JP2002345596A - 乗り物用シート - Google Patents

乗り物用シート

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JP2002345596A
JP2002345596A JP2001162497A JP2001162497A JP2002345596A JP 2002345596 A JP2002345596 A JP 2002345596A JP 2001162497 A JP2001162497 A JP 2001162497A JP 2001162497 A JP2001162497 A JP 2001162497A JP 2002345596 A JP2002345596 A JP 2002345596A
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修 嘉山
Takahisa Tsuji
崇久 辻
Masaaki Miyazawa
昌彰 宮澤
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Johnson Controls Automotive Systems KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 腰椎に圧迫感を与えることなく支持感を適切
に与えることのできる乗り物用シートを提供する。 【解決手段】 シートバックフレームのサイドフレーム
の一方に回転自在に軸支されてなる操作手段22及びピ
ン23と、該ピン23に回転自在に軸支されてなると共
に前記操作手段22の操作によって前記ピン23を中心
に所定角度の回転が可能なるサポートギア24と、前記
ピン23に対して前記サポートギア24に重合して回転
自在に軸支されてなるサポートアーム25と、該サポー
トアーム25に一方26aが保持され且つ他方26bが
前記サイドフレームの他方に回転自在に軸支されてなる
ロッド26と、該ロッド26に支持されてなるランバー
プレート27とより構成されてなり、前記サポートアー
ム25は、前記サポートギア24を前側に回転させるこ
とにより同方向に回転付勢され、前記ランバープレート
27に入力された荷重によりサポートギア24から離れ
て後ろ側へ回転自在なるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、乗り物用シー
ト、特に乗員の腰椎を保持してなるランバーサポートを
備える乗り物用シートの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の乗員の腰椎を保持してなるランバ
ーサポートを備える乗り物用シートとしては、例えば実
開平2−100557号公報に示すように、シートバッ
クフレームのサイドフレームの外側に回転自在に軸支さ
れてなる操作手段及び内側に回転自在に軸支されてなる
ピンと、該ピンに回転自在に軸支されてなると共に前記
操作手段の操作によって前記ピンを中心に所定角度の回
転が可能なるセクタギアと、前記ピンに対して前記サポ
ートギアに重合して回転自在に軸支されてなるプレート
と、該プレートに連結され且つ前記サイドフレームに回
転自在に軸支されてなるシャフトと、該シャフトにトー
ションバーを介在して支持されてなるランバープレート
とより構成されてなるものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、乗員の腰が後ろ側に移動す
る荷重が加わると、トーションバーが撓んでしまい乗員
への支持感が乏しい。
【0004】この発明は、このような従来の技術に着目
してなされたものであり、腰椎に圧迫感を与えることな
く支持感を適切に与えることのできる乗り物用シートを
提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、シートバックフレームのサイドフレームの一方に回
転自在に軸支されてなる操作手段及びピンと、該ピンに
回転自在に軸支されてなると共に前記操作手段の操作に
よって前記ピンを中心に所定角度の回転が可能なるサポ
ートギアと、前記ピンに対して前記サポートギアに重合
して回転自在に軸支されてなるサポートアームと、該サ
ポートアームに一方が保持され且つ他方が前記サイドフ
レームの他方に回転自在に軸支されてなるロッドと、該
ロッドに支持されてなるランバープレートとより構成さ
れてなり、前記サポートアームは、前記サポートギアを
前側に回転させることにより同方向に回転付勢され、前
