JP2002340562A - 角速度検出器 - Google Patents

角速度検出器

Info

Publication number
JP2002340562A
JP2002340562A JP2001149955A JP2001149955A JP2002340562A JP 2002340562 A JP2002340562 A JP 2002340562A JP 2001149955 A JP2001149955 A JP 2001149955A JP 2001149955 A JP2001149955 A JP 2001149955A JP 2002340562 A JP2002340562 A JP 2002340562A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
excitation
detection
vibrator
vibrating body
axis direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001149955A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideya Kurachi
秀哉 倉知
Manabu Kato
加藤  学
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2001149955A priority Critical patent/JP2002340562A/ja
Publication of JP2002340562A publication Critical patent/JP2002340562A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出しようとする角速度に基づかない振動体
の無用な振動を抑制して検出信号に発生するノイズを抑
制し、検出精度をより一層向上させる。 【解決手段】 基板14に対しそれぞれ第1支持梁26
によって振動可能に支持された4つの励振用振動体15
〜18に対し、検出用振動体19がY軸方向で振動可能
に第2支持梁27によって支持されている。励振用振動
体15,18は検出用振動体19に対し両対角方向の一
方で両側に配置され、励振用振動体16,17は他方の
両側に配置されている。両振動体15,18に対し両振
動体16,17はより大きな振幅で振動するように励振
され、検出用振動体19をX軸方向に加えY軸方向にも
振動させる。このY軸方向の振動は、励振用固定電極2
0〜22に印加された駆動信号が寄生容量によって検出
側に漏れることによって発生させる検出用振動体19の
Y軸方向での無用な漏れ振動を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動体を第2方向
に励振させ、検出する角速度に応じて加わるコリオリ力
によってこの振動体を第2方向に直交する第1方向に振
動させることで角速度を検出する角速度検出器に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような角速度検出器として
は、特開平10−103960号公報に開示されたもの
がある。図9に示すように、この角速度検出器では、基
板150上に4つの支持梁151によって支持した矩形
状の振動体152を、振動体152に設けた櫛歯状の可
動側振動用電極153と、基板150上に設けた櫛歯状
の固定側振動用電極154との間に発生する交番静電力
によってX軸方向にその共振周波数で励振させる。そし
て、Z軸周りの角速度に応じて振動体に加わるコリオリ
力によって、振動体152はY軸方向に振動する。この
振動の振幅を、静電容量の変化として出力する。
【0003】このような角速度検出器では、同じ振動体
152に可動側振動用電極153と可動側検出用電極1
55とが設けられているので、振動体152の可動側振
動用電極153に供給した駆動信号の一部が、寄生容量
や基板150等を介して検出側に漏れる。検出側に漏れ
た駆動信号は、角速度に基づかない無用な振動(以下、
漏れ振動という。)を振動体152に発生させる。この
振動体152の漏れ振動は、静電容量の変化から生成さ
れる検出信号のノイズ成分となり、検出精度を悪化させ
る。
【0004】そこで、この角速度センサでは、このよう
な駆動信号の漏れによる検出精度の悪化を、漏れ振動を
相殺する補正振動を振動体152に発生させることで抑
制している。補正振動は、振動体152に設けられた可
動側補正振動用電極157と、基板150側に設けられ
た固定側補正振動用電極158との間に補正信号によっ
て発生させた交番静電力によって生成される。そして、
駆動信号の漏れに基づく漏れ振動を抑制し、角速度に基
づくコリオリ力だけで振動体を振動させることにより、
検出信号のノイズを抑制して検出精度の向上を図ってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の角速
度センサでは、補正振動を発生させるための可動側補正
振動用電極157を振動体152に設けているので、固
定側補正振動用電極158に供給する補正信号が容量結
合や振動体152等を介して検出側に漏れ振動体152
に漏れ振動を発生させていた。このため、補正信号自体
が検出精度を悪化させていた。
【0006】本発明の目的は、検出しようとする角速度
に基づかない振動体の無用な振動を抑制して検出信号に
発生するノイズを抑制し、検出精度をより一層向上させ
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第1の手段は、基板と、励振用振動体と、検出用振動
体と、前記励振用振動体を前記基板に対して振動可能に
支持する第1支持手段と、前記検出用振動体を基板に対
する第1方向に振動可能に励振用振動体に対して支持す
る第2支持手段と、外部から供給される駆動信号により
前記励振用振動体を介して前記検出用振動体を前記第1
方向に直交する第2方向に振動させる励振手段と、第1
方向及び第2方向に直交する第3方向に延びる軸線周り
の角速度に基づいて前記検出用振動体が第1方向に振動
するときの振幅を検出する検出手段とを備えた角速度検
出器において、外部から供給される補正用信号によって
前記検出用振動体を第1方向に補正振動させる補正用励
振手段を備え、前記補正用励振手段は、前記励振手段に
供給される駆動信号が発生させる検出用振動体の第1方
向での振動を前記補正振動によって抑制することであ
る。
【0008】第1の手段によれば、検出用振動体とは独
立して基板に支持された励振用振動体が所定方向に励振
されることで、検出用振動体が第2方向に励振される。
このため、励振用振動体を振動させる励振手段に印加し
た駆動信号が、検出用振動体が振動するときの振幅を検
出する検出手段側に漏れ難い。その結果、駆動信号の漏
れによって検出用振動体が第1方向に振動し難く、ま
た、駆動信号が検出信号のノイズとなり難い。また、励
振用振動体の所定方向での補正振動によって、検出用振
動体が第1方向に補正振動する。そして、励振手段に印
加した駆動信号の漏れによる検出用振動体の第1方向で
の無用な振動が相殺され抑制される。このため、検出用
振動体を第1方向に補正振動させるための補正用信号を
検出用振動体に直接印加しないので、補正用信号が検出
用振動体を第1方向に振動させ難く、また、補正用信号
が検出信号のノイズとなり難い。
【0009】第2の手段は第1の手段に加えて、前記補
正用励振手段は、前記励振用振動体、励振手段及び第2
支持手段からなり、励振用振動体、励振手段及び第2支
持手段は、前記検出用振動体を第1方向に加え第2方向
にも振動させるように設けられていることである。
【0010】第3の手段は第2の手段に加えて、前記励
振用振動体、励振手段及び第2支持手段は、第1方向及
び第2方向に対して傾斜した第1励振方向に振動する第
1励振用振動体を備えた第1励振手段と、第1方向及び
第2方向に対して第1励振方向と線対称に傾斜した第2
励振方向に振動する第2励振用振動体を備えた第2励振
手段とからなり、前記第1励振手段が第1励振方向に振
動させる励振用振動体の振幅と、前記第2励振手段が第
2励振方向に振動させる励振用振動体の振幅とに差を持
たせることによって検出用振動体を第1方向及び第2方
向にそれぞれ振動させることである。
【0011】第4の手段は第1の手段に加えて、前記補
正用励振手段は、前記励振用振動体とは独立して設けら
れた補正励振用振動体と、前記補正励振用振動体を前記
第1方向に振動可能に前記基板に対して支持する第3支
持手段と、前記補正信号によって前記第3支持手段に支
持された前記補正励振用振動体を第1方向に振動させる
補正励振手段と、前記補正振動用振動体と前記検出用振
動体とを連結する連結手段とからなり、前記連結手段
は、前記励振用振動体が第2方向で振動するときに前記
検出用振動体の第2方向での振動を許容し、また、前記
検出用振動体の第1方向での振動を許容するとともに、
前記補正励振用振動体が第1方向で振動するときに検出
用振動体を振動させることである。
【0012】第5の手段は第1の手段に加えて、前記補
正用励振手段は、前記励振用振動体、励振手段及び第2
支持手段からなり、励振用振動体、励振手段及び第2支
持手段は、前記検出用振動体を第2方向に振動させる第
1振動モードに加え、検出用振動体を第1方向に振動さ
せる第2振動モードでも励振用振動体を振動させること
である。
【0013】第6の手段は第5の手段に加えて、前記励
振用振動体は、前記第1方向で前記検出用振動体の両側
に設けられた一対からなり、各励振用振動体は、前記第
2方向に振動する前記第1振動モードによって検出用振
動体を第2方向に振動させるとともに、揺動する前記第
2振動モードによって検出用振動体を第1方向に振動さ
せることである。
【0014】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
具体化した第1実施形態を図1及び図2に従って説明す
る。
【0015】図2に示すように、本実施形態の角速度検
出装置10は、角速度検出器11、駆動装置12及び検
出装置13からなる。角速度検出器11は、駆動装置1
2から供給される駆動信号によって作動し、検出した角
