JP2002337012A - リング状被加工物の加工装置 - Google Patents

リング状被加工物の加工装置

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JP2002337012A
JP2002337012A JP2001143533A JP2001143533A JP2002337012A JP 2002337012 A JP2002337012 A JP 2002337012A JP 2001143533 A JP2001143533 A JP 2001143533A JP 2001143533 A JP2001143533 A JP 2001143533A JP 2002337012 A JP2002337012 A JP 2002337012A
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Akifumi Horiie
章史 堀家
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リング状被加工物を芯出し作業を行う必要が
なく、高精度で全面加工することができるリング状被加
工物の加工装置を提供する。 【解決手段】 リング状被加工物の加工装置は、高硬度
に熱処理されたワーク9を旋削加工するものであり、ベ
ッド1上に固定された主軸台2上に回転自在に支持され
た主軸3と、主軸3の一端に取り付けられ、主軸3と共
に同軸的に回転するマグネットチャック4と、主軸3と
回転中心軸が一致した副主軸7の一端に取り付けられ、
副主軸3と共に同軸的に回転する3爪チャック8とを有
する。3爪チャック8は、該3爪チャックにより拘束さ
れたワーク9を該ワーク9及びマグネットチャック4の
各回転中止軸を一致させた(同軸的な)状態でマグネッ
トチャック4へ受け渡す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リング状被加工物
の加工装置に関し、特に、転がり軸受け用の軌道輪等の
高硬度なリング状被加工物の加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高硬度に熱処理された転がり軸受
け用軌道輪等を加工する加工装置は、仕上げたい形状に
対応した複数の研削用工具を備え、該軌道輪を平面研
削、外径研削、内径研削、及び転がり軌道面研削等の複
数の研削工程により研削加工を行っていた。このような
研削加工では、研削工程が変わる毎に研削用工具のセッ
ト替えや調整を必要とする。
【0003】そのため、転がり軸受け用軌道輪を大ロッ
トで加工するときは、研削工程毎の研削用工具のセット
替えの頻度が低いが、中・小ロットで加工するときは、
複数の研削工具のセット替えが頻繁になり、効率が悪か
った。
【0004】これに対して、超合金、セラミックス、C
BN等の切削用工具を用いて高硬度切削加工が可能なN
C旋盤は、各種切削用工具を所望のプロファイルに沿っ
て移動させることにより加工形状を自由に設定し得、転
がり軸受け用軌道輪を2工程で全面加工することができ
る。また、研削工程毎の研削用治工具や砥石の交換等の
頻度を低減し、生産効率を改善することができる。
【0005】ところで、加工装置やNC旋盤で転がり軸
受け用軌道輪を旋削加工する場合、通常、該軌道輪を3
爪チャックにより把持(拘束)しているが、該3爪チャ
ックでは、半径方向への把持力により該軌道輪が弾性変
形し、旋削加工後の該軌道輪の真円度が悪化して加工精
度が出しにくいという問題があった。
【0006】これを回避するために、3爪チャックに代
えて磁力により被加工物を保持するマグネットチャック
を用い、転がり軸受け用軌道輪を該マグネットチャック
に吸着させて該軌道輪の半径方向に力がかからないよう
に加工する方法がある。この方法では、第1工程におい
て、転がり軸受け用軌道輪の一端の平面部をマグネット
チャックで吸着し、熱処理によるひずみを除くために該
