JP2002341260A - 干渉フィルタ - Google Patents

干渉フィルタ

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JP2002341260A
JP2002341260A JP2001098117A JP2001098117A JP2002341260A JP 2002341260 A JP2002341260 A JP 2002341260A JP 2001098117 A JP2001098117 A JP 2001098117A JP 2001098117 A JP2001098117 A JP 2001098117A JP 2002341260 A JP2002341260 A JP 2002341260A
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holder
optical
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JP2001098117A
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English (en)
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Tetsuya Nagashima
哲也 長島
Masanori Okuyama
雅則 奥山
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Hochiki Corp
Original Assignee
Hochiki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高価な装置を必要とすることなく、高精度に短
時間で製作可能な構造とする。 【解決手段】干渉フィルタは、相対する片面に反射層6
a,6bを形成した2枚の光学基板5a,5bと、各光学基板
5a,5bを支持するホルダ7a,7bと、光学基板5a,5b
の間に介在されて基板間を所定距離に設定するスペーサ
として機能する一定の球径をもつ軟質のマイクロビーズ
18と、ホルダ7a,7b間に配置されホルダに支持され
た光学基板間を微小間隔変位させることにより透過スペ
クトル特性を変化させるアクチュエータ8とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の光学基板を
微小距離を隔てて配置したファブリ・ペロー型などの干
渉フィルタに関する。
【0002】
【従来技術】従来、ファブリ・ペロー型干渉フィルタに
おいて、二枚の光学基板の微小間隔を変位することによ
り、その透過スペクトル特性を変化させることのできる
波長可変干渉フィルタが知られている(特開平8-285
688号)。
【0003】この波長可変干渉フィルタは、200〜3
00オングストローム程度の厚みを有するAuなどの反射
層となる半透光性の金属膜を、対向する面に蒸着した一
対のガラス基板の間に圧電アクチュエータを介して対向
配置し、圧電アクチュエータに印加する駆動電源を変え
ることで、基板間隔を微小間隔変位させることができ
る。
【0004】この波長可変干渉フィルタは、一方のガラ
ス基板からの入射光に対し、半透光性をもつ金属膜間で
の多重反射によって生ずる干渉作用に起因して複数の透
過スペクトルピークが分布して光を透過する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の干渉フィルタにあっては、ホルダで支持した
2枚の光学基板を、微小間隔を隔てて配置する際に、ど
うしても基板間隔に誤差が生じてしまう問題がある。例
えば直径の50mm大のホルダの加工精度は最高でも±1
0μm程度であり、±0.1μmの精度を要求する干渉フ
ィルタを組み立てるには、マイケルソン干渉計等の微小
距離測定装置を用いて基板間隔を測定しながら組み立て
る必要がある。
【0006】また従来例では光学基板の組立時に用いる
接着剤の寸法変化により、基板間隔に誤差が生じ、理想
的な干渉フィルタとしての特性を維持することが難しか
