JP2002343407A - 燃料電池のディストリビュータ構造 - Google Patents

燃料電池のディストリビュータ構造

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JP2002343407A
JP2002343407A JP2001360334A JP2001360334A JP2002343407A JP 2002343407 A JP2002343407 A JP 2002343407A JP 2001360334 A JP2001360334 A JP 2001360334A JP 2001360334 A JP2001360334 A JP 2001360334A JP 2002343407 A JP2002343407 A JP 2002343407A
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Japan
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fuel
distributor
hole
oxidant
lid
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JP2001360334A
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English (en)
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Jun Akikusa
順 秋草
Koji Hoshino
孝二 星野
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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    • Y02E60/50Fuel cells

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディストリビュータに接続した各セパレータ
を電気的に絶縁する。 【解決手段】 燃料電池11の近傍に設けられた燃料用
ディストリビュータ13は、箱状の金属材料により形成
された燃料用ディストリビュータ本体26と、この燃料
用ディストリビュータ本体26の燃料側開口部26aを
閉止するとともに複数の燃料用短管31が直接接続され
かつ電気絶縁材料により形成された単一の板状の燃料用
蓋体27とを有する。燃料電池の近傍に設けられた酸化
剤用ディストリビュータ24は、箱状の金属材料により
形成された酸化剤用ディストリビュータ本体28と、こ
の酸化剤用ディストリビュータ本体28の酸化剤側開口
部28aを閉止するとともに複数の酸化剤用短管32が
直接接続されかつ電気絶縁材料により形成された単一の
板状の酸化剤用蓋体29とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池の発電セ
ルに燃料ガスや酸化剤ガスを供給するためのディストリ
ビュータの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、固体電解質膜の両面に燃料極及び
空気極がそれぞれ設けられ、ディストリビュータが固体
電解質膜と同一組成の材料からなる基体部と、基体部表
面に設けられ導電性材料からなる導電部とにより構成さ
れ、固体電解質膜が基体部を介してインターコネクタに
接合され、更に空気極及び燃料極が導電部を介してイン
ターコネクタに電気的に接続された固体電解質形燃料電
池が開示されている(特開平5−182680号)。こ
のように構成された固体電解質形燃料電池では、ディス
トリビュータの基体部が固体電解質膜と同じ収縮挙動を
示すため、共焼結時や稼働時の昇降温に対して、ディス
トリビュータの固体電解質膜からの剥離を防止でき、デ
ィストリビュータの固体電解質膜に対する反りを防止で
きる。また上記基体部は固体電解質膜の材料と同一のジ
ルコニアを主成分とする材料が用いられるため、電気絶
縁体となる。この結果、ディストリビュータの表裏の導
通は導電部を介して行われるようになっている。
【0003】しかし、上記従来の固体電解質形燃料電池
では、発電に寄与しないディストリビュータの基体部が
固体電解質膜に接合されるため、発電に寄与する固体電
解質膜の表面積を狭め、発電効率が低下する不具合があ
った。
【0004】この点を解消するために、アノード、固体
電解質体及びカソードの積層体からなる集合体と、反応
ガス供給管が配されたセパレータとが交互に積層され、
セパレータの一方の面に燃料ガスが通流する溝が形成さ
れ、セパレータの他方の面に酸化剤ガスが通流する溝が
形成された固体電解質型燃料電池が開示されている(特
開平6−13088号)。この燃料電池では、反応ガス
供給管が少なくとも一部がアルミナ磁器管等のセラミッ
ク管により形成された燃料ガス供給管と酸化剤供給管と
からなる。燃料ガス供給管はセパレータの側面に接続さ
れて燃料ガスの通流する溝に連通し、酸化剤供給管はセ
パレータの側面に接続されて酸化剤ガスの通流する溝に
連通するように構成される。或いは燃料ガス供給管はセ
ラミックにより形成された燃料ガス分配器に接続され、
酸化剤供給管はセラミックにより形成された酸化剤ガス
分配器に接続される。このように構成された固体酸化物
型燃料電池では、反応ガス供給管が各セパレータに個別
に接続されるため、上記集合体及びセパレータに形成さ
れた円形のガスマニホルドをシールする円形のガラスリ
ングを不要にできるとともに、集合体及びセパレータ間
のガスシールを行う四角形のガラスリングを不要にでき
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の特
開平6−13088号公報に示された固体酸化物型燃料
電池では、反応ガス供給管の一部又は全部を比較的脆い
セラミック管により形成されているため、その組付作業
を慎重に行わなければならず、組付作業時間が増大し、
また燃料電池の発熱及び冷却の繰返しで反応ガス供給管
に作用する熱応力により反応ガス供給管が損傷するおそ
れがあった。また、上記従来の固体酸化物型燃料電池で
は、燃料ガス分配器及び酸化剤ガス分配器をセラミック
で製作することが非常に難しく、更に熱膨張や熱衝撃に
弱く、破損し易い問題点もあった。
【0006】本発明の目的は、発電セルの表面を全て発
電に寄与させることができ、比較的簡単な構造でディス
トリビュータに接続した各セパレータをそれぞれ電気的
に絶縁でき、更に燃料用短管及び酸化剤用短管の組付作
業時間の増大を防止できるとともに、燃料用短管等の熱
応力による損傷を防止できる、燃料電池のディストリビ
ュータ構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1及び図2に示すように、発電セル12とこの発電セ
ル12に燃料ガスを供給可能な燃料供給通路23,26
と発電セル12に酸化剤ガスを供給可能な酸化剤供給通
路24,27とを有する燃料電池11と、この燃料電池
11の近傍に設けられ燃料供給通路23,26に燃料用
短管28を通して燃料ガスを供給する燃料用ディストリ
ビュータ13と、燃料電池11の近傍に設けられ酸化剤
供給通路24,27に酸化剤用短管29を通して酸化剤
ガスを供給する酸化剤用ディストリビュータ14とを備
えた燃料電池モジュールの改良である。その特徴ある構
成は、燃料用ディストリビュータ23が、箱状又は筒状
の金属材料により形成された燃料用ディストリビュータ
本体26と、この燃料用ディストリビュータ本体26の
燃料側開口部26aを閉止するとともに複数の燃料用短
管31が直接接続されかつ電気絶縁材料により形成され
た単一の板状の燃料用蓋体27とを有し、酸化剤用ディ
