JP2002340664A - 電子天びん - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 故障に対する処置や性能検査についての対応
を使用者に報知することができ、従来の自己診断機能付
き電子天びんに比してより複雑な性能検査等を行ってそ
の結果や対応を使用者に報知できる電子天びんを提供す
る。 【解決手段】 自己診断機能を備えた電子天びんにおい
て、外部通信端末６に接続するための接続ポート５ａを
備え、自己診断を実行する際、ポート５ａに接続された
端末６を介して、あらかじめ記憶しているアドレスの特
定Ｗｅｂサイト７に接続して自己診断データを送信し、
Ｗｅｂサイト７は、そのデータを評価して対処方法や処
置など評価結果を返信し、返信を受けた電子天びんはそ
の内容を表示器４に表示することで、故障等に対応する
コードを表示していた従来の自己診断機能に比して、故
障等に対する処置方法等を検討する必要がなく、表示に
従って処置を施すことで常に適正な対処を講じることが
でき、使用者の負担軽減と稼働率の向上を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は電子天びんに関し、
更に詳しくは、自己診断機能を備えた電子天びんに関す
る。なお、本発明は、皿上の荷重に対抗する電磁力等を
発生し、その発生電磁力等の大きさから皿上荷重を検出
する、いわゆる電子天びんのほか、ロードセル等の荷重
センサを備えた、いわゆる電子はかりにも適用すること
ができる。

【０００２】

【従来の技術】電子天びんや電子はかり（以下、単に電
子天びんと称する）においては、一般に、荷重検出部に
皿を係合させ、その荷重検出部によって皿に作用する荷
重を検出し、その検出データをマイクロコンピュータ等
のデータ処理装置に刻々と取り込んで平均化処理やデジ
タルフィルタ処理を施したうえで、重量値に換算して計
量値として表示器に表示する。

【０００３】このような電子天びんにおいて、従来、故
障や性能検査などを行う自己診断機能を備えたものが知
られている。この自己診断機能は、例えば荷重検出部か
らの刻々の検出データのばらつきの程度と表示値の変動
の状態、あるいは表示器を含むハードウエアのチェック
などを、あらかじめ設定されている手順に従って診断す
るものであり、その診断結果は、計量値を表示する表示
器にあらかじめ設定されているコードを用いて表示する
ように構成されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
な従来の自己診断機能付きの電子天びんにおいては、故
障や性能に問題があったときに、その旨の自己診断結果
がコード等により表示されるものの、故障等に対する処
置、あるいは性能検査の結果についての対応などは、使
用者自身の判断のもとに施さなければならなかった。ま
た、使用者が誤った処置等を施した場合には、電子天び
んを使用できない状態に陥れる可能性があり、自己診断
機能を有してはいるものの、実質的にその診断結果を有
効に活用できていない場合があるという問題があった。

【０００５】また、従来のこの種の電子天びんに備えて
いる自己診断機能は、電子天びんが内蔵しているマイク
ロコンピュータの処理により行うものであるため、その
診断の手法には限度があって、複雑な性能検査等につい
ては行えないという問題もあった。

【０００６】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
もので、故障に対する処置や性能検査の結果についての
対応を使用者に対して報知することができ、また、より
複雑な性能検査をも行ってその結果や対応を使用者に対
して報知することができ、もって内蔵している自己診断
機能を有効に活用することのできる電子天びんの提供を
目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の電子天びんは、皿上の荷重を検出する荷重
検出部からの荷重データを刻々と取り込んでデータ処理
を行い、その処理結果を重量に換算して表示器に表示す
るとともに、あらかじめ設定されている手順のもとに当
該電子天びんの故障および性能検査を含む自己診断機能
を備えた電子天びんにおいて、外部通信端末に接続する
ための接続ポートと、その接続ポートを介して接続され
ている通信端末を通じて、あらかじめ記憶しているアド
レスを用いて所定のＷｅｂサイトに接続する通信制御手
段と、上記自己診断機能により診断データをインターネ
ットを介してＷｅｂサイトに送信するとともに、当該Ｗ
ｅｂサイトから送信されてくる評価結果を上記表示器に
表示する表示制御手段を備えていることによって特徴づ
けられる。

