JP2002345685A - 便器用締結具 - Google Patents

便器用締結具

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JP2002345685A
JP2002345685A JP2001151987A JP2001151987A JP2002345685A JP 2002345685 A JP2002345685 A JP 2002345685A JP 2001151987 A JP2001151987 A JP 2001151987A JP 2001151987 A JP2001151987 A JP 2001151987A JP 2002345685 A JP2002345685 A JP 2002345685A
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elastic piece
toilet
elastic
fastener
locking
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JP2001151987A
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Yoshiro Terada
義郎 寺田
Yoshihisa Takei
嘉久 武井
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Toto Ltd
Nifco Inc
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Toto Ltd
Nifco Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ロック部材の弾性片が拡開状態に長期放置され
た場合にも、当初の係合位置へ確実に復帰されるように
して、係合力又は締結力を常に設計通り得ることができ
るようにする。 【解決手段】 付帯ユニット2に突設されて係合部13
を有する棒状部材10、便器本体1に取り付けられて内
部に挿通される棒状部材10の係合部13を露出する開
口25aを有する筒部材20、筒部材20に組み付けら
れて筒軸方向に配置される弾性片32及び弾性片32に
設けられて開口25aを介し棒状部材10の係合部13
に係脱される係止部33を有するロック部材30とから
なる便器用締結具4を対象としている。改良構造は、ロ
ック部材30は、筒部材20の筒軸方向へ移動して係止
部33を係合部13から係合解除した状態に保持する保
持部36を有し、同時に、弾性片32回りに付設されて
係止部33を係合部13と係合する方向へ規制する拘束
部材40を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、便器分野におい
て、特に付帯ユニットを便器本体に取り付ける便器用締
結具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】洋式便器では、便器本体に対し暖房、香
り、洗浄及び乾燥(ウオシュレット「登録商標」)等の
付加機能が付帯ユニットとして取り付けられる。この付
帯ユニットは、位置的に便座側となる関係で便座及び蓋
と共に構成されることが多い。取付構造的には、便器本
体が機能及び材質的な関係で取付部分が厚くなっている
点と、保守点検等に配慮しなければならない。このた
め、締結具としては、耐腐食性に加え、便器本体側への
設置操作や着脱操作性、多機能化するほど重くなること
から固定強度、更に外観特性等からも工夫が必要とな
る。
【0003】図9は付帯ユニットに用いられる従来締結
具及び取付構造例を示している。符号50は便器本体側
の取付部分である。ここには上下貫通した取付穴50a
が設けられている。符号51は付帯ユニット側の取付部
分である。ここには下開口した取付穴51aが設けられ
ている。そして、この締結具60は、棒状部材61と、
ナット62を有した筒部材63と、筒部材63に組み付
けられるロック部材64とからなる。棒状部材61は、
上部61aが取付穴51aに螺合されて付帯ユニットの
取付部分51の下面から突設される。筒部材63に挿入
