JP2002340079A - 防振マウント装置 - Google Patents

防振マウント装置

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JP2002340079A
JP2002340079A JP2001147506A JP2001147506A JP2002340079A JP 2002340079 A JP2002340079 A JP 2002340079A JP 2001147506 A JP2001147506 A JP 2001147506A JP 2001147506 A JP2001147506 A JP 2001147506A JP 2002340079 A JP2002340079 A JP 2002340079A
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casing
stopper
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annular wall
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JP2001147506A
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Sumio Uchida
純生 内田
Kazuhiro Ogawara
一浩 小河原
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Kurashiki Kako Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持筒体5及びストッパ金具6からなり、車
体フレームに対し上下方向に延びるように配設される円
筒状ケーシング1に対して、ストッパ部材6の上端から
連結部材3を内挿して、その下端側外周をゴム弾性体4
により支持筒体5の内周に連結するとともに、ストッパ
部材6の上端にストッパラバー30(緩衝用ゴム部材)
を配設した防振マウント装置Aにおいて、該ストッパラ
バー30を、衝撃の緩和特性を損なうことなく、簡単な
構成で確実に取付けられるようにし、併せて製造コスト
の低減を図る。 【解決手段】 ストッパ金具5の上端縁部から内周側に
向かって延出する環状の壁部6bを形成する。ストッパ
ラバー30を、環状の本体部30aとその内周縁から延
出する延出部30bとを有するものとし、該本体部30
aの裏面に一体成形した一対の弾性壁部32,32から
なる吸着部によって、前記ストッパ金具6の環状壁部6
bの表面に吸着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、自動車のパワ
ートレイン等の被支持体を車体等に対して弾性的に支持
する防振マウント装置に関し、特に、過大な入力に因る
被支持体の変位を規制するための緩衝用ゴム部材の配設
構造の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の防振マウント装置と
して、例えば特開平9−89037号公報に開示される
ような自動車用エンジンマウントが知られている。この
エンジンマウントは、上下に延びるようにして車体フレ
ーム等に取り付けられる円筒状の第2取付金具とその上
方に離間する第1取付金具(連結金具)とが互いにゴム
弾性体によって連結されてなり、パワートレインの荷重
を支持しながら、車体への振動伝達を抑制するものであ
る。
【0003】また、前記従来例のものでは、第2取付金
具と略同径の円筒状のブラケット金具を第1取付金具の
上方から外挿し、該ブラケット金具の下端部を第2取付
金具の上端部に圧入固定するとともに、そのブラケット
金具の上端部に逆カップ状の緩衝ゴムを冠着して、この
ブラケット金具及び緩衝ゴムによりパワートレインの下
方への変位を規制するようにしている。この際、前記緩
衝ゴムをブラケット金具の上端側に確実に取り付ける必
要があるので、両者を接着したり、或いは、緩衝ゴムの
裾の部分を十分に長くして、ブラケット金具の外周に被
せて密着させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記のよう
に、緩衝ゴムをブラケット金具に接着するようにした場
合、接着剤が必要になるとともに、接着のための手間が
かかり、製造コストの低減という点で好ましくない。し
かも、微視的には緩衝ゴムとブラケット金具との間に接
