JP2002343641A - チップ型インダクタ及びその製造方法 - Google Patents

チップ型インダクタ及びその製造方法

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JP2002343641A
JP2002343641A JP2001150674A JP2001150674A JP2002343641A JP 2002343641 A JP2002343641 A JP 2002343641A JP 2001150674 A JP2001150674 A JP 2001150674A JP 2001150674 A JP2001150674 A JP 2001150674A JP 2002343641 A JP2002343641 A JP 2002343641A
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JP
Japan
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chip
coil
insulating base
insulating
type inductor
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JP2001150674A
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English (en)
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Yasuo Suzuki
靖生 鈴木
Yoshinari Oba
佳成 大場
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FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
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  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 実装機で吸着する平坦な面の数を減らし、工
程を簡素化できると共に袋詰め梱包を可能とする。バレ
ル研磨による角取りが僅かであってもコイルの断線が生
じず、実装安定性を高めることができ、安価に製造可能
とする。 【解決手段】 絶縁基体12に螺旋状の導体膜14から
なるコイルを有し、その外周を絶縁層16で覆い、両端
部に外部電極18を設ける。チップ厚とチップ幅の寸法
が異なるチップ外形として縦横の形状異方性をもたせ
る。絶縁基体は、電極形成部12aのコイル軸に直交す
る断面形状が長方形であるのに対して、コイル形成部1
2bの断面形状は8角形状をなし、その最大幅をW1
し、幅広面の幅をW2 としたとき、0.5<W2 /W1
≦0.9であり且つ稜線部の面間の曲率半径RがR≦
0.05mmである。電極形成部は、そのチップ上下面
で、絶縁基体の端面から長さ0.3mm以下の領域が高さ
0.02mm以上突出している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面実装に対応し
たチップ型インダクタ及びその製造方法に関し、更に詳
しく述べると、絶縁基体の長手方向外周面に螺旋状の導
体膜からなるコイルを有し、コイルの外周を絶縁層で保
護し、それぞれコイル端部に接続するように両端部に外
部電極を設けた構造のチップ型インダクタ及びその製造
方法に関するものである。このチップ型インダクタは、
例えば携帯機器などの高周波回路で使用される。
【0002】
【従来の技術】チップ型インダクタは、外部電極の配置
方向とコイル軸方向の関係によって二つの形式に分けら
れる。第1の形式は、両外部電極の配置方向がコイル軸
方向に直交するような構造であり、第2の形式は両外部
電極の配置方向がコイル軸方向に一致する構造である。
【0003】前記第1の形式では、回路基板に対するチ
ップの置き方によって磁界が発生する方向が異なるた
め、チップ上面に方向確認用のマーカーを付し、それに
基づいて規定の向きに実装する必要があった。そのた
め、マーカー形成という余分な工程が必要になるばかり
でなく、テーピング梱包が必要となり(袋詰め梱包によ
るバルク供給ができない)、毎回、紙やプラスチックな
どの梱包廃材が発生する問題が生じる。それに対して前
記第2の形式では、原理的に構造に方向性が無いため
に、回路基板に対するチップの置き方が変わっても磁界
の発生方向は変わらない(即ち電気的特性に変化がな
い)利点がある。
【0004】チップ長手方向にコイルを形成することに
