JP2002350707A - ズームレンズ鏡筒のカム構造 - Google Patents

ズームレンズ鏡筒のカム構造

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JP2002350707A JP2002080593A JP2002080593A JP2002350707A JP 2002350707 A JP2002350707 A JP 2002350707A JP 2002080593 A JP2002080593 A JP 2002080593A JP 2002080593 A JP2002080593 A JP 2002080593A JP 2002350707 A JP2002350707 A JP 2002350707A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】特にワイド系高倍率ズームレンズ鏡筒のカム溝
の形状決定が容易となるズカム構造を提供する。 【解決手段】ズーミングに際して相対的間隔を変えなが
ら光軸方向に移動する第1変倍レンンズ群および第2変
倍レンズ群を有するズーム光学系を備たズームレンズ鏡
筒であって、前記第1変倍レンズ群は第1サブ群および
第2サブ群を有し、該2つのサブ群は、ズーミングに際
しては一体的に移動すると共に、該第1サブ群または第
2サブ群の一方のサブ群を他のサブ群に対して、焦点距
離領域に応じて相対的に、接離移動させる切替機構と、
前記第1変倍レンンズ群と前記第2変倍レンズ群を相対
的に接離移動させる前群カム溝と後群カム溝を備えたズ
ームカム環を備え、前記他方のサブ群の光軸方向の位置
と前記第2変倍レンズ群の光軸方向の位置との間の仮想
点位置を所定の数式を満足するように前記前群カム溝お
よび後群カム溝を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ズームレンズ鏡筒のカム
構造に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来のズームレンズ鏡筒
は、レンズ鏡筒先端部のレンズ支持筒の繰出し機構は、
ヘリコイドやリードカムによる線形繰出しか、カムによ
る非線形繰出しであった。カムによる非線形繰出しは、
例えば2群ズームレンズの場合、先ず、前群または後群
のカム溝の一方を決める。そして先に決めたカム溝に合
わせて、他方のカム溝を決定している。
【0003】しかし、両方向のカム溝が非線形になる場
合は、カム環を展開して最適なカム形状を設計すること
になるが、鏡筒の繰出し方に不自然な動きがないよう
に、スムーズな繰出しになるようにしたり、鏡筒の回転
角と焦点距離との関係を予め計算で求めるのは困難であ
る。
【0004】
【発明の目的】本発明は、特にワイド系の高倍率ズーム
レンズ鏡筒において困難となるカム溝の形状決定が容易
になるズームレンズ鏡筒のカム溝設定方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【発明の概要】この目的を達成する本発明は、ズーミン
グに際して相対的間隔を変えながら光軸方向に移動する
第1変倍レンンズ群および第2変倍レンズ群を有するズ
ーム光学系を備たズームレンズ鏡筒であって、前記第1
変倍レンズ群は、前記ズーミングに際して一体的に移動
する第1サブ群および第2サブ群を有し、該第1サブ群
または第2サブ群の一方のサブ群を他のサブ群に対して
相対的に、撮影可能な短焦点距離領域では離反位置に移
動させ、撮影可能な長焦点距離領域では接近位置に移動
させる切替機構と、ズーミングに際して、前記第1変倍
レンズ群と前記第2変倍レンズ群を相対的に接離移動さ
せる、前群カム溝と後群カム溝を備えたズームカム環を
備え、前記他方のサブ群の光軸方向位置をA、前記第2
変倍レンズ群の光軸方向位置をB、サブ群の位置Aと第
2変倍レンズ群の位置Bとの間の仮想点位置をCとする
と、仮想点位置Cが、 C=B+(A−B)×K ・・・ (ただし、0<K<1)を満足するように前記前群カム
溝および後群カム溝が設定されていることに特徴を有す
る。前記ズームカム環を展開したとき、該ズームカム環
において、前記ズーム光学系の最短焦点距離位置と最長
焦点距離位置に対応する前記仮想点位置Cを直線で結ん
だときに、所定の焦点距離に対応する前記位置Aと前記
位置Bが前記式を満足するように前記前群カム溝およ
び後群カム溝が設定される。係数Kは、約0.5程度が
望ましい場合が多い。前記短焦点距離領域において、前
記仮想点位置Cの軌跡が前記ズームカム環の回転角に対
して線形となるように、前記仮想点位置Cを通る仮想線
を設定し、長焦点距離領域の長焦点端における前記サブ
群の位置Aに基づいて仮想点位置Cがテレ端まで延長さ
れる。より具体的には、前記ズームカム環の回転角に対
して線形となるように、前記短焦点距離領域における前
記複数の仮想位置Cを通る仮想線を設定する。そうし
て、前記短焦点距離領域における複数の前記位置Aと仮
想点位置Cの関係を曲線補間して補間曲線を求め、この
補間曲線の、短焦点距離領域の長焦点側端における接線
を延長して、前記最長焦点距離位置における前記サブ群
の位置Aに対応する仮想点位置Cを求める。さらに、前
記最短焦点距離位置と前記最長焦点距離位置間における
前記ズームカム環の回転角および前記仮想点位置Cの前
記最短焦点距離位置と前記最長焦点距離位置間の移動量
から、複数の前記仮想点位置Cを結ぶ仮想線の傾きを求
め、この仮想線の傾きと前記焦点距離に対する仮想点位
置Cの移動量から複数のステップ焦点距離とズームカム
環の回転角を設定する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態について説明する。この実施の形態は、本発明
を、沈胴式の4段ズームレンズ鏡筒に適用した実施形態
である。
【0007】このズームレンズ鏡筒は図1から図5に示
すように沈胴式の4段鏡筒であり、カメラボディに固定
される固定筒12と、固定筒12に支持されて光軸に沿
って相対的に進退する4段の繰出し鏡筒として、第1外
観筒17、第2外観筒23、第3外観筒(カム環)30
および第4外観筒(レンズ支持筒)31を備えている。
このズームレンズ鏡筒は、固定鏡筒12に対して第1外
観鏡筒17が、第1外観鏡筒17に対して第2外観筒2
3が、第2外観筒23に対して第3外観筒30がそれぞ
れヘリコイド繰出し構造(機構)によって結合されてい
て、ヘリコイド繰出し構造によって繰出し、繰り込みさ
れる。そして第4外観筒31は、第3外観筒に対してカ
ム構造によって連結されている。このズームレンズ鏡筒
は、第1外観筒17および第2外観筒23を、ヘリコイ
ドを有するヘリコイド環とは別個に形成し、さらにズー
ムレンズ鏡筒が通常最も繰り出されるテレ端位置からさ
らに繰り出された位置(分解・組み立て位置)において
第1外観筒17および第2外観筒23を着脱可能に形成
してある。第4外観筒31の先端部に装着されたレンズ
バリヤ92、93は、第4外観筒31および第3外観筒
30の、収納位置と撮影可能な最短繰出し位置(本実施
例ではワイド端位置)との間の相対的な光軸方向移動に
より開閉駆動される。さらに本実施の形態のズームレン
ズ鏡筒は、第2外観筒23および第3外観筒30を移動
させるヘリコイド繰出し構造に、収納位置とワイド位置
間において、第2外観筒23および第3外観筒30の回
転は許容するが光軸方向には移動させない空転区間を設
けてある。つまり本実施例では、収納状態からワイド位
置方向への繰出しにおいて第2外観筒23および第3外
観筒30は同一速度で回転するが相対的な光軸方向移動
はしない空転区間を有する。この空転区間において、第
1外観筒17は回転および光軸方向移動し、第4外観筒
31は回転しないで第3外観筒30に対して相対的に光
軸方向に移動して、第4外観筒31と第3外観筒30の
相対的な光軸方向移動によりバリヤ92、93を開閉駆
動する。
【0008】このズームレンズ鏡筒のより詳細な全体構
造について、先ず図1乃至図7を参照して説明する。図
1は、このズームレンズ鏡筒を分解して主要部を示す斜
視図である。なお、本明細書において、被写体側を前
方、カメラボディ(フィルム)側を後方という。
【0009】カメラボディ11に固定される固定筒12
には、その内周面に雌ヘリコイド12aが形成されてい
る。この雌ヘリコイド12aには、第1ヘリコイド環1
4の外周に形成された雄ヘリコイド14aが螺合してい
る。一方、固定筒12の外側には、ズーミング用モータ
15によって回転駆動されるピニオン16が位置してお
り、このピニオン16に、雄ヘリコイド14aの一部を
切除し、切除部分の両側の雄ヘリコイド14aに沿って
第1ヘリコイド環14の外周に形成したギヤ部14bが
噛み合っている。第1ヘリコイド環14の前部には第1
外観筒17が結合されている。
【0010】第1ヘリコイド環14と第1外観筒17
は、第1ヘリコイド環14の前端部に形成した結合部1
41および第1外観筒17の後端部に形成した結合部1
71の係合によって一体に回動および進退動するように
結合される。第1外観筒17内には、該第1外観筒17
と相対回動が可能で光軸方向には一緒に移動する(光軸
方向への相対移動ができない)第1直進案内環18が支
持されている。この第1直進案内環18は、直進案内突
起18aが固定筒12の直進案内溝12bに係合するこ
とで、固定筒12に対して回転しないで光軸方向の直進
移動(進退)のみ可能に、第1外観筒17に支持されて
いる。
【0011】さらに第1外観筒17は、内周面に周方向
に延びる周方向溝172が、光軸方向に所定長離反して
2本形成され、各周方向溝172に、第1直進案内環1
8の外周面に突設されたキー181が嵌合している。従
って第1外観筒17は、このキー181および周方向溝
172に拘束されて、第1直進案内環18に対して相対