った。さらに周囲温度の変化に応じてホルダ等が膨張収
縮し、光学特性が変化してしまうという問題点もあっ
た。
【0007】本発明は、高価な装置を必要とすることな
く、高精度に短時間で製作可能な構造を備えたファブリ
・ペロー型の干渉フィルタを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、次のように構成する。
【0009】本発明は、波長可変型の干渉フィルタを提
供するものであり、相対する片面に反射層を形成した2
枚の光学基板と、各光学基板を支持するホルダと、光学
基板の間に介在されて基板間を所定距離に設定するスペ
ーサと、ホルダに支持された光学基板間を微小間隔変位
させることにより透過スペクトル特性を変化させるアク
チュエータとを備えたことを特徴とする。
【0010】また本発明は、波長固定型の干渉フィルタ
を提供するものであり、相対する片面に反射層を形成し
た2枚の光学基板と、各光学基板を支持するホルダと、
光学基板の間に介在され所定の透過スペクトル特性が得
られるように前記光学基板間を所定距離に設定するスペ
ーサとを備えたことを特徴とする。
【0011】ここで本発明の干渉フィルタは、スペーサ
として、一定の球径をもつ軟質のマイクロビーズを用い
たことを特徴とする。マイクロビーズは、真球状の軟質
プラスチック微粒子であり、スペーサとして光学基板の
間に介在させることで、球径で決まる2〜20μmの微
小間隔を隔てて極めて高精度の平行度を得るように簡単
に固定することができる。
【0012】本発明の干渉フィルタにおいては、スペー
サとして、軟質のフォトレジストを用いるようにしても
良い。
【0013】本発明の干渉フィルタにおいて、ホルダ間
の間隔を調整する調整機構を設ける。マイクロビーズを
スペーサに用いた場合、2〜3本のモアレ縞(1μm程度
の傾斜)が発生する程度の平行度を得ることができる。
この誤差は接着剤の硬化時の変形や、マイクロビーズの
もつわずかな直径誤差に起因している。そこでネジなど
による調整機構を設け、組み立て後にホルダ間に荷重を
加えて間隔誤差を修正できるようにしている。
【0014】本発明の干渉フィルタは、ホルダとして、
インバーなどの低熱膨張率金属を用いたことを特徴とす
る。この低熱膨張率合金としては、例えば10℃の温度
変化に対し0.03μm程度の寸法変化しかないインバー
などを用いる。このため周囲温度が変化しても、透過ス
ペクトル特性が変化せず、高い安定性が得られる。
【0015】また本発明は、相対する片面に反射層を形
成した2枚の光学基板と、各光学基板を支持するホルダ
と、ホルダに支持された光学基板間を微小間隔変位させ
ることにより透過スペクトル特性を変化させるアクチュ
エータとを備えた波長可変型の干渉フィルタにおいて、
ホルダにインバーなどの低熱膨張率金属を用いることに
より、周囲温度が変化しても、透過スペクトル特性が変
化せず、高い安定性が得られる。
【0016】更に本発明は、相対する片面に反射層を形
成した2枚の光学基板と、各光学基板を支持するホルダ
とを備えた波長固定型の干渉フィルタにおいて、ホルダ
にインバーなどの低熱膨張率金属をを用いることによ
り、同じく周囲温度が変化しても、透過スペクトル特性
が変化せず、高い安定性が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の干渉フィルタを内
蔵した赤外線監視カメラの内部構造を透視状態で表して
いる。赤外線監視カメラ1は、レンズユニット2に対物
レンズ2a、本発明の波長可変型干渉フィルタ4A及び
結合レンズ2bを設けており、本体側に撮像素子として
例えばCCD3を設けている。
【0018】図2は図1の赤外線監視カメラ1に内蔵さ
れている本発明による波長可変型干渉フィルタ4Aの構
造説明図である。ここで図2(A)は平面図、図2
(B)はそのX−X断面図、図2(C)は底面図であ
る。
【0019】波長可変型干渉フィルタ4Aは、ホルダ7
a,7bのそれぞれに固定された光学基板5a,5bを
ミクロンオーダの微小間隔を設定して平行に配置してお
り、ホルダ7a,7b間の周囲3か所には圧電素子を用
いたアクチュエータ8が配置され、アクチュエータ8の
