JP2002338323A - 水硬性組成物 - Google Patents
水硬性組成物Info
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Abstract
材料分離抵抗性)を有し、施工性に極めて優れるととも
に、硬化後には、180MPaを超える圧縮強度を有する等、
機械的特性(圧縮強度、曲げ強度等)に優れる水硬性組
成物を提供する。 【解決手段】 水硬性組成物は、(A)ブレーン比表面積
2,500〜5,000cm2/gのセメント100重量部と、(B)BET
比表面積5〜25m2/gの微粒子10〜40重量部と、(C)ブレー
ン比表面積5,000〜30,000cm2/gの無機粒子A10〜50重量
部と、(D) ブレーン比表面積2,500〜5,000cm2/gの無機
粒子B5〜35重量部とを含有する。セメントと無機粒子
Bのブレーン比表面積の差は、100cm2/g以上である。水
硬性組成物は、例えば、粒径2mm以下で、かつ75μm以下
の粒子の含有量が2.0重量%以下である骨材を含むこと
ができる。水硬性組成物は、更に金属繊維を含むことが
できる。水硬性組成物は、減水剤と水とを加えて用いら
れる。
Description
充填性(優れた流動性と材料分離抵抗性)を有し、施工
性に極めて優れるとともに、硬化後には、機械的特性
(圧縮強度、曲げ強度等)に優れる水硬性組成物に関す
る。
強度等)に優れる水硬性組成物(コンクリート等)の開
発が行なわれている。例えば、特公昭60−59182号公報
の「請求の範囲」には、粒径50Å〜0.5μmの無機固体粒
子A(例えば、シリカダスト粒子)と、粒径0.5〜100μ
mかつ粒子Aより少なくとも1オーダー大きい固体粒子
B(例えば、少なくとも20重量%がポルトランドセメン
トからなるもの)と、表面活性分散剤(例えば、高縮合
ナフタレンスルホン酸/ホルムアルデヒド縮合体等のコ
ンクリートスーパープラスチサイザー)と、追加の素材
C(砂、石、金属繊維等からなる群より選択されるも
の)とを含む水硬性複合材料が開示されている。この公
報に記載の水硬性複合材料は、硬化後に100MPa以上の圧
縮強度を有し、機械的特性に優れる(第32頁の63欄の第
1表)。
(圧縮強度、曲げ強度等)に優れる水硬性組成物(コン
クリート等)は、次のような利点を有する。 現場打ちで建築物等を構築する場合には、コンクリ
ート層の厚さを薄くすることができるので、コンクリー
トの打設量が少なくなり、労力の軽減、コストの削減、
利用空間の増大等を図ることができる。 プレキャスト部材を製造する場合には、該プレキャ
スト部材の厚さを薄くすることができるので、軽量化を
図ることができ、運搬や施工が容易になる。 耐摩耗性や、中性化・クリープ等に対する耐久性が
向上する。現在、これらの利点〜に鑑みて、前述の
特公昭60−59182号公報に開示された水硬性複合材料よ
りも機械的特性に優れる水硬性組成物が望まれている。
や、プレキャスト部材を製造する場合においては、水硬
性組成物(コンクリート等)の打設時間の短縮化や、打
設後のコンクリート等に加える振動の所要時間の短縮化
等の観点から、流動性及び材料分離抵抗性に優れる水硬
性組成物(いわゆる自己充填性を有する水硬性組成物)
を用いることが有利である。
報に開示された水硬性複合材料では、硬化前における流
動性及び材料分離抵抗性の向上と、硬化後の機械的特性
(圧縮強度、曲げ強度等)の向上を両立させることは、
困難であった。例えば、180MPaを超える圧縮強度を発現