よって両外部電極の配置方向をコイル軸方向に一致させ
る構造は、従来から積層方式とレーザ加工方式とで実現
されている。
【0005】積層方式は、電気絶縁層と導体パターンを
交互に積層して導体パターンを順次接続し、電気絶縁体
中で積層方向に重畳したコイルを形成し、該コイルの両
端部をそれぞれ引出導体によって積層体チップ外表面の
外部電極に接続する構造である。
【0006】レーザ加工方式は、中央部が凹んだ糸巻き
形状の絶縁基体の表面全体に導体膜を形成しておき、凹
んだ中央部をレーザ加工によって螺旋状に溝を掘りコイ
ルとするものである。絶縁基体は、両端部も中央部も、
コイル軸に垂直な断面は全て正方形状である。両端部の
膨らんでいる部分が外部電極となり、コイルの外周を絶
縁樹脂でコートする構造である。このようなチップ型イ
ンダクタは、例えば特許第3083482号公報などに
開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし積層方式による
チップ型インダクタは、積層工程が複雑であり、小型に
なればなるほど小さい領域にコイルを形成しなければな
らなくなるため、高精度印刷が必要になりパターン形成
が困難になる。更に、チップ断面で強度が弱い導体部が
かなりの面積をとるために曲げ強度が弱い問題もある。
【0008】それに対してレーザ加工方式によるチップ
型インダクタは、そのような問題は少ない。しかし従来
構造では、チップの4面のどの面でも実装機で吸着でき
るように、絶縁樹脂でコートした全ての面を平らにする
必要があり、工程が複雑になる。また、絶縁基体を金型
などで成形し焼成した場合、コイル形成部の角が尖って
いるために、コイル周りの導体が切れる恐れがある。そ
のためバレル研磨などで十分に角取りを行う時間のかか
る工程が必要となるが、反面、あまり大きく角を取ると
チップが転がりやすくなり実装安定性に欠ける問題が生
じる。
【0009】更に、チップの4面が全て同等であり、レ
ーザ加工を開始する位置を特定できないために、実装さ
れる状態によってコイル長が変化してしまい、それに伴
ってインダクタンスがばらつく問題もある。
【0010】本発明の目的は、実装に使用する可能性の
ある面(実装機で吸着するため平坦にする面)の数を減
らし、そのため工程を簡素化できると共に、テーピング
梱包する必要がなく、袋詰め梱包によるバルク供給が可
能であり、またバレル研磨による角取りが僅かであって
もコイルの断線が生じず、実装安定性を高めることがで
き、安価に製造できるチップ型インダクタを提供するこ
とである。本発明の他の目的は、コイルを形成する際の
レーザ加工開始面を指定できるためコイル長を一定にす
ることができ、インダクタンスのばらつきを抑えること
ができるチップ型インダクタを提供することである。本
発明の更に他の目的は、インダクタンスの設定範囲を広
くとることができ、Q値を高くできるチップ型インダク
タを提供することである。
【0011】また本発明の他の目的は、インダクタンス
の許容差を極めて小さく調整できるチップ型インダクタ
及びその製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、絶縁基体の長
手方向外周面に螺旋状の導体膜からなるコイルを形成
し、コイル外周を絶縁層で覆い、それぞれコイル端部に
接続するように両端部に外部電極を設けてなり、チップ
厚とチップ幅の寸法が異なるチップ外形を呈するチップ
型インダクタにおいて、前記絶縁基体は、その両端に位
置する電極形成部のコイル軸に直交する断面形状が長方
形であるのに対して、コイル形成部の断面形状は8角形
状をなし、その8角形断面の最大幅をW1 とし、上下面
の幅をW2としたとき、 0.5<W2 /W1 ≦0.9 であり、且つ稜線部の面間の曲率半径Rが、 R≦0.05mm であり、電極形成部は、チップ上下面について、絶縁基
体の端面から長さ0.3mm以下の領域が高さ0.02mm
以上突出した凸形状をなしていることを特徴とするチッ
プ型インダクタである。通常は、チップの幅広面を実装
面(上下面)とするが、幅狭面を実装面にしてもよい。
いずれにしても縦横に関して形状異方性があり、そのた
めバルク供給が可能である。幅狭面を実装面とする場合
には、チップ上面から見た投影面積が小さく、それでい
て大きなコイル断面を得ることができる。
【0013】電極形成部は、チップ側面側についても、
絶縁基体の端面から長さ0.3mm以下の領域が高さ0.
02mm以上突出するような凸形状としてもよい。このよ
うにすると、絶縁層の厚みが電極形成部の突出高さより
も小さいため、チップ上面から見た投影寸法が絶縁基体
の形状で規定されることになり、チップ外形の寸法精度
が極めて高くなる。
【0014】また本発明は、絶縁基体の長手方向外周面