的に回転するが、光軸方向には一緒に進退するように規
制されている。
【0012】従って、ズーミング用モータ15が回転す
ると、減速ギヤ列15a、ピニオン16およびギヤ14
bを介して第1ヘリコイド環14が回転し、該第1ヘリ
コイド環14、第1外観筒17および第1直進案内環1
8の結合体が光軸方向に進退する。その際第1ヘリコイ
ド環14および第1外観筒17は、雌ヘリコイド12a
と雄ヘリコイド14aのリードに従って回転しながら光
軸方向に進退し、第1直進案内環18は回転しないで第
1ヘリコイド環14および第1外観筒17と一緒に光軸
方向に進退する。上記結合部141と結合部171、お
よびキー181と周方向溝172は、第1ヘリコイド環
14と第1外観筒17、第1外観筒17と第1直進案内
環18が所定の相対回転角(組み立て・分解位置)にあ
るときに光軸方向移動させて係脱可能に形成されてい
る。また固定筒12に対する第1直進案内環18の光軸
方向の移動位置が所定の間隔で段階的なズームステップ
として、該第1直進案内環18と固定筒12にそれぞれ
固定したブラシ19とコード板20によって検出され
る。本実施形態のズームレンズ鏡筒はワイド端、テレ端
を含む10ステップのステップズームとし、第6ステッ
プと第7ステップの間に切替え領域がある。なお、第1
外観筒17の先端部には、飾り環174が固定される。
【0013】第1直進案内環18の内周には雌ヘリコイ
ド18bが形成され、この雌ヘリコイド18bには、第
2ヘリコイド環21の外周に形成された雄ヘリコイド2
1aが螺合している。第2ヘリコイド環21は、その外
周に一対の案内コマ21bを備え、各案内コマ21b
は、第1直進案内環18に形成したコマ逃がし溝18c
を通して、第1外観筒17の内周に形成したコマ案内溝
17a(図6、8)に係合している。コマ逃がし溝18
cは雌ヘリコイド18bと同傾斜の貫通長孔であり、コ
マ案内溝17aはズームレンズ系の光軸Oと平行な直線
溝である。案内コマ21bは、コマ逃がし溝18cを貫
通する部分は断面円形の円柱形状に形成されているが、
コマ案内溝17aに嵌合する先端部分は、コマ案内溝1
7aが延びる方向に長い断面長方形の直進キー状に形成
されている。
【0014】第2ヘリコイド環21の前部には第2外観
筒23が結合されている。第1ヘリコイド環14と第1
外観筒17と同様に、第2ヘリコイド環21と第2外観
筒23は、第2ヘリコイド環21の前端部に形成した結
合部(凹部)211および第2外観筒23の後端部に形
成した結合部(凸部)231の係合によって一体に回動
および進退するように結合されている。結合部141、
171と同様にこれらの結合部211、231も、第2
ヘリコイド環21と第2外観筒23が特定の相対回転角
(組み立て・分解位置)にあるときに係脱可能に形成さ
れている。
【0015】第2外観筒23内には、該第2外観筒23
と相対回動が可能で光軸方向には一緒に移動する(光軸
方向への相対移動ができない)第2直進案内環25が支
持されている。この第2直進案内環25は、直進案内突
起25aが第1直進案内環18の直進案内溝18dに係
合することで、第1直進案内環18に対して光軸方向の
相対直進移動のみ可能に支持されている。
【0016】第2外観筒23は、内周面に周方向に延び
る周方向溝232が、光軸方向に所定長離反して2本形
成され、各周方向溝232に、第2直進案内環25の外
周面に突設されたキー251が嵌合している。従って第
2外観筒23は、このキー251および周方向溝232
に拘束されて、第2直進案内環25に対して相対的に回
転するが、光軸方向には一緒に進退するように規制され
ている。
【0017】従って、ズーミング用モータ15が回転す
ると、減速ギヤ列15aおよびピニオン16を介して第
1ヘリコイド環14および第1外観筒17が回転しなが
ら進退し、第1直進案内環18が回転しないで光軸方向
に進退するので、該第2ヘリコイド環21、第2外観筒
23および第2直進案内環25の結合体が光軸方向に進
退する。その際第2ヘリコイド環21および第2外観筒
23は、案内コマ21bとコマ逃がし溝18cおよびコ
マ案内溝17aとの係合関係によって第1外観筒17に
対して該第1外観筒17と一緒に回転しながら、かつ雄
ヘリコイド21aと雌ヘリコイド18bのリードに従っ
て第1外観筒17に対して光軸方向に相対的に進退し、
第2直進案内環25は直進案内突起25aと直進案内溝
18dとの係合に規制されて回転しないで第2ヘリコイ
ド環21および第2外観筒23と一緒に進退する。ま
た、上記結合部211と結合部231、およびキー25
1と周方向溝232は、第2ヘリコイド環21と第2外
観筒23、第2外観筒23と第2直進案内環25が所定
の相対回転角(組み立て・分解位置)にあるときに光軸
方向移動させて係脱可能に形成されている。
【0018】第1直進案内環18と同様に、第2直進案
内環25の内周面には雌ヘリコイド25bが形成され、
この雌ヘリコイド25bには、第3外観筒(カム環)3
0の後端部外周に形成された雄ヘリコイド30aが螺合
している。第3外観筒30は第3ヘリコイド環を兼ねて
おり、その後端部の外周に一対の案内コマ30bを備
え、各案内コマ30bは、第2直進案内環25に形成し
たコマ逃がし溝25cを貫通して、第2外観筒23の内
周に形成したコマ案内溝23aに係合している(図8、
図14)。案内コマ30bは、コマ逃がし溝25cを貫
通する部分は断面円形の円柱形状に形成されているが、
コマ案内溝23aに嵌合する部分はコマ案内溝23aが
延びる方向に長い断面長方形状に形成されている。コマ
逃がし溝25cは雌ヘリコイド25bと同傾斜の貫通長
孔であり、コマ案内溝23aは光軸Oと平行な直線溝で
ある。
【0019】第3外観筒30内には、該第3外観筒30
と相対回動が可能で光軸方向には一緒に移動する(光軸
方向への相対移動ができない)第3直進案内環33が支
持されている。第3直進案内環33は、外周に複数の直
進案内突起33aが形成され、各直進案内突起33aが
第2直進案内環25内周の直進案内溝25dに係合する
ことで、光軸方向の直進移動のみ可能となっている。
【0020】従って、ズーミング用モータ15が回転す
ると、第1ヘリコイド環14および第1外観筒17が回
転しながら光軸方向に進退し、第1直進案内環18が回
転しないで第1ヘリコイド環14および第1外観筒17
と一緒に光軸方向に進退し、第2ヘリコイド環21およ
び第2外観筒23が第1外観筒17に対して同一回転速
度で一緒に回転しながら光軸方向に相対的に進退し、第
2直進案内環25が回転しないで第2ヘリコイド環21
および第2外観筒23と一緒に進退するので、第3外観
筒30および第3直進案内環33は、案内コマ30bと
コマ逃がし溝25cおよびコマ案内溝23aの結合関係
によって第2外装筒23と同一の回転速度で一緒に回転
するとともに雄ヘリコイド30aと雌ヘリコイド25b
のリードに従って第2外観筒23に対して光軸方向に相
対的に進退し、第3直進案内環33は直進案内突起33
aと直進案内溝25dの係合に規制されて回転しないで
第3外観筒30と一緒に光軸方向に進退する。なお、第
3外観筒30は、ヘリコイド30aが設けられた部分よ
りも前方部分が第2外観筒23から露出してレンズ鏡筒
の外観を構成する。
【0021】第3外観筒30内にはまた、その前方から
順に、第1変倍レンズ群(第1サブ群S1、第2サブ群
S2)L1を有する第4外観筒(レンズ支持筒)31
と、第2変倍レンズ群L2を固定した後群レンズ枠32
とが位置しており、この第4外観筒31と後群レンズ枠
32が第3直進案内環33によって光軸方向に直進案内
されている。具体的には、図9及び図10に示すよう
に、第3直進案内環33を構成する3個の部分円筒状腕
部33bには、その表裏(外周面と内周面)に光軸Oと
平行な直進案内溝33c、33dが形成され、各直進案
内溝33cには、第4外観筒31の内周に設けた直進案
内突起(不図示)が摺動可能に嵌合し、各直進案内溝3
3dには、後群レンズ枠32の外周に設けた直進案内突
起32aが摺動可能に嵌合している。
【0022】第3外観筒30の内周面には、第4外観筒
31および後群レンズ枠32用の有底の前群カム溝35
および有底の後群カム溝36が形成されている。図12
は、この前群、後群カム溝35、36の展開形状を示し
ている。前群カム溝35と後群カム溝36はそれぞれ周
方向に等角度間隔で3組形成されており、第4外観筒3
1、後群レンズ枠32には、これらの前群カム溝35と
後群カム溝36に嵌まる前群フォロア突起(前群フォロ
ア突起)31a、後群フォロア突起32bが径方向に突
出形成されている。したがってこの第4外観筒31、後
群レンズ枠32は、ズーミング用モータ15が回転して
第3外観筒30が第1外観筒17、第2外観筒23と一
緒に回転しながら光軸方向に相対的に進退し、第3直進
案内環33が回転しないで第3外観筒30と一緒に光軸
方向に進退すると、直進案内突起(図示せず)と直進案
内溝33cとの係合関係により回転しないで、フォロア
突起31a、32bと前群、後群カム溝35、36との
係合関係により第3外観筒30に対して所定軌跡で光軸
方向に進退する。以上の第4外観筒31および後群レン
ズ枠32を光軸方向に相対的に接離移動させる機構が、
ズームカム機構を構成している。なお、第4外観筒31
は、フォロア突起31aが突出形成された後端部よりも
前方の部分が第3外観筒30から突出し、外部に露出し
てレンズ鏡筒の外観を構成する。
【0023】上記ズームレンズ鏡筒は、固定筒12に対
して、第1直進案内環18、第2直進案内環25、第3
直進案内環33および第4外観筒31が回転しないで相
対的に光軸方向に直進(直線)的に進退する構成であ
る。
【0024】図12において、前群カム溝35と後群カ
ム溝36はそれぞれ、テレ端位置(T端)から収納位置
(収納)までが通常使用領域であり、撮影時には、該通
