JP2002344555A - 負帰還増幅器の位相制御方法及びそれを用いた負帰還増幅器 - Google Patents

負帰還増幅器の位相制御方法及びそれを用いた負帰還増幅器

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JP2002344555A
JP2002344555A JP2001142882A JP2001142882A JP2002344555A JP 2002344555 A JP2002344555 A JP 2002344555A JP 2001142882 A JP2001142882 A JP 2001142882A JP 2001142882 A JP2001142882 A JP 2001142882A JP 2002344555 A JP2002344555 A JP 2002344555A
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Masayuki Kanazawa
昌幸 金澤
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Hitachi Kokusai Electric Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ローカル信号の位相シフト量を調節して負帰還
増幅器を安定化させる、カーテシアンループ方式の負帰
還増幅器において、高精度の位相差検出回路やパルス回
路から構成される位相制御回路を使用せずに位相回りを
検出してローカル信号の位相を調整することが可能な、
負帰還増幅器の位相制御方法を提供する。 【解決手段】位相回りによって発生するスプリアスの電
力を検出し、検出したスプリアス電力を位相制御部に入
力して位相制御部が当該スプリアス電力を低減するよう
な制御情報を移相器に出力し、移相器の位相シフト量を
調節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変調信号を電力増
幅する増幅器の非線形歪みを補償するカーテシアンルー
プ方式負帰還増幅器の位相制御方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】カーテシアンループ方式の負帰還増幅器
は、QPSK(Qaudrature Phase Shift Keying)変調方式
や 16 値 QAM(Qaudrature Amplitude Modulation)変
調方式等のデジタル無線通信システムにおいて、送信機
における電力増幅器の非線形歪みを補償する電力増幅器
として利用される。このような負帰還増幅器では、一般
に、順方向回路または帰還回路に入力するローカル信号
の位相を調整して負帰還増幅器を安定に動作させるが、
この位相調整が不適切であると負帰還増幅器が不安定と
なり、最悪の場合には発振を生じて他の通信システムに
対して妨害を与える欠点がある。負帰還増幅器のローカ
ル信号の位相制御方法には幾つかあり、代表的な一例に
特許第 1848297 号と特許第 2746133 号公報に記載され
たものがある。以下、前者の公報に開示された位相制御
方法を図2によって説明し、後者の公報に開示された位
相制御方法を図3によって説明する。
【0003】図2は、従来の負帰還増幅器の構成を示す
ブロック図である。図2において、入力ベースバンド信
号の同相成分 I が、入力端子 1aを介して減算器 2a に
被減算値として入力し、直交成分 Q が、入力端子 1bを
介して減算器 2b に被減算値として入力する。減算器 2
a には、直交復調器 11 の出力である帰還ベースバンド
信号の同相成分 FI が減算値として入力し、減算器 2a
は、減算出力信号 Ia =( I - FI )をループフィルタ
( LF )3a に出力する。同様に、減算器 2b には、直
交復調器 11 の出力である帰還ベースバンド信号の直交
成分 FQ が減算値として入力し、減算器 2b は、減算出
力信号 Qa =( Q - FQ)をループフィルタ( LF )3b
に出力する。ループフィルタ 3a は、減算出力信号 Ia
を帯域制限し、ループフィルタ 3bは、減算出力信号 Ib
を帯域制限して、帯域制限されたそれぞれの信号を直
交変調器 4 に出力する。
【0004】一方、局発回路 12 は、ローカル信号 LO1
を発生し、直交変調器 4 と移相器14 とに出力する。
直交変調器 4 は、ループフィルタ 3aと3b からそれぞ
れ入力される帯域制限された同相成分 IaとIb によっ
て、ローカル信号 LO1 を直交変調して出力信号(被変
調波信号)Ma を電力増幅器(PA)6 と位相差検出器 15
に出力する。この出力信号 Ma は、電力増幅器 6 で電
力増幅された後、アンテナ 8 より空中に放射される。
また、電力増幅器 6 の出力の一部は、方向性結合器等
の分岐手段によって分岐されて、減衰器( ATT )9 に
与えられる。減衰器 9 は、分岐した信号を所定のレベ
ルまで減衰し、減衰した信号(信号 Mc )を直交復調器
11 に出力する。直交復調器 11 は、信号 Mc を、移相
器 14 の出力であるローカル信号 LO1を用いて直交復調
し、帰還ベースバンド信号の同相成分 FI を減算器 2a
に出力し、直交成分 FQ を減算器 2b に出力する。これ
によって、帰還ベースバンド信号の同相成分 FI と直交
成分 FQ とが、減算器 2a と2b にそれぞれ与えられ、
減算器 2a と2b において、入力ベースバンド信号の同
相成分 I と直交成分 Q にそれぞれ負帰還されるため、
電力増幅器 6の非線形歪みが補償される。
【0005】この負帰還増幅器は、一般に、帰還路のル
