JP2002346680A - 軸付きヘリカルギヤの製造方法 - Google Patents

軸付きヘリカルギヤの製造方法

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JP2002346680A
JP2002346680A JP2001147653A JP2001147653A JP2002346680A JP 2002346680 A JP2002346680 A JP 2002346680A JP 2001147653 A JP2001147653 A JP 2001147653A JP 2001147653 A JP2001147653 A JP 2001147653A JP 2002346680 A JP2002346680 A JP 2002346680A
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mold
helical gear
forming
tooth
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JP2001147653A
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Kenichi Sawai
謙一 沢井
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SAWAI NAREJJI LAB KK
SAWAI NAREJJI LABORATORY KK
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SAWAI NAREJJI LAB KK
SAWAI NAREJJI LABORATORY KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押出しにより軸付きヘリカルギヤを成形する
場合でも、金型の摩耗や損傷を可及的に低減して金型の
長寿命化を図り、しかも高精度の軸付きヘリカルギヤを
製造できるハスバ歯車の押出し成形方法を提供する。 【解決手段】 成形型101を、歯形成形部5を有する
歯形成形型10と、軸部成形部7を有する軸部成形型2
0とに分割しておく。軸部成形型20を軸線G周りに回
転自在に配置しておく。軸部成形部7に成形用素材Sを
装填し、パンチ41でこれを歯形成形部5に押込んで軸
付きヘリカルギヤ100を成形する。成形したヘリカル
ギヤを取出す際に、同ギヤが歯形成形部5内で相対的に
軸線G周りに回転する作用で、軸部成形型20を軸線G
周りに回転させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸付きヘリカルギ
ヤ(軸付きはすば歯車)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図23に示したように、軸部11
5にヘリカルギヤ部116を形成した軸付きヘリカルギ
ヤ(ハスバ歯車)100を押し出し(鍛造)成形によっ
て製造する場合には、図24に示した縦断面形状(構
造)及び図25に示した横断面形状をもつ成形型(ダイ
ス)21が使用されていた。この成形型(以下、金型と
もいう)21は、内周面に軸線Gに対してねじれた複数
の歯形5aを有する歯形成形部5が形成されており、横
断面の内周面の輪郭が製造する歯車の横断面の外周面の
輪郭を呈する、いわば内歯車形状をしている。ただし、
この内歯部分は、成形するハスバ歯車100のヘリカル
ギヤ部116のねじれ角に対応して軸線Gに対してねじ
られており、ここに円柱状(丸棒状)の成形用素材(以
下、単に素材又は歯車素材ともいう)を通して塑性変形
させることでヘリカル歯形を成形するところである。
【0003】そして、歯形成形部5の図示上方には、素
材を装填し軸部115を成形するように形成された円筒
状空孔7aを有する軸部成形部7を同軸状に備えてい
る。そして、歯形成形部5と軸部成形部7との間には成
形すべき軸付きヘリカルギヤ100のヘリカルギヤ部1
16と軸部115との中間形状のテーパー部117に対
応して例えばテーパー部11が形成されている。なお、
図26は、このような成形型21と組をなし、歯形成形
部5に成形用素材Sを押込むパンチ(ポンチともいわれ
る)41と、成形した軸付きヘリカルギヤを成形型21
から取出すエゼクタ51との位置関係、及び素材Sを含
む成形型装置の概念図である。
【0004】このような成形型21で軸付きヘリカルギ
ヤ100を押し出し成形する場合には、図27−Aに示
したように、成形型21の円筒状空孔からなる軸部成形
部7に、その内径より外径が若干小さい成形用素材Sを
装填する。そして、図27−B、Cに示したように、パ
ンチ41を下動して素材Sをプレス(加圧)して軸部成
形部7に所定ストローク押し込む。すると、素材Sは軸
部成形部7の下に連なる歯形成形部5に押込まれて、そ
の下寄り部位外周面にハスバ歯形が押出し成形される。
そして、図27−Dに示したように、パンチ41を上動
した後、図27−Eに示したように、下からエゼクタ5
1を突き上げて成形した軸付きヘリカルギヤ(以下、成
形品ともいう)100を逆方向に押して成形型21から
取出す。
【0005】このような成形型21で軸部成形部7に素
材Sを装填し、歯形成形部5に押込んで軸付きヘリカル
ギヤ100を成形し、その後、成形品100を逆方向に
押して成形型から取出す際には、そのねじれて成形され
たギヤ部の歯すじのねじれ角に対応し、成形品100は
軸線G周りに旋回しながら押出される。つまり、成形品
100はその取出しにおいて、軸線G方向への移動に従
って成形型21内でその全体が、ある角度、軸線周りに
回転(以下旋回ともいう)しなければ取出すことができ
ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、軸付きヘリ
カルギヤ100の取出しにおける、このような回転にお
いては、ギヤ部116を回転させるに要する力よりも、
軸部115を回転させるに要する力の方が大きい。理由
は次のようである。このような成形品100の押出し成
形では、ギヤ部116は歯形成形部5の歯形において素
材Sの流れ方向の上流側(図示上側)を向く成形ランド
部の上流側向き歯面には強く押付けられるものの、逆に
歯車素材の流れ方向の下流側を向く成形ランド部の下流
側向き歯面には微小な隙間が存在する。一方、軸部11
5は、軸部成形部7内において、すえ込み状に押圧され
る。このため、軸部115の外周面の全体が軸部成形部
7の内周面に強く押付けられて食い付き状態となる。し
たがって、ギヤ部116自体を歯形成形部5内において
回転させるに必要な力は、本来小さくてすむのに対し、
この軸部115を軸部成形部7内において回転させるの
に摩擦が極めて大きいため、大きな力を必要とするので
ある。
【0007】このように、従来の軸付きヘリカルギヤの
製法では、成形品を取出す際に必要なその不可避的な回
転において、軸部115がその回転を妨げていた結果、
金型の摩耗ないし破損を招きやすく、その寿命の低下を
招きやすいといった問題があった。加えて、このような
問題は、ギヤ部116からみると、成形品の取出し時に
おいて本来低摩擦であるところが、軸部115の摩擦の
増大に起因する回転困難性による軸線周りの外力がギヤ
部116に及ぶため、そのギヤ部の精度低下を招く原因
となっていた。こうした問題は、軸部115の長さが長
く、しかもその外径が大きくなるほど、軸部115の外
周面と成形型21における軸部成形部7の内周面との接
触面積が大きくなることから顕著となる。こうしたこと