軌道輪の他端の平面部の旋削加工を行う。第2工程で
は、転がり軸受け用軌道輪を手動で反転し、第1工程で
旋削加工された該軌道輪の他端の平面部をマグネットチ
ャックで吸着し、未加工部分の旋削加工を行う。このよ
うに、マグネットチャックを用いて旋削加工を行うこと
により、真円度、偏肉、同芯度等を維持しつつ高精度に
転がり軸受け用軌道輪を加工することができる。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記従来の加工装置及びNC旋盤では、転がり軸受け軌道
輪自体の真円度等を維持しつつ加工するために、該軌道
輪及びマグネットチャックの各回転中心軸を一致させる
芯出し作業が必要になり、その作業に大変な労力を要し
ていた。特に、上記加工装置では、第1工程から第2工
程へ移行する際、転がり軸受け軌道輪を手動で反転して
いるので、該軌道輪の芯出し作業が再度必要になってい
た。
【0008】本発明は、リング状被加工物を芯出し作業
を行う必要がなく、高精度で全面加工することができる
リング状被加工物の加工装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のリング状被加工物の加工装置は、リ
ング状被加工物を加工する加工装置において、リング状
被加工物の周面を拘束するラジアルチャックと、前記リ
ング状被加工物の端面を吸着するアキシャルチャックを
有する主軸を回転可能に支持する主軸支持部と、前記ラ
ジアルチャックにより拘束されたリング状被加工物を前
記リング状被加工物及び前記アキシャルチャックの各回
転中心軸を一致させた状態で前記アキシャルチャックに
受け渡す受け渡し手段とを備えることを特徴とする。
【0010】請求項1記載の加工装置によれば、受け渡
し手段が、ラジアルチャックにより拘束されたリング状
被加工物を、リング状被加工物及びアキシャルチャック
の各回転中心軸を一致させた状態でアキシャルチャック
に受け渡すので、リング状被加工物を芯出し作業を行う
必要がなく、高精度で全面加工することができる。
【0011】好ましくは、ラジアルチャックとアキシャ
ルチャックとは、ラジアルチャック及びアキシャルチャ
ックの各回転中心軸を一致させた状態で配置され、受け
渡し手段は、ラジアルチャック及びアキシャルチャック
の少なくとも一方を前記回転中心軸に沿って移動する移
動手段と、該移動する位置を決定する位置決定手段とを
備えてもよい。これにより、より簡単な装置構成でリン
グ状被加工物を高精度に全面加工することができる。
【0012】さらに好ましくは、ラジアルチャックは回
転自在であるのがよい。これにより、ラジアルチャック
に拘束されたリング状被加工物を回転させて旋削加工す
ることができ、旋削用工具以外の加工工具が不要とな
り、加工装置をコンパクト化することができる。
【0013】さらに好ましくは、ラジアルチャックによ
るリング状被加工物の拘束力を制御すると共に、アキシ
ャルチャックによるリング状被加工物の吸着力を制御す
る制御手段を備えてもよい。これにより、ラジアルチャ
ックにより拘束されたリング状被加工物を、より弾性変
形の少ない状態でアキシャルチャックに吸着させること
ができ、該リング状被加工物をより高精度に加工するこ
とができる。
【0014】好ましくは、受け渡し手段は、アキシャル
チャックにより吸着されたリング状被加工物を該リング
状被加工物及びラジアルチャックの各回転中心軸を一致
させた状態で回転方向に所定の回転角度で回転させたラ
ジアルチャックに受け渡してもよい。これにより、リン
グ状被加工物が熱処理により大きく変形している場合、
ラジアルチャックによるリング状被加工物の把持位置を
回転角度方向に変更して加工することができ、その加工
工程を複数回行うことによりリング状被加工物の端面を
高精度に仕上げることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
加工装置を図面を参照して説明する。
【0016】図1は、本発明の実施に形態に係る加工装