ープ長や電力増幅器の位相特性等によって、入力ベース
バンド信号に比べて帰還ベースバンド信号が遅延してい
る。このため、両者の位相関係が異なってくる。さら
に、構成するデバイスの温度特性やアンテナの負荷変動
等によって、その遅延量が変動して位相回りが生じる。
その結果、負帰還増幅器が不安定となり最悪の場合に発
振を起こす。そこで、開示された負帰還増幅器では、直
交変調器 4 の出力信号 Ma と直交復調器 11 の入力信
号 Mc を、それぞれ位相差検出回路 15 に入力して、両
者の位相差(△θ)を表す位相差信号 PCx を検出し、
移相器 14 に出力する。移相器 14 は、この位相差Δθ
が最小になるように、局発回路 12 から与えられるロー
カル信号 LO1 に対する位相シフト量を調節する。この
ローカル信号 LO1 の位相シフト制御の結果、2つの信
号 MaとMc の位相がほぼ一致し、上述の位相回りの発生
を低減し負帰還増幅器の不安定化を回避することができ
る。
【0006】次に、位相制御方法の第2の従来例を、図
3によって説明する。図3は、従来の負帰還増幅器の構
成を示すブロック図である。今まで説明した構成要素と
同一の機能の構成要素には同一の番号を付した。ここで
開示された負帰還増幅器におけるローカル位相の制御方
法は、入力ベースバンド信号の同相成分 I と直交成分
Q 及び、帰還ベースバンド信号の同相成分 FI と直交成
分 FQ を位相制御回路 16 に入力する。位相制御回路 1
6 は、両者のベクトルの位相を比較して、両者のベクト
ル位相差を表す制御信号 Pca を検出し、移相器 14′に
出力する。移相器 14′は、制御信号 Pca に基づいて、
局発回路 12 から与えられるローカル信号 LO1 に対す
る位相シフト量を制御する。
【0007】図9は、図3に用いた位相制御回路 16 の
詳細な構成を示すブロック図である。図9において、入
力ベースバンド信号の同相成分 I を、端子 601 を介し
てリミッタ 605 に出力し、入力ベースバンド信号の直
交成分 Q を、端子 602 を介してリミッタ 606に出力す
る。そして、帰還ベースバンド信号の同相成分 FI を、
端子 603 を介してリミッタ 607 に出力し、帰還ベース
バンド信号の直交成分FQ を、端子 604 を介してリミッ
タ 608 に出力する。リミッタ 605 〜 608 は、それぞ
れに入力する信号を振幅制限してパルス波形に整形し、
入力する信号の極性を示す極性信号 IS ,QS ,FIS ,F
QS を位相回り判定回路 609 にそれぞれ出力する。この
とき、入力する信号が“正”極性ならば“ H(ハイ)”
レベル、“負”極性ならば“ L(ロー)”レベルの極性
信号を出力する。
【0008】位相回り判定回路 609 は、入力ベースバ
ンド信号ベクトルに対応する入力ベースバンド信号の同
相成分 I と直交成分 Q のそれぞれの極性信号 IS とQS
と、帰還ベースバンド信号ベクトルに対応する帰還ベ
ースバンド信号の同相成分 FI と直交成分 FQ のそれぞ
れの極性信号 FIS とFQS を入力し、入力ベースバンド
信号ベクトルに対する帰還ベースバンド信号ベクトルの
位相の遅れ進みを判定する。この位相遅れ進みの判定
は、極性信号 IS および QS がゼロクロスする時に行な
う。位相回り判定回路 609 は、この位相遅れ進みの判
定結果を、位相遅れが“ H”レベル,位相進みが“ L
”レベルの位相遅れ進み信号 D としてカウンタ 610に
出力する。また、位相回り判定回路 609 は、位相遅れ
進み信号 D とは別に、カウンタ動作信号 Cd をカウン
タ 610 に出力する。このカウンタ動作信号 Cd は、入
力ベースバンド信号の同相成分 I (極性信号 IS )、
および直交成分 Q(極性信号QS )がゼロクロスすると
きに、“ ON ”状態となる信号である。カウンタ 610
は、カウンタ動作信号 Cd が“ ON ”のときに動作し、
位相遅れ進み信号 D が“ H ”レベル(入力ベースバン
ド信号ベクトルに対して帰還ベースバンド信号ベクトル
が遅れている場合)のときにカウントアップし、位相遅
れ進み信号 D が“ L ”レベル(入力ベースバンド信号
ベクトルに対して帰還ベースバンド信号ベクトルが進ん
でいる場合)のときにカウントダウンし、N 本(N は整
数)の信号線により N ビットのカウント値 C を正弦波
テーブル 611 と余弦波テーブル 612 に出力する。この
カウント値 C は、入力ベースバンド信号ベクトルに対
する帰還ベースバンド信号ベクトルの位相回りに対応し
た値である。
【0009】正弦波テーブル 611 は、カウンタ値 C に
対応する正弦波値を格納しており、入力するカウンタ値
C に対応する正弦値を D/A 変換器 613に出力する。ま
た、余弦波テーブル 612 は、カウント値 C に対する余
弦値を格納しており、入力するカウンタ値 C に対応す
る余弦値を D/A 変換器 614に出力する。カウンタ値 C
と正弦波テーブル 611 および余弦波テーブル 612 の出
力する位相情報とは、例えば、カウント値 C の N 個の
信号値がすべて 1 の場合を 2π[ラジアン]、全て 0
の場合を 0[ラジアン]に対応させることにより、2π/
N ステップで関係付けることが可能である。ここで、
正弦波テーブル 611 および余弦波テーブル 612 は、例
えば、ROM(Read Only Memory )で構成する。
【0010】D/A 変換器 613 は、帰還ベースバンド信
号ベクトルの同相成分 I に対応した位相制御信号 PCa
( Ip )を出力し、D/A 変換器 614 は、帰還ベースバ
ンド信号ベクトルの直交成分 Q に対応した位相制御信