変位により光学基板5a,5b間の微小間隔を変化させ
るようにしている。
【0020】ホルダ7aの開口部ネジ穴にはレンズ枠9
が装着され、また反対側のホルダ7bには図1のレンズ
ユニット2に装着するためのネジ環17が一体に形成さ
れている。
【0021】更にホルダ7a,7bに対しては、相対配
置された2枚の光学基板5a,5bの間に荷重をかけて
基板間の微小間隔を調整するための調整機構10が設け
られている。
【0022】この調整機構10は、調整ネジ11をホル
ダ7aの通し穴15を通してホルダ7b側のネジ穴16
に先端ネジ部11aをねじ込んでおり、ホルダ7aと調
整ネジ11の頭部との間には、それぞれワッシャ13,
14を介して皿バネ12を組み込んでいる。この調整機
構10は図2(A),図2(C)から明らかなように、
ホルダ7a,7bの周囲の6か所に略等間隔に配置され
ている。
【0023】図3は図2の波長可変型干渉フィルタ4A
における原理構造を取り出している。図3において、2
枚の光学基板5a,5bはガラスやサファイヤなどで作
られており、この光学基板5a,5bの相対する片面に
金属や誘電体多層膜などにより反射層6a,6bを形成
している。この反射層6a,6bは例えば加熱蒸着法に
より形成することができる。光学基板5a,5bは、例
えば数mm程度の厚さで形成される。
【0024】光学基板5a,5bは反射層6a,6bを
相対するようにして、微小間隔Xとして例えばX=3μ
m隔てて平行に固定する必要がある。このため本発明に
あっては、2枚の光学基板5a,5bの間に基板間を所
定距離Xに設定するためのスペーサとして球径の一定し
た微小なマイクロビーズ18を複数配置し、このマイク
ロビーズ18を挟んで2枚の光学基板5a,5bをホル
ダ7a,7bにより固定することで、平行な微小均一間
隔を実現している。
【0025】本発明の2枚の光学基板5a,5bの間隔
を設定するスペーサとして使用するマイクロビーズ18
は、透明な真球の軟質プラスチックビーズである。
【0026】光学基板5a,5bは、それぞれ金属など
で作られたホルダ7a,7bに接着剤などにより固定さ
れている。この光学基板5a,5bを固定したホルダ7
a,7bは、その周囲部分で例えば図2に示したように
3個のアクチュエータを介してお互いに固定されてい
る。
【0027】このアクチュエータ8としては例えば圧電
素子が使用されており、アクチュエータ8に対し直流電
源20から印加する駆動電圧を変化させることでアクチ
ュエータ8を変位させ、これによってホルダ7a,7b
に固定している2枚の光学基板5a,5bの間隔を変化
させることができる。
【0028】本発明による波長可変型干渉フィルタ4A
は、例えば光学基板5a側からの入射光に対し、反射層
6a,6b間での多重反射によって生ずる干渉作用に起
因して複数の透過スペクトルピークを有する光が間隔X
に対応して選択的に光学基板5b側に透過されるように
なる。
【0029】図4は図3の波長可変型干渉フィルタ4A
のスペクトル特性であり、直流電圧源20から圧電素子
を使用したアクチュエータ8に加わる駆動電圧を2段階
に切り替えることで間隔Xを変えて、実線のスペクトル
特性と破線のスペクトル特性を得ることができる。
【0030】図5は図3に示した構造を持つ本発明によ
る波長可変型干渉フィルタ4Aの組立手順を示した説明
図である。
【0031】まず図5(A)のように光学基板5bを配
置した状態で、反射層6bが形成されている面にマイク
ロビーズ18を複数均一に散布し、その上に反射層6a
を下にして光学基板5aを乗せ、荷重F1を加える。マ
イクロビーズ18は、数個以上の適宜の個数が散布され
る。
【0032】続いて図5(B)のようにホルダ7bを配
置し、そこに光学基板5b側を瞬間接着剤などを使用し
て接着固定する。続いて光学基板5aに対し同じく瞬間
接着剤などを使用してホルダ7aを接着固定する。この
ホルダ7a,7bの接着固定の際には、両者の間に荷重
F2を加えた状態で行う。
【0033】続いて図5(C)のように、光学基板5
a,5bを固定したホルダ7a,7b間の周囲の数箇所
例えば3か所に略等間隔に、圧電素子などを用いたアク
