JP2002338741A - ゴム組成物 - Google Patents
ゴム組成物Info
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Abstract
性に優れるゴム架橋物を与え得るシリカを配合したゴム
組成物を提供する。 【解決手段】 特定量のイソプレン単位を含有する共役
ジエン系ゴムにシリカを配合したゴム組成物であって、
該ゴムが、炭化水素溶媒中、有機活性金属を開始剤とし
て用い、1,3-ブタジエンおよび芳香族ビニル単量体
からなる単量体混合物を重合した後、イソプレンを添加
して重合して得られた活性末端を有する重合体とカップ
リング剤とを反応させて得られたものであることを特徴
とするゴム組成物。
Description
し、さらに詳しくは、低発熱性、ウェットグリップ性お
よび耐摩耗性に優れるゴム架橋物を与え得るシリカを配
合したゴム組成物に関する。
距離の走行が可能である(低燃費性に優れる。)、湿潤
路面での制動距離が短い(ウェットグリップ性に優れ
る。)、タイヤ表面が磨耗し難い(耐磨耗性に優れ
る。)などの性能が要求される。特に、近年、省資源や
環境対策などが重視されるにつれて、低燃費性に優れる
自動車タイヤに対する要求はますます厳しくなってき
た。低燃費性に優れるタイヤを製造するためには、一般
に、発熱しにくい(低発熱性に優れる。)ゴム架橋物を
与えることができるゴム材料を使用することが有効であ
る。
R)、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(I
R)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)など
が汎用され、通常、これらのゴムにカーボンブラックを
配合したゴム組成物がタイヤ用ゴム材料として使用され
ている。しかしながら、このようなカーボンブラックを
配合したゴム組成物は、低発熱性が不十分である。
ボンブラックに代えてシリカを配合する方法が提案され
ている。ところが、シリカ配合ゴム組成物は、カーボン
ブラック配合ゴム組成物に比べて、耐摩耗性に劣るとい
う問題点があった。この原因の一つは、ゴムに対するシ
リカの親和性がカーボンブラックよりも小さいために、
十分な補強効果を発現することができないことにあると
考えられている。
ウム触媒によって重合した重合体の活性末端を四塩化錫
のようなカップリング剤でカップリングしたカップリン
グ重合体を用いる方法が知られている。例えば、特開昭
57−55912号公報には、ケイ素、ゲルマニウム、
錫および鉛から選ばれた少なくとも一種の金属とブタジ
エニルとの結合を有し、高ビニル結合含量の、スチレン
とブタジエンとからなるカップリング重合体が開示され
ている。しかしながら、上記のカップリング重合体は、
カーボンブラックを配合した場合には、低発熱性が幾分
改善されるものの、シリカを配合した場合には、低発熱
性の改善効果が不十分で、かつ耐摩耗性に劣る。
は、有機リチウム触媒によって溶液重合して得られた特
定のスチレン−ブタジエン共重合ゴムからなる油展ゴム
に、シリカ、カーボンブラック、シランカップリング剤
および加硫剤を配合した、タイヤトレッド用ゴム組成物
が開示されている。このようなゴム組成物は、補強剤と
してカーボンブラックのみを配合したものに比べ、低発
熱性や耐摩耗性が改善されるものの、その改善度合いは
不十分である。
には、イソプレン単位を0.5〜10重量%含む、スチ
レン−ブタジエン−イソプレンランダム共重合ゴムが開
示されている。このような共重合ゴムにシリカを配合し
た場合、イソプレン単位を含まないものに比べ、低発熱
性や耐磨耗性に優れるものの、低発熱性、ウェットグリ
ップ性および耐磨耗性のバランスの改善度合いは不十分
である。
熱性、ウェットグリップ性および耐摩耗性に優れるゴム
架橋物を与え得るシリカを配合したゴム組成物を提供す
ることにある。
技術の問題点を解決すべく鋭意検討の結果、スチレンお
よび1,3−ブタジエンを、有機リチウム触媒で溶液重
合した後、さらに特定量のイソプレンを重合し、次いで
ケイ素含有カップリング剤でカップリングして得られた
カップリング重合体にシリカを配合すると、低発熱性、
ウェットグリップ性および耐摩耗性に優れたゴム架橋物
が得られることを見出し、この知見に基づき本発明を完
成するに至った。
エン単位30〜99.9重量%、イソプレン単位0.1
〜10重量%および芳香族ビニル単量体単位0〜60重
量%からなる共役ジエン系ゴムにシリカを配合したゴム
組成物であって、該共役ジエン系ゴムが、炭化水素溶媒
中、有機活性金属を開始剤として用い、重合に使用する
単量体のうち、1,3-ブタジエンの80重量%以上、
イソプレンの80重量%以下および芳香族ビニル単量体
の80重量%以上からなる単量体混合物を重合した後、
残余のイソプレンを添加して重合し、次いで、残余の
1,3-ブタジエンおよび芳香族ビニル単量体を添加し
て重合を継続して得られた活性末端を有する重合体(リ
ビング重合体)とカップリング剤とを反応させて得られ
たものであることを特徴とするゴム組成物が提供され
る。
ブタジエン単位30〜99.9重量%、イソプレン単位