に螺旋状の導体膜からなるコイルを有し、コイルの外周
を絶縁層で覆い、それぞれコイル端部に接続するように
両端部に外部電極を設けてなり、チップ厚とチップ幅の
寸法が異なるチップ外形を呈するチップ型インダクタに
おいて、前記絶縁基体は、その全長にわたって断面形状
が同一の8角柱状であって、その8角形断面の最大幅を
1 とし、上下面の幅をW2 としたとき、 0.5<W2 /W1 ≦0.9 であり、且つ稜線部の面間の曲率半径Rが、 R≦0.05mm であり、該絶縁基体の両端部に、コイル軸に直交する断
面形状が長方形であり、少なくともチップ上下面側に絶
縁基体の端面から長さ0.3mm以下の領域が高さ0.0
2mm以上突出した凸形状の外部電極が設けられているこ
とを特徴とするチップ型インダクタである。この構造で
は、絶縁基体のほぼ全長にわたってコイルを設けること
もでき、高インダクタンス品を容易に得ることができ
る。なお、その場合には絶縁基体の両端面を無導体面に
するのが好ましく、それによってQ値を高くできる。こ
の場合にも、通常は、チップの幅広面を実装面とする
が、幅狭面を実装面にしてもよい。
【0015】また本発明において、螺旋状のコイルは、
その加工位置が、チップ側面となる絶縁基体の面(例え
ば幅狭面)から始まり、チップ側面となる絶縁基体の面
(例えば幅狭面)で終わるように形成されているのが好
ましい。このようにすることで、一方の外部電極からコ
イルを通り、他方の外部電極にいたる電流経路を一定に
でき、インダクタンスのばらつきを抑えることができ
る。
【0016】更に本発明は、チップ厚とチップ幅の寸法
が異なるチップ外形となるような絶縁基体を用い、該絶
縁基体の長手方向外周面に導体膜を形成し、レーザ加工
により螺旋状にコイルを形成し、コイルの外周を保護す
るように絶縁層を設け、それぞれコイル端部に接続する
ように外部電極を設けるチップ型インダクタの製造方法
において、チップ側面となる絶縁基体の面(例えば幅狭
面)からレーザ加工を開始して、チップ側面となる絶縁
基体の面(例えば幅狭面)でレーザ加工を終了するよう
に螺旋状のコイルを形成することを特徴とするチップ型
インダクタの製造方法である。
【0017】絶縁基体は、その両端に位置する電極形成
部のコイル軸に直交する断面形状が長方形であるのに対
して、コイル形成部の断面形状は8角形状をなし、その
8角形断面の最大幅をW1 とし、幅広面の幅をW2 とし
たとき、 0.5<W2 /W1 ≦0.9 であり、且つ稜線部の面間の曲率半径Rが、 R≦0.05mm であり、前記電極形成部は、そのチップ上下面側につい
て、絶縁基体の端面から長さ0.3mm以下の領域が高さ
0.02mm以上突出した凸形状とするのがよい。
【0018】絶縁基体は、その全長にわたって断面形状
が同一の8角柱状であって、その8角形断面の最大幅を
1 とし、幅広面の幅をW2 としたとき、 0.5<W2 /W1 ≦0.9 であり、且つ稜線部の面間の曲率半径Rが、 R≦0.05mm であり、該絶縁基体の両端部に、コイル軸に直交する断
面形状が長方形であり、少なくともチップ上下面側に絶
縁基体の端面から長さ0.3mm以下の領域が高さ0.0
2mm以上突出するように外部電極を形成してもよい。
【0019】絶縁基体の幅狭面中央からレーザ加工を開
始し、絶縁基体の幅狭面中央でレーザ加工を終了するよ
うにコイルを形成するのが好ましい。幅狭面中央で開始
・終了することで、実装時にチップ上下面を逆にしても
コイル長が同じになり、同じインダクタンスが得られる
からである。レーザ加工を、絶縁基体の一方の端縁から
開始してコイル軸に平行に進め、一方の電極形成部より
も内側の位置からコイルを形成し始めて、他方の電極形
成部よりも内側の位置でコイルの形成を終え、引き続い
てコイル軸に平行に進めて絶縁基体の他方の端縁で終了
させる方法がある。レーザ加工によるコイル形成時に、
絶縁基体とレーザのいずれか一方もしくは双方を移動さ
せて、レーザビームの出射点と絶縁基体の加工点との間
隔を一定に保ちつつ加工すると、レーザ加工時の溝幅変
化を低減して加工精度を更に向上できる。
【0020】絶縁層及び外部電極形成後、電気的特性を
測定して、その測定値に応じて絶縁層の上からレーザ加
工などで導体膜をトリミングすることにより、電気的特
性を調整することができる。導体膜をトリミングした後
は、トリミング箇所及びその近傍もしくはトリミング箇
所を含む面全体に絶縁樹脂コートを施して穴を塞ぐ。チ
ップ上面の導体膜をトリミングした場合は、他の樹脂層
の色と異なる色の絶縁樹脂コートをマーカーを兼ねるよ
うに施すことができる。チップ側面の導体膜をトリミン
グした場合は、チップ上面に他の樹脂層の色と異なる色
の塗膜を形成しマーカーとする。
【0021】上記において、0.5≦W2 /W1 ≦0.