チュエータ8を接着などにより固定する。
【0034】更に実際の干渉フィルタにあっては、図2
に示したようにホルダ7a,7bの6か所には調整ネジ
11を備えた調整機構10が設けられており、調整ネジ
11の調整によってホルダ7a,7b間に加わる荷重F
3を調整することができる。
【0035】ここで図5のように、間にマイクロビーズ
18をスペーサとして介在して、ホルダ7a,7bに固
定した光学基板5a,5bを組み立てた場合、2枚の光
学基板5a,5bの間には微小な間隔の誤差が生じる。
この間隔の誤差は、通常、光学基板上にモアレ縞として
観測される。
【0036】本願発明者の試作によれば、マイクロビー
ズ18をスペーサとして介在させた場合、組立後に2〜
3本程度のモアレ縞の発生が見られた。これは光学基板
5a,5bが1μm程度の傾斜をもって固定されている
ことを示している。この光学基板5a,5bの傾斜は、
接着剤の硬化時の小さな変形やマイクロビーズ18の持
つ僅かな直径誤差に起因している。
【0037】そこで本発明にあっては、図2のようにホ
ルダ7a,7b間に荷重をかけると同時に、荷重を調整
することのできる調整ネジを備えた調整機構10を設
け、組立後に間隔誤差を修正できるようにしている。
【0038】このような調整機構10を設けたことで、
本発明にあっては光学基板を支えるホルダ全体が外部か
らの荷重により僅かに変形し、基板位置が調整可能とな
る。そして間隔誤差の修正は目視またはカメラなどによ
り光学基板5a,5bに発生しているモアレ縞を観察し
ながら、例えば図2のように6か所に設けている調整機
構10の調整ネジ11を操作して外部から荷重をかけ、
フィルタ構造体を変形させることによってモアレ縞が解
消するように間隔修正を行う。
【0039】このような調整機構10による光学基板5
a,5bの間隔調整により、調整後にはモアレ縞の発生
が見られない状態となり、1/10μm程度の傾斜とな
る高精度の平行度を持った組立ができる。
【0040】これに対し従来の間隔調整にあっては、マ
イケルソン干渉計などの微小寸法の測定が可能な光学式
測定器を使用し、光学基板5a,5b間の寸法及び傾斜
を測定しながら一品一品組み立てていく方法をとってお
り、非常に手間と時間が掛かる。
【0041】この点、本発明の干渉フィルタの製作にあ
っては、高価な光学式測定器を必要とせず、非常に簡単
に1/10μm程度といった極めて高精度の平行度を実
現でき、生産性が非常に高く、また特別な装置や熟練を
必要とせず短時間で製作することができる。
【0042】次に本発明の干渉フィルタで使用している
ホルダ7a,7bについて説明する。図1のように赤外
線監視カメラなどのカメラレンズに使用する波長可変型
干渉フィルタ4Aにあっては、通常の金属などにより製
作したホルダ7a,7bを用いた場合、周囲温度変化を
容易に受け、所望の光学基板5a,5bの間隔を維持す
ることが困難になる。
【0043】例えば10℃の温度変化があった場合、真
鍮などの材料を用いたホルダ7a,7bにあっては3.
5μmの寸法変化を起こしてしまい、組立時の基板間隔
XがX=3μmであり、アクチュエータ8により0.1
μmオーダで間隔を微小変位させることを考えると、波
長可変型干渉フィルタとしての透過スペクトル特性の温
度による間隔の変化が大きすぎ、例えば特定の2波長で
透過スペクトル特性を切り替えるような使用は困難とな
る。
【0044】これを防ぐため本発明にあっては、ホルダ
7a,7bにインバー(ニッケル合金)などの低熱膨張
率を持つ金属により製作した。インバーにより製作した
ホルダ7a,7bは、10℃の温度変化によっても0.
03μmの寸法変化しか示さず、周囲温度が変化しても
波長可変型干渉フィルタとしての実質上の特性への影響
はほとんどない。
【0045】図6は、ホルダ7a,7bに従来のように
真鍮を使用した場合と、本発明のように低熱膨張率を持
つインバーを使用した場合の膨張率の関係をアクチュエ
ータ及び光学基板と共にまとめている。
【0046】図6から明らかなように、光学基板はガラ
スあるいはサファイヤで作られていることから熱膨張率
は小さく、その全長に対し10℃当たりの膨張率は0.
