JP2002344227A - 電波受信機 - Google Patents

電波受信機

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JP2002344227A JP2001147637A JP2001147637A JP2002344227A JP 2002344227 A JP2002344227 A JP 2002344227A JP 2001147637 A JP2001147637 A JP 2001147637A JP 2001147637 A JP2001147637 A JP 2001147637A JP 2002344227 A JP2002344227 A JP 2002344227A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電波受信機において、受信性能を向上するこ
とである。 【解決手段】受信回路31が形成された配線基板2に、
電波を受けて受信信号を受信回路31に出力するアンテ
ナ4と、受信回路31への通電用のワイヤハーネス6と
が接続された電波受信機において、アンテナ4を、信号
側のエレメント41が配線基板2から伸出する方向とワ
イヤハーネス6が配線基板2から伸出する方向とが逆方
向で、グランド側のエレメント42が配線基板2から伸
出する方向とワイヤハーネス6が配線基板2から伸出す
る方向とが同方向となるように配置して、電波受信時に
実質的なエレメントとして機能するワイヤハーネス6に
流れる高周波電流を、受信信号を増大する方向に流し、
アンテナ利得を向上せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はキーレスエントリー
受信機等の電波受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】今日の自動車は、カーオーディオのラジ
オ等の他にも電波受信機が搭載されるようになってきて
おり、代表的なものとして、キーレスエントリーシステ
ムに用いられるものがある。キーレスエントリーシステ
ムは車両のドア開閉等の制御用のシステムで、車両側に
搭載されたキーレスエントリー受信機と、運転者が所持
するキー等に内蔵されたキーレスエントリー送信機とか
らなる。運転者の操作によって、キーレスエントリー送
信機から、送信機個々に割り振られたIDコードや操作
指令コードを変調信号とする送信信号を送信し、キーレ
スエントリー受信機は送信信号を受信すると、これを復
調してIDコードが自身と対になる送信機からのものか
否かを判定し、肯定判断すると、操作指令コードに対応
した制御信号を車両各部の制御ECUに出力して、ドア
の開閉やエンジン始動等を行う。かかるキーレスエント
リーシステムとして、300MHz 帯の微弱な電波を使
用するものが主流である。
【0003】かかるキーレスエントリー受信機に用いら
れる車載の電波受信機は、受信回路が形成された配線基
板に、電波を受けて受信信号を受信回路に出力するアン
テナを接続して一体化したものが一般的である。このも
のでは、アンテナと受信回路とを接続する給電線を配線
する必要がないから、配線は、電源の供給等のためのワ
イヤハーネスを配線基板に接続するだけでよく、組付け
等の点で望ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電波受信機
には、十分な受信性能、キーレスエントリー受信機であ
れば、キーレスエントリーシステムが車外の運転者によ
るキーレスエントリー送信機の操作で確実に作動するよ
うに、確実にIDコードや操作指令コードを復調し得る
受信性能が要求されるところ、車載の電波受信機は金属
製車体による電磁遮蔽の影響を受けやすい。また、許容
される送信出力も微弱である。このため、受信環境に配
慮して、車室内等、なるべく金属製車体の影響を受けな
い場所に設置することになる。インストゥルパネルに組
み込まれたメータ装置に内蔵するなど、設置場所に工夫
をしたものもある。
【0005】しかしながら、電波受信機の受信環境を優
先すると、次の問題がある。車載の電装機器は通常、ボ
デーをグランドとしてあり、受信回路のグランドを低イ
ンピーダンスでボデーグランドとするには、電波受信機
はボデーにボルト等で固定するのが理想的である。受信
環境を優先すれば、電波受信機をボデーから離れた場所
に設置するよりなく、アンテナ特性が電波受信機とボデ