0.1〜10重量%および芳香族ビニル単量体単位0〜
60重量%からなる共役ジエン系ゴムにシリカを配合し
たゴム組成物であって、該共役ジエン系ゴムが、炭化水
素溶媒中、有機活性金属を開始剤として用い、重合に使
用する単量体のうち、1,3-ブタジエンの80重量%
以上、イソプレンの80重量%以下および芳香族ビニル
単量体の80重量%以上からなる単量体混合物を重合し
た後、残余のイソプレンを添加して重合し、次いで、残
余の1,3-ブタジエンおよび芳香族ビニル単量体を添
加して重合を継続して得られた活性末端を有する重合体
(リビング重合体)とカップリング剤とを反応させて得
られたものである。
3−ブタジエン単位30〜99.9重量%、好ましくは
45〜96.8重量%、より好ましくは50〜89.7
重量%、イソプレン単位0.1〜10重量%、好ましく
は0.2〜5重量%、より好ましくは0.3〜4重量%
および芳香族ビニル単量体単位0〜60重量%、好まし
くは3〜50重量%、より好ましくは10〜45重量%
からなる。
位量が少ないと、低発熱性およびウェットグリップ性に
劣り、逆に多いと耐磨耗性に劣る。共役ジエン系ゴムの
イソプレン単位量が少ないと低発熱性、ウェットグリッ
プ性および耐磨耗性に劣り、逆に多いとウェットグリッ
プ性および耐磨耗性に劣る。共役ジエン系ゴムの芳香族
ビニル単量体単位量が多いと、低発熱性および耐磨耗性
に劣る。ウェットグリップ性と耐磨耗性のバランスによ
り優れる点で、芳香族ビニル単量体単位を含むことが好
ましい。
位中のビニル結合量は、通常、5重量%以上、好ましく
は10〜90重量%、より好ましくは15〜80重量
%、さらに好ましくは20〜70重量%、特に好ましく
は55〜70重量%の範囲である。ビニル結合量が過度
に少ない重合体は製造が困難であり、またシリカ配合ゴ
ム組成物の加工性が悪化する傾向があり、逆に過度に多
い重合体は製造しにくくなるとともに、耐摩耗性が不十
分になる傾向がある。
チレン;α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3
−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジイ
ソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−
t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチ
レンなどのアルキル置換スチレン;N,N−ジメチルア
ミノメチルスチレン、N,N−ジエチルアミノメチルス
チレン、N,N−ジメチルアミノエチルスチレン、N−
メチル−N−エチルアミノエチルスチレン、N,N−ジ
エチルアミノエチルスチレン、N,N−ジプロピルアミ
ノエチルスチレン、N,N−ジオクチルアミノエチルス
チレンなどのN,N−ジ置換アミノスチレンを挙げるこ
とができる。これらの中でも、スチレンが好ましく使用
される。芳香族ビニル単量体は、それぞれ単独で、また
は2種以上を組み合わせて用いられる。
明の効果を本質的に阻害しない範囲で、1,3−ブタジ
エン単位、イソプレン単位および芳香族ビニル単量体単
位以外のその他の単量体単位を含んでいてもよい。
香族ビニル単量体以外のその他の単量体としては、例え
ば、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチルア
クリレート、t−ブチル(メタ)アクリレートなどのエ
チレン性不飽和カルボン酸エステル単量体;エチレン、
プロピレン、イソブチレン、ビニルシクロへキサンなど
のオレフィン単量体;1,4−ペンタジエン、1,4−
ヘキサジエンなどの非共役ジエン単量体;などが挙げら
れる。これらの単量体単位量は、20重量%以下とする
のが好ましく、10重量%以下とするのがより好まし
い。
w)は、好ましくは200,000〜2,000,00
0、より好ましくは500,000〜1,500,00
0である。Mwがこの範囲にあると、加工し易く、より
低発熱性と耐磨耗性とに優れる。共役ジエン系ゴムのM
wと数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、好
ましくは1.5〜3の範囲にある。Mw/Mnがこの範
囲にあると、加工し易く、より低発熱性と耐磨耗性とに
優れる。
水素溶媒中、有機活性金属を開始剤として用い、重合に
使用する単量体のうち、1,3-ブタジエンの80重量
%以上、イソプレンの80重量%以下および芳香族ビニ
ル単量体の80重量%以上からなる単量体混合物を重合
した後、残余のイソプレンを添加して重合し、次いで、
残余の1,3-ブタジエンおよび芳香族ビニル単量体を
添加して重合を継続して得られた活性末端を有する重合
体とカップリング剤とを反応させて得られる。
ペンタン、ヘキサン、2−ブテンなどの脂肪族炭化水
素;シクロペンタン、シクロへキサン、シクロヘキセン
などの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン
などの芳香族炭化水素;が挙げられる。炭化水素溶媒の
使用量は、単量体濃度が、通常、1〜50重量%となる
ような割合であり、好ましくは10〜40重量%となる