される外周部分には、鍔状の係合部61bが上下方向複
数段に設けられている。筒部材63は、上外周に突設さ
れたフランジ部63aと、フランジ部63a側の外周に
設けられてナット63と螺合する雄ねじ63bと、略中
間径方向に切り欠かれた対の開口63cと、開口63c
を上下に区画するよう設けられている掛止め片63dと
を有している。ロック部材64は、下リング部64a上
に設けられた対の弾性片64bと、弾性片64bの上内
面側に設けられて係合部61bに係脱する半鍔状の係止
部64c及び掛止め片63dに係脱する凹部64dとを
有している。
【0004】取付作業では、複数の締結具が用いられ、
図9(a)の如く各締結具のうち、棒状部材61が付帯
ユニット側に螺合構造により取り付けられ、筒部材63
が便器本体側にナット62を介して取り付けられる。
又、ロック部材64は、筒部材63に凹部64dと掛止
め片63dの係合を介し組み付けられる。この状態か
ら、作業者は、棒状部材61が筒部材63へ挿通される
よう付帯ユニットを便器本体上に載せる。すると、付帯
ユニットは、図9(b)に示される如く、棒状部材61
が付帯ユニットの荷重等により筒部材63内へ押し込ま
れ、係合部61bの鍔が係止部61bに当たり弾性片6
4bを揺動変位しつつ対応する箇所の係止部61bの半
鍔と係合し便器本体に取り付けられる。また、保守等で
付帯ユニット等を取り外す場合は、図9(b)の状態か
ら、棒状部材63に対しロック部材64を下側へ移動す
る。すると、図9(a)の想像線で示す如く凹部64d
の上傾斜部分が弾性片64bの外方向への揺動変位を伴
って棒状部材側の掛止め片63dを乗り上げる。そし
て、弾性片64dは、凹部64dの上側内面が掛止め片
63dに当接し、係合解除した拡開状態に保持される。
この係合解除状態は、ロック部材64が上方向へ押され
ると、実線位置つまり係合位置に切り換えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した締結具50
は、保守等の着脱性及び付帯ユニットの取付作業性に優
れると共に、棒状部材61が見えず、筒部材63の先端
側も便器本体の見えない箇所にあるため外観特性も優れ
ている。ところが、この構造では、弾性片64bが図9
(a)の想像線で示す拡開状態に長期に放置されると、
弾性能の減衰つまりクリープ現象に起因して再び正規の
係合位置(実線位置)に弾性復帰しなくなる虞がある。
このクリープ現象は、以後に行う係合を不可能にした
り、係合力又は締結力不足の要因となる。このような事
態は、付帯ユニットが便器本体に複数の締結具50を用
いて結合される関係で、例えば付帯ユニットを点検した
作業者が再び便器本体に取り付ける際、前記したロック
部材64を上方向へ押し上げることを怠った作業ミス等
に起因し発生する。また、このような締結具50では、
当初の係合力又は締結力つまり固定強度を数十年という
長期に亘って維持したい。
【0006】本発明は、上記した課題を解消することを
目的としている。具体的には、ロック部材における弾性
片が拡開状態に長期放置された場合にも、当初の係合位
置へ確実に復帰されるようにし、それにより係合力又は
締結力を常に設計通り得ることができるようにする。他
の目的は、以下に説明する内容の中で順次明らかにして
行く。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、図1〜図8に例示される如く、便器本体(側
の取付部1)に付帯ユニット(側の取付部2)を着脱可
能に結合するもので、前記付帯部品に突設されて外周面
に係合部13を有する棒状部材10と、前記便器本体の
取付孔1aに取り付けられて内部に挿通される前記棒状
部材10の係合部13を露出する開口25を有する筒部
材20と、前記筒部材20に組み付けられて筒軸方向に
配置される弾性片32及び該弾性片32に設けられて前
記開口25を介し前記棒状部材10の係合部13に係脱
される係止部33を有するロック部材30とからなる便
器用締結具4において、前記ロック部材30は、前記筒
部材20の筒軸方向へ移動して前記係止部33を前記係
合部13から係合解除した状態に保持する保持部36を
