JP2002335039A - 波長可変モード同期レーザ - Google Patents

波長可変モード同期レーザ

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JP2002335039A JP2001140571A JP2001140571A JP2002335039A JP 2002335039 A JP2002335039 A JP 2002335039A JP 2001140571 A JP2001140571 A JP 2001140571A JP 2001140571 A JP2001140571 A JP 2001140571A JP 2002335039 A JP2002335039 A JP 2002335039A
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靖之 井上
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Tetsuo Komukai
哲郎 小向
Akio Sugita
彰夫 杉田
Masataka Nakazawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体素子の表面反射によるファブリーペロ
ー効果が存在する場合であっても、RF周波数のみを変
化させることによって全ての波長で発振を実現できる波
長可変モード同期レーザを提供する。 【解決手段】 共振器4012内に用いられている半導
体光増幅器403および電界吸収型光変調器402は、
半導体素子4017に集積化されている。電源4014
から得た注入電流で光増幅器403の利得が設定され、
RFシンセサイザー4010から得たクロック信号によ
りモード同期発振が実現される。電界吸収型光変調器4
02の裏側にHRコーティング401が施されており、
レーザ共振器の片側を終端している。半導体光増幅器4
03の出力側はARコーティング4015が施されてお
り、出力された光は先球ファイバ409によりアレイ導
波路格子4016に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は波長可変モード同期
レーザに関し、より詳細には、高速波長変換および波長
ルーティングを利用した光通信ネットワークに利用可能
な波長可変モード同期レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】波長可変モード同期レーザは、モード同
期用のクロック信号の周波数(すなわちレーザの繰り返
し)を変化させることによって発振波長を変化させるこ
とができ、構成が単純で、高速な波長可変が可能で、ま
た容易に波長選択ができる等の利点を有する。図1は、
従来のレーザの一般構成を示す図で、共振器100は、
半導体光増幅器104、光変調器103、出力手段10
7、および光路長が波長により異なる遅延回路106か
らなる。共振器の片側は高反射コーティング102によ
り終端されており、反対側は光を反射する遅延回路10
6に終端されている。ここで、遅延回路106に含まれ
る複数のブロックは、それぞれ互いに異なる波長の光を
反射するフィルタを概念的に表している。これらのフィ
ルタの各々は反射する波長毎に位置が異なり、フィルタ
アレイを形成している。
【0003】また、共振器100は、RFシンセサイザ
ー108を用いてモード同期をとるための変調信号を得
ている。更に、DC電源109により半導体光増幅器の
利得が設定されている。光変調器103をレーザの基本
繰り返し周波数fの整数k倍(k>0)で変調すること
によって、モード同期発振が実現され、繰り返しkfで
パルス列が出力手段107から出力される。
【0004】ここで、本レーザに遅延回路106が用い
られているため、繰り返し周波数fが波長により異な
る。この場合、所望の波長に対応する周波数で光変調器
103を変調した際、その波長のみでモード同期発振が
実現されるが、他の波長では発振が起きない。すなわ
ち、クロック周波数を変化させることによって、発振波
長を選択することができる。
【0005】発振波長の範囲は、遅延回路106に設計
されているフィルタアレイによって決まっている。本フ
ィルタアレイには複数の中心波長λのバンドパスフィ
ルタが用いられており、フィルタの波長間隔がΔλ
LAS(周波数ではfLAS)である。
【0006】上記のようなレーザを作成する際、通常は