【０００８】本発明は、電子天びん自体で自己診断して
その結果をコードを用いて表示するのではなく、接続ポ
ートを介して接続されたパーソナルコンピュータや電
話、あるいは携帯電話などの外部通信端末を通じて、あ
らかじめ設定されている特定のＷｅｂサイト、つまりそ
の目的で天びんメーカ等が開設しているＷｅｂサイトに
接続し、電子天びんの自己診断機能による診断データを
そのＷｅｂサイトに送信し、そのＷｅｂサイトにおいて
より詳しい診断やその診断結果への対処方法などの評価
を行い、その評価結果を当該電子天びんの表示器を通じ
て使用者に報知することで、所期の目的を達成しようと
するものである。

【０００９】すなわち、電子天びんにパーソナルコンピ
ュータ等のインターネットに接続可能な外部通信端末を
接続するとともに、通信制御手段により、その外部通信
端末を通じて、あらかじめ記憶しているアドレスを用い
て特定のＷｅｂサイトに自己診断機能による診断データ
を送信し、そのＷｅｂサイトにおいて当該診断データを
用いたより詳細な診断や、その診断結果に基づく対処方
法等を検討・評価し、その結果をインターネットを介し
て電子天びんに送り返す。そして、電子天びんにおいて
は、その送られてきた評価結果を表示制御手段によって
当該電子天びんの表示器に表示することにより、当該電
子天びん自体が有している自己診断機能を用いるよりも
はるかに複雑な診断や、診断結果に基づく対処方法等の
評価を下すことが可能となり、そのＷｅｂサイトにおけ
る診断結果や対処方法等を使用者に知らせることが可能
となる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図１は本発明の実施の形
態の構成を示すブロック図である。

【００１１】荷重検出部１は、皿１ａ上の荷重に対応し
た電気信号を発生し、その信号はＡ−Ｄ変換器２によっ
てデジタル化されたうえでデータ処理装置３に刻々と取
り込まれる。データ処理装置３には、Ａ−Ｄ変換器３の
ほか、表示器４および通信装置５が接続されている。こ
のデータ処理装置３は、実際にはマイクロコンピュータ
とその周辺機器によって構成され、プログラムに従って
動作するのであるが、この図１においては、そのプログ
ラムが有している機能ごとにブロック図で示している。
この

【００１２】Ａ−Ｄ変換器２によりデジタル化された荷
重検出部１からの荷重データは、データ処理装置３の計
量値演算部３１において、平均化処理等が施されたうえ
で重量値に換算されて表示制御部３２に送られる。表示
制御部３２では、その重量値を表示器４に計量値として
表示する。

【００１３】データ処理装置３は、また、自己診断部３
３および通信制御部３４を備えている。自己診断部３３
は、例えばスイッチやキー（図示せず）等を操作する等
により、自己診断の実行指令が発生することによって動
作し、あらかじめ設定されている公知の手順に従い、そ
の指令の発生時点における当該電子天びんの各部の状
況、例えば刻々の荷重データの変動状態、およびそのそ
の荷重データの変動下における表示器３の表示値の状
態、あるいは表示器３などのハードウエアの動作状態等
を取り込んで、故障の有無や性能検査を行う。

【００１４】通信制御部３４は、通信装置５に対してそ
の接続ポート５ａを介して接続される外部のパーソナル
コンピュータ、あるいは電話、携帯電話などのインター
ネットに接続可能な通信機器６を通じて、あらかじめ記
憶しているインターネットアドレスを用いて、特定のＷ
ｅｂサイト７に電子天びんを接続してデータの授受を行
うことができ、以下に示すタイミングで動作する。

【００１５】図２はデータ処理装置３に書き込まれてい
るプログラムの内容を示すフローチャートであり、以
下、この図２を参照しつつ本発明の実施の形態の作用に
ついて説明する。