ーとを結ぶワイヤハーネスのグランドワイヤの影響を受
ける。また、グランドワイヤの他、ワイヤハーネスの、
受信回路への他の通電用のワイヤ、例えば、電源供給用
のワイヤも受信回路においてバイパスコンデンサにより
高周波回路上、受信回路のグランドに接地されるから、
ワイヤハーネスの影響を強く受けることになる。これに
より、ワイヤハーネスのレイアウトによって指向性が変
化して送信機からの電波の受信が困難になる不感領域
(ディップ点)が拡大したり、アンテナのリアクタンス
の増大によりアンテナ利得が減少するおそれがある。
【0006】また、アンテナと受信回路との間にバラン
を介設して、ワイヤハーネスに流れる不平衡電流を回避
することも考えられるが、構成が複雑化する。
【0007】このように、電波受信機を車載とすると、
微弱な電波を用いるキーレスエントリーシステム等にお
いては十分な受信性能を発揮することができないおそれ
があり、必ずしも実用的とはいえなかった。
【0008】本発明は前記実情に鑑みなされたもので、
受信性能が十分で実用的な電波受信機を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、受信回路が形成された配線基板に、電波を受けて受
信信号を受信回路に出力する、信号側およびグランド側
のエレメントにて構成されるダイポール型のアンテナ
と、受信回路への通電用のワイヤハーネスとが接続され
た電波受信機において、前記アンテナを、信号側のエレ
メントが配線基板から伸出する方向が、ワイヤハーネス
が配線基板から伸出する方向と逆方向となるように配置
する。
【0010】受信電波により、信号側のエレメントとワ
イヤハーネスとにそれぞれ高周波電流が流れる。この高
周波電流が受信回路の入力部に流れ、受信信号となる。
ワイヤハーネスの電波受信機側の線端部は、受信回路に
おいて、高周波回路上、直接またはバイパスコンデンサ
等により接地されており、前記受信電波によるワイヤハ
ーネスからの高周波電流は受信回路のグランド側の入力
部に流れ込む。信号側のエレメントが配線基板から伸出
する方向と、ワイヤハーネスが配線基板から伸出する方
向とを逆方向としたので、信号側のエレメントから受信
回路の信号側の入力部に流れ込む高周波電流と、ワイヤ
ハーネスから受信回路のグランド側の入力部に流れ込む
高周波電流とは逆相であり、ワイヤハーネスに流れる高
周波電流が、受信信号を増大する方向に作用する。これ
により、アンテナ利得が向上し、電波受信機から離れた
ワイヤハーネスの線路部分の影響を相対的に低減するこ
とができる。
【0011】請求項2記載の発明では、受信回路が形成
された配線基板に、電波を受けて受信信号を受信回路に
出力する、信号側およびグランド側のエレメントにて構
成されるダイポール型のアンテナと、受信回路への通電
用のワイヤハーネスとが接続された電波受信機におい
て、前記アンテナを、グランド側のエレメントが配線基
板から伸出する方向が、ワイヤハーネスが配線基板から
伸出する方向と同方向となるように配置する。
【0012】受信電波により、グランド側のエレメント
とワイヤハーネスとにそれぞれ高周波電流が流れる。こ
の高周波電流が受信回路の入力部に流れ、受信信号とな
る。ワイヤハーネスの電波受信機側の線端部は、受信回
路において、高周波回路上、直接またはバイパスコンデ
ンサ等により接地されており、前記受信電波によるワイ
ヤハーネスからの高周波電流は、アンテナのグランド側
のエレメントとともに受信回路のグランド側の入力部に
流れ込む。グランド側のエレメントが配線基板から伸出
する方向と、ワイヤハーネスが配線基板から伸出する方
向とを同方向としたので、グランド側のエレメントに流
れる高周波電流と、ワイヤハーネスに流れる高周波電流
とは同相で受信回路のグランド側の入力部に流れ込み、
ワイヤハーネスに流れる高周波電流が、受信信号を増大
する方向に作用する。これにより、アンテナ利得が向上
し、電波受信機から離れたワイヤハーネスの線路部分の
影響を相対的に低減することができる。
【0013】請求項3記載の発明では、受信回路が形成
された配線基板に、電波を受けて受信信号を受信回路に
出力する、信号側およびグランド側のエレメントにて構
成されるダイポール型のアンテナと、受信回路への通電
用のワイヤハーネスとが接続された電波受信機におい
て、前記アンテナのエレメントの基端部を、配線基板の
略全面に形成されて受信回路の接地用のグランドパター
ンの外周部に配置し、前記アンテナの信号側のエレメン