ストリビュータ24が、箱状又は筒状の金属材料により
形成された酸化剤用ディストリビュータ本体28と、こ
の酸化剤用ディストリビュータ本体28の酸化剤側開口
部28aを閉止するとともに複数の酸化剤用短管32が
直接接続されかつ電気絶縁材料により形成された単一の
板状の酸化剤用蓋体29とを有するところにある。
【0008】この請求項1に記載された燃料電池のディ
ストリビュータ構造では、燃料用ディストリビュータ2
3のうち燃料用短管31の接続される燃料用蓋体27が
電気絶縁材料により形成されているため、各セパレータ
12が燃料用ディストリビュータ23により電気的に短
絡されることはない。また燃料用ディストリビュータ2
3は、金属材料により形成された燃料用ディストリビュ
ータ本体26の燃料側開口部26aを、電気絶縁材料に
より形成された燃料用蓋体27により閉止するだけで済
むので、構造が簡単であり組立工数を低減できる。一
方、酸化剤用ディストリビュータ24のうち酸化剤用短
管32の接続される酸化剤用蓋体29が電気絶縁材料に
より形成されているため、各セパレータ12が酸化剤用
ディストリビュータ24により電気的に短絡されること
はない。また酸化剤用ディストリビュータ24は、金属
材料により形成された酸化剤用ディストリビュータ本体
28の酸化剤側開口部28aを、電気絶縁材料により形
成された酸化剤用蓋体29により閉止するだけで済むの
で、構造が簡単であり組立工数を低減できる。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、更に図1及び図2に示すように、発電セル
12が固体電解質層11aとこの固体電解質層11aの
両面に配設された燃料極層11b及び酸化剤極層11c
とからなり、燃料電池11が発電セル11を(n+1)
枚(nは正の整数である。)積層して構成され、i番目
(i=1,2,…,n)の発電セル11の燃料極層11
bとこの燃料極層11bに隣接する(i+1)番目の発
電セル11の酸化剤極層11cとの間に金属材料により
板状に形成されたセパレータ12がそれぞれ1枚ずつ合
計n枚介装され、n枚のセパレータ12が燃料ガスをセ
パレータ12外周面から導入してセパレータ12の燃料
極集電体13に対向する面から吐出させるセパレータ用
燃料通路18と、酸化剤ガスをセパレータ12外周面か
ら導入してセパレータ12の酸化剤極集電体14に対向
する面から吐出させるセパレータ用酸化剤通路19とを
それぞれ有し、燃料用ディストリビュータ23が発電セ
ルの積層方向に延びて設けられ、酸化剤用ディストリビ
ュータ24が発電セル11の積層方向に延びて設けられ
たことを特徴とする。この請求項2に記載された燃料電
池のディストリビュータ構造では、発電セルとセパレー
タとが交互に積層された固体酸化物型燃料電池の側方に
燃料用ディストリビュータ及び酸化剤用ディストリビュ
ータが燃料電池の積層方向に延びて設けられているた
め、燃料用ディストリビュータ及び酸化剤用ディストリ
ビュータを単純でしかもコンパクトに構成できる。
【0010】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
係る発明であって、更に図2に示すように、燃料用ディ
ストリビュータ本体26に燃料側ねじ孔26bが形成さ
れ、燃料用蓋体27に燃料側通孔27bが形成され、燃
料側通孔27bに通した燃料側固定ねじ33を燃料側ね
じ孔26bに螺合することにより燃料用蓋体27が燃料
用ディストリビュータ本体26に固定され、更に燃料側
通孔27bの孔径が燃料用ディストリビュータ本体26
及び燃料用蓋体27の熱膨張及び熱収縮による変形量の
差を吸収するように燃料側固定ねじ33より大径に形成
されたことを特徴とする。この請求項3に記載された燃
料電池のディストリビュータ構造では、発電運転の開始
及び停止の繰返しにより大きな温度差の熱サイクルが燃
料用ディストリビュータ23に作用するけれども、燃料
側通孔27bの孔径が燃料側固定ねじ33より大きく形
成されているため、燃料用ディストリビュータ本体26
及び燃料用蓋体27の熱膨張及び熱収縮による変形量の
差を、上記燃料側通孔27bと燃料側固定ねじ33との
間に形成された比較的大きな隙間によりそれぞれ吸収で
きる。この結果、燃料用蓋体27に大きな力が作用する
ことはなく、燃料用蓋体27が破損することはない。
【0011】請求項4に係る発明は、請求項1ないし3
いずれかに係る発明であって、更に図2に示すように、
酸化剤用ディストリビュータ本体28に酸化剤側ねじ孔
28bが形成され、酸化剤用蓋体29に酸化剤側通孔2
9bが形成され、酸化剤側通孔29bに通した酸化剤側
固定ねじ34を酸化剤側ねじ孔28bに螺合することに
より酸化剤用蓋体29が酸化剤用ディストリビュータ本
体28に固定され、更に酸化剤側通孔29bの孔径が酸
化剤用ディストリビュータ本体28及び酸化剤用蓋体2
9の熱膨張及び熱収縮による変形量の差を吸収するよう
に酸化剤側固定ねじ34より大径に形成されたことを特
徴とする。この請求項4に記載された燃料電池のディス
トリビュータ構造では、発電運転の開始及び停止の繰返
しにより大きな温度差の熱サイクルが酸化剤用ディスト
リビュータ24に作用するけれども、酸化剤側通孔29
bの孔径が酸化剤側固定ねじ34より大きく形成されて
いるため、酸化剤用ディストリビュータ本体28及び酸
化剤用蓋体29の熱膨張及び熱収縮による変形量の差
を、上記酸化剤側通孔29bと酸化剤側固定ねじ34と
の間に形成された比較的大きな隙間によりそれぞれ吸収
できる。この結果、酸化剤用蓋体29に大きな力が作用
することはなく、酸化剤用蓋体29が破損することはな
い。
【0012】請求項5に係る発明は、請求項1又は2に
係る発明であって、更に図4に示すように、燃料用ディ
ストリビュータ本体76に燃料側貫通孔76bが形成さ
れ、燃料用蓋体27に燃料側通孔27bが形成され、燃
料側通孔27b及び燃料側貫通孔76bに通した燃料側
固定ねじ83を燃料側ナット86に螺合することにより
燃料用蓋体27が燃料用ディストリビュータ本体76に
固定され、更に燃料側通孔27b又は燃料側貫通孔76
bの孔径が燃料用ディストリビュータ本体76及び燃料
用蓋体27の熱膨張及び熱収縮による変形量の差を吸収
するように燃料側固定ねじ83より大径に形成されたこ
とを特徴とする。この請求項5に記載された燃料電池の
ディストリビュータ構造では、発電運転の開始及び停止
の繰返しにより大きな温度差の熱サイクルが燃料用ディ
ストリビュータ73に作用するけれども、燃料側通孔2
7b又は燃料側貫通孔76bの孔径が燃料側固定ねじ8
3より大きく形成されているため、燃料用ディストリビ
ュータ本体76及び燃料用蓋体27の熱膨張及び熱収縮
による変形量の差を、上記燃料側通孔27b又は燃料側
貫通孔76bと燃料側固定ねじ83との間に形成された
比較的大きな隙間によりそれぞれ吸収できる。この結
果、燃料用蓋体27に大きな力が作用することはなく、
燃料用蓋体27が破損することはない。
【0013】請求項6に係る発明は、請求項1ないし3
いずれかに係る発明であって、更に図4に示すように、
酸化剤用ディストリビュータ本体78に酸化剤側貫通孔
78bが形成され、酸化剤用蓋体29に酸化剤側通孔2
9bが形成され、酸化剤側通孔29b及び酸化剤側貫通
孔78bに通した酸化剤側固定ねじ84を酸化剤側ナッ
ト87に螺合することにより酸化剤用蓋体29が酸化剤
用ディストリビュータ本体78に固定され、更に酸化剤
側通孔29b又は酸化剤側貫通孔78bの孔径が酸化剤
用ディストリビュータ本体78及び酸化剤用蓋体29の
熱膨張及び熱収縮による変形量の差を吸収するように酸
化剤側固定ねじ84より大径に形成されたことを特徴と
する。この請求項6に記載された燃料電池のディストリ
ビュータ構造では、発電運転の開始及び停止の繰返しに