着剤の層が存在することになるから、接着剤の塗布量の
ばらつきが大きいと、緩衝ゴムによる衝撃の緩和特性が
損なわれる虞れがある。
【0005】一方、接着剤を用いない場合、前記したよ
うに、ブラケット金具の外周に密着させるためだけに緩
衝ゴムの裾の部分を長くするというのは、ゴム材料の節
約という観点からは好ましいことではないので、この場
合も、製造コストの低減という点で改善の余地が残され
ている。
【0006】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、防振マウントにおけ
る緩衝用ゴム部材の配設構成に工夫を凝らし、そのゴム
部材による衝撃の緩和特性を損なわないようにしなが
ら、簡単な構成でもって緩衝用ゴム部材の確実な取付け
を行えるようにし、併せて製造コストの低減を図ること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の解決手段では、緩衝用ゴム部材の裏面に吸
着部を一体成形して、この吸着部を防振マウント装置の
ケーシング(取付金具)に吸着させるようにした。
【0008】具体的に、請求項1の発明では、筒状のケ
ーシングを被支持体からの荷重が入力する方向に延びる
ように配置し、該ケーシングの軸方向一端側に前記被支
持体に連結される連結金具を内挿して、この該連結金具
をケーシングに対しゴム弾性体により連結してなる防振
マウント装置を前提とする。そして、前記ケーシングの
一端縁部には、内周側に向かって延出する環状の壁部が
形成されるとともに、この環状壁部の表面に前記被支持
体との間に所定間隔が空くように緩衝用ゴム部材が配設
されていて、この緩衝用ゴム部材が、その裏面に設けた
吸着部によって前記ケーシングの環状壁部に吸着されて
いる構成とする。
【0009】前記の構成により、本発明に係る防振マウ
ント装置では、筒状のケーシングにおいて被支持体に対
向する軸方向一端部の環状壁部に緩衝用ゴム部材が配設
されていて、通常の荷重支持状態では該ゴム部材と被支
持体との間に所定の間隔が空くようになる。また、前記
被支持体がケーシングに接近するバウンド方向に変位す
ると、この被支持体と緩衝用ゴム部材とが当接して、そ
の際の衝撃を緩和しながら、被支持体のバウンド方向へ
の過大な変位を規制するようになっている。
【0010】そして、この発明では、前記緩衝用ゴム部
材をその裏面に一体成形した吸着部によって前記環状壁
部に吸着させるようにしているので、接着剤等を用いず
に、環状壁部の表面に押さえつけるだけで、緩衝用ゴム
部材を容易かつ確実に固定することができる。また、そ
のように接着剤が不要なだけでなく、従来までのように
緩衝用ゴム部材の裾の部分を無用に長くする必要がなく
なり、しかも、吸着部は緩衝用ゴム部材と一体成形して
いるので、製造コストの低減も図られる。
【0011】請求項2の発明では、緩衝用ゴム部材を、
ケーシングの環状壁部と略同径の環状の本体部を有する
ものとし、その吸着部として、前記本体部の裏面におい
て互いに径方向に離間しかつそれぞれ全周に亘って立設
された一対の弾性壁部を備えるものとする。
【0012】このことで、緩衝用ゴム部材をケーシング
の環状壁部に押しつけると、該ゴム部材の裏面において
内外周に離間して形成された一対の弾性壁部の先端側が
それぞれ内周側及び外周側に弾性変形し、この両壁部と
環状壁部とに囲まれた空間部が負圧になる。これによ
り、緩衝用ゴム部材を環状壁部に対しその全周に亘って
安定的に吸着させて固定することができる。
【0013】請求項3の発明では、請求項2の発明にお
ける緩衝用ゴム部材に、その本体部の外周縁からケーシ
ングの環状壁部の外周縁を覆うように該ケーシングの軸
方向他端側に向かって延出する延出部を設けるものとす
る。
【0014】このことで、緩衝用ゴム部材の本体部外周
から延びる延出部がケーシングの環状壁部の外周縁と係
合することで、該ゴム部材が環状壁部に対して一層確実
に固定される。しかも、前記緩衝用ゴム部材をケーシン
グに取り付ける際に、該ゴム部材がその延出部により案
内されて、自然に環状壁部に対する適切な配設位置に導
かれるようになるので、取付作業の容易性も向上する。
【0015】請求項4の発明では、請求項2の発明にお
ける緩衝用ゴム部材に、その本体部の内周縁からケーシ
ングの環状壁部の内周縁を覆うように該ケーシングの軸
方向他端側に向かって延出する延出部を設けるものとす
る。このことで、緩衝用ゴム部材の本体部内周から延び
る延出部がケーシングの環状壁部の内周縁と係合するよ
うになり、前記請求項3の発明と同様の作用効果が得ら