記ランバープレートに入力された荷重によりサポートギ
アから離れて後ろ側へ回転自在なるものである。
【0006】請求項1に記載の発明によれば、操作手段
を操作することで、サポートギアを介してサポートアー
ムが移動してランバープレートは適宜の位置へ移動でき
るので、その適宜の位置で、乗員の腰椎を保持できるの
で、支持感を適切に与えることのできる。また、乗員の
腰椎によって、後ろ側への荷重が加わると、操作手段を
操作していないにも係わらず、該ランバープレートを保
持したサポートアームが回転することが可能であるか
ら、ランバープレートが後ろ側に移動でき、腰椎に圧迫
感を与えることがない。換言すると、ソフト感を与える
ことができる。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の乗り物用シートであって、前記ピンには、弾性部材が
配設されてなり、一方が常時ロッドを前側に回転付勢し
てなり、他方が前記サポートギアに係合されてなる。
【0008】請求項2に記載の発明によれば、弾性部材
が常時ロッドを前側に付勢しているので、操作手段によ
るランバープレートの前側への移動は、軽い操作力です
む。また、後ろ側へランバープレートを動かすと、弾性
部材は一方と他方との間で撓むので、前側への復帰力が
高まり、速い速度で復帰できる。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の乗り物用シートであって、前記サイドフ
レームの上端部間には、ヘッドレスト支持部材が前後に
回転自在に架設されてなり、該ヘッドレスト支持部材に
は、ヘッドレストを保持するヘッドレストホルダ及び前
記ランバープレートの上端部に隣接されてなる受圧部材
が配設されてなり、前記受圧部材は、追突に伴う乗員に
よる二次衝撃荷重を受け得る位置に配されてなり、前記
シートバックフレームの下端部には、回転自在に支持さ
れた受圧プレートが、前記ランバープレート及び前記受
圧部材の前側に配設されてなる。
【0010】請求項3に記載の発明によれば、ヘッドレ
ストを支持したヘッドレストホルダを支持したヘッドレ
スト支持部材が、サイドフレーム間に架設されているの
で、乗員の二次衝突力が発生したときには、ヘッドレス
トの前後移動が適切に行われ、乗員の頸部の保護がより
確実に行われる。また、ヘッドレスト支持部材に支持さ
れた受圧部材は、受圧プレートを介していることによ
り、乗員の着座位置がアウトポジションであっても、受
圧プレートは大きいので、確実に受圧し、受圧部材への
荷重の伝達が確実となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。尚、FRを前側、RRを後
ろ側、UPは上側、LWRは下側として説明する。
【0012】図1乃至図12は、この発明の一実施形態
を示すもので、符号1は「乗り物」としての自動車のシ
ートで、シートバック2と図示しない周知のシートクッ
ションとより構成されてなる。符号3はシートバック2
に支持されたヘッドレストである。
【0013】前記シートバック2は、シートバックフレ
ーム4と、該フレーム4を覆う図示しない化粧部材と、
ヘッドレスト支持部材7と、受圧部材8と、ヘッドレス
トホルダ9と、ランバーサポート機構21より構成され
てなる。
【0014】前記シートバックフレーム4は、両側部に
配されてなる左右対称の鉄板よりなるサイドフレーム
5,5と、該サイドフレーム5の上端部5a,5aの前
側FR間に略水平状に架設されてなる断面コの字状の鉄
板製のアッパクロスメンバ10と、前記サイドフレーム
5の下端部5b,5bに略水平状に架設されてなる鉄板
製のロアクロスメンバ11とよりなり、サイドフレーム
5とアッパクロスメンバ10とロアクロスメンバ11と
は、相互に溶接GWにより支持されている。
【0015】前記サイドフレーム5,5間には、通常使
用時には撓むことのないテンションスプリング12と、
通常使用時の荷重で撓むことが可能な乗員の乗り心地を
良くするためのS字スプリング35とが配されて、テン
ションスプリング12は、サイドフレーム5、5に直接
架設され、S字スプリング35は、クリップ17、17
を介してサイドフレーム5に架設されてなる。
【0016】前記受圧部材8は、前記ヘッドレスト支持
部材7の後述する後面部7bの左右方向の中央部の前側
FRの面に、溶接GWにより固設されて垂下されてなる
直線部14と、該直線部14の下端部から若干前側FR
に曲がった位置から垂下されてなる曲線部14aとより