より大きな温度差の熱サイクルが酸化剤用ディストリビ
ュータ74に作用するけれども、酸化剤側通孔29b又
は酸化剤側貫通孔78bの孔径が酸化剤側固定ねじ84
より大きく形成されているため、酸化剤用ディストリビ
ュータ本体78及び酸化剤用蓋体29の熱膨張及び熱収
縮による変形量の差を、上記酸化剤側通孔29b又は酸
化剤側貫通孔78bと酸化剤側固定ねじ84との間に形
成された比較的大きな隙間によりそれぞれ吸収できる。
この結果、酸化剤用蓋体29に大きな力が作用すること
はなく、酸化剤用蓋体29が破損することはない。
【0014】請求項7に係る発明は、請求項1、2、3
又は5いずれかに係る発明であって、更に燃料用ディス
トリビュータ本体の燃料側開口部周縁と燃料用蓋体の周
縁との間に、ガラス製又はセメント製の燃料用シール部
材が充填されたことを特徴とする。この請求項7に記載
された燃料電池のディストリビュータ構造では、燃料用
ディストリビュータ内の燃料ガスのシール効果が高くな
る。請求項8に係る発明は、請求項1、2、4又は6い
ずれかに係る発明であって、更に酸化剤用ディストリビ
ュータ本体の酸化剤側開口部周縁と酸化剤用蓋体の周縁
との間に、ガラス製又はセメント製の酸化剤用シール部
材が充填されたことを特徴とする。この請求項8に記載
された燃料電池のディストリビュータ構造では、酸化剤
用ディストリビュータ内の酸化剤ガスのシール効果が高
くなる。
【0015】請求項9に係る発明は、請求項5に係る発
明であって、更に図4に示すように、燃料側貫通孔76
bに挿通された燃料側固定ねじ83のねじ部83aを露
出させるための燃料側スリット76dが燃料用ディスト
リビュータ本体76に形成されたことを特徴とする。燃
料側固定ねじ83及び燃料側ナット86を用いて燃料用
ディストリビュータ本体76に燃料用蓋体27を固定し
た状態で、燃料電池を作動させるために燃料電池及び燃
料用ディストリビュータ73を高温にすると、上記燃料
側固定ねじ83及び燃料側ナット86が焼付いて燃料側
ナット86が燃料側固定ねじ83から外れなくなる場合
がある。このとき請求項9に記載された燃料電池のディ
ストリビュータ構造では、燃料側スリット76dから露
出する燃料側固定ねじ83を金工用鋸等にて切断するこ
とにより、燃料側固定ねじ83が燃料側貫通孔76b及
び燃料側通孔27bから容易に抜けるので、燃料用蓋体
27を燃料用ディストリビュータ本体76から外すこと
ができる。
【0016】請求項10に係る発明は、請求項6に係る
発明であって、更に図4に示すように、酸化剤側貫通孔
78bに連通された酸化剤側固定ねじ84のねじ部84
aを露出させるための酸化剤側スリット78dが酸化剤
用ディストリビュータ本体78に形成されたことを特徴
とする。酸化剤側固定ねじ84及び酸化剤側ナット87
を用いて酸化剤用ディストリビュータ本体78に酸化剤
用蓋体29を固定した状態で、燃料電池を作動させるた
めに燃料電池及び酸化剤用ディストリビュータ74を高
温にすると、上記酸化剤側固定ねじ84及び酸化剤側ナ
ット87が焼付いて酸化剤側ナット87が酸化剤側固定
ねじ84から外れなくなる場合がある。このとき請求項
10に記載された燃料電池のディストリビュータ構造で
は、酸化剤側スリット78dから露出する酸化剤側固定
ねじ84を金工用鋸等にて切断することにより、酸化剤
側固定ねじ84が酸化剤側貫通孔78b及び酸化剤側通
孔29bから容易に抜けるので、酸化剤用蓋体29を酸
化剤用ディストリビュータ本体78から外すことができ
る。
【0017】請求項11に係る発明は、請求項1,2,
3,5,7又は9いずれかに係る発明であって、更に図
4に示すように、燃料用ディストリビュータ本体76に
燃料ガスを導入するための一対の燃料用透孔26c,2
6cが燃料用ディストリビュータ本体76の上下面にそ
れぞれ形成されたことを特徴とする。この請求項11に
記載された燃料電池のディストリビュータ構造では、燃
料ガスを各セパレータに略均一に供給することができ
る。請求項12に係る発明は、請求項1、2、4、6、
8又は10いずれかに係る発明であって、更に図4に示
すように、酸化剤用ディストリビュータ本体78に酸化
剤ガスを導入するための一対の酸化剤用透孔28c,2
8cが酸化剤用ディストリビュータ本体78の上下面に
それぞれ形成されたことを特徴とする。この請求項12
に記載された燃料電池のディストリビュータ構造では、
酸化剤ガスを各セパレータに略均一に供給することがで
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に本発明の第1の実施の形態を
図面に基づいて説明する。図1に示すように、発電セル
11は円板状の固体電解質層11aと、この固体電解質
層11aの両面に配設された円板状の燃料極層11b及
び空気極層11c(酸化剤極層)とからなり、燃料電池
10は上記発電セル11を(n+1)枚積層することに
より構成される。ここで、nは正の整数である。上から
i番目(i=1,2,…,n)の発電セル11の燃料極
層11bとこの燃料極層11bに隣接する上から(i+
1)番目の発電セル11の空気極層11cとの間には金
属材料により形成されたセパレータ12がそれぞれ1枚
ずつ合計n枚介装される。また上からi番目の発電セル
11の燃料極層11bと上からj番目(j=1,2,
…,n)のセパレータ12との間には円板状に形成され
かつ導電性を有する多孔質の燃料極集電体13が介装さ
れ、上から(i+1)番目の発電セル11の空気極層1
1cと上からj番目のセパレータ12との間には円板状
に形成されかつ導電性を有する多孔質の空気極集電体1
4(酸化剤極集電体)が介装される。更に上から1番目
(最上段)の発電セル11の空気極層11cには空気極
集電体14を介して金属材料により形成された単一の空
気用端板16(酸化剤用端板)が積層され、上から(n
+1)番目(最下段)の発電セル11の燃料極層11b
には燃料極集電体13を介して金属材料により形成され
た単一の燃料用端板17が積層される。上記セパレータ
12、空気用端板16及び燃料用端板17は燃料極層1
1b等の直径を1辺の長さとする正方形板状にそれぞれ
形成される。なお、固体電解質層、燃料極層、空気極
層、燃料極集電体及び空気極集電体は円板状ではなく、
四角形板状、六角形板状、八角形板状等の多角形板状に
形成してもよい。また、セパレータ、空気用端板及び燃
料用端板は正方形板状ではなく、円板状、或いは長方形
板状、六角形板状、八角形板状等の多角形板状に形成し
てもよい。更に上からj番目のセパレータとは、上から
i番目の発電セルと上から(i+1)番目の発電セルと
の間に位置するセパレータを意味する。
【0019】固体電解質層11aは次の一般式(1)等
で示される酸化物イオン伝導体により形成される。 Ln1 A Ga B1 B2 B3 O ……(1) 燃料極層11bはNi等の金属材料により多孔質に形成
され、更に空気極層11cは次の一般式(2)等で示さ
れる酸化物イオン伝導体により多孔質に形成される。 Ln21-x Ln3x1-y Coy3+d ……(2) この発電セル11を有する燃料電池10は固体酸化物形
燃料電池と呼ばれる。上記一般式(1)において、Ln
1はLa,Ce,Pr,Nd及びSmからなる群より選
ばれた1種又は2種以上の元素であり、AはSr,Ca
及びBaからなる群より選ばれた1種又は2種以上の元
素であり、B1はMg,Al及びInからなる群より選
ばれた1種又は2種以上の元素であり、B2はCo,F
e,Ni及びCuからなる群より選ばれた1種又は2種
以上の元素であり、B3はAl,Mg,Co,Ni,F
e,Cu,Zn,Mn及びZrからなる群より選ばれた
1種又は2種以上の元素である。また上記一般式(2)
において、Ln2はLa又はSmのいずれか一方又は双
方の元素であり、Ln3はBa,Ca又はSrのいずれ
