JP2002340728A - 車両の衝突試験方法 - Google Patents
車両の衝突試験方法Info
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- JP2002340728A JP2002340728A JP2001144265A JP2001144265A JP2002340728A JP 2002340728 A JP2002340728 A JP 2002340728A JP 2001144265 A JP2001144265 A JP 2001144265A JP 2001144265 A JP2001144265 A JP 2001144265A JP 2002340728 A JP2002340728 A JP 2002340728A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ＭＤＢ（ムービング・デフォーマブル・バリ
ア）を用いた上で実車同士の衝突時のデータにより一層
近似させることができる車両衝突試験方法を提供する。 【解決手段】 車両の衝突試験方法において、被験車両
（６）のサイドフレーム前端部（バンパービーム８）よ
りも下方に高剛性凸部（５ｃ）を位置させたＭＤＢ
（１）を被験車両の前面に衝突させるものとする。これ
により、ＭＤＢの前端に設けられた高剛性凸部が被験車
両のバンパに乗り上げなくなるので、対実車衝突との誤
差を小さくすることができる。
ア）を用いた上で実車同士の衝突時のデータにより一層
近似させることができる車両衝突試験方法を提供する。 【解決手段】 車両の衝突試験方法において、被験車両
（６）のサイドフレーム前端部（バンパービーム８）よ
りも下方に高剛性凸部（５ｃ）を位置させたＭＤＢ
（１）を被験車両の前面に衝突させるものとする。これ
により、ＭＤＢの前端に設けられた高剛性凸部が被験車
両のバンパに乗り上げなくなるので、対実車衝突との誤
差を小さくすることができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の衝突試験方
法に関し、特に、車両対車両の正面衝突あるいはオフセ
ット衝突の試験方法に関する。
法に関し、特に、車両対車両の正面衝突あるいはオフセ
ット衝突の試験方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】車両の開発に伴う設計強度の検証、ある
いはコンピュータシミュレーションの追試などのために
必要な、車体や乗員が衝突時に受けるダメージに関する
データを採取する方法として、電動ウィンチで巻き取ら
れるワイヤーロープで被験車両を牽引し、所定速度で各
種構造物などに衝突させる試験方法が知られている（特
開平７−３５６５１号公報など参照）。
いはコンピュータシミュレーションの追試などのために
必要な、車体や乗員が衝突時に受けるダメージに関する
データを採取する方法として、電動ウィンチで巻き取ら
れるワイヤーロープで被験車両を牽引し、所定速度で各
種構造物などに衝突させる試験方法が知られている（特
開平７−３５６５１号公報など参照）。
【０００３】この衝突試験のバリエーションのうち、車
両対車両の衝突は、双方共に実車を用いることは不経済
かつ再現性に欠けるので、一方は、重量や衝撃吸収特性
などを実車に近似させたムービング・デフォーマブル・
バリア（以下ＭＤＢと略称する）を用いることが一般的
である。
両対車両の衝突は、双方共に実車を用いることは不経済
かつ再現性に欠けるので、一方は、重量や衝撃吸収特性
などを実車に近似させたムービング・デフォーマブル・
バリア（以下ＭＤＢと略称する）を用いることが一般的
である。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来のＭＤ
Ｂはリジッドアクスルであり、衝突時の車体の上下運動
が実車とは異なるので、その前端にバンパーを模して取
り付けられた高剛性凸部を被験車両のバンパに乗り上げ
る傾向があり、被験車両の変形が実車衝突と異なる態様
を呈する場合があった。
Ｂはリジッドアクスルであり、衝突時の車体の上下運動
が実車とは異なるので、その前端にバンパーを模して取
り付けられた高剛性凸部を被験車両のバンパに乗り上げ
る傾向があり、被験車両の変形が実車衝突と異なる態様
を呈する場合があった。
【０００５】本発明は、このような従来技術の問題点を
解消すべく案出されたものであり、その主な目的は、Ｍ
ＤＢを用いた上で実車同士の衝突時のデータにより一層
近似させることができる車両衝突試験方法を提供するこ
とにある。
解消すべく案出されたものであり、その主な目的は、Ｍ
ＤＢを用いた上で実車同士の衝突時のデータにより一層
近似させることができる車両衝突試験方法を提供するこ
とにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】このような目的を果たす
ために、本発明の車両の衝突試験方法においては、被験
車両（６）のサイドフレーム前端部（バンパービーム
８）よりも下方に高剛性凸部（５ｃ）を位置させたＭＤ
Ｂ（１）を被験車両の前面に衝突させるものとした。
ために、本発明の車両の衝突試験方法においては、被験
車両（６）のサイドフレーム前端部（バンパービーム
８）よりも下方に高剛性凸部（５ｃ）を位置させたＭＤ
Ｂ（１）を被験車両の前面に衝突させるものとした。
【０００７】このようにすれば、ＭＤＢの前端に設けら
れた高剛性凸部が被験車両のバンパに乗り上げなくなる
ので、対実車衝突との誤差を小さくすることができる。