トを、配線基板上のグランドパターンが形成された領域
とは反対の方向に向けて配線基板から伸出せしめる。
【0014】高周波の電波受信機において、アンテナの
エレメントの基端部と、受信信号が入力する受信回路の
入力部とは近接して形成される。本発明ではアンテナの
エレメントの基端部がグランドパターンの外周部に配置
されるので、グランドパターンは、グランドパターンの
外周部で、受信回路のグランド側の入力部と導通するこ
とになる。したがって、グランドパターンがアンテナの
グランド側のエンレメントと同等に機能し、受信電波に
より、信号側のエレメントとともにグランドパターンに
高周波電流が流れる。そして、信号側のエレメントが、
グランドパターンが形成された領域とは反対方向に配線
基板から伸出しているので、信号側のエレメントから基
端部を経て受信回路の信号側の入力部に流れ込む高周波
電流と、グランドパターンからその外周部を経て受信回
路のグランド側の入力部に流れ込む高周波電流とは逆相
であり、グランドパターンに流れる高周波電流が、受信
信号を増大する方向に作用する。これにより、アンテナ
利得が向上し、電波受信機から離れたワイヤハーネスの
線路部分の影響を相対的に低減することができる。
【0015】請求項4記載の発明では、受信回路が形成
された配線基板に、電波を受けて受信信号を受信回路に
出力する、信号側およびグランド側のエレメントにて構
成されるダイポール型のアンテナと、受信回路への通電
用のワイヤハーネスとが接続された電波受信機におい
て、前記アンテナのエレメントの基端部を、配線基板の
略全面に形成されて受信回路の接地用のグランドパター
ンの外周部に配置し、前記アンテナのグランド側のエレ
メントを、配線基板上のグランドパターンが形成された
領域に向けて配線基板から伸出せしめる。
【0016】高周波の電波受信機において、アンテナの
エレメントの基端部と、受信信号が入力する受信回路の
入力部とは近接して形成される。本発明ではアンテナの
エレメントの基端部がグランドパターンの外周部に配置
されるので、グランドパターンは、グランドパターンの
外周部で、受信回路のグランド側の入力部と導通するこ
とになる。したがって、グランドパターンがアンテナの
グランド側のエンレメントと同等に機能し、受信電波に
より、グランド側のエレメントとともにグランドパター
ンに高周波電流が流れる。そして、グランド側のエレメ
ントがグランドパターンが形成された領域に向けて配線
基板から伸出しているので、グランドパターンの外周部
を経て受信回路のグランド側の入力部に流れ込む高周波
電流のうち、グランド側のエレメントからの高周波電流
と、グランドパターンからの高周波電流とは同相であ
り、グランドパターンに流れる高周波電流が、受信信号
を増大する方向に作用する。これにより、アンテナ利得
が向上し、電波受信機から離れたワイヤハーネスの線路
部分の影響を相対的に低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、図面にし
たがい、本発明の電波受信機について説明する。図1に
本発明を適用した電波受信機であるキーレスエントリー
受信機の構成を示し、図2に該キーレスエントリー受信
機を内蔵した電波受信機内蔵型メータ装置の分解した状
態を示す。電波受信機内蔵型メータ装置7は、車室のイ
ンストゥルパネル内に嵌め込まれるアッパーハウジング
71、ロアハウジング72を有し、乗員と対向するアッ
パーハウジング71には、車両の走行情報等を表示する
スピードメータやタコメータ等のメータ711が設けら
れる。アッパーハウジング71の背後には、メータ回路
基板73および電波受信機であるキーレスエントリー受
信機1が配設される。キーレスエントリー受信機1も1
枚の配線基板2を中心に構成され、メータ回路基板73
の隅部に固定されている。
【0018】メータ回路基板73には、メータ711を
駆動するためのメータ指示用交差コイル731等の電子
部品が実装され、メータ回路基板73の上縁部には、キ
ーレスエントリー受信機1の配線基板2と近接する位置
に、車内配線用のワイヤハーネス6を配線するためのコ
ネクタ部51が設けられている。ワイヤハーネス6によ
り、メータ回路基板73と例えばバッテリやボデー等と
が接続される。メータ回路基板73側のコネクタ部51
の受け口は上方に向けられており、ワイヤハーネス6側
が上側から挿し込まれるようになっている。したがっ
て、ワイヤハーネス6はコネクタ部51から立ち上が