号 PCa( Qp )を出力する。この同相成分位相制御信号
PCa( Ip )と直交成分位相制御信号 PCa( Qp )の合
成ベクトル(位相制御電圧 PCa )が移相器 14′の位相
シフト量を制御する。この制御の結果、2つの信号 Ma
とMc の位相がほぼ一致し、負帰還増幅器は前述の位相
回りによる不安定化を回避することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術には、
以下の問題点が有る。先ず、図2の負帰還増幅器では、
2つの信号 MaとMc の間の位相制御をフィードフォワー
ド制御しているため、位相差の検出精度が悪いと、位相
制御の精度が落ちる欠点があった。また、信号 Ma と位
相差検出回路の入力間と、信号 Mc と位相差検出回路の
入力間に関わる信号遅延量の差が大きい場合には、この
遅延によって位相差検出の誤差が更に悪くなる欠点もあ
った。さらに、図3の負帰還増幅器では、入力ベースバ
ンド信号のベクトルに対する帰還ベースバンド信号のベ
クトルの位相の進み/遅れを判定するため、4つの入力
信号をパルス化してゼロクロスの方向および符号から位
相の進み/遅れを判定するロジック部と、判定した位相
回りよりローカルの位相シフト量に対応したカウンタを
アップ/ダウン制御するカウンタ部からなる構成される
専用のデジタル回路が必要となり、さらに、デジタル回
路からのパルス及びクロックのリークによる送信スプリ
アスが発生する問題が避けられな欠点がある。また、図
2および図3に示した従来の位相制御の方法は、いずれ
も、2系統間の信号(あるいはベクトル)の位相差を検
出することが基本になっているため、位相差検出器の性
能や位相制御回路のハード構成に深く依存する欠点があ
る。本発明の目的は、上記のような欠点を除去し、高精
度の位相差検出回路やパルス回路から構成される位相制
御回路を使用せずに位相回りを検出して、ローカル信号
の位相を調整することが可能な、負帰還増幅器の位相制
御方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の負帰還増幅器の位相制御方法は、位相回
りによって発生するスプリアス成分の電力を検出し、当
該検出した電力の大きさ(スカラー量)に応じて移相器
に設定する位相シフト量を調整する。即ち、本発明の負
帰還増幅器の位相制御方法は、入力信号によってローカ
ル信号を変調する直交変調器と、直交変調器の出力の変
調信号を電力増幅して出力する電力増幅器と、電力増幅
器の出力信号の一部を帰還信号として分岐する分岐手段
と、帰還信号とローカル信号とによって直交復調し帰還
ベースバンド信号の同相成分と直交成分とを出力する直
交復調器と、直交復調器または直交変調器に与えるロー
カル信号の位相シフト量を調節する移相器とを備え、電
力増幅器の発生する非線形歪みを補償する負帰還増幅器
において、帰還信号のスプリアスの電力を検出し、スプ
リアスの電力を低減するように移相器の位相シフト量を
調節し、スプリアスの発生を抑え位相回りを低減するも
のである。さらに、帰還信号のスプリアスの電力を検出
する場合に、変調信号の中心周波数より所定周波数上側
及び下側の帰還信号の電力をスプリアスの電力として検
出し、検出した上側と下側のスプリアスの電力に基づい
て移相器の位相シフト量を調節し、スプリアスの発生を
抑え位相回りを低減する。
【0013】またさらに、本発明の負帰還増幅器の位相
制御方法は、変調信号の中心周波数より所定周波数上側
または下側の帰還信号の電力を第1のスプリアスの電力
として検出し、変調信号の中心周波数より所定周波数上
側または下側の帰還ベースバンド信号の同相成分または
直交成分のいずれか1つの電力を第2のスプリアスの電
力として検出し、検出した第1と第2のスプリアスの電
力の論理積を算出し、第1または第2のスプリアスの電
力に基づいて、移相器の位相シフト量を算出し、論理積
に基づいて、移相器の位相シフトの方向を判定すること
によって、移相器の位相シフト量を調節し、スプリアス
の発生を抑え位相回りを低減するものである。
【0014】また、本発明の負帰還増幅器は、入力信号
によってローカル信号を変調する直交変調器と、直交変
調器の出力の変調信号を電力増幅して出力する電力増幅
器と、電力増幅器の出力信号の一部を帰還信号として分
岐する分岐手段と、帰還信号とローカル信号とによって
直交復調し帰還ベースバンド信号の同相成分と直交成分
とを出力する直交復調器と、直交復調器または直交変調
器に与えるローカル信号の位相シフト量を調節する移相
器とを備え、電力増幅器の発生する非線形歪みを補償す
る負帰還増幅器において、帰還信号からスプリアスの電
力を検出する手段と、検出したスプリアスの電力情報に
基づいて、位相シフト量を調節する制御情報を移相器に
出力するものである。さらに、本発明の負帰還増幅器の
位相制御手段は、スプリアスの電力情報から位相回りを
判定し、スプリアスの電力を低減するように位相シフト
量を調節し、スプリアスの発生を抑え位相回りを低減す
る。また、本発明の負帰還増幅器のスプリアスの電力を
検出する手段は、ローパスフィルタ回路とハイパスフィ
ルタ回路とから構成される。更にまた、本発明の負帰還
増幅器において、ローパスフィルタ回路は変調信号の中
心周波数から所定周波数下側の周波数帯域を通過させる
フィルタであり、ハイパスフィルタ回路は、変調信号の
中心周波数から所定周波数上側の周波数帯域を通過させ
るフィルタである。
【0015】また、本発明の負帰還増幅器は、ベースバ
ンド信号の同相成分 I から帰還ベースバンド信号の同
相成分 FI を減算する同相成分帰還手段と、ベースバン
ド信号の直交成分 Q から帰還ベースバンド信号の直交