なり、前後が潰されて正面視で略I字状をなす。前記直
線部14と前記曲線部14aとの境部の後側RRは、図
3に示す側面視で、前側に「く」の字状に折曲される曲
折部20を有する。該受圧部材8の配設位置は、前記シ
ートバック2に凭れる乗員による、追突に伴う二次衝撃
荷重を受け得る位置である。
【0017】また、受圧部材8の下端部8aには、合成
樹脂製のキャップ15が配されて、該受圧部材8の下端
部8aを覆ってなり、該キャップ15の後ろ側RRの面
に、前記テンションスプリング12が係合されていて、
前記受圧部材8の下端部8aは、常時前側FRに付勢さ
れてなる。つまり、前記ヘッドレスト支持部材7の後面
部7bが、前記アッパクロスメンバ10の後述するスト
ッパ面10aに当接する方向に常時付勢されている。前
記キャップ15の後ろ側RRの面は、摩擦抵抗の少ない
滑面に形成されているので、前記テンションスプリング
12が、該滑面上を上下にスライド自在である。
【0018】前記テンションスプリング12は、針金状
に形成されてなり、断面が略真円でも略正多角形でもよ
く、それ自体が回転可能であれば良い。また、図示しな
い乗員の着座荷重では伸長せず、追突に伴う二次衝撃の
荷重でのみ伸長が可能である「ばね力」を有するよう
に、コイルスプリング12aを、前記テンションスプリ
ング12に二カ所介在してなる。
【0019】前記ヘッドレスト支持部材7は、鉄板製
で、左右に延在されてなると共に上面部7aと後面部7
bとが直角状に折り曲げられて、断面逆L字状に形成さ
れてなる。また、前記ヘッドレスト支持部材7は、その
左右端部が、前記後面部7b、7bから前側FRに折り
曲げられた支持部7c、7cが形成され、前記シートバ
ックフレーム4のサイドフレーム5,5の上端部5a,
5aに、段付きボルト5c及び回転時の擦れ音や衝撃吸
収のためのブッシュ6により、前後FR,RRに回転自
在にそれぞれ軸支されてなる。
【0020】前記上面部7aそのもの及び前記後面部7
bより前側FRに曲折されて突出したブラケット7dに
は、図5乃至図7に示すように、前記ヘッドレストホル
ダ9が挿通支持される第1、第2貫通孔19、19a
が、上下同軸状に左右に離間して形成されてなる。つま
り、上側の第1貫通孔19には、前記ヘッドレストホル
ダ9の頭部9aが支持され、下側の第1貫通孔19aに
は、前記ヘッドレストホルダ9の係合部9bが係合支持
されてなる。
【0021】前記アッパクロスメンバ10は、図1乃至
図3そして図5に示すように、鉄板製で、左右に延在さ
れてなると共に上面部10bと、前記ストッパ面10a
とより一体に形成されてなる。前記上面部10bは、前
側FRが閉じられ且つ後ろ側RRが開口されてなる断面
コの字状をなす。前記ストッパ面10aは、該上面部1
0bの下側から壁状に垂下されてなる。前記ストッパ面
10aと上面部10bとの折り曲がり部には、前記受圧
部材8の直線部14が挿入且つ移動可能な前後に長い孔
10cが形成されている。前記上面部10bには、前記
ヘッドレスト3のステー13との干渉を防止する切り欠
き10d、10dが形成されている。
【0022】前記ヘッドレスト支持部材7の後面部7b
の下端部7eは、図3に示すように、前記アッパクロス
メンバ10から垂下されたストッパ面10aに対向した
位置まで垂下されていて、該ストッパ面10aに配され
ている緩衝部材16の第1緩衝部16aに、前記ヘッド
レスト支持部材7の後面部7bの下端部7eが、図3に
示すように、ぶつかって、それ以上の動きが停止され
る。つまり、前記ヘッドレスト支持部材7自体の後ろ側
RRへの回転防止位置を特定している。
【0023】前記ヘッドレスト支持部材7の後面部7b
には、前記受圧部材8の直線部14が支持されていて、
該ヘッドレスト支持部材7が回転するに伴い受圧部材8
が前記アッパクロスメンバ10のストッパ面10aに近
接したとき、該ストッパ面10aに配されている前記緩
衝部材16の第2緩衝部16bに受圧部材8の後面が、
図9に示すように、ぶつかって、それ以上の動きが停止
される。つまり、前記ヘッドレスト支持部材7自体の前
側FRへの回転防止位置を特定している。前記第2緩衝
部16bは、前記ストッパ面10aへの緩衝部材16の
支持部でもある。
【0024】前記ヘッドレストホルダ9は、前記したよ
うに、前記ヘッドレスト支持部材7に形成された前記第
1,第2貫通孔19,19aに係合して支持されてなる
と共に前記ヘッドレスト3のステー13を保持する合成
樹脂製の部材である。該ヘッドレストホルダ9には、前
記ステー13の上下位置を適宜移動可能なると共に適宜