り、コネクタ部51の上方で曲がってロアハウジング7
2の背後へと流れるようにレイアウトされている。ワイ
ヤハーネス6は前記メータ指示用交差コイル731等の
電子部品への電源供給用の電源供給ワイヤ61、グラン
ドワイヤ62、その他の制御信号用のワイヤ63からな
る。
【0019】キーレスエントリー受信機1の配線基板2
の上縁部には、コネクタ部51と車両前後方向に近接対
向する位置に別のコネクタ部52が設けられ、キーレス
エントリー受信機1の受信回路31(図1)とワイヤハ
ーネス6とを接続する(以下、コネクタ部51をメータ
コネクタ51と、コネクタ部52を受信機コネクタ52
という)。受信機コネクタ52も、メータコネクタ51
と同様に、キーレスエントリー受信機1側の受け口が上
方に向けられており、ワイヤハーネス6側が上方から挿
し込まれるようになっている。
【0020】受信機コネクタ52に到るワイヤハーネス
6の線路部分は、ごく短いもので、キーレスエントリー
受信機1への電源供給用の電源供給ワイヤ(以下、受信
機用電源供給ワイヤという)611が電源供給ワイヤ6
1と接続され、キーレスエントリー受信機1のグランド
用のグランドワイヤ(以下、受信機用グランドワイヤと
いう)621がグランドワイヤ62と接続されている。
【0021】キーレスエントリー受信機1の配線基板2
にはアンテナ4が接続されて、キーレスエントリー送信
機からの電波を受信するようになっており、キーレスエ
ントリー受信機1とキーレスエントリー送信機とで電波
方式のキーレスエントリシステムを構成する。図3に示
すように、キーレスエントリー送信機8は、公知のキー
タイプのもので、キープレート82を保持する把手部8
1に本体回路が内蔵されたもので、把手部81の側縁に
設けられた押しボタン83を運転者が押下することで、
送信機個々に割り振られたIDコードや操作指令コード
を変調信号とする電波Rが垂直偏波もしくは水平偏波に
て送信される。
【0022】キーレスエントリー受信機1は、配線基板
2上に受信回路31が形成されてなる。受信回路31
は、アンテナ4の入力部、同調回路、復調回路等で構成
され、運転者の操作によって、キーレスエントリー送信
機8から、前記電波を受信すると、これを復調してID
コードが自身と対になるキーレスエントリー送信機8か
らのものか否かを判定する。肯定判断すると、操作指令
コードに対応した制御信号を車両各部の制御ECUに出
力して、ドアの開閉やエンジン始動等を行う。
【0023】受信回路31に電源を供給するための前記
受信機用電源供給ワイヤ611および受信機用グランド
ワイヤ621は前記のごとく配線基板2の上縁部に設け
られた受信機コネクタ52から配線基板2上の配線用の
パターン32,33と導通している。受信機コネクタ5
2が配線基板2の上縁部に設けられるから、受信機用電
源供給ワイヤ611および受信機用グランドワイヤ62
1は、配線基板2の上縁部から上方に伸出して、電源供
給ワイヤ61およびグランドワイヤ62のそれぞれと1
対1に対応して接続される。
【0024】配線用のパターン32は受信回路31への
電源供給用の配線パターンであり、受信機用電源供給ワ
イヤ611と受信回路31とを接続する。また、配線用
のパターン33は受信回路31のグランドパターンであ
り、配線基板2の略全面に形成されている。電源供給用
の配線パターン32とグランドパターン33間には、受
信回路31へのノイズ混入対策用にバイパスコンデンサ
34が介設され、電源供給用の配線パターン32を高周
波回路上、グランドパターン33と導通せしめている。
この作用は、キーレスエントリーシステムの使用周波数
帯域(例えば前記300MHz帯)のように高い周波数
の信号に対して特に顕著である。
【0025】受信回路31にはアンテナ4からの受信信
号が整合回路35を介して入力するようになっている。
【0026】アンテナ4はダイポール型のもので、1対
のエレメント41,42が、配線基板2の縦辺の下端部
の近傍位置から上下反対方向に伸びており、信号側のエ
レメント41が配線基板2から下方に伸出している。す
なわち、信号側のエレメント41の伸出方向と、受信機
用電源供給ワイヤ611および受信機用グランドワイヤ
621の伸出方向とは逆方向である。
【0027】一方、信号側のエレメント41とは逆方向
に伸びるグランド側のエレメント42は配線基板2から
上方に伸出しており、グランド側のエレメント42の伸
出方向と、受信機用電源供給ワイヤ611および受信機