常使用領域のうちテレ端位置(T端)とワイド端位置
(W端)の間でフォロア突起31aと後群フォロア突起
32bを案内する。後群カム溝35は、このテレ端位置
(T端)とワイド端位置(W端)の間に中間不連続位置
36aを有している。前群カム溝35によって案内され
る第4外観筒31内の第1変倍レンズ群L1は、テレ端
位置とワイド端位置の途中で、第1サブ群S1と第2サ
ブ群S2を接近位置(テレモード)と離隔位置(ワイド
モード)に移動させる切替機能を有しており、この第1
変倍レンズ群L1における切替時に、第2変倍レンズ群
L2は後群カム溝35の中間不連続位置36aを通過す
る。この中間不連続位置36aの区間は、実際のズーミ
ング域として撮影には用いない(第3外観筒30を停止
させない)ように制御される。この前群、後群カム溝3
5、36は、テレ端位置を越えた分解・組み立て位置ま
での領域を備えている。つまりこのズームレンズ鏡筒の
組み立て、分解は、この分解・組み立て位置まで回動さ
せた状態で行われる。
【0025】レンズ支持筒31内には、シャッタブロッ
ク40が設けられている。シャッタブロック40は、前
方ブロック環41、後方ブロック環42、ギヤ押え環4
3及びセクター押え環44を有しており、前方ブロック
環41とギヤ押え環43を組み合わせた前方ブロック4
0Aと、後方ブロック環42とセクター押え環44を組
み合わせた後方ブロック40Bとに大きく分割できる
(図13、図18参照)。
【0026】前方ブロック40Aについて説明する。前
方ブロック環41の中心開口41a内には、前方サブ群
枠45と後方サブ群枠46が嵌まっている。前方サブ群
枠45には第1サブ群S1が固定され、後方サブ群枠4
6には第2サブ群S2が固定されている。以下に説明す
るように、前方サブ群枠45と後方サブ群枠46(第1
サブ群S1と第2サブ群S2)は、ワイド端とテレ端の
間で光軸方向の相対位置を、短焦点距離(ワイド)用接
近位置と長焦点距離(テレ)用接近位置の2位置に切り
替えることが可能であり、駆動リング47によって、こ
の前方サブ群枠45と後方サブ群枠46の接離切替動作
と、前方サブ群枠45と後方サブ群枠46が光軸方向に
一体に移動するフォーカシング動作とを行わせることが
できる。この前方サブ群枠45と後方サブ群枠46を接
離切替する機構がサブ群切替え機構を構成している。
【0027】駆動リング47は、後方ブロック環42の
スラスト面42sにより後端位置を規制され、前方ブロ
ック環41と後方ブロック環42の間に回動自在に支持
されている。
【0028】前方サブ群枠45は、筒状をしていて、そ
の直径方向の外面二カ所に、直進案内リブ45aを備え
ている。この直進案内リブ45aに穿設したガイド穴4
5bには、直進案内ロッド48が緩い嵌合で挿入(遊
嵌)され、該直進案内ロッド48の後端部はギヤ押え環
43の底部の固定穴43aに固定され、前端部は、固定
ブラケット49及び固定ねじ50を介して、ギヤ押え環
43の先端面に固定されている。直進案内ロッド48の
外周には、固定ブラケット49と直進案内リブ45aの
間に位置して、前方サブ群枠45を後方サブ群枠46側
に向けて移動付勢する圧縮コイルばね51が嵌まってお
り、ギヤ押え環43には、直進案内ロッド48と圧縮コ
イルばね51を収納する断面U字状の収納凹部43bが
形成されている。この収納凹部43bは、前方ブロック
環41の中心開口41aに連通している。
【0029】前方サブ群枠45には、その後端面に端面
カムの態様で、円周方向に等角度間隔で4組の接離リー
ド面(接離カム面)45cが形成されている。接離リー
ド面45cの両端部には、フォロア安定凹部45d、4
5eが形成される(図33、図34参照)。なお、図に
は、接離リード面45cが一つのみ示されている。一
方、後方サブ群枠46には、その外周面に、前方サブ群
枠45の4組の接離リード面45cに対応させて、4組
のフォロア突起46aが形成されている。このフォロア
突起46aは、前方サブ群枠45の接離リード面45c
に対応する傾斜面46bの最も接離リード面45c寄り
に位置する先端部分に設けられている。この前方サブ群
枠45に形成した接離リード面45cと後方サブ群枠4
6に形成したフォロア突起46aが、前方サブ群枠45
と後方サブ群枠46を接離させる接離カム機構を構成す
る。
【0030】後方サブ群枠46にはまた、その外周面
に、4個のフォロア突起46aのうちの直径方向に対向
する2個のフォロア突起46aと周方向位置を同じく、
該フォロア突起46aより光軸方向の後方に位置させ
て、直進案内突起46cが突出形成されている。さら
に、後方サブ群枠46の外周面には直進案内突起46c
より光軸方向の後方に位置させて、等角度間隔で3個の
被動突起46dが突出形成されている。
【0031】前方ブロック環41には、その内周面に、
後方サブ群枠46の直進案内突起46cに対応させて、
回転しない前方ブロック環41に対する後方サブ群枠4
6の回動範囲を規定する一対の回動規制面41b、41
cが形成されている(図34)。すなわち、この回動規
制面41b、41cは、後方サブ群枠46が正逆に回動
するとき、直進案内突起46cがそれぞれ当接して回動
端を規制する。この回動規制面41bと案内面41dに
よりワイド側直進案内溝41eが構成され、回動規制面
41cと案内面41fによりテレ側直進案内溝41gが
構成される。直進案内突起46cは、各案内溝41e、
41gに実質的に隙間なく摺動可能に嵌合される。
【0032】駆動リング47は、その前端面に、後方サ
ブ群枠46の3個の被動突起46dと対応する3組の制
御凹部47aを有している(図31、図34参照)。な
お、図中には、制御凹部47aは一つまたは二つのみが
示されている。この制御凹部47aは、光軸と平行な方
向の中心線cに関して左右対称形状をしていて、被動突
起46dが当接する一対の回動付与面47b、47c
と、被動突起46dの先端円弧状面が摺接するテレ側と
ワイド側のフォーカスリード面(フォーカスカム面)4
7d、47eとを有している。このテレ側フォーカスリ
ード面47dとワイド側フォーカスリード面47eは、
回動付与面47b、47cの間に、その前端面を開放し
た端面カムの態様で形成されており、周方向に対する傾
斜が方向反対、傾斜角の絶対値同一である。この駆動リ
ング47のフォーカスリード面47d、47eと、後方
サブ群枠46に形成した被動突起46dとがフォーカス
カム機構を構成する。
【0033】前方サブ群枠45を後方に押圧付勢する前
述の圧縮コイルばね51は、前方サブ群枠45の接離リ
ード面45cと後方サブ群枠46のフォロア突起46
a、後方サブ群枠46の被動突起46dと駆動リング4
7のテレ側またはワイド側のフォーカスリード面47
d、47eを常時接触させる。駆動リング47は、前述
のように、その後端面を後方ブロック環42のスラスト
面42sに当接させており、圧縮コイルばね51の力に
よって、これら前方サブ群枠45、後方サブ群枠46、
駆動リング47及び後方ブロック環42(スラスト面4
2s)の接触関係が維持される。これらの接触状態で
は、前方サブ群枠45の内周に後方サブ群枠46の先端
部が入り込み、後方サブ群枠46の外周に駆動リング4
7が位置している。
【0034】以上の第1サブ群S1および第2サブ群S
2は、ワイド領域(W領域)では第2サブ群S2に対し
て第1サブ群S1が光軸方向に相対的に離反したワイド
側離隔状態に切り替えられ、テレ領域(T領域)では第
2サブ群S2に対して第1サブ群S1が光軸方向に相対
的に接近したテレ側接近状態に切り替えられる。
【0035】駆動リング47の回動付与面47bが被動
突起46dに当接し、後方サブ群枠46の直進案内突起
46cがワイド側直進案内溝41eから脱している状態
がワイド側離隔状態である(図34、図35)。この状
態で駆動リング47がテレ側接近切替方向に回転(図3
4、図35中の右方向に移動(時計方向に回転))する
と、回動付与面47bが被動突起46dを押して後方サ
ブ群枠46を同方向に回転させ、やがて直進案内突起4
6cが回動規制面41cに当接するテレ側接近状態に達
する。この間、前方サブ群枠45(第1サブ群S1)
は、接離リード面45cと後方サブ群枠46のフォロア
突起46aの当接状態を維持して後退し、後方サブ群枠
46(第2サブ群S2)に対して接近し、最終的にフォ
ロア安定凹部45eがフォロア突起46aに嵌って安定
状態となる。以上でワイド側離隔状態からテレ側接近状
態への切替が終了し、第1サブ群S1は第2サブ群S2
に接近した状態(接近移動端、長焦点距離用接近位置)
となる。前方ブロック環41は回転しないので、駆動リ
ング47のこれ以上の同方向への回転はできない。
【0036】このテレ側接近状態への切替が完了したT
モード状態で、フォーカシング時に駆動リング47はワ
イド側接近切替方向に回転する。すると、被動突起46
d(後方サブ群枠46)がテレ側フォーカスリード面4
7dに従って後方に移動するため、直進案内突起46c
はテレ側直進案内溝41gに入って光軸方向の直進移動
のみ可能となる。このテレ側フォーカスリード面47d
による後方サブ群枠46と前方サブ群枠45の接近移動
端での一体移動で、中間焦点距離から長焦点距離端(テ
レ端)までのテレ側でのフォーカシングが行われる。具
体的には、図35に示すように、後方サブ群枠46の被
動突起46dがテレ側フォーカスリード面47dに当接
した状態で駆動リング47がそのテレ側フォーカス領域
ft(無限遠撮影位置∞から最短撮影位置n)内で回転
すると、テレ側直進案内溝41gと直進案内突起46c
の係合で回転を拘束されている後方サブ群枠46と、直
進案内ロッド48とガイド穴45bの嵌合で回転を拘束
されている前方サブ群枠45、すなわち第1サブ群S1
と第2サブ群S2が一体に光軸方向に進退してフォーカ
シングが行われる。撮影が終了すると、駆動リング47
