JP2002336004A - 履物用の静電防止材及び履物 - Google Patents
履物用の静電防止材及び履物Info
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- JP2002336004A JP2002336004A JP2001142692A JP2001142692A JP2002336004A JP 2002336004 A JP2002336004 A JP 2002336004A JP 2001142692 A JP2001142692 A JP 2001142692A JP 2001142692 A JP2001142692 A JP 2001142692A JP 2002336004 A JP2002336004 A JP 2002336004A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 絶縁性の床でも履物を通して静電気が拡散さ
れて人体に帯電しにくいようにし、電撃による不快感を
なくす。 【解決手段】 履物の接地面側に両面テープや接着剤や
縫い付け等によって貼り付け可能な静電防止材１を設
け、この静電防止材１を導電性不織布２から構成すると
ともに、底面側に繊維径数μｍ〜数十μｍの起毛部２ａ
を設け、コロナ放電によって静電気を除去出来るように
する。また、履物７自体の履物底７ｚを導電性繊維から
構成し、底面側に繊維径数μｍ〜数十μｍの起毛部を設
けても良い。
れて人体に帯電しにくいようにし、電撃による不快感を
なくす。 【解決手段】 履物の接地面側に両面テープや接着剤や
縫い付け等によって貼り付け可能な静電防止材１を設
け、この静電防止材１を導電性不織布２から構成すると
ともに、底面側に繊維径数μｍ〜数十μｍの起毛部２ａ
を設け、コロナ放電によって静電気を除去出来るように
する。また、履物７自体の履物底７ｚを導電性繊維から
構成し、底面側に繊維径数μｍ〜数十μｍの起毛部を設
けても良い。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばホテルや病
院や事務所等の室内を歩行中に、人体に帯電する静電気
により電撃等の不快感が生じるのを防止する技術に関す
る。
院や事務所等の室内を歩行中に、人体に帯電する静電気
により電撃等の不快感が生じるのを防止する技術に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、例えばスリッパ等の履物を履いた
人がホテルや病院や事務所等の室内を歩行すると、床面
と履物底との摩擦によって床と履物の双方に静電気が発
生して帯電し、その履物を履いた人間も静電気からの誘
導によって帯電する。このような人体への帯電は、例え
ば抵抗値の低い金属等の導体に接触した際に、電撃（火
花放電）等の不快感を生じさせるため、例えば金属等と
手の間に、電気抵抗値が１０６〜１０１１Ω程度の抵抗
の大きい静電気拡散部材を配置して、電撃の防止を図っ
たり、加湿器や散水の使用により環境湿度を６０〜６５
％以上に上げ、静電気を拡散しやすくして、人体への帯
電を抑制したり、特開平６−３３５４０１号のような導
電性スリッパを導電性床上で使用して、人体に帯電した
静電気を床から拡散させるような技術が知られている。
人がホテルや病院や事務所等の室内を歩行すると、床面
と履物底との摩擦によって床と履物の双方に静電気が発
生して帯電し、その履物を履いた人間も静電気からの誘
導によって帯電する。このような人体への帯電は、例え
ば抵抗値の低い金属等の導体に接触した際に、電撃（火
花放電）等の不快感を生じさせるため、例えば金属等と
