JP2002345968A - 薬剤の磁気輸送カテーテル - Google Patents

薬剤の磁気輸送カテーテル

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JP2002345968A
JP2002345968A JP2001161325A JP2001161325A JP2002345968A JP 2002345968 A JP2002345968 A JP 2002345968A JP 2001161325 A JP2001161325 A JP 2001161325A JP 2001161325 A JP2001161325 A JP 2001161325A JP 2002345968 A JP2002345968 A JP 2002345968A
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catheter
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magnetic field
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Masanori Abe
正紀 阿部
Hiroshi Handa
宏 半田
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Rikogaku Shinkokai
Original Assignee
Rikogaku Shinkokai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬剤を対象とする器官などの所定の個所に穏
やかに投与することができ、また投与された薬剤を必要
に応じて回収することができるカテーテルを提供する。 【解決手段】 薬剤を輸送するカテーテルの先端部に磁
性を持つ薬剤を保持する薬剤保持部を一方の端部に持つ
パイプ状部材を設け、この薬剤を薬剤保持部に吸引保持
する吸引磁界を発生する永久磁石をパイプ状部材内の薬
剤保持部の近くに設けるとともに、この永久磁石が薬剤
保持部に発生する吸引磁界を制御して、薬剤を前記薬剤
保持部に吸引保持して輸送可能にし、また前記薬剤保持
部に吸引保持し輸送可能にした薬剤を解放する磁界制御
機構とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、診断の対象となる
体内の所定の個所に試薬を投与したり、治療の対象とな
る体内の個所に治療薬を投与したり、反応後の試薬や過
剰の薬剤などを回収したりする薬剤輸送のカテーテルに
関し、特に、薬剤として磁性の付与された薬剤を用い、
磁気的な吸引力を制御して薬剤の投与または回収をする
薬剤輸送カテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】診断や治療のための薬剤投与方法とし
て、カテーテルを体腔内に挿入して、各種器官などに直
接に薬剤投与することが広く行なわれている(例えば特
開平5-184681号公報、特開平7-328124号公報を参照)。
この場合にカテーテルはX線透視や位置制御系を設ける
などしてその位置を制御する(例えば特開2000-5181公
報参照)ことができ、また内視鏡を備えて挿入位置のモ
ニターに用いる(例えば特開平9-51595号公報)ことも
できるので、カテーテルの先端を体内の所定の個所に正
しく到達させて薬剤を投与することができる。
【0003】カテーテルを用いれば、経口や静脈注射な
どの手段で薬剤が投与する場合に比べて、対象とする体
内の器官などの所定の個所に治療薬や試薬を効率的に投
与することができ、また高濃度に投与することもでき
る。このため、診断をより精度高く行うことができ、ま
た薬剤を効果的に用いた治療が可能となり、しかも薬剤
投与の必要のない器官などに薬剤が到達することによっ
て副作用が発生するリスクを低減することができる。
【0004】ところでカテーテルを用いて薬剤を投与す
る方法としては、対象とする器官などの所定の個所に向