置の側面図であり、図2は、図1の加工装置の平面図で
ある。
【0017】図1において、本加工装置は、高硬度に熱
処理されたリング状素材であるワーク(リング状被加工
物)9を旋削加工するものであり、ベッド1と、ベッド
1上に固定された主軸台2と、主軸台2上の主軸支持部
内で回転自在に支持された主軸3と、主軸3の一端に取
り付けられ、主軸3と共に同軸的に回転するマグネット
チャック4(アキシャルチャック)(受け渡し手段)
と、ベッド1上に固定された往復台5と、往復台5に沿
ってマグネットチャック4の回転中心軸と平行なZ軸方
向に移動自在であると共に移動する位置を決定する副主
軸台6(移動手段、位置決定手段)と、副主軸台6上に
回転自在に支持され、その回転中心軸とマグネットチャ
ック4の回転中心軸を一致させた(同軸的な)状態で配
置された副主軸7と、副主軸7の一端に取り付けられ、
副主軸3と共に同軸的に回転する3爪チャック8(ラジ
アルチャック)(受け渡し手段)とを備える。マグネッ
トチャック4は、ワーク9の一端の平面部(端面)を磁
力により吸着する。3爪チャック8は、3つの爪状の突
起によりワーク9の回転中心軸と3爪チャック8の回転
中心軸とが一致するようにワーク9の周面を把持(拘
束)する。
【0018】また、本加工装置は、図2に示すように、
ベッド1上に固定されたスライド台10と、スライド台
10に沿ってZ軸方向にスライド自在であると共に位置
決めが可能なZ軸スライド11と、Z軸スライド11上
に配置され、マグネットチャック4の回転中心軸と直交
するX軸方向にスライド自在であると共に位置決めが可
能なX軸スライド12と、X軸スライド12上に配置さ
れ、ワーク9の旋削加工を行う複数の旋削用工具14,
15,16,17が取り付けられた旋回可能なタレット
刃物台13とを備える。主軸3及び副主軸7は、コンピ
ュータ制御のモータにより回転制御される。
【0019】本加工装置は、コンピュータ等から成る制
御装置(不図示)を内蔵する。制御装置は、主軸3や副
主軸7の回転速度、副主軸7のZ軸方向の位置決め、及
びZ軸スライド11やX軸スライド12によるタレット
刃物台13の旋回位置決め等の各種制御を行う。Z軸ス
ライド11及びX軸スライド12は、それぞれボールね
じ及びリニアガイドの組合せによる送りねじ装置(不図
示)から成り、コンピュータ制御のモータ(不図示)に
より駆動する。この送りねじ装置に代えて、リニアモー
タを使用したものや他の方式を使用したものとしてもよ
い。また、リニアガイドとしては、各種転がり軸受け案
内、あるいはすべり案内、静圧案内を用いることができ
る。
【0020】次に、図1の加工装置によるワーク9の加
工動作を説明する。
【0021】まず、高硬度に熱処理されたワーク9を手
動又はロボットローダにより3爪チャック8に拘束させ
る。これにより、ワーク9の回転中心軸と3爪チャック
8の回転中心軸とが一致するようにワーク9の周面が拘
束される。通常、ワーク9は、3爪チャック8により拘
束されると弾性変形するが、ワーク9の回転中心軸方向
(ワーク9の一端の平面部)の弾性変形量は、その半径
方向の弾性変形量に比べて十分に小さい。そのため、ワ
ーク9の一端の平面部は、3爪チャック8により拘束さ
れる前後で弾性変形がほとんどなく、該平面部を高精度
に旋削加工することができる。
【0022】次に、ワーク9を拘束した3爪チャック8
を所定の回転数で回転させる。そして、Z軸スライド1
1及びX軸スライド12を駆動しつつ、タレット刃物台
13の旋削用工具14により、回転するワーク9の一端
の平面部を旋削加工してストレートに仕上げる。これに
より、ワーク9の一端の平面部におけるそりが略修正さ
れる。
【0023】つづいて、3爪チャック8の回転を停止さ
せながら副主軸台6を往復台5に沿ってZ軸方向に前進
移動させ、ストレートに仕上られたワーク9の一端の平
面部を予め設定された押し当て力でマグネットチャック
4に押し当てて、3爪チャック8からマグネットチャッ