有していると共に、前記弾性片32回りに付設されて前
記係止部33を前記係合部13と係合する方向へ規制す
る拘束部材40を備えていることを特徴としている。
【0008】以上の締結具1を用いて付帯ユニット2を
便器本体1に結合する場合は、付帯ユニット2側の棒状
部材10が便器本体1側の筒部材20に挿通される。そ
の際、ロック部材30は、係止部33が前記保持部36
を介し係合解除位置に保持しておく方法と、保持部36
に保持しない係合位置にしておく方法とがある。前者で
は、棒状部材10が筒部材20に挿通された後、ロック
部材30が係合位置に切換操作される。後者では、棒状
部材10の係合部13が筒部材20に組み付けられたロ
ック部材30の弾性片32の揺動を伴って係止部33を
乗り越えて係合される。そして、この構造では、拘束部
材40により係止部33が係合部13と係合する方向へ
規制されているため、係止部33の係合力又は締結力つ
まり固定強度がその規制力に応じ補強される。同時に、
弾性片32が上述したクリープ現象により拡開状態から
縮小つまり当初の係合位置に戻らなくなっても、係止部
33が拘束部材40により矯正されるため常に当初の固
定強度が維持される。
【0009】以上の発明は、請求項2〜6のように具体
化されることがより好ましい。即ち、 ・第1に、前記開口25及び弾性片32は少なくとも2
以上で構成されると共に、前記拘束部材40は前記各弾
性片32に外装される弾性リング40Aからなる構成で
ある。この場合には、弾性リング40Aという簡単な部
材で上記した規制作用が得られる。固定強度は、弾性リ
ング40Aの弾性能に応じて変更可能なことから、例え
ば、異種の付帯ユニットでは設計上要求される固定強度
も異なることがあるが、同じ締結具4を用い弾性リング
40Aの弾性能だけを変更して対処することも考えら
れ、それによってコスト低減及び設計自由度を拡大でき
る。 ・第2に、前記開口25及び弾性片32は少なくとも2
以上で構成されると共に、前記拘束部材40は前記各弾
性片32に回動可能に外装されて、弾性片32に対する
回動量により、前記係止部33の係合解除を不能にした
り係合解除を許容する回動リング40Bからなる構成で
ある。この場合は、上記した規制作用が回動リング40
Bの回動切換操作により得られ、弾性リング40Aに比
べて固定強度を確実に増大できる。なお、この回動リン
グ40Bでは、ロック部材30を係合解除状態に操作す
るとき等において、弾性リング40Aのようにリング弾
性力に比例して強い力を要とする等の不具合を生じな
い。 ・第3に、前記回動リング40Bは、内周に設けられた
カム部42を有し、該カム部42が前記弾性片32に対
し接触状態と非触状態とに回動切り換えられる構成であ
る。これは、前記回動リング40Bの具体例であり、リ
ングにカム部42を追加するだけで簡易に実現できるよ
うにする。 ・第4に、前記カム部42と共に回動規制用の係止突起
43を有し、該係止突起43により前記カム部42の前
記弾性片32への接触状態が不用意に動かないよう保持
される構成である。これは、係止突起43の存在により
回動リング40Bを位置固定して上述した固定強度をよ
り確実に増大できるようにする。 ・第5に、前記弾性片32が外周に周回溝37を有し、
該周回溝37に前記拘束部材40を配置している構成で
ある。これは、拘束手段40が弾性片32に対し形状設
定だけで組み付けることができることを確認的に特定し
たものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の好適な形態を添付図面に
基づいて説明する。図1と図2は形態の締結具を用いて
便座ユニットを便器本体に取り付ける操作例を示し、図
3〜図7は締結具の構成部材を示している。図3は部材
同士の関係を示す外観構成図である。図4は筒部材であ
り、同(a)は正面図、同(b)は上面図、同(c)は
(b)のA−A線断面図である。図5はロック部材を示
し、同(a)は正面図、同(b)は上面図、同(c)は
下面図である。図6は棒状部材を示し、同(a)は正面
図、同(b)は下面図である。図7は筒部材を便器本体
に取り付けるナットを示し、同(a)は正面図、同
(b)は下面図、同(c)は(b)のB−B線断面図で