手の間に、電気抵抗値が１０６〜１０１１Ω程度の抵抗
の大きい静電気拡散部材を配置して、電撃の防止を図っ
たり、加湿器や散水の使用により環境湿度を６０〜６５
％以上に上げ、静電気を拡散しやすくして、人体への帯
電を抑制したり、特開平６−３３５４０１号のような導
電性スリッパを導電性床上で使用して、人体に帯電した
静電気を床から拡散させるような技術が知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところが、金属等と手
の間に抵抗の大きい静電気拡散部材を配置するような技
術は、機能上配置が不可能な場合があったり、美観上適
切でない場合がある。また、加湿器や散水によって湿度
を上げる方法は、適用空間部が広すぎたり、散水が出来
ない場所であったりすると効果が少ないか、または効果
が得られず、また導電性床を使用する技術は、床材が高
価なため、設備費がかかる等の問題がある。また、導電
性素材からなる導電性スリッパ等の履物と、導電性床材
との両方を組み合わせて使用することは、一般の住宅や
ホテル等では行うことが難しく、また、いずれか一方だ
けを使用するのでは、効果の面で充分でなかった。
の間に抵抗の大きい静電気拡散部材を配置するような技
術は、機能上配置が不可能な場合があったり、美観上適
切でない場合がある。また、加湿器や散水によって湿度
を上げる方法は、適用空間部が広すぎたり、散水が出来
ない場所であったりすると効果が少ないか、または効果
が得られず、また導電性床を使用する技術は、床材が高
価なため、設備費がかかる等の問題がある。また、導電
性素材からなる導電性スリッパ等の履物と、導電性床材
との両方を組み合わせて使用することは、一般の住宅や
ホテル等では行うことが難しく、また、いずれか一方だ
けを使用するのでは、効果の面で充分でなかった。
【０００４】そこで本発明は、一般的に使用されている
絶縁性の床を使用したフロアでも、履物を通して静電気
が拡散されて人体に帯電しにくいようにし、電撃による
不快感を防止するとともに、一般の履物でも簡易に静電
防止効果が得られる静電防止材を提供することを目的と
する。
絶縁性の床を使用したフロアでも、履物を通して静電気
が拡散されて人体に帯電しにくいようにし、電撃による
不快感を防止するとともに、一般の履物でも簡易に静電
防止効果が得られる静電防止材を提供することを目的と
する。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、履物用の静電防止材として、少なくとも接地
面側に起毛のある導電性繊維を設けるようにした。
本発明は、履物用の静電防止材として、少なくとも接地
面側に起毛のある導電性繊維を設けるようにした。
【０００６】すなわち、履物を履いた人が床を歩行する
と、床と履物の摩擦により、床と履物の両者にお互いに
逆極性の静電気が発生する。ここで床が絶縁性であれ
ば、履物が絶縁性の場合は勿論、履物が導電性であって
も静電気が人体に帯電し、床が導電性であれば、履物が
絶縁性の場合に静電気は人体に帯電する。この場合、人
体への帯電電位が２ｋＶ以下の場合は、抵抗値の低い金
属等の導体に触れても殆ど電撃を感じないが、２〜３ｋ
Ｖ以上になると電撃を感じて不快な思いをすることが多
くなる。
と、床と履物の摩擦により、床と履物の両者にお互いに
逆極性の静電気が発生する。ここで床が絶縁性であれ
ば、履物が絶縁性の場合は勿論、履物が導電性であって
も静電気が人体に帯電し、床が導電性であれば、履物が
絶縁性の場合に静電気は人体に帯電する。この場合、人
体への帯電電位が２ｋＶ以下の場合は、抵抗値の低い金
属等の導体に触れても殆ど電撃を感じないが、２〜３ｋ
