JP2002335994A - サルモネラ・シゲラ検出用培地 - Google Patents

サルモネラ・シゲラ検出用培地

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は食中毒菌の迅速検出用培地、特に糞便
検体中に存在するサルモネラと赤痢菌を迅速に検出する
培地を提供する。 【解決手段】本発明の課題は、(1)硫化鉄産生による
サルモネラの黒色集落をより黒色に発色させる物質、
(2)赤痢菌非分解性の糖、(3)赤痢菌の発育を促進
する物質、を含有するサルモネラ・シゲラ検出用培地に
より達成された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食中毒菌の迅速検出
用培地に関し、特に糞便検体中に存在するサルモネラ及
び赤痢菌を迅速に検出する培地に関する。
【0002】なお、本発明では次の略語を使用すること
がある。
【略語表】SS培地:Salmonella Shigella 寒天培地 SS−SB培地:Salmonella Shigella - Sucrose Brom
cresolpurple 寒天培地 S.Enteritidis:Salmonella Enteritidis(サルモネ
ラ) S.sonnei:Shigella sonnei(赤痢菌) E.coli:Escherichia coli(大腸菌) C.freundii:Citrobacter freundii(サイトロバクタ
ー) P.mirabilis、P.vulgalis:Proteus vulgaris、Proteus
mirabilis(プロテウス)
【0003】
【従来の技術】サルモネラや赤痢菌による食中毒/伝染
病を予防するために、飲食物取扱従事者に対する定期的
な検便検査が行われている。伝染病予防法第19条及び
その要綱に基づいて、伝染病の予防、及び予防思想の普
及を図るために飲食物取扱従事者に対する検便(保菌者
検出事業)が実施されている。飲食物取扱従事者の中
で、特に食中毒の集団発生源となりやすい寿司屋、弁当
屋を含む仕出し屋、そば屋、魚介類販売業、豆腐製造
業、集団給食施設調理従事者、水道施設従事者、及び季
節旅館を重点業種と指定して、5月−9月の間毎月1回
定期的に行う法定検便が実施されている。さらにそれ以
外の業種であっても、またその法定期間以外であって
も、年間を通して勧奨検便が行われている。そのため、
膨大な数の検便検査が検査センターや保健所等の施設で
実施されている。
【0004】このような検便検査では、SS培地やSS
−SB培地に糞便を塗抹し、サルモネラや赤痢菌を検出
している。しかし、SS培地では赤痢菌は無色透明のコ
ロニーとなり、サルモネラは無色透明で中心部がやや褐
色のコロニーとなり、プロテウスはサルモネラと同様の
コロニーとなり、サイトロバクターは黒っぽいコロニー
となる。そのためSS培地では、サルモネラ、赤痢菌、
プロテウス菌、サイトロバクターは外観がほぼ同様なコ
ロニーとなり、SS培地だけでは菌が鑑別できなかっ
た。また、SS−SB培地でもサルモネラ及び赤痢菌は
無色のコロニーを生成し、やはりSS−SB培地だけで
も菌の鑑別ができなかった。このように従来の培地で
は、1枚の寒天培地上に出現した複数のコロニーの外観
・性状がほぼ同様であるため、サルモネラか赤痢菌か鑑
別はできなかった。そのため無色のコロニー、褐色また
は黒っぽいコロニーを釣菌して生化学的試験を行い菌を
同定して、初めてどの菌であるか推定していた。さら
に、糞便検体は大量の雑菌を含むため、上述の従来の培
地や検出方法では、常在菌の発育のため菌の分離が難し
く、その検出には時間と手間、熟練された技術が必要で
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、糞便
検体中に混入しているサルモネラと赤痢菌を同時に、簡
便な操作で、特殊な熟練や技術を必要とせず、短時間に
かつ容易にまた正確に鑑別することが可能な特定の培地
組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる実状において本発