成分 FQ を減算する直交成分帰還手段と、同相成分帰還
手段と直交成分帰還手段との出力信号をそれぞれ帯域制
限するループフィルタと、帯域制限された信号によって
ローカル信号を直交変調する直交変調器と、直交変調器
の出力する変調信号を電力増幅して出力する電力増幅器
と、電力増幅器の出力信号の一部を帰還信号として分岐
する手段と、ローカル信号と帰還信号とによって直交復
調し、帰還ベースバンド信号の同相成分FI と直交成分
FQ とを出力する直交復調器と、直交復調器または直交
変調器のローカル信号の位相をシフトする移相器と、帰
還信号のスプリアスの電力を検出する検出手段と、検出
したスプリアスの電力情報を入力して位相シフト量を調
節する制御情報を移相器に出力する位相制御手段を備
え、スプリアスの発生を抑え位相回りを低減したもので
ある。そしてまた、本発明の負帰還増幅器の位相制御手
段は、スプリアスの電力情報から位相回りを判定して、
スプリアスの電力を低減するように位相シフト量を調節
し、スプリアスの発生を抑え位相回りを低減するもので
ある。さらに、本発明の負帰還増幅器の検出手段は、帰
還信号の低周波数成分を通過させるローパスフィルタ
と、帰還信号の高周波数成分を通過させるハイパスフィ
ルタとを含むものである。
【0016】また、本発明の負帰還増幅器は、ベースバ
ンド信号の同相成分 I から帰還ベースバンド信号の同
相成分 FI を減算する同相成分帰還手段と、ベースバン
ド信号の直交成分 Q から帰還ベースバンド信号の直交
成分 FQ を減算する直交成分帰還手段と、同相成分帰還
手段と直交成分帰還手段との出力信号をそれぞれ帯域制
限するループフィルタと、帯域制限された信号によって
ローカル信号を直交変調する直交変調器と、直交変調器
の出力する変調信号を電力増幅して出力する電力増幅器
と、電力増幅器の出力信号の一部を帰還信号として分岐
する手段と、ローカル信号と帰還信号とによって直交復
調し、帰還ベースバンド信号の同相成分FI と直交成分
FQ とを出力する直交復調器と、直交復調器または直交
変調器のローカル信号の位相をシフトする移相器と、帰
還信号から第1のスプリアスの電力を検出する第1の検
出手段と、同相成分 FI または直交成分 FQ のいずれか
から、第2のスプリアスの電力を検出する第2の検出手
段と、第1のスプリアスの電力と第2のスプリアスの電
力の情報を入力して位相シフト量を調節する制御情報を
移相器に出力する位相制御手段を備え、スプリアスの発
生を抑え位相回りを低減したものである。また、本発明
の負帰還増幅器の第1の検出手段は、帰還信号の低周波
数成分を通過させるローパスフィルタまたは帰還信号の
高周波数成分を通過させるハイパスフィルタによって抽
出した信号から電力を検出し、第2の検出手段は、同相
成分 FI または直交成分 FQ のいずれかの高周波数成分
を通過させるハイパスフィルタによって抽出した信号か
ら電力を検出するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の位相制御方法の第1の実
施例を図1によって説明する。図1は、本発明の一実施
例のアップコンバート方式を用いた負帰還増幅器の構成
を示すブロック図である。図1において、入力ベースバ
ンド信号の同相成分 I が、入力端子 1aを介して減算器
2a に被減算値として入力し、直交成分 Q が、入力端
子 1bを介して減算器 2b に被減算値として入力する。
減算器 2a には、直交復調器 11 の出力である帰還ベー
スバンド信号の同相成分 FI が減算値として入力し、減
算器 2a は、減算出力信号 Ia =( I - FI )をループ
フィルタ( LF )3a に出力する。同様に、減算器 2b
には、直交復調器 11 の出力である帰還ベースバンド信
号の直交成分 FQ が減算値として入力し、減算器 2b
は、減算出力信号 Qa =( Q - FQ)をループフィルタ
( LF )3b に出力する。ループフィルタ 3a は、減算
出力信号 Ia を帯域制限し、ループフィルタ 3bは、減
算出力信号 Ib を帯域制限して、帯域制限されたそれぞ
れの信号を直交変調器 4 に出力する。上記回路では、
減算器 2a と減算器 2b において、入力ベースバンド信
号と帰還ベースバンド信号との間の位相差を 0 度に調
整する。もし、入力ベースバンド信号と帰還ベースバン
ド信号との間の位相差を 180 度に調整するならば、減
算器 2a と減算器 2b の替わりに加算器を用い、同相成
分と直交成分それぞれについて、入力ベースバンド信号
と帰還ベースバンド信号を加算する。
【0018】一方、局発回路 12 は、ローカル信号 LO1
を発生し、直交変調器 4 と移相器14″とに出力する。
また、局発回路 13 は、ローカル信号 LO2 を発生し、
ミキサ 5 とミキサ 10とに出力する。直交変調器 4
は、ループフィルタ 3aと3b からそれぞれ入力される帯
域制限された同相成分 IaとIb によって、ローカル信号
LO1 を直交変調して出力信号(被変調波信号)Ma をミ
キサ 5 に出力する。ミキサ 5 は、直交変調器 4 の出
力信号 Ma をローカル信号 LO2 とミキシングして無線
周波数にアップコンバートし、電力増幅器 6 に出力す
る。電力増幅器 6 は入力された信号を所定の電力レベ
ルに電力増幅した後、方向性結合器 7 を介してアンテ
ナ 8 より空中に放射する。
【0019】また、電力増幅器 6 の出力の一部は、方
向性結合器 7 によって分岐されて、減衰器 9 に与えら
れる。減衰器 9 は、分岐した信号を所定のレベルまで
減衰し、減衰した信号をミキサ 10 に出力する。ミキサ
10 は、入力した信号をローカル信号 LO2 とミキシン
グしてダウンコンバートし、ダウンコンバートした信号