ある。図8は発明要部である拘束部材の他の例を示し、
同(a)は拘束部材とロック部材との関係を示す外観構
成図、同(b)と(c)は拘束部材の作動を示す図であ
る。以下の説明では、先ず、本発明の締結具が用いられ
る便器本体及び付帯ユニットについて概説した後、締結
具の形態を詳述し、使用要領や作動及び利点に言及す
る。
【0011】(便器形態)本発明用途の便器は洋式タイ
プのものである。便器本体上には、例えば、洗浄及び乾
燥(ウオシュレット)等の付帯ユニットが取り付けられ
ている。この付帯ユニットは、通常、便座及び蓋を一体
的に有しており、荷重がその分重くなっている。このよ
うな便器構造において、図1と図2は、便器本体側の取
付部1と付帯ユニット側の取付部2を示している。取付
部1は、便器本体の前側上部に位置し、比較的厚くなっ
ている。ここには、上下に貫通した取付孔1aが合計4
個設けられており、本発明の締結具4の筒部材20が取
り付けられる。取付部2は、付帯ユニットの厚板状とな
っている前側に位置し、取付部1に直接又はパッキン3
を介在して面接状態に配置される。ここには、取付孔1
aに対応した位置及び個数の凹所2b付の取付孔2aが
設けられ、本発明の棒状部材10が下へ突設された状態
に取り付けられる。なお、以下の説明では、理解し易く
するため取付部1を便器本体と、取付部2を付帯ユニッ
トと称する。
【0012】(締結具形態)図1〜図7の締結具4は、
主部材が棒状部材10、筒部材20、ロック部材30、
拘束部材40A(40)から構成されると共に、筒部材
20を便器本体1に取り付けるために使用されるナット
5を有している。部材10,20,30,5は、耐腐食
性の樹脂成形品であり、例えば、ポリプロピレン樹脂や
硝子繊維入りポリプロピレン等の複合強化樹脂により形
成されている。拘束部材40Aは耐腐食性のゴム素材で
ある。但し、材質的にはこれ以外であっても差し支えな
い。
【0013】ここで、棒状部材10は、図1と図6の如
く、頭部11及び軸部12を有したボルト構造からな
る。頭部11は角形タイプである。軸部12は、筒部材
20内に収まる長さであり、係合部13を有している。
この係合部13は、軸部中、略中間から自由端側の間の
部分に形成された多段の円状鍔からなる。以上の棒状部
材10は、付帯ユニット2の取付孔2aに突設され、吊
り下げられた状態で上下動不能かつ回動可能に取り付け
られる。この取付構造は、付帯ユニット形状等に応じ色
々な形態が採用されるが、形態例の如く頭部11が受け
部2bに入れられ上から目視不能に覆われることが好ま
しい。
【0014】筒部材20は、図1と図4の如く、内部2
1が有底筒状に形成され、棒状部材10の軸部12を差
込可能となっている。形状的には、上下方向に沿って、
上端周囲に設けられたフランジ部22、フランジ部22
の真下に位置する筒部分23と、筒部分23の下部分に
設けられた雌ねじ24、その下側の筒部分に設けられて
径方向に貫通している開口25、開口25を上下2分す
るよう設けられた掛止め部26、開口25より下筒部を
形成している先端筒部分27からなる。このうち、フラ
ンジ部22は、取付孔1aに差し込まれる筒部材20を
抜け止めする。筒部分20は、取付孔1a内に収まる部
分であり、対象取付孔1aつまり便器本体1の取付箇所
の厚さに応じて設定される。雄ねじ24は、ナット5と
共に筒部材23の便器本体1に対する取付手段となる。
開口25は、左右対に設けられていると共に、掛止め部
26の存在により上開口25aと下開口25bとに区画
されている。掛止め部26は、外面が筒周囲より若干外
へ張り出し、内面が筒内と略面一となっている。先端筒
部分27は、開口25周囲の筒部分よりも少し細く形成
され、取付孔1aに挿通し易くなっている。先端筒部分
27と開口25との間の筒外周には、開口25の幅にほ
ぼ一致して上下に延びるガイド用窪み部28が設けられ
ている。
【0015】以上の筒部材20は、取付孔1aに差し込
まれ、孔外に達した雄ねじ24にナット5を螺合操作し
て便器本体1に取り付けられる。ナット5は、図7の如
く、締め付けが過剰になって便器本体1の対応部を傷付
けることを防ぐ安全機能付のものである。構造的には、
上端面に複数の当接突起6aを有して雄ねじ24に螺合