ような割合である。
化合物が好ましく使用され、その具体例としては、例え
ば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t
−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウ
ム、スチルベンリチウムなどの有機モノリチウム化合
物;ジリチオメタン、1,4−ジリチオブタン、1,4
−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−
トリリチオベンゼンなどの有機多価リチウム化合物;ナ
トリウムナフタレンなどの有機ナトリウム化合物;カリ
ウムナフタレンなどの有機カリウム化合物が挙げられ
る。これらのなかでも、有機リチウム化合物、特に有機
モノリチウム化合物が好ましい。これらの有機活性金属
は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用
いることができる。その使用量は、単量体混合物1,0
00g当り、好ましくは1〜20ミリモル、より好まし
くは2〜15ミリモルの範囲である。
のビニル結合量を所望の値とするために、極性化合物を
添加することができる。極性化合物としては、例えば、
ジブチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル
化合物;テトラメチルエチレンジアミンなどの三級アミ
ン;アルカリ金属アルコキシド;ホスフィン化合物など
が挙げられる。なかでも、エーテル化合物、三級アミン
が好ましく用いられ、三級アミンがより好ましく用いら
れる。極性化合物の使用量は、有機活性金属1モルに対
して、好ましくは0.01〜100モル、より好ましく
は0.3〜30モルの範囲である。極性化合物の使用量
がこの範囲にあると、1,3−ブタジエン単位中のビニ
ル結合量の調節が容易であり、かつ触媒の失活による不
具合も発生し難い。
得られる共役ジエン系ゴムの各単量体単位量が所望の値
になるように適宜設定すればよい。重合に使用する単量
体のうち、1,3-ブタジエンの80重量%以上、好ま
しくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以
上、イソプレンの80重量%以下、好ましくは70重量
%以下、より好ましくは60重量%以下、および芳香族
ビニル単量体の80重量%以上、好ましくは90重量%
以上、より好ましくは95重量%以上からなる単量体混
合物を重合(初期の重合工程)した後、残余のイソプレ
ンを添加して重合をし、次いで、残余の1,3-ブタジ
エンおよび芳香族ビニル単量体を添加して重合を継続し
て得られた活性末端を有する重合体とカップリング剤と
を反応させて得られる。
ンや芳香族ビニル単量体の使用割合が少ないと、低発熱
性および耐磨耗性に劣る。初期の重合工程におけるイソ
プレンの使用割合が多いと、低発熱性および耐磨耗性に
劣る。初期の重合工程においては、1,3−ブタジエン
およびイソプレンと芳香族ビニル単量体との結合様式が
ランダム結合を形成するように、重合の進行に伴い、
1,3−ブタジエンおよびイソプレンと芳香族ビニル単
量体との混合物を連続的に添加しながら重合することが
好ましい。
ンを添加して重合する。ここでは、イソプレン単位のみ
からなる連鎖を形成するように重合することが肝要であ
る。よって、残余のイソプレンを添加する時点では、初
期の重合がほぼ完結していることが好ましい。また、残
余のイソプレンの添加量は、重合に使用する単量体全量
の、0.2〜5重量%であることが好ましく、0.3〜
4重量%であることがより好ましい。
エンおよび芳香族ビニル単量体の使用割合が100重量
%でない場合には、初期の重合の後、残余のイソプレン
を添加して重合し、次いで残余の1,3-ブタジエンお
よび残余の芳香族ビニル単量体を添加して重合を継続す
る。残余の1,3-ブタジエンおよび残余の芳香族ビニ
ル単量体を添加する方法としては、1,3−ブタジエン
と芳香族ビニル単量体との結合様式がランダム結合を形
成するように、重合の進行に伴い、1,3−ブタジエン
と芳香族ビニル単量体との混合物を連続的に添加する方
法が好ましい。
の範囲で、回分式あるいは連続式などの重合様式で行わ
れ、好ましくは回分式で行われる。
末端を有する重合体(以下、「リビング重合体」と略す
ることがある。)とカップリング剤と反応させて共役ジ
エン系ゴムを得る。但し、リビング重合体とカップリン
グ剤との反応速度が、リビング重合体と単量体との反応
速度より極めて遅い場合、重合系内に未反応の単量体が
残存している状態で、カップリング剤を重合系に添加し
てもよい。
重量平均分子量(Mw)は、好ましくは5,000〜
2,000,000、より好ましくは50,000〜7
00,000、特に好ましくは150,000〜50
0,000である。Mwが、過度に小さいと低発熱性お
よび耐摩耗性に劣る傾向があり、逆に過度に大きいとゴ
ム組成物の加工性に劣る傾向がある。
Mwと数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、好
ましくは1.02〜3、より好ましくは1.05〜2.