ク4へワーク9の受け渡しを行う。その好ましい手順を
以下に示す。この部分の制御には、後述する図4の制御
動作が対応する。ワーク9を拘束する3爪チャック8を
ワーク9が落下しない程度に開放すると同時に、マグネ
ットチャック4を弱励磁し、磁力によりワーク9の一端
の平面部を吸着する。このときの吸着力は、3爪チャッ
ク8の開放によるワーク9の弾性変形の回復でワーク9
の回転中心軸とマグネットチャック4の回転中心軸とが
ずれない程度とする。
【0024】次に、3爪チャック8を緩めてワーク9を
完全に開放すると同時にマグネットチャック4を強励磁
し、副主軸台6を往復台5に沿ってZ軸方向に後退移動
させつつマグネットチャック4を所定の回転数で回転さ
せて、マグネットチャック4に吸着されたワーク9を回
転させる。
【0025】これら一連の動作により、3爪チャック8
により拘束されたワーク9は、ワーク9及びマグネット
チャック4の各回転中心軸を一致させた状態で3爪チャ
ック8からマグネットチャック4に受け渡される。
【0026】次に、所定の回転数で回転するマグネット
チャック4により吸着されたワーク9の未加工面(ワー
ク9の他端の平面部、内周面、及び外周面)を旋削用工
具14により旋削加工して仕上げる。これにより、ワー
ク9の内周面及び外周面をワーク9の回転中心軸と同軸
的に精度よく加工することができ、且つワーク9の他端
の平面部を回転中心軸と直角に精度よく加工することが
できる。また、ワーク9の一端の平面部がマグネットチ
ャック4の磁力により吸着された状態なので、吸着され
る前後でワーク9の半径方向の弾性変形がほとんどな
く、ワーク9の未加工面を高精度に加工することができ
る。
【0027】さらに、マグネットチャック4により吸着
されたワーク9の回転中心軸とマグネットチャック4の
回転中心軸を一致させた状態にできるので、ワーク9の
外周面及び内周面の加工時の取り代を全周に渡って均一
にすることができ、ワーク9を高精度に加工することが
できる。
【0028】全ての加工が終了した後、マグネットチャ
ック4を非励磁にし、ワーク9を手動又はロボットロー
ダによりマグネットチャック4から取り外す。
【0029】上記実施の形態によれば、3爪チャック8
により拘束されたワーク9を該ワーク9及びマグネット
チャック4の各回転中心軸を一致させた(同軸的な)状
態でマグネットチャック4へ受け渡すので、ワーク9の
全面を旋削加工する際、芯出し作業をする必要がなく、
ワーク9の全面を高精度に旋削加工することができる。
【0030】マグネットチャック4には、永電磁チャッ
クを用いるのが好ましい。永電磁チャックは、本加工装
置の自動化が行い易い上に停電による事故、給電による
異常発熱で引き起こされる熱変形等を最小限に抑えるこ
とができる。また、永電磁チャックは、容易に着磁力の
調整、脱磁等ができ、ワーク9への残留磁気を最小限に
抑えることができる。マグネットチャック4は、制御装
置により励磁力の強弱が制御され、スリップリング(不
図示)を介して瞬時(給電時間0.3秒未満)に給電さ
れて励磁したり、非励磁したりすることが可能である。
【0031】また、マグネットチャック4は、仕上げら
れたワーク9の一端の平面部を吸着し、ワーク9を半径
方向に変形させることなく保持した状態で周面の加工を
行えるので、加工後における弾性回復によるワーク9の
真円度の悪化を阻止することができる。
【0032】3爪チャック8は、比較的多種類のサイズ
のワーク9に対応可能なので用いられているが、3爪チ
ャック8及びワーク9の各回転中心軸を一致させる求心
作用があれば、3爪チャック8に代えて、6爪チャック
やワーク9に対応した専用爪を備える2爪又は4爪チャ
ックを用いてもよい。
【0033】ところで、熱処理により平面部の変形が大
きいワーク9を加工する場合に好ましい副主軸7による
ワーク9の一端面の加工手順を以下に示す。この部分の
制御には、後述する図5の制御動作が対応する。まず、
ワーク9の一端の平面部を加工した後、上述した方法で