させようとする場合には、水/結合材比を0.20以下と極
端に小さくする必要があるため、流動性が小さくなり、
自己充填性が得られない。一方、自己充填性を確保しよ
うとすると、水/結合材比及び減水剤の量が大きくな
り、180MPaを超える圧縮強度を発現することは困難であ
る。
材料分離抵抗性に優れ、自己充填性を有するとともに、
硬化後には、180MPaを超える圧縮強度を有する等、機械
的特性(圧縮強度、曲げ強度等)に優れる水硬性組成物
を提供することを目的とする。
達成するために鋭意研究した結果、特定の粒径を有する
材料を特定の割合で組み合わせることで、上記目的を達
成することができるとの知見を得、本発明に到達した。
成物は、(A)ブレーン比表面積2,500〜5,000cm2/gのセメ
ント100重量部と、(B)BET比表面積5〜25m2/gの微粒
子10〜40重量部と、(C)ブレーン比表面積5,000〜30,000
cm2/gの無機粒子A10〜50重量部と、(D) ブレーン比表
面積2,500〜5,000cm2/gの無機粒子B5〜35重量部とを含
有する水硬性組成物であって、上記無機粒子Aが、上記
セメント及び上記無機粒子Bよりも大きなブレーン比表
面積を有しており、上記セメントと上記無機粒子Bのブ
レーン比表面積の差が、100cm2/g以上であり、上記無機
粒子Aと上記無機粒子Bの合計量が、上記セメント100
重量部に対して15〜55重量部であることを特徴とする。
このように構成した水硬性組成物は、減水剤及び水と組
み合わせて使用すれば、硬化前には、自己充填性(優れ
た流動性及び材料分離抵抗性)を有し、施工性に優れる
とともに、硬化後には、180MPaを超える圧縮強度を有す
る等、機械的特性(圧縮強度、曲げ強度等)に優れる。
上記水硬性組成物は、粒径2mm以下の骨材を含み、該骨
材の配合量が、上記セメントと上記微粒子と上記無機粒
子Aと上記無機粒子Bとの合計量100重量部に対して、1
30重量部以下であるように構成することができる(請求
項2)。ここで、上記骨材は、75μm以下の粒子の含有
量が2.0重量%以下であることが好ましい(請求項
3)。このように構成すれば、流動性と材料分離抵抗性
をより一層向上させることができる。上記水硬性組成物
は、金属繊維を含むことができる(請求項4)。金属繊
維を含むことによって、曲げ強度を更に向上させること
ができる。
述のセメント、微粒子、無機粒子A、無機粒子B、(及
び骨材)の各材料に加えて、減水剤及び水を含むととも
に、硬化前には、240mm以上のフロー値を有し、硬化後
には、180MPa以上の圧縮強度、及び15MPa以上の曲げ強
度を有することを特徴とする。本願請求項6に記載の水
硬性組成物は、上述のセメント、微粒子、無機粒子A、
無機粒子B、及び骨材(ただし、該骨材は、75μm以下
の粒子の含有量が2.0重量%以下である。)の各材料に
加えて、減水剤及び水を含むとともに、硬化前には、25
0mm以上のフロー値を有し、硬化後には、180MPa以上の
圧縮強度、及び15MPa以上の曲げ強度を有することを特
徴とする。本願請求項7に記載の水硬性組成物は、上述
のセメント、微粒子、無機粒子A、無機粒子B、金属繊
維、(及び骨材)の各材料に加えて、減水剤及び水を含
むとともに、硬化前には、240mm以上のフロー値を有
し、硬化後には、180MPa以上の圧縮強度、及び30MPa以
上の曲げ強度を有することを特徴とする。減水剤及び水
を含む水硬性組成物において、金属繊維の配合量は、好
ましくは、水硬性組成物中の体積百分率で4%以下であ