Ｖ以上になると電撃を感じて不快な思いをすることが多
くなる。
【０００７】このような絶縁物に帯電する静電気を効果
的に除去するには、帯電電荷と逆極性のイオンにより中
和することであり、静電気の中和に利用されるイオンの
発生方法としてはコロナ放電による方法が一般的であ
る。このコロナ放電は、先の尖った針電極や、細線電極
や、曲率半径が極めて小さい電極の近傍に不平等電界が
形成され、その電界が局部的に絶縁破壊電界強度を超え
ることによって起きる放電であり、導電性繊維の起毛は
コロナ放電を生じさせるのに最適である。このため、履
物用の静電防止材として、歩行によって床と履物との間
に生じる静電気を導電性繊維の起毛のコロナ放電作用に
よって、電撃を感じない程度まで緩和出来るようにす
る。
的に除去するには、帯電電荷と逆極性のイオンにより中
和することであり、静電気の中和に利用されるイオンの
発生方法としてはコロナ放電による方法が一般的であ
る。このコロナ放電は、先の尖った針電極や、細線電極
や、曲率半径が極めて小さい電極の近傍に不平等電界が
形成され、その電界が局部的に絶縁破壊電界強度を超え
ることによって起きる放電であり、導電性繊維の起毛は
コロナ放電を生じさせるのに最適である。このため、履
物用の静電防止材として、歩行によって床と履物との間
に生じる静電気を導電性繊維の起毛のコロナ放電作用に
よって、電撃を感じない程度まで緩和出来るようにす
る。
【０００８】すなわち、本発明の静電防止材を、一般の
導電性を有さないスリッパや、サンダルや、カジュアル
シューズや、スポーツシューズ等の履物底に対して、接
地面側に起毛が存在するように、両面テープや接着剤や
縫製等の手段によって固定すれば良い。または、本静電
防止材を基材としたレザーや人口皮革等のスリッパ等を
作製し、少なくとも靴底部分は、基材となる静電防止材
が接地面側に出るようにすれば良い。この際、導電性繊
維としては、ステンレス繊維などの金属繊維や、カーボ
ン繊維や、合成樹脂繊維を導電化したもの等が使用出
来、これら導電性繊維を織成、編成、交絡した導電性織
布、導電性編布、導電性不織布の起毛のあるものが適用
可能であり、特に、多数の針状の起毛が導電性繊維また
は不織布の表面に存在するものが好ましい。
導電性を有さないスリッパや、サンダルや、カジュアル
シューズや、スポーツシューズ等の履物底に対して、接
地面側に起毛が存在するように、両面テープや接着剤や
縫製等の手段によって固定すれば良い。または、本静電
防止材を基材としたレザーや人口皮革等のスリッパ等を
作製し、少なくとも靴底部分は、基材となる静電防止材
が接地面側に出るようにすれば良い。この際、導電性繊
維としては、ステンレス繊維などの金属繊維や、カーボ
ン繊維や、合成樹脂繊維を導電化したもの等が使用出
来、これら導電性繊維を織成、編成、交絡した導電性織
布、導電性編布、導電性不織布の起毛のあるものが適用
可能であり、特に、多数の針状の起毛が導電性繊維また
は不織布の表面に存在するものが好ましい。
【０００９】また本発明では、前記導電性繊維の起毛の
繊維径が、数μｍ〜数十μｍであるようにした。ここで
コロナ放電は、電荷が集中する電極先端の曲率に依存
し、曲率が小さいほど発生しやすい。このため、起毛の
繊維径は数μｍ〜数十μｍが好ましい。
繊維径が、数μｍ〜数十μｍであるようにした。ここで
コロナ放電は、電荷が集中する電極先端の曲率に依存
し、曲率が小さいほど発生しやすい。このため、起毛の
繊維径は数μｍ〜数十μｍが好ましい。
【００１０】また本発明では、底面に静電防止手段が設
けられる履物において、静電防止手段を、接地面側に起
毛のある導電性繊維が形成される静電防止材であるよう
にした。