複数の異なる材料の部品が用いられる。例えば、155
0nm帯で動作するレーザをハイブリッドPLC技術に
より実現した場合、半導体光増幅器104はInGaA
sPであるが遅延回路106は石英である。また、電界
吸収型の変調器を用いた場合、光変調器103がInG
aAsPであり、半導体光増幅器と集積化して一つの半
導体素子101として実現できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レーザ
共振器内では、異なる材料の接合面で生じる表面反射に
より、レーザの発振が異常になる場合がある。表面反射
は異なる材料の屈折率差により生じており、屈折率がn
とnの材料の接合面の場合、反射率r(電界に関す
る反射率)を式(1)で表せる。
【0008】
【数1】
【0009】例えば、InGaAsPの屈折率3.3お
よび石英ガラスの屈折率1.5を式(1)に挿入した場
合、強度に関する反射率はr=0.14となり、極め
て高い反射が生じる。このような表面反射が半導体素子
の両側に存在した場合、透過特性に波長(周波数)によ
る周期的な変化が生じる。この現象はファブリーペロー
(Fabry−Perot)効果と呼ばれており、各表
面の反射率がrおよびrである場合、透過特性を式
(2)で表せる。式(2)において、fFPはファブリ
ーペロー効果の自由スペクトル範囲であり、半導体素子
の屈折率nおよび長さLと式(3)で表す関係を持つ
(cは光速)。
【0010】
【数2】
【0011】
【数3】
【0012】半導体素子に光増幅器が含まれている場
合、式(2)で表すような特性が利得に現れ、波長によ
って利得が例えば3dB以上変化する場合がある。
【0013】図2は、フィルタアレイの波長間隔と周期
的な透過および利得特性の重ね具合から生じる問題を説
明するための図で、(a)は遅延回路106のフィルタ
アレイの反射特性を、(b)は半導体素子101におけ
る透過および利得特性を示す。本図に示すように、波長
により変化する透過特性および利得特性とレーザの発振
波長を設定するフィルタアレイの重ね具合により、発振
が起きない波長が生じる場合がある。すなわち、発振波
長が透過率および利得率が最大になる波長λと一致す
る場合は発振が起きるが、透過率および利得率が低くな
っているλ2およびλでは発振が不安定または不可能
になることがある。この不具合を回避するため、半導体
光増幅器の温度および注入電流を調整することにより透
過および利得特性を波長軸上にシフトさせ、全波長で発
振を実現することは可能である。しかし、この場合はR
F周波数変化のみで単純に波長選択を行うことができな
くなり、波長制御が複雑になると共に波長可変速度が大
きく低減されてしまう。
【0014】表面反射を低減させる方法として、図1に
示すように、表面に低反射コーティング(AR−ant
ireflective coating)105を施
す方法、または半導体の表面と導波路の角度が垂直とな
らないように設計(曲げ導波路)する方法が存在する。
しかし、半導体と真空または石英ガラスの屈折率差が大
きいことと、場合によって半導体素子の片側には共振器
を終端させるためのHRコーティング102が必要とな
ることから、ARコーティングおよび曲げ導波路を用い
た場合にでもファブリーペロー効果を十分低減させるこ
とが困難であると考えられる。
【0015】図3〜5は、上記で説明した問題を実際の
レーザで観察した結果を示す図である。これらの図にお
いて、遅延回路は波長間隔100GHzの32波長アレ
イ導波路格子により実現されており、半導体素子はIn
GaAsPの電界吸収型光変調器および光増幅器を集積
化した素子を使用した。半導体素子の表面は、それぞれ
HRコーティングおよびARコーティングされており、
ファブリーペロー効果の自由スペクトル範囲が40GH
z程度であったため、波長間隔とは整数倍関係を持って
いなかった。
【0016】図3は波長チャンネルとRF周波数の関係
を、図4は32波長で発振させたスペクトルを、また図
5は半導体素子の設定条件をそれぞれ示す。これらの図
に示すように、各波長チャンネルにおいて、RFパワ
ー、注入電流、および温度の調整が必要であるため、R
F周波数の変化のみでは全波長での発振を実現できない
という問題があった。
【0017】本発明は、上記の問題に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、RF周波数のみを