か一方又は双方の元素であり、EはFe又はCuのいず
れか一方又は双方の元素である。なお、発電セルの固体
電解質層をイオン交換樹脂膜により形成し、燃料極層及
び空気極層を触媒金属粉末若しくは白金担持カーボン粉
末とポリテトラフルオロエチレンとイオン交換樹脂との
混合物により形成してもよい。このように構成された発
電セルを有する燃料電池は固体高分子電解質形燃料電池
と呼ばれる。
【0020】セパレータ12、空気用端板16及び燃料
用端板17はステンレス鋼、ニッケル基合金又はクロム
基合金により形成される。また燃料極集電体13はステ
ンレス鋼、ニッケル基合金又はクロム基合金、或いはニ
ッケル、銀又は銅により多孔質に形成され、空気極集電
体14はステンレス鋼、ニッケル基合金又はクロム基合
金、或いは銀又は白金により多孔質に形成される。
【0021】セパレータ12には、燃料ガスをセパレー
タ12外周面から導入してセパレータ12の燃料極集電
体13に対向する面から吐出させるセパレータ用燃料通
路18と、空気(酸化剤ガス)をセパレータ12外周面
から導入してセパレータ12の空気極集電体14に対向
する面から吐出させるセパレータ用空気通路19(セパ
レータ用酸化剤通路)とが形成される。セパレータ用燃
料通路18は、セパレータ12の外周面に臨むセパレー
タ用燃料入口18aと、セパレータ12に隣接する燃料
極集電体13の中央に臨むセパレータ用燃料出口18b
と、セパレータ12内に設けられ上記セパレータ用燃料
入口18a及びセパレータ用燃料出口18bを連通する
セパレータ用燃料連通孔18cとを有する。またセパレ
ータ用空気通路19は、セパレータ12の外周面に臨む
セパレータ用空気入口19aと、セパレータ12に隣接
する空気極集電体14の中央に臨むセパレータ用空気出
口19bと、セパレータ12内に設けられ上記セパレー
タ用空気入口19a及びセパレータ用空気出口19bを
連通するセパレータ用空気連通孔19cとを有する。な
お、セパレータ用燃料通路18とセパレータ用空気通路
19は互いに連通しないように構成される。
【0022】空気用端板16には、空気を空気用端板1
6外周面から導入して空気用端板16の空気極集電体1
4に対向する面から吐出させる端板用空気通路21(端
板用酸化剤通路)が形成され、燃料用端板17には、燃
料ガスを燃料用端板17外周面から導入して燃料用端板
17の燃料極集電体13に対向する面から吐出させる端
板用燃料通路22が形成される。端板用空気通路21
は、空気用端板16の外周面に臨む端板用空気入口21
aと、空気用端板16に隣接する空気極集電体14の中
央に臨む端板用空気出口21bと、空気用端板16内に
設けられ上記端板用空気入口21a及び端板用空気出口
21bを連通する端板用空気連通孔21cとを有する。
また端板用燃料通路22は燃料用端板17の外周面に臨
む端板用燃料入口22aと、空気用端板17に隣接する
燃料極集電体13の中央に臨む端板用燃料出口22b
と、燃料用端板22内に設けられ上記端板用燃料入口2
2a及び端板用燃料出口22bを連通する端板用燃料連
通孔22cとを有する。
【0023】一方、図1及び図2に示すように、積層さ
れた発電セル11の側方には、燃料用ディストリビュー
タ23と空気用ディストリビュータ24(酸化剤用ディ
ストリビュータ)がそれぞれ積層方向に延びかつ発電セ
ル11の近傍に設けられる。燃料用ディストリビュータ
23はセパレータ用燃料通路18及び端板用燃料通路2
2にそれぞれ燃料用短管31を通して燃料ガスを供給す
るように構成され、空気用ディストリビュータ24はセ
パレータ用空気通路19及び端板用空気通路21にそれ
ぞれ空気用短管32(酸化剤用短管)を通して空気を供
給するように構成される。
【0024】上記燃料用ディストリビュータ23は燃料
用短管31と電気的に絶縁される。即ち、燃料用ディス
トリビュータ23は、この実施の形態では、発電セル1
1への対向面に燃料側開口部26aを有しかつ金属材料
により箱状に形成された燃料用ディストリビュータ本体
26と、燃料側開口部26aを閉止しかつ電気絶縁性を
有するセラミックにより形成された単一の板状の燃料用
蓋体27とを備える。燃料用ディストリビュータ本体2
6は、上記燃料側開口部26aの周縁コーナ部にそれぞ
れ形成され燃料側固定ねじ33が螺合可能な4つの燃料
側ねじ孔26bと、底壁中央に形成され燃料供給パイプ
36が接続された燃料用透孔26cとを有する。また燃
料用蓋体27は、セパレータ用燃料入口18a及び端板
用燃料入口22aにそれぞれ対向して設けられ燃料用短
管31を挿入可能な燃料用接続孔27aと、周縁コーナ
部に上記4つの燃料側ねじ孔26bにそれぞれ対向して
形成され燃料側固定ねじ33を遊挿可能な4つの燃料側
通孔27bとを有する。なお、燃料側通孔27bの孔径
は燃料用ディストリビュータ本体26及び燃料用蓋体2
7の熱膨張及び熱収縮による変形量の差を吸収するよう
に燃料側固定ねじ33のねじ部33aより大径に形成さ
れる。
【0025】また空気用ディストリビュータ24は空気
用短管32と電気的に絶縁される。即ち、空気用ディス
トリビュータ24は、この実施の形態では、発電セル1
1への対向面に空気側開口部28a(酸化剤側開口部)
を有しかつ金属材料により箱状に形成された空気用ディ
ストリビュータ本体28(酸化剤用ディストリビュータ
本体)と、空気側開口部28aを閉止しかつ電気絶縁性
を有するセラミックにより形成された単一の板状の空気
用蓋体29(酸化剤用蓋体)とを備える。空気用ディス
トリビュータ本体28は、上記空気側開口部28aの周
縁コーナ部にそれぞれ形成され空気側固定ねじ34(酸
化剤側固定ねじ)を螺合可能な4つの空気側ねじ孔28
b(酸化剤側ねじ孔)と、底壁中央に形成され空気供給
パイプ37が接続された空気用透孔28cとを有する。
また空気用蓋体29は、セパレータ用空気入口19a及
び端板用空気入口21aにそれぞれ対向して設けられ空
気用短管32を挿入可能な空気用接続孔29a(酸化剤
用接続孔)と、周縁コーナ部に上記4つの空気側ねじ孔
28bにそれぞれ対向して形成され空気側固定ねじ34
を遊挿可能な4つの空気側通孔29b(酸化剤側通孔)
とを有する。なお、空気側通孔29bの孔径は空気用デ
ィストリビュータ本体28及び空気用蓋体29の熱膨張
及び熱収縮による変形量の差を吸収するように空気側固
定ねじ34のねじ部34aより大径に形成される。
【0026】燃料用ディストリビュータ本体26、空気
用ディストリビュータ本体27、燃料用短管31及び空
気用短管32はステンレス鋼、ニッケル基合金又はクロ
ム基合金などの金属材料により形成され、燃料用蓋体2
7及び空気用蓋体29はアルミナ、マグネシア等のセラ
ミック(電気絶縁材料)により形成される。なお、燃料
用ディストリビュータ本体及び空気用ディストリビュー
タ本体もセラミック(電気絶縁材料)により形成しても
よい。また燃料用ディストリビュータ本体26の燃料側
開口部26a周縁と燃料用蓋体27周縁との間には、図
示しない燃料用シール部材を介装し、空気用ディストリ
ビュータ本体28の空気側開口部28a周縁と空気用蓋
体29周縁との間には、図示しない空気用シール部材
(酸化剤用シール部材)を介装することが好ましい。こ
れらのシール部材としては、アルミナ短繊維の集合体
(アルミナウール)や、塗布後硬化させたシリカゾルな
どが挙げられる。
【0027】また燃料側固定ねじ33及び空気側固定ね
じ34には、比較的柔らかいアルミナ短繊維の集合体
(アルミナウール)からなるワッシャ(図示せず)を用
いることが好ましい。このワッシャを用いることによ
り、燃料側固定ねじ33の頭部33bと燃料用蓋体27
とが直接接触せずに柔らかいワッシャを介して接触する
ため脆い燃料用蓋体27が破損せず、空気側固定ねじ3
4の頭部34bと空気用蓋体29とが直接接触せずに柔
らかいワッシャを介して接触するため脆い空気用蓋体2