速度に応じた検出信号を検出装置に出力する。検出装置
13は、検出された角速度に応じた角速度信号を検出信
号から生成して出力する。
【0016】先ず、角速度検出器11について説明す
る。角速度検出器11は、図1に示すように、高抵抗の
シリコン材料からなる基板14を半導体プロセス加工す
ることで形成されている。基板14上には、矩形枠板状
の4つの励振用振動体15,16,17,18と、矩形
枠板状の1つの検出用振動体19とが、それぞれ基板1
4の上面に対し平行に浮動状態で支持されている。励振
用振動体15,16及び17,18は、基板14に対し
平行なX軸方向(第2方向)に検出用振動体19を挟ん
でそれぞれ1組となるように配置されている。また、励
振用振動体15,16及び17,18は、基板14上面
に平行でX軸方向に直交するY軸方向(第1方向)に延
びる中心線C1を挟んで線対称となるように配置されて
いる。また、励振用振動体15,17及び16,18
は、X軸方向に延びる中心線C2を挟んで線対称となる
ように配置されている。
【0017】また、基板14上には、各励振用振動体1
5〜18毎に4組ずつの励振用固定電極20,21,2
2,23が設けられている。さらに、検出用振動体19
に対して、1組の制御用固定電極24と、5組の検出用
固定電極25とが設けられている。
【0018】励振用振動体15〜18は、例えば低抵抗
のポリシリコンによって形成されている。励振用振動体
15,18は、中心線C2に対して鋭角で傾斜した基準
線S1方向に延びる一対の枠部15a,18aと、その
直交方向に延びる一対の励振用外側可動電極15b,1
8bとによって矩形枠板状に形成されている。また、励
振用振動体15,18は、その枠内を基準線S1方向に
4つの領域に区画する3つの励振用内側可動電極15
c,18cを備えている。同様に、励振用振動体16,
17は、中心線C2に対して鋭角で傾斜した基準線S2
方向に延びる一対の枠部16a,17aと、その直交方
向に延びる一対の励振用外側可動電極16b,17bと
によって矩形枠板状に形成されている。また、励振用振
動体16,17は、その枠内を基準線S2方向に4つの
領域に区画する3つの励振用内側可動電極16c,17
cを備えている。そして、各励振用振動体は、それぞれ
4つの第1支持梁26によって基板14に対して浮動状
態で支持されている。本実施形態では、4つの第1支持
梁26が第1支持手段である。また、励振用振動体1
5,18、励振用外側可動電極15b,18b、励振用
内側可動電極15c,18cが第1励振手段を構成す
る。同様に、励振用振動体16,17、励振用外側可動
電極16b,17b、励振用内側可動電極16c,17
cが第2励振手段を構成する。また、励振用外側可動電
極15b〜18b、励振用内側可動電極15c〜18
c、励振用固定電極20〜23が励振手段を構成する。
さらに、励振用振動体15〜18、励振用外側可動電極
15b〜18b、励振用内側可動電極15c〜18c、
励振用固定電極20〜23が補正用励振手段を構成す
る。
【0019】各第1支持梁26は、それぞれ基準線S1
又はS2に直交する方向に延びる直線状に形成されてい
る。各第1支持梁26は、その基端が基板14上に設け
られたアンカー26aにそれぞれ固定され、その先端が
励振用振動体16〜19の各角部に接続されている。そ
して、各第1支持梁26は、励振用振動体15〜18に
対し基準線S1又はS2方向の交番駆動力が加わると、
基準線S1又はS2方向に交互に撓み変形して励振用振
動体15〜18を基準線S1又はS2方向に振動させ
る。
【0020】各励振用固定電極20〜23は対をなす第
1電極20a,21a,22a,23a及び第2電極2
0b,21b,22b,23bとからなり、各励振用外
側可動電極15b〜18bと各励振用内側可動電極15
c〜18cとで区画された4つの各領域毎に配置されて
いる。第1電極20a〜23a及び第2電極20b〜2
3bは、それぞれ各励振用外側可動電極15b〜18b
又は各励振用内側可動電極15c〜18cに沿って延び
るように形成されている。各励振用固定電極20〜23
には、駆動装置12から、励振用振動体15〜18を接
地電位とした駆動信号が印加される。各励振用固定電極
20〜23は、印加された駆動信号によって、各励振用
外側可動電極15b〜18b又は各励振用内側可動電極
15c〜18cに作用する交番静電力をそれぞれ発生す
る。そして、4組の励振用固定電極20〜23が協動し
て、それぞれ4つの第1支持梁26に支持されている各
励振用振動体15〜18を基準線S1又はS2方向に振
動させる。
【0021】検出用振動体19は例えば低抵抗のポリシ
リコンによって形成され、X軸方向に延びる一対の検出
用外側可動電極19aと、Y軸方向に延びる一対の制御
用可動電極19bとによって矩形枠板状に形成されてい
る。また、検出用振動体19は、その枠内をY軸方向に
5つの領域に区画する4つの検出用内側可動電極19c
を備えている。各制御用可動電極19bは、X軸方向に
外向きに延びる複数の櫛歯状電極19dを備えている。
そして、検出用振動体19は、4つの第2支持梁27に
よって、基板14に対し浮動状態となるように各励振用
振動体15〜18に支持されている。本実施形態では、
4つの第2支持梁27が第2支持手段である。また、検
出用外側可動電極19a、検出用内側可動電極19c、
検出用固定電極25が検出手段を構成する。
【0022】各第2支持梁27は、励振用振動体15〜
18と検出用振動体19とを、励振用外側可動電極15
b〜18bの中央と検出用振動体19の角部との間で連
絡するように設けられている。各第2支持梁27は、駆
動側梁部28、検出側梁部29及び連絡部30を備えて
いる。駆動側梁部28は基準線方向に延びるように形成
され、その一端が励振用振動体15〜18に接続されて
いる。検出側梁部29は駆動側梁部28と同一直線上で
基準線方向に延びるように形成され、その一端が検出用
振動体19に接続されている。連絡部30は、両梁部2
8,29の両他端同士を、基準線S1又はS2に直交す
る方向(以下、直交方向という。)で両梁部28,29
から離れた位置で連絡するように形成されている。詳述
すると、連絡部30は、直交方向に延びる一対の直交梁
部30aと、両直交梁部30aの各端部同士をそれぞれ
連絡する一対の円弧部30bとからなる。そして、連絡
部30には、各梁部28,29の他端が、各直交梁部3
0aに対し直交方向の中央でそれぞれ接続されている。
【0023】このように構成された各第2支持梁27
は、各励振用振動体15〜18が基準線S1又はS2方
向にそれぞれ所定振動数で振動するとき、検出用振動体
19を同じ振動数でX軸方向に振動させる。このとき、
各第2支持梁27は、連絡部30の両直交梁部30aを
互いに接近又は離間させるように撓み変形して、各励振
用振動体15〜18の基準線S1又はS2方向での振幅
よりも大きな振幅で検出用振動体19をX軸方向に振動
させる。また、各第2支持梁27は、検出用振動体19
に対しY軸方向の交番駆動力が加わるとき、駆動側梁部
28、検出側梁部29及び連絡部30からなる全体が1
つの梁のようにY軸方向に撓み変形して検出用振動体1
9をY軸方向に振動させる。
【0024】各制御用固定電極24はY軸方向に延びる
ように形成され、それぞれ各制御用可動電極19bに対
し外側から相対する位置に設けられている。各制御用固
定電極24は、相対する制御用可動電極19bの各櫛歯
状電極19dと互い違いに組み合わされる櫛歯状電極2
4aを備えている。そして、各制御用固定電極24は、
検出用振動体19がX軸方向に振動するとき、相対する
制御用可動電極19bとの間の静電容量を交互に増減さ
せる。この両制御用可動電極19b及び制御用固定電極
24の容量変化は、検出用振動体19のX軸方向での振
動の振幅情報として各制御用固定電極24から駆動装置
12に帰還される。
【0025】各検出用固定電極25はX軸方向に延びる
直線状の一対の第1電極25a及び第2電極25bから
なり、各検出用外側可動電極19a及び各検出用内側可
動電極19cとによって区画された5つの各領域毎に配
置されている。第1電極25a及び第2電極25bは、
それぞれ各検出用外側可動電極19a又は各検出用内側
可動電極19cに沿って延びるように形成されている。
そして、各第1電極25a及び第2電極25bは、検出
用振動体19がY軸方向に振動するとき、相対する検出
用外側可動電極19a又は検出用内側可動電極19cと
の間の静電容量を交互に増減させる。この各可動電極1
9a,19cと各検出用固定電極25との間の容量変化
は、検出用振動体19のY軸方向での振動の振幅情報と
して各検出用固定電極25から検出装置13に出力され
る。
【0026】次に、駆動装置12及び検出装置13につ
いて説明する。駆動装置12は、図2に示すように、変
位検出部31及び増幅部32からなり、各励振用振動体
15〜18を介して検出用振動体19をX軸方向にその
共振周波数で自励振動させる。駆動装置12の接地側に
は、各励振用振動体15〜18及び検出用振動体19が
それぞれ電気接続されている。
【0027】変位検出部31は、容量/電圧変換回路3
3及び差動増幅器34等から構成されている。各容量/
電圧変換回路33にはそれぞれ制御用固定電極24が接
続されている。各容量/電圧変換回路33は、検出用振
動体19がX軸方向で振動するときに、各制御用固定電
極24と相対する各制御用可動電極19bとの間の容量
変化に対応した交流電圧信号をそれぞれ生成する。そし
て、この交流電圧信号を差動増幅器34にそれぞれ出力
する。この2つの交流電圧信号は互いに逆相となる。差
動増幅器34は両交流駆動信号を差動増幅した交流電圧
信号を生成し、この交流電圧信号を増幅部32に出力す
る。
【0028】増幅部32は、自励発振回路35、振幅調
整回路36、第1増幅回路37a、第2増幅回路37b
及び反転回路38a,38b等から構成されている。自
励発振回路35は変位検出部31から交流電圧信号を入
力し、この交流電圧信号から励振用振動体15〜18及
び検出用振動体19をX軸方向で振動させるための駆動
信号を生成する。そして、自励発振回路35は、この駆
動信号を第1増幅回路37a及び第2増幅回路37bに
それぞれ出力する。
【0029】振幅調整回路36は、変位検出部31から