変化させることによって全ての波長で発振を実現できる
波長可変モード同期レーザを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、請求項1に記載の波長可変モード
同期レーザは、レーザ共振器内に用いた各半導体素子に
おいて、表面フレネル反射およびファブリーペロー効果
による周期的な透過特性および利得特性の周期fFP
レーザの発振波長間隔fLASにfLAS=mf
FP(mはm>0を満足する整数)の関係を持たせたも
のである。透過および利得が最大になる波長がレーザの
発振波長と一致しているため、モード同期周波数を選択
することによって各波長で安定した発振が実現される。
【0019】また、請求項2記載の波長可変モード同期
レーザは、請求項1に記載の波長可変モード同期レーザ
において、共振器の一部にアレイ導波路格子を用いたも
のである。アレイ導波路格子の波長チャンネルでレーザ
の発振波長が設定されており、各波長に対応する波長分
離導波路の長さを設定することによって、共振器長およ
びモード同期周波数を発振波長に応じて異ならせてい
る。アレイ導波路格子を用いることによって、狭い波長
間隔で数多くの波長で発振するレーザを実現できる。
【0020】また、請求項3記載の波長可変モード同期
レーザは、請求項1に記載の波長可変モード同期レーザ
において、共振器内に複数の異なる反射波長のブラッグ
グレーティングが用いられている。各ブラッググレーテ
ィングの反射波長によって発振波長が設定されており、
物理的な位置によって共振器長を発振波長に応じて異な
らせている。ブラッググレーティングを用いることによ
って、構造が単純で低コストの光源が容易に実現でき
る。
【0021】また、請求項4記載の波長可変モード同期
レーザは、請求項2または3に記載の波長可変モード同
期レーザにおいて、石英回路の部分をPLC技術により
形成したものである。
【0022】また、請求項5記載の波長可変モード同期
レーザは、請求項4に記載の波長可変モード同期レーザ
において、半導体素子と石英回路の部分をハイブリッド
技術により集積化したものである。
【0023】更に、請求項6に記載の波長可変モード同
期レーザは、請求項1〜5のいずれか1項に記載の波長
可変モード同期レーザにおいて、半導体素子として半導
体光増幅器または電界吸収型光変調器を用いている。
【0024】本発明では、図6に示すように、発振波長
の光周波数間隔fLASと半導体素子の表面反射による
ファブリーペロー効果の自由スペクトル範囲fFPをf
LA =mfFP(mはm>0を満足する整数)を満足
させた構成をとる。図6は、m=1の場合におけるフィ
ルタアレイの反射特性と透過および利得特性の重ね合わ
せの例を示している。これにより、半導体素子の表面反
射によるファブリーペロー効果が存在する場合であって
も、RF周波数の変化のみにより全ての波長で発振を実
現できる。
【0025】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本発明の第1実
施形態は、請求項1、請求項2、および4乃至6に記載
の波長可変光源に関するものである。
【0026】図7は、本実施形態に係る波長可変モード
同期レーザの構成例を示す図である。本図において、共
振器412内に用いられている半導体光増幅器403お
よび電界吸収型光変調器402は、一個のInGaAs
Pの半導体素子417に集積化されている。半導体素子
の長さに対応するファブリーペロー効果の自由スペクト
ル範囲は50GHzである。電源414から得た注入電
流で光増幅器403の利得が設定されており、RFシン
セサイザー410から得たクロック信号によりモード同
期発振が実現される。電界吸収型光変調器402の裏側
にHRコーティング401が施されており、レーザ共振
器の片側を終端している。
【0027】半導体光増幅器403の出力側はARコー
ティング415が施されており、出力された光は先球フ
ァイバ409によりアレイ導波路格子416に接続され
ている。偏波コントローラ418では、共振器内の偏波
が調整されると同時に偏波ビームスプリッター419か
ら反射される出力光421の割合が設定される。偏波ビ
ームスプリッター419を透過した光がアレイ導波路格
子416に入射されており、アレイ導波路格子のTE偏
波軸に偏波が合わせられている。
【0028】アレイ導波路格子416は遅延回路の一例
であり、2個のスターカプラー404および406と、