9としたのは、W2 /W1 が大きすぎると十分な面取り
がなされずコイル断線の恐れが生じるし、W2 /W1
小さすぎると幅が狭まって実装(バキューム吸着)し難
くなるからである。実装性を考慮すると、 0.7≦W2 /W1 ≦0.9 とすることが好ましく、実際はW2 /W1 ≒0.8程度
とするのが最適である。稜線部の面間の曲率半径Rも、
より小さく R≦0.03mm となるようにし、バレル研磨時間を短縮するのが好まし
い。
【0022】
【実施例】図1は本発明に係るチップ型インダクタの一
実施例を示す説明図である。チップ型インダクタ10
は、絶縁基体12の長手方向外周面に螺旋状の導体膜1
4からなるコイルを有し、該コイルの外周を絶縁層16
で覆って保護し、それぞれコイル端部に接続されるよう
に両端部に外部電極18を設けた構造をなしている。そ
して、チップ厚/チップ幅が1未満であって、チップの
幅広面が実装面となるようにする。
【0023】ここで絶縁基体12は、図2に示すよう
に、その両端に位置する電極形成部12aのコイル軸に
直交する断面形状が長方形であるのに対して、コイル形
成部12bの断面形状は8角形状をなし、その8角形断
面の最大幅をW1 とし、幅広面の幅をW2 としたとき、
2 /W1 ≒0.8である。また各稜線部の面間の曲率
半径Rは0.03mm以下と小さく設定されている。そし
て電極形成部12aは、そのチップ上下面側についての
み、絶縁基体の端面から長さd(d≦0.3mm)の領域
が高さh(絶縁層16の厚み以上、即ちh≧0.02m
m)突出した形状をなしている。
【0024】この絶縁基体10は、例えばセラミックス
(例えばアルミナ等)あるいは樹脂(例えばエポキシ樹
脂等)からなる。その外表面全体に、メッキあるいは塗
膜の焼き付け等の方法により銀あるいは銅等からなる導
体膜を形成し、その導体膜にレーザ加工によって螺旋状
に切り溝を形成してコイルとする。黒色系のセラミック
スを用いると、レーザビームの反射が生じず良好な加工
が可能となる。コイル形成には、このようなレーザ加工
の他、コイルの寸法形状によってはサンドブラストやエ
ッチングによる溝加工も可能である。
【0025】絶縁層16は、コイルを保護する機能を果
たすものであり、樹脂を塗布し硬化させた膜でもよい
し、低融点ガラスなどを付着し焼き付けた膜でもよい。
外部電極18は、絶縁基体12の両端の凸部の導体膜に
半田濡れ性の良好な材料をメッキ処理することで形成さ
れている。例えば、まずニッケルメッキを行い、次に半
田メッキを施す方法を用いる。
【0026】本発明のチップ型インダクタは、チップ厚
がチップ幅よりも小さく形状的な異方性があるために実
装面を幅の広い2面(上下面)に限定することができ
る。つまり、面の幅が異なるので、テーピング梱包する
ことなく袋詰め梱包でもパーツフィーダで幅広面に揃え
て整列供給することが可能である。また、電極形成部は
断面形状が長方形であるので、実装時にチップを回路基
板上に載せる時に勢いで転がることもなく安定し、半田
付け時のチップ立ちも起き難い。更に、実装時にバキュ
ーム吸着する面(実装面とは反対側の面)は幅広の2面
に限られるから、その2面のみ平坦に仕上げればよく、
絶縁コートする工程も4面全てを平らに仕上げなければ
ならない従来品よりも容易となる。アルミナセラミック
製の絶縁基体の場合、縦横高さの寸法公差は通常、±
0.03mm程度である。従って、本実施例において電極
形成部の幅と厚みの差は、0.06mmより大きくする。
チップ寸法にもよるが、現状の1005タイプのチップ
では、 0.06mm<(チップ幅−チップ厚)≦0.2mm の範囲、より好ましくは 0.1mm≦(チップ幅−チップ厚)≦0.2mm の範囲とするのがよい。
【0027】本発明において、コイル形成部12bは断
面扁平な変形8角形状にしたことにより、面間の角度が
90度未満となるため、コイル断線が起こり難くなる。
従って、絶縁基体12のバレル研磨による角取りを曲率
半径0.03mm以下と少なくでき、バレル研磨工程を短
縮できるし、外部電極18の外形に過度の丸みがつかず
実装安定性に優れた形状となる。
【0028】本実施例では、絶縁基体12の幅広面の両
端部に凸形状の電極形成部12aが形成されていること
により、レーザ加工後の工程の簡略化が可能となる。こ