は、回動付与面47bが被動突起46dに当接するまで
テレ側接近切替方向に回転する。
【0037】駆動リング47がワイド側離隔切替方向
に、回動付与面47cが被動突起46dに当接するまで
回転すると、後方サブ群枠46の直進案内突起46c
は、テレ側直進案内溝41gから脱する。この状態で駆
動リング47をさらにワイド側切替方向に回転(図34
の左方向に移動(反時計方向に回転))すると、回動付
与面47cが被動突起46dを押して後方サブ群枠46
を同方向に回転させるので、やがて直進案内突起46c
が回動規制面41bに当接する。この間、前方サブ群枠
45は、接離リード面45cと後方サブ群枠46のフォ
ロア突起46aの摺接により前進して後方サブ群枠46
に対して離反し、最終的にフォロア安定凹部45dがフ
ォロア突起46aに嵌って安定状態となる。以上でテレ
側接近状態からワイド側離隔状態への切替が終了し、第
1サブ群S1は第2サブ群S2に対して離隔した状態
(離隔移動端、短焦点距離用離隔位置)となる。前方ブ
ロック環41は回転しないので、駆動リング47のこれ
以上の同方向への回転はできない。
【0038】このワイド側離隔状態への切替が完了した
(Wモード)状態で、フォーカシング時に駆動リング4
7はテレ側接近切替方向に回転する。すると、被動突起
46d(後方サブ群枠46)がワイド側フォーカスリー
ド面47eに従って後方に移動するため、直進案内突起
46cはワイド側直進案内溝41eに入って光軸方向の
直進移動のみ可能となる。このワイド側フォーカスリー
ド面47eによる後方サブ群枠46と前方サブ群枠45
の離隔移動端での一体移動で、中間焦点距離から短焦点
距離端までのワイド側でのフォーカシングが行われる。
具体的には、図35に示すように、被動突起46dがワ
イド側フォーカスリード面47eに当接した状態で駆動
リング47がそのワイド側フォーカス領域fw(無限遠
撮影位置∞から最短撮影位置n)内で回転すると、ワイ
ド側直進案内溝41eと直進案内突起46cの係合で回
転を拘束されている後方サブ群枠46と、直進案内ロッ
ド48とガイド穴45bの嵌合で回転を拘束されている
前方サブ群枠45、すなわち第1サブ群S1と第2サブ
群S2が一体に光軸方向に進退してフォーカシングが行
われる。
【0039】駆動リング47がテレ側切替方向に、回動
付与面47dが被動突起46dに当接するまで回転する
と、後方サブ群枠46の直進案内突起46cは、ワイド
側直進案内溝41eから脱し、説明の最初の状態に戻
る。
【0040】駆動リング47の後端部外周面には、その
全周にギヤ47fが形成されている。ギヤ47fは、減
速ギヤ列52に噛み合い、正逆駆動モータ53によって
正逆に回転駆動される。正逆駆動モータ53のピニオン
は前方ブロック環41の前面側に位置しており、駆動リ
ング47のギヤ47fは、前方ブロック環41と後方ブ
ロック環42の間、つまり前方ブロック環41の後端側
に位置している。そのため、このピニオンからギヤ47
fへモータ駆動力を伝達する減速ギヤ列52は、前方ブ
ロック環41の外面に沿って前方から後方へとギヤが配
列されるように、前方ブロック環41とギヤ押え環43
の間に挟着されている。また、正逆駆動モータ53のピ
ニオンの近傍には、正逆駆動モータ53の回転量を検出
するためのエンコーダを構成する回転スリット円板54
が設けられており、該回転スリット円板54は、中継ギ
ヤを介してピニオンと連動回転する。
【0041】回転スリット円板54は、切替及びフォー
カシング駆動量検出用のフォトインタラプタ56を構成
していて、回転スリット円板54が回転してそのスリッ
トが通過する毎にパルスを出力する。制御回路81は、
このパルス数をカウントして回転スリット円板54の回
転角(回転量)、つまり、正逆駆動モータ53の駆動量
を検出することができる。
【0042】以上のように、シャッタブロック40の前
方ブロック40Aでは、駆動リング47の回動を制御す
ることにより、短焦点距離用接近位置と長焦点距離用接
近位置への第1サブ群S1と第2サブ群S2の接離動作
と、第1変倍レンズ群L1全体を光軸方向に移動させる
フォーカシング動作とを行わせることが可能である。テ
レ側とワイド側のフォーカシングは、後方サブ群枠46
の直進案内突起46cが回動規制面41bまたは回動規
制面41cに当接する位置(駆動リング47の回転方向
が逆転する位置)を基準として、駆動リング47を駆動
する駆動系のパルサー(フォトインタラプタ56)が出
力するパルス数を制御して行う。例えば、第1サブ群S
1と第2サブ群S2を合わせた第1変倍レンズ群L1全
体をフォーカスレンズ群としてこの基準位置から最短撮
影位置n、無限遠撮影位置∞及び任意の被写体距離撮影
位置に移動させるための駆動パルス数は、フォーカスリ
ード面47d、47eのリード角等を考慮して予め知る
ことができるから、これらのパルス数を管理することに
よって、被写体距離情報に応じたフォーカシングを行う
ことができる。
【0043】シャッタブロック40内にはさらに、第2
サブ群S2よりも後方に、シャッタセクター60を有す
るレンズシャッタ装置および絞りセクター62を有する
絞り機構が設けられている。本ズームレンズ鏡筒では、
シャッタセクター60は、任意の絞り値を決定する可変
絞り機能とシャッタ機能とを兼用する羽根であり、シャ
ッタレリーズ時に露出値に応じて該シャッタセクター6
0の開放量(絞り値)及び開放時間(シャッタスピー
ド)が変化するように制御回路81を介して電気的に制
御される。一方、絞りセクター62は、特にワイド側焦
点距離で撮影する際に不要な光を取り込まないように撮
影開口を規制するために設けられており、ズームレンズ
鏡筒全体の繰出し状態に応じて機械的に開き量が変化す
る。つまり、ワイド撮影距離時にズームレンズ系の周辺
部を撮影に用いないように開口の大きさを規制する。
【0044】絞セクター62を開閉させる絞駆動リング
63は、その外周に被動突起63bを有し、該被動突起
63bは、第3直進案内環33の部分円筒状腕部33b
内周に形成した絞制御カム溝71に係合している(図1
0)。ズーミングに際し、第3直進案内環33とシャッ
タブロック40(絞駆動リング63)は光軸方向に相対
移動する。すると、絞制御カム溝71に従って被動突起
63bが周方向に移動され、絞駆動リング63が回動
し、絞セクター62の開度が変化する。図11に示すよ
うに、絞制御カム溝71は、光軸Oと平行な直線状規制
部71aと、光軸Oに対して傾斜する傾斜規制部71b
と、第3直進案内環33の前端部に開口する規制解除部
71cとを有しており、直線状規制部71aと傾斜規制
部71bは、被動突起63bがほぼ遊びなく嵌まる幅と
なっている。
【0045】シャッタブロック40の電気部品とカメラ
ボディ内の制御回路81(図13)は、シャッタブロッ
ク用FPC(フレキシブルプリント基板)80によって
接続される。シャッタブロック用FPC80は、ズーム
レンズ鏡筒の繰出し及び収納動作によるシャッタブロッ
ク40と制御回路81の相対位置の変化に応じて折り畳
み位置を変化させ、他の鏡筒構成部材と干渉を避けるよ
うにZ字状に折り返され、各外観筒の間に収納されてい
る(図2参照)。
【0046】本実施の形態のシャッタブロック用FPC
80は、ヘアピン状に折り畳まれた折り畳み部分80
1、802が、後方から前方に向かって、第1外観筒1
7と第1直進案内環18の隙間、第2外観筒23と第2
直進案内環25の隙間に後方から前方に向かって挿入さ
れ、第2外観筒23と第2直進案内環25から出た折り
畳み部分802は、第3外観筒30を跨いで第4外観筒
31内に入り、一方の端部がシャッタブロック40に接
続されている。
【0047】上記構成のズームレンズ鏡筒は、ズーミン
グ用モータ15を介してピニオン16を回転駆動する
と、第1ヘリコイド環14および第1外観筒17が回転
しながら進退し、第1直進案内環18が回転しないで第
1ヘリコイド環14および第1外観筒17と一緒に光軸
方向に進退し、第2ヘリコイド環21および第2外観筒
23が第1外観筒17に対して同一回転速度で回転しな
がら光軸方向に相対的に進退し、第2直進案内環25が
回転しないで第2ヘリコイド環21および第2外観筒2
3と一緒に光軸方向に進退し、第3外観筒30が第2外
観筒23に対して同一回転速度で回転しながら光軸方向
に相対的に進退し、第3直進案内環33が回転しないで
第3外観筒30と一緒に光軸方向に進退し、第4外観筒
31が回転しないで光軸方向に相対的に進退(第3外観
筒30は第4外観筒31に対して相対回転)するので、
最終的には、第3外観筒30内で光軸方向に直進案内さ
れている第4外観筒31(第1変倍レンズ群L1)と後
群レンズ枠32(第2変倍レンズ群L2)が、前群カム
溝35と後群カム溝36に従う所定の軌跡で光軸方向に
相対的に移動する。
【0048】例えば、図2の鏡筒収納状態(沈胴状態)
では、ズームレンズ鏡筒は略全体がカメラボディ11内
に収納されており、この鏡筒収納状態からズーミング用
モータ15を鏡筒繰出し方向に駆動させると、ズームレ
ンズ鏡筒は図3のワイド端撮影位置へ繰り出される。ズ
ームレンズ鏡筒は、さらにズーミング用モータ15を鏡
筒繰出し方向に駆動させることによって、ワイド端撮影
位置から図4のテレ端撮影位置まで繰出すことができ
る。
【0049】そしてこのズームレンズ鏡筒は、テレ端撮
影位置からさらにズーミング用モータ15を鏡筒繰出し
方向に駆動させると、第1ヘリコイド環14と第1外観
筒17、第2外観筒23がさらに回転して図5に示す第
1外観筒17および第2外観筒23の分解・組み立て位
置まで繰出すことができる。この実施例では、第1ヘリ
コイド環14をテレ端位置から回転角8度回転させる
と、この分解・組み立て位置に至る。図6は、この分解
・組み立て位置において第1、第2外観筒17、23を
取り外した状態を示している。