けられる履物において、静電防止手段を、接地面側に起
毛のある導電性繊維が形成される静電防止材であるよう
にした。
【００１１】ここで静電防止手段としては、前述のよう
に、接地面側に起毛が存在する静電防止材を、導電性の
ない一般の履物の履物底に接着または縫着するようにし
ても良く、また、基材の周囲に合成皮革や合成樹脂レザ
ー等の被覆材を被せたような履物において、基材を導電
性繊維とし、履物の接地面側の被覆材を開放して接地面
側の基材を露出させるようにしても良く、また、履物底
自体を導電性繊維で構成し、起毛を接地面側に存在させ
るようにしても良い。
に、接地面側に起毛が存在する静電防止材を、導電性の
ない一般の履物の履物底に接着または縫着するようにし
ても良く、また、基材の周囲に合成皮革や合成樹脂レザ
ー等の被覆材を被せたような履物において、基材を導電
性繊維とし、履物の接地面側の被覆材を開放して接地面
側の基材を露出させるようにしても良く、また、履物底
自体を導電性繊維で構成し、起毛を接地面側に存在させ
るようにしても良い。
【００１２】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について添付
した図面に基づき説明する。ここで図１は本発明に係る
履物用の静電防止材を接地面側から見た説明図、図２は
図１のＡ−Ａ線拡大断面図、図３は同静電防止材を履物
の接地面側に貼り付けた状態の説明図、図４は本発明に
係る静電防止手段を採用した履物の一例を示す説明図、
図５は各種履物を使用して歩行し、人体に帯電した電位
測定を比較した試験結果図である。
した図面に基づき説明する。ここで図１は本発明に係る
履物用の静電防止材を接地面側から見た説明図、図２は
図１のＡ−Ａ線拡大断面図、図３は同静電防止材を履物
の接地面側に貼り付けた状態の説明図、図４は本発明に
係る静電防止手段を採用した履物の一例を示す説明図、
図５は各種履物を使用して歩行し、人体に帯電した電位
測定を比較した試験結果図である。
【００１３】本発明に係る履物用の静電防止材及び履物
は、例えばホテルや病院や事務所等の一般の床面を歩い
た時でも、人体に帯電する静電気が抑制されて電撃等の
不快感を防止出来るようにされ、安価に且つ簡易な構成
で達成出来るようにされている。
は、例えばホテルや病院や事務所等の一般の床面を歩い
た時でも、人体に帯電する静電気が抑制されて電撃等の
不快感を防止出来るようにされ、安価に且つ簡易な構成
で達成出来るようにされている。
【００１４】まず静電防止材の構成から説明すると、こ
の静電防止材１は、図１、図２に示すように、靴やスリ
ッパやサンダル等の履物の接地面側に貼り付け可能とさ
れ、導電性繊維からなる導電性不織布２の裏面側に両面
テープの接着層３が設けられ、その上に離型紙４が付着
されており、導電性不織布２の底面側には起毛部２ａが
形成されている。
の静電防止材１は、図１、図２に示すように、靴やスリ
ッパやサンダル等の履物の接地面側に貼り付け可能とさ
れ、導電性繊維からなる導電性不織布２の裏面側に両面
テープの接着層３が設けられ、その上に離型紙４が付着
されており、導電性不織布２の底面側には起毛部２ａが
形成されている。
【００１５】そして、図３に示すように、離型紙４を剥
がして接着層３を履物５の接地面側に貼り付ければ、起
毛部２ａが床面に接触するようにしており、本実施例で
は、導電性不織布２として、表面側に多数の突起状の起
毛部２ａが形成されるアキレス株式会社製のＳＴ不織布
（商品名）としている。
がして接着層３を履物５の接地面側に貼り付ければ、起
毛部２ａが床面に接触するようにしており、本実施例で
は、導電性不織布２として、表面側に多数の突起状の起