明者は、鋭意努力の結果、サルモネラ、赤痢菌、その他
の菌のコロニーの色が、それぞれ異なる発色となる培地
を作成し、糞便を塗抹するだけでサルモネラと赤痢菌
が、簡単にかつ迅速に鑑別できる培地を完成した。本発
明の培地を用いると、サルモネラは黒く発色し、赤痢菌
は透明無色、そのほかの菌は桃色と三色のコロニーに発
色し、1枚の寒天平板培地で、サルモネラと赤痢菌を同
時に糞便中からコロニーの色で迅速に鑑別が可能とな
る。
【0007】(1)本発明は、硫化鉄産生によるサルモ
ネラの黒色集落をより黒色に発色させる物質と、赤痢菌
が非分解性の糖とを含有するサルモネラ・シゲラ検出用
培地であり、(2)さらに赤痢菌の発育を促進する物質
を含有する(1)記載のサルモネラ・シゲラ検出用培地
であり、(3)硫化鉄産生によるサルモネラの黒色集落
をより黒色に発色させる物質が、リジンまたはその塩で
あり、赤痢菌非分解性の糖が、キシロースであり、赤痢
菌の発育を促進する物質が、ニコチン酸および/または
トリプトファンである、(1)(2)記載のサルモネラ
・シゲラ検出用培地であり、(4)さらに胆汁酸塩類お
よびアルキル硫酸塩類より選ばれる炭素数が10〜30
のアニオン性界面活性剤を含有することを特徴とする
(1)〜(3)記載のサルモネラ・シゲラ検出用培地で
あり、(5)さらに選択剤としてノボビオシンを含有す
ることを特徴とする(1)〜(4)記載のサルモネラ・
シゲラ検出用培地であり、(6)より具体的に、 培地
1000mLあたり、以下の組成を含有する(1)−
(5)記載のサルモネラ・シゲラ検出用培地である。
【組成2】 ────────────────────── ペプトン 1−30g 酵母エキス 1−10g 塩化ナトリウム 2−10g チオ硫酸ナトリウム 1− 5g 胆汁酸塩 0.5− 5g クエン酸鉄アンモニウム 0.5− 5g 白糖 5−20g 乳糖 5−20g キシロース 2−15g 中性紅 1−10mg ニコチン酸 0.01− 1g トリプトファン 0.5−10g L−リジン塩酸塩 5−15g ノボビオシン 1−10mg カンテン 10−20g ────────────────────── (7)また(1)〜(6)記載の培地に被検体を接種し
て培養した後、当該培地上の黒色集落をサルモネラと判
定し、無色の集落を赤痢菌と判定し、桃色の集落をその
他の菌と判定することを特徴とするサルモネラ・赤痢菌
の検出方法でもある。
【0008】サルモネラをはじめとする硫化水素産生菌
は培地中の含硫成分、例えばチオ硫酸ナトリウムやペプ
トン中の含硫アミノ酸のシスチンやメチオニン等をイオ
ウ源として利用し、硫化水素を産生する。硫化水素は培
地中の鉄イオン(クエン酸鉄アンモニウム)と反応して
黒色の硫化鉄(FeS)を産生するため、黒色に着色し
た集落(コロニー)の存在から硫化水素産生菌の存在が
判定できることが知られている。この反応は以下のよう
に表される。
【化1】 (1) Na223 + 硫化水素産生菌 → H2S (2) H2S + Fe2+ → FeS さらに上記の反応はpHに大きく影響され、pHが低い
場合は硫化水素の産生が抑制される。つまり、硫化水素
産生菌であっても、低pHの時は硫化鉄産生による黒色
集落を形成せず、無色(当該菌独自の色調)の集落を形
成することが知られており、逆にpHが高ければ、コロ
ニーの黒色はより強い発色となる。
【0009】本発明では、サルモネラのコロニーの黒の
発色を強くするためにL−リジン塩酸塩を添加し、pH
が下がらないようにして、黒色を強く発色させている。
サルモネラはL−リジン塩酸塩を分解してアルカリの状
態となり硫化水素の発生が強くなる。サルモネラ以外の
硫化水素産生菌(サイトロバクターやプロテウス)は、
それらの菌は分解するが赤痢菌が分解しない糖(キシロ
ース)を添加することで、その分解によりpHが下が
り、コロニーは中性紅の桃色になる。キシロースはプロ
テウス、サイトロバクター、大腸菌は98%以上分解
し、赤痢菌は分解しない糖である。サルモネラはキシロ
ースを分解するが本発明の濃度程度では黒色集落を形成