02〜0.03μmに収まっている。これに対しホルダ
7a,7bに真鍮を使用した場合にはその全長20mm
に対する10℃当たりの膨張率は3.5μmとなってお
り、これでは所望の基板間隔を維持することはできな
い。
【0047】これに対しインバーを用いた本発明のホル
ダにあっては、10℃当たりの膨張率量が0.026μ
mとなり、真鍮ホルダに対し約100分の1程度であ
り、実質上スペクトル特性への影響はない。
【0048】図7は本発明による干渉フィルタの他の実
施形態の構造説明図であり、この実施形態にあっては2
枚の光学基板の間隔を所定間隔に固定して特定の波長ス
ペクトル特性を実現する波長固定型干渉フィルタ4Bを
対象とする。
【0049】この波長固定型干渉フィルタ4Bは、図7
(A)の断面図及び図7(B)の底面図に示すように、
相対する片面に反射層6a,6bを形成した2枚の光学
基板5a,5bをインバーなどの低熱膨張率の金属で作
られたホルダ7a,7bに固定し、図5の組立手順に示
したように光学基板5a,5bの相対する内側の反射層
6a,6bの間にマイクロビーズ18をスペーサとして
介在させて、例えば間隔X=3μmを隔てて平行に固定
した構造を持っている。
【0050】また光学基板5a,5bを固定しているホ
ルダ7a,7bの周囲6か所には略等間隔に調整ネジ1
1を備えた調整機構10が設けられており、この調整機
構10における調整ネジ11のネジ組みを調整して、ホ
ルダ7a,7bに加わる荷重を調整し、これによってモ
アレ縞の発生が得られない状態、即ち1/10μm程度
の間隔誤差を持った高精度の平行度を持つ組立状態を得
ている。
【0051】この波長固定型干渉フィルタ4Bは、図2
に示した波長可変型干渉フィルタ4Aのホルダ7a,7
bの間隔調整のために設けているアクチュエータ8を取
り除いたと実質的に同じ構造と言える。
【0052】なお上記の実施形態にあっては、図3のよ
うに2枚の光学基板5a,5bの相対する反射層6a,
6bの向かい合う面の間にスペーサとしてマイクロビー
ズ18を設けるようにした場合を例にとっているが、こ
の微小間隔を設定するスペーサとしてはマイクロビーズ
18の代わりにフォトレジストを用いてもよい。
【0053】スペーサにフォトレジストを使用する場合
にも、調整機構10による荷重調整でモアレ縞の発生が
得られない状態に調整する必要があることから、弾性を
持った軟質のフォトレジスト材料を使用することが望ま
しい。
【0054】また本発明の干渉フィルタの他の実施形態
としては、図3のようにスペーサとしてマイクロビーズ
18やフォトレジストなどを使用せずに組み立てる従来
構造の干渉フィルタについて、光学基板5a,5bを固
定しているホルダ7a,7bについてのみインバーなど
の低熱膨張率をもつ金属を用いるようにしても良く、同
様にして周囲温度に対し極めて高い波長スペクトル特性
の安定性を確保することができる。
【0055】また上記の実施形態は図1のような赤外線
監視カメラ1に内蔵する干渉フィルタを例にとるもので
あったが、本発明はこれに限定されず、適宜の光学機械
や分析機械などに使用される干渉フィルタにつきそのま
ま適用することができる。
【0056】また上記の実施形態にあっては、アクチュ
エータをホルダ間に配置しているが、光学基板間の周囲
に配置するようにしても良い。
【0057】更に光の波長帯域によっては、マイクロビ
ーズが光の透過を邪魔する可能性があるため、マイクロ
ビーズを光の透過の邪魔にならない位置に配置すること
が望ましい。具体的には赤外線の場合にマイクロビーズ
が邪魔になる可能性があることから、マクロビーズを赤
外線の透過の邪魔にならない位置に配置することが望ま
しい。
【0058】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、2枚の光学基板間を微小な所定距離に設定するスペ
ーサとして一定の球径をもつ軟質のマイクロビーズやフ
ォトレジストを用いたことで、マイクロビーズやフォト
レジストの粒径で決まる微小間隔を隔てて2枚の光学基
板につき高精度の平行度を得られるように簡単に組立固
定することができる。
【0059】更に2枚の光学基板を固定しているホルダ
間の間隔を調整する調整ネジなどを備えた調整機構を設
けたことで、マイクロビーズやフォトレジストを使用す
ることにより実現される2枚の光学基板の平行度につ
き、更にモアレ縞が発生しなくなるような極めて高い平
行度を荷重調整で簡単に実現することができる。
【0060】更に2枚の光学基板を固定するホルダにイ
ンバーなどの低熱膨張率合金を使用することで、周囲温