入力する交流電圧信号の振幅を設定値に調整するよう
に、自励発振回路35が生成する駆動信号の交流成分の
振幅を調整する。これは、角速度検出器11の検出感度
を一定値に制御するためである。詳述すると、角速度検
出器11の検出感度は、検出用振動体19のX軸方向及
びY軸方向での各共振周波数の比と、同じくY軸方向で
の共振時のQ値と、同じくX軸方向での変位速度と、角
速度との関数となることが知られている。そこで、検出
用振動体19のX軸方向での振幅、即ち、共振周波数一
定の条件下で変位速度を設定値に制御することで、検出
感度を一定に制御している。
【0030】第1増幅回路37aは入力した駆動信号の
交流成分を所定の増幅率で増幅し、この駆動信号を、共
に基準線S1方向に振動する励振用固定電極20の各第
1電極20aと励振用固定電極23の各第1電極23a
とに直接印加する。また、第1増幅回路37aは、この
駆動信号を、励振用固定電極20の各第2電極20bと
励振用固定電極23の各第2電極23bとに反転回路3
8aを介して印加する。一方、第2増幅回路37bは入
力した駆動信号の交流成分を第1増幅回路37aの増幅
率よりも大きな所定の増幅率で増幅し、この駆動信号
を、共に基準線S2方向に振動する、励振用固定電極2
1の各第1電極21aと、励振用固定電極22の各第1
電極22aとに直接印加する。また、第2増幅回路37
bは、この駆動信号を、励振用固定電極21の各第2電
極21bと、励振用固定電極22の各第2電極22bと
に反転回路38bを介して印加する。
【0031】第1増幅回路37aと第2増幅回路37b
の各増幅率の差は、以下のように設定されている。即
ち、各励振用固定電極20〜23に駆動信号を印加して
各励振用振動体15〜18を基準線S1又はS2方向で
振動させるとき、実際の振動体は、加工時の寸法誤差等
による形状の非対称性や振動体の内部応力の分布の非対
称性、さらには駆動力となる実効的な静電力の非対称性
により、検出用振動体19をY軸方向に振動させる。こ
の結果、検出しようとする角速度に応じたコリオリ力に
よらない振動によって発生する信号成分が角速度信号に
ノイズとして重畳し、角速度の検出精度が悪化する。
【0032】そこで、このように各励振用固定電極20
〜23に印加する駆動信号に基づく検出用振動体19の
Y軸方向での無用な振動を相殺するY軸方向での補正用
振動を発生させるように、両増幅回路37a,37bの
増幅率に差が設定されている。
【0033】両増幅回路37a,37bの増幅率の差が
Y軸方向での補正用振動を発生する理由について詳述す
る。基準線S1方向に振動する一対の励振用振動体1
5,18には、第1増幅回路37aから同一の駆動信号
が印加されるため、駆動信号の電圧に応じた振幅で基準
線S1方向に振動する。一方、基準線S2方向に振動す
る一対の励振用振動体16,17には、第2増幅回路3
7bから同一の駆動信号が印加されるため、駆動信号の
電圧に応じた振幅で基準線S2方向に振動する。このた
め、両励振用振動体15,18の振幅と、両励振用振動
体16,17の振幅とには、印加される駆動電圧の電圧
差に応じた変位差ができる。
【0034】ここで、各増幅回路37a,37bが出力
する駆動信号が同じであれば、各励振用振動体15,1
8、16,17対が発生するY軸方向の駆動力成分は釣
り合い、検出用振動体19をY軸方向に振動させる駆動
力は発生しない。本実施形態では、2つの駆動信号の交
流成分の振幅に差を設けているので、2組の励振用振動
体15,18、16,17から検出用振動体19に加わ
るY軸方向の駆動力成分に差ができ、検出用振動体19
をY軸方向に振動させる駆動力が発生する。
【0035】この駆動力によって得られる検出用振動体
19のY軸方向での振動が、駆動信号に起因して発生す
る検出用振動体19のY軸方向での無用な振動を相殺す
るように両増幅回路37a,37bの増幅率に差が設定
されている。
【0036】なお、両増幅回路37a,37bの増幅率
の差を設定するには、例えば、角速度の入力がない状態
で検出回路から出力される角速度信号が「0」となるよ
うにすればよい。
【0037】検出装置13は、図3に示すように、容量
/電圧変換回路39a,39b及び差動増幅器40等か
ら構成され、検出用振動体19がY軸方向に振動すると
きの振幅から、Z軸周りの角速度に対応した角速度信号
を出力する。
【0038】容量/電圧変換回路39aには、各検出用
固定電極25の第1電極25aがそれぞれ電気接続さ
れ、容量/電圧変換回路39bには、同じく各第2電極
25bがそれぞれ電気接続されている。そして、各容量
/電圧変換回路39a,39bは、検出用振動体19が
Y軸方向に振動するときに、各第1電極25a又は第2
電極25bと相対する検出用の各可動電極19a,19
bとの間の容量変化に対応した交流電圧信号を生成して
差動増幅器40にそれぞれ出力する。この2つの交流電
圧信号は互いに逆相となる。差動増幅器40は、両交流
電圧信号を差動増幅した交流電圧信号を生成し、この交
流電圧信号を角速度信号として出力する。
【0039】以上のように構成された角速度検出装置1
0は次のように動作する。駆動装置12が各励振用固定
電極20〜23に駆動信号を供給すると、各励振用振動
体15〜18がそれぞれ基準線S1又はS2方向に振動
し、それぞれ第2支持梁27を介して検出用振動体19
をX軸方向にその共振周波数で振動させる。
【0040】このとき、駆動装置12が、制御用固定電
極24を介して検出用振動体19のX軸方向の振幅を検
出し、この振幅を所定値に調整する。従って、変位速度
に依存する検出感度が一定に制御される。
【0041】検出用振動体19がX軸方向に振動する
と、Z軸周りの角速度に応じたコリオリ力が検出用振動
体19に対しY軸方向に作用し、検出用振動体19をY
軸方向に振動させる。
【0042】検出用振動体19がY軸方向に振動する
と、各検出用固定電極25と検出用の各可動電極19
a,19cとの間の容量変化に基づき、検出装置が角速
度に対応した交流電圧信号を出力する。
【0043】以上詳述した本実施形態は下記の各作用及
び効果を有する。 (1) 検出用振動体19とは独立して基板14に支持
された励振用振動体15〜18がX軸方向に励振される
ことで検出用振動体19がX軸方向に振動する。このた
め、各励振用固定電極20〜23に印加した駆動信号が
寄生結合によって検出用の各可動電極19a,19c側
に漏れ難いので、駆動信号の漏れによって検出用振動体
19がY軸方向に振動し難く、また、駆動信号が検出信
号のノイズとなり難い。
【0044】また、各励振用振動体15〜18をY軸方
向に励振させることで、検出用振動体19がY軸方向に
補正振動する。そして、形状の非対称性や内部応力の分
布の非対称性、さらには駆動力となる実効的な静電力の
非対称性による検出用振動体19のY軸方向での無用な
振動が相殺され抑制される。このため、検出用振動体1
9をY軸方向に補正振動させるための補正用信号を検出
用振動体19に印加する必要がないので、補正用信号が
検出用振動体19を寄生容量を介して静電力として働か
せY軸方向に振動させ難く、また、補正用信号が検出信
号のノイズとなり難い。
【0045】その結果、検出しようとする角速度に基づ
かない検出用振動体19の無用な漏れ振動を抑制して検
出信号に発生するノイズを抑制し、検出精度をより一層
向上させることができる。
【0046】(2) 検出用振動体19のX軸方向での
各共振周波数が主として各第2支持梁27によって決定
され、また、同じくY軸方向での共振周波数が各第2支
持梁27によって決定される。従って、同じ半導体プロ
セスで形成される各第1支持梁26と各第2支持梁27
との形状ばらつきがあっても、検出用振動体19のX軸
及びY軸方向での各共振周波数の比が各個体間でばらつ
き難い。その結果、両共振周波数の比の関数となる検出
感度が各個体間でばらつき難いので、歩留まりを向上さ
せることができる。
【0047】(3) 各励振用振動体15〜18の振動
によって、各第2支持梁27によって支持された検出用
振動体19がX軸方向により大きな振幅で振動する。こ
のため、各励振用振動体15〜18の変位速度に対して
検出用振動体19の変位速度がより大きくなる。従っ
て、櫛歯状電極によって各励振用振動体15〜18をよ
り大きな振幅で振動させることなく、変位速度に比例す
る検出感度を確保することができる。その結果、櫛歯状
電極を必要としない分だけ角速度検出器11を小型化す
ることができる。
【0048】(4) 各励振用固定電極20〜23と励
振用の各可動電極15b,15c、〜、18b,18c
とが基準線S1又はS2に対し直交方向に延びる平行電
極として形成されているので、各励振用振動体15〜1
8を基準線S1又はS2に対し直交方向に振動させる静
電力が発生し難い。このため、各励振用振動体15〜1
8が、角速度の入力がない状態で検出用振動体19をY
軸方向に無用に振動させ難い。従って、半導体プロセス
によって形成される各励振用振動体15〜18や励振用
固定電極20〜23の基板14に対するY軸方向での位
置関係やその形状に製造に伴うばらつきがあっても、零
点精度が各固体間でばらつき難い。その結果、零点精度
のばらつきに対する歩留まりを向上することができる。
【0049】(5) 各励振用振動体15〜18の振幅
よりも大きな振幅でX軸方向に振動する検出用振動体1
9の振幅が制御用固定電極24等を介して検出され、駆
動装置12がこの振幅を設定値に制御する。このため、
各第2支持梁27の製造ばらつきによって各個体間で検
出用振動体19と各励振用振動体15〜18のX軸方向
での振幅の比にばらつきがあっても、各個体間で検出感
度がばらつかないようにすることができる。 (第2実施形態)次に、本発明を具体化した第2実施形
態を図3〜図6に従って説明する。
【0050】図4に示すように、本実施形態の角速度検
出装置50は、角速度検出器51、駆動装置52及び検
出装置13からなる。角速度検出器51は、駆動装置5
2から印加される駆動信号によって作動して角速度を検
出し、検出した角速度に応じた検出信号を検出装置に出
力する。検出装置13は第1実施形態の検出装置13と
同一であって、検出された角速度に応じた角速度信号を
検出信号から生成して出力する。
【0051】先ず、角速度検出器51について説明す