こではコイル形成部12bを長くするために、電極形成
部12aの幅dを絶縁基体端面から0.3mm以下として
いる。絶縁層16の厚みは、薄すぎると電気が表面に通
り抜ける恐れがあり、メッキ時に絶縁層にメッキが乗る
可能性があるし、外部の衝撃により内部のコイルに傷が
付く可能性もあるため、0.02mm以上とするのが好ま
しい。そこで電極形成部12aの高さhは絶縁層16の
厚み以上(即ち0.02mm以上)とする。電極形成部1
2aの高さが絶縁層16の厚み未満であると実装が不安
定になるからである。
【0029】図3に絶縁基体の他の例を示す。ここでも
絶縁基体22は、その両端に位置する電極形成部22a
のコイル軸に直交する断面形状が長方形であるのに対し
て、コイル形成部22bの断面形状は変形8角形状(長
方形の角を面取りしたような形状)をなし、その8角形
断面の最大幅をW1 とし、幅広面の幅をW2 としたと
き、W2 /W1 ≒0.8である。また稜線部の面間の曲
率半径Rが0.03mm以下に設定されている。但し、電
極形成部22aは、そのチップ上下面(幅広面)のみな
らず両側面(幅狭面)についても、絶縁基体の端面から
長さd(d≦0.3mm)の領域が高さh(絶縁層の厚み
以上、即ちh≧0.02mm)突出した凸形状をなしてい
る。
【0030】高密度実装においては、チップ上面から見
た投影寸法が重要である。上記のようにすると、側面に
コートした絶縁層が外部電極よりも内側になるために、
チップの外形寸法が絶縁基体の外形で決まり、絶縁層が
外側になる場合よりも寸法精度が高まる。絶縁基体を金
型成形で作製する場合、寸法精度の必要な幅広面を精度
の出やすい臼で型を作り、ばらつきが出やすい杵方向を
厚み方向とすることにより、必要な外形寸法精度を出す
ことができる。なお、外部電極はメッキで形成される
が、メッキ厚は通常0.01mm以下なのでばらつきは小
さく、問題とはならない。
【0031】次に、図4のA及びBはコイルを形成した
絶縁基体の例を示している。これらの例では、コイルを
形成する際のレーザ加工の開始位置及び終了位置(いず
れも符号sで示す)を側面(幅狭面)に限定している。
図4のAではレーザ加工開始位置及び終了位置を同じ側
面(幅狭面)の幅方向の中央としている。レーザ加工開
始位置及び終了位置は、同一の側面ではなく互いに異な
る側面としてもよい。レーザ加工開始位置及び終了位置
は、側面の中央から上下方向にずれていてもよいが、ず
れていると上面で実装した場合と下面で実装した場合の
コイル距離が異なり、実装の仕方によってインダクタン
スが異なってくる。そのため、図4のAに示すように、
レーザ加工開始位置及びレーザ加工終了位置を側面(幅
狭面)の幅方向の中央とするのがよく、それによって実
装の向き(上下の向き)に依らずインダクタンスは同一
となる。
【0032】図4のBではレーザ加工の開始位置及び終
了位置を側面(幅狭面)の端部中央としている。レーザ
加工を、絶縁基体の一方の端縁から開始してコイル軸に
平行に加工し、一方の電極形成部よりも内側の位置から
コイルを形成し始めて、他方の電極形成部よりも内側の
位置でコイルの形成を終え、引き続いてコイル軸に平行
に加工して絶縁基体の他方の端縁で終了させる。
【0033】図4のCは、図4のBに示す絶縁基体を使
用したチップ型インダクタの例を示している。外部電極
19は、チップ上下面(幅広面)に設けており、レーザ
加工開始位置及び終了位置となる側面には形成していな
い。従って側面はほぼ全面が絶縁層17となる。本発明
では、チップの幅広面と幅狭面を区別でき、実装面が上
下2面に限られるため、このようなことが可能となるの
である。因みに、図示していないが、レーザ加工開始位
置及びレーザ加工終了位置を上下面(幅広面)に設定す
ると、外部電極から二手に分かれて長さの異なるコイル
を流れるため、インダクタンスがばらつく結果となる。
【0034】図5は本発明に係るチップ型インダクタの
他の実施例の製造工程の例を示す説明図である。絶縁基
体32は、Aに示すように、全長にわたって断面形状が
同一の扁平な柱体形状であって、コイル軸に直交する断
面形状は8角形状(長方形の角を面取りしたような形
状)をなし、その8角形断面の最大幅をW1 とし、幅広
面の幅をW2 としたとき、W2 /W1 ≒0.8であり、
且つ稜線部の面間の曲率半径Rが0.03mm以下に丸め
