像液として、アルカリ性水溶液、好適に
は弱アルカリ性水溶液を使用する。この現像液には、少
量のメタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル、イソ
プロパノ−ル、N−メチル−2−ピロリドン等の水溶性
有機溶媒が含有されていてもよい。
【0051】上記のアルカリ性水溶液を与えるアルカリ
性化合物としては、例えばアルカリ金属、アルカリ土類
金属またはアンモニウムイオンの、水酸化物または炭酸
塩や炭酸水素塩、アミン化合物などが挙げられ、具体的
には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモ
ニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水
素アンモニウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプ
ロピルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピル
アンモニウムヒドロキシド、N−メチルジエタノ−ルア
ミン、N−エチルジエタノ−ルアミン、N,N−ジメチ
ルエタノ−ルアミン、トリエタノ−ルアミン、トリイソ
プロパノ−ルアミン、トリイソプロピルアミンなどを挙
げることができ、水溶液が塩基性を呈するものであれば
これ以外の化合物も当然使用することができ、特に、炭
酸ナトリウムなどの弱アルカリ性化合物を好適に挙げる
ことができる。前記のアルカリ性化合物の濃度は、通常
0.1〜20重量%、特に1〜3%とすることが好まし
い。
【0052】アルカリ現像方法としては、スプレ−、パ
ドル、浸漬、超音波などの各種方式を採用することがで
きる。現像によって形成したパタ−ンは、リンスする。
リンス液としては、水、酸性水溶液などでスプレ−方法
が挙げられる。
【0053】次に、加熱処理を行うことにより感光性イ
ミドシロキサンオリゴマ−、不飽和二重結合を有するイ
ソシアネ−ト、光開始剤、好適には光架橋剤の併用系の
感光性イミド系樹脂組成物光硬化膜をポストベ−クし
て、架橋させて、耐熱性に富む最終パタ−ンを得ること
ができる。前記のポストベ−クは、200℃以下、特に
150〜200℃で30〜120分間程度行うことが好
ましい。
【0054】この発明の感光性イミド系樹脂組成物から
得られる絶縁膜は、フレキシブルプリント銅張基板のカ
バ−コ−トとして、あるいは単にソルダ−レジスト膜な
どとして使用することができる。そして、この絶縁膜
は、好適には曲率半径100mm以上、特に300mm
以上の柔軟性、260℃×10秒以上の半田耐熱性、ア
セトンやメタノ−ルなどの溶剤に対する耐溶剤性、耐ア
ルカリ性、耐酸性、電気特性を兼ね備えている。
【0055】
【実施例】以下、この発明の実施例を示す。以下の各例
で使用した化合物をその略号と共に以下に示す。 a−BPDA:2,3,3’,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物 DAPSi:α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリ
ジメチルシロキサン MBAA:ビス(3−カルボキシ,4−アミノフェニ
ル)メタン BAPP:2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕プロパン
【0056】以下の各例において、物性の評価は次のよ
うにして行った・ 粘度:E型粘度計(東京計器社製)、25℃、STロ−
タ−使用にて測定。 粘度安定性:貯蔵1日後の粘度に対する90日貯蔵貯蔵
後の粘度比で示す。 1)機械特性:200℃で1時間熱処理したサンプルに
ついて、ASTM D882に準じ、引張り強度、伸び
率および初期弾性率を測定した。 2)熱的特性:200℃で1時間熱処理したサンプルに
ついて、5%重量減少温度および熱分解温度をセイコ−
インスツルメント製の熱重量−示唆熱測定装置(SSC
−5200 TGA−DTA320)によって測定し
た。 3)電気特性:200℃で2時間熱処理したサンプルに
ついて、常態および加湿(40℃、90%、96h)状
態に置いた体積抵抗をJIS K 6911に準じて測
定した。
【0057】実施例1 反応容器中、a−BPDA58.84g(200ミリモ
ル)をジメチルトリグライム110gに溶解し、α,ω
−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン
(DAPSi、アミノ当量451)112.75(12
5ミリモル)を加え、180℃で1時間反応させた後、
MBAA10.02g(35ミリモルを加え、さらに4
時間反応させてイミドシロキサンオリゴマ−溶液(固形
分濃度:60.8%)を得た。このイミドシロキサンオ
リゴマ−溶液を固形分濃度60%に希釈調整した溶液1
00gに、室温で2−メタクリロイルオキシエチルイソ
シアネ−ト4.1gを加え、1時間攪拌した。この溶液
に、さらにフタロシアニングリ−ン0.58gを加えさ
らに30分間攪拌して分散した後、濾過した。
【0058】上記の濾過した溶液中37gに、消泡剤
(ダウケミカル、DB−100)0.81g、N−ニト
ロソ系ゲル化防止剤としてN,N−フェニル,シクロヘ
キシルN−ニトロソアミン(大内新興社製、H−2)
0.53g(感光性イミドシロキサンオリゴマ−に対し