【0050】ズーミング用モータ15を繰出し方向とは
逆の収納方向に駆動すると、分解・組み立て状態、テレ
端状態から、ワイド端状態、さらに収納(沈胴)状態に
ズームレンズ鏡筒を変化させることができる。実際のズ
ーミングは、ワイド端からテレ端までを複数の焦点距離
ステップに分け、各焦点距離ステップでズーミング用モ
ータ15を停止させてフォーカシングや露出を行うよう
に、ステップワイズに制御される。このとき、前述した
第1サブ群S1と第2サブ群S2の接離切替に相当する
領域は撮影には用いないので、ステップを区切らず、第
3外観筒30(ズーミング用モータ15)を停止させな
い。
【0051】図14には、収納位置における第2外観筒
23、第2ヘリコイド環21、第2直進案内環25およ
び案内コマ30bの関係を、外方から見た展開図として
示してある。この収納位置では、第2直進案内環25の
外周面に円周方向に形成した抜け止めキー251が、第
2外観筒23の内周面に周方向に形成した内周溝232
に係合して、第2外観筒23と第2ヘリコイド環21と
を相対回転可能にかつ光軸方向には一緒に移動するよう
に規制している。抜け止めキー251は、同一円周上の
ほぼ直径方向に離間した位置に2個、さらに光軸方向に
所定長離間した位置に、同一円周上のほぼ直径方向に離
間した位置に2個の計4個からなる。また、案内コマ3
0bは、コマ逃がし溝25cの空転領域25c1に入っ
ている。
【0052】コマ逃がし溝25cの空転領域25c1
は、第3外観筒30を空転させるための空転区間であ
る。つまり、案内コマ30bが空転領域25c1に入る
と、第2直進案内環25に対して第3外観筒30が回転
しても案内コマ30bは空転領域25c1に沿って移動
するので、回転しても光軸方向には相対移動しない。こ
の空転領域25c1は、ズームレンズ鏡筒の収納位置と
ワイド端位置の間の区間に設けられている。
【0053】この収納位置状態からズーミング用モータ
15を繰出し方向に回転させ、テレ端位置に達したとき
の第2外観筒23、第2ヘリコイド環21、第2直進案
内環25および案内コマ30bの関係を、図14と同様
に展開して図15に示してある。このテレ端位置におけ
る第2外観筒23と第2直進案内環25は、各抜け止め
キー251の一部分が周方向溝232から出て切れ目2
33に入っているが、各抜け止めキー251の一部は周
方向溝232に入っているので、第2外観筒23は第2
直進案内環25に対して光軸方向には移動しない(抜け
ない)ように、つまり相対回転はするが光軸方向には一
緒に進退するように係合している。
【0054】上記テレ端状態からさらにズーミング用モ
ータ15を繰出し方向に回転させ、分解・組み立て位置
に達した第2外観筒23、第2ヘリコイド環21、第2
直進案内環25および案内コマ30bの関係を図16
に、図14と同様に展開して示してある。この分解・組
み立て位置では、各抜け止めキー251が周方向溝23
2から出て切れ目233に入っている。したがってこの
分解・組み立て位置では、第2外観筒23を第2直進案
内環25に対して光軸方向に移動させることができる。
つまり、第2外観筒23を取り外し(図17)、また取
り付けることができる(図16)。
【0055】この分解・組み立て位置において第1、第
2外観筒17、23を引き抜くと案内コマ21b、30
bが露出するので(図6)、さらに案内コマ21b、3
0bを取り外すと(図7)、第3外観筒30、第2ヘリ
コイド環21、第1ヘリコイド環14をさらに繰出し方
向に回転させて取り外すことができるようにヘリコイド
が形成されている。つまり、このズームレンズ鏡筒の分
解は、この分解・組み立て位置において行うことができ
る。なお、このズームレンズ鏡筒は、カメラボディに組
み付けられ、撮影可能な完成状態ではテレ端位置から分
解・組み立て位置方向へは繰り出されないようにズーミ
ング用モータ15の回転が制御されているが、修理等の
ために特別なコマンド入力等したときに、ズーミング用
モータ15がテレ端位置を越えて分解・組み立て位置ま
で回転するように構成されている。
【0056】本実施形態では、第2外観筒23および第
2直進案内環25と同様に、第1外観筒17および第1
直進案内18も周方溝172、内周溝の切れ目173お
よび抜け止めキー181を備え、前記の分解・組み立て
位置において第1直進案内18に対して第1外観筒17
の分解・組み立て可能に形成されている。
【0057】第4外観筒31の先端部にはさらに、第1
変倍レンズ群L1の前方の鏡筒開口を開閉するレンズバ
リヤ機構が設けられている。レンズバリヤ機構は、第4
外観筒31の前部に固定される化粧板90、第4外観筒
31の前壁部31bに光軸Oを中心として回動可能に支
持されるバリヤ駆動環91、このバリヤ駆動環91と化
粧板90の間にそれぞれ回動可能に枢支される一対の外
側バリヤ92と一対の内側バリヤ93を備えている。化
粧板90には、外側バリヤ92と内側バリヤ93を回動
可能に支持する図示しない突起が設けられており、外側
バリヤ92と内側バリヤ93は、この突起を中心として
回動し、連動して化粧板90の開口を開閉する。各バリ
ヤ92、93は、バリヤ付勢ばね94によって閉じ方向
へ常時付勢されている。
【0058】バリヤ駆動環91は、直径方向の二カ所に
設けたバリヤ係合突起91aと、光軸方向の後方へ向け
て延出する被動腕部91bとを有している。バリヤ係合
突起91aは、外側バリヤ92または内側バリヤ93に
係合して、バリヤ駆動環91の回転を該バリヤ92、9
3に伝達する。一方、被動腕部91bは、第4外観筒3
1の前部内周面の前壁部31bに形成した貫通穴(不図
示)を貫通して第4外観筒31内に挿入され、該被動腕
部91bには、第3直進案内環33の部分円筒状腕部3
3bの先端部に形成した傾斜ガイド面33eに摺接可能
に形成されている。
【0059】バリヤ駆動環91は、駆動環付勢ばね95
によって、バリヤ92及び93を開放する方向に回動付
勢されている。この駆動環付勢ばね95は、バリヤ付勢
ばね94よりも付勢力が強く、バリヤ駆動環91が駆動
環付勢ばね95の付勢力によって回動可能なフリーな状
態では、駆動環付勢ばね95の付勢力がバリヤ駆動環9
1、バリヤ係合突起91aを介してバリヤ92及び93
に伝わり、該バリヤ92及び93をバリヤ付勢ばね94
の付勢力に抗して開放位置に保持する。図3のワイド端
と図4のテレ端の間の撮影状態では、上記の被動腕部9
1bと傾斜ガイド面33eが接触しておらずバリヤ駆動
環91はフリー状態であり、バリヤ92及び93は開放
位置に保持されている。
【0060】ズームレンズ鏡筒がワイド端位置から図2
の収納位置に移動する過程で、第3直進案内環33の傾
斜ガイド面(バリヤ駆動面)33eがバリヤ駆動環91
の被動腕部91bに当接して摺接を開始し、該バリヤ駆
動環91は、傾斜ガイド面33eの形状に従って駆動環
付勢ばね95に抗する方向、すなわちバリヤ92、93
の閉鎖方向回動を許容する方向に強制回動される。する
と、バリヤ駆動環91による規制が解除された各バリヤ
92、93は、バリヤ付勢ばね94の付勢力によって閉
鎖位置まで回動し、閉鎖位置に保持される。
【0061】ズームレンズ鏡筒がワイド端位置から収納
位置まで移動する過程において、第3外観筒30に対し
て第2外観筒23、および第2外観筒23に対して第1
外観筒17は、一緒に回転するが光軸方向には相対移動
しない空転区間を有する。つまり、ズームレンズ鏡筒全
体として収納位置に達する前、本実施例では第4外観筒
31が第3外観筒30に対する収納位置に達する前に、
第2外観筒23が第1外観筒17に対する光軸方向収納
位置に達して空転区間に入り、第2外観筒23が第1外
観筒17と一緒に回転しながら後退を開始し、その後第
3外観筒30が第2外観筒23に対する光軸方向収納位
置に達して空転区間に入り、第3外観筒30、第2外観
筒23および第1外観筒17が一緒に回転しながら収納
位置まで後退する。したがって、第3直進案内環33の
傾斜ガイド面33eがバリヤ駆動環91の被動腕部91
bに当接して摺接を開始するのとほぼ同時またはその後
に第2外観筒23、第3外観筒30の順に空転区間に入
り、第4外観筒31に対する第3直進案内環33の相対
回転によって後退する第4外観筒31と第3外観筒30
すなわち第3直進案内環33の光軸方向相対移動によっ
てバリヤ駆動環91がバリヤ閉鎖方向に回動駆動され
る。
【0062】ズームレンズ鏡筒が逆に収納位置からワイ
ド端位置まで繰り出される過程では、第1、第2外観
筒、第3外観筒17、23、30は一緒に回転しながら
光軸方向に繰り出されるが、第2外観筒23および第3
外観筒30は空転区間に位置するので第1外観筒17と
一緒に回転しながら一緒にワイド端方向に繰り出され、
第4外観筒31は回転しないで第3外観筒30に対して
相対的にワイド端方向に繰り出される。この空転区間に
おいて、第3直進案内環33の傾斜ガイド面33eが被
動腕部91bから離反する方向に移動するので、バリヤ
駆動環91が駆動環付勢ばね95の付勢力によりバリヤ
開方向に回動し、駆動環付勢ばね95の付勢力によって
バリヤ92、93を開放位置まで回動させる。そして、
ワイド端に達する前に、傾斜ガイド面33eは被動腕部
91bから離反して、バリヤ92、93は完全に開放位
置に移動している。
【0063】また、このズームレンズ鏡筒の収納位置か
らワイド端位置までの繰出し過程において、先ず第3外
観筒30の空転区間が終了するので第3外観筒30の第
2外観筒23に対する相対的繰出しが始まり、その後第
2外観筒23の空転区間が終了するので第2外観筒23
の第1外観筒17に対する相対的繰出しも始まる。
【0064】ヘリコイドの空転区間の構成について、図
18乃至図27を参照して説明する。図18(A)は、第
2直進案内環25を縦断して示す斜視図、図18(B)
は第3直進案内環18を縦断して示す斜視図、図19は