の位置で停止可能である周知のストッパ機構を有する。
【0025】前記受圧部材8の直線部14は、図1に示
すように、正面視で垂直状をなし、該直線部14の保持
位置は、前記アッパクロスメンバ10の後ろ側RRに配
されてなるので、自車が追突されたことにより、前記シ
ートバックフレーム4の前側FRからの該乗員による荷
重、つまり乗員がシートバック1に前側FRから押し付
けられても、該乗員のショルダポイントが、直線部14
に干渉しないことになる。
【0026】また、前記受圧部材8は、設置される位置
が図示しない乗員の背中部近傍であり、前側FRに寄り
且つ前後FR,RRに薄く潰して平面状に形成されるこ
とで、上下に所定の幅を有する。
【0027】前記ランバーサポート機構21は、操作手
段22と、ピン23と、サポートギア24と、サポート
アーム25と、ロッド26と、ランバープレート27
と、弾性部材28と、受圧プレート29とより構成され
てなる。
【0028】前記操作手段22は、シートバックフレー
ム4のサイドフレーム5の一方(図1で左側)の外側に
回転自在に軸支されてなる操作具30と、該操作具30
に連結されて前記サイドフレーム5の同方向の内側に回
転自在に軸支されてなる軸部31と、該軸部31に同軸
状に固設されたギア32と、常に前記操作具30を中立
状態に復帰させるように後述するブラケット37に確実
にかしめられてなるブレーキユニット33とよりなる。
【0029】前記ピン23は、前記サイドフレーム5の
一方(図1で左側)の内側に溶接支持されてなるブラケ
ット37に確実にかしめられてなり、前記ブラケット3
7に重合してサポートギア24を保持してなると共に該
サポートギア24に重合してサポートアーム25を保持
してなり、更に、弾性部材28を巻装して、ワッシャ3
8及びナット39により固定している。
【0030】前記サポートギア24は、前記ピン23に
回転自在に軸支されてなると共に前記操作手段22の操
作具30を回転操作することによって、ギア32に噛み
合うギア部24aが形成されてなり、前記ギア32が所
定角度回転されることで、該ギア32に噛み合うサポー
トギア24は、前記ピン23を中心に所定角度回転する
ことが可能である。該サポートギア24には、ストッパ
41が舌状に突出されてなる。
【0031】前記サポートアーム25は、前記ピン23
に対して前記サポートギア24に重合して回転自在に軸
支されてなると共に舌状に突出されてなる第1アーム部
25aと第2アーム部25bとよりなる。該第2アーム
部25bは、前記ストッパ41の一端部41aに係合す
る関係にある。
【0032】前記ロッド26は、鉄製の丸棒で、前記サ
ポートアーム25の第1アーム部25aに一方26aが
溶接GWにより保持され且つ他方26bが前記サイドフ
レーム5の他方(図1で右側)に回転自在に軸支されて
なる。前記ロッド26の他方26bは、前記ピン23と
同じ位置になるように途中が曲げられてなる。
【0033】前記ランバープレート27は、板厚2ミリ
のポリプロピレン樹脂製の方形のもので、前記ロッド2
6に係合支持されてなる。
【0034】前記ピン23には、4.5ミリのコイル状
の弾性部材28が巻装されて配設されてなり、その一方
28aが常時ロッド26を前側FRに回転付勢してな
り、その他方28bが前記サポートギア24のストッパ
41の他端部41bに係合されてなる。
【0035】前記シートバックフレーム4の下端部のロ
アクロスメンバ11には、断面U字状の支持部29aに
より回転自在に支持された受圧プレート29が、前記ラ
ンバープレート27及び前記受圧部材8の前側FRに配
設されてなる。
【0036】次に、この実施形態に係る作動を説明す
る。
【0037】前記ランバーサポート機構21は、常時図
9に示す状態にある。即ち、操作手段22のギア32と
噛み合っているサポートギア24のストッパ41の一端
部41aには、サポートアーム25の第2アーム部25
bが当接していて、該サポートアーム25の第1アーム
部25aにロッド26を介して支持されたランバープレ
ート27が保持されている。このランバープレート27
の位置は、乗員の腰椎を保持しない位置である。
【0038】この状態で、操作手段22の操作具30を
操作することで、サポートギア24を介してサポートア
ーム25が移動してランバープレート27は、図11に
示すように、前側FRの位置へ移動させることができ
る。その位置で、乗員の腰椎を保持できるので、支持感
を乗員に適切に与えることができる。また、乗員の腰椎
によって、後ろ側RRへの荷重が加わると、図12に示