れた高剛性凸部が被験車両のバンパに乗り上げなくなる
ので、対実車衝突との誤差を小さくすることができる。
【０００８】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面を参照して本発
明について詳細に説明する。
明について詳細に説明する。
【０００９】図１は、本発明に使用されるＭＤＢの概略
仕様図である。このＭＤＢ１は、適宜な形鋼を溶接接合
してなるフレーム２及びリジッドアクスルで支持した４
つのゴムタイヤ３からなる台車４と、台車４の前面に設
けられた衝撃吸収体５とからなっている。
仕様図である。このＭＤＢ１は、適宜な形鋼を溶接接合
してなるフレーム２及びリジッドアクスルで支持した４
つのゴムタイヤ３からなる台車４と、台車４の前面に設
けられた衝撃吸収体５とからなっている。
【００１０】衝撃吸収体５は、孔径や板厚が互いに異な
る複数種のアルミニウム合金製ハニカム構造材を適宜に
組み合わせてなり、車両におけるキャビンの衝撃吸収度
を近似的に再現する低剛性部分５ａ、エンジンルームの
衝撃吸収度を近似的に再現する中剛性部分５ｂ、および
バンパーの衝撃吸収度を近似的に再現する高剛性凸部５
ｃから構成されている。
る複数種のアルミニウム合金製ハニカム構造材を適宜に
組み合わせてなり、車両におけるキャビンの衝撃吸収度
を近似的に再現する低剛性部分５ａ、エンジンルームの
衝撃吸収度を近似的に再現する中剛性部分５ｂ、および
バンパーの衝撃吸収度を近似的に再現する高剛性凸部５
ｃから構成されている。
【００１１】さて、従来の側面衝突試験用ＭＤＢを用い
た試験法では、衝突中の上下方向の相互作用力が実車同
士の衝突時に比して小さいため、ＭＤＢの高剛性凸部５
ｃが被験車両のバンパに乗り上げる現象が衝突直後から
発生していた。そのため、フロントピラーの変形量並び
にステアリングホイールの変形量は共に対実車衝突の場
合との誤差が大きくなり（図３（ａ）中の細かい斜線と
荒い斜線との棒グラフ参照）、実情にそぐわない評価値
が出る結果となっていた。
た試験法では、衝突中の上下方向の相互作用力が実車同
士の衝突時に比して小さいため、ＭＤＢの高剛性凸部５
ｃが被験車両のバンパに乗り上げる現象が衝突直後から
発生していた。そのため、フロントピラーの変形量並び
にステアリングホイールの変形量は共に対実車衝突の場
合との誤差が大きくなり（図３（ａ）中の細かい斜線と
荒い斜線との棒グラフ参照）、実情にそぐわない評価値
が出る結果となっていた。
【００１２】そこで本発明においては、側面衝突試験用
のＭＤＢの前端に架装された衝撃吸収体５の特に高剛性
凸部５ｃの最低地上高を、被験車両のサイドフレーム前
端部よりも下方に位置させるものとした。具体的には、
図１に示したように、低、中剛性部分５ａ・５ｂの地上
高（Ａ寸法）を１８０mmとすると共に、高剛性凸部５ｃ
の地上高（Ｂ寸法）を２３０mmとし、従来仕様に比して
１００mm低くするものとした。
のＭＤＢの前端に架装された衝撃吸収体５の特に高剛性
凸部５ｃの最低地上高を、被験車両のサイドフレーム前
端部よりも下方に位置させるものとした。具体的には、
図１に示したように、低、中剛性部分５ａ・５ｂの地上
高（Ａ寸法）を１８０mmとすると共に、高剛性凸部５ｃ
の地上高（Ｂ寸法）を２３０mmとし、従来仕様に比して
１００mm低くするものとした。
【００１３】これにより、図２（ａ）に示すように、衝
突の瞬間には、被験車両６のサイドフレーム７の前端部
に設けられたバンパービーム８よりも下方にＭＤＢの高
剛性凸部５ｃが衝突するので、図２（ｂ）に示すよう
に、被験車両のバンパー上に高剛性凸部が乗り上がるこ
とが防止されるようになった。
突の瞬間には、被験車両６のサイドフレーム７の前端部
に設けられたバンパービーム８よりも下方にＭＤＢの高
剛性凸部５ｃが衝突するので、図２（ｂ）に示すよう
に、被験車両のバンパー上に高剛性凸部が乗り上がるこ
とが防止されるようになった。
【００１４】この結果、図３（ａ）中の細かい斜線と網
線との棒グラフで比較した通り、フロントピラーの変形
量並びにステアリングホイールの変形量は共に対実車衝
突の場合と極めて近似した値となり、しかも図３（ｂ）
に示したように、従来は極端に低い値が出ていた下肢の
損害値が対実車衝突の値に近似したデータが得られるよ
うになった。
線との棒グラフで比較した通り、フロントピラーの変形
量並びにステアリングホイールの変形量は共に対実車衝
突の場合と極めて近似した値となり、しかも図３（ｂ）
に示したように、従来は極端に低い値が出ていた下肢の
損害値が対実車衝突の値に近似したデータが得られるよ
うになった。
【００１５】
【発明の効果】このように本発明によれば、ＭＤＢが被
衝突車両のバンパー上へ乗り上げてしまうことがなくな
るので、従来仕様に比して対実車試験により近い衝撃力
が加わるようになり、実車での衝突により一層近似した
データを得ることが可能となる。すなわち本発明によ
り、模擬実験と現実との差を縮める上に多大な効果を奏
することができる。
衝突車両のバンパー上へ乗り上げてしまうことがなくな
るので、従来仕様に比して対実車試験により近い衝撃力
が加わるようになり、実車での衝突により一層近似した
データを得ることが可能となる。すなわち本発明によ
り、模擬実験と現実との差を縮める上に多大な効果を奏
することができる。
【図１】本発明に適用されるＭＤＢの概略仕様図
【図２】本発明による衝突時の様子を示す説明図
【図３】本発明仕様と従来仕様との比較グラフ