けて薬物を噴出させる方法が広く用いられている。しか
しながら、こうした方法では、薬剤の噴出によって器官
などが損傷を受けるおそれがあり、また薬剤の放出を弱
めると薬剤の投与が困難になるという問題があった。
【0005】また、診断のために投与した薬剤や過剰に
投与した薬剤は、必要に応じ、回収できることが望まし
い。しかしながら、カテーテルから薬剤を噴出させて薬
剤投与を行う従来の方法では、投与した薬剤をカテーテ
ルによって効率よく回収することや薬剤だけを選択的に
回収することは極めて困難であった。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解決し、体内の器官などの所定の個所に薬剤
を投与する際に、器官などに過剰の負担を与えることな
く、薬剤投与ができるカテーテルを提供することにあ
る。さらに本発明の目的は、投与された薬剤を必要に応
じて効率的に回収することができるカテーテルを提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】鉄を主成分とした酸化物
磁性体のフェライトを代表するマグネタイトは、広く自
然界に存在し、多くの生体中に安定して存在しており、
しかも生体に対する適合性が高い磁性体である。本発明
者らは、フェライトメッキしたポリマー微粒子のフェラ
イト面に抗体を固定し、この抗体とガン細胞にラベルし
た抗原との特異的反応を利用したガン診断試薬を実用化
し、試薬に対し磁気分離などの磁気的処理を可能にした
(阿部、日本応用磁気学会誌Vol. 22 (1998) pp.1225-1
232参照)。また本発明者らは最近、フェライトめっき
を室温で行なう方法を開発した(西村ほか、日本応用磁
気学会誌Vol. 24 (2000) pp.1225-1232参照)。この結
果、従来は薬剤に磁性を付与するには、複雑な表面化学
修飾を用いてフェライトに薬剤を固定していたのに対
し、この室温フェライトめっきを用いることにより、薬
剤に直接にフェライトを固定することができ、簡便に磁
性の付与された薬剤を作ることが可能となった。
【0008】そこで本発明者らは、カテーテルを用いて
薬剤を対象とする器官などの所定の個所に付与する際
に、薬剤として磁性を付与したものを用い、これを磁気
的に操作するという新たな手段を導入することによって
上記の問題点の解決することを立案し検討を重ねた。
【0009】その結果、磁気的な操作を用いることによ
り、薬剤を穏やかに付与することが可能となり、また薬
剤の付与された器官などの特定個所から薬剤の回収が可
能となって、上記問題点の解決を得ることができ、本発
明を完成することができた。
【0010】即ち、本発明の薬剤の磁気輸送カテーテル
は、薬剤として磁性を有する薬剤を用い、薬剤を輸送す
るカテーテルであって、カテーテルの先端部に配置さ
れ、磁性を持つ薬剤を保持する薬剤保持部と、薬剤保持
部を一方の端部に持つパイプ状部材と、薬剤保持部に近
接してパイプ状部材内に配置され、薬剤保持部に薬剤を
吸引保持する吸引磁界を与える永久磁石と、永久磁石を
移動させて薬剤保持部の吸引磁界を制御することによ
り、薬剤を吸引し輸送する間保持し、薬剤保持部が体内
の所定の個所に近接した時点で薬剤の吸引保持を解放し
て薬剤を投与する磁界制御機構とを備えたことを特徴と
する。
【0011】本発明の磁気輸送カテーテルを用いれば、
磁性を有する薬剤を薬剤保持部に吸引磁界によって吸引
保持したカーテルを体腔内に挿入し、カテーテルパイプ
状部材の先端部を移動して、先端部が標的に近接した時
点で、吸引磁界を磁界制御機構により、吸引力のない状
態に変えて薬剤の保持を解放することにより、標的に磁
性薬剤を投与することができる。
【0012】この際、磁性を付与された薬物を吸引保持
する吸引磁界を吸引力のない状態にすることによって、
薬剤が解放されて薬剤がこれに近接する対象とする器管
などの特定の個所に投与されるので、薬剤の投与は緩や
かに行われる。
【0013】なお、本発明において、磁気的な吸引力の
解放に加えて、薬剤を噴出させるなどの補助的な手段を
併用することもできる。この場合の薬剤の噴出は補助的