すように、操作手段22の操作具30を操作していない
にも係わらず、該ランバープレート27を保持したサポ
ートアーム25が回転することが可能であるから、サポ
ートアーム25の第2アーム部25bは、前記サポート
ギア24のストッパ41の一端部41aから離れる方向
に回転して、サポートアーム25の第1アーム部25a
に保持されたランバープレート27が後ろ側RRに移動
でき、腰椎に圧迫感を与えることがない。換言すると、
ソフト感を与えることができる。
【0039】また、弾性部材28が常時ロッド26を前
側FRに付勢しているので、操作手段22の操作具30
によるランバープレート27の前側FRへの移動は、軽
い操作力ですむ。また、後ろ側RRへランバープレート
27を動かすと、弾性部材28は、図12に示すよう
に、一方28aと他方28bとの間で撓むので、前側F
Rへの復帰力が高まり、速い速度で復帰できる。
【0040】前記シートバック2は、常時、図1乃至図
3に示す状態にある。即ち、テンションスプリング12
により受圧部材8の下端部8aのキャップ15が前側F
Rに押圧されてなるので、該受圧部材8を支持したヘッ
ドレスト支持部材7の後面部7bが緩衝部材16を介し
てアッパクロスメンバ10のストッパ面10aに当接し
ていて、該ヘッドレスト支持部材7に支持されたヘッド
レストホルダ9を介してヘッドレスト3が保持されてい
る。
【0041】前記シートバック2と図示しないシートク
ッションとよりなる自動車のシート1のシートクッショ
ンに乗員が着座し、前記シートバック2に背中を凭れか
けない運転状態などでは、乗員の頭部とヘッドレスト3
との間には、隙間があり、乗員の背中と受圧部材8との
間にも隙間が形成されている。尤も、該乗員の背中と受
圧部材8との間には、図示しないパッドや表皮部材など
が介在されているので、密着されている。また、着座時
における乗員が、リラックス状態で、シートバック2に
凭れかけると、乗員の背中から加えられた荷重により、
パッド及びS字スプリング35の撓みによって、乗員の
背中を柔らかに受け止めることができる状態にある。従
って、着座感が良いものとなる。勿論、受圧部材8に
は、荷重が加わらない。前記ランバーサポート機構21
により、乗員の腰椎側に迫り出して、腰椎を保持する。
【0042】この状態で、自車が追突されると、まず車
体に加わった前側FRへの衝撃荷重となって、乗員はシ
ートバック2から前側FRに投げ出される方向の荷重を
受ける。次に、乗員には、後ろ側RRに移動される荷
重、つまり二次衝撃荷重(二次衝突という)が加わるこ
とになる。かかる「二次衝突」に伴う衝撃値が、受圧プ
レート29を介してテンションスプリング12のコイル
スプリング12aが伸長を始める荷重以上であると、テ
ンションスプリング12のコイルスプリング12aが伸
張するに伴い、前記受圧部材8の下端部のキャップ15
が、後ろ側RRに移動される。
【0043】前記受圧部材8の下端部の後ろ側RRへの
移動により、ヘッドレスト支持部材7の支持部7c,7
cが、段付きボルト5c及びブッシュ6を中心に、図7
に示すように、前側FRに回転する。前記ヘッドレスト
支持部材7に支持されたヘッドレストホルダ9が、ヘッ
ドレスト支持部材7と共に前側FRに回転して、該ヘッ
ドレストホルダ9に支持されたステー13がヘッドレス
ト3と共に前側FRへ回転制御されることになり、乗員
の頭部の後ろ側RRに移動することで、乗員の頭部を確
実に保持できることによって、乗員の頚部の保護が可能
となる。つまり、ヘッドレスト3を支持したヘッドレス
トホルダ9を支持したヘッドレスト支持部材7が、サイ
ドフレーム5,5間に架設されているので、乗員の二次
衝突力が発生したときには、ヘッドレスト3の前後移動
が適切に行われ、乗員の頸部の保護がより確実に行われ
る。また、ヘッドレスト支持部材7に支持された受圧部
材8は、受圧プレート29を介しているので、乗員の着
座位置がアウトポジション、即ち予測されない位置に着
座していても、受圧プレート29は大きいので、確実に
受圧し、受圧部材8への荷重の伝達が確実となる。かか
る回転制御は、瞬時に行われることは勿論である。
【0044】こうして、乗員の背中が、衝撃によって、
後ろ側RRに移動することで、残される挙動をするはず
の乗員の頭部が、ヘッドレスト3の前側FRへの移動に
より、確実に保持されることになる。しかも、この状態
で、前記直線部14の下端部である曲折部20は、前側
に「く」の字状に曲がっているので、受圧部材8が後ろ
側RRに移動した時に、受圧部材8が後ろ側RRに出っ