から、従来の製法では、成形品の誤差(寸法精度)が数
μmないし十数μ単位で要求される高精度の軸付きヘリ
カルギヤは製造できないといった問題もあった。
【0008】本発明は、上記した軸付きヘリカルギヤの
製造における問題点を解消すべく成されたもので、押出
しにより軸付きヘリカルギヤを成形する場合において
も、金型の摩耗や損傷を可及的に低減して金型の長寿命
化を図り、しかも高精度の軸付きヘリカルギヤを製造で
きるハスバ歯車の押出し成形方法を提供することをその
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの請求項1に記載の発明は、軸線に対して斜めにねじ
れた複数の歯形を有する歯形成形部と、円筒状空孔を有
する軸部成形部とを同軸状に備えた成形型における前記
軸部成形部に成形用素材を装填し、該成形用素材を前記
歯形成形部に押込んで軸付きヘリカルギヤを成形し、そ
の後、成形した軸付きヘリカルギヤを該成形型から取出
すことで軸付きヘリカルギヤを製造する方法において、
前記成形型を、前記歯形成形部を有する歯形成形型と、
前記軸部成形部を有する軸部成形型とに分割しておくと
ともに、該歯形成形型及び該軸部成形型のうちの少なく
とも一方を前記軸線周りに回転自在に配置しておき、該
軸部成形部に前記成形用素材を装填し、該成形用素材を
前記歯形成形部に押込んで軸付きヘリカルギヤを成形
し、その後、成形した軸付きヘリカルギヤを該成形型か
ら取出す際に、該軸付きヘリカルギヤが前記歯形成形部
内において相対的に前記軸線周りに回転する作用によっ
て、前記歯形成形型及び前記軸部成形型のうちの少なく
とも一方を該軸線周りに回転させることを特徴とする。
【0010】本製法では、成形した軸付きヘリカルギヤ
を該成形型から取出す際に、該軸付きヘリカルギヤが前
記歯形成形部内において相対的に前記軸線周りに回転す
る作用によって、前記歯形成形型及び前記軸部成形型の
うちの少なくとも一方を該軸線周りに回転させることと
したから、その取出し時において成形型内で成形体は相
対的に容易に回転する。すなわち、その取出し時におい
て、とくに、ヘリカルギヤの軸部の外周面と、成形型
(軸部成形型)の軸部成形部の内周面との摩擦を小さく
できるため、成形型の摩耗や破損が少なくなる。したが
って、成形型の寿命の延長が図られる。また、その取出
し時において、ヘリカルギヤのギヤ部が軸線周りに受け
る力も小さくなるため、その精度の向上も図られる。し
たがって、高精度の軸付きヘリカルギヤを得ることがで
きる。
【0011】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1において、前記歯形成形型及び前記軸部成形型のう
ち、前記軸線周りに回転自在に配置したものを、装填さ
れた成形用素材が押込まれる際には前記軸線周りの回転
を規制する(止める)一方、成形した軸付きヘリカルギ
ヤを該成形型から取出す際には前記軸線周りの回転を許
容することを特徴とする。
【0012】請求項2に記載の発明においては、請求項
1に記載の発明の作用効果に加えて次のような作用効果
がある。請求項1に記載の発明では、前記歯形成形型及
び前記軸部成形型のうち、前記軸線周りに回転自在に配
置したものは、装填された成形用素材が押込まれる際に
前記軸線周りに少し回転する。この際の回転は、ギヤ部
の精度を低下させる原因となる。しかし、請求項2に記
載の発明においては、素材が押込まれる際に前記軸線周
りに回転することがない一方で、成形した軸付きヘリカ
ルギヤを取出す際には前記軸線周りの回転を許容した。
このため、ギヤ部の精度向上が図られる。なお、本明細
書において回転自在とは、一定角度のみ回転自在である
ことも含む。
【0013】また、本発明の請求項3に記載の発明は、
請求項1又は2において、前記歯形成形型及び前記軸部
成形型のうち、前記軸線周りに回転自在に配置したもの
に、成形した軸付きヘリカルギヤを該成形型から取出す
際に、該軸付きヘリカルギヤが軸線周りに回転する方向
に回転力を付与することを特徴とする。
【0014】前記歯形成形型及び前記軸部成形型のう
ち、前記軸線周りに回転自在に配置したものは、成形し
た軸付きヘリカルギヤを取出す際には前記軸線周りに回
転する。その回転作用は、成形品のギヤ部のねじれによ
り、そのギヤ部と噛み合った形をなす歯形成形部との間
で、ギヤ部の軸線方向への相対的な移動により発生す
る。このとき、例えば、歯形成形型が軸線周りに回転自
在に配置されている場合には、成形品のギヤ部が歯形成
形型の歯形成形部に軸線周りに外力を付与して歯形成形
型を回転させるのであるが、この移動速度が早いと、成
形品のギヤ部と歯形成形型の歯形成形部は相互に軸線周
りのねじり力を強く受ける。このため、成形型の摩耗と
ともに、成形品の精度低下を招く原因となる。しかし、
請求項3に記載の発明のように回転自在の成形型に回転
力を付与しておけば、該歯形成形型の回転は、成形品の
ギヤ部の軸線方向への相対的な移動にて得られる回転力
のみに依存することなく、付与された回転力を利用して
回転させられる。したがって、ギヤ部が軸線周りに受け
る力が小さくなるため、成形型の摩耗の発生及び成形品
の精度低下の防止に有効である。なお、付与する回転力
の大きさは、成形型の摩耗とともに、成形品の精度低下
を招かないように、回転自在とされた成形型の重量やそ
の回転における摩擦抵抗を考慮して適宜に設定すればよ
い。
【0015】そして、本発明の請求項4に記載の発明
は、軸線に対して斜めにねじれた複数の歯形を有する歯
形成形部と、円筒状空孔を有する軸部成形部とを同軸状
に備えた成形型における前記軸部成形部に成形用素材を
装填し、該成形用素材を前記歯形成形部に押込んで軸付
きヘリカルギヤを成形し、その後、成形した軸付きヘリ
カルギヤを該成形型から取出すことで軸付きヘリカルギ
ヤを製造する方法において、前記成形型を、前記歯形成
形部を有する歯形成形型と、前記軸部成形部を有する軸
部成形型とに分割し、かつ該歯形成形型及び該軸部成形
型の少なくとも一方を前記軸線方向に移動して型閉じ及
び型開きするように配置するとともに、該歯形成形型及
び該軸部成形型のうちの少なくとも一方を前記軸線周り
に回転自在に配置しておき、該歯形成形型と該軸部成形
型とが型開きしている状態において該軸部成形部に前記
成形用素材を装填し、その後、型閉じし、該成形用素材
を前記歯形成形部に押込んで軸付きヘリカルギヤを成形
し、その後、成形した軸付きヘリカルギヤを該成形型か
ら取出すために型開きする際に、該軸付きヘリカルギヤ
が前記歯形成形部内において相対的に前記軸線周りに回
転する作用によって、前記歯形成形型及び前記軸部成形
型のうちの少なくとも一方を該軸線周りに回転させるこ
とを特徴とする。
【0016】請求項4に記載の軸付きヘリカルギヤの製
造方法は、請求項1の製法と次の点で異なる。すなわ
ち、この製法では、成形型を、前記歯形成形部を有する
歯形成形型と、前記軸部成形部を有する軸部成形型とに
分割しておくだけでなく、該歯形成形型及び該軸部成形
型の少なくとも一方を前記軸線方向に移動して型閉じ及
び型開きするように配置するとともに、該歯形成形型及
び該軸部成形型のうちの少なくとも一方を前記軸線周り
に回転自在に配置しておく点が請求項1の製法と異な
る。
【0017】請求項4の製法では、該歯形成形型と該軸
部成形型とが型開きしている状態において該軸部成形部
に前記成形用素材を装填し、その後、型閉じし、該成形
用素材を前記歯形成形部に押込んで軸付きヘリカルギヤ
を成形する。この押込み過程では、該歯形成形型及び該
軸部成形型のうち軸線周りに回転自在に配置したもの
が、成形時のギヤ部のねじれによって少し回転する。そ