れる。
【0016】請求項5の発明では、請求項2の発明にお
ける緩衝用ゴム部材の吸着部を、該ゴム部材の本体部の
裏面において周方向に所定間隔を空けて設けられた複数
の吸盤を備えるものとする。
【0017】この構成では、緩衝用ゴム部材をケーシン
グの環状壁部に押しつけると、まず、該ゴム部材の裏面
に設けられた複数の吸盤が環状壁部の表面をそれぞれ容
易に吸着し、このことによって、該ゴム部材裏面の全周
に亘る弾性壁部が略均一に弾性変形するようになるか
ら、緩衝用ゴム部材を環状壁部に対し全周に亘って均一
に吸着させることが極めて容易かつ確実に行える。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0019】図1及び図2は、本発明の実施形態に係る
防振マウント装置Aを示し、この防振マウント装置A
は、図示しない自動車のパワートレインと車体との間に
介在されて、そのパワートレインの荷重を支持するとと
もに、該パワートレインで発生する振動を減衰させて、
車体側ひいては車室内への振動の伝達を抑制するもので
ある。すなわち、この防振マウント装置Aの概略構成
は、図示の如く、円筒状の金属製ケーシング1を、パワ
ートレインからの荷重が入力する上下方向に延びるよう
に配置し、該ケーシング1の下側外周に溶接された3つ
のブラケット2,2,2により車体フレームに取り付け
る。一方、該ケーシング1の上端側(軸線Z方向一端
側)には、上下方向に延びる連結金具3の下側部分を内
挿して、この連結金具3の上端部をパワートレイン側の
マウントブラケットBに連結する。一方、該連結金具3
の下側部分には、そこからケーシング1の内周面に向か
って放射状に拡がりかつ斜め下方向に向かって延びるよ
う、該ケーシング1との間に略円錐台状のゴム弾性体4
を架設してなる。
【0020】前記ケーシング1は、前記ゴム弾性体4を
下側外周から支持する円筒状の支持筒体5と、この支持
筒体5よりもやや小径の円筒形状を有し、下端部に形成
されたフランジ6aが該支持筒体5の上端部にかしめら
れて固定されるストッパ金具6とからなる。すなわち、
前記支持筒体5は、内周側の内筒部材7と外周側の外筒
部材8とからなる二重構造のものであり、その上端部に
おいて外筒部材8の上端縁からさらに上方に突出する複
数(図例では8つ)の爪部9,9,…が周方向に所定間
隔を空けて設けられていて、該各爪部9が内周側に折り
曲げられて、前記ストッパ金具6のフランジ6aを内筒
部材7の上端縁部に対しかしめている。一方、前記内筒
部材7及び外筒部材8の両方の下端縁部にはそれぞれ内
周側に延出する環状の内周フランジ7a,8aが形成さ
れており、該内筒部材7の内周フランジ7aが外筒部材
8の内周フランジ8aによって、下方からかしめられて
いる。
【0021】前記連結金具3は、下方に向かってすぼん
だ逆円錐台形状とされ、その大径側の端部外周から径方
向外方に向かって突出するように円盤状のストッパ部1
0が形成されるとともに、該大径側の端面の略中央部分
から軸線Zに沿って上方に延びるように連結軸部11が
形成されている。この連結軸部11の上端面には、その
略中央部から軸線Zに沿って下方に向かうようにボルト
孔12が穿孔されており、図示しないが、そのボルト孔
12に螺入される取付ボルトによって、パワートレイン
側のマウントブラケットBが連結金具3の上端部に締結
されるようになっている。
【0022】一方、前記連結金具3の下側には、円錐台
の周面全体に亘ってゴム弾性体4の上部内周が加硫接着
されている。このゴム弾性体4の上部外周は、上方に向
かってすぼんだ円錐面とされ、その下方には、内部に中
空部14を有する円筒形状部が形成されている。また、
その円筒形状部内には前記支持筒体5の内筒部材7の上
側部分が埋め込まれて、それらが一体的に加硫接着され
ており、されに、その内筒部材7の下側部分の内周面に
は、ゴム弾性体4の下端縁から下方に延びるゴムの薄肉
層部4aが加硫接着されている。
【0023】そして、前記薄肉層部4aの内周面には、
詳しくは後述するが、概略厚肉円盤状をなすオリフィス
盤15が下方から圧入され、さらに、その下方から該オ
リフィス盤15の下側全体を覆うように、ハット形状の
ダイヤフラム16が配設されていて、このダイヤフラム
16によりゴム弾性体4の中空部14の下端開口が液密
に閉塞されている。すなわち、前記ダイヤフラム16は
ゴム製の膜状部材であって、相対的に厚肉の外周部16
aに円環板状の補強板17が埋設されていて、この外周
部16aが内筒部材7の下端縁に形成された内周フラン