張らず、後席乗員との空間が確保されることになる。
【0045】また、前記ヘッドレストホルダ9に対し
て、前記ヘッドレスト3のステイ13,13が上下移動
自在に支持されてなるので、体格の異なる乗員の頭部の
位置に適宜ヘッドレスト3を合致させることができる。
【0046】また、シートバック2は、サイドフレーム
5,5と、アッパクロスメンバ10と、ロアクロスメン
バ11とにより方形をなすので、シートバック1の強度
が著しく向上し、二次衝突を受圧する受圧部材8を支持
するヘッドレスト支持部材7が変形するような支障を来
すようなことがない。
【0047】また、前記受圧部材8は、テンションスプ
リング12により、前側FRに付勢されてなると共に着
座荷重では伸長せず、追突に伴う衝撃荷重でのみ伸長可
能なるので、通常時の乗員の着座やリラックス状態にお
いては、該乗員の背中による背凭れ荷重に対応してテン
ションスプリング12が伸長せず、S字スプリング35
により快適に乗員の背中部を保持できることになる。ま
た、追突による二次衝突による荷重が加わった時には、
テンションスプリング12のコイルスプリング15aが
伸張することが可能であるので、受圧部材8が移動する
ことに支障を与えないことになり、確実に移動できる。
【0048】二次衝突により、ヘッドレスト3が前側F
Rに回転して乗員の頸部を保護可能なる状態になった
時、アッパクロスメンバ10のストッパ面10aに支持
された緩衝部材16の第2緩衝部16bに、前記ヘッド
レスト支持部材7に支持された受圧部材8がぶつかるこ
とにより、ヘッドレスト3の前側FRへの回転角度を制
限できるので、異常にヘッドレスト3が前側FRに回転
してしまう不具合の発生は阻止される。つまり、一つの
緩衝部材16でもって、ヘッドレスト3の立設停止位置
及び前側回転停止位置が決まるため、製造原価が安価と
なる。また、位置精度が出しやすくなる。
【0049】追突に伴う衝撃荷重を受け得る位置である
乗員の背中に相当する受圧部材8が、正面視で略I字状
であるし、受圧プレート29により大きく保護されてい
るので、突起部が存在せず、その分、受圧用の作動板な
どが不用となり、安価であると共に受圧部材8が1本だ
けであり、著しい軽量化が図れる。
【0050】前記ヘッドレスト3を支持したヘッドレス
トホルダ9を支持したヘッドレスト支持部材7が、上面
部7aと後面部7bとブラケット7dとにより一体に形
成されてなるので、個々の部材の支持手段を不要とし、
支持することによって生じるひずみの発生がないことに
なる。従って、ヘッドレスト3のステー13の操作力に
バラツキが生ぜず、常に安定した操作力のヘッドレスト
を得られる。
【0051】前記ヘッドレスト支持部材7の第1貫通孔
19と、第2貫通孔19とが、一体のヘッドレスト支持
部材7に形成されてなるので、両貫通孔19,19の中
心位置が確実に直線上に形成されてなり、ヘッドレスト
3を上下動させる際にスムースに上下動できるし、擦れ
音が発生しない。
【0052】前記作動説明で、乗員の頭部が、ヘッドレ
スト3の移動により、確実に保持されるとしたが、ヘッ
ドレスト3の移動と、シートバック1の移動とは、相対
的なものであり、乗員の背中によってシートバック1が
後ろ側RRに移動しても、乗員の頭部に対してヘッドレ
スト3が移動せず、その位置に保持されることで、乗員
の頭部が保護されるものと説明されるものも含むもので
ある。
【0053】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、操作手
段を操作することで、サポートギアを介してサポートア
ームが移動してランバープレートは適宜の位置へ移動で
きるので、その適宜の位置で、乗員の腰椎を保持できる
ので、支持感を適切に与えることのできる。また、乗員
の腰椎によって、後ろ側への荷重が加わると、操作手段
を操作していないにも係わらず、該ランバープレートを
保持したサポートアームが回転することが可能であるか
ら、ランバープレートが後ろ側に移動でき、腰椎に圧迫
感を与えることがない。換言すると、ソフト感を与える
ことができる。
【0054】請求項2に記載の発明によれば、弾性部材
が常時ロッドを前側に付勢しているので、操作手段によ
るランバープレートの前側への移動は、軽い操作力です
む。また、後ろ側へランバープレートを動かすと、弾性
部材は一方と他方との間で撓むので、前側への復帰力が
高まり、速い速度で復帰できる。
【0055】請求項3に記載の発明によれば、ヘッドレ
ストを支持したヘッドレストホルダを支持したヘッドレ