用グランドワイヤ621の伸出方向とは同方向である。
【0028】整合回路35はインダクタ351およびコ
ンデンサ352からなるLC回路であり、アンテナ4の
両エレメント41,42の基端部411,421および
受信回路31と近接して配置される。インダクタ351
は両エレメント41,42の基端部411,421間に
接続されており、コンデンサ352は信号側エレメント
基端部411と受信回路31の信号側の入力部との間に
介設されている。また、グランド側エレメント基端部4
21はグランドパターン33と導通し、受信回路31の
グランド側の入力部に入力している。受信回路31は、
この信号側の入力部とグランド側の入力部との間に発生
する電圧を受信信号として前記IDコードや操作指令コ
ードを抽出することになる。
【0029】前記キーレスエントリー送信機8から電波
が送信されると、アンテナ4の両エレメント41,42
に送信電波に応じた高周波電流が流れ、整合回路35を
介して受信回路31の入力部に流れ込む。
【0030】一方、受信機用電源供給ワイヤ611およ
び受信機用グランドワイヤ621にも、前記送信電波に
応じた高周波電流が流れる。前記のごとく受信機用電源
供給ワイヤ611はバイパスコンデンサ34を介して高
周波回路上、グランドパターン33に接地し、受信機用
グランドワイヤ621は直接にグランドパターン33に
接地しているから、アンテナ4の実質的なグランド側の
エレメントとして機能することになる。以下、受信機用
電源供給ワイヤ611および受信機用グランドワイヤ6
21を適宜、受信機用ハーネス611,621という。
【0031】ここで、受信機用ハーネス611,621
に流れる高周波電流の向きが、図中、矢印のようなもの
であったとすると、両エレメント41,42にも同じ向
きの高周波電流が流れる。前記のごとく、信号側のエレ
メント41の伸出方向と、受信機用ハーネス611,6
21の伸出方向とは逆方向であるから、信号側のエレメ
ント41から受信回路31の信号側の入力部に流れ込む
高周波電流と、受信機用ハーネス611,621から受
信回路31のグランド側の入力部に流れ込む高周波電流
とは逆相である。したがって、受信機用ハーネス61
1,621に流れる高周波電流は、前記受信信号の増大
に寄与する。
【0032】また、受信機用ハーネス611,621に
流れる高周波電流は、グランド側のエレメント42に流
れる高周波電流とともに、受信回路31のグランド側の
入力部に流れ込むことになるが、前記のごとく、グラン
ド側のエレメント42の伸出方向と、受信機用ハーネス
611,621の伸出方向とは同方向であるから、グラ
ンド側のエレメント42から受信回路31のグランド側
の入力部に流れ込む高周波電流と、受信機用ハーネス6
11,621から受信回路31のグランド側の入力部に
流れ込む高周波電流とは同相である。したがって、受信
機用ハーネス611,621に流れる高周波電流は、前
記受信信号の増大に寄与する。
【0033】図4は本キーレスエントリー受信機1と比
較するためのキーレスエントリー受信機(以下、比較例
という)であり、図中、実質的に同じ部分には同じ番号
を付している。比較例は、アンテナ91の信号側のエレ
メント911の伸出方向が受信機用ハーネス611,6
21の伸出方向と同方向であり、グランド側のエレメン
ト912の伸出方向が受信機用ハーネス611,621
の伸出方向と逆方向である。この場合には、受信機用ハ
ーネス611,621に流れる電流がアンテナ91の両
エレメント911,912に流れる電流を相殺する方向
に作用し、アンテナ利得が低下する。
【0034】また、ワイヤハーネス6のうち、コネクタ
部51から立ち上がる線路部分についても、受信機用ハ
ーネス611,621と同様の方向を向いているから、
この線路部分についても、アンテナ利得を向上せしめる
のに寄与する。
【0035】このように、本キーレスエントー受信機1
では、バラン等を用いることなく、良好なアンテナ利得
を得ることができ、相対的に、キーレスエントー受信機
1から離れたワイヤハーネス6の線路部分がアンテナ特
性に与える悪影響を低減することができる。
【0036】なお、アンテナ4は配線基板2の縦辺の下
端部側に偏した位置に配置しているが、信号側のエレメ
ント41が配線基板2から伸出する方向が、受信機用ハ
ーネス611,621が配線基板2から伸出する方向と
逆方向で、グランド側のエレメント42が配線基板2か
ら伸出する方向が、受信機用ハーネス611,621が