の後、成形した軸付きヘリカルギヤを該成形型から取出
すために型開きする。するとその型開きの際に、該軸付
きヘリカルギヤが前記歯形成形部内において相対的に前
記軸線周りに回転する作用によって、該歯形成形型及び
該軸部成形型のうち軸線周りに回転自在に配置したもの
を該軸線周りに回転する。
【0018】したがって、この製法では、請求項1にお
ける製法の作用効果に加えて次の作用効果がある。すな
わち、成形した軸付きヘリカルギヤを該成形型から取出
すために型開きする際において、成形品のギヤ部又は軸
部が成形型と分離し、型開きの後に成形型に残存する成
形品のギヤ部又は軸部の一方を取出すことでよいため、
分離が容易となる。つまり、成形品はそのギヤ部と軸部
とが別々に分離されるため、分離が容易となる。
【0019】ところで、請求項4に記載の発明では、軸
付きヘリカルギヤを成形し、その後、型開きしたときに
おいては、通常、成形品のうち、ギヤ部が成形型(歯形
成形部を有する歯形成形型)から分離し、軸部が軸部成
形型中に残存する。これは、上記もしたように、歯形成
形部内にあるギヤ部と、歯形成形部における歯車素材の
流れ方向の下流側を向く成形ランド部の下流側向き歯面
には微小な隙間が存在するため、その間の摩擦は、軸部
の外周面と、軸部成形部の内周面における摩擦より小さ
いため、成形型と容易に分離するからである。したがっ
て、型開き後において、成形品を取出す際には、成形品
の軸部の外周面と、成形型の軸部成形部の内周面とにお
ける摩擦だけを問題とし、これに抗して成形品を押出す
力をエゼクタに付与することでよいから、成形型の摩耗
の低減効果も大きい。しかも、成形品のギヤ部はその軸
部の取出しにおける押し出し力の影響を受けないから、
精度の低下も防止される。なお、請求項4に記載の発明
において、「型閉じし、該成形用素材を前記歯形成形部
に押込んで軸付きヘリカルギヤを成形し、」とは、型閉
じと押込みが同時になされる場合も含まれる。
【0020】そして、本発明の請求項5に記載の発明
は、請求項4において、前記歯形成形型及び前記軸部成
形型のうち、前記軸線周りに回転自在に配置したもの
を、装填された成形用素材が押込まれる際には前記軸線
周りの回転を規制する一方、成形した軸付きヘリカルギ
ヤを該成形型から取出すために型開きする際には前記軸
線周りの回転を許容することを特徴とする。
【0021】請求項5に記載の発明においては、請求項
4に記載の発明の作用効果に加えて次のような作用効果
がある。請求項4に記載の発明では、前記歯形成形型及
び前記軸部成形型のうち、前記軸線周りに回転自在に配
置したものは、装填された成形用素材が押込まれる際に
前記軸線周りに回転する。この際の回転は、ギヤ部の精
度を低下させる原因となる。しかし、請求項5に記載の
発明においては、素材が押込まれる際に前記軸線周りに
回転することがない一方で、成形した軸付きヘリカルギ
ヤを取出す際には前記軸線周りの回転を許容した。した
がって、ギヤ部の精度を低下させることなく、請求項4
に記載の発明の作用効果が得られる。請求項2における
のと共通する作用効果が得られる。
【0022】そして、請求項6に記載の発明は、請求項
4又は5において、前記歯形成形型及び前記軸部成形型
のうち、前記軸線周りに回転自在に配置したものに、成
形した軸付きヘリカルギヤを該成形型から取出すために
型開きする際に、該軸付きヘリカルギヤが軸線周りに回
転する方向に回転力を付与することを特徴とする。
【0023】請求項3におけるのと共通する作用効果が
得られるものである。請求項4又は5において、型開き
における成形型の移動速度が早いと、成形品のギヤ部と
歯形成形型の歯形成形部は相互に軸線周りのねじり力を
強く受ける。このため、成形型の摩耗とともに、成形品
の精度低下を招く原因ともなる。しかし、請求項6に記
載の発明のように回転力を付与しておけば、前記歯形成
形型及び前記軸部成形型のうち、前記軸線周りに回転自
在に配置したものの回転は、成形品のギヤ部の軸線方向
への相対的な移動にて得られる回転力のみに依存するこ
となく、付与された回転力を利用して回転させられる。
したがって、ギヤ部が軸線周りに受ける力が小さくなる
ため、成形型の摩耗の発生及び成形品の精度低下の防止
に有効である。なお、付与する回転力の大きさは、成形
型の摩耗とともに、成形品の精度低下を招かないよう
に、回転自在とされた成形型の重量やその回転における
摩擦抵抗を考慮して適宜に設定すればよい。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1の実施の形態を
図1及び図2に基づいて詳細に説明する。図1中、10
1は、本製法において軸付きヘリカルギヤ(図23参
照)100を製造する成形型であって、歯形成形部5を
中央に備えた円筒状の歯形成形型10と、円筒状空孔7
aを有する軸部成形部7を中央に備えた円筒状の軸部成
形型20とに上下に分割されている。歯形成形部5は、
軸線Gに対して斜めにねじれた複数の歯形5aを備えて
いる。歯形成形型10と、軸部成形型20とは、歯形成
形部5と軸部成形部7とを同軸として環状体30内に配
置されている。
【0025】歯形成形型10は、本形態では、環状体3
0内の下方に固定され、環状体30とともに、図示しな
いプレス機の固定盤(受圧部)201の上に回転不能に
固定されている。そして、軸部成形型20は、環状体3
0内において歯形成形型10の上で、リング状をなす軸
受け(ベアリング)29、29を介して軸線G周りに回
転自在に配置されている。なお、歯形成形型10と、軸
部成形型20とは、環状体30内において軸線G方向に
分離しないように配置されている。また歯形成形型10
の歯形成形部5の上端部には上向き外ひろがりテーパー
をなすテーパー部11が形成され、成形すべき軸付きヘ
リカルギヤ100のヘリカルギヤ部116と軸部115
との中間形状をなすテーパー部117に対応する形状を
なしている。一方、軸部成形型20における軸部成形部
7をなす円筒状空孔7aの内径は、歯形成形部5のテー
パー部11の最大直径(内径)と同じで上下に一定に設
定されている。
【0026】なお、歯形成形型10の下には、歯形成形
部5内に上下動可能の直径をもつ棒状のエゼクタ51が
軸線Gと同軸状に配置され、歯形成形部5内を上動し
て、成形した軸付きヘリカルギヤを成形型101から取
出すように構成されている。
【0027】一方、成形型101の上方には、その軸部
成形部7に装填し、歯形成形部5に成形用素材Sを押込
むためのパンチ41が、図示しないプレス機の可動盤2
02の下に下向き突出状に固定されている。なお、パン
チ41は、段付き円柱状に形成され、その図示下寄り部
位が軸部成形部7内に若干の隙間を保持して進入するよ
うに、一定の直径の円柱状とされ、歯形成形部5と同軸
に配置されている。
【0028】すなわち本形態に用いる成形型は、従来の
成形型と歯形成形部5を有する歯形成形型10と、軸部
成形部7を有する軸部成形型20とが、上下に分割さ
れ、軸部成形型20が歯形成形型10に対し、同軸状に
てその軸線G周りに回転自在に配置されている点が異な
るのみである。
【0029】しかして、本形態では、図2−Aに示した
ように、軸部成形部7に成形用素材Sを装填し、同図
B、Cに示したように、パンチ41を所定ストローク下
動し、成形用素材Sの図示下寄り部位を歯形成形部5に
押込む。この押込み過程で、素材の歯形成形部5に押し
込まれた部位はその歯形に倣うようにねじれて成形され
る。同図Cは、軸付きヘリカルギヤ100を成形し終え
た状態の図である。
【0030】その後、成形した軸付きヘリカルギヤ10
0を成形型101から取出す際には、同図Dに示したよ