られている。
【0035】このような絶縁基体32の外表面全体(外
周面のみでもよし、両端面も含めた全外表面でもよい)
に、メッキあるいは塗膜の焼き付け等の方法により銀あ
るいは銅等からなる導体膜を形成する。そして、Bに示
すように、その導体膜にレーザ加工によって螺旋状に切
り溝33を形成してコイル34とする。ここでは、レー
ザ加工開始位置及び終了位置を側面(幅狭面)の端部中
央としている。レーザ加工を、絶縁基体32の端縁から
開始して長手方向に周縁に平行に加工し、一方の電極形
成部よりも内側の位置からコイルを形成し始めて、他方
の電極形成部よりも内側の位置でコイルの形成を終え、
引き続いて長手方向に周縁に平行に加工して絶縁基体の
端縁で終了させる。なお、絶縁基体の端面に導体膜を設
けない構成は、コイルで発生する磁界を妨げないため
に、Q値が増大する利点がある。
【0036】次にCに示すように、コイル形成部の外側
に絶縁層36を形成する。この絶縁層36は、コイルを
保護する機能を果たし、樹脂を塗布し熱硬化あるいは紫
外線硬化させた膜でもよいし、低融点ガラスなどを付着
し焼き付けた膜でもよい。
【0037】Dに示すように、絶縁基体の両方の幅広面
の両端部に絶縁層36よりも厚く外部電極38を形成す
る。外部電極38を形成することで、両端部はコイル軸
に直交する断面形状が長方形となり、チップ上下面側に
ついて、絶縁基体の端面から長さ0.3mm以下の領域が
高さ0.02mm以上突出する。外部電極38は、例えば
銀や銅等の導体粒子とエポキシ樹脂の混合物(導電樹
脂)の硬化膜で形成するのが好ましい。工程を簡略化で
きるからである。勿論、従来同様、導体ペースト(銀ペ
ーストなど)の焼き付け等の方法でもよい。最後にEに
示すように、外部電極38及びその他の導体膜露出部も
含めて半田濡れ性の良好な材料でメッキ処理する。
【0038】上記の各実施例において、絶縁層は、コイ
ルの外周4側面を薄い第1の絶縁層が覆い、そのうちの
両方の幅広面(上下面)の第1の絶縁層上に、表面が平
坦な第2の絶縁層を形成する構造としてもよい。このよ
うにすると、面取りした幅広の2面(上下面)の横幅が
拡がり且つ平坦度を更に高めることができ、実装時のバ
キューム吸着をより一層安定に且つ確実に行うことが可
能となる。このような第2の絶縁層は、平らな部材にコ
ートした樹脂を転写することでも容易に形成できる。
【0039】このようなチップ型インダクタは、メッキ
処理後に電気特性を測定し、合格品のみ出荷している。
従って、インダクタンスの調整を行う場合には、通常、
測定後に行うことになる。コイルの表面は絶縁層で覆わ
れているため、レーザや回転研磨機などにより、測定値
に応じて絶縁層の上から導体膜を直にトリミングするこ
とにより電気的特性を調整する。具体的には、導体膜を
除去して磁界を漏らしたり、コイルを細くして電流を減
らすなどにより行う。トリミングの例を図6に示す。図
6のAは、チップ型インダクタ40の側面の導体膜をレ
ーザ42による加工でトリミングする例である。トリミ
ングした部分には穴が開くので、図6のB及びCに示す
ように、絶縁樹脂コート44で穴埋めする。通常は形成
された穴だけを埋めればよいが、その側面全体を絶縁樹
脂コートしてもよい。このようなトリミングによってイ
ンダクタンスの許容値を±3%(例えば5.6nH品で
±0.2nH)、あるいはそれ以下に小さくできる。こ
のような高精度の製品については、実装時におけるチッ
プ実装面を一方に限定する必要があるため、それを示す
ために周囲の絶縁層とは異なる色の塗膜をチップ上面に
マーカー46として付ける。マーカーはチップ上面の一
部に設けてもよいし(B参照)、全面に設けてもよい
(C参照)。このような側面でのトリミングが最も好ま
しい。
【0040】トリミングの他の例を図7に示す。ここで
はAに示すように、レーザ42による導体膜トリミング
をチップ上面に施している。その場合には、Bに示すよ
うに他の樹脂層の色と異なる色の絶縁樹脂コート48を
マーカーを兼ねるようにチップ上面全体に施し、トリミ
ングによる穴を塞ぐと共に面を平らにする。
【0041】上記の各例では絶縁層の上から導体膜トリ
ミングを行っている。このようにすると、完成品につい
ての調整であるために、より正確なインダクタンス調整
が行える。しかし、コイル形成直後に導体膜トリミング