ジ7aの上面に重合わされて、該内周フランジ7aとと
もに外筒部材8の内周フランジ8aによってかしめられ
ている。
【0024】前記のようにダイヤフラム16によって閉
塞されたゴム弾性体4の中空部14には、エチレングリ
コール等の緩衝液が封入されていて、ゴム弾性体4に入
力するパワートレインの振動を吸収、緩和するための液
室18が形成されている。この液室18の内部は前記オ
リフィス盤15によって上下に区画されていて、上側
が、ゴム弾性体4の変形に伴い容積が拡大又は縮小する
受圧室18aに、また、下側が、ダイヤフラム16の変
形によって容積が拡大又は縮小されて、前記受圧室18
aにおける容積の変動を吸収する平衡室18bになって
いる。
【0025】詳しくは、前記オリフィス盤15は、第1
及び第2の2枚の円板状部材20,21を重ねて、その
間に円盤状の可動板22を挟み込んだ状態で組み合わせ
たものである。すなわち、前記第1部材20は、円板形
状の基板部と、この基板部の外周縁から全周に亘って下
方に垂下する周壁部と、この周壁部の外周面から外方に
延びる螺旋状の外周フランジ部とからなり、それらが合
成樹脂により一体成形されたものである。また、前記基
板部には、周方向に等間隔を空けて複数の(例えば6個
の)丸穴20a,20a,…が貫通している。
【0026】一方、前記第2部材21は、前記第1部材
20の基板部よりもやや小径の基板部と、この基板部の
外周縁から全周に亘って下方に垂下する周壁部と、この
周壁部の下端縁部から外周側に延びる外周フランジ部と
からなり、それらが合成樹脂により一体成形されたもの
である。また、前記可動盤22は、外周縁に厚肉部分が
設けられた薄肉円盤状のものである。そして、前記第1
部材20及び第2部材21が中央の基板部の間に可動盤
22を挟んだ状態で組み合わされていて、その外周には
両部材20,21の外周フランジ部によって、外方に開
口する螺旋溝が形成されている。
【0027】そうして、そのように組み合わされたオリ
フィス盤15が、上述の如く支持筒体5の内筒部材7に
対し圧入されることで、該内筒部材7内周の薄肉層部4
aとオリフィス盤15外周の螺旋溝との間に、上下に2
重となった螺旋状オリフィス通路23が形成されてい
る。このオリフィス通路23の上端は前記第1部材の上
面において受圧室18aに臨んで開口され、一方、オリ
フィス通路23の下端は前記第2部材の下面において平
衡室18bに臨んで開口されており、それら受圧室18
a及び平衡室18bの緩衝液がオリフィス通路23を介
して相互に流通することで、ゴム弾性体4から受圧室1
8aに作用する低周波の振動を効果的に吸収、減衰でき
るようになっている。
【0028】また、前記ゴム弾性体4から受圧室18a
に作用する高周波の振動に対しては、この振動による受
圧室18aの容積変動がオリフィス盤15の第1部材2
0における丸穴20a,20a,…を介して可動盤22
に直接に作用し、該可動盤22が微小変形することによ
り高周波の振動が吸収されることになる。これにより、
パワートレインから車体側への高周波振動の伝達を効果
的に遮断することができる。
【0029】本発明の特徴は、前記のように振動する自
動車のパワートレインが、例えば急加速や急減速運転に
伴い揺動したり、或いは不整路面からの入力によって車
体に対し相対変位したときに、その変位を適正な範囲内
に抑えるために設けられたストッパラバーの配設構造に
ある。
【0030】まず、上述したように、防振マウント装置
Aのケーシング1において、支持筒体5の上端部にはス
トッパ金具6の下端部がかしめて固定されている。そし
て、軸線Zに沿って上方に延びるストッパ金具6の上端
部が連結金具3のストッパ部10とパワートレイン側の
マウントブラケットBとの中間に位置し、そこから内周
側に向かって延びるように環状の壁部6bが形成されて
いる。すなわち、前記ストッパ金具6の環状壁部6b
は、防振マウント装置Aの上端部近傍において連結金具
3の取付軸11の外周を取り囲んで略水平に拡がるよう
に形成されていて、該環状壁部6bの下面(裏面)が連
結金具3のストッパ部10の上面に対向している。
【0031】また、前記ストッパ部10の上面には、そ
の外周側から上方に向かって立ち上がるように環状の厚
肉ゴム層29が加硫接着されていて、通常のパワートレ
インの荷重を支持した状態では、該ゴム層29の上端部
とその上方に対向するストッパ金具6の環状壁部6b下
面との間に所定の間隔が空くようになっている。そし
て、前記ストッパ金具6の環状壁部6b下面と連結金具