9が破損しないようになっている。更に燃料用短管31
とセパレータ用燃料入口18aとの接続部、燃料用短管
31と端板用燃料入口22aとの接続部、燃料用短管3
1と燃料用接続孔27aとの接続部、空気用短管32と
セパレータ用空気入口19aとの接続部、空気用短管3
2と端板用空気入口21aとの接続部、空気用短管32
と空気用接続孔29aとの接続部には、ガラスやセメン
ト等の封止部材によりそれぞれ封止することが好まし
い。
【0028】このように構成された燃料電池10の動作
を説明する。燃料ガス(H2、CO等)を燃料供給パイ
プ36を通って燃料用ディストリビュータ23に導入す
ると、この燃料ガスは燃料用短管31及びセパレータ用
燃料通路18を通ってセパレータ用燃料出口18bから
燃料極集電体13の中央に向って吐出するとともに、燃
料用短管31及び端板用燃料通路22を通って端板用燃
料出口22bから燃料極集電体13の中央に向って吐出
する。これにより燃料ガスは燃料極集電体13内の気孔
を通過して燃料極層11bの中央に速やかに供給され、
更に燃料極層11bの中央から外周縁に向って流れる。
同時に空気を空気供給パイプ37を通って空気用ディス
トリビュータ24に導入すると、この空気は空気用短管
32及びセパレータ用空気通路19を通ってセパレータ
用空気出口19bから空気極集電体14の中央に向って
吐出するとともに、空気用短管32及び端板用空気通路
21を通って端板用空気出口21bから空気極集電体1
4の中央に向って吐出する。これにより空気は空気極集
電体14内の気孔を通過して空気極層11cの中央に速
やかに供給され、更に空気極層11cの中央から外周縁
に向って流れる。
【0029】空気極層11cに供給された空気は空気極
層11c内の気孔を通って固体電解質層11aとの界面
近傍に到達し、この部分で空気中の酸素は空気極層11
cから電子を受け取って、酸化物イオン(O2-)にイオ
ン化される。この酸化物イオンは燃料極層11bの方向
に向って固体電解質層11a内を拡散移動し、燃料極層
11bとの界面近傍に到達すると、この部分で燃料ガス
と反応して反応生成物(H2O、CO2等)を生じ、燃料
極層11bに電子を放出する。この電子を燃料極集電体
13により取り出すことにより電流が発生し、電力が得
られる。
【0030】一方、金属材料により形成された各燃料用
短管31が電気絶縁材料により形成された燃料用蓋体2
7に接続されているため、各セパレータ12、空気用端
板16及び燃料用端板17が燃料用ディストリビュータ
23や空気用ディストリビュータ24により電気的に短
絡されることはない。即ち、燃料用ディストリビュータ
23に燃料用短管31を介して接続された各セパレータ
12及び燃料用端板17がそれぞれ電気的に絶縁され、
空気用ディストリビュータ24に空気用短管32を介し
て接続された各セパレータ12及び空気用端板16がそ
れぞれ電気的に絶縁される。また金属材料により形成さ
れた燃料用ディストリビュータ本体26の燃料側開口部
26aを、電気絶縁材料により形成された燃料用蓋体2
7により閉止し、かつ金属材料により形成された空気用
ディストリビュータ本体28の空気側開口部28aを、
電気絶縁材料により形成された空気用蓋体29により閉
止するという、比較的簡単な構造で上記電気的絶縁を確
保することができる。
【0031】また上記燃料電池10の発電運転を500
℃以上で行うと、発電効率が向上する。このため燃料電
池10には発電運転の開始及び停止の繰返しにより、室
温から500℃以上までの熱サイクルが作用する。特
に、熱膨張係数の大きい金属製の燃料用ディストリビュ
ータ本体26に熱膨張係数の小さいセラミック製の燃料
用蓋体27が燃料側固定ねじ33により固定され、熱膨
張係数の大きい金属製の空気用ディストリビュータ本体
28に熱膨張係数の小さいセラミック製の空気用蓋体2
9が空気側固定ねじ34により固定されているため、上
記熱サイクルにより、燃料用蓋体27の燃料側固定ねじ
33周辺と、空気用蓋体29の空気側固定ねじ34周辺
とにそれぞれ大きな力が作用しようとする。しかし、燃
料側固定ねじ33のねじ部33aが遊挿される燃料側通
孔27bの孔径がこのねじ部33aより一回り大きく形
成され、かつ空気側固定ねじ34のねじ部34aが遊挿
される空気側通孔29bの孔径がこのねじ部29bより
一回り大きく形成されているため、燃料用ディストリビ
ュータ本体26及び燃料用蓋体27の熱膨張及び熱収縮
による変形量の差と、空気用ディストリビュータ本体2
8及び空気用蓋体29の熱膨張及び熱収縮による変形量
の差とを、通孔27b,29bとねじ部33a,34a
との間に形成された比較的大きな隙間によりそれぞれ吸
収できる。この結果、燃料用蓋体26及び空気用蓋体2
9に大きな力が作用することはなく、燃料用蓋体27及
び空気用蓋体29が破損することはない。
【0032】図3は本発明の第2の実施の形態を示す。
図3において図2と同一符号は同一部品を示す。この実
施の形態では、燃料用ディストリビュータ53の燃料用
ディストリビュータ本体56の燃料側開口部26aに燃
料用蓋体27を収容可能な燃料側段差部56aが形成さ
れ、空気用ディストリビュータ54の空気用ディストリ
ビュータ本体58の空気側開口部28aに空気用蓋体2
9を収容可能な空気側段差部58aが形成される。燃料
用ディストリビュータ本体56の燃料側開口部26a周
縁と燃料用蓋体27周縁との間には、図示しない燃料用
シール部材を介装し、空気用ディストリビュータ本体5
8の空気側開口部28a周縁と空気用蓋体29周縁との
間には、図示しない空気用シール部材(酸化剤用シール
部材)を介装することが好ましい。これらのシール部材
としては、ガラス製又はセメント製のシール材、アルミ
ナ短繊維の集合体(アルミナウール)、或いは塗布後硬
化させたシリカゾルなどが挙げられる。上記以外は第1
の実施の形態と同一に構成される。
【0033】このように構成された燃料電池では、燃料
用蓋体27を燃料用ディストリビュータ本体56の燃料
側段差部56aに収容すると、燃料用蓋体27の裏面周
縁のみならず燃料用蓋体27の側面も燃料用ディストリ
ビュータ本体56に接触するため、燃料用ディストリビ
ュータ53内の燃料ガスのシール効果が高くなり、燃料
用蓋体27及び燃料用ディストリビュータ本体56間に
ガラス製のシール材等を充填すると、更に燃料用ディス
トリビュータ53内の燃料ガスのシール効果が高くな
る。また空気用蓋体29を空気用ディストリビュータ本
体58の空気側段差部58aに収容すると、空気用蓋体
29の裏面周縁のみならず空気用蓋体29の側面も空気
用ディストリビュータ本体58に接触するため、空気用
ディストリビュータ54内の空気のシール効果が高くな
り、空気用蓋体27及び空気用ディストリビュータ本体
56間にガラス製のシール材等を充填すると、更に空気
用ディストリビュータ53内の空気のシール効果が高く
なる。上記以外の動作は第1の実施の形態の動作と略同
様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0034】なお、燃料用蓋体を燃料用ディストリビュ
ータ本体の燃料側段差部に収容するとともに、燃料用蓋
体及び燃料用ディストリビュータ本体間にガラス製又は
セメント製のシール部材を充填すると、このシール部材
がシール機能のみならず接着機能を有するので、燃料用
固定ねじを用いずに済む。また空気用蓋体を空気用ディ
ストリビュータ本体の空気側段差部に収容するととも
に、空気用蓋体及び空気用ディストリビュータ本体間に
ガラス製又はセメント製の空気用シール部材(酸化剤用
シール部材)を充填すると、このシール部材がシール機
能のみならず接着機能を有するので、空気用固定ねじを
用いずに済む。
【0035】図4は本発明の第3の実施の形態を示す。