うに、パンチ41を所定ストローク上動する。そして、
同図Eに示したように、エゼクタ51を下から突き上げ
る。こうすることで、成形した軸付きヘリカルギヤ10
0を成形型101から取出すことができる。このとき、
成形品100は、ねじれて成形されたギヤ部116の歯
すじのねじれ角に対応し、軸線G周りに回転(旋回)し
ながら押出される。一方、成形し終えた時(同図C)に
は成形品100の軸部115の外周面が、軸部成形部7
の内周面に強く押し付けられている。このため、成形品
100の軸部115が押出されながら回転する際には軸
部115の外周面と軸部成形部7の内周面との摩擦によ
り、軸部成形型20に回転力が与えられるため、成形品
100の回転に従うように軸部成形型20は軸線G周り
に回転する。
【0031】かくして、成形品100を成形型101か
ら取出す際に、それが歯形成形部5内において相対的に
軸線周りに回転する作用によって、軸部成形型20を軸
線周りに回転させる。このため、従来のように、成形品
の軸部の外周面と軸部成形部の内周面との間での大きな
摩擦に抗して成形品を回転させることにならないから、
成形型の内周面を摩耗したり損傷を与えることが防止さ
れる。すなわち、本製法では成形品100を取出す際、
その回転方向に軸部成形型20をその軸線G周りに回転
させるため、成形型の内周面を摩耗したり損傷を与える
ことを防止できるとともに、成形品100のギヤ部11
6が受ける軸線周りのねじり力の低減が図られるため、
精度不良が低減される。
【0032】次に請求項1の発明に係る別の実施形態に
ついて図3及び図4に基づいて説明する。ただし、本形
態の製法は、それを具体化する成形型102が、環状体
30体内において軸部成形型20の回転を規制(固定)
して配置し、歯形成形型10を軸受け29を介して回転
するように構成した点のみが前記形態と相違するだけで
ある。すなわち、前記形態では、軸部成形型20が回転
自在とされ、歯形成形型10が回転不能とされていたの
に対し、それとは逆にしたものであり、成形型102に
ついては他に本質的相違点はないことから、前記形態の
成形型と同一部位には同一の符号を付すに止める。
【0033】しかして、本形態では、図4−Aに示した
ように、軸部成形部7に成形用素材Sを装填し、同図
B、Cに示したように、パンチ41を所定ストローク下
動し、成形用素材Sの図示下寄り部位を歯形成形部5に
押込む。この押込み過程で、素材Sのうち、歯形成形部
5に押し込まれた部位は歯形にならってねじれて成形さ
れる。同図Cはこうして、軸付きヘリカルギヤ100を
成形し終えた状態の図である。このものでは、素材Sを
歯形成形部5に押込んで軸付きヘリカルギヤを成形する
過程で、歯形成形型10が成形するヘリカルギヤのねじ
れ方向と逆方向に少し回転する。
【0034】その後、成形した軸付きヘリカルギヤ10
0を成形型102から取出す際には、同図Dに示したよ
うに、パンチ41を所定ストローク上動する。そして、
同図Eに示したように、エゼクタ51を下から突き上げ
る。こうすることで、成形した軸付きヘリカルギヤ10
0を成形型102から取出すことができる。ここで、エ
ゼクタ51を下から突き上げるとき、成形品100は、
ねじれて成形されたギヤ部116の歯すじのねじれ角に
対応し、軸線周りに回転(旋回)しようとして押出され
る。一方、成形品100の軸部115の外周面が、軸部
成形部7の内周面に強く押し付けられているため、これ
が成形品100の回転にブレーキをかけている。このた
め、成形品100は基本的に回転することなく押出され
るが、その成形品100の軸方向への移動にしたがっ
て、そのギヤ部が噛み合う歯形成形型10を軸線G周り
に回転する。
【0035】すなわち、この製法では、成形した軸付き
ヘリカルギヤを成形型から取出す際に、それが歯形成形
部5内において相対的に軸線周りに回転する作用によっ
て、成形品100自体は軸線周りに回転せず、歯形成形
型10を軸線周りに回転させる。これにより、本形態で
も、軸部成形部7内においてその内周面と成形品100
の軸部外周面との、軸線周りの回転における摩擦の発生
を低減できるため、前記形態と同様の効果がある。
【0036】上記の各形態においては、歯形成形型10
又は軸部成形型20の一方を軸線周りに回転自在に配置
した成形型を用いた場合を例示したが、その両方を軸線
周りに回転自在に配置しておいてもよい。このようにし
ておけば、成形後、軸付きヘリカルギヤを取出す際に
は、それが歯形成形部5内において相対的に軸線周りに
回転する作用によって、歯形成形型10及び軸部成形型
20が軸線周りに同じ方向に回転する。そして、その場
合にも上記各形態におけるのと同様の効果が得られる。
【0037】さて次に、請求項2に記載の発明の実施形
態について図5〜図7に基づいて説明する。ただし、本
製法は、上記した図1及び図2に示した成形型を一部改
良した成形型103を用いた点を除けば、本質的相違は
ないことから、成形型103については同一部位には同
一の符号を付し、その相違点のみ説明する。
【0038】本形態に用いる成形型103は、図1及び
図2に示した成形型と基本的に同じである。しかし、軸
線G周りに回転自在に配置した軸部成形型20を、装填
された成形用素材(図示せず)が押込まれる際には軸線
周りの回転を規制できるように構成されている。すなわ
ち、本形態に用いる成形型103は、環状体30の側面
31に、周方向に沿って長い切り欠き窓33が一定の幅
で開口されている。そして、軸部成形型20の外周面2
4には半径方向に突出するレバー26が固着されてい
る。ただし、レバー26は切り欠き窓33から突出して
おり、軸部成形型20はそのレバー26が切り欠き窓3
3の周方向の両端部33a、33bに当接する範囲(回
転角)で回転自在に配置されている。なお、この回転角
θは、成形品のギヤ部を歯形成形型10の歯形成形部5
から取出す際に、理論上回転する角度より大きく設定さ
れている。
【0039】このようなレバー26は、成形前において
は、軸部成形型20が回転するのを止めるように、例え
ば図6には示したように、切り欠き窓33の周方向の一
方の端部33aに当接する位置にしておく。こうしてお
くことで、所定角度、回転自在に配置された軸部成形型
20は、装填された成形用素材が押込まれる際には軸線
G周りに回転しない。一方、成形した軸付きヘリカルギ
ヤをエゼクタで突き上げて成形型から取出す際には、軸
部成形型20は、反対方向には回転が許容されているた
め、図1及び図2に示した実施形態と同様に回転する。
【0040】すなわち、図1及び図2に示した成形型1
01を用いた実施形態においては、素材Sを押込む際の
ねじれに起因して軸部成形型20も少し回転する。この
ような回転は、成形品の精度の低下を招く原因となる。
これに対して本形態では、押込む際には軸部成形型20
が回転しないため、そのような精度の低下を防止でき
る。そして、エゼクタで突き上げて取出す際には、図1
及び図2に示した成形型を用いた実施形態におけるのと
同様に、成形体が回転しようとする方向に軸部成形型2
0が回転する。したがって、成形時の不要な回転に起因
する精度の低下がない。そして、取出し時に軸部成形型
20を回転させるため、成形型の摩耗や損傷も防止でき
るし、成形品の精度の低下も招かない。
【0041】なお、成形品を取出した後は、レバー26
を、成形前の位置(図6の位置)、つまり素材を押込む
際に軸部成形型20が回転するのを止める位置となるよ
うに、軸部成形型20を逆回転しておけばよい。そし
て、このような軸部成形型20の逆回転は、図6中に2
点鎖線で、及び図7中に示したように、レバー26の先
端と、環状体30を固定してなる固定盤201との間