なものでよいので、器官などに損傷を与えるおそれのな
い程度の噴出でその効果を得ることができる。
【0014】また本発明のカテーテルは、永久磁石を移
動させて薬剤保持部の吸引磁界を制御する磁界制御機構
により、薬剤を吸引して輸送する間保持し、薬剤保持部
が体内の所定の個所に到達した時点で薬剤の吸引保持を
解放して前記薬剤を投与し、さらに投与した薬剤の少な
くとも一部を再び前記薬剤保持部に吸引保持し回収す
る。本発明のカテーテルを用いれば、磁界制御機構によ
って、吸引磁界を吸引力のない状態から吸引力を有する
強度に変えることにより、診断のために投与した反応後
の薬剤や過剰薬剤などの少なくとも一部を再び吸引保持
し、回収することができる。
【0015】本発明において、永久磁石は薬剤保持部の
薬剤と直接に接触しないよう、隔壁を介して薬剤保持部
に吸引磁界を与えるようにすることが好ましい。永久磁
石としては、ネオジウム鉄ボロン系磁石、希土類鉄磁
石、アルニコ磁石、フェライト磁石などを用いることが
できる。
【0016】これら永久磁石によって発生させる吸引磁
界は、薬剤の吸引に十分な磁界であり、しかも磁界の発
生領域は必要とする範囲に限定され、不必要に広くない
ことか好ましい。通常はカテーテルの先端部は非常に小
さく、その先端部に用いる磁石も小さいので、その発生
磁界は磁石のごく近傍に限られるので問題がないが、磁
界の発生領域を狭める必要がある場合には、周知の磁石
設計手段により、薬剤を吸引する面にN極とS極とを適度
に近づけて配置したり軟磁性体のヨークを併用するなど
して、磁界が不必要に遠方に達しないようにすることが
できる。
【0017】薬剤保持部の吸引磁界を変化させる磁界制
御機構としては、例えばパイプ状部材を挿通するワイヤ
と磁界操作部とを有し、ワイヤの一端が永久磁石に接続
され他端が磁界操作部に接続されており、磁界操作部に
てワイヤを引き出す操作や押し込む操作を行って、ワイ
ヤを介して永久磁石を移動させるものであればよい。
【0018】ここで用いるワイヤとしては、X線に対す
る不透過性の素材を用い、その造影をX線透視による位
置モニタの際に用いることができる。なお、X線透視に
よるモニターリングにおいては、ワイヤと共に永久磁石
のX線に対する不透過による造影を利用することができ
る。
【0019】薬剤保持部に吸引磁界を発生させる手段と
して、永久磁石の代わりに電流を流して吸引磁界を発生
させるコイルを薬剤保持部の近くに備えても地いること
もできる。この場合の磁界制御機構としては、可変電流
電源を操作側に設け、電流を変化させて吸引磁界を変化
させることにより、薬剤の吸引や解放を行うことができ
る。
【0020】本発明のカテーテルは、内視鏡とともに用
いることが好ましい。本発明のカテーテルを体腔内に挿
入し、その薬剤保持部を対象とする器官などの所定の個
所に近接させるためには、X線透視下で行ってその位置
をモニタしたり、位置制御系を設けてその位置を制御す
ることができるが、さらに内視鏡を用いて内視鏡の捉え
る映像をモニタとして用いれば、薬剤保持部が対象とす
る器官などの所定の個所に近接したことを確認した上で
薬剤の投与や回収を行うことができる。
【0021】このため、本発明のカテーテルは内視鏡を
備えたものであれば好都合である。この場合の内視鏡と
して、カテーテルのパイプ状部材の内部に照明光を送る
ライトガイドおよび捉えた映像を送出するイメージガイ
ドの光ファイバを設けた構成にすることができる。
【0022】また、本発明のカテーテル自体は内視鏡を
備えず、内視鏡の鉗子口に本発明のカテーテルを挿入
し、内視鏡のもとでカテーテルを用いて薬剤の投与や回
収を行うものであってもよい。
【0023】また本発明の薬剤保持部は、カテーテル先
端部の先端面に設けてもよいし、カテーテル先端部の側
面に設けることもできる。
【0024】本発明に用いる磁性を有する薬剤は、特に
制限されないが、薬剤にフェライトめっきを行ってフェ
ライトを固定したものを好ましく用いることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1は本発明のカテーテルの一実