第2直進案内環25の展開図、図20乃至図22は第2
直進案内環25と第3外観筒(カム・ヘリコイド環)3
0の関係を示す展開図、図23は第1直進案内環18の
展開図、図24乃至図26は第1直進案内環18と第2
外観筒23および第2ヘリコイド環21との関係を示す
展開図である。第2直進案内環25の雌ヘリコイド25
b、ヘリコイド空転区間25b1および第3外観筒30
の雄ヘリコイド30aを拡大して示してある。
【0065】第2直進案内環25の内周面の雌ヘリコイ
ド25bは、第2直進案内環25の後端部(カメラボデ
ィ側)付近に幅広(周方向に幅広)のヘリコイド空転区
間25b1とされている(図19参照)。このヘリコイ
ド空転区間25b1の光軸方向の長さと第3外観筒30
の雄ヘリコイド30aの光軸方向長さとはほぼ一致させ
てある。つまり、雄ヘリコイド30aがこのヘリコイド
空転区間25b1に入ると、雄、雌ヘリコイド30a、
25bのフランク面による拘束が解除されて、第2直進
案内環25と第3外観筒30とは光軸方向移動が規制さ
れて相対回転自在な結合状態となる。コマ逃がし溝25
cにも、このヘリコイド空転区間251bにおける回転
を許容するための空転区間25c1が形成されている。
なお、ヘリコイド空転区間25b1は雄ヘリコイド30
aを光軸方向には移動させないリード0としたが、光軸
方向に僅かに移動させるように設定してもよい。また、
ヘリコイド空転区間25b1のスラスト面25b2、お
よび該スラスト面25b2と摺接する雄ヘリコイド30
aの前後端面をフランク面として、これらもリードが無
い、または非常に小さいリードのヘリコイド状の構造に
もできる。
【0066】ズームレンズ鏡筒が収納位置にあるとき
は、雌ヘリコイド25bにヘリコイド結合する雄ヘリコ
イド30aは、ヘリコイド空転区間25b1内に誘導さ
れており、コマ逃がし溝25cに嵌る案内コマ30bは
空転区間25c1内に誘導されている(図20)。この
収納位置からズームレンズ鏡筒がワイド端方向に繰り出
されると、第2直進案内環25に対して第3外観筒3
0、雄ヘリコイド30a、案内コマ30bがワイド方向
(図において右方向)に相対的に移動する。雄ヘリコイ
ド30aがヘリコイド空転区間25b1に拘束されてい
るので、第3外観筒30は第2直進案内環25に対して
相対回転のみし、空転区間境界位置に至る(図21)。
空転区間境界位置では、雄ヘリコイド30aのフランク
面は雌ヘリコイド25bのフランク面と接触している。
【0067】ズームレンズ鏡筒が空転境界位置からさら
にワイド位置方向に繰り出されると、第2直進案内環2
5に対して第3外観筒30は、雄ヘリコイド30aが雌
ヘリコイド25bに拘束されているので、雄ヘリコイド
30aと雌ヘリコイド25bのリードに従って回転しな
がら相対的に前進(図において上方に移動)し、ワイド
端位置に達する(図22)。
【0068】本実施の形態では第3外観筒30を雄ヘリ
コイド30a、第2直進案内環25を雌ヘリコイド25
bとしたが、雄雌ヘリコイドの関係は逆にしてもよい。
【0069】第2直進案内環25および第3外観筒30
と同様に、第1直進案内環18と第2外観筒23および
第2ヘリコイド環21も空転区間を有する。第1直進案
内環18の内周面の雌ヘリコイド18bは、第1直進案
内環18の後端部(カメラボディ側)付近が幅広(周方
向に幅広)のヘリコイド空転区間18b1とされている
(図23)。このヘリコイド空転区間18b1の光軸方
向の長さと第2ヘリコイド環21の雄ヘリコイド21a
の光軸方向長さとはほぼ一致させてある。つまり、雄ヘ
リコイド21aがこの空転雌ヘリコイド領域18b1に
進入すると、雄雌ヘリコイド21a、18bのフランク
面による拘束が解除されて、第1直進案内環18とヘリ
コイド環21(及び第2外観筒23)とは光軸方向移動
が規制された状態で相対回転自在な結合状態となる。コ
マ逃がし溝18cにも、このヘリコイド空転区間18b
1に対応した、リードのない空転区間18c1が形成さ
れている。
【0070】ズームレンズ鏡筒が収納位置にあるとき
は、雌ヘリコイド18bにヘリコイド結合する雄ヘリコ
イド21aは、ヘリコイド空転区間18b1内に誘導さ
れており、コマ逃がし溝18cに嵌る案内コマ21bは
空転区間18c1内に誘導されている(図24、図27
(A))。この収納位置からズームレンズ鏡筒がワイド
端方向に繰り出されると、第1直進案内環18に対して
雄ヘリコイド21aおよび案内コマ21bが、すなわち
ヘリコイド環21及び第2外観筒23がワイド方向(図
において右方向)に相対的に移動する。この相対移動に
際して、雄ヘリコイド21aはヘリコイド空転区間18
b1内に、案内コマ21bは空転区間18c1に進入し
ているので、第2外観筒23および第2ヘリコイド環2
1は第1直進案内環18に対して相対回転のみし、空転
区間境界位置に至る(図25、図27(B))。空転区
間境界位置では、雄ヘリコイド21aのフランク面は雌
ヘリコイド18bのフランク面に接触している。
【0071】ズームレンズ鏡筒が空転境界位置からさら
にワイド位置方向に繰り出されると、第1直進案内環1
8に対して第2外観筒23および第2ヘリコイド環21
は、雄ヘリコイド21aが雌ヘリコイド18bに拘束さ
れているので、雄雌ヘリコイド21a、18bおよびコ
マ逃がし溝18cのリードに従って回転しながら前進
(図において上方に移動)し、ワイド端位置に達する
(図26、図27(C))。
【0072】この実施例では、第2外観筒23を空転さ
せるだけではバリヤの開閉をするのに不十分であるた
め、第3外観筒30にも空転区間を設けてある。第3外
観筒30の空転量は、繰出し量を抑えることと繰出しの
バランスを調整することを目的に設定してある。さらに
この実施形態では、第3外観筒30を空転させるヘリコ
イド空転区間25b1の回転角よりも、第2外観筒23
およびヘリコイド環21を空転させるヘリコイド空転区
間18b1の回転角の方を大きく設定してある。第3外
観筒30と第2外観筒23とが同時に空転区間からヘリ
コイド区間に切り替わると負荷が急増するので、この負
荷の急増を緩和することができる。
【0073】すでに説明したように本実施例では、この
第3外観筒30および第2外観筒23の空転運動および
第4外観筒31の光軸方向相対移動により、レンズバリ
ヤを開閉する。このようにこのズームレンズ鏡筒では、
第4外観筒31が収納位置とワイド端位置の間を移動す
るストロークと、第3外観筒30および第2外観筒23
が収納位置とワイド端位置の間の空転区間で空転する回
転角の二つの作用によってバリヤ駆動環91をバリヤ閉
鎖位置とバリヤ開放位置とに駆動するので、第4外観筒
31のストロークを稼ぐことができる。
【0074】図28(A)には第1直進案内環18の雌
ヘリコイド18bのヘリコイド空転区間18b1付近を
拡大して示してある。第1直進案内環18は、通常合成
樹脂の射出成形により形成される。そのための金型を放
電加工の電極により加工すると、電極を加工する際に例
えばヘリコイド空転区間18b1の角部には、いわゆる
カッターRと呼ばれる丸みがついてしまう(図28
(B))。ヘリコイド空転区間18b1の角部にこのよ
うなカッターRがつくと、ヘリコイド空転区間18b1
のスラスト面18b2、18b2の周方向長が短くな
り、雄ヘリコイド21aとの接触面積も小さくなるの
で、雄ヘリコイド21aに干渉し、またスラスト面18
b2、18b3による雄ヘリコイド21aのスラスト方
向規制力が弱く不安定になってしまう。そこで本実施例
では、ヘリコイド空転区間18b1の光軸方向に離反し
た前後のスラスト面18b2それぞれに沿って周方向溝
18eを形成し、この周方向溝18eによりカッターR
を削除した(図28(C))。周方向溝18eの幅(光
軸方向幅)は、カッターRを削除できる幅、すなわち、
ほぼカッターRの半径程度に設定する。
【0075】この実施例では、第1直進案内環18の周
方向溝18eと同様の周方向溝25eが、第2直進案内
環25のヘリコイド空転区間25b1の前部および後部
のスラスト受け面に沿って形成されている。
【0076】また、雄ヘリコイド21aがこのヘリコイ
ド空転区間18b1から雌ヘリコイド18bに入るとき
に、第2ヘリコイド環21と第1直進案内環18が軸ず
れしたり傾いたりしていると、雄ヘリコイド21aの端
面がスラスト面18b2に当接して雌ヘリコイド18b
に進入できない場合がある。そこで本発明の実施形態で
は、第1直進案内環18および第2直進案内環25の後
端部付近の内周面に、ブレ防止部として、内向きフラン
ジ状の嵌合部(凸状部)18f、25fを周方向に突設
形成してある(図18(A)、(B))。これらの嵌合
部18f、25fには、収納位置まで後退した第2ヘリ
コイド環21、第3外観筒30が摺接可能な状態で隙間
無く嵌る(図29)。そして、第2ヘリコイド環21、
第3外観筒30は、それそれ嵌合部18f、25fと摺
接しながら空転区間を回転する。したがって、空転区間
における第2ヘリコイド環21、第3外観筒30のガタ
も防止される。
【0077】このように嵌合部18f、25fによって
雄ヘリコイド21a、30aの直径方向の位置が規制さ
れるので、雄ヘリコイド21a、30aがヘリコイド空
転区間18b1、25b1から雌ヘリコイド18b、2
5bに滑らかにかつ確実に進入できる。進入したらその
後、ヘリコイド作用により、第2ヘリコイド環21、第
3外観筒30が、ワイド端位置(図30)からテレ端位
置またテレ端位置からワイド端位置まで回転しながら進
退する。
【0078】次に、このズームレンズにおいて、前群カ
ム溝35および後群カム溝36を決定する方法につい
て、さらに図31乃至図47を参照して説明する。ま
ず、第2サブ群S2のズーミング軌跡が線形になるよう
に設定すると、前群カム溝35の形状(輪郭)も線形に