る(請求項8)。金属繊維の配合量をこの範囲内に調整
すれば、曲げ強度の向上と共に、良好な作業性を確保す
ることができる。
する本発明で使用するセメントとしては、普通ポルトラ
ンドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポル
トランドセメント、低熱ポルトランドセメント等の各種
ポルトランドセメントが挙げられる。本発明において、
水硬性組成物の早期強度を向上させようとする場合に
は、早強ポルトランドセメントを使用することが好まし
く、水硬性組成物の流動性を向上させようとする場合に
は、中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルトランドセ
メントを使用することが好ましい。
5,000cm2/g、好ましくは3,000〜4,500cm2/gである。該
値が2,500cm2/g未満であると、水和反応が不活発になっ
て、180MPaを超える圧縮強度が得られ難い等の欠点があ
り、5,000cm2/gを超えると、セメントの粉砕に時間がか
かり、また、所定の流動性を得るための水量が多くなる
ため、硬化後の収縮量が大きくなる等の欠点がある。
フューム、シリカダスト、フライアッシュ、スラグ、火
山灰、シリカゾル、沈降シリカ等が挙げられる。一般
に、シリカフュームやシリカダストは、そのBET比表
面積が5〜25m2/gであり、粉砕等をする必要がないの
で、本発明の微粒子として好適である。
ある。該値が5m2/g未満であると、組成物の粒子の充填
性に緻密さを欠くため、180MPaを超える圧縮強度が得ら
れ難い等の欠点があり、25m2/gを超えると、所定の流動
性を得るための水量が多くなるため、180MPaを超える圧
縮強度が得られ難い等の欠点がある。
対して10〜40重量部、好ましくは20〜40重量部である。
配合量が10重量部未満では、180MPaを超える圧縮強度を
発現させることが困難となり、機械的特性が低下すると
ともに、流動性が極端に低下する。一方、配合量が40重
量部を超えると、流動性が低下する。
Bは、セメント以外の無機粒子であり、スラグ、石灰石
粉末、長石類、ムライト類、アルミナ粉末、石英粉末、
フライアッシュ、火山灰、シリカゾル、炭化物粉末、窒
化物粉末等が挙げられる。中でも、スラグ、石灰石粉
末、石英粉末は、コストの点や硬化後の品質安定性の点
で好ましく用いられる。なお、無機粒子Aと無機粒子B
は、同じ種類の粉末を使用してもよいし、異なる種類の
粉末を使用してもよい。
〜30,000cm2/g、好ましくは6,000〜20,000cm2/gのもの
である。また、無機粒子Aは、セメント及び無機粒子B
よりもブレーン比表面積が大きいものである。無機粒子
Aのブレーン比表面積が5,000cm2/g未満であると、セメ
ントや無機粒子Bとのブレーン比表面積の差が小さくな
り、自己充填性を確保することが困難になる等の欠点が
あり、30,000cm2/gを超えると、粉砕に手間がかかるた
め、材料が入手し難くなったり、所定の流動性が得られ
難くなる等の欠点がある。また、無機粒子Aが、セメン
ト及び無機粒子Bよりも大きなブレーン比表面積を有す
ることによって、無機粒子Aが、セメント及び無機粒子
Bと、微粒子との間隙を埋めるような粒度を有すること
になり、自己充填性等を確保することができる。
ブレーン比表面積の差(換言すれば、無機粒子Aと、セ
メントと無機粒子Bのうちブレーン比表面積の大きい方
とのブレーン比表面積の差)は、硬化前の作業性(施工
性)と硬化後の強度発現性の観点から、1,000cm2/g以上