る。角速度検出器51は、高抵抗のシリコン材料からな
る基板54を半導体プロセス加工することで形成されて
いる。基板54上には、矩形枠板状の一対となる励振用
振動体55,56と、矩形枠板状の1つの検出用振動体
57とが、それぞれ基板54の上面に対し平行に浮動状
態で支持されている。励振用振動体55,56は、基板
54に対し平行なX軸方向に検出用振動体57を挟んで
配置されている。また、基板54上には、矩形枠板状の
一対の補正励振用振動体58,59が、基板54の上面
に対し平行に浮動状態で支持されている。補正励振用振
動体58,59は、基板54の上面に対し平行でX軸方
向に直交するY軸方向に検出用振動体57を挟んで配置
されている。
【0052】また、基板54上には、各励振用振動体5
5,56毎にそれぞれ6組ずつの励振用固定電極60,
61が設けられている。さらに、検出用振動体57に対
して、1組の制御用固定電極62と、5組の検出用固定
電極63とが設けられている。また、各補正励振用振動
体58,59に対し、それぞれ補正励振用固定電極6
4,65が設けられている。
【0053】励振用振動体55,56は、共に例えば低
抵抗のポリシリコンによって形成されている。励振用振
動体55,56は、X軸方向に延びる一対の枠部55
a,56aと、Y軸方向に延びる一対の励振用外側可動
電極55b,56bとによってそれぞれ矩形枠板状に形
成されている。また、励振用振動体55,56は、その
枠内をY軸方向に2つの領域に区画する枠部55c,5
6cと、各枠部55c,56cによって区画された各領
域をそれぞれX軸方向に3つの領域に区画する2つの励
振用内側可動電極55d,56dを備えている。そし
て、各励振用振動体55,56は、それぞれ4つの第1
支持梁66によって基板54に対して浮動状態で支持さ
れている。本実施形態では、4つの第1支持梁66が第
1支持手段である。
【0054】各第1支持梁66はY軸方向に延びる直線
状に形成され、その基端が基板54上に設けられたアン
カー66aに固定され、その先端が各励振用振動体5
5,56の各角部にそれぞれ接続されている。そして、
各第1支持梁66は、励振用振動体56,57に対しX
軸方向の交番駆動力が加わると、X軸方向に撓み変形し
て励振用振動体56,57をそれぞれX軸方向に振動さ
せる。
【0055】各励振用固定電極60,61はY軸方向に
延びる直線状に形成され、対をなす第1電極60a,6
1a及び第2電極60b,61bからなる。各励振用固
定電極60,61は、各枠部55c,56c及び各励振
用内側可動電極55d,56dとによって区画された6
つの各領域毎にそれぞれ配置されている。第1電極60
a,61a及び第2電極60b,61bは、それぞれ各
励振用外側可動電極55b,56b又は各励振用内側可
動電極55d,56dに沿って延びるように設けられて
いる。各励振用固定電極60,61には、駆動装置52
から、励振用振動体55,56を接地電位とした駆動信
号が印加される。各励振用固定電極60,61は、印加
された駆動信号によって、各励振用外側可動電極55
b,56b又は各励振用内側可動電極55d,56dに
作用する交番静電力をそれぞれ発生する。このように設
けられた励振用固定電極60,61は、それぞれ4つの
第1支持梁66に支持されている各励振用振動体55,
56をX軸方向に協動して振動させる。
【0056】検出用振動体57は例えば低抵抗のポリシ
リコンによって形成され、X軸方向に延びる一対の検出
用外側可動電極57aと、Y軸方向に延びる一対の制御
用可動電極57bとによって矩形枠板状に形成されてい
る。また、検出用振動体57は、その枠内をY軸方向に
5つの領域に区画する4つの検出用内側可動電極57c
を備えている。各制御用可動電極57bは、X軸方向に
外向きに延びる複数の櫛歯状電極57dを備えている。
そして、検出用振動体57は、4つの第2支持梁67に
よって、基板54に対し浮動状態となるように各励振用
振動体55,56に支持されている。本実施形態では、
4つの第2支持梁67が第2支持手段である。
【0057】また、本実施形態では、検出用外側可動電
極57a、検出用内側可動電極57c、検出用固定電極
63が検出手段を構成する。各第2支持梁67は、各励
振用振動体55,56と検出用振動体57の各角部とを
連絡するように設けられている。図5に示すように、各
第2支持梁67は、駆動側梁部68、検出側梁部69及
び連絡部70を備えている。駆動側梁部68はX軸方向
に延びるように形成され、その一端が励振用振動体5
5,56に接続されている。検出側梁部69は駆動側梁
部68と同一直線上でX軸方向に延びるように形成さ
れ、その一端が検出用振動体57に接続されている。連
絡部70は、両梁部68,69の両他端同士を、Y軸方
向で両梁部68,69から離れた位置で連絡するように
形成されている。詳述すると、連絡部70は、Y軸方向
に延びる一対の検出方向梁部70aと、両梁部70aの
各端部同士をそれぞれ連絡する連絡する一対の円弧部7
0bとからなる。そして、連絡部70には、各梁部6
8,69の他端が、各検出方向梁部70aに対し直交方
向の中央でそれぞれ接続されている。
【0058】このように構成された各第2支持梁67
は、各励振用振動体55,56がX軸方向に所定振動数
で振動するとき、検出用振動体57を同じ振動数でX軸
方向に振動させる。このとき、各第2支持梁67は、連
絡部70の両検出方向梁部70a同士がを互いに接近又
は離間させるように撓み変形して、各励振用振動体5
5,56のX軸方向での振幅よりも大きな振幅で検出用
振動体57をX軸方向に振動させる。また、各第2支持
梁67は、検出用振動体57に対しY軸方向の交番駆動
力が加わるとき、駆動側梁部68、検出側梁部69及び
連絡部70からなる全体が1つの梁のようにY軸方向に
撓み変形して検出用振動体57をY軸方向に振動させ
る。
【0059】各制御用固定電極62はY軸方向に延びる
ように形成され、検出用振動体57の各制御用可動電極
57bに対しそれぞれ外側から相対する位置に設けられ
ている。各制御用固定電極62は、相対する制御用可動
電極57bの各櫛歯状電極57dと互い違いに組み合わ
される櫛歯状電極62aを備えている。そして、各制御
用固定電極62は、検出用振動体57がX軸方向に振動
するとき、相対する制御用可動電極57bとの間の静電
容量を交互に増減させる。この両制御用可動電極57b
及び両制御用固定電極62の容量変化は、検出用振動体
57のX軸方向での振動の振幅情報として各制御用固定
電極62から駆動装置52に帰還される。
【0060】各検出用固定電極63はX軸方向に延びる
直線状の一対の第1電極63a及び第2電極63bから
なり、各検出用外側可動電極57a及び各検出用内側可
動電極57cとによって区画された5つの各領域毎に配
置されている。第1電極63a及び第2電極63bは、
それぞれ各検出用外側可動電極57a又は各検出用内側
可動電極57cに沿って延びるように形成されている。
そして、各第1電極63a及び第2電極63bは、検出
用振動体57がY軸方向に振動するとき、相対する検出
用外側可動電極57a又は検出用内側可動電極57cと
の間の静電容量を交互に増減させる。この各可動電極5
7a,57cと各検出用固定電極63との間の容量変化
は、検出用振動体57のY軸方向での振動の振幅情報と
して各検出用固定電極63から検出装置13に出力され
る。
【0061】各補正励振用振動体58,59は例えば抵
抗のポリシリコンによって形成され、X軸方向に延びる
一対の補正励振用外側可動電極58a,59aと、Y軸
方向に延びる一対の枠部58b,59bとによって矩形
枠板状に形成されている。また、各補正励振用振動体5
8,59は、その枠内をY軸方向に2つの領域に区画す
る1つの補正励振用内側可動電極58c,59cを備え
ている。そして、各補正励振用振動体58,59は、そ
れぞれ4つの第3支持梁71によって、基板54に対し
浮動状態となるように支持されている。本実施形態で
は、4つの第3支持梁71が第3支持手段である。
【0062】また、本実施形態では、補正励振用外側可
動電極58a,59a、補正励振用内側可動電極58
c,59c、補正励振用固定電極64,65が補正励振
手段を構成する。
【0063】第3支持梁71はX軸方向に延びる直線状
に形成され、その基端が基板94上に設けられたアンカ
ー71aに固定され、その先端が各補正励振用振動体5
8,59の角部に接続されている。そして、各第3支持
梁71は、各補正励振用振動体58,59に対しX軸方
向の交番駆動力が加わると、X軸方向に撓み変形して各
補正励振用振動体58,59をX軸方向に振動させる。
【0064】各補正励振用固定電極64,65はX軸方
向に延びる直線状の一対の第1電極64a,65a及び
第2電極64b,65bからなる。各補正励振用固定電
極64,65は、各補正励振用内側可動電極58c,5
9cによって区画された各領域にそれぞれ配置されてい
る。各補正励振用固定電極64,65は、補正励振用外
側可動電極58a,59a及び補正励振用内側可動電極
58c,59cに沿って延びるように配置されている。
各補正励振用固定電極64,65には、駆動装置52か
ら、補正励振用振動体58,59を接地電位とした駆動
信号が印加される。各各補正励振用固定電極64,65
は、印加された駆動信号によって、各補正励振用外側可
動電極58a,59a又は補正励振用内側可動電極58
c,59cに作用する交番静電力を発生する。そして、
4組の補正励振用固定電極64,65が協動して、それ
ぞれ4つの第3支持梁71に支持されている補正励振用
振動体58,59をY軸方向に振動させる。
【0065】各補正励振用振動体58,59と検出用振
動体57とは、それぞれ第4支持梁72によって連絡さ
れている。本実施形態では、2つの第4支持梁72が連
絡手段である。
【0066】また、本実施形態では、補正励振用振動体
58,59、補正励振用外側可動電極58a,59a、
補正励振用内側可動電極58c,59c、補正励振用固
定電極64,65、第4支持梁72が補正用励振手段を
構成する。
【0067】各第4支持梁72は、図6に示すように、
一対の第1梁部73、一対の第2梁部74、一対の第3
梁部75、第4梁部76及び第5梁部77とによって形
成されている。各第1梁部73はX軸方向に延びる直線