を行うこともできる。その方法では、以後、通常の工程
のみで製造できるため、工程数が少なくて済む。
【0042】図8はレーザ加工によるコイル形成の例を
示す。レーザ加工によるコイル形成時に、絶縁基体とレ
ーザのいずれか一方もしくは双方を、レーザの出射点と
絶縁基体の加工点との間隔を一定に保ちつつ加工するよ
うにする。本発明では絶縁基体の断面(コイル形成部の
断面)の縦横比が1ではないため、単にワーク(導体膜
付きの絶縁基体)50を回転させつつ加工したのでは加
工面によってレーザ52からのレーザビーム54の照射
距離が大きく異なり、加工幅の精度が出ないことがあ
る。しかし、図8のA〜Cに示すように、加工面と加工
位置に応じてワーク50を上下してレーザ照射距離を一
定に保てば、レーザビームの径が安定し加工幅を一定に
でき精度が向上する。なお、加工する面の大きさが異な
るので、横方向の動きも取り入れて加工することにな
る。
【0043】
【発明の効果】本発明は上記のように、基本的にはチッ
プ厚とチップ幅の寸法が異なるチップ外形であり、縦横
の形状異方性を有するので、実装機で吸着するために平
坦にする面の数を減らし、そのため工程を簡素化でき、
テーピング梱包する必要がなく袋詰め梱包(それによる
バルク供給)が可能となる。また、絶縁基体のコイル形
成部のコイル軸方向に直交する断面形状は変形8角形状
をなし、その8角形断面の最大幅をW1 とし、幅広面の
幅をW2 としたとき、0.5<W2 /W1 ≦0.9であ
るので、バレル研磨による角取りが僅かであってもコイ
ルの断線は生じない。更に、絶縁基体の両端に位置する
電極形成部のコイル軸に直交する断面形状が長方形であ
るので、バレル研磨による角取りが僅かであることとも
相俟って、実装安定性を高めることができる。
【0044】また本発明に係るチップ型インダクタは、
コイルを形成する際のレーザ加工開始面を指定できるた
めコイル長を一定にすることができ、インダクタンスの
ばらつきを抑えることができる。更に、コイル形成部を
長くできるため、インダクタンスの設定範囲を広くとる
ことができ、Q値を高くすることもできる。
【0045】更に本発明では、トリミングによってイン
ダクタンスの許容差を極めて小さく調整することもで
き、高精度品を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチップ型インダクタの一実施例を
示す説明図。
【図2】その絶縁基体の説明図。
【図3】絶縁基体の他の例を示す説明図。
【図4】レーザ加工の例を示す説明図。
【図5】本発明に係るチップ型インダクタの製造工程の
一例を示す説明図。
【図6】トリミングの一例を示す説明図。
【図7】トリミングの他の例を示す説明図。
【図8】レーザ加工の一例を示す説明図。
【符号の説明】
10 チップ型インダクタ 12 絶縁基体 12a 電極形成部 12b コイル形成部 14 導体膜 16 絶縁層 18 外部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E062 FF01 5E070 AA01 AB02 AB08 BA07 CC01 CC03

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基体の長手方向外周面に螺旋状の導
    体膜からなるコイルを有し、該コイルの外周を絶縁層で
    覆い、それぞれコイル端部に接続するように両端部に外
    部電極を設けてなり、チップ厚とチップ幅の寸法が異な
    るチップ外形を呈するチップ型インダクタにおいて、 前記絶縁基体は、その両端に位置する電極形成部のコイ
    ル軸に直交する断面形状が長方形であるのに対して、コ
    イル形成部の断面形状は8角形状をなし、その8角形断
    面の最大幅をW1 とし、上下面の幅をW2 としたとき、 0.5<W2 /W1 ≦0.9 であり、且つ稜線部の面間の曲率半径Rが、 R≦0.05mm であり、電極形成部は、チップ上下面について、絶縁基
    体の端面から長さ0.3mm以下の領域が高さ0.02mm
    以上突出した凸形状をなしていることを特徴とするチッ
    プ型インダクタ。
  2. 【請求項2】 電極形成部は、チップ側面についても、
    絶縁基体の端面から長さ0.3mm以下の領域が高さ0.