図4において図2と同一符号は同一部品を示す。この実
施の形態では、燃料用ディストリビュータ本体76に燃
料側貫通孔76bが形成され、燃料用蓋体27に燃料側
通孔27bが形成され、更に燃料側通孔27b及び燃料
側貫通孔76bに通した燃料側固定ねじ83を燃料側ナ
ット86に螺合することにより燃料用蓋体27が燃料用
ディストリビュータ本体76に固定される。また空気用
ディストリビュータ本体78に空気側貫通孔78b(酸
化剤側貫通孔)が形成され、空気用蓋体29に空気側通
孔29b(酸化剤側通孔)が形成され、更に空気側通孔
29b及び空気側貫通孔78bに通した空気側固定ねじ
84を空気側ナット87(酸化剤側ナット)に螺合する
ことにより空気用蓋体29が空気用ディストリビュータ
本体78に固定される。
【0036】上記燃料側通孔27b又は燃料側貫通孔7
6bの孔径は燃料用ディストリビュータ本体76及び燃
料用蓋体27の熱膨張及び熱収縮による変形量の差を吸
収するように燃料側固定ねじ83のねじ部83aより大
径に形成され、空気側通孔29b又は空気側貫通孔78
bの孔径は空気用ディストリビュータ本体78及び空気
用蓋体29の熱膨張及び熱収縮による変形量の差を吸収
するように空気側固定ねじ84のねじ部84aより大径
に形成される。また燃料用ディストリビュータ本体73
の4つのコーナ部には、燃料側貫通孔76bに挿通され
た燃料側固定ねじ83のねじ部83aを露出させるため
の燃料側スリット76dがそれぞれ形成され、空気用デ
ィストリビュータ本体74の4つのコーナ部には、空気
側貫通孔78bに連通された空気側固定ねじ84のねじ
部84aを露出させるための空気側スリット78d(酸
化剤側スリット)が形成される。更に燃料用ディストリ
ビュータ本体76の上下面には、この燃料用ディストリ
ビュータ本体76に燃料ガスを導入するための一対の燃
料用透孔26c,26cがそれぞれ形成され、空気用デ
ィストリビュータ本体78の上下面には、空気用ディス
トリビュータ本体78に空気を導入するための一対の空
気用透孔28c,28cがそれぞれ形成される。なお、
図4中の符号83b及び84bは燃料側固定ねじ及び空
気側固定ねじの頭部である。上記以外は第1の実施の形
態と同一に構成される。
【0037】このように構成された燃料電池では、発電
運転の開始及び停止の繰返しにより大きな温度差の熱サ
イクルが燃料用ディストリビュータ73に作用するけれ
ども、燃料側通孔27b又は燃料側貫通孔76bの孔径
が燃料側固定ねじ83のねじ部83aの外径より大きく
形成されているため、燃料用ディストリビュータ本体7
6及び燃料用蓋体27の熱膨張及び熱収縮による変形量
の差を、上記燃料側通孔27b又は燃料側貫通孔76b
と燃料側固定ねじ83との間に形成された比較的大きな
隙間によりそれぞれ吸収できる。また空気用ディストリ
ビュータ74にも上記と同様に大きな温度差の熱サイク
ルが作用するけれども、空気側通孔29b又は空気側貫
通孔78bの孔径が空気側固定ねじ84のねじ部84a
の外径より大きく形成されているため、空気用ディスト
リビュータ本体78及び空気用蓋体29の熱膨張及び熱
収縮による変形量の差を、上記空気側通孔29b又は空
気側貫通孔78bと空気側固定ねじ84との間に形成さ
れた比較的大きな隙間によりそれぞれ吸収できる。この
結果、燃料用蓋体27及び空気用蓋体29に大きな力が
作用することはなく、燃料用蓋体27及び空気用蓋体2
9が破損することはない。
【0038】また燃料側固定ねじ83及び燃料側ナット
86を用いて燃料用ディストリビュータ本体76に燃料
用蓋体27を固定した状態で、燃料電池を作動させるた
めに燃料電池及び燃料用ディストリビュータ73を高温
にすると、上記燃料側固定ねじ83及び燃料側ナット8
6が焼付いて燃料側ナット86が燃料側固定ねじ83か
ら外れなくなる場合がある。このとき燃料側スリット7
6dから露出する燃料側固定ねじ83のねじ部83aを
金工用鋸等にて切断することにより、燃料側固定ねじ8
3が燃料側貫通孔76b及び燃料側通孔27bから容易
に抜ける。この結果、燃料用蓋体27を燃料用ディスト
リビュータ本体76から外すことができるので、燃料用
ディストリビュータ73の点検等を容易に行うことがで
きる。
【0039】一方、空気側固定ねじ84及び空気側ナッ
ト87を用いて空気用ディストリビュータ本体78に空
気用蓋体29を固定した状態で、燃料電池を作動させる
ために燃料電池及び空気用ディストリビュータ74を高
温にすると、上記空気側固定ねじ84及び空気側ナット
87が焼付いて空気側ナット87が空気側固定ねじ84
から外れなくなる場合がある。このとき空気側スリット
78dから露出する空気側固定ねじ84を金工用鋸等に
て切断することにより、空気側固定ねじ84が空気側貫
通孔78b及び空気側通孔29bから容易に抜ける。こ
の結果、空気用蓋体29を空気用ディストリビュータ本
体78から外すことができるので、空気用ディストリビ
ュータ74の点検等を容易に行うことができる。
【0040】更に燃料用ディストリビュータ本体76の
上下面に一対の燃料用透孔26c,26cをそれぞれ形
成し、空気用ディストリビュータ本体78の上下面に一
対の空気用透孔28c,28cをそれぞれ形成したの
で、各セパレータのセパレータ用燃料通路に略同一流量
の燃料ガスをそれぞれ供給でき、各セパレータのセパレ
ータ用空気通路に略同一流量の空気をそれぞれ供給する
ことができる。
【0041】図5は本発明の第4の実施の形態を示す。
図5において図2と同一符号は同一部品を示す。この実
施の形態では、燃料用ディストリビュータ本体96は一
方の側面及び両端が開口する角筒状に形成され、空気用
ディストリビュータ本体98は一方の側面及び両端が開
口する角筒状に形成される。燃料用ディストリビュータ
本体96の両端には一対の燃料側閉止板96a,96b
が溶接又はボルトにより固着され、空気用ディストリビ
ュータ本体98の両端には一対の空気側閉止板98a,
98bが溶接又はボルトにより固着される。上記以外は
第1の実施の形態と同一に構成される。
【0042】このように構成された燃料電池のディスト
リビュータ構造では、燃料用ディストリビュータ本体9
6及び空気用ディストリビュータ本体98を鋳造する場
合、大きな金型が不要になり、また押出し成型又は引抜
き成型により角筒状に形成された材料を用いることによ
り、ブロックから削り出す必要がないので、これらのデ
ィストリビュータ本体96,98の製作コストを低減で
きる。上記以外の動作は第1の実施の形態と略同様であ
るので、繰返しの説明を省略する。
【0043】なお、上記第1〜第4の実施の形態では、
酸化剤ガスとして空気を用いたが、酸素又はその他の酸
化剤ガスを用いてもよい。また、上記第1〜第4の実施
の形態では、燃料電池として、発電セルが燃料極層及び
空気極層(酸化剤極層)にて固体電解質層を挟持して構
成された固体酸化物型の燃料電池を挙げたが、固体高分
子型燃料電池や炭酸溶融塩型燃料電池や燐酸型燃料電池
などでもよい。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、燃
料用ディストリビュータ本体及び酸化剤用ディストリビ
ュータ本体を金属材料により箱状又は筒状に形成し、電
気絶縁材料により形成された単一の板状の燃料用蓋体に
複数の燃料用短管を直接接続しかつこの燃料用蓋体によ
り燃料用ディストリビュータ本体の燃料側開口部を閉止
し、更に電気絶縁材料により形成された単一の板状の酸
化剤用蓋体に複数の酸化剤用短管を直接接続しかつこの
酸化剤用蓋体により酸化剤用ディストリビュータ本体の
酸化剤側開口部を閉止したので、各セパレータが燃料用
ディストリビュータ及び酸化剤用ディストリビュータに
より電気的に短絡されず、各セパレータはそれぞれ電気
的に絶縁される。また燃料用ディストリビュータ本体の