が好ましく、2,000cm2/g以上がより好ましい。
部に対して10〜50重量部、好ましくは15〜40重量部であ
る。配合量が10重量部未満では、流動性が低下する。一
方、配合量が50重量部を超えると、硬化後180MPaを超え
る圧縮強度を発現させようとした場合、自己充填性を確
保することが困難となり、施工性が極端に低下する。
〜5,000cm2/gである。また、セメントと無機粒子Bとの
ブレーン比表面積の差は、100cm2/g以上であり、硬化前
の作業性(施工性)と硬化後の強度発現性の観点から、
好ましくは200cm2/g以上である。無機粒子Bのブレーン
比表面積が2,500cm2/g未満であると、自己充填性を確保
することが困難になる等の欠点があり、5,000cm2/gを超
えると、ブレーン比表面積の数値が無機粒子Aに近づく
ため、組成物を構成する粒子の充填性が低下し、流動性
が低下する等の欠点がある。また、セメントと無機粒子
Bとのブレーン比表面積の差が100cm2/g以上であること
によって、組成物を構成する粒子の充填性が向上し、自
己充填性等を確保することができる。
部に対して5〜35重量部、好ましくは10〜30重量部であ
る。配合量が5〜35重量部の範囲外では、硬化後180MPa
を超える圧縮強度を発現させようとした場合、流動性が
低下し、施工性が低下する。無機粒子Aと無機粒子Bの
合計量は、セメント100重量部に対して15〜55重量部、
好ましくは25〜50重量部である。合計量が15重量部未満
では、流動性等を向上させるために単位水量が増大する
ので、180MPaを超える圧縮強度を発現することが困難と
なる。一方、合計量が55重量部を超えると、硬化後180M
Paを超える圧縮強度を発現させようとした場合、自己充
填性を確保することが困難となり、施工性が極端に低下
する。
できる。骨材としては、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂
等又はこれらの混合物を使用することができる。骨材
は、粒径2mm以下で、かつ75μm以下の粒子の含有量が2.
0重量%以下のものを用いることが好ましい。ここで、
骨材の粒径とは、85%重量累積粒径である。該骨材を使
用することによって、流動性や作業性が向上する。
械的特性が低下するので好ましくない。また、75μm以
下の粒子の含有量が2.0重量%を超えると、モルタルの
流動性や作業性が低下する。なお、本発明においては、
硬化後の強度発現性の点から、最大粒径が2mm以下の骨
材を用いることが好ましく、最大粒径が1.5mm以下の骨
材を用いることがより好ましい。また、流動性や作業性
の点から、75μm以下の粒子の含有量が1.5重量%以下で
ある骨材を用いることがより好ましい。
ル)の施工性や硬化後の機械的強度の観点から、セメン
ト、微粒子、無機粒子A、無機粒子Bの合計量100重量
部に対して130重量部以下が好ましく、さらには、自己
収縮や乾燥収縮の低減、水和発熱量の低減等の観点か
ら、40〜130重量部がより好ましい。
幅に高める観点から、前記水硬性組成物に金属繊維を含
ませることが好ましい。金属繊維としては、鋼繊維、ス
テンレス繊維、アモルファス繊維等が挙げられる。中で
も、鋼繊維は、強度に優れており、また、コストや入手
のし易さの点からも好ましいものである。金属繊維の寸
法は、水硬性組成物中における金属繊維の材料分離の防
止や、硬化後の曲げ強度の向上の点から、直径が0.01〜
1.0mm、長さが2〜30mmであることが好ましく、直径が0.