されるナット本体6と、ナット本体6に組み付けられて
ナット本体6を角形筒部分7aを介し回動操作し、ナッ
ト本体6の締め付けトルクが所定大になった時点を感知
可能なカバー7とからなる。但し、締結具4はナット5
に代え、単一部材からなる通常ナットを用いても差し支
えない。このように、筒部材20をナット5又は単一ナ
ットで取り付ける構造では、雄ねじ24が形成される部
分の長さに応じ、便器本体1の厚さが異なっても締結具
4を共通に用いることができる。
【0016】ロック部材30は、図1や図2と図5の如
く下側のリング部31、リング部31上に左右対に立設
された弾性片32、各弾性片32に設けられて係合部1
3と係脱する係止部33及び掛止め部26と係脱する凹
部35並びに拡開ガイド用突起34、各弾性片32の上
側に周設された周回溝37等を有している。リング部3
1の中心孔31aは、筒部材20の先端筒部分27を挿
通可能な径になっている。各弾性片32は、窪み部28
に対応した板幅をなし、中心孔31aに先端筒部分27
を挿通した状態で、窪み部28で位置出しされて先端筒
部分27から開口25に沿って配置される。係止部33
は、弾性片32の先端内側に設けられ、棒状部材10が
筒部材20内へ押し込められたとき、係合部13と係合
して抜け止め係止する箇所であり、上開口25aから筒
部材20内へ配置される。また、係止部33は、係合部
13の多段の円状鍔形状に対応した半鍔状からなる。各
凹部35は、掛止め部26を受け入れるよう外に窪んで
おり、両弾性片32の間の寸法が一番大きくなる箇所で
ある。凹部35と爪33aとの間は、凹部35が弾性片
32の揺動変位を伴って掛止め部26から係合解除され
たとき、掛止め部26に乗り上げられる保持部36が設
けられている。突起34は、上に向かって次第に外側へ
広がる上テーパー面を有している。周回溝37は、上下
の規制突起38a,38bに区画され、拘束部材40で
ある図3の弾性リング40Aや図8の回動リング40B
に対応した外径及び深さに形成されている。
【0017】拘束手段40は、図3の弾性リング40
A、又は図8の回動リング40Bの何れであってもよ
い。弾性リング40Aはゴム製であり、前記周回溝37
に対応した内径の短筒状をなしている。この弾性リング
40Aは、周回溝37に外装されて、両弾性片32が拡
開方向つまり外へ揺動変位する作用を弾性能に応じて規
制するものである。これに対し、回動リング40Bは樹
脂製であり、内周に対のカム部42を有し、カム部42
が弾性片32の周回溝37に対し図8(c)の接触状態
と図8(b)の非触状態とに回動切り換えられる。即
ち、各カム部42は、弾性片32の周回溝37に対応し
た位置に設けられ、該周回溝37と嵌合する当接カム面
42a及び誘導カム面42b、更に係止突起43を有し
ている。誘導カム面42bは、当接カム42aに向かっ
て径大となるテーパー状に形成されて、周回溝37を当
接カム面42aに導く。係止突起43は、回動リング4
0Bの周回溝37に対する回動範囲を規制すると共に、
当接カム42aが不用意に回動されて周回溝37から外
れないよう規制する。以上の各リング40A,40Bは
ロック部材30に対し予め組み付けられる。この操作
は、両弾性片32を近づけるよう押圧変位させた状態
で、各リング40A,40Bを上から周回溝37に配置
し、弾性片32の押圧を解放することで、簡単に取り付
けることができる。
【0018】(使用要領)以上の締結具4は、付帯ユニ
ット2を便器本体1に着脱可能に取り付ける。この場
合、棒状部材10は上記した如く付帯ユニット2に取り
付けられ、筒部材20は上記した如く便器本体1に取り
付けられる。そして、ロック部材30は、便器本体1に
取り付けられた筒部材20に対し組み付けられる。この
操作では、筒部材20の先端筒部分27を両弾性片32
の間から中心孔31aに挿入するようにし、その状態か
らロック部材30を係合部24側へ押し上げる。する
と、両弾性片32は、先端の係止部33が下開口25b
に達した段階から、突起34の存在により互いに離れる
方向つまり外側へ弾性変位されつつ窪み部28を上移動
し、突起34が下開口25bに落ち込んだとき、元の垂