5、特に好ましくは1.1〜2である。この比が過度に
大きいと低発熱性に劣る傾向があり、逆に過度に小さい
と製造が困難であり、ゴム組成物の加工性に劣る傾向が
ある。
と反応して、1分子のカップリング剤に対して複数のリ
ビング重合体がカップリングした重合体(カップリング
重合体)を形成し得るものであれば特に限定されず、ゴ
ム工業の分野で通常使用されるものが使用できる。カッ
プリング剤としては、例えば、ケイ素含有カップリング
剤、錫含有カップリング剤、リン含有カップリング剤、
エポキシ基含有カップリング剤、イソシアネート基含有
カップリング剤、エステル基含有カップリング剤、アル
ケニル基含有カップリング剤、ハロゲン化炭化水素が挙
げられる。なかでも、ケイ素含有カップリング剤、エポ
キシ基含有カップリング剤およびイソシアネート基含有
カップリング剤が好ましく、ケイ素含有カップリング剤
およびエポキシ基含有カップリング剤がより好ましい。
ば、テトラメトキシケイ素、テトラエトキシケイ素、テ
トラブトキシケイ素、アルキルトリフェノキシケイ素な
どのアルコキシシラン化合物;四塩化ケイ素、四臭化ケ
イ素、四ヨウ化ケイ素、モノメチルトリクロロケイ素、
モノエチルトリクロロケイ素、モノブチルトリクロロケ
イ素、モノヘキシルトリクロロケイ素、モノメチルトリ
ブロモケイ素、ビストリクロロシリルエタンなどのハロ
ゲン化シラン化合物;モノクロロトリメトキシケイ素、
モノブロモトリメトキシケイ素、ジクロロジメトキシケ
イ素、ジブロモジメトキシケイ素、トリクロロメトキシ
ケイ素、トリブロモメトキシケイ素などのアルコキシハ
ロゲン化ケイ素化合物;などが挙げられる。なかでも、
アルコキシシラン化合物およびハロゲン化シラン化合物
が好ましく、テトラメトキシケイ素および四塩化ケイ素
がより好ましい。
四塩化錫、四臭化錫、モノメチルトリクロロ錫、モノエ
チルトリクロロ錫、モノブチルトリクロロ錫、モノヘキ
シルトリクロロ錫、ビストリクロロスタニルエタンなど
のハロゲン化錫化合物;テトラメトキシ錫、テトラエト
キシ錫、テトラブトキシ錫などのアルコキシ錫化合物;
などが挙げられる。リン含有カップリング剤としては、
例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリメチ
ルホスファイト、トリエチルホスファイトなどが挙げら
れる。
例えば、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチル
シクロヘキサン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミ
ノメチルベンゼン、エポキシ変成シリコーン、エポキシ
化大豆油、エポキシ化亜麻仁油などが挙げられる。なか
でも、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシ
クロヘキサンが好ましい。イソシアネート基含有カップ
リング剤としては、例えば、2,4−トリレンジイソシ
アネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、ジフェニルエタンジイソ
シアネート、1,3,5−ベンゼントリイソシアネート
などが挙げられる。なかでも、2,4−トリレンジイソ
シアネートが好ましい。
例えば、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、テ
レフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、フタル酸
ジメチル、イソフタル酸ジメチルなどが挙げられる。ア
ルケニル基含有カップリング剤としては、例えば、ジビ
ニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼンなどが挙げら
れる。ハロゲン化炭化水素としては、例えば、クロロホ
ルム、トリブロモメタン、トリクロロエタン、トリクロ
ロプロパン、トリブロモプロパン、四塩化炭素、テトラ
クロロエタンなどが挙げられる。これらのカップリング
剤は、それぞれ単独で、または二種以上を組み合わせて
使用することができる。
量平均分子量やカップリング率、カップリング剤の反応
性などに応じて適宜選択することができるが、有機活性
金属に対して、0.1〜10モル当量が好ましい。ここ
で、カップリング率は、重合体全量に対する、1分子の
カップリング剤に対して複数のリビング重合体がカップ
リングして生成した重合体(カップリング重合体)の割
合(重量%)であり、ゲル・パーミエーション・クロマ
トグラフ分析により、測定できる。共役ジエン系ゴムの
カップリング率は、好ましくは10重量%以上、より好
ましくは30〜90重量%、さらに好ましくは40〜8
0重量%、特に好ましくは55〜80重量%である。カ
ップリング率が過度に低いと加工性に劣ったり、低発熱
性および耐磨耗性に劣る場合がある。
50℃で、0.5〜20時間の反応条件で行われる。
ング重合体とカップリング剤と反応させた後、未反応で
残るリビング重合体と変性剤とを反応させて、重合体末
端に変性基を導入した末端変性重合体を含んでいてもよ
い。
原子、錫原子などを導入できるものが挙げられ、窒素原
子を導入できるものが好ましい。
しては、例えば、N,N−ジメチルアミノプロピルアク
リルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリ
ルアミドなどのN,N−ジ置換アミノアルキル(メタ)
アクリルアミド化合物;N,N−ジメチルアミノエチル
スチレン、N,N−ジエチルアミノエチルスチレンなど
のN,N−ジ置換アミノ芳香族ビニル化合物;N−メチ