状に形成され、その一端が補正励振用振動体58,59
にそれぞれ接続されてY軸方向で同じ位置に配置されて
いる。各第2梁部74はX軸方向に延びる直線状に形成
され、その一端が各第1梁部73の他端にそれぞれ接続
されて互いにX軸方向で同一直線上に配置されている。
各第3梁部75はY軸方向に延びる直線状に形成され、
その一端が各第2梁部74の他端に接続されてY軸方向
で同じ位置に配置されている。第4梁部76はX軸方向
に延びる直線状に形成され、その各端部は各第3梁部7
5の他端にそれぞれ接続されている。第5梁部77はY
軸方向に延びる直線状に形成され、その一端は第4梁部
76の中央に接続され、その他端は検出用外側可動電極
57aの中央に接続されている。
【0068】このように構成された両第4支持梁72
は、両励振用振動体55,56がX軸方向で振動すると
きに検出用振動体57のX軸方向での振動を許容する。
また、両第4支持梁72は、検出用振動体57のY軸方
向での振動を許容する。さらに、第4支持梁72は、両
補正励振用振動体58,59がY軸方向で振動するとき
に検出用振動体57を振動させる。
【0069】次に、駆動装置52について説明する。駆
動装置52は、図4に示すように、第1実施形態と同一
の変位検出部31と増幅部78とからなり、各励振用振
動体55,56を介して検出用振動体57をX軸方向に
その共振周波数で自励振動させる。駆動装置52の接地
側には、各励振用振動体55,56及び検出用振動体5
7がそれぞれ電気接続されている。
【0070】増幅部78は、第1実施形態と同一の自励
発振回路35、振幅調整回路36及び反転回路38a,
38bと、第1増幅回路79a及び第2増幅回路79b
等から構成されている。
【0071】自励発振回路35は変位検出部31から交
流電圧信号を入力し、この交流電圧信号から励振用振動
体55,56及び検出用振動体57をX軸方向で振動さ
せるための駆動信号を生成する。そして、自励発振回路
35は、この駆動信号を第1増幅回路79a及び第2増
幅回路79bにそれぞれ出力する。
【0072】振幅調整回路36は、検出用振動体57の
X軸方向での振動に基づいて変位検出部31から入力す
る交流電圧信号の振幅を設定値に調整するように、自励
発振回路35が生成する駆動信号の交流成分の振幅を調
整し、振動の振幅を設定値に調整する。
【0073】第1増幅回路79aは入力した駆動信号の
交流成分を所定の増幅率で増幅し、この駆動信号を励振
用固定電極60の各第1電極60aと励振用固定電極6
1の各第1電極61aとに直接印加する。また、第1増
幅回路79aは、この駆動信号を、励振用固定電極60
の各第2電極60bと励振用固定電極61の各第2電極
61bとに反転回路38aを介して印加する。
【0074】一方、第2増幅回路79bは入力した駆動
信号の交流成分を所定の増幅率で増幅し、この駆動信号
を補正励振用固定電極64の各第1電極64aと補正励
振用固定電極65の各第1電極65aとに直接印加す
る。また、第2増幅回路79bは、この駆動信号を、補
正励振用固定電極64の各第2電極64bと補正励振用
固定電極65の各第2電極65bとに反転回路38bを
介して印加する。
【0075】第2増幅回路79bが補正励振用固定電極
64,65に印加する駆動信号は、次のように設定され
ている。第1増幅回路79aから励振用固定電極60,
61に駆動信号が印加されると、検出用振動体57には
X軸方向での振動に加え、形状の非対称性や内部応力の
分部の非対称性、さらには駆動力となる実効的な静電力
の非対称性によるY軸方向での無用な漏れ振動が発生す
る。これに対し、第2増幅回路79bが出力する駆動信
号によって検出用振動体57に発生するY軸方向での振
動が、第1増幅回路79aが出力する駆動信号によって
無用に発生するY軸方向での漏れ振動を相殺するように
設定されている。
【0076】検出装置13は、第1実施形態と同様に、
検出用振動体57がY軸方向に振動するときの振幅から
Z軸周りの角速度に対応した角速度信号を出力する。図
4に示すように、容量/電圧変換回路39aには、各検
出用固定電極63の第1電極63aがそれぞれ電気接続
され、容量/電圧変換回路39bには、同じく各第2電
極63bがそれぞれ電気接続されている。そして、各容
量/電圧変換回路39a,39bは、検出用振動体57
がY軸方向に振動するときに、各第1電極63a又は第
2電極63bと相対する検出用の各可動電極57a,5
7cとの間の容量変化に対応した交流電圧信号を生成し
て差動増幅器40にそれぞれ出力する。この2つの交流
電圧信号は互いに逆相となる。差動増幅器40は、両交
流電圧信号を差動増幅した交流電圧信号を生成し、この
交流電圧信号を角速度信号として出力する。
【0077】以上のように構成された角速度検出装置5
0は次のように動作する。駆動装置52が各励振用固定
電極60,61に駆動信号を供給すると、各励振用振動
体55,56がそれぞれX軸方向に振動し、各第2支持
梁67を介して検出用振動体57をX軸方向にその共振
周波数で振動させる。
【0078】このとき、駆動装置52が、制御用固定電
極62を介して検出用振動体57のX軸方向の振幅を検
出し、この振幅を所定値に調整する。従って、変位速度
に依存する検出感度が一定に制御される。
【0079】検出用振動体57がX軸方向に振動する
と、Z軸周りの角速度に応じたコリオリ力が検出用振動
体57に対しY軸方向に作用し、検出用振動体57をY
軸方向に振動させる。
【0080】検出用振動体57がY軸方向に振動する
と、各検出用固定電極63と検出用の各可動電極57
a,57cとの間の容量変化に基づき、検出装置が角速
度に対応した交流電圧信号を出力する。
【0081】以上詳述した本実施形態は、下記の作用及
び効果を有する他に、前記第1実施形態の(2)〜
(5)に記載した各作用及び効果を有する。 (1) 検出用振動体57とは独立して基板54上に設
けられた一対の励振用振動体55,56がX軸方向に励
振されることで検出用振動体57がX軸方向に振動す
る。このため、各励振用固定電極60,61に印加する
駆動信号が容量結合によって検出用の各可動電極57
a,57c側に漏れ難いので、駆動信号の漏れによって
検出用振動体19が寄生容量を介して静電力を発生させ
Y軸方向に振動し難く、また、駆動信号が検出信号のノ
イズとなり難い。
【0082】また、検出用振動体57とは独立して基板
54上に設けられた一対の補正励振用振動体58,59
がY軸方向に振動されることで検出用振動体57がY軸
方向に補正振動する。この補正振動により、形状の非対
称性や内部応力の分部の非対称性、さらには駆動力とな
る実効的な静電力の非対称性による検出用振動体57の
無用な振動が相殺され抑制される。このため、検出用振
動体57をY軸方向に補正振動させるための補正用信号
を検出用振動体57に直接印加する必要がないので、補
正用信号が検出用振動体57をY軸方向に振動させ難
く、また、補正用信号が検出信号のノイズとなり難い。
【0083】その結果、検出しようとする角速度に基づ
かない検出用振動体57の無用な漏れ振動を抑制して検
出信号に発生するノイズを抑制し、検出精度をより一層
向上させることができる。 (第3実施形態)次に、本発明を具体化した第3実施形
態を図7及び図8に従って説明する。
【0084】図6に示すように、本実施形態の角速度検
出装置90は、角速度検出器91、駆動装置92及び検
出装置13からなる。角速度検出器91は、駆動装置9
2から印加される駆動信号によって作動して角速度を検
出し、検出した角速度に応じた検出信号を検出装置13
に出力する。なお、検出装置13は第1実施形態と同一
である。
【0085】先ず、角速度検出器91について説明す
る。角速度検出器91は、図7に示すように、高抵抗の
シリコン材料からなる基板94を半導体プロセス加工す
ることで形成されている。基板94上には、矩形枠板状
の一対となる励振用振動体95,96と、矩形枠板状の
1つの検出用振動体97とが、それぞれ基板94の上面
に対し平行に浮動状態で支持されている。励振用振動体
95,96は、基板94に対し平行なX軸方向に検出用
振動体97を挟んで配置されている。
【0086】また、基板94上には、励振用振動体95
に対し2組ずつの励振用固定電極98,99が設けら
れ、励振用振動体96に対し2組ずつの励振用固定電極
100,101がそれぞれ設けられている。さらに、検
出用振動体97に対して、1組の制御用固定電極102
と、5組の検出用固定電極103とがそれぞれ設けられ
ている。
【0087】励振用振動体95,96は、共に例えば低
抵抗のポリシリコンによって形成されている。励振用振
動体95,96は、X軸方向に延びる一対の枠部95
a,96aと、Y軸方向に延びる一対の励振用外側可動
電極95b,96bとによってそれぞれ矩形枠板状に形
成されている。また、励振用振動体95,96は、その
枠内をX軸方向に3つの領域に区画する2つの励振用内
側可動電極95c,96cを備えている。さらに、各励
振用内側可動電極95c,96cによって区画されたX
軸方向の両側に位置する各領域をそれぞれY軸方向に2
つの領域に区画する枠部95d,96dを備えている。
そして、各励振用振動体95,96は、4つの第1支持
梁104と、一対の第2支持梁105とによって基板9
4に対して浮動状態で支持されている。本実施形態で
は、4つの第1支持梁104と、一対の第2支持梁10
5とが第1支持手段を構成する。また、励振用外側可動
電極95b,96b、励振用内側可動電極95c,96
c、励振用固定電極98〜101が励振手段を構成す
る。
【0088】各第1支持梁104はY軸方向に延びる直
線状に形成され、その基端が基板94上に設けられたア
ンカー104aに固定され、その先端が各励振用振動体
95,96の各角部にそれぞれ接続されている。このよ
うに設けられた各第1支持梁66は、励振用振動体5
6,57に対しX軸方向の交番駆動力が加わると、X軸
方向に撓み変形して励振用振動体56,57をそれぞれ
X軸方向に協動して振動させる。
【0089】各第2支持梁105はX軸方向に延びる直
線状に形成され、その基端が励振用振動体95,96の
中央部で基板94上に設けられたアンカー105aに固
定され、その先端が各枠部95a,96aの中央に接続
されている。このように設けられた各第2支持梁105