施形態における先端部を示す模式図である。図1におい
て、カテーテル1のパイプ状部材3の先端端部2には薬剤
保持部4が設けられている。
【0026】この薬剤保持部4には隔壁5を介して永久磁
石6が配置されている。この永久磁石6には磁界制御機構
のワイヤ7が接続されている。
【0027】この薬剤保持部5に磁性薬剤8を永久磁石6
の吸引磁界により吸引保持し、このカテーテルを体腔内
に挿入してパイプ状部材の先端を標的とする器官などの
所定の位置に近づけたところで、ワイヤ7を引くことに
より、永久磁石6が薬剤保持部4から離れ、薬剤8を保持
していた薬剤保持部4の吸引磁界が除かれる。この結
果、薬剤保持部4に保持されていた薬剤8の保持が解放さ
れ、標的とする器官などの所定の位置に薬剤8が投与さ
れる。ワイヤ7を引く操作はカテーテルの手元側の操作
部で操作することにより行うことができる。
【0028】ここにパイプ状部材3に用いる素材は特に
制限されず、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィ
ン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂、など
を用いることができ、特に表面摩擦抵抗が小さいポリテ
トラフルオルエチレン(PTFE)やフッ素化エチレンプロピ
レン(FEP)を好ましく用いることができる。また永久
磁石6と薬剤保持部4とを隔てる隔壁5としては、パイプ
状部材に用いる素材と同様の素材を用いることができ、
また他の素材を用いることもできる。その厚さは吸引磁
界が隔壁を介して薬剤に十分に及ぶ厚さ、望ましくは2m
m以内であって、磁気的な吸引力に耐える機械的強度を
確保していればよい。
【0029】このようなカテーテルを用いた薬剤投与で
は、吸引磁界による薬剤の保持を解放することによって
行われるので、薬剤投与の際の器官などに与える衝撃は
きわめて小さく、薬剤供与に際しての器官などの損傷を
回避することができる。
【0030】また、図1のカテーテルにおいて、ワイヤ
7によって永久磁石を引き込んでカテーテルの先端部の
薬剤保持部に吸引力のない図1(b)の状態から、ワイヤ7
により永久磁石を押し出して図1(a)の状態の磁気的吸引
力のある状態に変え、こうした薬剤保持部を薬剤を投与
した器官などに近接させることにより、すでに診断のた
めに器官などに投与した反応後の薬剤や、過剰の薬剤な
どを磁気的吸引力によって磁性を有する薬剤だけを選択
的に吸引し、回収することができる。
【0031】本発明のカテーテルにおいて、磁界制御機
構として用いるワイヤ7としては、タングステン線、ス
テンレス線、ピアノ線、Ti-Ni合金線、Cu-Zn合金線、Ni
-Al合金などの、いずれもX線に対して不透明な線材を用
いることができる。また永久磁石6もネオジウム鉄ボロ
ン系磁石、希土類鉄磁石、アルニコ磁石、フェライト磁
石などの、X線に対して不透明なものを用いることがで
きる。
【0032】このためカテーテルの体腔内挿入には、カ
テーテルにガイドワイヤ挿通ルーメンを設け、これにガ
イドワイヤを挿通して用いる方式を用いることができる
ほか、ガイドワイヤを使用しない自己ガイド方式とする
ことも可能である。
【0033】図2はガイドワイヤ使用の本発明の実施形
態のカテーテルの先端部を示す図であって、(a)は先端
部の断面図、(b)は先端部の正面図である。この場合は
図2(b)に示したようなガイドワイヤ挿通ルーメン10を設
け、これにガイドワイヤを挿通して用いる。
【0034】また、いずれのガイド方式の場合でも、カ
テーテルは内視鏡によるモニターのもとで用いることが
好ましい。図3は内視鏡を備えた本発明のカテーテルの
一実施形態の先端部の模式図である。図3において、光
ファイバを用いたライトガイド13によって光をカテーテ
ル先端に送り込み、カテーテル先端部からの視野を照明
する。照明された対象物の像は対物レンズ12で結像し、
この像を光ファイバを用いたイメージガイド14を通じて
取り出し、これをモニター画面に表示する。こうするこ
とによって、カテーテルの先端部の位置を確認すること