3のストッパ部10上面とが当接することで、該連結金
具3の支持筒体5から離れる方向、即ちリバウンド方向
への相対変位を規制しながら、その際の衝撃を緩和する
ことができる。尚、前記厚肉ゴム層29は、ゴム弾性体
4と一体成形されて、連結金具3のストッパ部10上面
に加硫接着されたものである。
【0032】一方、前記ストッパ金具6の環状壁部6b
の上面(表面)には、通常のパワートレインの荷重を支
持した状態でそのパワートレイン側のマウントブラケッ
トBとの間に所定の間隔が空くように、緩衝用ゴム部材
としての円環状のストッパラバー30が配設されてい
る。そして、該ストッパラバー30がマウントブラケッ
トBの下面と当接することで、連結金具3の支持筒体5
に近づく方向、即ちバウンド方向への相対変位を規制し
ながら、その際の衝撃を緩和できるようになっている。
【0033】前記ストッパラバー30は、前記図2及び
図3(a),(b)にも示すように、ストッパ金具6の環状壁
部6bと外径及び内径がそれぞれ略同径の円環状の本体
部30aを有し、この本体部30aの内周縁から環状壁
部6bの内周縁を覆うように下方に(軸線Z方向他端側
に)折れ曲がって延びる延出部30bが設けられたもの
である。また、ストッパラバー30の本体部30aに
は、周方向に所定間隔を空けて複数(図例では12個)
の球状部31,31,…が形成され、この各球状部31
がストッパラバー本体部30aの表面(上面)及び裏面
(下面)にそれぞれ膨出している。
【0034】さらに、前記ストッパラバー本体部30a
の裏面には、その全周に亘って、互いに径方向に離間す
る一対の弾性壁部32,32が形成されている。この一
対の弾性壁部32,32は、それぞれ、ストッパラバー
本体部30aの裏面に略直交して下方に延びていて、内
周側の弾性壁部32が球状部31,31,…の内周側に
近接する一方、外周側の弾性壁部32が球状部31,3
1,…の外周側に近接するように、互いに同軸上に配置
されている。また、該両弾性壁部32,32の先端部は
それぞれ球状部31,31,…の各膨出端部よりも下方
まで延びていて、ストッパ金具6の環状壁部6b上面に
押しつけられると、両方の弾性壁部32,32の先端側
が相互に離れるように弾性変形するようになっている。
【0035】すなわち、図4に示すように、防振マウン
ト装置Aの製造工程において前記ストッパラバー30を
ストッパ金具5に取り付けるときには、ストッパラバー
30の本体部30aをストッパ金具6の環状壁部6bに
重ねて上方から押しつけるだけで、該ストッパラバー本
体部30aの裏面において内周側の弾性壁部32の先端
側が内周側に、また、外周側の弾性壁部32の先端側が
外周側にそれぞれ弾性変形して、球状部31,31,…
の各膨出端部が環状壁部6b上面に当接する状態にな
る。このとき、該両壁部32,32と環状壁部6b上面
とに囲まれた環状の空間部Sが負圧になり、このことに
よって、ストッパラバー本体部30aが環状壁部6b上
面に対しその全周に亘って、安定的に吸着して固定され
る。
【0036】したがって、この実施形態に係る防振マウ
ント装置Aによれば、自動車のパワートレインが急加速
や急減速運転に伴い揺動したり、或いは不整路面等にお
いて車体に対し大きく相対変位したときに、すなわち、
例えばパワートレインが車体に対し下方に急変位するバ
ウンド時には、ストッパ金具6の環状壁部6bに配設さ
れたストッパラバー30がマウントブラケットBの下面
に当接することで、その際の衝撃を緩和しながら、パワ
ートレインのバウンド方向の相対変位を規制することが
できる。
【0037】また、反対のリバウンド時には、連結金具
3のストッパ部10上面のゴム層29とストッパ金具6
の環状壁部6b下面とが当接することで、その際の衝撃
を緩和しながら、パワートレインのりバウンド方向の相
対変位を規制することができる。
【0038】そして、本発明の特徴として、前記ストッ
パラバー30の裏面にその全周に亘って吸着部、即ち内
周側及び外周側の一対の弾性壁部32,32を設け、該
ストッパラバー30をストッパ金具6の環状壁部6bに
押しつけるだけで、容易にかつ確実に吸着させて固定で
きるようにしたので、接着剤の使用に起因する衝撃緩和
特性の悪下を未然に防止できるとともに、従来までのよ
うにストッパラバー30の裾の部分を無用に長くする必
要もなくなり、しかも、前記弾性壁部32,32は一体
成形できるから、製造コストを低減することができる。
【0039】また、この実施形態のストッパラバー30
の場合、円環板状の本体部30aにその内周縁から下方