なる。そしてこの第2サブ群S2のズーミング軌跡に対
する第2変倍レンズ群L2のズーミング軌跡を求め、前
群カム溝35の形状に対して後群カム溝36の形状(輪
郭)を決定すると、これらのカム溝35、36の形状
は、図36、図37、図42のようになる。この場合、
前群カム溝35については特に問題を生じないが、後群
カム溝36については次の問題が生じる。短焦点距離領
域におけるワイド(W)端の接線リード(カム溝の輪郭
の接線とカム環の回転方向とが成すリード角θ2)が非
常に大きくなるので、第2カム溝36に対して後群フォ
ロア突起32bの光軸方向位置が不安定になる。ワイド
端と収納位置を結ぶ曲線の屈曲部分36cがきつく(半
径が小さく)、後群フォロア突起32bの移動、すなわ
ち第2変倍レンズ群L2のスムーズな動作が困難とな
る。ワイド端と収納位置を結ぶ曲線の屈曲部分36cに
おいて、ワイド端と屈曲部分36cの光軸方向の距離d
が長くなるので、第3外観筒30の長さを増大させる。
【0079】次に第2変倍レンズ群L2のズーミング軌
跡が線形となるように設定すると、後群カム溝36の形
状(輪郭)も線形になる。そして第2変倍レンズ群L2
のズーミング軌跡に対する第2サブレンズ群S2のズー
ミング軌跡を求め、後群カム溝36の形状に対して前群
カム溝35の形状を決定すると、これらのカム溝36、
35の形状は、図38、図39、図43のようになる。
この場合後群カム溝36については特に問題を生じない
が、前群カム溝35については次の問題が生じる。ワイ
ド端の接線リード(リード角θ3)が非常に大きくな
り、この実施例では逆リードとなるため第3外観筒30
の外部からの衝撃に弱くなる。ワイド端と収納位置間の
直線部のリード(リード角θ4)が大きく、ここの区間
ではバリヤの開閉のための駆動力をとっているためワイ
ド端から収納位置方向の抵抗が大きくなり、レンズ鏡筒
繰り込み動作に支障をきたす。そのため、ワイド領域に
おいては、前群カム溝35と後群カム溝36の両方を非
線形としてどちらのカム溝にも不具合を生じないような
カム形状を模索しなければならないが、カム環の展開図
上で任意の形状を与えようとしても、鏡筒の繰出し方に
不自然さがないように、つまり連続的に滑らかなズーミ
ングを実現するのも、鏡筒の回転角と焦点距離の関係を
計算で求めるのも難しい。
【0080】本発明の実施形態は、2つのレンズ群の移
動軌跡が非直線の場合のカム溝、この実施形態ではカム
溝35、36の最適な形状を数学的手法を利用して決定
できるカム構造を提供する。ここで、ワイド領域におい
て、第2サブ群S2(後端A)と第2変倍レンズ群L2
(後端B)の間に存在する仮想点位置Cを考えると、こ
の仮想点位置Cは次の式で与えられる。 C=B+(A−B)×K ・・・ A:第2サブ群S2の後端位置 B:第2変倍レンズ群L2の後端位置(fB) C:仮想点位置 K:係数 なお、ワイド端における後端位置Bまたはフィルム面を
0(原点)とし、この位置から光軸に沿って繰り出され
る方向(被写体方向)を+とする。
【0081】この式を使ったカム溝35、36の輪郭
の設定について説明する。Kを任意の値に設定(通常0
≦K≦1の範囲で設定)し、この仮想点位置Cが第3外
観筒30の回転角(ズームカム環の回転角)に対して線
形となるように、ワイド領域において、前記仮想点位置
Cを通る仮想線CLを設定する。つまり、ワイド領域に
おいて直線からなる仮想線CLを引く。本実施形態にお
いて式はワイド領域について適用されるので、テレ領
域における仮想線CLを求めるために、テレ端における
第2サブ群S2後端位置Aに基づいて仮想点位置Cをテ
レ端まで延長する。仮想点位置Cをテレ端まで延長する
具体的方法は、次の通りである。ある焦点距離における
第2サブ群S2後端位置Aと第2変倍レンズ群L2後端
位置Bの位置関係は不変である。そこで、ワイド領域に
おける第2サブ群S2後端位置Aと仮想点位置Cの関係
を、複数の所定の焦点距離について求め、その間を曲線
補間して補間曲線ILを作成する。その様子を、図45
〜図47に示した。これらの図において、横軸は第2サ
ブ群S2後端位置A、縦軸は仮想点位置Cである。そし
て、ワイド領域のテレ側端における補間曲線ILの接線
TLを延長して、(テレ領域の)テレ端における第2サ
ブ群S2後端位置Aに対応する仮想点位置Cを求める。
なお、図45はK=1、図46はK=0、図47はK=
0.5の場合であり、この実施例ではK=1のときに補
間曲線ILが直線になる(図45)。ワイド端とテレ端
間の第3外観筒30の回転角(ズームカム環の回転角)
および仮想点位置Cのワイド端とテレ端間の移動量か
ら、仮想点位置Cを結ぶ仮想のリードとなる仮想線CL
の傾き(リード角)が求まる。そしてこの仮想線CLの
傾きと焦点距離に対する仮想点位置Cの移動量から複数
の各ステップ焦点距離と第3外観筒30の回転角(ズー
ムカム環の回転角)の関係が求まる。図示実施形態で
は、ワイド領域は6ステップに分割し、テレ領域は4ス
テップに分割し、計10ステップのステップズームレン
ズとしてある。
【0082】この式で係数をK=1、つまりC=Aと
してカム溝35、36を求めると、図36、図37、図
42に示すように、第2サブ群S2のズーミング軌跡、
前群カム溝35が全域線形となるが、後群カム溝36の
ワイド領域36Wにおけるワイド端近傍の接線リード角
θ2が大きくなり過ぎる(図36、図37)。K=0、
すなわちC=Bとしてカム溝35、36を求めると、図
38、図39、図43に示すように、ワイド領域におけ
る第2変倍レンズ群L2のズーミング軌跡、後群カム溝
36のワイド領域カム溝36Wが線形となり、第1カム
溝35に干渉してしまう(図38、図39)。K=0.
5にすると、C=(A+B)/2なので、仮想位置Cが
第2サブ群S2と第2変倍レンズ群L2の中間位置とな
り、図40、図41、図44に示すようにワイド領域に
おいて第2サブ群S2と第2変倍レンズ群L2の変化量
が等しくなる。しかも、カム溝35とカム溝36が相互
に干渉することがない。このように式の係数Kの値を
調整してカム溝35、36の形状を変化させることで、
最適なカム溝35、36の形状を探し出すことが容易に
できる。
【0083】図示した係数Kの例の中では、前群カム溝
35のワイド端位置におけるリード角θ6が小さく、収
納位置におけるリード角θ7が中程度であり、後群カム
溝のワイド端におけるリード角θ8が中程度であり、屈
曲度36cが中程度、距離d3が中程度となる図40、
図41、図44、図47の実施例、すなわちK=0.5
が最も好ましいことが分かる。なお、この実施例では係
数Kは0.5程度が望ましいが、0<K<1の範囲で任
意に設定可能であり、レンズ構成によって好ましい値は
変動する。
【0084】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り本発明は、
第1変倍レンズ群として焦点距離領域に応じて接近また
は離反する第1サブ群および第2サブ群を有し、ズーミ
ングに際して、前記第1変倍レンズ群と前記第2変倍レ
ンズ群を相対的に接離移動させる、前群カム溝と後群カ
ム溝を備えたズームカム環を備え、前記他方のサブ群の
位置をA、前記第2変倍レンズ群の位置をB、サブ群の
位置Aと第2変倍レンズ群の位置Bとの間の仮想点位置
をCとすると、仮想点位置Cが、 C=B+(A−B)×K ・・・ (ただし、0<K<1)を満足するように前記前群カム
溝および後群カム溝を設定するので、両カム溝が非線形
であっても、比較的簡単にそれぞれのカム溝の形状を設
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したズームレンズ鏡筒の実施形態
を示す、構成部材の分解斜視図である。
【図2】同ズームレンズ鏡筒の収納状態の上半断面図で
ある。
【図3】同ズームレンズ鏡筒のワイド端撮影状態の上半
断面図である。
【図4】同ズームレンズ鏡筒のテレ端撮影状態の上半断
面図である。
【図5】同ズームレンズ鏡筒を繰り出した状態の斜視図
である。
【図6】図5から鏡筒外観部材の一部を取り外した状態
のズームレンズ鏡筒の斜視図である
【図7】図6よりもさらに分解した状態のズームレンズ
鏡筒の斜視図である
【図8】第1外観筒と第2外観筒の単体斜視図である。
【図9】第3直進案内環の単体斜視図である。
【図10】第3直進案内環とシャッタブロックの関係を
表す分解斜視図である。
【図11】第3直進案内環の絞制御カム溝を示す、該第
3直進案内環の展開図である。
【図12】カム環のカム溝形状例を示す、該カム環の内
面の展開図である。
【図13】図2ないし図4に全体構造を示すズームレン
ズ鏡筒の制御系を示すブロック図である。
【図14】同ズームレンズ鏡筒の収納位置における第2
外観筒、第2ヘリコイド環、第2直進案内環および案内
コマの関係を示す展開図である。
【図15】同ズームレンズ鏡筒のテレ端位置における第
2外観筒、第2ヘリコイド環、第2直進案内環および案
内コマの関係を示す展開図である。
【図16】同ズームレンズ鏡筒の分解・組み立て位置に
おける第2外観筒、第2ヘリコイド環、第2直進案内環
および案内コマの関係を示す展開図である。
【図17】同ズームレンズ鏡筒の分解・組み立て位置に
おける第2外観筒、第2ヘリコイド環、第2直進案内環
および案内コマの関係を第2外観筒を取り外した状態で
示す展開図である。
【図18】(A)は、同ズームレンズ鏡筒の第2直進案内
環25を縦断して示す斜視図、(B)は同ズームレンズ
鏡筒の第3直進案内環18を縦断して示す斜視図であ
る。
【図19】同ズームレンズ鏡筒の第2直進案内環を示す
展開図である。
【図20】同ズームレンズ鏡筒の収納状態における第2
直進案内環25の雌ヘリコイドと第3外観筒30の雄ヘ
リコイドの関係を示す展開図である。
【図21】同ズームレンズ鏡筒が空転区間境界位置まで
繰り出されたときの第2直進案内環25の雌ヘリコイド