Mc を直交復調器 11 に出力する。直交復調器 11 は、
信号 Mc を、移相器 14″の出力であるローカル信号 LO
1を用いて直交復調し、帰還ベースバンド信号の同相成
分 FI を減算器 2a に出力し、直交成分 FQ を減算器 2
b に出力する。これによって、帰還ベースバンド信号の
同相成分 FI と直交成分 FQ とが、減算器 2a と2b に
それぞれ与えられ、減算器 2a と2b において、入力ベ
ースバンド信号の同相成分 I と直交成分 Q にそれぞれ
負帰還されるため、電力増幅器 6の非線形歪みが補償さ
れる。
【0020】そして、直交復調器 11 に入力する信号 M
c の一部は、ローパスフィルタ( LPF )17 とハイパス
フィルタ( HPF )18 に与えられる。ローパスフィルタ
17 は、入力された信号 Mc の一部について、中心周波
数に対して下側のスプリアス成分を通過させ、電力検出
器 19a に出力し、ハイパスフィルタ 18 は、中心周波
数に対して上側のスプリアス成分を通過させ、電力検出
器 19b に出力する。電力検出器 19aと19b はそれぞ
れ、スプリアス残分の電力 P1とP2 を検出して、位相制
御部 20 出力し、位相制御部 20 は、入力したスプリア
ス電力(スカラー量)P1 とP2 を減少させるような位相
制御情報 PCz を移相器 14″に出力してローカル信号の
位相を制御する。移相器 14″は、制御信号 PCz に基づ
いて、局発回路 12 から与えられるローカル信号 LO1
に対する位相シフト量を調節する。この制御の結果、信
号 Ma と信号 Mc の位相がほぼ一致するように制御さ
れ、前述の位相回り特性による不安定化が回避される。
【0021】本位相制御の方法を、さらに、図5と図6
を用いて詳しく説明する。図5は、位相回りとスプリア
スの関係を説明するための図であり、ローパスフィルタ
( LPF )17 およびハイパスフィルタ( HPF )18 の周
波数特性の関係を表している。横軸は周波数、縦軸は電
力( W )を示す。図5(a)は理想状態、図5(b)は位相
遅れ状態、図5(c)は位相進み状態を示す。図5におい
て、LPF 17 の周波数特性は、その遮断周波数 fc1 が f
1 < fc1< f0( f0 は入力信号の中心周波数)で、入
力信号を十分に減衰させ、且つ、周波数 f1 が通過域に
含まれる関係とする。他方、HPF 18 の周波数特性は、
遮断周波数 fc2 が f0 < fc2 < f2 で、信号を十分に
減衰させ、且つ、周波数 f2 が通過域に含まれる関係と
する。
【0022】周波数 f1( = f0 ? fx )は、位相の遅
れによって信号の下側に発生するスプリアス成分の周波
数で、周波数 f2( = f0 + fx )は、位相の進みによっ
て信号の上側に発生するスプリアス成分の周波数であ
る。ここで fx は、負帰還増幅器のループ帯域に関連す
る値で、負帰還増幅器に位相回りが発生してループの安
定度が低下すると、入力信号の中心周波数 f0 に対し
て、離調周波数が±fx の特定の周波数( f1 または f2
)にスペクトラムの盛り上がり(スペクトラム成分)
が発生する。図5(a)は、位相回りがない理想状態にお
ける送信スペクトラムであり、スペクトラムには上記の
スプリアス成分は無く、信号成分のみのため、電力検出
器 19aと19b の出力は、P1 = P2 =0 となる。図5(b)
は、位相遅れが生じた場合の送信スペクトラムで、スプ
リアス成分が周波数 f1 に発生していることを示す。ま
た図5(c)は、位相進みが生じた場合の送信スペクトラ
ムで、スプリアス成分が周波数 f2 に発生していること
を示す。上述のように、位相の遅れ/進みの関係によっ
て、スプリアス成分が信号 f0の下側の f1 又は上側の
f2 に発生する。
【0023】図6は、位相回りとスプリアス電力 P1とP
2 の関係の一例を説明するための図である。横軸は位相
回り(度)、縦軸はスプリアス電力( W )を示す。ス
プリアス成分の電力 P1とP2 は、位相回りの量に比例し
て増加する関係にあるため、位相制御部 20 は、入力し
たスプリアス電力 P1とP2 の大きさから位相回りの方向
(遅れているか、進んでいるか)と位相量を判定するこ
とが可能となる。その結果として、位相制御部 20 は、
スプリアス電力が減少するような位相制御情報 PCz を
移相器14″に出力してローカル信号 LO1 の位相を制御
する。例えば、検出した電力が、P1 = 0 、P2 = LV1
(図6の A 点)ならば、ローカル信号LO1 の位相を -
Q1 だけシフトさせる位相制御情報 PCz を移相器 14″
に出力する。( LV1 は、所定のしきい値)以上のよう
な位相制御の結果、位相回りが 0 になるように制御さ
れる。
【0024】なお、上述の制御の一例は、検出した電力
値をもとに図6の関係から位相回り量を求めてローカル
位相を当該位相量だけ逆方向にシフトする方法である
が、スプリアス電力 P1とP2 から位相回りの方向のみを
検出し、検出した方向と逆方向に移相器 14″の位相を
段階的にシフトする方法を用いることも可能である。さ
らにまた、他の位相制御方法として、スプリアス電力 P
1とP2 に対して一定の許容値(例えば図5、図6の所定
のしきい値 LV2 )を設けて、スプリアス電力がこれを
超過した場合のみ上述した位相制御の機能を動作させて
も良い。
【0025】スプリアス電力 P1とP2 を検出する回路の
一実施例を図7に示す。図7は、信号 Mc のスプリアス
成分を検出するための検出回路の構成の一例を示すブロ
ック図である。本実施例では、LPF 17 と HPF 18 をア