て2重量%)、光開始剤(チバガイギ−、イルガキュア
−651)4.12g、ハ−フエポキシアクリレ−ト
(昭和高分子社製、リポキシ630X−501)6.0
5g、リン酸メタアクリロイル(日本化薬社製、PM
2)1.11g、カルボキシ含有ハ−フエポキシアクリ
レ−ト(香川ケミカル社製、ENC)21.51gおよ
びポリエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト(新中村化
学社製、NK−9G)2.22g、硫酸バリウム6.6
g、アエロジル(日本アエロジル社製、アエロジル20
0)3.3gを加え、均一に攪拌し一夜放置した。この
混合物を3本ロ−ル、ギャップ30μmで3回練りを行
った。得られた感光性イミド系樹脂組成物は、粘度が1
05ポイズ(25℃)で、固形分含量は66.2重量%
であった。このインキは5℃で30日間貯蔵後も粘度変
化がなく、良好な貯蔵安定性を示した。
【0059】実施例2 35μmの銅箔上に75μmのダムをつくり、実施例1
で得られた感光性イミド系樹脂組成物であるインキを流
し込みバ−コ−タ−により均一な塗膜を形成した。次い
で、80℃の熱風オ−ブン中で30分間、45分間、6
0分間あるいは75分間プリベ−クを行って、溶媒を除
去した。各プリベ−ク膜を、真空密着式の超高圧水銀装
置(オ−ク製作所社製、HMW−6N)を用いて100
から200mJ/cm2の露光量で露光し、1%炭酸ナ
トリウム水溶液を用いてスプレ−式現像装置で30℃、
吐出圧力1.5Kgf/cm2、2〜3分現像を行った
後、水を用いて1Kgf/cm2の吐出圧力で1分間リン
スを行った。次いで、膜厚26μm、0.2mmライ
ン、ライン/スペ−ス=0.2およびライン/スペ−ス
=0.1のパタ−ンを形成した。いずれの場合も良好な
パタ−ニング作業性を示した。
【0060】実施例3 このプリベ−ク膜を、200℃で1時間ポストベ−クし
た他は実施例2と同様にして、光架橋−加熱硬化して絶
縁膜を形成し、物性を測定した。結果を以下に示す。 膜特性 1)機械特性 引張り強度 1.82Kgf/mm2 伸び率 4.1% 初期弾性率 80.4Kgf/mm2 2)熱的特性 5%重量減少温度 325℃ 3)電気特性 体積抵抗(Ω-cm:DC 100V 1分値、JIS K 6911に準ず
る) 常態 C-40/23/50(hr/℃/%RH) 3.5×1015 加湿 C-96/40/90(hr/℃/%RH) 1.2×1013 4)耐薬品性(熱処理条件:200℃×2時間) 10%水酸化ナトリウム30分浸漬後 変化なし
【0061】実施例4 N−ニトロソ系ゲル化防止剤(H−2)の量を、感光性
イミドシロキサンオリゴマ−に対して1.0重量%に変
えた他は実施例2と同様に実施した。30分間、45分
間、60分間あるいは75分間プリベ−クを行って、膜
厚28μm、0.2mmライン、ライン/スペ−ス=
0.2およびライン/スペ−ス=0.1のパタ−ンを形
成した。いずれの場合も良好なパタ−ニング作業性を示
した。
【0062】実施例5 N−ニトロソ系ゲル化防止剤(H−2)の量を、感光性
イミドシロキサンオリゴマ−に対して3.0重量%に変
えた他は実施例2と同様に実施した。30分間、45分
間、60分間あるいは75分間プリベ−クを行って、膜
厚26μm、0.2mmライン、ライン/スペ−ス=
0.2およびライン/スペ−ス=0.1のパタ−ンを形
成した。いずれの場合も良好なパタ−ニング作業性を示
した。
【0063】比較例1 ゲル化防止剤を使用しなかった他は実施例2と同様に実
施した。30分間、45分間、60分間あるいは75分
間プリベ−クを行って、膜厚26μm、0.2mmライ
ン、ライン/スペ−ス=0.2およびライン/スペ−ス
=0.1のパタ−ンを形成しようとしたが、30分間の
プリベ−クのみがパタ−ン形成可能であった。パタ−ニ
ング作業性は不良であった。
【0064】比較例2 ゲル化防止剤として、N−ニトロソ系ゲル化防止剤に代
えてハイドロキノン系ゲル化防止剤(メトキシハイドロ
キノン:p−メトキシフェノ−ル:和光純薬社製、MH
Q)を感光性イミドシロキサンオリゴマ−に対して2重
量%使用した他は実施例2と同様に実施した。30分
間、45分間、60分間あるいは75分間プリベ−クを
行って、膜厚28μm、0.2mmライン、ライン/ス
ペ−ス=0.2およびライン/スペ−ス=0.1のパタ
−ンを形成しようとしたが、30分間のプリベ−クのみ
がパタ−ン形成可能であった。パタ−ニング作業性は不
良であった。
【0065】
【発明の効果】この発明の感光性イミド系樹脂組成物
は、良好な貯蔵安定性を有しているとともに弱アルカリ
現像が可能で、パタ−ン作業性が良好である。
【0066】この発明の絶縁膜は、良好な電気特性、耐
熱性および低カ−ル性を併せ有している。また、この発
明によれば、簡単な操作で、良好な特性を示す絶縁膜を
形成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/075 511 G03F 7/075 511 7/40 501 7/40 501 H01L 21/027 H01L 21/30 502R

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)テトラカルボン酸二無水物100モル
    %に対してエポキシ基との反応性官能基を有する芳香族