ができ、先端部が対象とする器官などの所定個所に近接
したことを確認することができる。なお図3の(a)では、
図面が煩雑になることを避けるために、ライトガイド13
の記載が省略されている。
【0035】図4はガイドワイヤを使用し、かつ内視鏡
を備えたカテーテルの先端部を示す模式図である。なお
図4(a)では、図面が煩雑になることを避けるために、ガ
イドワイヤ挿通ルーメン10およびライトガイド13の記載
が省略されている。
【0036】図5は本発明の一実施形態のカテーテルに
ついて、その全体図を模式的に示したものである。図5
において符号2で示した部分が図1または2で示したカテ
ーテルの先端部2であり、また符号60はカテーテル先端
部2の永久磁石6を移動させて薬剤保持部の吸引磁界を変
化させる磁界制御機構のワイヤ7を操作する磁界制御機
構の操作部である。このカテーテルにおいては、体腔へ
の挿通を容易にするために、パイプ状部材3を3段に絞
り、先端に近づくほど径を小さくしている。またこのカ
テーテル自体は内視鏡を備えていないので、内視鏡の鉗
子口に本発明のカテーテルを挿入すれば、内視鏡のもと
でカテーテルを用いることができる。
【0037】図6は本発明の一実施形態のカテーテルに
ついて、その全体図を模式的に示したものである。図6
において符号2で示した部分がカテーテルの先端部であ
る。また符号12は内視鏡のイメージガイドを示し、カテ
ーテル先端部の対物レンズの結像した映像を送出するも
ので、映像装置に接続されモニタ映像を得ることができ
るものである。また符号13はライトガイドであって、光
源からの照明光をカテーテル先端部に送り込むものであ
る。また符号60は磁界制御機構のワイヤ6を操作する磁
界制御機構の操作部である。さらに符号100はガイドワ
イヤを用いる場合のガイドワイヤ引き出し口である。
【0038】図7は本発明の他の一実施形態のカテーテ
ルの全体図を模式的に示したものであって、カテーテル
の先端部の近くにバルーン20を設けているものである。
図7において、バルーン20はバルーンバルブ21を通じて
液を注入することによって膨張し液を排出することによ
って収縮するものである。また符号30はカテーテルの保
持体である。
【0039】本発明のカテーテルは、体腔内に挿入する
際に体内の器官などを傷つけたりすることなく、円滑な
挿入を可能にするため、そのパイプ状部材として上記し
たような体腔に対し潤滑性の良好な素材を用いるととも
に、カテーテル先端はじめ各部の形状は、端部の面取り
をして丸みを持たせてせん断応力の集中する部分を生じ
ないようにすることが好ましい。なお、本発明のカテー
テルの形状寸法についてはとくに限定されず、その対象
とする器官などに対し、随意に選択できるものであっ
て、例えばカテーテル先端部の径を0.7〜2.5mm程度に選
ぶことができる。
【0040】本発明のカテーテルを用いて対象とする器
官などに投与したり、器官などに投与された薬剤を回収
する際には、カーテルの先端部の薬剤保持部に薬剤を保
持して輸送する。この輸送の際に薬剤が散逸するのを防
ぐために、薬剤保持部4には必要に応じてカバーを設け
ることができる。この場合のカバーとしては、薬剤の輸
送時にカバーが閉じており、薬剤を投与あるいは回収す
る際にカバーが開くもの、薬剤保持部の外側に円弧状の
アーチを設けるものなどを用いることができる。
【0041】また、本発明においては、薬剤の投与時
に、磁性を有する薬剤の磁気的な吸引力を解放すること
により、緩やかな薬剤の投与を可能にしているが、薬剤
投与の際には、補助的な手段として薬剤を押し出す機構
を設けることもできる。この場合の薬剤の押し出しは、
補助的なものでよいので、器官などに損傷を与えない程
度のものでよい。
【0042】本発明で用いる薬剤としては、磁性を有す
るものであれば特に制限されない。本発明で使用できる
磁性を有する薬剤として、例えばフェライト微粒子に抗
がん剤などの薬剤を固定したものを用いることができ
る。また本発明者らが最近開発した室温フェライトめっ
きによれば、複雑な表面化学修飾を用いてフェライトに