ナログフィルタ、電力検出器19aと19b をダイオード検
波器で構成したもので、容易に実現が可能である。
【0026】次に、本発明の位相制御方法の第2の実施
例を図4によって説明する。図4は本発明の一実施例の
負帰還増幅器の構成を示すブロック図である。図1で説
明した構成要素と同一の機能の構成要素には同一の番号
を付した。図4の負帰還増幅器の構成は、図1の構成に
対して、LPF 17 の替わりにバンドパスフィルタ( BPF
)21 、HPF 18 の替わりにHPF 22 、電力検出器 19a
の替わりに電力検出器 19a′、電力検出器 19b の替わ
りに電力検出器 19b′、位相制御器 20 の替わりに位相
制御器 20′を設けたものである。また、 HPF 22 の入
力信号を、直交復調器 11 から出力される帰還ベースバ
ンド信号の直交成分 FQ としている。図4において、直
交復調器 11 に入力する信号 Mc の一部は、BPF 21 に
与えられる。この BPF 21 は、例えば、図1における L
PF 17 または HPF 18 のどちらか一方を使用する。
【0027】例えば、スプリアス成分(図5の周波数 f
1 または f2 の成分)だけを通過させ、電力検出器 19
a′は、電力 Px( BPF 21 が LPF 17 の場合には、電力
Pxがスプリアス電力 P1 に相当し、BPF 21 が HPF 18
の場合は、電力 Px が スプリアス電力 P2 に相当す
る)を検出して位相制御部 20′に出力する。さらに、
帰還ベースバンド信号の同相成分 FI 又は直交成分 FQ
(本実施例では直交成分 FQ の場合を示している)が、
HPF 22 に入力され、スプリアス成分(周波数 fx の成
分)だけがHPF 22 を通過し、電力検出器 19b′によっ
て電力Py として検出されて位相制御部 20′に与えられ
る。位相制御部 20′は、検出されたスプリアス電力 Px
、Py を減少させる位相制御情報 PCz を移相器 14″に
出力してローカル信号 LO1 の位相を制御する。この制
御の結果、信号 Ma と信号 Mc の位相がほぼ一致するよ
うに制御され、前述の位相回り特性による不安定化を回
避することができる。
【0028】本位相制御の方法を、さらに、図8を用い
て詳しく説明する。図8は帰還ベースバンド信号のスペ
クトラムと HPF 22 の周波数特性の関係を説明するため
の図である。横軸は周波数、縦軸は電力( W )を示
す。図4において位相回りが発生すると、帰還ベースバ
ンド信号には、図8に示す周波数 fx にスプリアス成分
が生じる。位相制御部 20′は、電力検出器 19a′およ
び 19b′から与えられるスプリアス電力 Py および Px
から、移相器 14″の位相シフト量とその方向とを決定
する。例えば、BPF 21 が LPF 17 であって、スプリア
ス電力 Px が Px = P1 であるとすると、位相遅れが発
生した場合のスプリアス電力は、Px( = P1 )> 0 か
つ、Py > 0 となり、一方、位相進みが発生した場合の
スプリアス電力は、Px( = P1 )= 0 かつ、Py > 0 と
なる。したがって、スプリアス電力 Py の有無によって
位相回りの有無を判定し、スプリアス電力 Px と Py の
の論理積によって位相回りの方向が分かる。この判定表
を図10に示す。図10は、位相制御部 20′の判定表
(真理値表)の一例を示す図である。即ち、スプリアス
電力 Px の検出論理( A )とスプリアス電力 Py の検
出論理( B )の論理積( A×B )が“真”のときは位
相遅れと判定し、“偽”のときは位相進みと判定するこ
とができる。なお、BPF 21 が HPF 18 であって、スプ
リアス電力 Px が Px = P1 のときは、スプリアス電力
Px の検出論理( A )とスプリアス電力 Py の検出論理
( B)の論理積( A×B )が“真”のときは位相進みと
判定し、“偽”のときは位相遅れと判定することができ
る。位相制御部 20′は、さらに、スプリアス電力 Px
または Py から、それに相当する位相シフト量を判定し
(位相とスプリアスの電力の関係は、例えば、図6の関
係とする)、スプリアス電力 PxとPy を減少させるよう
な位相制御情報 PCzを移相器 14″に出力してローカル
信号 LO1 の位相を制御する。
【0029】また本実施例では、アップコンバート方式
の負帰還増幅器を用いて説明したが、アップコンバート
方式に限定する必要はなく、どのような負帰還増幅器に
ついても適用可能である。また、上述の負帰還増幅器で
は、直交復調器側に入力するローカル信号の位相を制御
するように移相器を挿入しているが、逆に直交復調器側
に入力するローカル信号の位相ではなく直交変調器側に
入力するローカル信号の位相を制御するように移相器を
挿入してもよい。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、検出した
スプリアス電力の大きさ(スカラー量)に応じてローカ
ル信号の位相をシフトするため、従来2つの信号(ある
いはベクトル)の位相差を検出するに必要であった高精
度の位相差検出回路やパルス回路から構成される位相制
御回路が不要となり、簡易な位相差検出回路や位相制御
回路を使って位相制御を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のアップコンバート方式を
用いた負帰還増幅器の構成を示すブロック図。
【図2】 従来の一実施例の負帰還増幅器の構成を示す
ブロック図。
【図3】 従来の負帰還増幅器の構成を示すブロック
図。
【図4】 本発明の一実施例の負帰還増幅器の構成を示
すブロック図。
【図5】 位相回りとスプリアスの関係を説明するため