ル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、N
−フェニル−2−ピロリドン、N−メチル−ε−カプロ
ラクタムなどのN−置換環状アミド類;1,3−ジメチ
ルエチレン尿素、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジ
ノンなどのN−置換環状尿素類;4,4’−ビス(ジメ
チルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチ
ルアミノ)ベンゾフェノンなどのN−置換アミノケトン
類;が好ましいものとして挙げられる。これらの中で
も、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、
N,N−ジエチルアミノエチルスチレン、N−メチル−
2−ピロリドン、N−フェニル−2−ピロリドン、1,
3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、4,4’−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが特に好ましい。錫
原子を導入できる変性剤としては、例えば、トリメチル
モノクロル錫、トリフェニルモノクロル錫などが挙げら
れる。
体1モルに対して、好ましくは1〜30モルの範囲であ
る。
させる温度は、好ましくは15〜120℃であり、反応
時間は、1秒〜10時間である。
基を導入した後、さらに変性処理を行ってもよい。例え
ば、重合体鎖に第三級アミノ基が導入されている場合、
四級化剤で処理して第四級アミノ基に変性してもよい。
そのような四級化剤としては、硝酸アルキル、アルキル
硫酸カリウム、ジアルキル硫酸、アリールスルホン酸ア
ルキルエステル、ハロゲン化アルキルなどが挙げられ
る。
より重合停止剤を添加して、重合反応を停止する。重合
停止剤としては、通常、メタノール、エタノールなどの
アルコール類や水が使用され、アルコール類が好ましく
使用できる。
ノール系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤などの
老化防止剤を添加してもよい。老化防止剤の添加量は、
その種類などに応じて適宜決定すればよい。さらに、所
望により、伸展油を配合してもよい。
公知の方法を採用すればよく、例えば、スチームストリ
ッピングなどで溶媒を分離した後、固体をろ別し、さら
にそれを乾燥して固形状ゴムを取得する方法などが採用
できる。
系ゴムにシリカを配合したものである。本発明のゴム組
成物は、さらに前記の共役ジエン系ゴム以外のその他の
ゴムを含んでいてもよい。その他のゴムとしては、例え
ば、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、
乳化重合SBR(スチレン−ブタジエン共重合ゴム)、
溶液重合ランダムSBR(結合スチレン5〜50重量
%、ブタジエン部分の1,2−結合含有量10〜80
%)、高トランスSBR(ブタジエン部のトランス結合
含有量70〜95%)、低シスBR(ポリブタジエンゴ
ム)、高シスBR、高トランスBR(ブタジエン部のト
ランス結合含有量70〜95%)、スチレン−イソプレ
ン共重合ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、乳
化重合スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合
ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、高ビ
ニルSBR−低ビニルSBRブロック共重合ゴム、ポリ
イソプレン−SBRブロック共重合ゴム、ポリスチレン
−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体、ア
クリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、フッ素ゴム、シ
リコンゴム、エチレン−プロピレンゴム、ウレタンゴム
などが挙げられる。なかでも、NR、BR、IR、SB
Rが好ましく用いられる。これらのゴムは、それぞれ単
独で、または2種以上を組み合わせて使用することがで
きる。
系ゴム以外のその他のゴムを含有する場合、前記の共役
ジエン系ゴムの割合を、ゴム成分の全量に対して、10
重量%以上とすることが好ましく、20〜90重量%の
範囲とすることがより好ましく、30〜80重量%の範
囲とすることが特に好ましい。この割合が低すぎると、
十分な改善効果を得ることができなくなる。
カーボン、湿式法ホワイトカーボン、コロイダルシリ
カ、特開昭62−62838号公報に開示されている沈
降シリカなどが挙げられる。これらの中でも、含水ケイ
酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボンが好ましい。
また、カーボンブラック表面にシリカを担持させたカー
ボン−シリカ デュアル・フェイズ・フィラーを用いて
もよい。これらのシリカは、それぞれ単独で、あるいは
2種以上を組み合わせて用いることができる。
3037−81に準じBET法で測定される。)は、好
ましくは50〜400m2/g、より好ましくは100
〜220m2/gである。この範囲であると、より耐摩
耗性および低発熱性に優れる。また、シリカのpHは、
pH7未満であることが好ましく、pH5〜6.9であ
ることがより好ましい。
部に対して、好ましくは10〜150重量部、より好ま
しくは20〜120重量部、特に好ましくは40〜10
0重量部である。
るので、さらにシランカップリング剤を配合することが