する。赤痢菌は分解する糖がないので、pHが下がら
ず、色のついていない無色透明のコロニーとなり培地の
色(薄い褐色)となる。これらの条件を満たす本発明の
培地のpHは6.8〜7.2が好ましい。更に本発明で
は赤痢菌の発育を増進させるためにニコチン酸及び/ま
たはトリプトファンを添加している。従来のSS培地で
は、抑制が強くまた赤痢菌の発育を促進する物質が含ま
れていないため、赤痢菌は抑制されることが多くコロニ
ーを形成しないこともあった。
【0010】また、本発明では培地中にアニオン性界面
活性剤を添加することにより、バチラス等のグラム陽性
菌の発育を抑制している。本培地に有用なアニオン性界
面活性剤としては、デスオキシコール酸等の胆汁酸塩
類、及びラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩が
挙げられる。
【0011】さらに、本培地では選択剤ノボビオシンの
添加で、一般細菌、特に硫化水素産生菌であるプロテウ
ス属菌の発育を抑制している。なお、本培地に添加する
ノボビオシン量は培地1Lあたり1〜10mgが適当で
ある。本培地は、ノボビオシンを添加することで赤痢菌
やサルモネラは抑制しないが腸内細菌の一部(大腸菌、
プロテウスなど)を抑制をし、サルモネラや赤痢菌の検
出がし易くしている。
【0012】また、培地自体の色は、透明感のある薄い
褐色で無色に近く、発色したコロニーとのコントラスト
が強く現れ、発色が明瞭であり、判定がし易くなってい
る。従来のSS培地、SS−SB培地は培地中に中性紅
を20−30mg/Lと大量に含むため赤色が強く、コ
ロニーの色が判別しづらかった。
【0013】
【発明の効果】糞便検体を1枚の本培地に塗抹するだけ
で、糞便中に混入するサルモネラと赤痢菌をコロニーの
色だけで鑑別することができる。サルモネラは、黒のコ
ロニーとなり、赤痢菌は、無色のコロニーとなる。今ま
でサルモネラや赤痢菌と同様なコロニーででていたプロ
テウス、サイトロバクターは、キシロースの添加で桃色
のコロニーを形成する。また、従来の様に、疑わしいコ
ロニーを釣菌して生化学性状を確認して鑑別する必要が
なくなり、迅速にかつ正確に鑑別することが可能となっ
た。
【0014】以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細
に説明する。なお、下記実施例は単に説明のためのもの
であり、本発明を何ら限定するものではない。
【実施例】
【0015】実施例1 培地の作製 以下の組成の本培地(寒天平板)、及び対照として市販
のSS寒天培地(栄研化学社製)SS−SB寒天培地
(栄研化学社製)を調製した。以下の組成の原料を秤量
後、約1000mLの精製水を添加し、加温溶解する。
溶解後50−56℃に冷却後、シャーレに20mLずつ
分注し、固化後30分乾燥させ、寒天平板を作製した。
SS寒天培地、SS−SB寒天培地もその添付文書に従
って同様に寒天平板を調製した。
【0016】
【組成3】本培地(1000mL) ──────────────────── ペプトン 10g 酵母エキス 1g 塩化ナトリウム 5g チオ硫酸ナトリウム 2g デソキシコール酸ナトリウム 1g クエン酸鉄アンモニウム 1g 白糖 10g 乳糖 10g キシロース 5g 中性紅 5mg L−リジン塩酸塩 10g ニコチン酸 0.1g トリプトファン 1g ノボビオシン 5mg カンテン 15g ──────────────────── pH7.0 ±0.2
【組成4】SS寒天培地(1000mL) ──────────────────── 肉エキス 5g ペプトン 5g 乳糖 10g 胆汁酸塩 No.2 8.5g クエン酸ナトリウム 8.5g チオ硫酸ナトリウム 8.5g クエン酸鉄 1g ブリリアントグリーン 0.33mg 中性紅 25mg カンテン 13.5g ──────────────────── pH7.0 ±0.2