配線基板2から伸出する方向と同方向となっておればよ
く、例えば、エレメント41,42の向きをこのまま
に、配線基板2の縦辺の中程や上端部側に偏した位置に
配置してもよい。
【0037】(第2実施形態)図5に本発明の第2実施
形態になるキーレスエントリー受信機を示す。図中、第
1実施形態と実質的に同じ作動をする部分には同じ番号
を付して第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0038】キーレスエントリー受信機1Aの配線基板
2Aは、やや上下方向に縦長のもので、この略全面に形
成されたグランドパターン33Aも同様に上下方向に縦
長となっている。
【0039】アンテナ4は、第1実施形態と同様のもの
であり、配線基板2Aの縦辺の下端部位置にエレメント
41,42の基端部411,421が配置され、エレメ
ント41,42が上下方向に伸びている。グランド側の
エレメント42は基端部421の直近位置、すなわちグ
ランドパターン33Aの外周部となる配線基板2Aの下
縁側に偏した位置にてグランドパターン33Aと導通し
ている。したがって、グランドパターン33Aが、エレ
メント基端部411,421の近傍位置から上方に向か
って伸出する、帯状の、アンテナ4のグランド側のエレ
メントとして機能することになる。このエレメントとし
てのグランドパターン33Aの配線基板2Aからの伸出
方向は、信号側のエレメント41の伸出方向とは逆方向
で、グランド側のエレメント42の伸出方向とは同方向
となる。
【0040】キーレスエントリー送信機8からの受信電
波により、グランドパターン33Aとともに信号側のエ
レメント41に高周波電流が流れる。そして、信号側の
エレメント41が、エレメントとしてのグランドパター
ン33Aの伸出方向とは反対方向に伸出しているので、
信号側のエレメント41からその基端部411を経て受
信回路31の信号側入力部に流れ込む高周波電流と、グ
ランドパターン33Aから、エレメント基端部411,
421の近傍位置を経て受信回路31のグランド側入力
部に流れ込む高周波電流とは逆相であり、グランドパタ
ーン33Aに流れる高周波電流が、受信信号を増大する
方向に作用する。これにより、アンテナ利得が向上す
る。
【0041】また、グランド側のエレメント42が、エ
レメントとしてのグランドパターン33Aと同方向に伸
出しているので、受信回路31のグランド側入力部に流
れ込む高周波電流のうち、グランド側のエレメント42
からの高周波電流と、グランドパターン33Aからの高
周波電流とは同相であり、グランドパターン33Aに流
れる高周波電流が、受信信号を増大する方向に作用す
る。
【0042】なお、アンテナのエレメントの伸出方向を
図4のごとく逆方向とすると、逆に、アンテナエレメン
トとしてのグランドパターンが、本来のエレメントに流
れる高周波電流を相殺する方向に作用してしまうことに
なる。
【0043】このように、本キーレスエントリー受信機
ではアンテナ利得が向上する。
【0044】なお、このグランドパターン33Aによる
アンテナ利得向上作用は第1実施形態でも同様である
が、本実施形態では、アンテナ4のエレメント41,4
2の伸出方向がグランドパターン33Aの長手方向と同
じであり、グランドパターン33Aが、より高いアンテ
ナエレメントとしての機能を発揮するので、望ましい。
【0045】また、前記各実施形態では、アンテナ4の
エレメント41,42の基端部411,421をグラン
ドパターン33,33Aの所定の外周部に配置すること
で、グランドパターン33,33Aのアンテナ特性への
影響をアンテナ利得を向上する方向に転換しているが、
要求される受信性能によっては、エレメント基端部41
1,421の位置は任意である。この場合は、受信機用
ハーネス611,621によるアンテナ特性に対する影
響のみが改善される。
【0046】また、本発明は、キーレスエントリー受信
機だけではなく他の電波受信機にも適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したキーレスエントー受信機の構
成図である。
【図2】前記キーレスエントー受信機を内蔵したキーレ
スエントー受信機内蔵型メータ装置の分解斜視図であ
る。
【図3】前記キーレスエントー受信機とキーレスエント
リーシステムを構成するキーレスエントー送信機の正面
図である。
【図4】前記キーレスエントー受信機と比較するための
キーレスエントー受信機の構成図である。