度が変化しても透過スペクトル特性が変化しない極めて
安定性の高い干渉フィルタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の干渉フィルタを用いた撮像装置の説明
【図2 】波長可変型となる本発明の干渉フィルタの構
造説明図
【図3】本発明による干渉フィルタの基本構造の説明図
【図4】基板間隔Xを変えたときの波長スペクトルの特
性図
【図5】本発明による干渉フィルタの製作行程の説明図
【図6 】本発明の干渉フィルタのホルダに使用するイ
ンバーの熱膨張特性を他の部材と共に示した説明図
【図7】波長固定型となる本発明の干渉フィルタの構造
説明図
【符号の説明】
1:赤外線監視カメラ 2:レンズユニット 2a:対物レンズ 2b:結像レンズ 3:CCD 4A:波長可変型干渉フィルタ 4B:波長固定型干渉フィルタ 5a,5b:光学基板 6a,6b:反射層 7a,7b:ホルダ 8:アクチュエータ(圧電素子) 9:レンズ枠 10:調整機構 11:調整ネジ 12:皿バネ 13,14:ワッシャ 15:通し穴 16:ネジ穴 17:ネジ環 18:マイクロビーズ(スペーサ) 20:直流電源
フロントページの続き Fターム(参考) 2G020 AA03 CB42 CC23 CC27 CD24 2H041 AA23 AB10 AC08 AZ01 AZ08 2H048 GA13 GA21 GA26 GA51

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対する片面に反射層を形成した2枚の光
    学基板と、 前記各光学基板を支持するホルダと、 前記光学基板の間に介在されて基板間を所定距離に設定
    するスペーサと、 前記ホルダに支持された光学基板間を微小間隔変位させ
    ることにより透過スペクトル特性を変化させるアクチュ
    エータと、を備えたことを特徴とする干渉フィルタ。
  2. 【請求項2】相対する片面に反射層を形成した2枚の光
    学基板と、 前記各光学基板を支持するホルダと、 前記光学基板の間に介在され、所定の透過スペクトル特
    性が得られるように前記光学基板間を所定距離に設定す
    るスペーサと、を備えたことを特徴とする干渉フィル
    タ。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の干渉フィルタにおい
    て、前記スペーサとして、一定の球径をもつ軟質のマイ
    クロビーズを用いたことを特徴とする干渉フィルタ。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載の干渉フィルタにおい
    て、前記スペーサとして、軟質のフォトレジストを用い
    たことを特徴とする干渉フィルタ。
  5. 【請求項5】請求項1又は2記載の干渉フィルタにおい
    て、前記ホルダ間の間隔を調整する調整機構を設けたこ
    とを特徴とする干渉フィルタ。
  6. 【請求項6】請求項1又は2記載の干渉フィルタにおい
    て、前記ホルダにインバーなどの低熱膨張率金属を用い
    たことを特徴とする干渉フィルタ。
  7. 【請求項7】相対する片面に反射層を形成した2枚の光
    学基板と、前記各光学基板を支持するホルダと、前記ホ
    ルダに支持された光学基板間を微小間隔変位させること
    により透過スペクトル特性を変化させるアクチュエータ
    とを備えた干渉フィルタにおいて、 前記ホルダにインバーなどの低熱膨張率金属を用いたこ
    とを特徴とする干渉フィルタ。
  8. 【請求項8】相対する片面に反射層を形成した2枚の光
    学基板と、前記各光学基板を支持するホルダとを備えた
    干渉フィルタにおいて、 前記ホルダにインバーなどの低熱膨張率金属を用いたこ
    とを特徴とする干渉フィルタ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007307279A (ja) * 2006-05-22 2007-11-29 Olympus Corp 分光画像観察用光学装置
JP2013083685A (ja) * 2011-10-06 2013-05-09 Seiko Epson Corp 光学フィルターデバイス、光学モジュールおよび電子機器
JP6484779B1 (ja) * 2018-07-30 2019-03-20 サンテック株式会社 波長可変フィルタ及び光通信機器

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