直状態に復元される。この組み付け操作において、ロッ
ク部材30が弾性リング40Aを外装している場合は、
両弾性片32が弾性リング40Aの弾性力に抗して拡開
され、逆に弾性リング40Aの弾性力を受け急速に元の
状態に復元される。回動リング40Bを外装している場
合は、回動リング40Bを図8(b)のロック解除した
状態でロック部材30を筒部材20に組み付け操作され
る。以上のようにしてロック部材30が組み付けられた
状態では、係止部33が上開口25a内に入り込むと共
に、凹部35が掛止め部26と係合して抜け止めされ
る。図1は、このようにしてロック部材30が筒部材2
0に組み付けられた状態を示している。
【0019】(作動)次に、付帯ユニット2が便器本体
1に取付操作される。この場合は、付帯ユニット2が図
1の如く持ち上げられ、棒状部材10を筒部材20の内
部21に入れるよう位置決めされる。付帯ユニット2
は、その状態から下降されて便器本体1の対応部に載せ
られると、先ず、係合部13の先端の鍔が係止部33の
最上部の半鍔に当たった後、係合部13が付帯ユニット
2の荷重等による弾性片32の外側への弾性変位を伴っ
て係止部33の複数の半鍔と係合する。また、ロック部
材30が前記回動リング40Bを外装している形態で
は、回動リング40Bを図8(b)のロック解除位置か
ら図8(c)のロック位置へ回動操作することになる。
図2(a)は、このようにして付帯ユニット2が便器本
体1に取り付けられた状態を示している。この取付状態
では、棒状部材10の固定強度が係合部13と係止部3
3との係合力に加え、拘束部材40の弾性片32に対す
る規制作用によって補強されている。即ち、この補強力
は、弾性リング40Aの場合にはリング弾性能に比例
し、回動リング40Bの場合はリング強度に比例してい
る。
【0020】以上の付帯ユニット2は、長期使用により
修理や交換、又機能追加された新品と交換のため便器本
体1から外したいこともある。その場合、前記回動リン
グ40Bを組み込んだ形態では、回動リング40Bを図
8(c)のロック位置から図8(b)のロック解除位置
へ事前に回動切り換えられることになる。付帯ユニット
2の離脱操作は、図2(b)の如く筒部材20に対する
ロック部材30の係合、つまり掛止め部26と凹部35
との係合を解除し、付帯ユニット2を便器本体1から持
ち上げる。この操作要領は、例えば図2(a)の状態に
おいて、人差し指と中指をリング部31に引っ掛け、親
指を筒部材20の先端に当て、人差し指及び中指を親指
側へ引っ張る。すると、ロック部材30は、凹部35が
弾性片32の外方向への揺動変位を伴って掛止め部26
から外れた後、保持部36が掛止め部26に乗り上げ
る。弾性片32は、その乗り上げにより揺動変位した拡
開状態に保持される。係止部33は、凹部35が掛止め
部26から外れた時点で係合部13との係合を解放す
る。このため、この構造では、係合部33と係止部13
との係合に加え、弾性リング40A又は回動リング40
Bの補強力によって安定かつ強い固定力が得られ、かつ
該固定力を簡単な操作により解放できる。この解放状態
において、従来構造では弾性片が課題に述べた如く図9
(a)の想像線に示す解放位置に長期に置かれるとクリ
ープ現象(弾性復元力が減衰すること)を起こす虞もあ
ったが、この構造では弾性リング40Aの弾性力、又
は、回動リング40Bのカム規制力によりそのような品
質不安定要因を構造的に解消できる。
【0021】なお、本発明は、請求項1に特定される技
術要件を具備しておればよい。細部的には、例えば、便
器形態・荷重・コスト等に応じ、筒部材20の便器本体
1への取付構造、開口25と弾性片32との個数等につ
いて適宜に変形される。
【0022】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の便器用締結
具は、棒状部材と筒部材がロック部材に付設される拘束
部材の規制力により従来の係合部と係止部の係合力を補
強するようにしたことから、取付操作性、着脱性、外観
性等を維持しながら、付帯ユニットの便器本体への固定
力を補強したり、弾性片が上述したクリープ現象を起こ
しても係止部付の弾性片が拘束部材により矯正されて当
初の固定強度を長期に安定確実に維持できる。これによ