毛部２ａが形成されるアキレス株式会社製のＳＴ不織布
（商品名）としている。
【００１６】ここで、前述のように、導電性繊維として
は、金属繊維やカーボン繊維の他、ポリエステル系、ポ
リアミド系、ポリアクリル系、ポリオレフィン系、ポリ
ウレタン系等の合成樹脂繊維を導電化したものが使用可
能であり、合成樹脂繊維を導電化する方法としては、ポ
リピロールやポリアニリン等の導電性ポリマーを繊維表
面及び／又は繊維内部に複合化する方法や、硫化銅を繊
維表面に被覆する方法等、一般に繊維の導電化に使用さ
れている任意の技術が適用可能である。
は、金属繊維やカーボン繊維の他、ポリエステル系、ポ
リアミド系、ポリアクリル系、ポリオレフィン系、ポリ
ウレタン系等の合成樹脂繊維を導電化したものが使用可
能であり、合成樹脂繊維を導電化する方法としては、ポ
リピロールやポリアニリン等の導電性ポリマーを繊維表
面及び／又は繊維内部に複合化する方法や、硫化銅を繊
維表面に被覆する方法等、一般に繊維の導電化に使用さ
れている任意の技術が適用可能である。
【００１７】また、導電性不織布２の代わりに、上記の
ような導電性繊維の織布や編布で起毛させたものでも良
い。また、導電化する前の合成樹脂繊維を織成、編成、
交絡して得られる織布、編布、不織布を導電化するよう
にしても良い。
ような導電性繊維の織布や編布で起毛させたものでも良
い。また、導電化する前の合成樹脂繊維を織成、編成、
交絡して得られる織布、編布、不織布を導電化するよう
にしても良い。
【００１８】また、静電防止材１を履物５の接地面側に
貼り付ける手段は、両面テープの接着層３に限られるも
のではなく、通常の接着剤によるようにしても良く、ま
た縫い付けるようにしても良く、特に限定されるもので
はない。
貼り付ける手段は、両面テープの接着層３に限られるも
のではなく、通常の接着剤によるようにしても良く、ま
た縫い付けるようにしても良く、特に限定されるもので
はない。
【００１９】以上のような静電防止材１が貼り付けられ
た履物５を履いて床面等を歩行すると、歩行時に床面と
の摩擦によって履物５に静電気が帯電しても、起毛部２
ａのコロナ放電により、履物５に帯電している電荷と逆
のイオン対が発生して中和され、電撃を感じない電位ま
で静電気が除去される。因みに、このような静電防止材
１は、ホテル等において使い捨て方式にすることも可能
である。
た履物５を履いて床面等を歩行すると、歩行時に床面と
の摩擦によって履物５に静電気が帯電しても、起毛部２
ａのコロナ放電により、履物５に帯電している電荷と逆
のイオン対が発生して中和され、電撃を感じない電位ま
で静電気が除去される。因みに、このような静電防止材
１は、ホテル等において使い捨て方式にすることも可能
である。
【００２０】次に、静電防止手段を備えた履物の構成例
について説明すると、図４（ａ）は、静電防止手段６と
して、履物７の履物底７ｚ全体を導電性不織布等で構成
した例であり、また、図４（ｂ）は、基材９の周囲に合
成皮革や合成樹脂レザー等の被覆材１０を被せたような
履物８において、基材９に導電性繊維を使用し、履物８
の接地面側の被覆材１０を開放して同部の基材９を露出
させるようにした例である。そしていずれの場合も、接
地面側に起毛部が形成されており、前記静電防止材１と
同様な静電防止効果が得られるようにしている。
について説明すると、図４（ａ）は、静電防止手段６と
して、履物７の履物底７ｚ全体を導電性不織布等で構成
した例であり、また、図４（ｂ）は、基材９の周囲に合
成皮革や合成樹脂レザー等の被覆材１０を被せたような
履物８において、基材９に導電性繊維を使用し、履物８
の接地面側の被覆材１０を開放して同部の基材９を露出