薬剤を固定する代わりに、各種の薬剤にフェライトを直
接固定して簡便に磁性を有する薬剤を得ることができる
ようになった。このため本発明のカテーテルを用い、こ
うして得られる磁性を有する薬剤の投与や回収を行うこ
とにより、各種の器官などの疾患の治療や検査をより安
全でかつ効率的に行うことが可能となった。
【0043】
【発明の効果】本発明により、薬剤を対象とする器官な
どの所定の個所に効率よくしかも穏やかに投与でき、薬
剤投与による器官などの損傷を防ぐことができるように
なった。また投与された薬剤を必要に応じて選択的に回
収することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるカテーテル先端部
を模式的に示す図である。
【図2】本発明の他の一実施形態におけるカテーテル先
端部を模式的に示す図である。
【図3】本発明のさらに他の一実施形態におけるカテー
テル先端部を模式的に示す図である。
【図4】本発明のさらに他の一実施形態におけるカテー
テル先端部を模式的に示す図である。
【図5】本発明の一実施形態におけるカテーテルを模式
的に示す図である。
【図6】本発明の他の一実施形態におけるカテーテルを
模式的に示す図である。
【図7】本発明のさらに他の一実施形態におけるカテー
テルを模式的に示す図である。
【符号の説明】
1…カテーテル、2…カテーテル先端部、3…パイプ状部
材、4…薬剤保持部、5…隔壁、6…永久磁石、7…ワイ
ヤ、8…薬剤、10…ガイドワイヤ挿通ルーメン、12…対
物レンズ、13…ライトガイド、14…イメージガイド、30
…保持体、60…磁界制御機構の操作部、100…ガイドワ
イヤ引き出し口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C061 AA00 BB00 CC00 DD04 FF24 4C167 AA04 AA06 AA08 AA09 AA38 AA71 AA77 BB02 BB09 BB27 BB44 BB56 CC07 DD10 GG04 GG05 GG06 GG07 GG08 GG10 GG16 GG21 GG22 GG23 GG24 GG34 GG50 HH08 HH30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬剤を輸送するカテーテルであって、 前記カテーテルの先端部に配置され、磁性を持つ薬剤を
    保持する薬剤保持部と、 前記薬剤保持部を一方の端部に持つパイプ状部材と、 前記薬剤保持部に近接してパイプ状部材内に配置され、
    前記薬剤保持部に前記薬剤を吸引保持する吸引磁界を与
    える永久磁石と、 前記永久磁石を移動させて前記薬剤保持部の吸引磁界を
    制御することにより、 前記薬剤を吸引し輸送する間保持し、前記薬剤保持部が
    体内の所定の個所に近接した時点で前記薬剤の吸引保持
    を解放して前記薬剤を投与する磁界制御機構とを備えた
    ことを特徴とする薬剤の磁気輸送カテーテル。
  2. 【請求項2】 薬剤を輸送するカテーテルであって、 前記カテーテルの先端部に配置され、磁性を持つ薬剤を
    保持する薬剤保持部と、 前記薬剤保持部を一方の端部に持つパイプ状部材と、 前記薬剤保持部に近接してパイプ状部材内に配置され、
    前記薬剤保持部に前記薬剤を吸引保持する吸引磁界を与
    える永久磁石と、 前記永久磁石を移動させて前記薬剤保持部の吸引磁界を
    制御することにより、前記薬剤を吸引して輸送する間保
    持し、前記薬剤保持部が体内の所定の個所に到達した時
    点で前記薬剤の吸引保持を解放して前記薬剤を投与し、
    さらに投与した前記薬剤の少なくとも一部を再び前記薬
    剤保持部に吸引保持し回収する磁界制御機構とを備えた
    ことを特徴とする薬剤の磁気輸送カテーテル。
  3. 【請求項3】 前記カテーテルが内視鏡を備えたことを
    特徴とする請求項1または2記載の薬剤の磁気輸送カテ
    ーテル。
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