り適用される便器品質及び信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発明形態例の締結具と便器との関係を示す構
成図である。
【図2】 図1の付帯ユニットの取付状態を示す構成図
である。
【図3】 図1の締結具を構成している各部材を示す概
略外観図である。
【図4】 図1の締結具を構成している筒部材の細部図
である。
【図5】 図1の締結具を構成しているロック部材の細
部図である。
【図6】 図1の締結具を構成している棒状部材の細部
図である。
【図7】 図1の締結具を構成しているナットの細部部
である。
【図8】 図1の拘束部材の他の例をロック部材と共に
示す図である。
【図9】 従来の便器用締結具の問題を説明するための
図である。
【符号の説明】
1…便器本体(又はその取付部で、1aは取付孔) 2…付帯ユニット(又はその取付部で、2aは取付穴) 4…締結具 10…棒状部材(11は頭部、12は軸部) 13…係合部 20…筒部材 25…開口(25aは上開口、25bは下開口) 26…掛止め部 30…ロック部材 32…弾性片 33…係止部 35…凹部 37…周回溝 40A…弾性リング(拘束部材40) 40B…回動リング(拘束部材40) 42…カム部(42aは当接カム面、42bは誘導カム
面) 43…係止突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武井 嘉久 神奈川県横浜市戸塚区舞岡町184番地1 株式会社ニフコ内 Fターム(参考) 2D037 AA14 2D038 JC02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 便器本体に付帯ユニットを着脱可能に結
    合するもので、前記付帯部品に突設されて外周面に係合
    部を有する棒状部材と、前記便器本体の取付孔に取り付
    けられて内部に挿通される前記棒状部材の係合部を露出
    する開口を有する筒部材と、前記筒部材に組み付けられ
    て筒軸方向に配置される弾性片及び該弾性片に設けられ
    て前記開口を介し前記棒状部材の係合部に係脱される係
    止部を有するロック部材とからなる便器用締結具におい
    て、 前記ロック部材は、前記筒部材の筒軸方向へ移動して前
    記係止部を前記係合部から係合解除した状態に保持する
    保持部を有していると共に、前記弾性片回りに付設され
    て前記係止部を前記係合部と係合する方向へ規制する拘
    束部材を備えている、ことを特徴とする便器用締結具。
  2. 【請求項2】 前記開口及び前記弾性片は少なくとも2
    以上で構成されると共に、前記拘束部材は前記各弾性片
    に外装される弾性リングからなる請求項1に記載の便器
    用締結具。
  3. 【請求項3】 前記開口及び前記弾性片は少なくとも2
    以上で構成されると共に、前記拘束部材は前記各弾性片
    に回動可能に外装されて、弾性片に対する回動量によ
    り、前記係止部の係合解除を不能にしたり係合解除を許
    容する回動リングからなる請求項1に記載の便器用締結
    具。
  4. 【請求項4】 前記回動リングは、内周に設けられたカ
    ム部を有し、該カム部が前記弾性片に対し接触状態と非
    触状態とに回動切り換えられる請求項3に記載の便器用
    締結具。
  5. 【請求項5】 前記カム部と共に回動規制用の係止突起
    を有し、該係止突起により前記カム部の前記弾性片への
    接触状態が不用意に動かないよう保持される請求項4に
    記載の便器用締結具。
  6. 【請求項6】 前記弾性片が外周に周回溝を有し、該周
    回溝に前記拘束部材を配置している請求項1に記載の便
    器用締結具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020179366A1 (ja) * 2019-03-07 2020-09-10 スガツネ工業株式会社 取付け装置

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