と第3外観筒30の雄ヘリコイドの関係を示す展開図で
ある。
【図22】同ズームレンズ鏡筒がワイド端位置まで繰り
出されたときの第2直進案内環の雌ヘリコイドと第3外
観筒の雄ヘリコイドの関係を示す展開図である。
【図23】同ズームレンズ鏡筒の第1直進案内環を示す
展開図である。
【図24】同ズームレンズ鏡筒が収納状態にあるときの
第1直進案内環と第2外観筒23および第2ヘリコイド
環との関係を示す展開図である。
【図25】同ズームレンズ鏡筒が空転区間境界位置にあ
るときの第1直進案内環と第2外観筒23および第2ヘ
リコイド環との関係を示す展開図である。
【図26】同ズームレンズ鏡筒がワイド端位置に繰り出
されたときの第1直進案内環と第2外観筒23および第
2ヘリコイド環との関係を示す展開図である。
【図27】同ズームレンズ鏡筒の第1直進案内環の雌ヘ
リコイド、ヘリコイド空転区間および第2ヘリコイド環
の雄ヘリコイドの関係を展開して示す図であって、(A)
は収納状態、(B)は空転区間境界位置、(C)はワイ
ド端位置にあるときの様子を示す図である。
【図28】(A)は第1直進案内環の雌ヘリコイド、ヘ
リコイド空転区間の形状を模式的に示す図、(B)は金
型制作の際に生じる問題を説明する図、(C)はこの問
題を解決する本発明の実施の形態を示す図である。
【図29】同ズームレンズ鏡筒の第1直進案内環および
第2直進案内環の後端部付近の内周面に周方向に延びる
凸状部を形成した実施形態の収納状態の上半断面図であ
る。
【図30】同ズームレンズ鏡筒の第1直進案内環および
第2直進案内環の後端部付近の内周面に周方向に延びる
凸状部を形成した実施形態のワイド端撮影状態の上半断
面図である。
【図31】シャッタブロックを前方ユニットと後方ユニ
ットに分割した状態を示す後方斜視図である。
【図32】同前方ユニットと後方ユニットを組み合わせ
た状態の後方斜視図である。
【図33】シャッタブロックにおける第1変倍レンズ群
回りの分解斜視図である。
【図34】前方保持環に対する前方サブ群枠、後方サブ
群枠及び駆動リングの関係を示す展開拡大図である。
【図35】駆動リングによるフォーカシングの説明図で
ある。
【図36】本発明のズームレンズ鏡筒における第1変倍
レンズ群および第2変倍レンズ群を駆動するカム環の、
K=1の場合のカム溝形状例を示す、該カム環の内面の
展開図である。
【図37】同K=1の場合のカム環の要部を拡大して示
す内面の展開図である。
【図38】同ズームレンズ鏡筒における第1変倍レンズ
群および第2変倍レンズ群を駆動するカム環の、K=0
の場合のカム溝形状例を示す、該カム環の内面の展開図
である。
【図39】同K=0の場合のカム環の要部を拡大して示
す内面の展開図である。
【図40】同ズームレンズ鏡筒における第1変倍レンズ
群および第2変倍レンズ群を駆動するカム環の、K=
0.5の場合のカム溝形状例を示す、該カム環の内面の
展開図である。
【図41】同K=0.5の場合のカム環の要部を拡大し
て示す内面の展開図である。
【図42】同ズームレンズ鏡筒において、K=1のとき
の光学系のズーミング軌跡を示した図である。
【図43】同ズームレンズ鏡筒において、K=0のとき
の光学系のズーミング軌跡を示した図である。
【図44】同ズームレンズ鏡筒において、K=0.5の
ときの光学系のズーミング軌跡を示した図である。
【図45】同ズームレンズ鏡筒において、K=1のとき
の第2サブ群S2の後端位置Aと仮想点位置Cとの関係
をグラフで示す図である。
【図46】同ズームレンズ鏡筒において、K=0のとき
の第2サブ群S2の後端位置Aと仮想点位置Cとの関係
をグラフで示す図である。
【図47】同ズームレンズ鏡筒において、K=0.5の
ときの第2サブ群S2の後端位置Aと仮想点位置Cとの
関係をグラフで示す図である。
【符号の説明】
L1 第1変倍レンズ群 L2 第2変倍レンズ群 O 光軸 S1 第1サブ群 S2 第2サブ群 11 カメラボディ 12 固定筒 12a 雌ヘリコイド 12b 直進案内溝 14 第1ヘリコイド環 14a 雄ヘリコイド 14a1 干渉防止突部 14b ギヤ 14b1 端部の歯 14c ストッパ進入空間 141 結合部 15 ズーミング用モータ 16 ピニオン 17 第1外観筒 17a コマ案内溝 171 結合部 172 内周溝 173 内周溝の切れ目 18 第1直進案内環 18a 直進案内突起 18b 雌ヘリコイド 18b1 ヘリコイド空転区間 18b2 スラスト面 18c コマ逃がし溝 18d 直進案内溝 18e 周方向溝 181 抜け止めキー 19 ブラシ 20 コード板 21 第2ヘリコイド環 21a 雄ヘリコイド 21b 案内コマ 211 結合部 23 第2外観筒 23a コマ案内溝 231 結合部 232 内周溝 233 内周溝の切れ目 25 第2直進案内環 25a 直進案内突起 25b 雌ヘリコイド 25b1 ヘリコイド空転区間 25c コマ逃がし溝 25d 直進案内溝 25e 周方向溝 25f 嵌合部 30 第3外観筒(カム環) 30a 雄ヘリコイド 30b 案内コマ 31 第4外観筒(レンズ支持筒) 31a 前群フォロア突起 31b 前壁部 32 後群レンズ枠 32a 直進案内突起 32b フォロア突起 33 第3直進案内環 33a 直進案内突起 33b 部分円筒状腕部 33c 33d 直進案内溝 33e 傾斜ガイド面 35 前群カム溝 36 後群カム溝 36a 中間不連続位置 40 シャッタブロック 80 シャッタブロック用FPC(フレキシブルプリン
ト基板) 81 制御回路 81A 焦点距離情報 81B 被写体距離情報 81C 被写体輝度情報 91 バリヤ駆動環 91a バリヤ係合突起 91b 被動腕部 92 外側バリヤ 93 内側バリヤ 94 バリヤ付勢ばね 95 駆動環付勢ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石塚 和宜 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 (72)発明者 高嶋 麻衣子 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H044 DA02 DD03 EC01 EF03 EF07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ズーミングに際して相対的間隔を変えな
    がら光軸方向に移動する第1変倍レンンズ群および第2
    変倍レンズ群を有するズーム光学系を備たズームレンズ
    鏡筒であって、 前記第1変倍レンズ群は、前記ズーミングに際して一体
    的に移動する第1サブ群および第2サブ群を有し、該第
    1サブ群または第2サブ群の一方のサブ群を他のサブ群
    に対して相対的に、撮影可能な短焦点距離領域では離反
    位置に移動させ、撮影可能な長焦点距離領域では接近位
    置に移動させる切替機構と、 ズーミングに際して、前記第1変倍レンズ群と前記第2
    変倍レンズ群を相対的に接離移動させる、前群カム溝と
    後群カム溝を備えたズームカム環を備え、 前記他方のサブ群の光軸方向位置をA、前記第2変倍レ
    ンズ群の光軸方向位置をB、サブ群の位置Aと第2変倍
    レンズ群の位置Bとの間の光軸方向の仮想点位置をCと
    すると、仮想点位置Cが、 C=B+(A−B)×K ・・・ (ただし、0<K<1)を満足するように前記前群カム
    溝および後群カム溝が設定されていることを特徴とする
    ズームレンズ鏡筒のカム構造。
  2. 【請求項2】 前記ズームカム環を展開したとき、該ズ
    ームカム環において、前記ズーム光学系の最短焦点距離
    位置と最長焦点距離位置に対応する前記仮想点位置Cを
    直線で結んだときに、所定の焦点距離に対応する前記位
    置Aと前記位置Bが前記式を満足するように前記前群
    カム溝および後群カム溝が設定される請求項1記載のズ
    ームレンズ鏡筒のカム構造。
  3. 【請求項3】 前記係数Kは、約0.5である請求項1
    記載のズームレンズ鏡筒のカム構造。
  4. 【請求項4】 前記短焦点距離領域において、前記仮想
    点位置Cの軌跡が前記ズームカム環の回転角に対して線
    形となるように、前記仮想点位置Cを通る仮想線を設定
    し、最長焦点距離位置における前記サブ群の位置Aに基
    づいて仮想点位置Cがテレ端まで延長されている請求項
    1記載のズームレンズ鏡筒のカム構造。
  5. 【請求項5】 前記ズームカム環の回転角に対して線形
    となるように、前記短焦点距離領域における前記複数の
    仮想位置Cを通る仮想線が設定されている請求項1また
    は4記載のズームレンズ鏡筒のカム構造。
  6. 【請求項6】 前記短焦点距離領域における複数の前記
    位置Aと仮想点位置Cの関係を曲線補間して補間曲線を
    求め、この補間曲線の、短焦点領域の長焦点側端におけ
    る接線を延長して、前記最長焦点距離位置における前記
    位置Aに対応する仮想点位置Cが設定されている請求項
    5記載のズームレンズ鏡筒のカム構造。
  7. 【請求項7】 前記最短焦点距離位置と前記最長焦点距
    離位置間における前記ズームカム環の回転角および前記
    仮想点位置Cの前記最短焦点距離位置と前記最長焦点距
    離位置間の移動量から、複数の前記仮想点位置Cを結ぶ
    仮想線の傾きを求め、この仮想線の傾きと前記焦点距離
    に対する仮想点位置Cの移動量から複数のステップ焦点
    距離とズームカム環の回転角とが設定されている請求項
    6記載のズームレンズ鏡筒のカム構造。
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