スト支持部材が、サイドフレーム間に架設されているの
で、乗員の二次衝突力が発生したときには、ヘッドレス
トの前後移動が適切に行われ、乗員の頸部の保護がより
確実に行われる。また、ヘッドレスト支持部材に支持さ
れた受圧部材は、受圧プレートを介していることによ
り、乗員の着座位置がアウトポジションであっても、受
圧プレートは大きいので、確実に受圧し、受圧部材への
荷重の伝達が確実となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るシートバックを示
す正面図。
【図2】図1の側面図。
【図3】図1のSA−SA線に係る断面図。
【図4】図1の分解斜視図。
【図5】図4のヘッドレスト支持部材を下側から見た分
解斜視図。
【図6】図5の要部の組立後の断面図。
【図7】図1の作動後における要部拡大断面図。
【図8】図1のランバーサポート機構の正面図。
【図9】図8のSB−SB線に係る断面視図。
【図10】図9のSC−SC線に係る断面視図。
【図11】図9のランバープレートを前側に移動させた
状態の作動説明用断面視図。
【図12】図9のランバープレートを後側に移動させた
状態の作動説明用断面視図。
【符号の説明】
1 自動車のシート(乗り物のシート) 2 シートバック 3 ヘッドレスト 4 シートバックフレーム 5 サイドフレーム 7 ヘッドレスト支持部材 8 受圧部材 9 ヘッドレストホルダ 22 操作手段 23 ピン 24 サポートギア 25 サポートアーム 26 ロッド 26a ロッドの一方 26b ロッドの他方 27 ランバープレート 28 弾性部材 28a 弾性部材の一方 28b 弾性部材の他方 29 受圧プレート FR 前側 RR 後ろ側 UP 上側 LWR 下側
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 崇久 神奈川県綾瀬市小園771番地 ジョンソン コントロールズ オートモーティブ シ ステムズ株式会社内 (72)発明者 宮澤 昌彰 神奈川県綾瀬市小園771番地 ジョンソン コントロールズ オートモーティブ シ ステムズ株式会社内 Fターム(参考) 3B084 DB09 DD01 HA04 3B087 DC07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートバックフレームのサイドフレーム
    の一方に回転自在に軸支されてなる操作手段及びピン
    と、該ピンに回転自在に軸支されてなると共に前記操作
    手段の操作によって前記ピンを中心に所定角度の回転が
    可能なるサポートギアと、前記ピンに対して前記サポー
    トギアに重合して回転自在に軸支されてなるサポートア
    ームと、該サポートアームに一方が保持され且つ他方が
    前記サイドフレームの他方に回転自在に軸支されてなる
    ロッドと、該ロッドに支持されてなるランバープレート
    とより構成されてなり、 前記サポートアームは、前記サポートギアを前側に回転
    させることにより同方向に回転付勢され、前記ランバー
    プレートに入力された荷重によりサポートギアから離れ
    て後ろ側へ回転自在なることを特徴とする乗り物用シー
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の乗り物用シートであっ
    て、 前記ピンには、弾性部材が配設されてなり、一方が常時
    ロッドを前側に回転付勢してなり、他方が前記サポート
    ギアに係合されてなることを特徴とする乗り物用シー
    ト。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の乗り物用
    シートであって、 前記サイドフレームの上端部間には、ヘッドレスト支持
    部材が前後に回転自在に架設されてなり、該ヘッドレス
    ト支持部材には、ヘッドレストを保持するヘッドレスト
    ホルダ及び前記ランバープレートの上端部に隣接されて
    なる受圧部材が配設されてなり、 前記受圧部材は、追突に伴う乗員による二次衝撃荷重を
    受け得る位置に配されてなり、 前記シートバックフレームの下端部には、回転自在に支
    持された受圧プレートが、前記ランバープレート及び前
    記受圧部材の前側に配設されてなることを特徴とする乗
    り物用シート。
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