【００１６】上記した自己診断の実行指令を与えていな
い状態では、表示制御部３２は、Ａ−Ｄ変換器２を介し
て刻々と取り込んで計量値演算部３１において求められ
た重量値を表示器４に表示する。この状態で自己診断の
実行指令を与えることによって自己診断部３３が動作し
て自己診断を行うと、表示制御部３２はその診断結果
を、あらかじめ定められているコードのなかから対応す
るものを選定して表示器４に表示する。そして、この状
態において、通信装置５の接続ポート５ａにパーソナル
コンピュータや電話、あるいは携帯電話などの外部通信
端末６が接続されている場合、通信制御部３４が自動的
に動作し、あらかじめ記憶しているインターネットアド
レスを用いて、そのパーソナルコンピュータなどの通信
端末６を通じて特定のＷｅｂサイト７に回線接続する。
そして、回線接続の確認後、そのＷｅｂサイト７に対し
て自己診断部３３による自己診断データを送信する。

【００１７】このＷｅｂサイト７は、例えば当該電子天
びんのメーカやそのサービス会社等が開設しているもの
であって、送信されてきた自己診断データを用いて、そ
の電子天びんの故障や性能検査の評価、更にはより詳し
い故障の有無や性能検査などを行い、その結果を、該当
する故障の対処方法や処置方法とともに返信する。電子
天びんでは、この返信を通信端末６を通じて通信装置５
で受信し、その受信を確認するとその受信内容を通信制
御部３４に渡す。通信制御部３４では、その返信データ
を確認すると、そのデータを自己診断部３３に転送し、
評価結果、故障対策、処置など表示するデータを識別
し、表示制御部３２を介して表示器４に表示し、使用者
へに天びんの状況や故障対策、あるいは処置の方法等を
報知する。

【００１８】このような表示により、故障や性能の不具
合があった場合、使用者は、その表示通りの処置を施す
ことにより、常に適正な処置を施すことができることに
なり、その負担を軽減させることができる。

【００１９】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、自己診
断機能を備えている電子天びん（電子はかり）に、外部
通信端末を接続するための接続ポートを設けるととも
に、あらかじめ特定のＷｅｂサイトのアドレスを記憶し
ており、その接続ポートにパーソナルコンピュータや電
話などの外部通信端末を接続することにより、自己診断
機能の動作時にその外部通信端末を介して特定のＷｅｂ
サイトにその自己診断データを自動的に送信し、Ｗｅｂ
サイトではそのデータを用いてより詳細な診断や性能検
査を行ってその結果と対処方法等を電子天びんに返信
し、電子天びんではその返信内容を表示器に表示して使
用者に報知するので、従来の自己診断機能を有している
電子天びんのように、故障や性能検査結果に対応するコ
ードのみを表示する場合に比して、使用者はその対処方
法や処置について判断する必要がなくなり、表示通りの
処置を施すことによって常に適正な対策を講じることが
でき、使用者の負担を軽減すると同時に、常に適正な処
置が施されることから実質的に電子天びんの稼働率を向
上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態の構成を示すブロック図で
ある。

【図２】図１の実施の形態におけるデータ処理装置３に
書き込まれているプログラムの内容を示すフローチャー
トである。

【符号の説明】

１ 荷重検出部 １ａ 皿 ２ Ａ−Ｄ変換器 ３ データ処理装置 ３１ 計量値演算部 ３２ 表示制御部 ３３ 自己診断部 ３４ 通信制御部 ４ 表示器 ５ 通信装置 ６ 外部通信端末 ７ Ｗｅｂサイト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 皿上の荷重を検出する荷重検出部からの
   荷重データを刻々と取り込んでデータ処理を行い、その
   処理結果を重量に換算して表示器に表示するとともに、
   あらかじめ設定されている手順のもとに当該電子天びん
   の故障および性能検査を含む自己診断機能を備えた電子
   天びんにおいて、 外部通信端末に接続するための接続ポートと、その接続
   ポートを介して接続されている通信端末を通じて、あら
   かじめ記憶しているアドレスを用いて所定のＷｅｂサイ
   トに接続する通信制御手段と、上記自己診断機能により
   診断データをインターネットを介してＷｅｂサイトに送
   信するとともに、当該Ｗｅｂサイトから送信されてくる
   評価結果を上記表示器に表示する表示制御手段を備えて
   いることを特徴とする電子天びん。