05〜0.5mm、長さが5〜25mmであることがより好ましい。
また、金属繊維のアスペクト比(繊維長/繊維直径)
は、好ましくは20〜200、より好ましくは40〜150であ
る。
の物理的付着力を付与する形状(例えば、螺旋状や波
形)が好ましい。螺旋状等の形状にすれば、金属繊維と
マトリックスとが引き抜けながら応力を担保するため、
曲げ強度が向上する。
径が0.5mm以下、引張強度が1〜3.5GPaの鋼繊維からな
り、かつ、180MPaの圧縮強度を有するセメント質硬化体
(ペーストまたはモルタル)に対する界面付着強度(付
着面の単位面積当たりの最大引張力)が3MPa以上である
ものが挙げられる。本例において、金属繊維は、波形ま
たは螺旋形の形状に加工することができる。また、本例
の金属繊維の周面上に、マトリックスに対する運動(長
手方向の滑り)に抵抗するための溝または突起を付ける
こともできる。また、本例の金属繊維は、鋼繊維の表面
に、鋼繊維のヤング係数よりも小さなヤング係数を有す
る金属層(例えば、亜鉛、錫、銅、アルミニウム等から
選ばれる1種以上からなるもの)を設けたものとしても
よい。
的には、セメント、微粒子、無機粒子A、無機粒子B、
金属繊維、減水剤、水、(及び骨材)からなる組成物)
中の体積百分率で、好ましくは4%以下、より好ましく
は0.5〜3%、特に好ましくは1〜3%である。配合量が4
%を超えると、混練時の作業性等を確保するために単位
水量が増大するうえ、配合量を増やしても金属繊維の補
強効果が向上しないため、経済的でなく、さらに、混練
物中でいわゆるファイバーボールを生じ易くなるので、
好ましくない。
ルを調製する場合、前記各材料に加えて、減水剤及び水
が配合される。減水剤としては、リグニン系、ナフタレ
ンスルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系の減水
剤、AE減水剤、高性能減水剤又は高性能AE減水剤を
使用することができる。これらのうち、減水効果の大き
な高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用することが
好ましい。
機粒子A、無機粒子Bの合計量100重量部に対して、固
形分換算で0.1〜4.0重量部が好ましく、0.3〜2.0重量部
がより好ましい。配合量が0.1重量部未満では、混練が
困難になるとともに、流動性が低くなり、自己充填性が
得られない。配合量が4.0重量部を超えると、材料分離
や著しい凝結遅延が生じ、また、硬化後の機械的特性が
低下することもある。なお、減水剤は、液状または粉末
状のいずれでも使用することができる。
の量は、セメント、微粒子、無機粒子A、無機粒子Bの
合計量100重量部に対して、好ましくは10〜30重量部、
より好ましくは12〜25重量部である。水の量が10重量部
未満では、混練が困難になるとともに、流動性が低下
し、自己充填性が得られない。水の量が30重量部を超え
ると、硬化後の機械的特性が低下する。
値は、好ましくは240mm以上、より好ましくは250mm以上
である。特に、75μm以下の粒子の含有量が2.0重量%以
下である骨材を用いた場合には、該フロー値は、好まし
くは250mm以上、より好ましくは265mm以上、特に好まし
くは280mm以上である。なお、本明細書中において、フ
ロー値とは、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)
11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落
下運動を行なわないで測定した値である。また、前記フ
ロー試験において、フロー値が200mmに達する時間は、
好ましくは10.5秒以内、より好ましくは10.0秒以内であ
る。当該時間は、作業性と粘性を評価する尺度として用
いられる。
度は、好ましくは180MPa以上、より好ましくは200MPa以
上である。硬化後のペーストまたはモルタルの曲げ強度
は、好ましくは15MPa以上、より好ましくは18MPa以上、
特に好ましくは20MPa以上である。特に、水硬性組成物
が金属繊維を含む場合には、硬化後のペーストまたはモ
ルタルの曲げ強度は、好ましくは30MPa以上、より好ま
しくは32MPa以上、特に好ましくは35MPa以上である。
たはモルタルの混練方法は、特に限定するものではな
く、例えば、(a)水、減水剤以外の材料(具体的には、
セメント、微粒子、無機粒子A、無機粒子B、及び必要
に応じて配合される骨材)を予め混合して、プレミック
ス材を調製しておき、該プレミックス材、水、減水剤を
ミキサに投入し、混練する方法、(b)粉末状の減水剤を