させるようにした例である。そしていずれの場合も、接
地面側に起毛部が形成されており、前記静電防止材１と
同様な静電防止効果が得られるようにしている。
【００２１】（実施例及び比較例）一般のＰＶＣレザー
のスリッパを履いて、除電した絶縁性のＰＶＣ製タイル
（抵抗値１０１１Ω以上）上を歩行し、人体帯電電位、
電撃の有無、床面の帯電電位を測定し、このスリッパの
場合を（Ａ）とした。また、同じスリッパの接地面側
に、起毛のある導電性不織布（抵抗値１０ｋΩ）を両面
テープで貼り付けて同じ床を歩行し、このスリッパの場
合を（Ｂ）とした。また、同じスリッパの接地面側に、
導電性のＰＥフィルム（厚さ０．１ｍｍ、カーボンブラ
ック混練；抵抗値１０ｋΩ）を貼り付けて同じ床を歩行
し、このスリッパの場合を（Ｃ）とした。更に、ＪＩＳ
Ｔ−８１０３で測定した電気抵抗値が１０７Ωの導電
性スリッパで同じ床を歩行し、このスリッパの場合を
（Ｄ）とした。尚、人体帯電電位の測定は、ＪＩＳ Ｌ
−１０２３に準拠して行い、床面の帯電電位は表面電位
計（ＡＳ−ｍｉｎｉ；アキレス株式会社製）を使用して
行った。
のスリッパを履いて、除電した絶縁性のＰＶＣ製タイル
（抵抗値１０１１Ω以上）上を歩行し、人体帯電電位、
電撃の有無、床面の帯電電位を測定し、このスリッパの
場合を（Ａ）とした。また、同じスリッパの接地面側
に、起毛のある導電性不織布（抵抗値１０ｋΩ）を両面
テープで貼り付けて同じ床を歩行し、このスリッパの場
合を（Ｂ）とした。また、同じスリッパの接地面側に、
導電性のＰＥフィルム（厚さ０．１ｍｍ、カーボンブラ
ック混練；抵抗値１０ｋΩ）を貼り付けて同じ床を歩行
し、このスリッパの場合を（Ｃ）とした。更に、ＪＩＳ
Ｔ−８１０３で測定した電気抵抗値が１０７Ωの導電
性スリッパで同じ床を歩行し、このスリッパの場合を
（Ｄ）とした。尚、人体帯電電位の測定は、ＪＩＳ Ｌ
−１０２３に準拠して行い、床面の帯電電位は表面電位
計（ＡＳ−ｍｉｎｉ；アキレス株式会社製）を使用して
行った。
【００２２】このうち、人体帯電電位の測定結果は、図
４及び表１の通りであり、また、電撃の有無、床面の帯
電電位の測定結果は、表１の通りである。尚、試験時の
温度は２４．５℃、湿度は２８．５％ＲＨであった。
４及び表１の通りであり、また、電撃の有無、床面の帯
電電位の測定結果は、表１の通りである。尚、試験時の
温度は２４．５℃、湿度は２８．５％ＲＨであった。
【００２３】
【表１】
【００２４】この結果、一般のＰＶＣレザーのスリッパ
（Ａ）の接地面側に導電性不織布を貼り付けたスリッパ
（Ｂ）は、人体帯電電位が約１，０００Ｖであり、金属
板に触れても電撃は感じなかったが、一般のＰＶＣレザ
ーのスリッパ（Ａ）は、人体帯電電位が約５，０００Ｖ
であり、金属板に触れた瞬間に大きな電撃を感じ、ま
た、導電性のＰＥフィルムを貼り付けたスリッパ
（Ｃ）、及び導電性スリッパ（Ｄ）は、人体帯電電位が
約３，０００Ｖであり、金属板に触れた瞬間に電撃を感
じた。この結果、本発明の有効性が確認された。
（Ａ）の接地面側に導電性不織布を貼り付けたスリッパ
（Ｂ）は、人体帯電電位が約１，０００Ｖであり、金属
板に触れても電撃は感じなかったが、一般のＰＶＣレザ
ーのスリッパ（Ａ）は、人体帯電電位が約５，０００Ｖ
であり、金属板に触れた瞬間に大きな電撃を感じ、ま
た、導電性のＰＥフィルムを貼り付けたスリッパ
（Ｃ）、及び導電性スリッパ（Ｄ）は、人体帯電電位が
約３，０００Ｖであり、金属板に触れた瞬間に電撃を感
じた。この結果、本発明の有効性が確認された。
【００２５】尚、本発明は以上のような実施形態に限定
されるものではない。本発明の特許請求の範囲に記載し