の図。
【図6】 位相回りとスプリアス電力の関係の一例を説
明するための図。
【図7】 スプリアス電力を検出する回路の一例の構成
を示すブロック図。
【図8】 位相回りと帰還ベースバンド信号のスプリア
スの関係を説明するための図。
【図9】 図3の従来の負帰還増幅器に用いた位相制御
回路のブロック図。
【図10】 本発明の一実施例の位相制御部の判定表の
一例を示す図。
【符号の説明】
1a,1b:入力端子、 2a,2b:減算器、 3a,3b:ルー
プフィルタ、 4:直交変調器、 5:ミキサ、 6:電
力増幅器、 7:方向性結合器、8:アンテナ、9:減衰
器、 10:ミキサ、 11:直交復調器、 12,13:局発
回路、 14:移相器、 15:位相差検出回路、 16:位
相制御回路、 17:LPF 、 18:HPF、 19a,19b:電
力検出器、 20:位相制御部、 21:BPF、 22:HPF。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J090 AA01 AA41 CA21 CA92 FA19 GN02 GN06 HA19 HA25 HA29 KA00 KA16 KA20 KA23 KA26 KA32 KA34 KA35 KA41 KA42 KA44 KA46 KA53 KA55 KA68 MA13 TA01 TA02 TA03 5J091 AA01 AA41 CA21 CA92 FA19 HA19 HA25 HA29 KA00 KA16 KA20 KA23 KA26 KA32 KA34 KA35 KA41 KA42 KA44 KA46 KA53 KA55 KA68 MA13 TA01 TA02 TA03 5K004 AA08 JE00 JF00 JF04

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号によってローカル信号を変調す
    る直交変調器と、該直交変調器の出力の変調信号を電力
    増幅して出力する電力増幅器と、該電力増幅器の出力信
    号の一部を帰還信号として分岐する分岐手段と、該帰還
    信号と前記ローカル信号とによって直交復調し帰還ベー
    スバンド信号の同相成分と直交成分とを出力する直交復
    調器と、該直交復調器または前記直交変調器に与える前
    記ローカル信号の位相シフト量を調節する移相器とを備
    え、前記電力増幅器の発生する非線形歪みを補償する負
    帰還増幅器において、 前記帰還信号のスプリアスの電力を検出し、該スプリア
    スの電力を低減するように前記移相器の前記位相シフト
    量を調節することを特徴とする負帰還増幅器の位相制御
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の負帰還増幅器の位相制御
    方法において、 前記変調信号の中心周波数より所定周波数上側及び下側
    の前記帰還信号の電力をスプリアスの電力として検出
    し、 検出した前記上側と下側のスプリアスの電力に基づいて
    前記移相器の前記位相シフト量を調節することを特徴と
    する負帰還増幅器の位相制御方法。
  3. 【請求項3】 入力信号によってローカル信号を変調す
    る直交変調器と、該直交変調器の出力の変調信号を電力
    増幅して出力する電力増幅器と、該電力増幅器の出力信
    号の一部を帰還信号として分岐する分岐手段と、該帰還
    信号と前記ローカル信号とによって直交復調し帰還ベー
    スバンド信号の同相成分と直交成分とを出力する直交復
    調器と、該直交復調器または前記直交変調器に与える前
    記ローカル信号の位相シフト量を調節する移相器とを備
    え、前記電力増幅器の発生する非線形歪みを補償する負
    帰還増幅器において、 前記変調信号の中心周波数より所定周波数上側または下
    側の前記帰還信号の電力を第1のスプリアスの電力とし
    て検出し、 前記変調信号の中心周波数より所定周波数上側または下
    側の、前記帰還ベースバンド信号の同相成分または直交
    成分のいずれか1つの電力を第2のスプリアスの電力と
    して検出し、 検出した前記第1と第2のスプリアスの電力の論理積を
    算出し、 前記第1または第2のスプリアス電力に基づいて、前記
    移相器の前記位相シフト量を算出し、 前記論理積に基づいて、前記移相器の前記位相シフトの
    方向を判定することによって、前記移相器の前記位相シ
    フト量を調節することを特徴とする負帰還増幅器の位相
    制御方法。
  4. 【請求項4】 入力信号によってローカル信号を変調す
    る直交変調器と、該直交変調器の出力の変調信号を電力
    増幅して出力する電力増幅器と、該電力増幅器の出力信
    号の一部を帰還信号として分岐する分岐手段と、該帰還
    信号と前記ローカル信号とによって直交復調し帰還ベー
    スバンド信号の同相成分と直交成分とを出力する直交復
    調器と、該直交復調器または前記直交変調器に与える前
    記ローカル信号の位相シフト量を調節する移相器とを備
    え、前記電力増幅器の発生する非線形歪みを補償する負
    帰還増幅器において、 前記帰還信号からスプリアスの電力を検出する手段と、 検出したスプリアスの電力情報に基づいて、前記位相シ
    フト量を調節する制御情報を前記移相器に出力する位相
    制御手段を備えることを特徴とする負帰還増幅器。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の負帰還増幅器において、 前記位相制御手段は、前記スプリアスの電力情報から位