好ましい。シランカップリング剤としては、例えば、ビ
ニルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−(β−ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テト
ラスルフィド、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロ
ピル)ジスルフィドなどや、特開平6−248116号
公報に記載されているγ−トリメトキシシリルプロピル
ジメチルチオカルバミルテトラスルフィド、γ−トリメ
トキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィド
などのテトラスルフィド類などを挙げることができる。
なかでも、テトラスルフィド類が好ましい。これらのシ
ランカップリング剤は、それぞれ単独で、あるいは2種
以上を組み合わせて使用することができる。シランカッ
プリング剤の配合量は、シリカ100重量部に対して、
好ましくは0.1〜30重量部、より好ましくは1〜1
5重量部である。
ック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャン
ネルブラック、グラファイトなどのカーボンブラックを
配合してもよい。これらの中でも、ファーネスブラック
が好ましく、その具体例としては、SAF、ISAF、
ISAF−HS、ISAF−LS、IISAF−HS、
HAF、HAF−HS、HAF−LS、FEFなどが挙
げられる。これらのカーボンブラックは、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ
る。カーボンブラックの配合量は、全ゴム成分100重
量部に対して、通常、150重量部以下であり、シリカ
とカーボンブラックの合計量が、全ゴム成分100重量
部に対して、10〜150重量部となるようにすること
が好ましい。
2SA)は、好ましくは5〜200m2/g、より好ま
しくは80〜130m2/gであり、ジブチルフタレー
ト(DBP)吸着量は、好ましくは5〜300ml/1
00g、より好ましくは80〜160ml/100gで
ある。この範囲であると、機械的特性および耐摩耗性に
優れる。さらに、カーボンブラックとして、特開平5−
230290号公報に開示されているセチルトリメチル
アンモニウムブロマイド(CTAB)の吸着比表面積が
110〜170m2/gであり、165MPaの圧力で
4回繰り返し圧縮を加えた後のDBP(24M4DB
P)吸油量が110〜130ml/100gであるハイ
ストラクチャーカーボンブラックを用いると、耐摩耗性
がさらに改善される。
に、常法に従って、架橋剤、架橋促進剤、架橋活性化
剤、老化防止剤、活性剤、プロセス油、可塑剤、滑剤、
充填剤などの配合剤をそれぞれ必要量配合できる。
ロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの硫黄;一
塩化硫黄、二塩化硫黄などのハロゲン化硫黄;ジクミル
パーオキシド、ジターシャリブチルパーオキシドなどの
有機過酸化物;p−キノンジオキシム、p,p’−ジベ
ンゾイルキノンジオキシムなどのキノンジオキシム;ト
リエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミンカルバ
メート、4,4’−メチレンビス−o−クロロアニリン
などの有機多価アミン化合物;メチロール基をもったア
ルキルフェノール樹脂;などが挙げられ、これらの中で
も、硫黄が好ましく、粉末硫黄がより好ましい。これら
の架橋剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み
合わせて用いられる。架橋剤の配合量は、全ゴム成分1
00重量部に対して、好ましくは0.1〜15重量部、
より好ましくは0.5〜5重量部である。
ヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−
t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、
N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェン
アミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールス
ルフェンアミド、N,N’−ジイソプロピル−2−ベン
ゾチアゾールスルフェンアミドなどのスルフェンアミド
系架橋促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリル
グアニジン、オルトトリルビグアニジンなどのグアニジ
ン系架橋促進剤;ジエチルチオウレアなどのチオウレア
系架橋促進剤;2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベ
ンゾチアジルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチア
ゾール亜鉛塩などのチアゾール系架橋促進剤;テトラメ
チルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジ
スルフィドなどのチウラム系架橋促進剤;ジメチルジチ
オカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン
酸亜鉛などのジチオカルバミン酸系架橋促進剤;イソプ
ロピルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキサン
トゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛などのキサン
トゲン酸系架橋促進剤;などの架橋促進剤が挙げられ
る。なかでも、スルフェンアミド系架橋促進剤を含むも
のが特に好ましい。これらの架橋促進剤は、それぞれ単
独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。架
橋促進剤の配合量は、全ゴム成分100重量部に対し
て、好ましくは0.1〜15重量部、より好ましくは
0.5〜5重量部である。
ン酸などの高級脂肪酸や酸化亜鉛などを用いることがで
きる。酸化亜鉛は、表面活性の高い粒度5μm以下のも
のが好ましく、例えば、粒度が0.05〜0.2μmの
活性亜鉛華や0.3〜1μmの亜鉛華などを挙げること
ができる。また、酸化亜鉛としては、アミン系の分散剤
や湿潤剤で表面処理したものなどを用いることもでき
る。架橋活性化剤の配合量は適宜選択されるが、高級脂
肪酸の配合量は、全ゴム成分100重量部に対して、好
ましくは0.05〜15重量部、より好ましくは0.5
〜5重量部であり、酸化亜鉛の配合量は、全ゴム成分1
00重量部に対して、好ましくは0.05〜10重量
部、より好ましくは0.5〜3重量部である。
いてよい。鉱物油は、アロマオイル、ナフテンオイル、
パラフィンオイルなどが通常用いられる。その他の配合
剤としては、ジエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、シリコーンオイルなどの活性剤;炭酸カルシウ
ム、タルク、クレーなどの充填剤;石油樹脂、クマロン
樹脂などの粘着付与剤;ワックスなどが挙げられる。
各成分を混練することにより得ることができる。例え
ば、架橋剤と架橋促進剤を除く配合剤と共役ジエン系ゴ
ムを混練後、その混練物に架橋剤と架橋促進剤を混合し
てゴム組成物を得ることができる。架橋剤と架橋促進剤
を除く配合剤と共役ジエン系ゴムの混練温度は、好まし
くは80〜200℃、より好ましくは120〜180℃
であり、その混練時間は、好ましくは30秒〜30分で
ある。架橋剤と架橋促進剤の混合は、通常100℃以
下、好ましくは80℃以下まで冷却後に行われる。
として使用される。架橋方法は、特に限定されず、架橋
物の形状、大きさなどに応じて選択すればよい。金型中
に架橋性ゴム組成物を充填して加熱することにより成形
と同時に架橋してもよく、予め成形しておいた架橋性ゴ
ム組成物を加熱して架橋してもよい。架橋温度は、好ま
しくは120〜200℃、より好ましくは140〜18
0℃であり、架橋時間は、通常、1〜120分程度であ
る。
トグリップ性および耐摩耗性に優れるゴム架橋物を与え
るので、その特性を生かす各種用途、例えばトレッド、
カーカス、サイドウォール、ビード部などのタイヤ各部
位への利用、あるいはホース、窓枠、ベルト、靴底、防
振ゴム、自動車部品などのゴム製品への利用、さらには
耐衝撃性ポリスチレン、ABS樹脂などの樹脂強化ゴム
として利用が可能になる。特に低燃費タイヤのタイヤト
レッド用として優れており、その他にもオールシーズン
タイヤ、高性能タイヤ、スタッドレスタイヤなどのタイ
ヤトレッド、サイドウォール、アンダートレッド、カー
カス、ビート部などの材料としても好適である。
て、本発明についてより具体的に説明する。以下におけ
る部および%は、断りのない限り重量基準である。な
お、各種の物性の測定は、下記の方法に従って行った。
エン部分のビニル結合単位含量は、1H−NMRで測定
した。 (2)重合体の重量平均分子量(Mw)は、ゲル・パー
ミエーション・クロマトグラフィ(GPC)で測定し、
標準ポリスチレン換算の重量平均分子量を求めた。GP
CはHLC−8020(東ソー社製)で、カラムとして
GMH−HR−H(東ソー社製)を二本連結したものを
用い、検出は、示差屈折計RI−8020(東ソー社
製)を用いて行った。 (3)カップリング率は、GPCで測定し、分析チャー
トにおけるの高分子量側と低分子量側のチャートの面積
比から求めた。 (4)ムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、JI
S K6300に準じて測定した。 (5)耐摩耗性は、JIS K6264に従い、ランボ
ーン摩耗試験機を用いて測定した。この特性は、指数
(耐摩耗指数)で表示した。この値は、大きいほど好ま
しい。 (6)ウェットグリップ性は、レオメトリックス社製造
RDA−IIを用い、0.5%ねじれ、20Hzの条件
で0℃におけるtanδおよび弾性率(G’)を測定し
た。この特性は、指数で表示した。tanδ(0℃)値
が大きく、G’(0℃)値が小さいととウェットグリッ
プ性に優れることを示す。 (7)低発熱性は、レオメトリックス社製造RDA−I
Iを用い、0.5%ねじれ、20Hzの条件で60℃に
おけるtanδを測定した。この特性は、指数で表示し
た。このtanδ(60℃)値が小さいと低発熱性に優
れることを示す。また、2.5%ねじれ、10Hz、5
0℃におけるG’(2.5%)の値から0.1%ねじ
れ、10Hz、50℃におけるG’(0.1%)の値を
減じた値(ΔG’(0.25−0.1))を求め、指数
で示す。この値が小さいほど、低発熱性に優れる。
に、シクロヘキサン4000部、スチレン140部、
1,3−ブタジエン460部およびテトラメチルエチレ
ンジアミン(TMEDA)1.01部を仕込んだ後、n
−ブチルリチウム0.47部を加え、40℃で重合を開
始した(初期反応)。重合開始10分後に、スチレン6
0部と1,3−ブタジエン340部の混合物を50分間
かけて連続的に添加した(途中添加反応)。重合転化率
が100%になったことを確認してから、イソプレン