燃料側開口部を燃料用蓋体により閉止し、酸化剤用ディ
ストリビュータ本体の酸化剤側開口部を酸化剤用蓋体に
より閉止するだけで済むので、構造が簡単であり組立工
数を低減できる。
【0045】また発電に寄与しないディストリビュータ
の基体部が固体電解質膜に接合されるため、発電に寄与
する固体電解質膜の表面積を狭め、発電効率が低下する
従来の固体電解質形燃料電池と比較して、本発明では、
発電セルの表面を全て発電に寄与させることができるの
で、発電効率を向上できる。また反応ガス供給管の一部
又は全部が比較的脆いセラミック管により形成されるた
め、熱応力により反応ガス供給管が損傷するおそれがあ
る従来の固体酸化物型燃料電池と比較して、本発明で
は、比較的厚い板状の燃料用蓋体及び酸化剤蓋体がセラ
ミック等の脆い材料により形成されるので、熱応力が作
用しても損傷することはない。また燃料用短管及び酸化
剤用短管を堅牢な金属管で形成できるので、これらの短
管の組付作業をそれ程慎重に行う必要がなく、これらの
短管の組付作業時間の増大を防止できるとともに上記短
管の熱応力による損傷を防止できる。
【0046】また燃料用ディストリビュータ本体及び燃
料用蓋体の熱膨張及び熱収縮による変形量の差を吸収す
るように、燃料側通孔の孔径を燃料側固定ねじより大径
に形成すれば、燃料側通孔の孔径が燃料側固定ねじより
大きく形成されているため、熱サイクルによる燃料用デ
ィストリビュータ本体及び燃料用蓋体の変形量の差を、
上記燃料側通孔と燃料側固定ねじとの間に形成された比
較的大きな隙間によりそれぞれ吸収できる。この結果、
燃料用蓋体に大きな力が作用することはなく、燃料用蓋
体が破損することはない。また酸化剤用ディストリビュ
ータ本体及び酸化剤用蓋体の熱膨張及び熱収縮による変
形量の差を吸収するように、酸化剤側通孔の孔径を酸化
剤側固定ねじより大径に形成すれば、酸化剤側通孔の孔
径が酸化剤側固定ねじより大きく形成されているため、
熱サイクルによる酸化剤用ディストリビュータ本体及び
酸化剤用蓋体の変形量の差を、上記酸化剤側通孔と酸化
剤側固定ねじとの間に形成された比較的大きな隙間によ
りそれぞれ吸収できる。この結果、酸化剤用蓋体に大き
な力が作用することはなく、酸化剤用蓋体が破損するこ
とはない。
【0047】また燃料用ディストリビュータ本体に燃料
側貫通孔を形成し、燃料用蓋体に燃料側通孔を形成し、
燃料側通孔及び燃料側貫通孔に通した燃料側固定ねじを
燃料側ナットに螺合することにより燃料用蓋体を燃料用
ディストリビュータ本体に固定し、更に燃料側通孔又は
燃料側貫通孔の孔径を燃料用ディストリビュータ本体及
び燃料用蓋体の熱膨張及び熱収縮による変形量の差を吸
収するように燃料側固定ねじより大径に形成すれば、上
記と同様に燃料用蓋体に大きな力が作用せず、燃料用蓋
体の破損を防止できる。また酸化剤用ディストリビュー
タ本体に酸化剤側貫通孔を形成し、酸化剤用蓋体に酸化
剤側通孔を形成し、酸化剤側通孔及び酸化剤側貫通孔に
通した酸化剤側固定ねじを酸化剤側ナットに螺合するこ
とにより酸化剤用蓋体を酸化剤用ディストリビュータ本
体に固定し、更に酸化剤側通孔又は酸化剤側貫通孔の孔
径を酸化剤用ディストリビュータ本体及び酸化剤用蓋体
の熱膨張及び熱収縮による変形量の差を吸収するように
酸化剤側固定ねじより大径に形成すれば、上記と同様に
酸化剤用蓋体に大きな力が作用せず、酸化剤用蓋体の破
損を防止できる。また燃料用ディストリビュータ本体の
燃料側開口部周縁と燃料用蓋体の周縁との間に、ガラス
製又はセメント製の燃料用シール部材を充填したり、或
いは酸化剤用ディストリビュータ本体の酸化剤側開口部
周縁と酸化剤用蓋体の周縁との間に、ガラス製又はセメ
ント製の酸化剤用シール部材が充填すれば、燃料用ディ
ストリビュータ内の燃料ガスのシール効果及び酸化剤用
ディストリビュータ内の酸化剤ガスのシール効果をそれ
ぞれ高めることができる。
【0048】また燃料側貫通孔に挿通された燃料側固定
ねじのねじ部を露出させるための燃料側スリットを燃料
用ディストリビュータ本体に形成し、或いは酸化剤側貫
通孔に連通された酸化剤側固定ねじのねじ部を露出させ
るための酸化剤側スリットを酸化剤用ディストリビュー
タ本体に形成すれば、燃料側固定ねじ及び燃料側ナット
が焼付き、或いは酸化剤側固定ねじ及び酸化剤側ナット
が焼付いても、燃料側スリットから露出する燃料側固定
ねじ、或いは酸化剤側スリットから露出する酸化剤側固
定ねじを切断することにより、燃料側固定ねじが燃料側
貫通孔及び燃料側通孔から容易に抜け、或いは酸化剤側
固定ねじが酸化剤側貫通孔及び酸化剤側通孔から容易に
抜けるので、燃料用蓋体を燃料用ディストリビュータ本
体から外し、酸化剤用蓋体を酸化剤用ディストリビュー
タ本体から外すことができる。更に燃料用ディストリビ
ュータ本体に燃料ガスを導入するための一対の燃料用透
孔を燃料用ディストリビュータ本体の上下面にそれぞれ
形成し、或いは酸化剤用ディストリビュータ本体に酸化
剤ガスを導入するための一対の酸化剤用透孔を酸化剤用
ディストリビュータ本体の上下面にそれぞれ形成すれ
ば、燃料ガス或いは酸化剤ガスを各セパレータに略均一
に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態の燃料電池の縦断面図。
【図2】その燃料電池の燃料用ディストリビュータ及び
空気用ディストリビュータの分解斜視図。
【図3】本発明第2実施形態を示す図2に対応する分解
斜視図。
【図4】本発明第3実施形態を示す図2に対応する分解
斜視図。
【図5】本発明第4実施形態を示す図2に対応する分解
斜視図。
【符号の説明】
10 燃料電池 11 発電セル 11a 固体電解質層 11b 燃料極層 11c 空気極層(酸化剤極層) 12 セパレータ 18 セパレータ用燃料通路 19 セパレータ用空気通路(セパレータ用酸化剤通
路) 23,53,73,93 燃料用ディストリビュータ 24,54,74,94 空気用ディストリビュータ
(酸化剤用ディストリビュータ) 26,56,76,96 燃料用ディストリビュータ本
体 26a 燃料側開口部 26b 燃料側ねじ孔 27 燃料用蓋体 27a 燃料用接続孔 27b 燃料側通孔 28,58,78,98 空気用ディストリビュータ本
体(酸化剤用ディストリビュータ本体) 28a 空気側開口部(酸化剤側開口部) 28b 空気側ねじ孔(酸化剤側ねじ孔) 29 空気用蓋体(酸化剤用蓋体) 29a 空気用接続孔(酸化剤用接続孔) 29b 空気側通孔(酸化剤側通孔) 31 燃料用短管 32 空気用短管(酸化剤用短管) 33,83 燃料側固定ねじ 34,84 空気側固定ねじ(酸化剤側固定ねじ) 76b 燃料側貫通孔 76c 燃料側透孔 76d 燃料側スリット 78b 空気側貫通孔(酸化剤側貫通孔) 78c 空気側透孔(酸化剤側透孔) 78d 空気側スリット(酸化剤側スリット) 86 燃料側ナット 87 空気側ナット(酸化剤側ナット)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H026 AA06 CC06 CC08 CC10 CX06 CX07 EE12

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電セル(12)と前記発電セル(12)に燃料
    ガスを供給可能な燃料供給通路(23,26)と前記発電セル
    (12)に酸化剤ガスを供給可能な酸化剤供給通路(24,27)
    とを有する燃料電池(11)と、 前記燃料電池(11)の近傍に設けられ前記燃料供給通路(2
    3,26)に燃料用短管(28)を通して燃料ガスを供給する燃
    料用ディストリビュータ(13)と、 前記燃料電池(11)の近傍に設けられ前記酸化剤供給通路
    (24,27)に酸化剤用短管(29)を通して酸化剤ガスを供給