は、励振用振動体95,96をアンカー105aを回転
中心とするZ軸周りの揺動駆動力が加わると、このZ軸
周りに撓み変形して励振用振動体95,96をそれぞれ
協動して揺動させる。
【0090】このように各第1支持梁104及び各第2
支持梁105によって基板94に対し浮動状態で支持さ
れた各励振用振動体95,96は、振動モード(第1振
動モード)及び揺動モード(第2振動モード)で振動可
能となっている。各励振用振動体95,96は振動モー
ドとして、X軸方向の交番駆動力によってX軸方向に振
動する。また、揺動モードとして、アンカー105aを
回転中心として揺動する。
【0091】励振用固定電極98〜101はY軸方向に
延びる直線状に形成されて対をなす第1電極98a,9
9a,100a,101a及び第2電極98b,99
b,100b,101bからなる。各励振用固定電極9
8は、励振用内側可動電極95c及び枠部95dとで区
画された励振用振動体95の4つの領域の内、Y軸方向
で一方の側に位置する2つの領域にそれぞれ配置され、
各励振用固定電極99は、同じく他方の側に位置する2
つの領域にそれぞれ配置されている。各励振用固定電極
98,99は、それぞれ励振用外側可動電極95b及び
励振用内側可動電極95cに沿って延びるように設けら
れている。
【0092】また、各励振用固定電極100は、励振用
内側可動電極96c及び枠部96dとで区画された励振
用振動体96の4つの領域の内、Y軸方向で一方の側に
位置する2つの領域にそれぞれ配置され、各励振用固定
電極101は、同じく他方の側に位置する2つの領域に
それぞれ配置されている。各励振用固定電極100,1
01は、それぞれ励振用外側可動電極96b及び励振用
内側可動電極96cに沿って延びるように設けられてい
る。
【0093】検出用振動体97は例えば低抵抗のポリシ
リコンによって形成され、X軸方向に延びる一対の検出
用外側可動電極97aと、Y軸方向に延びる一対の制御
用可動電極97bとによって矩形枠板状に形成されてい
る。また、検出用振動体97は、その枠内をY軸方向に
5つの領域に区画する4つの検出用内側可動電極97c
を備えている。各制御用可動電極97bは、X軸方向に
外向きに延びる複数の櫛歯状電極97dを備えている。
そして、検出用振動体97は、4つの第3支持梁106
によって、基板94に対し浮動状態となるように各励振
用振動体95,96に支持されている。本実施形態で
は、検出用外側可動電極97a、検出用内側可動電極9
7c、検出用固定電極103が検出手段を構成する。ま
た、4つの第3支持梁106が第2支持手段である。そ
して、励振用振動体95,96、励振用外側可動電極9
5b,96b、励振用内側可動電極95c,96c、励
振用固定電極98〜101が補正用励振手段を構成す
る。
【0094】各第3支持梁106は、各励振用振動体9
5,96と検出用振動体97の各角部とを連絡するよう
に設けられている。各第3支持梁106は、駆動側梁部
107、検出側梁部108及び連絡部109を備えてい
る。駆動側梁部107はX軸方向に延びるように形成さ
れ、その一端が励振用振動体95,96に接続されてい
る。検出側梁部108は駆動側梁部107と同一直線上
でX軸方向に延びるように形成され、その一端が検出用
振動体97に接続されている。連絡部109は、両梁部
107,108の両他端同士を、Y軸方向で両梁部10
7,108から離れた位置で連絡するように形成されて
いる。詳述すると、連絡部109は、Y軸方向に延びる
一対の検出方向梁部109aと、両梁部109aの各端
部同士をそれぞれ連絡する連絡する一対の円弧部109
bとからなる。そして、連絡部109には、各梁部10
7,108の他端が、各検出方向梁部109aに対し直
交方向の中央でそれぞれ接続されている。
【0095】このように構成された各第3支持梁106
は、各励振用振動体95,96がX軸方向に所定振動数
で振動するとき、検出用振動体97を同じ振動数でX軸
方向に振動させる。このとき、各第3支持梁106は、
連絡部109の両検出方向梁部109a同士がを互いに
接近又は離間させるように撓み変形して、各励振用振動
体95,96のX軸方向での振幅よりも大きな振幅で検
出用振動体97をX軸方向に振動させる。また、各第3
支持梁106は、検出用振動体97に対しY軸方向の交
番駆動力が加わるとき、駆動側梁部107、検出側梁部
108及び連絡部109からなる全体が1つの梁のよう
にY軸方向に撓み変形して検出用振動体97をY軸方向
に振動させる。
【0096】各制御用固定電極102はY軸方向に延び
るように形成され、検出用振動体97の各制御用可動電
極97bに対しそれぞれ外側から相対する位置に設けら
れている。各制御用固定電極102は、相対する制御用
可動電極97bの各櫛歯状電極97dと互い違いに組み
合わされる櫛歯状電極102aを備えている。このよう
に設けられた各制御用固定電極102は、検出用振動体
97がX軸方向に振動するとき、相対する制御用可動電
極97bとの間の静電容量を交互に増減させる。この両
制御用可動電極97b及び制御用固定電極102の容量
変化は、検出用振動体97のX軸方向での振動の振幅情
報として各制御用固定電極102から駆動装置92に帰
還される。
【0097】各検出用固定電極103はX軸方向に延び
る直線状の一対の第1電極103a及び第2電極103
bからなり、各検出用外側可動電極97a及び各検出用
内側可動電極97cとによって区画された5つの各領域
毎に配置されている。第1電極103a及び第2電極1
03bは、それぞれ各検出用外側可動電極97a又は各
検出用内側可動電極97cに沿って延びるように形成さ
れている。そして、各第1電極93a及び第2電極93
bは、検出用振動体97がY軸方向に振動するとき、相
対する検出用外側可動電極97a又は検出用内側可動電
極97cとの間の静電容量を交互に増減させる。この各
可動電極97a,97cと各検出用固定電極103との
間の容量変化は、検出用振動体97のY軸方向での振動
の振幅情報として各検出用固定電極103から検出装置
13に出力される。
【0098】次に、駆動装置92について説明する。駆
動装置92は、図6に示すように、第1実施形態と同一
の変位検出部31と、増幅部110とからなり、各励振
用振動体95,96を介して検出用振動体97をX軸方
向にその共振周波数で自励振動させる。駆動装置92の
接地側には、各励振用振動体95,96及び検出用振動
体97がそれぞれ電気接続されている。
【0099】増幅部110は、第1実施形態と同じ自励
発振回路35、振幅調整回路36及び反転回路38a,
38bと、第1増幅回路111a及び第2増幅回路11
1bと、加算器112a,112b,112c,112
d,112e,112f,112g,112h等から構
成されている。
【0100】自励発振回路35は変位検出部31から交
流電圧信号を入力し、この交流電圧信号から励振用振動
体95,96及び検出用振動体97をX軸方向で振動さ
せるための駆動信号を生成する。そして、自励発振回路
35は、この駆動信号を第1増幅回路111a及び第2
増幅回路111bにそれぞれ出力する。
【0101】第1増幅回路111aは入力した駆動信号
の交流成分を所定の増幅率で増幅し、この駆動信号を各
加算器112a,112c,112e,112gにそれ
ぞれ出力する。また、第1増幅回路111aは、この駆
動信号を反転回路113aを介して各加算器112b,
112d,112f,112hにそれぞれ出力する。第
1増幅回路111aが各加算器112a〜112hに出
力する駆動信号は、各励振用振動体95,96を振動モ
ードで振動させるための信号である。
【0102】一方、第2増幅回路111bは入力した駆
動信号の交流成分を所定の増幅率で増幅し、この駆動信
号を各加算器112a,112d,112f,112g
にそれぞれ出力する。また、第2増幅回路111bは、
この駆動信号を反転回路113bを介して各加算器11
2b,112c,112e,112hにそれぞれ出力す
る。第2増幅回路111bが各加算器112a〜112
hに出力する駆動信号は、各励振用振動体95,96を
揺動モードで振動させるための信号である。
【0103】各加算器112a〜112hは、第1増幅
回路111aが出力する駆動信号に第2増幅回路111
bが出力する駆動信号を重畳させた駆動信号を、各励振
用固定電極98〜101にそれぞれ出力する。
【0104】各加算器112a,112c,112e,
112gは、第1増幅回路111aから直接入力する駆
動信号を、各励振用固定電極98〜101の第1電極9
8a〜101aにそれぞれ印加する。また、各加算器1
12b,112d,112f,112hは、第1増幅回
路111aから反転回路113aを介して入力する駆動
信号を、各励振用固定電極98〜101の第2電極98
b〜101bにそれぞれ印加する。
【0105】各加算器112a〜112hが各励振用固
定電極98〜101に印加する駆動信号は、各可動電極
95b,95c、96b,96cとの間に、各励振用振
動体95,96をX軸方向に振動させる交番静電力をそ
れぞれ発生させる。このため、各励振用振動体95,9
6が振動モードで振動する。
【0106】一方、各加算器112a,112d,11
2f,112gは、第2増幅回路11bから直接入力す
る駆動信号を、各励振用固定電極98,101の第1電
極98a,101aと、各励振用固定電極99,100
の第2電極99b,100bとにそれぞれ印加する。ま
た、各加算器112b,112c,112e,112h
は、第2増幅回路111bから反転回路113bを介し
て入力する駆動信号を、各励振用固定電極98,101
の第2電極98b,101bと、各励振用固定電極9
9,100の各第1電極99a,100aとにそれぞれ
印加する。
【0107】各加算器112a〜112hが各励振用固
定電極98〜101に印加する駆動信号は、各可動電極
95b,95c、96b,96cとの間に、各励振用振
動体95,96をアンカー105aを回転中心としてZ
軸に直交する平面上で揺動させる交番静電力をそれぞれ
発生させる。このため、各励振用振動体95,96が揺
動モードで振動する。
【0108】即ち、各励振用振動体95,96は、第1
増幅回路111aから各加算器112a〜112hを介
して出力される駆動信号によって振動モードで振動する