    ジアミン10〜50モル%とジアミノポリシロキサン1
    0〜70モル%と複数環芳香族ジアミン0〜20モル%
    とのジアミン合計が70〜90モル%の割合で反応させ
    て得られたエポキシ基との反応性官能基を有するイミド
    シロキサンオリゴマ−および感光基を有するエポキシ化
    合物の反応物である感光性イミドシロキサンオリゴマ
    −、および(2)感光性イミドシロキサンオリゴマ−10
    0重量部に対して0.5〜3重量部のN−ニトロソ系ゲ
    ル化防止剤を含有してなるアルカリ現像性を有する感光
    性イミド系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 さらに、(3)不飽和結合を有するイソシ
    アネ−ト、(4)光開始剤、(5)(メタ)アクリロイル基を
    有するリン酸エステル系光架橋剤および(6)有機溶媒を
    含有してなり、各成分の割合が、(1)感光性イミドシロ
    キサンオリゴマ−100重量部に対して、(3)前記イソ
    シアネ−ト1〜80重量部、(4)光開始剤0.01〜3
    0重量部および(5)前記光架橋剤1〜15重量部である
    請求項1に記載の感光性イミド系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】さらに、(7)無機充填剤を含有する請求項
    1に記載の感光性イミド系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(1)感光性イミドシロキサンオリゴマ−
    が、エポキシ基との反応性官能基を有するイミドシロキ
    サンオリゴマ−と感光基を有するエポキシ化合物とを他
    の成分と一緒に加えて混合し反応させて得られるもので
    ある請求項1に記載の感光性イミド系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(1)感光性イミドシロキサンオリゴマ−
    が、エポキシ基との反応性官能基を有する芳香族ジアミ
    ンとして式 H2N−Bz(R1n(X)y−A−(X)y(R2n
    z−NH2 (ただし、式中、Bzはベンゼン環で、R1およびR2
    水素原子で、Aは直接結合、O、S、CO、SO2、S
    O、CH2、C(CH32、OBzO、Bz、OBzC
    (CH32BzOなどの二価の基であり、Xはカルボキ
    シル基または水酸基でnは2または3で、yは1または
    2で、n+y=4である。)で示される芳香族ジアミン
    化合物を、ジアミノポリシロキサンとして式 H2N−R3−[−Si(R42−O−]l−Si(R5
    2−R3−NH2 (ただし、式中、R3は2価の炭化水素残基を示し、R4
    およびR5は独立に炭素数1−3のアルキル基またはフ
    ェニル基を示し、lは3〜50を示す。)で示されるジ
    アミノポリシロキサンを使用して得られるものである請
    求項1に記載の感光性イミド系樹脂組成物。
  6. 【請求項6】(1)感光性イミドシロキサンオリゴマ−
    が、テトラカルボン酸二無水物100モル%に対してエ
    ポキシ基との反応性官能基を有する芳香族ジアミン15
    〜45モル%とジアミノポリシロキサン10〜70モル
    %との合計が70〜90モル%のジアミンを使用して得
    られるものである請求項1に記載の感光性イミド系樹脂
    組成物。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の感光性イ
    ミド系樹脂組成物をフレキシブルプリント基板などの基
    材に塗布後、プリベ−クして薄膜形成し、露光、アルカ
    リ現像し、ポストベ−クして硬化膜として得られる絶縁
    膜。
  8. 【請求項8】低弾性率で耐折り曲げ性に優れ、200℃
    以下で低温硬化してなるフレキシブルプリント基板用の
    コ−ト材として好適な請求項7に記載の絶縁膜。
  9. 【請求項9】請求項1〜6のいずれかに記載の感光性イ
    ミド系樹脂組成物を基材に塗布後、プリベ−クして薄膜
    形成し、露光、アルカリ現像した後、ポストベ−クする
    絶縁膜の形成方法。
  10. 【請求項10】200℃以下、特に150〜200℃で
    ポストベ−クする請求項9に記載の絶縁膜の形成方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7141614B2 (en) 2001-10-30 2006-11-28 Kaneka Corporation Photosensitive resin composition and photosensitive films and laminates made by using the same
JP2013114008A (ja) * 2011-11-28 2013-06-10 Nichigo Morton Co Ltd 感光性樹脂組成物、及びこれを用いたフォトレジストフィルム
JP2015231738A (ja) * 2014-05-14 2015-12-24 宇部興産株式会社 ポリイミド積層体、及びその製造方法

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