を、固定盤201に立設した柱体27を介し、油圧又は
空圧のシリンダ28で接続しておき、そのシリンダ28
によって回転制御しておくとよい。なお、このような回
転制御に代えて、レバー26が成形前の位置(図6の位
置)となるように、軸部成形型20を逆回転するよう
に、バネ(スプリング)で常時適度の回転力を付与して
おいてもよい。
【0042】また、このようなシリンダ28を取付けた
場合には、成形した軸付きヘリカルギヤを成形型から取
出す際に、そのシリンダ28を制御して、軸付きヘリカ
ルギヤが軸線周りに回転する方向に軸部成形型20に回
転力を付与するようにしてもよい。こうすることで、請
求項3に記載の発明の実施の形態となる。すなわち、エ
ゼクタの突き上げ速度が早いと、成形品のギヤ部と歯形
成形型の歯形成形部は相互に軸線周りのねじり力を強く
受ける。このため、成形型の摩耗とともに、成形品の精
度低下を招く原因となる。これに対し、このようにシリ
ンダの制御により、成形品の取出しの際に軸部成形型2
0に回転力を付与すれば、軸部成形型20の回転は、成
形品のギヤ部の軸線方向への相対的な移動によって得ら
れる回転力のみに依存することなく、そのシリンダ制御
により付与された回転力を利用して回転させることがで
きる。したがって、成形型の摩耗の発生及び成形品の精
度低下の防止に極めて有効である。なお、この回転力の
大きさは、成形型の摩耗とともに、成形品の精度低下を
招かないように、成形型重量や回転抵抗を考慮して適宜
に設定すればよい。なお、このような回転力の付与は、
油圧又は空圧のシリンダの制御による場合に限定されな
い。
【0043】前記した請求項2に記載の発明の実施形態
においては、素材押込み時に回転自在に配置した軸部成
形型20の回転を規制する一方、成形した軸付きヘリカ
ルギヤを成形型から取出す際には軸部成形型20の回転
を許容するものとしたが、図8〜図10に示した成形型
104を用いることで、素材押込み時に回転自在に配置
した歯形成形型10の回転を規制する一方、成形した軸
付きヘリカルギヤを成形型から取出す際には歯形成形型
10の回転を許容するものとしてもよい。
【0044】本形態に用いる成形型104は、図3及び
図4に示した実施形態の成形型102と基本的に同じで
ある。しかし、軸線G周りに回転自在に配置した歯形成
形型10を、装填された成形用素材(図示せず)が押込
まれる際には軸線G周りの回転を規制する構成とされて
いる。本形態に用いる成形型104は、環状体30の側
面31に、周方向に沿って長い切り欠き窓33が一定の
幅で開口されている。そして、歯形成形型10の外周面
14には半径方向に突出するレバー26が固着されてい
る。ただし、レバー26は切り欠き窓33から突出して
おり、歯形成形型10はそのレバー26が切り欠き窓3
3の周方向の両端部33a、33bに当接する範囲(回
転角)で回転自在に配置されている。なお、この回転角
θは、成形品のギヤ部を歯形成形型10の歯形成形部か
ら取出す際に、理論上回転する角度より大きく設定され
ている。
【0045】このようなレバー26は、成形前において
は、歯形成形型10が回転するのを止めるように、例え
ば図9に示したように、切り欠き窓33の周方向の一方
の端部33aに当接する位置にしておく。こうしておく
ことで、所定角度、回転自在に配置された歯形成形型1
0は、装填された成形用素材が押込まれる際には軸線周
りに回転しない。一方、成形した軸付きヘリカルギヤを
エゼクタで突き上げて成形型から取出す際には、歯形成
形型10は、反対方向には回転が許容されているため、
図3及び図4に示した実施形態と同様に回転する。
【0046】すなわち、図3及び図4に示した成形型1
02を用いた実施形態においては、素材Sを押込む際の
ねじれに起因して歯形成形型10も少し回転する。この
ような回転は、成形品の精度の低下を招く原因となる。
これに対して本形態では、押込む際には歯形成形型10
が回転しないため、そのような精度の低下を防止でき
る。そして、エゼクタで突き上げて取出す際には、図3
及び図4に示した成形型を用いた実施形態におけるのと
同様に、成形体が回転しようとする方向に歯形成形型1
0が回転する。したがって、成形時の不要な回転に起因
する精度の低下がない。そして、取出し時に歯形成形型
10を回転させるため、成形型の摩耗や損傷も防止でき
るし、成形品の精度の低下も招かない。
【0047】なお、成形品を取出した後は、レバー26
を、成形前の位置(図9の位置)、つまり素材を押込む
際に歯形成形型10が回転するのを止める位置となるよ
うに、歯形成形型10を逆回転しておけばよい。そし
て、このような歯形成形型10の逆回転は、図9中に2
点鎖線で、及び図10中に示したように、レバー26の
先端と、環状体30を固定してなる固定盤201との間
を、固定盤201に立設した短柱体27を介し、油圧又
は空圧のシリンダ28で接続しておき、そのシリンダ2
8によって回転制御しておくとよい。なお、このような
回転制御に代えて、レバー26が成形前の位置(図9の
位置)となるように、歯形成形型10を逆回転するよう
に、バネで常時適度の回転力を付与しておいてもよい。
【0048】また、このようなシリンダ28を取付け、
成形した軸付きヘリカルギヤを成形型から取出す際に、
そのシリンダ28を制御して、軸付きヘリカルギヤが軸
線周りに回転する方向に歯形成形型10に回転力を付与
するとよい。こうすることで、成形品を成形型から取出
す際の歯形成形型10の回転は、成形品のギヤ部の軸線
方向への相対的な移動によって得られる回転力のみに依
存することなく、そのシリンダ制御により付与された回
転力を利用して回転させることができる。
【0049】さて次に請求項4に記載の製法の実施形態
について図11及び図12に示した成形型に基づいて説
明する。成形型105について説明するが前記各形態と
は、歯形成形部5を有する歯形成形型10と、軸部成形
部7を有する軸部成形型20とに分割されている点が相
違する。軸部成形型20は図示しないプレス機の固定盤
201に取付けられている。そして、歯形成形型10は
環状体30内に軸受け29を介して軸線G周りに回転自
在に配置され、その環状体30を介して可動盤202に
取り付けられ、可動盤202を軸線G方向に上下動して
型閉じ又は型開きするように配置されている。この点及
び歯形成形型10が上で、軸部成形型20が下となるよ
うに配置して、前記各形態と上下を逆にした点の相違を
除けば、図3、図4に示した成形型102を用いた製法
と本質的な相違はないので、以下、その相違点を中心に
説明し、同一部位には同一の符号を付して適宜その説明
を省略する。
【0050】すなわち、本形態では、歯形成形型10
は、可動盤202の下に取り付けられた環状体30内に
軸受け29を介して回転自在に配置されている。そし
て、軸部成形型20は固定盤201の上に固定されてお
り、軸部成形部7の軸線Gを歯形成形型10の歯形成形
部5の軸線Gに一致させている。
【0051】一方、図示しないプレス機の固定盤201
の中央には上向き突出状に、軸部成形部7の軸線Gと同
軸にて、その軸部成形部7に装填した成形用素材を歯形
成形部5に押込むためのパンチ41が配置されている。
このパンチ41は、段付き円柱状に形成され、軸部成形
部7に成形用素材を装填して型閉じ、つまり歯形成形型
10の下面10aと、軸部成形型20の上面20aとを
突き合わせした後、所定ストローク上動されるように設
定されている。なお、上動前において、図示上寄り部位
が、軸部成形部7内に若干の隙間を保持して挿入されて
いる。
【0052】しかして、図12−Aに示したように、歯
形成形型10と軸部成形型20とが型開きしている状態