マグネットチャック4によりワーク9を一時吸着して、
3爪チャック8からマグネットチャック4にワーク9を
受け渡す。次に、マグネットチャック4により吸着され
たワーク9を、ワーク9及び3爪チャック8の各回転中
心軸を一致させた状態で回転方向に所定の回転角度で回
転させた3爪チャックに受け渡す。このとき、3爪チャ
ック8の回転角度は、ワーク9に対して相対的に60度
が好ましい。なお、この場合、所定の回転角度回転させ
るのは、主軸3(すなわち、マグネットチャック4)で
もよい。つづいて、マグネットチャック4を非励磁にし
た後、副主軸7を後退させて再度ワーク9の一端の平面
部を加工する。
【0034】これら一連の動作により、熱処理による変
形が大きなワーク9の平面部におけるそりが高精度に修
正される。また、上述した方法による旋削工程を複数回
行うことで、ワーク9以外の他の高硬度な素材の全面を
高精度に加工することが可能となる。
【0035】図3は、図1の加工装置に内蔵された制御
装置によって実行される最も基本的な制御動作の説明図
である。
【0036】図3において、制御装置は、主軸3及び副
主軸7に対して制御指令を送信し、主軸3及び副主軸7
の各回転速度を制御する。また、タレット刃物台13に
対して制御指令を送信し、タレット刃物台13のX軸、
Z軸方向の位置や旋回位置を制御すると共に、それらの
位置情報をタレット刃物台13から受信する。また、副
主軸台6に対して制御指令を送信し、副主軸7のZ軸方
向の位置を制御すると共に、その位置情報を副主軸台6
から受信する。
【0037】上記制御装置は、図4に示す制御動作を行
うようにしてもよい。同図において、制御装置は、主軸
3及び副主軸7に対して制御指令を送信し、主軸3及び
副主軸7の各回転速度を制御する。また、タレット刃物
台13に対して制御指令を送信し、タレット刃物台13
のX軸、Z軸方向の位置や旋回位置を制御すると共に、
それらの位置情報をタレット刃物台13から受信する。
また、副主軸台6に対して制御指令を送信し、副主軸7
のZ軸方向の位置を制御すると共に、その位置情報を副
主軸台6から受信する。また、3爪チャック8に保持さ
れたワーク9をマグネットチャック4に押し当てる際の
駆動モータの電流値を受信する。駆動モータの電流値
は、該モータに係る負荷に比例するので、電流値をモニ
タすることにより押し付け力を制御することができる。
【0038】さらに、制御装置は、3爪チャック8に対
して制御指令を送信し、3爪チャック8によるワーク9
の拘束力を制御すると共に、マグネットチャック4に対
して制御指令を送信してマグネットチャック4によるワ
ーク9の吸着力を制御する。これにより、3爪チャック
8が拘束したワーク9を、より弾性変形の少ない状態で
マグネットチャック4に吸着させることができ、ワーク
9をより高精度に加工することができる。
【0039】また、上記制御装置は、図5に示す制御動
作を行うようにしてもよい。この制御装置は、上記図4
に示す制御動作に加えて、副主軸7に対して制御指令を
送信し、副主軸7の回転角度位置を制御すると共に、そ
の位置情報を副主軸7から受信する。この結果、3爪チ
ャック8又はマグネットチャック4を用いてワーク9の
保持位置を回転角度方向に複数回変更して旋削加工を行
うことにより、熱処理による変形の大きいワーク9やワ
ーク9以外の他の高硬度な素材の全面を高精度に加工す
ることができる。
【0040】上記実施の形態では、3爪チャック8及び
マグネットチャック4を、その各回転中心軸を一致させ
た状態で配置するように装置構成を行っており、これに
より、ワーク9及びマグネットチャック4の各回転中心
軸を容易に一致させることができ、より簡単な装置構成
でワーク9を加工することができる。したがって、ワー
ク9の受け渡し時に、3爪チャック8により拘束された
ワーク9とマグネットチャック4の各回転中心軸を一致
させて受け渡しを行うようにしてあれば、本発明に含ま
れる。
【0041】例えば、マグネットチャック4及び3爪チ