    02mm以上突出している請求項1記載のチップ型インダ
    クタ。
  3. 【請求項3】 絶縁基体の長手方向外周面に螺旋状の導
    体膜からなるコイルを有し、該コイルの外周を絶縁層で
    覆い、それぞれコイル端部に接続するように両端部に外
    部電極を設けてなり、チップ厚とチップ幅の寸法が異な
    るチップ外形を呈するチップ型インダクタにおいて、 前記絶縁基体は、その全長にわたって断面形状が同一の
    8角柱状であって、その8角形断面の最大幅をW1
    し、上下面の幅をW2 としたとき、 0.5<W2 /W1 ≦0.9 であり、且つ稜線部の面間の曲率半径Rが、 R≦0.05mm であり、該絶縁基体の両端部に、コイル軸に直交する断
    面形状が長方形であり、少なくともチップ上下面側に絶
    縁基体の端面から長さ0.3mm以下の領域が高さ0.0
    2mm以上突出した凸形状の外部電極が設けられているこ
    とを特徴とするチップ型インダクタ。
  4. 【請求項4】 絶縁基体のほぼ全長にわたってコイルが
    形成され、該絶縁基体の両端面が無導体面になっている
    請求項3記載のチップ型インダクタ。
  5. 【請求項5】 螺旋状のコイルは、その加工位置が、絶
    縁基体の側面から始まり、絶縁基体の側面で終わるよう
    に形成されている請求項1乃至4のいずれかに記載のチ
    ップ型インダクタ。
  6. 【請求項6】 チップ厚とチップ幅の寸法が異なるチッ
    プ外形となるような絶縁基体を用い、該絶縁基体の長手
    方向外周面に導体膜を形成し、レーザ加工により螺旋状
    にコイルを形成し、コイルの外周を保護するように絶縁
    層で覆い、それぞれコイル端部に接続するように外部電
    極を設けるチップ型インダクタの製造方法において、 チップ側面となる絶縁基体の面からレーザ加工を開始し
    て、チップ側面となる絶縁基体の面でレーザ加工を終了
    するように螺旋状のコイルを形成することを特徴とする
    チップ型インダクタの製造方法。
  7. 【請求項7】 絶縁基体は、その両端に位置する電極形
    成部のコイル軸に直交する断面形状が長方形であるのに
    対して、コイル形成部の断面形状は8角形状をなし、そ
    の8角形断面の最大幅をW1 とし、幅広面の幅をW2
    したとき、 0.5<W2 /W1 ≦0.9 であり、且つ稜線部の面間の曲率半径Rが、 R≦0.05mm であり、電極形成部は、少なくともチップ上下面につい
    て、絶縁基体の端面から長さ0.3mm以下の領域が高さ
    0.02mm以上突出した凸形状をなしている請求項6記
    載のチップ型インダクタの製造方法。
  8. 【請求項8】 絶縁基体は、その全長にわたって断面形
    状が同一の8角柱状であって、その8角形断面の最大幅
    をW1 とし、幅広面の幅をW2 としたとき、 0.5<W2 /W1 ≦0.9 であり、且つ稜線部の面間の曲率半径Rが、 R≦0.05mm であり、該絶縁基体の両端部に、コイル軸に直交する断
    面形状が長方形であり、少なくともチップ上下面側に絶
    縁基体の端面から長さ0.3mm以下の領域が高さ0.0
    2mm以上突出するように外部電極を形成した請求項6記
    載のチップ型インダクタの製造方法。
  9. 【請求項9】 レーザ加工を、絶縁基体の幅狭面中央か
    ら開始し、絶縁基体の幅狭面中央で終了することでコイ
    ルを形成する請求項6乃至8のいずれかに記載のチップ
    型インダクタの製造方法。
  10. 【請求項10】 レーザ加工を、絶縁基体の一方の端縁
    から開始してコイル軸に平行に進め、一方の電極形成部
    よりも内側の位置からコイルを形成し始めて他方の電極
    形成部よりも内側の位置でコイルの形成を終え、引き続
    いてコイル軸に平行に進めて絶縁基体の他方の端縁で終
    了させる請求項6乃至9のいずれかに記載のチップ型イ
    ンダクタの製造方法。
  11. 【請求項11】 レーザ加工によるコイル形成時に、絶
    縁基体とレーザのいずれか一方もしくは双方を移動させ
    て、レーザビームの出射点と絶縁基体の加工点との間隔
    を一定に保ちつつ加工する請求項6乃至10のいずれか
    に記載のチップ型インダクタの製造方法。
  12. 【請求項12】 絶縁層及び外部電極形成後、電気的特
    性を測定し、その測定値に応じて絶縁層の上から導体膜
    をトリミングすることにより電気的特性を調整する請求
    項6乃至11のいずれかに記載のチップ型インダクタの
    製造方法。
  13. 【請求項13】 導体膜をレーザ加工でトリミングした
    後に、トリミング箇所及びその近傍もしくはトリミング
    箇所を含む面全体に絶縁樹脂コートを施す請求項12記
    載のチップ型インダクタの製造方法。
  14. 【請求項14】 チップ上面の導体膜をレーザ加工でト
    リミングし、他の樹脂層の色と異なる色の絶縁樹脂コー
    トをマーカーを兼ねるように形成する請求項13記載の
    チップ型インダクタの製造方法。
  15. 【請求項15】 チップ側面の導体膜をレーザ加工でト
    リミングし、チップ上面に他の樹脂層の色と異なる色の
    マーカーを形成する請求項13記載のチップ型インダク
    タの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112635156A (zh) * 2019-10-08 2021-04-09 株式会社村田制作所 电感部件和电感部件的制造方法
CN114628106A (zh) * 2017-11-27 2022-06-14 株式会社村田制作所 层叠型线圈部件

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CN112635156B (zh) * 2019-10-08 2023-06-20 株式会社村田制作所 电感部件和电感部件的制造方法

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