１ ＭＤＢ ５ 衝撃吸収体 ５ｃ 高剛性凸部 ６ 車両 ７ サイドフレーム ８ バンパービーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝澤 敏 埼玉県和光市中央１丁目４番１号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 角谷 佳治 埼玉県和光市中央１丁目４番１号 株式会 社本田技術研究所内
Claims (1)
- 【請求項１】 高剛性凸部をその前面に有するムービン
グ・デフォーマブル・バリアを被験車両の前面に衝突さ
せる車両の衝突試験方法であって、 前記高剛性凸部を、被験車両のサイドフレーム前端部よ
りも下方に位置させた状態で実行することを特徴とする
車両の衝突試験方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001144265A JP2002340728A (ja) | 2001-05-15 | 2001-05-15 | 車両の衝突試験方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001144265A JP2002340728A (ja) | 2001-05-15 | 2001-05-15 | 車両の衝突試験方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002340728A true JP2002340728A (ja) | 2002-11-27 |
Family
ID=18990241
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001144265A Pending JP2002340728A (ja) | 2001-05-15 | 2001-05-15 | 車両の衝突試験方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002340728A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100460927B1 (ko) * | 2002-12-03 | 2004-12-09 | 현대자동차주식회사 | 차량의 범퍼 성능 평가장치 |
| JP2007024084A (ja) * | 2005-07-12 | 2007-02-01 | Nissan Motor Co Ltd | Ｍｄｂ試験に用いる衝撃吸収体およびその衝撃吸収体の形成方法 |
| KR100683592B1 (ko) | 2005-08-30 | 2007-02-15 | 한국철도기술연구원 | 이동식 반력벽을 이용한 철도차량 충돌시험장치 |
| JP2007518995A (ja) * | 2004-01-21 | 2007-07-12 | テュフ ズード アウトモティブ ゲーエムベーハー | 所定の軌道に沿う車両誘導方法、および衝突実験の実施用の車両ならびにシステム |
| CN103063397A (zh) * | 2012-12-31 | 2013-04-24 | 长城汽车股份有限公司 | 碰撞试验台车 |
| CN103600321A (zh) * | 2013-12-02 | 2014-02-26 | 芜湖恒信汽车内饰制造有限公司 | 一种汽车前端支架总成力学实验工装 |
| JP2021096136A (ja) * | 2019-12-17 | 2021-06-24 | Ｊｆｅスチール株式会社 | 衝突試験用台車及び衝突試験装置 |
| JP2021110564A (ja) * | 2020-01-07 | 2021-08-02 | Ｊｆｅスチール株式会社 | 衝突試験装置 |
-
2001
- 2001-05-15 JP JP2001144265A patent/JP2002340728A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100460927B1 (ko) * | 2002-12-03 | 2004-12-09 | 현대자동차주식회사 | 차량의 범퍼 성능 평가장치 |
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| JP4529826B2 (ja) * | 2005-07-12 | 2010-08-25 | 日産自動車株式会社 | Ｍｄｂ試験に用いる衝撃吸収体の形成方法 |
| KR100683592B1 (ko) | 2005-08-30 | 2007-02-15 | 한국철도기술연구원 | 이동식 반력벽을 이용한 철도차량 충돌시험장치 |
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| JP2021096136A (ja) * | 2019-12-17 | 2021-06-24 | Ｊｆｅスチール株式会社 | 衝突試験用台車及び衝突試験装置 |
| JP7103335B2 (ja) | 2019-12-17 | 2022-07-20 | Ｊｆｅスチール株式会社 | 衝突試験用台車及び衝突試験装置 |
| JP2021110564A (ja) * | 2020-01-07 | 2021-08-02 | Ｊｆｅスチール株式会社 | 衝突試験装置 |
| JP7140146B2 (ja) | 2020-01-07 | 2022-09-21 | Ｊｆｅスチール株式会社 | 衝突試験装置 |
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