とともに、第2増幅回路111bから各加算器112a
〜112hを介して出力される駆動信号によって揺動モ
ードでも振動する。そして、各励振用振動体95,96
は、振動モードでの振動によって検出用振動体97をX
軸方向に振動させるとともに、揺動モードでの振動によ
って検出用振動体97をY軸方向にも振動させる。
【0109】第2増幅回路111bが各励振用固定電極
98〜101に出力する駆動信号は、次のように設定さ
れている。第1増幅回路111aが各励振用固定電極9
8〜101に駆動信号を印加すると、検出用振動体97
にはX軸方向での振動に加え、形状の非対称性や内部応
力の分部の非対称性、さらには駆動力となる実効的な静
電力の非対称性によるY軸方向での無用な漏れ振動が発
生する。これに対し、第2増幅回路111bが出力する
駆動信号によって検出用振動体97に発生するY軸方向
での振動が、第1増幅回路111aが出力する駆動信号
によって無用に発生するY軸方向での振動を相殺するよ
うに設定されている。
【0110】検出装置13は、第1実施形態と同様に、
検出用振動体97がY軸方向に振動するときの振幅から
Z軸周りの角速度に対応した角速度信号を出力する。図
8に示すように、容量/電圧変換回路39aには、各検
出用固定電極103の第1電極103aがそれぞれ電気
接続され、両変換回路39bには、同じく各第2電極6
3bがそれぞれ電気接続されている。そして、各容量/
電圧変換回路39a,39bは、検出用振動体97がY
軸方向に振動するときに、各第1電極103a又は第2
電極103bと相対する検出用の各可動電極97a,9
7cとの間の容量変化に対応した交流電圧信号を生成し
て差動増幅器40にそれぞれ出力する。この2つの交流
電圧信号は互いに逆相となる。差動増幅器40は、両交
流電圧信号を差動増幅した交流電圧信号を生成し、この
交流電圧信号を角速度信号として出力する。
【0111】以上のように構成された角速度検出装置9
0は次のように動作する。駆動装置92が各励振用固定
電極98〜101に駆動信号を供給すると、各励振用振
動体95,96がそれぞれ振動モードでX軸方向に振動
するとともに、アンカー105aを回転中心として揺動
モードでZ軸周りで揺動する。そして、各第3支持梁1
06を介して検出用振動体97をX軸方向にその共振周
波数で振動させるとともにY軸方向にも補正振動させ
る。
【0112】このとき、駆動装置92が、制御用固定電
極102を介して検出用振動体97のX軸方向での振幅
を検出し、この振幅を所定値に調整する。従って、共振
周波数一定のとき変位速度に依存する検出感度が一定に
制御される。
【0113】検出用振動体97がX軸方向に振動する
と、Z軸周りの角速度に応じたコリオリ力が検出用振動
体97に対しY軸方向に作用し、検出用振動体97をY
軸方向に振動させる。
【0114】検出用振動体97がY軸方向に振動する
と、各検出用固定電極103と検出用の各可動電極97
a,97cとの間の容量変化に基づき、検出装置が角速
度に対応した交流電圧信号を出力する。
【0115】以上詳述した本実施形態は下記の作用及び
効果を有する他に、前記第1実施形態の(2)〜(5)
に記載した各作用及び効果を有する。 (1) 検出用振動体97とは独立して基板94上に設
けられた一対の励振用振動体95,96がX軸方向に励
振されることで検出用振動体97がX軸方向に振動す
る。このため、励振用振動体95,96の各励振用固定
電極98〜103に印加する駆動信号が寄生容量によっ
て検出用振動体97の検出用の各可動電極97a,97
c側に漏れ難いので、駆動信号の漏れによって検出用振
動体97がY軸方向に振動し難く、また、駆動信号が検
出信号のノイズとなり難い。
【0116】又、各励振用振動体95,96が揺動モー
ドで振動されることで検出用振動体97がY軸方向に補
正振動する。この補正振動により、形状の非対称性や内
部応力の分部の非対称性、さらには駆動力となる実効的
な静電力の非対称性によるY軸方向での無用な漏れ振動
が相殺され抑制される。このため、検出用振動体97を
Y軸方向に補正振動させるための補正用信号を検出用振
動体97に直接印加する必要がないので、補正用信号が
検出用振動体97をY軸方向に振動させ難く、また、補
正用信号が検出信号のノイズとなり難い。
【0117】その結果、検出しようとする角速度に基づ
かない検出用振動体57の無用な漏れ振動を抑制して検
出信号に発生するノイズを抑制し、検出精度をより一層
向上させることができる。
【0118】次に、上記実施形態以外の実施形態を箇条
書きする。 ・ 上記第1実施形態で、検出用振動体19をX軸方向
に振動させるとともにY軸方向に補正振動させるための
励振用振動体の数は4つに限らず3つ以上であれば実施
できる。
【0119】・ 上記第1実施形態で、各第2支持梁2
7の連絡部30は、各梁部28,29の端部からY軸方
向に同じ向きに延びる直線状の一対の梁部と、この両梁
部の端部を連絡する円弧状の端部とから形成されてい
る。このような構成によっても、検出用振動体19をX
軸方向及びY軸方向に振動させることができる。なお、
第2及び第3実施形態についても同様である。
【0120】・ 上記第1実施形態で、各励振用固定電
極20〜23と励振用の各可動電極15b,15c、
〜、18b,18cとにそれぞれ基準線S1又はS2方
向に延びる複数の櫛歯状電極が設けられ、これらが互い
に組み合わされることでより大きな振幅で基準線S1又
はS2方向に励振される構成とする。このような構成に
よれば、より高い検出感度を得ることができる。第2及
び第3実施形態についても同様である。
【0121】・ 上記第1実施形態で、駆動装置を、予
め測定された共振周波数で検出用振動体第2支持梁27
をX軸方向に振動させるための所定の変化周期の駆動信
号を供給する構成とする。このような構成によっても、
第1実施形態の各効果を得ることができる。
【0122】以下、前述した各実施形態から把握される
技術的思想をその効果とともに記載する。 (1) 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の発
明において、前記第2支持手段は、励振用振動体及び検
出用振動体が第1方向にその共振周波数で励振されると
き、検出用振動体を励振用振動体よりも大きな振幅で第
1方向に振動させることを特徴とする角速度検出器。こ
のような構成によれば、検出用振動体の第1方向及び第
2方向での共振周波数の比の関数である角速度の検出感
度が各個体間でばらつき難い。
【0123】(2) 上記技術的思想(1)において、
前記励振手段によって検出用振動体が第2方向で励振さ
れているときに、検出用振動体の第2方向での振幅を検
出するための制御手段を備えていることを特徴とする角
速度検出器。このような構成によれば、第2支持手段の
形状ばらつきによって各個体間で励振用振動体と検出用
振動体が第2方向で振動するときの振幅比にばらつきが
あっても、各個体間で変位速度がばらつかないように調
整することができ、変位速度に比例する検出感度がばら
つかないようにすることができる。
【0124】(3) 基板と該基板に対し第1支持梁を
介して支持され、該基板と平行に振動可能に設けられた
第1の振動体(励振用振動体15〜18)と、該第1の
振動体に第2の支持梁を介して支持され、基板と平行に
振動可能に設けられた第2の振動体(検出用振動体1
9)と、前記第1の振動体を前記基板に対して平行方向
に振動させる駆動手段(励振手段)と、前記第2の振動
体の変位量(振幅)を検出する変位量検出手段(検出手
段)とから構成され、第2の振動体が駆動軸方向及び駆
動軸と直交する検出軸方向とに振動可能である角速度セ
ンサにおいて、第1の振動体の変位により第2の振動体
を駆動し、第1の振動体の変位に検出軸方向の成分をも
たせることで角速度が印加されていない状態で検出軸方
向に発生する漏れ振動を低減することを特徴とする角速
度センサ。
【0125】(4) 基板(94)と該基板に対し第1
支持梁(104)を介して支持され、該基板と平行に振
動可能に設けられた第1の振動体(励振用振動体95,
96)と、該第1の振動体に第2の支持梁(105)を
介して支持され、基板と平行に振動可能に設けられた第
2の振動体(検出用振動体97)と、前記第1の振動体
を前記基板に対して平行方向に振動させる駆動手段(励
振手段)と、前記第2の振動体の変位量(振幅)を検出
する変位量検出手段(検出手段)とから構成され、第2
の振動体が駆動軸方向及び駆動軸と直交する検出軸方向
とに振動可能である角速度センサにおいて、第1の振動
体の変位により第2の振動体を駆動し、第1の振動体に
別の振動モード(第2振動モード)を重畳させることに
より、角速度が印加されていない状態で検出方向に発生
する漏れ振動を低減することを特徴とする角速度セン
サ。
【0126】
【発明の効果】請求項1〜請求項6に記載の発明によれ
ば、検出しようとする角速度に基づかない振動体の無用
な振動を抑制して検出信号に発生するノイズを抑制し、
検出精度をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の角速度検出器を示す模式正面
図。
【図2】 角速度検出装置を示す模式図。
【図3】 第2実施形態の角速度検出器を示す模式正面
図。
【図4】 角速度検出装置を示す模式図。
【図5】 第2支持梁を示す模式正面図。
【図6】 補正励振用振動体及び第4支持梁を示す模式
正面図。
【図7】 第3実施形態の角速度検出器を示す模式正面
図。
【図8】 角速度検出装置を示す模式図。
【図9】 従来の角速度センサを示す模式正面図。
【符号の説明】
(第1実施形態)10…角速度検出装置、11…角速度
検出器、12…角速度検出装置を構成する駆動装置、1
3…同じく検出装置、14…基板、15,18…補正用
励振手段、第1励振手段を構成する励振用振動体、1
6,17…補正用励振手段、第2励振手段を構成する励
振用振動体、15b,18b…補正用励振手段、第1励
振手段、励振手段を構成する励振用外側可動電極、16
b,17b…補正用励振手段、第2励振手段、励振手段
を構成する励振用外側可動電極、15c,18c…補正
用励振手段、第1励振手段、励振手段を構成する励振用
内側可動電極、16c,17c…補正用励振手段、第2
励振手段、励振手段を構成する励振用内側可動電極、1