に延びる延出部30bを設けて、この延出部30bをス
トッパ金具6の環状壁部6bの内周縁に係合させるよう
にしているので、該ストッパラバー30の環状壁部6b
への固定が一層、確実なものとなる。しかも、ストッパ
金具6への取り付けの際、ストッパラバー30はその延
出部30bにより案内されて、自然に環状壁部6bに対
する適切な配設位置に導かれるようになるので、取付作
業が一層、容易に行える。
【0040】加えて、この実施形態のストッパラバー3
0では、本体部30aに設けた球状部31の形状や個数
等を変更することによって、衝撃緩和特性のチューニン
グが容易に行えるとともに、裏面の全周に亘って弾性壁
部32,32を形成したことで、吸着部分への異物等の
噛み込みを防止できるという効果も得られる。 (変形例)図5及び図6は、それぞれ、本発明の実施形
態に係るストッパラバーの変形例を示し、これらの各変
形例は、いずれも前記実施形態のものと同じ防振マウン
ト装置A(図1、2参照)に適用されるものであるか
ら、以下、同一の部分については同一の符号を付し、異
なる部分についてのみ説明する。
【0041】具体的に、図5に示す変形例1のストッパ
ラバー30は、前記実施形態のものの裏面に複数の吸盤
33,33,…を追加したものである。この吸盤33,
33,…は、図例では、ストッパラバー本体部30aに
設けられた12個の球状部31,31,…のうち、4つ
の球状部31,31,…の底部にそれぞれ一体に形成さ
れ、該12個の球状部31,31,…に対応して2つお
きに配置されている。
【0042】このように吸盤33,33,…を設けたこ
とで、ストッパラバー30をストッパ金具6の環状壁部
6bに押しつけると、まず、該ストッパラバー本体部3
0aの裏面に設けられた4つの吸盤33,33,…が環
状壁部6bの上面にそれぞれ容易に吸着し、この吸盤3
3,33,…の吸着力によって、該本体部30aの裏面
に全周に亘る一対の弾性壁部32,32が略均一に弾性
変形するようになる。このことで、ストッパラバー30
を環状壁部6bに対してその全周に亘って均一に吸着さ
せることが極めて容易かつ確実に行えるようになる。
【0043】また、図6に示す変形例2のストッパラバ
ー35は、前記実施形態のものと同じ形状の本体部35
aを有し、この本体部35aの内周側に延出部を設ける
代わりに、本体部35aの外周側にその外周縁から折れ
曲がって下方に延びるように、外周側の延出部35bを
設けたものである。このことで、ストッパラバー35の
本体部35a外周から延びる延出部35bがストッパ金
具6の環状壁部6bの外周縁と係合するようになり、よ
って、前記実施形態と同様の作用効果が得られることに
なる。尚、前記変形例2のものに対して、さらに、変形
例1のような吸盤33,33,…を設けるようにしても
よい。 (他の実施形態)尚、本発明の構成は、前記実施形態及
びその変形例に限定されるものでなく、その他の種々の
構成を包含するものである。すなわち、前記実施形態等
では、防振マウント装置Aのケーシング1を全体として
円筒形状のものとし、これを上下方向に延びるように配
置しているが、これに限らず、例えば外形が四角柱や六
角柱等の多角形状をなす筒状のケーシングを用いてもよ
く、また、そのケーシングを例えば水平方向に向けて配
置してもよい。
【0044】また、前記実施形態等においては、ストッ
パラバー30として本体部30a,35aの内周側又は
外周側に延出部30b、35bを設けるとともに、本体
部には複数の球状部31,31,…を設ける構成として
いるが、その延出部や球状部についてはいずれも設けな
いようにしてもよい。
【0045】さらに、本願発明の防振マウント装置は、
前記実施形態等のような液体封入式エンジンマウントに
限定されず、液体封入式でないエンジンマウントは勿
論、例えばキャブマウント、ボディマウント等の自動車
の各部に採用可能であり、さらに、自動車以外の各種振
動発生部に採用することも可能である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係る防振マウント装置によると、筒状のケーシングの一
端部に被支持体に連結される連結金具を内挿して、この
連結金具及びケーシングをゴム弾性体により連結してな
るものにおいて、前記ケーシングの一端部に環状壁部を
形成し、この環状壁部の表面に、前記被支持体のバウン
ド方向の変位を規制するための緩衝用ゴム部材をその裏
面に設けた吸着部により吸着して固定することで、その
緩衝用ゴム部材を、接着剤等を用いずに、押さえつける