    する酸化剤用ディストリビュータ(14)とを備えた燃料電
    池モジュールにおいて、 前記燃料用ディストリビュータ(23)が、箱状又は筒状の
    金属材料により形成された燃料用ディストリビュータ本
    体(26)と、前記燃料用ディストリビュータ本体(26)の燃
    料側開口部(26a)を閉止するとともに複数の燃料用短管
    (31)が直接接続されかつ電気絶縁材料により形成された
    単一の板状の燃料用蓋体(27)とを有し、 前記酸化剤用ディストリビュータ(24)が、箱状又は筒状
    の金属材料により形成された酸化剤用ディストリビュー
    タ本体(28)と、前記酸化剤用ディストリビュータ本体(2
    8)の酸化剤側開口部(28a)を閉止するとともに複数の酸
    化剤用短管(32)が直接接続されかつ電気絶縁材料により
    形成された単一の板状の酸化剤用蓋体(29)とを有するこ
    とを特徴とする燃料電池のディストリビュータ構造。
  2. 【請求項2】 発電セル(12)が固体電解質層(12a)とこ
    の固体電解質層(12a)の両面に配設された燃料極層(12b)
    及び酸化剤極層(12c)とからなり、燃料電池(11)が前記
    発電セル(12)を(n+1)個(nは正の整数である。)
    積層して構成され、 i番目(i=1,2,…,n)の発電セル(11)の燃料極
    層(11b)とこの燃料極層(11b)に隣接する(i+1)番目
    の発電セル(11)の酸化剤極層(11c)との間に金属材料に
    より板状に形成されたセパレータ(12)がそれぞれ1枚ず
    つ合計n枚介装され、 前記n枚のセパレータ(12)が燃料ガスをセパレータ(12)
    外周面から導入して前記セパレータ(12)の燃料極集電体
    (13)に対向する面から吐出させるセパレータ用燃料通路
    (18)と、酸化剤ガスを前記セパレータ(12)外周面から導
    入して前記セパレータ(12)の酸化剤極集電体(14)に対向
    する面から吐出させるセパレータ用酸化剤通路(19)とを
    それぞれ有し、 燃料用ディストリビュータ(23)が前記発電セル(11)の積
    層方向に延びて設けられ、 酸化剤用ディストリビュータ(24)が前記発電セル(11)の
    積層方向に延びて設けられた請求項1記載の燃料電池の
    ディストリビュータ構造。
  3. 【請求項3】 燃料用ディストリビュータ本体(26)に燃
    料側ねじ孔(26b)が形成され、燃料用蓋体(27)に燃料側
    通孔(27b)が形成され、前記燃料側通孔(27b)に通した燃
    料側固定ねじ(33)を前記燃料側ねじ孔(26b)に螺合する
    ことにより前記燃料用蓋体(27)が前記燃料用ディストリ
    ビュータ本体(26)に固定され、更に前記燃料側通孔(27
    b)の孔径が前記燃料用ディストリビュータ本体(26)及び
    前記燃料用蓋体(27)の熱膨張及び熱収縮による変形量の
    差を吸収するように前記燃料側固定ねじ(33)より大径に
    形成された請求項1又は2記載の燃料電池のディストリ
    ビュータ構造。
  4. 【請求項4】 酸化剤用ディストリビュータ本体(28)に
    酸化剤側ねじ孔(28b)が形成され、酸化剤用蓋体(29)に
    酸化剤側通孔(29b)が形成され、前記酸化剤側通孔(29b)
    に通した酸化剤側固定ねじ(34)を前記酸化剤側ねじ孔(2
    8b)に螺合することにより前記酸化剤用蓋体(29)が前記
    酸化剤用ディストリビュータ本体(28)に固定され、更に
    前記酸化剤側通孔(29b)の孔径が前記酸化剤用ディスト
    リビュータ本体(28)及び前記酸化剤用蓋体(29)の熱膨張
    及び熱収縮による変形量の差を吸収するように前記酸化
    剤側固定ねじ(34)より大径に形成された請求項1ないし
    3いずれか記載の燃料電池のディストリビュータ構造。
  5. 【請求項5】 燃料用ディストリビュータ本体(76)に燃
    料側貫通孔(76b)が形成され、燃料用蓋体(27)に燃料側
    通孔(27b)が形成され、前記燃料側通孔(27b)及び前記燃
    料側貫通孔(76b)に通した燃料側固定ねじ(83)を燃料側
    ナット(86)に螺合することにより前記燃料用蓋体(27)が
    前記燃料用ディストリビュータ本体(76)に固定され、更
    に前記燃料側通孔(27b)又は前記燃料側貫通孔(76b)の孔
    径が前記燃料用ディストリビュータ本体(76)及び前記燃
    料用蓋体(27)の熱膨張及び熱収縮による変形量の差を吸
    収するように前記燃料側固定ねじ(83)より大径に形成さ
    れた請求項1又は2記載の燃料電池のディストリビュー
    タ構造。
  6. 【請求項6】 酸化剤用ディストリビュータ本体(78)に
    酸化剤側貫通孔(78b)が形成され、酸化剤用蓋体(29)に
    酸化剤側通孔(29b)が形成され、前記酸化剤側通孔(29b)
    及び前記酸化剤側貫通孔(78b)に通した酸化剤側固定ね
    じ(84)を酸化剤側ナット(87)に螺合することにより前記
    酸化剤用蓋体(29)が前記酸化剤用ディストリビュータ本
    体(78)に固定され、更に前記酸化剤側通孔(29b)又は前
    記酸化剤側貫通孔(78b)の孔径が前記酸化剤用ディスト
    リビュータ本体(78)及び前記酸化剤用蓋体(29)の熱膨張
    及び熱収縮による変形量の差を吸収するように前記酸化
    剤側固定ねじ(84)より大径に形成された請求項1ないし
    3いずれか記載の燃料電池のディストリビュータ構造。
  7. 【請求項7】 燃料用ディストリビュータ本体の燃料側
    開口部周縁と燃料用蓋体の周縁との間に、ガラス製又は
    セメント製の燃料用シール部材が充填された請求項1、
    2、3又は5いずれか記載の燃料電池のディストリビュ
    ータ構造。
  8. 【請求項8】 酸化剤用ディストリビュータ本体の酸化
    剤側開口部周縁と酸化剤用蓋体の周縁との間に、ガラス
    製又はセメント製の酸化剤用シール部材が充填された請
    求項1、2、4又は6いずれか記載の燃料電池のディス
    トリビュータ構造。
  9. 【請求項9】 燃料側貫通孔(76b)に挿通された燃料側
    固定ねじ(83)のねじ部(83a)を露出させるための燃料側
    スリット(76d)が燃料用ディストリビュータ本体(76)に
    形成された請求項5記載の燃料電池のディストリビュー
    タ構造。
  10. 【請求項10】 酸化剤側貫通孔(78b)に連通された酸
    化剤側固定ねじ(84)のねじ部(84a)を露出させるための
    酸化剤側スリット(78d)が酸化剤用ディストリビュータ
    本体(78)に形成された請求項6記載の燃料電池のディス
    トリビュータ構造。
  11. 【請求項11】 燃料用ディストリビュータ本体(76)に
    燃料ガスを導入するための一対の燃料用透孔(26c,26c)
    が前記燃料用ディストリビュータ本体(76)の上下面にそ
    れぞれ形成された請求項1、2、3、5、7又は9いず
    れか記載の燃料電池のディストリビュータ構造。
  12. 【請求項12】 酸化剤用ディストリビュータ本体(78)
    に酸化剤ガスを導入するための一対の酸化剤用透孔(28
    c,28c)が前記酸化剤用ディストリビュータ本体(78)の上
    下面にそれぞれ形成された請求項1、2、4、6、8又
    は10いずれか記載の燃料電池のディストリビュータ構
    造。
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