ャック8の少なくとも一方を旋回させたり、上下動させ
たりすることにより3爪チャック8により拘束されたワ
ーク9とマグネットチャック4の各回転中心軸を一致さ
せた後、ワーク9の受け渡しを行うようにしてもよい。
もちろん、そのようにするためには、受け渡し時にマグ
ネットチャック4及び3爪チャック8の各回転中心軸が
一致した状態となるように予め調整しておくことが必要
である。
【0042】また、3爪チャック8は必ずしも回転しな
くてよい。例えば、3爪チャック8により拘束されたワ
ーク9の一端の平面部の加工を、旋削用工具14等を用
いた旋削加工に代えて回転砥石を用いた平面研削加工、
又は回転工具を用いた切削加工により行ってもよい。
【0043】上記実施の形態では、高硬度に熱処理され
た鋼を素材とするワーク9を用いているがセラミックス
としてもよく、その場合は、マグネットチャック4に代
えて真空チャックを用いる。真空チャックを用いた場
合、回転する該真空チャックからエアを吸引するためロ
ータリジョイント等を適宜使用する。真空チャックを用
いた場合では、マグネットチャック4の場合と異なり、
ワーク9が、例えばオーステナイト系ステンレスやセラ
ミックス等の非磁性体素材でも対応できる。
【0044】また、3爪チャック8に代えてコレットチ
ャックでもよい。コレットチャックは、3爪チャック8
と異なりワーク9の径が限定されてしまうので、旋削用
工具のセット替え時の容易性で劣る。コレットチャック
を用いた場合、セット替え容易性を改善する手段として
は、例えば、コレットチャックのユニットを着脱自在に
しておき、予め必要な種類の径に対応した複数種類のコ
レットチャックのユニットを用意しておく等の方法があ
る。また、3爪チャック8は、ワーク9の外周面を把持
しても内周面を把持するようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1記
載の加工装置によれば、受け渡し手段が、ラジアルチャ
ックにより拘束されたリング状被加工物をリング状被加
工物及びアキシャルチャックの各回転中心軸を一致させ
た状態でアキシャルチャックに受け渡すので、リング状
被加工物を芯出し作業を行う必要がなく、高精度で全面
加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る加工装置の側面図で
ある。
【図2】図1の加工装置の平面図である。
【図3】図1の加工装置に内蔵された制御装置によって
実行される最も基本的な制御動作の説明図である。
【図4】図3の制御装置の変形例よって実行される制御
動作の説明図である。
【図5】図3の制御装置の他の変形例によって実行され
る制御動作の説明図である。
【符号の説明】
1 ベッド 2 主軸台 3 主軸 4 マグネットチャック 6 副主軸台 7 副主軸 8 3爪チャック 9 ワーク(リング状被加工物) 11 Z軸スライド 12 X軸スライド 13 タレット刃物台 14,15,16,17 旋削用工具

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リング状被加工物を加工する加工装置に
    おいて、リング状被加工物の周面を拘束するラジアルチ
    ャックと、前記リング状被加工物の端面を吸着するアキ
    シャルチャックを有する主軸を回転可能に支持する主軸
    支持部と、前記ラジアルチャックにより拘束されたリン
    グ状被加工物を前記リング状被加工物及び前記アキシャ
    ルチャックの各回転中心軸を一致させた状態で前記アキ
    シャルチャックに受け渡す受け渡し手段とを備えること
    を特徴とするリング状被加工物の加工装置。
JP2001143533A 2001-05-14 2001-05-14 リング状被加工物の加工装置 Withdrawn JP2002337012A (ja)

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