だけで容易かつ確実に固定することができる。従って、
接着剤の使用に起因する衝撃緩和特性の悪下を未然に防
止できるとともに、ゴム材料を節約して、製造コストを
低減できる。
【0047】請求項2の発明によると、吸着部を緩衝用
ゴム部材の本体部裏面に全周に亘って設けることで、環
状壁部に対し全周に亘って安定的に吸着固定することが
できる。
【0048】請求項3及び請求項4の発明によると、そ
れぞれ、緩衝用ゴム部材の本体部の外周又は内周に設け
た延出部をケーシングの環状壁部の外周又は内周に係合
させるようにすることで、該ゴム部材の取付作業を容易
化できるとともに、ゴム部材の環状壁部に対する固定を
より確実なものにできる。
【0049】請求項5の発明によると、緩衝用ゴム部材
の本体部裏面に複数の吸盤を設けたことによって、該緩
衝用ゴム部材の環状壁部への取付けが極めて容易かつ確
実に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る防振マウント装置の構
成を示す部分断面図である。
【図2】防振マウント装置の上面図である。
【図3】(a)ストッパラバーの下面図、及び、(b)横断面
図である。
【図4】ストッパラバーのストッパ金具に対する取付け
を、連結金具、ゴム弾性体、支持筒体等を省略して示す
説明図である。
【図5】変形例1に係るストッパラバーの図3相当図で
ある。
【図6】変形例2に係るストッパラバーの図3相当図で
ある。
【符号の説明】
A 防振マウント装置 B パワートレイン側のマウントブラケット
(被支持体) Z 軸線 1 ケーシング 3 連結部材 4 ゴム弾性体 5 支持筒体 6 ストッパ金具 6b 環状壁部 7 内筒部材 8 外筒部材 30,35 ストッパラバー(緩衝用ゴム部材) 30a,35a 本体部 30b,35b 延出部 31 球状部 32 弾性壁部(吸着部) 33 吸盤(吸着部)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のケーシングを被支持体からの荷重
    が入力する方向に延びるように配置し、該ケーシングの
    軸方向一端側に前記被支持体に連結される連結金具を内
    挿して、この連結金具をケーシングに対しゴム弾性体に
    より連結してなる防振マウント装置において、 前記ケーシングの一端縁部には、内周側に向かって延出
    する環状の壁部が形成されるとともに、この環状壁部の
    表面に前記被支持体との間に所定間隔が空くように緩衝
    用ゴム部材が配設され、 前記緩衝用ゴム部材が、その裏面に一体成形された吸着
    部によって前記ケーシングの環状壁部に吸着されている
    ことを特徴とする防振マウント装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 緩衝用ゴム部材は、ケーシングの環状壁部と略径状の環
    状の本体部を有し、 前記ゴム部材の吸着部が、前記本体部の裏面において互
    いに径方向に離間しかつそれぞれ全周に亘って立設され
    た一対の弾性壁部を備えてなることを特徴とする防振マ
    ウント装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 緩衝用ゴム部材には、その本体部の外周縁からケーシン
    グの環状壁部の外周縁を覆うように該ケーシングの軸方
    向他端側に向かって延出する延出部が設けられているこ
    とを特徴とする防振マウント装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 緩衝用ゴム部材には、その本体部の内周縁からケーシン
    グの環状壁部の内周縁を覆うように該ケーシングの軸方
    向他端側に向かって延出する延出部が設けられているこ
    とを特徴とする防振マウント装置。
  5. 【請求項5】 請求項2において、 緩衝用ゴム部材の吸着部は、該ゴム部材の本体部の裏面
    において周方向に所定間隔を空けて設けられた複数の吸
    盤を備えていることを特徴とする防振マウント装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004263785A (ja) * 2003-02-28 2004-09-24 Tokai Rubber Ind Ltd 液封エンジンマウント装置におけるゴムストッパ
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