において軸部成形部7に成形用素材Sを装填し、その
後、図12−Bに示したように型閉じする。そして、図
12−Cに示したように、パンチ41を軸部成形部7内
に押込んで素材Sを歯形成形部5に押込む。この歯形成
形過程ではギヤ部116のねじれにより、本形態では歯
形成形型10が少し回転する。こうすることで、軸付き
ヘリカルギヤ100が成形される。その後、成形した軸
付きヘリカルギヤ100を成形型から取出すため、図1
2−D、Eに示したようにパンチ41を下動し、型開き
する。
【0053】その型開き過程では、軸付きヘリカルギヤ
100のギア部116がねじれているため、ギア部11
6が成形型から離れるときには、従来では軸付きヘリカ
ルギヤがその軸線G周りに回転することになるが、本形
態では、歯形成形型10が軸線G周りに回転自在に配置
されているため、成形品100は回転することなく歯形
成形型10が可動盤202とともに上昇しながら回転す
る。すなわち、型開き過程では、軸付きヘリカルギヤ1
00が歯形成形部5内において相対的に軸線G周りに回
転する作用によって、歯形成形型10が軸線G周りに回
転する。このように、本製法では型開き過程で、歯形成
形型10を軸線G周りに回転させるから、成形品100
は基本的に回転しない。また型開きしたときは、図12
−Eに示したように、ギヤ部116は歯形成形型10か
ら分離しているが、軸部115は軸部成形型20中に嵌
合したままで残存する。なお、ギヤ部116が成形型
(歯形成形型10)から先に分離する理由は前記した通
りである。したがって、その後は、図12−Fに示した
ように、その状態の下でパンチ41をさらに押し上げる
ことで、成形品100が取出せる。すなわち、本形態で
はパンチ41がエゼクタの役割もしている。
【0054】この製法では、図3、4の実施形態におい
て用いた成形型102を使用した場合の製法の作用効果
に加えて次の作用効果がある。すなわち、成形品100
を成形型から取出すための型開き行程で、ギヤ部116
は成形型(歯形成形型10)と分離するため、型開きの
後には、軸部成形型20に残存する成形品100の軸部
115を取出すのに必要な外力をパンチ41を介して与
えればよいから、分離が容易となる。つまり、型開き後
において、成形品100を取出す際には、成形品の軸部
115の外周面と、軸部成形型20の軸部成形部7の内
周面とにおける摩擦だけを問題とし、これに抗して成形
品を押出す力をパンチ41(エゼクタ)に付与すること
で足りる。したがって、成形型の摩耗の低減効果も大き
い。しかも、成形品のギヤ部116はその軸部115の
取出しにおける押し出し力の影響を受けないから、その
精度の低下も防止される。
【0055】前記形態においては、図13に示したよう
に、歯形成形型10を、可動盤202に固定して取り付
け、軸部成形型20を、固定盤201に取り付けられた
環状体30内に軸受け29を介して回転自在に配置させ
ておいてもよい。この成形型106を用い、型開き時に
素材を装填し、その後、前記形態と同様の工程を経るこ
とで、素材の押込み過程、及び成形後の型開きの際とも
に、軸部成形型20が回転し、基本的に成形品100は
回転しないが、前記形態におけるのと同様の作用効果が
ある。
【0056】次に請求項4の発明に係る別の実施形態に
ついて図14及び図15に基づいて説明する。ただし、
本形態の製法は、図11及び図12における成形型と、
固定盤201側に取り付けられた軸部成形型20が異な
ること、及びそれに基づく相違があるだけであるから、
同一部位には同一の符号を付し、その相違点を中心に説
明する。
【0057】すなわち、このものは歯形成形部5を有す
る歯形成形型10は、上方の可動盤202の下に取付け
られた環状体30内に、軸受け29を介して軸線G周り
に回転自在に配置されている。一方、軸部成形部7を有
する軸部成形型20は下方の固定盤201の上に、軸線
G周りに回転不能とされ、複数のバネ(ガス(空気)バ
ネ)35で上方に均等に押し上げられる形で(浮かされ
た形で)配置されている。ただし、軸部成形型20の側
周囲には、軸部成形型20が上下にスライドする際の案
内をするように、筒状をなす案内用枠体37が配置さ
れ、その下端面部が固定盤201の上に固定されてい
る。なお、案内用枠体37の上端部には軸部成形型20
の上動を規制するストッパー38が内向きに設けられて
いる。こうして、本形態では、歯形成形型10が下動さ
れて軸部成形型20に当接して型閉じし、軸部成形型2
0が下向きに押圧されたときに、バネ35に抗して案内
用枠体37中を下方にスライドするように設定されてい
る。
【0058】なお、パンチ41はその上端寄り部位が軸
部成形部7内に少し嵌合する形となっており、軸部成形
型20が押し下げられ、素材を押圧するストローク分、
軸部成形部7内を相対的に上動するように、固定盤20
1に配置されている。ただし、このパンチ41はエゼク
タの役割もするものであることから、型開き状態におい
て、パンチ41の上端面41aが軸部成形型20の上端
面20aより上に出ることができるように設定されてい
る。なお、型閉じ後、歯形成形型10を所定ストローク
押し下げたときに、両型が干渉しないように、本形態で
は、歯形成形型10を保持する環状体30が案内用枠体
37の内側に入り込むように設定されている。
【0059】しかして、図15−Aに示したように、歯
形成形型10と軸部成形型20とが型開きしている状態
において軸部成形部7に成形用素材Sを装填し、その
後、図15−B、Cに示したように型閉じすると同時
に、一気に歯形成形型10を所定ストローク押し下げ
る。と同時に、パンチ41が相対的に軸部成形部7内を
上動して素材Sを押圧し、素材の上端寄り部位が歯形成
形部5に押込まれて軸付きヘリカルギヤ100が成形さ
れる。なお、本形態でも、素材Sが歯形成形部10に押
込まれるとき、ギヤ部116のねじれにより、歯形成形
型10が少し回転する。その後、成形した軸付きヘリカ
ルギヤ100を成形型から取出すため、図15−D、E
に示したように型開きする。なお、型開きすると、成形
品100は、その軸部115が軸部成形部7内に嵌合し
た状態で残存する。そして、軸部成形型20はバネ35
の作用により案内用枠体37内において元の位置にもど
る。
【0060】本形態において型開き過程では、軸付きヘ
リカルギヤ100が歯形成形部5内において相対的に軸
線G周りに回転する作用によって、歯形成形型10が軸
線G周りに回転する。そして、型開き過程では歯形成形
型10を軸線G周りに回転するから、成形品100は基
本的に回転しない。また型開きしたときは、図15−E
に示したように、ギヤ部116は歯形成形型10から分
離しているが、軸部115は軸部成形型20中に嵌合し
たままで残存する。したがって、その後は、図15−F
に示したように、その状態の下でパンチ41を押し上げ
ることで、成形品100が取出せる。
【0061】この製法では、図11、12に示した成形
型を使用した場合の製法の作用効果に加えて次の作用効
果がある。すなわち、本製法では、図11、12の実施
形態と異なり、歯形成形型10を所定ストローク分、一
気に押し下げるだけで軸付きヘリカルギヤを成形でき
る。このため、その分、工程の単純化が図られる。
【0062】なお、本形態においては、図16〜18に
示したように、その歯形成形型10について次のように
しておいてもよい。すなわち、歯形成形型10を保持す
る環状体30の側面31に、周方向に沿って長い切り欠
き窓33を一定の幅で開口しておく。一方、歯形成形型
10の外周面14には半径方向に突出するレバー26を
固着しておき、このレバー26を切り欠き窓33から突
出させておく。こうして、歯形成形型10は、そのレバ