用意し、水以外の材料(具体的には、セメント、微粒
子、無機粒子A、無機粒子B、減水剤、及び必要に応じ
て配合される骨材)を予め混合して、プレミックス材を
調製しておき、該プレミックス材及び水をミキサに投入
し、混練する方法、(c)各材料を各々個別にミキサに投
入し、混練する方法、等を採用することができる。
トの混練に用いられるどのタイプのものでもよく、例え
ば、揺動型ミキサ、パンタイプミキサ、二軸練りミキサ
等が用いられる。また、養生方法も特に限定するもので
はなく、気中養生や蒸気養生等を行なえばよい。
条件を表1に示す。
評価]各材料を個別に二軸練りミキサに投入し、混練し
た。混練後、次のように硬化前及び硬化後の物性を測定
し評価した。 (1)フロー値 「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試
験」に記載される方法において、15回の落下運動を行な
わないで測定した。 (2)200mm到達時間 上記フロー試験において、フロー値が200mmに達するま
での時間を測定した。 (3)圧縮強度 各混練物をφ50×100mmの型枠内に流し込み、20℃で48
時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生して、硬化体(3
本)を作製した後、該硬化体の圧縮強度を測定した。硬
化体(3本)の測定値の平均値を圧縮強度とした。 (4)曲げ強度 各混練物を4×4×16cmの型枠内に流し込み、20℃で48時
間前置き後、90℃で48時間蒸気養生して、硬化体(3
本)を作製した後、該硬化体の曲げ強度を測定した。硬
化体(3本)の測定値の平均値を曲げ強度とした。結果
を表2に示す。
実施例1〜20では、流動性が良好で、自己充填性を有
するとともに、優れた機械的強度(圧縮強度、曲げ強
度)を有するのに対し、本発明の要件を満たしていない
比較例1〜7では、流動性等が劣り、自己充填性が得ら
れていない。特に、75μm以下の粒子の含有量が2重量%
以下である実施例1〜12、14〜15、17〜20で
は、極めて優れた流動性(270mm以上のフロー値)を得
ている。
自己充填性(優れた流動性及び材料分離抵抗性)を有
し、施工性に極めて優れるとともに、硬化後には、180M
Paを超える圧縮強度を有する等、機械的特性(圧縮強
度、曲げ強度等)に優れる。
Claims (8)
- 【請求項1】 (A)ブレーン比表面積2,500〜5,000cm2/g
のセメント100重量部と、(B)BET比表面積5〜25m2/g
の微粒子10〜40重量部と、(C)ブレーン比表面積5,000〜
30,000cm2/gの無機粒子A10〜50重量部と、(D) ブレー
ン比表面積2,500〜5,000cm2/gの無機粒子B5〜35重量部
とを含有する水硬性組成物であって、 上記無機粒子Aが、上記セメント及び上記無機粒子Bよ
りも大きなブレーン比表面積を有しており、上記セメン
トと上記無機粒子Bのブレーン比表面積の差が、100cm2
/g以上であり、上記無機粒子Aと上記無機粒子Bの合計
量が、上記セメント100重量部に対して15〜55重量部で
あることを特徴とする水硬性組成物。 - 【請求項2】 粒径2mm以下の骨材を含み、該骨材の配
合量が、上記セメントと上記微粒子と上記無機粒子Aと
上記無機粒子Bとの合計量100重量部に対して、130重量
部以下である請求項1に記載の水硬性組成物。 - 【請求項3】 上記骨材は、75μm以下の粒子の含有量
が2.0重量%以下である請求項2に記載の水硬性組成
物。 - 【請求項4】 金属繊維を含む請求項1〜3のいずれか
に記載の水硬性組成物。 - 【請求項5】 減水剤及び水を含むとともに、硬化前に
は、240mm以上のフロー値を有し、硬化後には、180MPa
以上の圧縮強度、及び15MPa以上の曲げ強度を有する請
求項1又は2に記載の水硬性組成物。 - 【請求項6】 減水剤及び水を含むとともに、硬化前に
は、250mm以上のフロー値を有し、硬化後には、180MPa
以上の圧縮強度、及び15MPa以上の曲げ強度を有する請
求項3に記載の水硬性組成物。 - 【請求項7】 減水剤及び水を含むとともに、硬化前に
は、240mm以上のフロー値を有し、硬化後には、180MPa
以上の圧縮強度、及び30MPa以上の曲げ強度を有する請
求項4に記載の水硬性組成物。 - 【請求項8】 上記金属繊維の配合量が、水硬性組成物
中の体積百分率で4%以下である請求項7に記載の水硬
性組成物。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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