【組成5】SS−SB寒天培地(1000mL) ──────────────────── 肉エキス 3g ペプトン 8g 乳糖 10g 白糖 10g 胆汁酸塩 No.2 5g クエン酸ナトリウム 5g チオ硫酸ナトリウム 2g クエン酸鉄アンモニウム 2g ブロムクレゾールパープル 10mg 中性紅 20mg カンテン 15g ──────────────────── pH7.4 ±0.2
【0017】実施例2 本培地における各種腸内細菌の
発育 本培地及び対照培地に表1記載の菌種を接種し、そのコ
ロニーの発育(発色)状態を調べた。検体として、10
4CFU/mLの各菌液10μLを各培地に白金耳で塗
抹接種し、37℃で18〜24時間培養し、コロニーの
発育(発色)状態を調べた。S.Enteritidisがサルモネ
ラ、S.sonneiが赤痢菌、E.coliが大腸菌、C.freundiiが
サイトロバクター、P.mirabilis及びP.vulgalisがプロ
テウスである。
【0018】
【結果】
【表1】 ─────────────────────────── 菌株 本培地 SS SS−SB ─────────────────────────── S.Enteritidis 708 黒 無色 無色 S.Enteritidis 740 黒 黒 無色 S.sonnei 498 無色 無色 無色 S.sonnei 497 無色 無色 無色 E.coli 456 桃 赤 赤 E.coli 606 NG 赤 赤 C.freundii 389 桃 黒 赤 C.freundii 393 桃 黒 赤 P.mirabilis 436 桃 黒 無色 P.vulgaris 184 桃 無色 無色 ─────────────────────────── 黒:黒色のコロニー 無色:無色のコロニー 桃:桃色のコロニー 赤:赤色のコロニー NG:発育せず
【0019】本培地では、コロニーが黒くなるのはサル
モネラS.Enteritidis 708、S.Enteritidis 740だけで、
無色コロニーは赤痢菌S.sonnei 498、S.sonnei 497だけ
であった。他の菌のコロニーは桃色を呈した。それ故、
本培地では、コロニーの色でサルモネラと赤痢菌を他の
菌と鑑別可能であった。一方SS培地では、S.Enteriti
dis 740、C.freundii 389、C.freundii 393、P.mirabil
is 436が黒色コロニーを生じ、S.Enteritidis 708、P.v
ulgaris 184は無色コロニーを形成した。SS−SB培
地では、S.Enteritidisは無色コロニーを、C.freundii
は赤色コロニーを、P.mirabilis、P.vulgarisは無色コ
ロニーを形成した。つまり、従来のSS培地SS−SB
培地では、硫化水素産生菌であっても、黒色・無色・赤
色のコロニーを形成し、他の腸内細菌と同色のコロニー
となり、判別できなかった。
【0020】実施例3 糞便検体からサルモネラ、赤痢
菌の検出 実際の検便検体15例を本培地と対照培地に接種し、そ
の差異を調べた。糞便混合検体は、104CFU/mL
の菌数となるように、1gの糞便にサルモネラ、赤痢菌
の各菌液100μL添加し十分混合して作製した。検便
検体15例及び糞便混合検体3例(A、B、C)より、そ
の10mgを各培地に塗抹接種し、37℃で18〜24
時間培養し、コロニーの発色(発育)状況を比較した。
【0021】
【結果】
【表2】 ─────────────────────────────────── 本培地 SS SS−SB 糞便検体 黒 無色 桃 黒 無色 桃 黒 無色 桃 ─────────────────────────────────── 1 − − + − − + − − + 2 − − + − − + − − + 3 − − + − − + − − + 4 − − + − − + − − + 5 − − + + − + + − + 6 − − + − − + − − + 7 − − + − + + − + + 8 − − + − − + − − + 9 − − + + − + + − + 10 − − + − − + − − + 11 − − + − − + − − + 12 − − + − − + + − + 13 − − + − − + − + + 14 − − + − − + − − + 15 − − + − − + − − + A + − + − + + − + + B − + + − + + − + + C + + + − + + − + + ─────────────────────────────────── 検体A:1+サルモネラ、検体B:1+赤痢菌、検体C:1+サルモネラ+赤痢菌 黒 :黒色コロニー、硫化水素産生菌(サルモネラなど) 無色 :無色コロニー、赤痢菌など 桃 :桃色コロニー、乳糖、白糖、キシロースを分解する腸内細菌(大腸菌な ど) +:コロニーを形成、−:コロニーを形成せず
【0022】本実施例で用いた糞便検体からはサルモネ
ラ、赤痢菌は分離されなかった。しかし、糞便にサルモ
ネラ及び赤痢菌を添加した検体(A、B、C)では、本
培地においてサルモネラは黒色集落を形成し、赤痢菌は
無色のコロニーを形成し、糞便中の常在菌は桃色のコロ
ニーを形成した。対照のSS培地、SS−SB培地では
糞便にサルモネラおよび赤痢菌を添加した検体でも、サ
ルモネラは黒色集落を形成せず、無色のコロニーであっ
た。糞便検体15例において、 本培地では、その他の
菌を示す桃色コロニーのみが観察された。SS培地では
黒色コロニー(検体5、9)及び無色コロニー(検体
7)が観察され、黒色コロニーはサイトロバクターであ
り、無色コロニーはプロテウスであった。SS−SB培
地でも同様に黒色コロニー(検体5、9、12)及び無
色コロニー(検体7、13)が観察され、それぞれ同様
にサイトロバクター及びプロテウスであった。なお、各
コロニーの同定は、バイオテスト1号(栄研化学社製)
でその生化学性状を検査した。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硫化鉄産生によるサルモネラの黒色集落を
    より黒色に発色させる物質と、赤痢菌が非分解性の糖と
    を含有するサルモネラ・シゲラ検出用培地。
  2. 【請求項2】さらに、赤痢菌の発育を促進する物質を含
    有する請求項1記載のサルモネラ・シゲラ検出用培地。
  3. 【請求項3】硫化鉄産生によるサルモネラの黒色集落を
    より黒色に発色させる物質がリジンまたはその塩であ
    り、赤痢菌非分解性の糖がキシロースであり、赤痢菌の
    発育を促進する物質がニコチン酸および/またはトリプ
    トファンである、請求項1、2記載のサルモネラ・シゲ
    ラ検出用培地。
  4. 【請求項4】さらに胆汁酸塩類およびアルキル硫酸塩類
    より選ばれる炭素数が10〜30のアニオン性界面活性
    剤を含有することを特徴とする請求項1〜3記載のサル
    モネラ・シゲラ検出用培地。
  5. 【請求項5】さらに選択剤としてノボビオシンを含有す
    ることを特徴とする請求項1〜4記載のサルモネラ・シ
    ゲラ検出用培地。
  6. 【請求項6】培地1000mLあたり、以下の組成を含
    有する請求項1〜5記載のサルモネラ・シゲラ検出用培
    地。 【組成1】 ────────────────────── ペプトン 1−30g 酵母エキス 1−10g 塩化ナトリウム 2−10g チオ硫酸ナトリウム 1− 5g 胆汁酸塩 0.5− 5g クエン酸鉄アンモニウム 0.5− 5g 白糖 5−20g 乳糖 5−20g キシロース 2−15g 中性紅 1−10mg ニコチン酸 0.01− 1g トリプトファン 0.5−10g L−リジン塩酸塩 5−15g ノボビオシン 1−10mg カンテン 10−20g ──────────────────────
  7. 【請求項7】請求項1〜6記載の培地に被検体を接種し
    て培養した後、当該培地上の黒色集落をサルモネラと判
    定し、無色の集落を赤痢菌と判定し、桃色の集落をその
    他の菌と判定することを特徴とするサルモネラ・赤痢菌
    の検出方法。
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