ー26が切り欠き窓33の周方向の両端部33a、33
bに当接する範囲(回転角)で回転自在に配置してお
く。なお、この回転角θは、成形品のギヤ部を、歯形成
形型10の歯形成形部5から取出す際に、理論上回転す
る角度より大きく設定しておくのである。こうしておく
ことで、請求項5に記載の製法を具体化できる。
【0063】すなわち、このようなレバー26は、成形
前においては、歯形成形型10が回転するのを止めるよ
うに、切り欠き窓33の周方向の一方の端部33aに当
接する位置(図17)にしておく。こうしておくこと
で、所定角度、回転自在に配置された歯形成形型10
は、装填された成形用素材が押込まれる際には軸線G周
りの回転が止められる。一方、成形した軸付きヘリカル
ギヤを成形型から取出すために型開きする際には、歯形
成形型10は、その軸線G周りの回転が許容されている
ため、同様に回転する。
【0064】図14に示した成形型を用いた実施形態に
おいては、素材Sを押込む際に、歯形成形型10が少し
回転するため、成形品の精度の低下を招く原因となる。
これに対して本形態では、押込む際には歯形成形型10
が回転しないため、そのような精度の低下を防止でき
る。そして、型開きする際には、図14に示した成形型
を用いた実施形態におけるのと同様に、成形体が回転し
ようとする方向に歯形成形型10を回転させることがで
きる。したがって、成形時の不要な回転に起因する精度
の低下がない。また、型開き時には歯形成形型10を回
転させるため、成形型の摩耗や損傷も防止できるし、成
形品の精度の低下も招かない。
【0065】なお、成形品を取出した後は、レバー26
を、成形前の位置(図17位置)、つまり素材を押込む
際に歯形成形型10が回転するのを止める位置となるよ
うに、歯形成形型10を逆回転しておけばよい。そし
て、このような歯形成形型10の逆回転は、図17中に
2点鎖線で、及び図18中に示したように、レバー26
の先端と、環状体30を固定してなる可動盤202との
間を、可動盤202に立設した柱体27を介し、油圧又
は空圧のシリンダ28で接続しておき、そのシリンダ2
8によって回転制御しておくとよい。なお、このような
回転制御に代えて、レバー26が成形前の位置(図17
の位置)となるように、歯形成形型10を逆回転するよ
うに、バネで常時適度の回転力を付与しておいてもよ
い。
【0066】また、このようなシリンダ28を取付け、
成形した軸付きヘリカルギヤを成形型から取出すために
型開きする際に、そのシリンダ28を制御して、軸付き
ヘリカルギヤが軸線G周りに回転する方向に歯形成形型
10に回転力を付与するように制御してもよい。こうす
ることで、請求項6に記載の発明の実施の形態となる。
【0067】なお、このように歯形成形型10の一気の
押し下げによって軸付きヘリカルギヤを成形できるよう
にするためには、図19−A、Bに示した成形型を用い
ることもできる。すなわち、このものは、歯形成形型1
0を回転しないようにして、可動盤202に固定し、軸
部成形型20を案内用枠体37内において、その軸部成
形部7の軸線G周りに回転自在となるように、バネ35
との間と、案内用枠体37内周面との間に軸受け29、
39を配置したものである。前記形態とは同図A、Bに
示したように、形開き時において、歯形成形型10に代
えて軸部成形型20を回転させる点が異なるのみであ
り、作用効果についての本質的相違はないことから、そ
の詳細な説明は省略する。
【0068】また、図19に示した成形型において、そ
の軸部成形型20を図20〜22に示したようにしてお
いてもよい。すなわち、軸部成形型20を保持する案内
用枠体37に、その側面31に、周方向に沿って長い切
り欠き窓33を一定の幅で開口しておく。一方、軸部成
形型20の外周面24には半径方向に突出するレバー2
6を固着しておき、このレバー26を切り欠き窓33か
ら突出させておく。そして、軸部成形型20はそのレバ
ー26が切り欠き窓33の周方向の両端部33a、33
bに当接する範囲(回転角)で回転自在に配置してお
く。なお、この回転角θは、成形品のギヤ部を歯形成形
型10の歯形成形部から取出す際に、理論上回転する角
度より大きく設定しておくのである。こうしておくこと
で、請求項5に記載の製法を具体化できる。なお、軸部
成形型20及びこれに固定されたレバー26は案内用枠
体37内において上下動するから、切り欠き窓33はそ
の上下動が妨げられないように、その上下の窓高さ(開
口高さ)Hを設定しておくことになる。
【0069】すなわち、図16に示した成形型における
のと同様に、このようなレバー26は、成形前において
は、軸部成形型20が回転するのを止めるように、切り
欠き窓33の周方向の一方の端部33aに当接する位置
にしておく。こうしておくことで、所定角度、回転自在
に配置された軸部成形型20は、装填された成形用素材
が押込まれる際には軸線G周りの回転が止められる。一
方、成形した軸付きヘリカルギヤを成形型から取出すた
めに型開きする際には、軸部成形型20は、その軸線G
周りの回転が許容されているため、回転する。したがっ
て、成形時の不要な回転に起因する精度の低下がない。
また、型開き時には軸部成形型20を回転させるため、
成形型の摩耗や損傷も防止できるし、成形品の精度の低
下も招かない。
【0070】なお、成形品を取出した後は、レバー26
を、成形前の位置(図21の位置)となるように、軸部
成形型20を逆回転しておけばよい。なお、このような
軸部成形型20の逆回転は、図21中に2点鎖線で、及
び図22中に示したように、レバー26の先端と、案内
用枠体37を固定してなる固定盤201との間を、固定
盤201に立設した柱体27を介し、油圧又は空圧のシ
リンダ28で接続しておき、そのシリンダ28によって
回転制御しておくとよい。ただし、本形態ではレバー2
6が、図21中において2点鎖線で示したように、案内
用枠体37内において上下動するから、シリンダ28は
柱体27に対して傾斜できるように取り付けられてい
る。また、成形品を取出した後、レバー26が切り欠き
窓33の周方向の一方の端部33aに当接する位置とな
るように、軸部成形型20を逆回転するように、バネで
常時適度の回転力を付与しておいてもよい。
【0071】また、このようなシリンダ28を取付け、
成形した軸付きヘリカルギヤを成形型から取出すために
型開きする際に、そのシリンダ28を制御して、軸付き
ヘリカルギヤが軸線周りに回転する方向に軸部成形型2
0に回転力を付与するように制御してもよい。こうする
ことで、請求項6に記載の発明の実施の形態となる。
【0072】本発明は、上記した各実施形態のものに限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲にお
いて適宜変更して具体化できる。当然のことながら、本
発明は、ギヤ部のねじれ方向に関係なく軸付きヘリカル
ギヤの製造に適用できる。なお、成形する軸付きヘリカ
ルギヤの軸部の外径は、ギヤ部の外径より大きい場合に
限定されるものではない。すなわち、素材を成形型内に
押し込んで成形することで、成形型からの取出し前にお
いて、軸部の外周面と軸部成形部の内周面との摩擦ない
し食い付きが大きいため、その後、成形型から成形品を
取出す際に成形型の摩耗が大きく、或いは成形品の精度
に問題のある軸付きヘリカルギヤの製造に広く適用でき
る。
【0073】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、歯形成形部と軸部成形部とを同軸状に備えた成
形型における軸部成形部に成形用素材を装填し、その成
形用素材を歯形成形部に押込んで軸付きヘリカルギヤを