た事項と実質的に同一の構成を有し、同一の作用効果を
奏するものは本発明の技術的範囲に属する。例えば履物
の種類等は任意であり、また、静電防止材１の形状等も
任意である。
されるものではない。本発明の特許請求の範囲に記載し
た事項と実質的に同一の構成を有し、同一の作用効果を
奏するものは本発明の技術的範囲に属する。例えば履物
の種類等は任意であり、また、静電防止材１の形状等も
任意である。
【００２６】
【発明の効果】以上のように本発明に係る履物用の静電
防止材及び履物は、履物の接地面側に起毛のある導電性
繊維を設けるようにしたため、床面が絶縁性であって
も、歩行時等に摩擦によって生じる静電気をコロナ放電
作用により除去することが出来、電撃による不快感等を
防止ことが出来る。また、簡易な構成であり安価に構成
出来る。そして、導電性繊維の起毛の繊維径を、数μｍ
〜数十μｍにすれば、コロナ放電を起こし易くすること
が出来、除電効果を高めることが出来る。
防止材及び履物は、履物の接地面側に起毛のある導電性
繊維を設けるようにしたため、床面が絶縁性であって
も、歩行時等に摩擦によって生じる静電気をコロナ放電
作用により除去することが出来、電撃による不快感等を
防止ことが出来る。また、簡易な構成であり安価に構成
出来る。そして、導電性繊維の起毛の繊維径を、数μｍ
〜数十μｍにすれば、コロナ放電を起こし易くすること
が出来、除電効果を高めることが出来る。
【図１】本発明に係る履物用の静電防止材を接地面側か
ら見た説明図
ら見た説明図
【図２】図１のＡ−Ａ線拡大断面図
【図３】静電防止材を履物の接地面側に貼り付けた状態
の説明図
の説明図
【図４】本発明に係る静電防止手段を採用した履物の一
例を示す説明図
例を示す説明図
【図５】各種履物を履いて床面を歩行し、人体に帯電し
た電位測定を比較した試験結果図で、（Ａ）はＰＶＣレ
ザーのスリッパの場合、（Ｂ）はＰＶＣレザーのスリッ
パの裏側に静電防止材を貼り付けた場合、（Ｃ）はＰＶ
Ｃレザーのスリッパの裏側に導電フィルムを貼り付けた
場合、（Ｄ）は導電スリッパの場合
た電位測定を比較した試験結果図で、（Ａ）はＰＶＣレ
ザーのスリッパの場合、（Ｂ）はＰＶＣレザーのスリッ
パの裏側に静電防止材を貼り付けた場合、（Ｃ）はＰＶ
Ｃレザーのスリッパの裏側に導電フィルムを貼り付けた
場合、（Ｄ）は導電スリッパの場合
１…静電防止材、２…導電性繊維、２ａ…起毛部、６…
静電防止手段、７ｚ…導電性繊維の履物底、９…導電性
繊維の基材、１０…被覆材。
静電防止手段、７ｚ…導電性繊維の履物底、９…導電性
繊維の基材、１０…被覆材。
Claims (3)
- 【請求項１】 少なくとも接地面側に起毛のある導電性
繊維を有することを特徴とする履物用の静電防止材。 - 【請求項２】 前記導電性繊維の起毛の繊維径が、数μ
ｍ〜数十μｍであることを特徴とする請求項１記載の履
物用の静電防止材。 - 【請求項３】 底面に静電防止手段が設けられた履物で
あって、前記静電防止手段は、接地面側に起毛のある導
電性繊維が形成される静電防止材であることを特徴とす
る履物。
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|---|---|---|---|---|
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- 2001-05-14 JP JP2001142692A patent/JP4840836B2/ja not_active Expired - Fee Related
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