9…検出用振動体、19a…検出手段を構成する検出用
外側可動電極、19c…同じく検出用内側可動電極、2
0〜23…補正用励振手段、励振手段を構成する励振用
固定電極、24…制御用固定電極、25…検出手段を構
成する検出用固定電極、26…第1支持手段としての第
1支持梁、27…補正用励振手段を構成する第2支持手
段としての第2支持梁、 (第2実施形態)50…角速度検出装置、51…角速度
検出器、52…角速度検出装置を構成する駆動装置、5
4…基板、55,56…励振用振動体、57…検出用振
動体、57a…検出手段を構成する検出用外側可動電
極、57c…同じく検出用内側可動電極、58,59…
補正用励振手段を構成する補正励振用振動体、58a,
59a…補正用励振手段、補正励振手段を構成する補正
励振用外側可動電極、58c,59c…同じく補正励振
用内側可動電極、60,61…励振手段を構成する励振
用固定電極、62…制御用固定電極、63…検出手段を
構成する検出用固定電極、64,65…補正用励振手
段、補正励振手段を構成する補正励振用固定電極、66
…第1支持手段としての第1支持梁、67…第2支持手
段としての第2支持梁、71…第3支持手段としての第
3支持梁、72…補正用励振手段を構成する連絡手段と
しての第4支持梁、 (第3実施形態)90…角速度検出装置、91…角速度
検出器、92…角速度検出装置を構成する駆動装置、9
4…基板、95,96…補正用励振手段を構成する励振
用振動体、95b,96b…補正用励振手段、励振手段
を構成する励振用外側可動電極、95c,96c…同じ
く励振用内側可動電極、97…検出用振動体、97a…
検出手段を構成する検出用外側可動電極、97b…同じ
く検出用内側可動電極、98〜101…補正用励振手
段、励振手段を構成する励振用固定電極、102…制御
用固定電極、103…検出手段を構成する検出用固定電
極、104…第1支持手段を構成する第1支持梁、10
5…同じく第2支持梁、106…補正用励振手段を構成
する第2支持手段としての第3支持梁。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 励振用振動体と、 検出用振動体と、 前記励振用振動体を前記基板に対して振動可能に支持す
    る第1支持手段と、 前記検出用振動体を基板に対する第1方向に振動可能に
    励振用振動体に対して支持する第2支持手段と、 外部から供給される駆動信号により前記励振用振動体を
    介して前記検出用振動体を前記第1方向に直交する第2
    方向に振動させる励振手段と、 第1方向及び第2方向に直交する第3方向に延びる軸線
    周りの角速度に基づいて前記検出用振動体が第1方向に
    振動するときの振幅を検出する検出手段とを備えた角速
    度検出器において、 外部から供給される補正用信号によって前記検出用振動
    体を第1方向に補正振動させる補正用励振手段を備え、 前記補正用励振手段は、前記励振手段に供給される駆動
    信号が発生させる検出用振動体の第1方向での振動を前
    記補正振動によって抑制することを特徴とする角速度検
    出器。
  2. 【請求項2】 前記補正用励振手段は、前記励振用振動
    体、励振手段及び第2支持手段からなり、 励振用振動体、励振手段及び第2支持手段は、前記検出
    用振動体を第1方向に加え第2方向にも振動させるよう
    に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の角
    速度検出器。
  3. 【請求項3】 前記励振用振動体、励振手段及び第2支
    持手段は、第1方向及び第2方向に対して傾斜した第1
    励振方向に振動する第1励振用振動体を備えた第1励振
    手段と、第1方向及び第2方向に対して第1励振方向と
    線対称に傾斜した第2励振方向に振動する第2励振用振
    動体を備えた第2励振手段とからなり、 前記第1励振手段が第1励振方向に振動させる励振用振
    動体の振幅と、前記第2励振手段が第2励振方向に振動
    させる励振用振動体の振幅とに差を持たせることによっ
    て検出用振動体を第1方向及び第2方向にそれぞれ振動
    させることを特徴とする請求項2に記載の角速度検出
    器。
  4. 【請求項4】 前記補正用励振手段は、 前記励振用振動体とは独立して設けられた補正励振用振
    動体と、 前記補正励振用振動体を前記第1方向に振動可能に前記
    基板に対して支持する第3支持手段と、 前記補正信号によって前記第3支持手段に支持された前
    記補正励振用振動体を第1方向に振動させる補正励振手
    段と、 前記補正振動用振動体と前記検出用振動体とを連結する
    連結手段とからなり、 前記連結手段は、 前記励振用振動体が第2方向で振動するときに前記検出
    用振動体の第2方向での振動を許容し、また、前記検出
    用振動体の第1方向での振動を許容するとともに、 前記補正励振用振動体が第1方向で振動するときに検出
    用振動体を振動させることを特徴とする請求項1に記載
    の角速度検出器。
  5. 【請求項5】 前記補正用励振手段は、前記励振用振動
    体、励振手段及び第2支持手段からなり、 励振用振動体、励振手段及び第2支持手段は、前記検出
    用振動体を第2方向に振動させる第1振動モードに加
    え、検出用振動体を第1方向に振動させる第2振動モー
    ドでも励振用振動体を振動させることを特徴とする請求
    項1に記載の角速度検出器。
  6. 【請求項6】 前記励振用振動体は、前記第1方向で前
    記検出用振動体の両側に設けられた一対からなり、 各励振用振動体は、前記第2方向に振動する前記第1振
    動モードによって検出用振動体を第2方向に振動させる
    とともに、揺動する前記第2振動モードによって検出用
    振動体を第1方向に振動させることを特徴とする請求項
    5に記載の角速度検出器。
JP2001149955A 2001-05-18 2001-05-18 角速度検出器 Pending JP2002340562A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001149955A JP2002340562A (ja) 2001-05-18 2001-05-18 角速度検出器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001149955A JP2002340562A (ja) 2001-05-18 2001-05-18 角速度検出器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002340562A true JP2002340562A (ja) 2002-11-27

Family

ID=18995059

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001149955A Pending JP2002340562A (ja) 2001-05-18 2001-05-18 角速度検出器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002340562A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010085313A (ja) * 2008-10-01 2010-04-15 Murata Mfg Co Ltd 複合センサ
JP2012112748A (ja) * 2010-11-24 2012-06-14 Seiko Epson Corp 振動片、センサーユニット、電子機器、振動片の製造方法、および、センサーユニットの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010085313A (ja) * 2008-10-01 2010-04-15 Murata Mfg Co Ltd 複合センサ
JP2012112748A (ja) * 2010-11-24 2012-06-14 Seiko Epson Corp 振動片、センサーユニット、電子機器、振動片の製造方法、および、センサーユニットの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3342496B2 (ja) 回転速度ジャイロスコープ
JP4555571B2 (ja) 回転速度センサ
JP6143430B2 (ja) バイアス補正機能を備えた振動型ジャイロ
US9052194B2 (en) Extension-mode angular velocity sensor
JP4075022B2 (ja) 角速度センサ
EP0833127B2 (en) Angular-velocity detection apparatus
JP3123503B2 (ja) 角速度センサ
US7523665B2 (en) Angular velocity sensor and method for operating the same
JP5773844B2 (ja) 出力安定性に優れた振動型ジャイロ
JP2013210283A (ja) ロールオーバージャイロセンサ
KR20000029967A (ko) 각속도검출장치
JP2001194157A (ja) 角速度センサ
JP2000009471A (ja) 角速度センサ
JP3307907B2 (ja) マイクロジャイロスコープ
JP2015203604A (ja) 高性能化が図られた振動型ジャイロ
US6308568B1 (en) Angular velocity sensor
JP2001133268A (ja) 角速度センサ
JP2002340562A (ja) 角速度検出器
JP3554965B2 (ja) 角速度センサ
JP3608381B2 (ja) 角速度センサ
JPH08184448A (ja) 角速度センサ
JPWO2014091976A1 (ja) 角速度検出素子
JPH11132770A (ja) 振動式角速度検出器
JP2001082964A (ja) 共振素子
JP3329068B2 (ja) 角速度センサ