成形し、その後、成形品を成形型から取出すことで軸付
きヘリカルギヤを製造する方法において、金型の摩耗や
損傷を可及的に低減できる上、高精度の軸付きヘリカル
ギヤを製造できる。軸部の外径が大きく、長い軸付きヘ
リカルギヤの製造において、成形型の軸部成形部との接
触面積が大となることから、その効果も大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】軸付きヘリカルギヤを製造するための成形型を
含む成形型装置の中央縦断面図。
【図2】図1の成形型装置を使用して軸付きヘリカルギ
ヤを製造する工程の説明図。
【図3】軸付きヘリカルギヤを製造するための別の成形
型を含む成形型装置の中央縦断面図。
【図4】図3の成形型装置を使用して軸付きヘリカルギ
ヤを製造する工程の説明図。
【図5】軸付きヘリカルギヤを製造するための別の成形
型を含む成形型装置の中央縦断面図。
【図6】図5の成形型の右側面図。
【図7】図5の成形型の平面図。
【図8】軸付きヘリカルギヤを製造するための別の成形
型を含む成形型装置の中央縦断面図。
【図9】図8の成形型の右側面図。
【図10】図8の成形型の平面図。
【図11】軸付きヘリカルギヤを製造するための別の成
形型を含む成形型装置の中央縦断面図。
【図12】図11の成形型装置を使用して軸付きヘリカ
ルギヤを製造する工程の説明図。
【図13】軸付きヘリカルギヤを製造するための別の成
形型を含む成形型装置の中央縦断面図。
【図14】軸付きヘリカルギヤを製造するための別の成
形型を含む成形型装置の中央縦断面図。
【図15】図14の成形型装置を使用して軸付きヘリカ
ルギヤを製造する工程の説明図。
【図16】軸付きヘリカルギヤを製造するための歯形成
形型の中央縦断面図。
【図17】図16の歯形成形型の右側面図。
【図18】図16の歯形成形型を下から見た図。
【図19】軸付きヘリカルギヤを製造するための成形型
を含む成形型装置の中央縦断面図であり、そのAは成形
後に型開きし始めた時の図で、Bは型開き後に成形品を
取出した時の図。
【図20】軸付きヘリカルギヤを製造するための軸部成
形型の中央縦断面図。
【図21】図20の軸部成形型の右側面図。
【図22】図20の軸部成形型の平面図。
【図23】軸付きヘリカルギヤの正面図及び断面図。
【図24】軸付きヘリカルギヤを押し出し成形によって
製造する従来の成形型の縦断面図。
【図25】図24のE−E線断面図。
【図26】図24の成形型に加え、エゼクタ、パンチ及
び素材を含む成形型装置の概念図。
【図27】図24の成形型装置を使用して軸付きヘリカ
ルギヤを製造する工程の説明図。
【符号の説明】
5a 歯形 5 歯形成形部 7a 円筒状空孔 7 軸部成形部 10 歯形成形型 20 軸部成形型 100 軸付きヘリカルギヤ G 軸線 S 成形用素材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線に対して斜めにねじれた複数の歯形
    を有する歯形成形部と、円筒状空孔を有する軸部成形部
    とを同軸状に備えた成形型における前記軸部成形部に成
    形用素材を装填し、該成形用素材を前記歯形成形部に押
    込んで軸付きヘリカルギヤを成形し、その後、成形した
    軸付きヘリカルギヤを該成形型から取出すことで軸付き
    ヘリカルギヤを製造する方法において、 前記成形型を、前記歯形成形部を有する歯形成形型と、
    前記軸部成形部を有する軸部成形型とに分割しておくと
    ともに、該歯形成形型及び該軸部成形型のうちの少なく
    とも一方を前記軸線周りに回転自在に配置しておき、 該軸部成形部に前記成形用素材を装填し、該成形用素材
    を前記歯形成形部に押込んで軸付きヘリカルギヤを成形
    し、その後、成形した軸付きヘリカルギヤを該成形型か
    ら取出す際に、 該軸付きヘリカルギヤが前記歯形成形部内において相対
    的に前記軸線周りに回転する作用によって、前記歯形成
    形型及び前記軸部成形型のうちの少なくとも一方を該軸
    線周りに回転させることを特徴とする軸付きヘリカルギ
    ヤの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記歯形成形型及び
    前記軸部成形型のうち、前記軸線周りに回転自在に配置
    したものを、装填された成形用素材が押込まれる際には
    前記軸線周りの回転を規制する一方、成形した軸付きヘ
    リカルギヤを該成形型から取出す際には前記軸線周りの
    回転を許容することを特徴とする軸付きヘリカルギヤの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記歯形成形
    型及び前記軸部成形型のうち、前記軸線周りに回転自在
    に配置したものに、成形した軸付きヘリカルギヤを該成
    形型から取出す際に、該軸付きヘリカルギヤが軸線周り
    に回転する方向に回転力を付与することを特徴とする軸
    付きヘリカルギヤの製造方法。
  4. 【請求項4】 軸線に対して斜めにねじれた複数の歯形
    を有する歯形成形部と、円筒状空孔を有する軸部成形部
    とを同軸状に備えた成形型における前記軸部成形部に成
    形用素材を装填し、該成形用素材を前記歯形成形部に押
    込んで軸付きヘリカルギヤを成形し、その後、成形した
    軸付きヘリカルギヤを該成形型から取出すことで軸付き
    ヘリカルギヤを製造する方法において、 前記成形型を、前記歯形成形部を有する歯形成形型と、
    前記軸部成形部を有する軸部成形型とに分割し、かつ該
    歯形成形型及び該軸部成形型の少なくとも一方を前記軸
    線方向に移動して型閉じ及び型開きするように配置する
    とともに、 該歯形成形型及び該軸部成形型のうちの少なくとも一方
    を前記軸線周りに回転自在に配置しておき、 該歯形成形型と該軸部成形型とが型開きしている状態に
    おいて該軸部成形部に前記成形用素材を装填し、 その後、型閉じし、該成形用素材を前記歯形成形部に押
    込んで軸付きヘリカルギヤを成形し、その後、成形した
    軸付きヘリカルギヤを該成形型から取出すために型開き
    する際に、 該軸付きヘリカルギヤが前記歯形成形部内において相対
    的に前記軸線周りに回転する作用によって、前記歯形成
    形型及び前記軸部成形型のうちの少なくとも一方を該軸
    線周りに回転させることを特徴とする軸付きヘリカルギ
    ヤの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記歯形成形型及び
    前記軸部成形型のうち、前記軸線周りに回転自在に配置
    したものを、装填された成形用素材が押込まれる際には
    前記軸線周りの回転を規制する一方、成形した軸付きヘ
    リカルギヤを該成形型から取出すために型開きする際に
    は前記軸線周りの回転を許容することを特徴とする軸付
    きヘリカルギヤの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5において、前記歯形成形
    型及び前記軸部成形型のうち、前記軸線周りに回転自在
    に配置したものに、成形した軸付きヘリカルギヤを該成
    形型から取出すために型開きする際に、該軸付きヘリカ
    ルギヤが軸線周りに回転する方向に回転力を付与するこ
    とを特徴とする軸付きヘリカルギヤの製造方法。
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