9.1部を添加し10分間反応させた後(後反応)、重
合溶液を一部抜き出した。残部の重合溶液にテトラメト
キシシラン0.2部を添加して、30分間反応させ(カ
ップリング反応)、次いで、N−メチル−2−ピロリド
ン0.29部を添加して10分間反応させた後、メタノ
ールを添加して停止し、共役ジエン系ゴムAを含有する
重合体溶液を得た。重合反応時の重合系の最高反応温度
は、60℃であった。カップリング反応前に抜き出した
重合溶液にメタノールを添加して停止した後、風乾して
カップリング反応前の重合体を得た。この重合体の重量
平均分子量を表1に示す。
に、ゴム分100部あたり、老化防止剤として2,4−
ビス(n−オクチルチオメチル)−6−メチルフェノー
ルを0.13部を添加した後、スチームストリッピング
法により固形状ゴムの回収を行い、ロールにかけて脱水
し、さらに熱風乾燥機にて乾燥し、共役ジエン系ゴムA
を得た。このゴムのスチレン単位量、ビニル単位量、イ
ソプレン単位量、重量平均分子量、カップリング率およ
びムーニー粘度を測定し、表1に示す。
サー中で、実施例1で得た共役ジエン系ゴムA70部と
乳化重合スチレン−ブタジエン共重合ゴム(Nipol
1502:日本ゼオン(株)製)を30秒素練りし、
次いでプロセスオイル(フッコールM・フェレックス
M:富士興産社製)10部、カーボン−シリカ デュア
ルフェイズフィラー(CRX2000、キャボット社
製)40部およびシランカップリング剤(Si69、デ
グッサ社製)2.5部を添加して、110℃を開始温度
として2分間混合後、カーボン−シリカ デュアルフェ
イズフィラー(CRX2000、キャボット社製)20
部、酸化亜鉛(亜鉛華#1、本荘ケミカル社製、粒度
0.4μm)3部、ステアリン酸2部および老化防止剤
(ノクラック6C、大内新興社製)2部を添加し、さら
に2分間混練した。混錬終了時の温度は150℃であっ
た。一旦室温まで冷却した後再度110℃を開始温度と
して3分間混練し、得られた混合物と、硫黄1.4部お
よび架橋促進剤(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチア
ジルスルフェンアミド1.5部とジフェニルグアニジン
0.9部の混合物)とを50℃のオープンロールで混練
した後、160℃で30分間プレス架橋して試験片を作
製し、耐磨耗性、ウェットグリップ性および低発熱性の
測定を行なった。結果を、表1に、比較例1を100と
する指数で示す。
込み組成、初期反応条件、途中添加組成、途中添加条
件、後反応組成および後反応条件に変更した以外は、実
施例1と同様に行ない、共役ジエン系ゴムBおよびCを
得た。それぞれ、カップリング反応前の重合体の重量平
均分子量、共役ジエン系ゴムのスチレン単位量、ビニル
単位量、イソプレン単位量、重量平均分子量、カップリ
ング率およびムーニー粘度を表1に示す。共役ジエン系
ゴムAに代えて、それぞれ、共役ジエン系ゴムBおよび
Cを使用する以外は、実施例1と同様にゴム組成物の調
製およびゴム架橋物の物性を測定を行なった。結果を表
1に示す。
プレン単位を含まない、共役ジエン系ゴムBにシリカを
配合した比較例1のゴム組成物は、耐磨耗性、ウェット
グリップ性および低発熱性に劣る。イソプレン単位を含
むものの、本発明で規定する範囲外で製造されたイソプ
レン単位がランダムに結合した共役ジエン系ゴムCにシ
リカを配合した比較例2のゴム組成物は、比較例1に比
べ、耐磨耗性および低発熱性にやや優れるものの、ウェ
ットグリップ性に劣る。これらの比較例に比べ、本発明
で規定する範囲内で製造された共役ジエン系ゴムAにシ
リカを配合した実施例1のゴム組成物は、耐磨耗性、ウ
ェットグリップ性および低発熱性に優れる。
リップ性および耐摩耗性に優れるゴム架橋物を与え得る
シリカを配合したゴム組成物が提供される。
Claims (7)
- 【請求項1】 1,3−ブタジエン単位30〜99.9
重量%、イソプレン単位0.1〜10重量%および芳香
族ビニル単量体単位0〜60重量%からなる共役ジエン
系ゴムにシリカを配合したゴム組成物であって、該共役
ジエン系ゴムが、炭化水素溶媒中、有機活性金属を開始
剤として用い、重合に使用する単量体のうち、1,3-
ブタジエンの80重量%以上、イソプレンの80重量%
以下および芳香族ビニル単量体の80重量%以上からな
る単量体混合物を重合した後、残余のイソプレンを添加
して重合し、次いで、残余の1,3-ブタジエンおよび
芳香族ビニル単量体を添加して重合を継続して得られた
活性末端を有する重合体(リビング重合体)とカップリ
ング剤とを反応させて得られたものであることを特徴と
するゴム組成物。 - 【請求項2】 カップリング剤が、ケイ素含有カップリ
ング剤またはエポキシ基含有カップリング剤である請求
項1記載のゴム組成物。 - 【請求項3】 共役ジエン系ゴムの重量平均分子量が2
00,000〜2,000,000である請求項1記載
のゴム組成物。 - 【請求項4】 残余のイソプレンの添加量が、重合に使
用する単量体全量の0.2〜5重量%である請求項1記
載のゴム組成物。 - 【請求項5】 1分子のカップリング剤に対して複数の
リビング重合体がカップリングして生成した重合体の量
が、重合体全量に対して、10重量%以上である請求項
1記載のゴム組成物。 - 【請求項6】 共役ジエン系ゴムが、1,3−ブタジエ
ン単位45〜96.8重量%、イソプレン単位0.2〜
5重量%および芳香族ビニル単量体単位3〜50重量%
からなるものである請求項1記載のゴム組成物。 - 【請求項7】 タイヤトレッド用である請求項1に記載
のゴム組成物。
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