    相回りを判定し、前記スプリアスの電力を低減するよう
    に前記位相シフト量を調節することを特徴とする負帰還
    増幅器。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5のいずれかに記
    載の負帰還増幅器において、 前記スプリアスの電力を検出する手段は、ローパスフィ
    ルタ回路とハイパスフィルタ回路とから構成されること
    を特徴とする負帰還増幅器。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の負帰還増幅器において、 前記ローパスフィルタ回路は、前記変調信号の中心周波
    数から所定周波数下側の周波数帯域を通過させるフィル
    タであり、前記ハイパスフィルタ回路は、前記変調信号
    の中心周波数から所定周波数上側の周波数帯域を通過さ
    せるフィルタであることを特徴とする負帰還増幅器。
  8. 【請求項8】 ベースバンド信号の同相成分 I から帰
    還ベースバンド信号の同相成分 FI を減算する同相成分
    帰還手段と、ベースバンド信号の直交成分 Qから帰還ベ
    ースバンド信号の直交成分 FQ を減算する直交成分帰還
    手段と、 前記同相成分帰還手段と直交成分帰還手段との出力信号
    をそれぞれ帯域制限するループフィルタと、 該帯域制限された信号によってローカル信号を直交変調
    する直交変調器と、 該直交変調器の出力する変調信号を電力増幅して出力す
    る電力増幅器と、 該電力増幅器の出力信号の一部を帰還信号として分岐す
    る手段と、 前記ローカル信号と前記帰還信号とによって直交復調
    し、帰還ベースバンド信号の同相成分 FI と直交成分 F
    Q とを出力する直交復調器と、 該直交復調器または前記直交変調器の前記ローカル信号
    の位相をシフトする移相器と、 前記帰還信号のスプリアスの電力を検出する検出手段
    と、 検出した該スプリアスの電力情報を入力して位相シフト
    量を調節する制御情報を前記移相器に出力する位相制御
    手段を備えたことを特徴とする負帰還増幅器。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の負帰還増幅器において、 前記位相制御手段は、前記スプリアスの電力情報から位
    相回りを判定して、前記スプリアスの電力を低減するよ
    うに前記位相シフト量を調節することを特徴とする負帰
    還増幅器。
  10. 【請求項10】 請求項8または請求項9のいずれかに
    記載の負帰還増幅器において、 前記検出手段は、前記帰還信号の低周波数成分を通過さ
    せるローパスフィルタと、前記帰還信号の高周波数成分
    を通過させるハイパスフィルタとを含むことを特徴とす
    る負帰還増幅器。
  11. 【請求項11】 ベースバンド信号の同相成分 I から
    帰還ベースバンド信号の同相成分 FI を減算する同相成
    分帰還手段と、ベースバンド信号の直交成分Q から帰還
    ベースバンド信号の直交成分 FQ を減算する直交成分帰
    還手段と、 前記同相成分帰還手段と直交成分帰還手段との出力信号
    をそれぞれ帯域制限するループフィルタと、 該帯域制限された信号によってローカル信号を直交変調
    する直交変調器と、 該直交変調器の出力する変調信号を電力増幅して出力す
    る電力増幅器と、 該電力増幅器の出力信号の一部を帰還信号として分岐す
    る手段と、 前記ローカル信号と前記帰還信号とによって直交復調
    し、帰還ベースバンド信号の同相成分 FI と直交成分 F
    Q とを出力する直交復調器と、 該直交復調器または前記直交変調器の前記ローカル信号
    の位相をシフトする移相器と、 前記帰還信号から第1のスプリアスの電力を検出する第
    1の検出手段と、 前記同相成分 FI または前記直交成分 FQ のいずれかか
    ら、第2のスプリアスの電力を検出する第2の検出手段
    と、 前記第1のスプリアスの電力と前記第2のスプリアスの
    電力の情報を入力して位相シフト量を調節する制御情報
    を前記移相器に出力する位相制御手段を備えたことを特
    徴とする負帰還増幅器。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の負帰還増幅器におい
    て、 前記第1の検出手段は、前記帰還信号の低周波数成分を
    通過させるローパスフィルタまたは前記帰還信号の高周
    波数成分を通過させるハイパスフィルタによって抽出し
    た信号から電力を検出し、前記第2の検出手段は、前記
    同相成分 FI または前記直交成分 FQ のいずれかの高周
    波数成分を通過させるハイパスフィルタによって抽出し
    た信号から電力を検出することを特徴とする負帰還増幅
    器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007274062A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Japan Radio Co Ltd 増幅器のデジタル前置歪補償回路
JP2014209110A (ja) * 2013-03-29 2014-11-06 古河電気工業株式会社 送受信装置
JP2018074355A (ja) * 2016-10-28 2018-05-10 株式会社富士通ゼネラル 帰還増幅装置及びこれを使用した送信機

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