【図5】本発明を適用した別のキーレスエントー受信機
の構成図である。
【符号の説明】
1,1A キーレスエントリー受信機(電波受信機) 2,2A 配線基板 31 受信回路 32 配線用パターン 33,33A グランドパターン 34 バイパスコンデンサ 35 整合回路 4 アンテナ 41 信号側エレメント 411 基端部 42 グランド側エレメント 421 基端部 51,52 コネクタ部 6 ワイヤハーネス 61 電源供給ワイヤ 62 グランドワイヤ 611 受信機用電源供給ワイヤ 621 受信機用グランドワイヤ 7 電波受信機内蔵型メータ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平山 雅人 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 福井 伸治 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 宮川 知之 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5J047 AA04 AB07 FA01 FA02 5K052 AA02 AA11 BB02 DD19 DD20 FF38 FF40 GG31

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信回路が形成された配線基板に、電波
    を受けて受信信号を受信回路に出力する、信号側および
    グランド側のエレメントにて構成されるダイポール型の
    アンテナと、受信回路への通電用のワイヤハーネスとが
    接続された電波受信機において、 前記アンテナを、信号側のエレメントが配線基板から伸
    出する方向が、ワイヤハーネスが配線基板から伸出する
    方向と逆方向となるように配置したことを特徴とする電
    波受信機。
  2. 【請求項2】 受信回路が形成された配線基板に、電波
    を受けて受信信号を受信回路に出力する、信号側および
    グランド側のエレメントにて構成されるダイポール型の
    アンテナと、受信回路への通電用のワイヤハーネスとが
    接続された電波受信機において、 前記アンテナを、グランド側のエレメントが配線基板か
    ら伸出する方向が、ワイヤハーネスが配線基板から伸出
    する方向と同方向となるように配置したことを特徴とす
    る電波受信機。
  3. 【請求項3】 受信回路が形成された配線基板に、電波
    を受けて受信信号を受信回路に出力する、信号側および
    グランド側のエレメントにて構成されるダイポール型の
    アンテナと、受信回路への通電用のワイヤハーネスとが
    接続された電波受信機において、 前記アンテナのエレメントの基端部を、配線基板の略全
    面に形成されて受信回路の接地用のグランドパターンの
    外周部に配置し、 前記アンテナの信号側のエレメントを、配線基板上のグ
    ランドパターンが形成された領域とは反対の方向に向け
    て配線基板から伸出せしめたことを特徴とする電波受信
    機。
  4. 【請求項4】 受信回路が形成された配線基板に、電波
    を受けて受信信号を受信回路に出力する、信号側および
    グランド側のエレメントにて構成されるダイポール型の
    アンテナと、受信回路への通電用のワイヤハーネスとが
    接続された電波受信機において、 前記アンテナのエレメントの基端部を、配線基板の略全
    面に形成されて受信回路の接地用のグランドパターンの
    外周部に配置し、 前記アンテナのグランド側のエレメントを、配線基板上
    のグランドパターンが形成された領域に向けて配線基板
    から伸出せしめたことを特徴とする電波受信機。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07504313A (ja) * 1992-12-22 1995-05-11 モトローラ・インコーポレイテッド 近接して配置されたアンテナを有するダイバーシチ・アンテナ構造
JP2002532929A (ja) * 1998-12-07 2002-10-02 クゥアルコム・インコーポレイテッド 移動電話機用平衡ダイポールアンテナ

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