M本の導波路からなる導波路アレイ405とからなり、
入力された光の波長により出力導波路407に波長分離
する。アレイ導波路格子の回折次数は29であり、シリ
コン基板上の石英PLC技術に基づいて形成されてい
る。フィルタアレイの波長数は32、波長間隔は100
GHz、帯域は0.31nm、最低損失は往復で3.6
dB、および波長範囲は1535.5〜1560.5n
mである。ここで、波長間隔を半導体素子の自由スペク
トル範囲の整数倍(2倍)としたところが本発明の特徴
である。
【0029】各出力導波路407は高反射のミラー41
3に終端されており、波長が長くなるのに応じて、対応
する導波路の長さが徐々に173μm単位で増加されて
おり、各波長に対応する共振器長が異なっている。平均
基本繰り返しは16MHzであり、繰り返し10GHz
帯で発振させるために高調波次数が約625のところで
動作させた。
【0030】図8は、各チャンネルによるRF周波数お
よび出力パワーを示す図である。RF周波数を変化させ
ることによって波長可変が実現されている。また、図9
は32波長で発振させたスペクトルを示す図、図10は
半導体素子の設定条件を示す図である。従来のレーザと
異なり、RFパワーおよび光増幅器の注入電流は一定で
ある。短波長側と長波長側で僅かな温度差が存在する
が、広い波長範囲内で一定の温度での動作を実現できる
ことを示している。本実施形態では、利得帯域の中心を
移動させるために温度の調整が必要であるが、原理的に
はこの調整を不要にすることができ、RF周波数の変化
のみで波長選択を行えるようにできる。
【0031】ここで、レーザを正常に動作させるための
設計ルールをいくつか述べる。まず、波長λに対応す
る共振器全体の光路長をLopt(λ)で表す。共振
器の光路長とは、共振器を構成する各部分の物理的な長
さLおよび屈折率nの積nを積分した長さを
意味しており、δLにより波長依存性が実現されてい
る。レーザの基本繰り返し周波数f(λ)とLopt
(λ)の関係がf(λ)=c/Lopt(λ)で
あり、光変調器103を周波数f(λ)またはf(λ
)の整数m倍の周波数で変調することによって、レー
ザにモード同期がとられ、波長λ、繰り返し周波数f
(λ)の光パルス列が発生する。
【0032】Lopt(λ)の設計において、クロッ
ク信号周波数fに対して、複数の波長で同時発振が起
きないように設定する必要がある。ここで、同時発振を
避けるための設計条件の一つについて述べる。まず、A
WGの波長特性が波長領域で周期的に繰り返されること
を考慮する。波長特性の繰り返し周期はAWGの自由ス
ペクトル範囲(free spectral rang
e(FSR))であり、FSR〜λ0/Pで表せる。こ
こで、PはAWGの回折次数であり、δΛijが一定
(すなわちi,jに依存しなくてもδΛで表せる)であ
る場合、P=nδΛ/λ0で表せる。ここで、nは屈折
率である。
【0033】異なる波長帯の同時発振を抑圧する一つの
方法は、FSRをレーザに用いられている光増幅器の増
幅帯域より広く設定することである。この場合、レーザ
の利得帯域内に存在する波長帯のみで発振が起きる。
【0034】さらに別の一つの方法は、δΛijをチャ
ーピングさせる方法である。チャーピングとは、δΛ
ijが一定ではなく、iによりδΛijが序々に増加ま
たは減少することを意味している。この場合、AWGが
低損失で動作する波長帯が一つしか存在しなくなり、隣
接する波長帯の損失が大きいため、その波長帯での発振
が起きなくなる。
【0035】続いて、同じ波長帯の中で複数の波長が同
時発振できないように設計する方法を一つ述べる。ま
ず、Lopt(λ)≠Lopt(λ)(i≠j)が
一つの必要な条件である。すなわち、各波長に対応する
共振器長が異なることが必要であり、この条件は、δL
≠δL(i≠j)になるように波長マッピング遅延
回路を設計することにより実現できる。
【0036】但し、この条件のみでは異なる高調波次数
で複数な波長が同時発振する可能性がある。このような
同時発振を避けるためには、まずLopt(λ)の最
短値がLopt (min)、最長値がLopt
(max)であると考える。Lopt (min)とL
opt (max)に対応する基本繰り返し周波数がf
(min)=c/Lopt (min)とf(max)
c/Lopt (max)であり、L opt (min)
opt (max)であるためf(min)>f
(max)である。レーザを高調波次数mでモード同
期動作をさせた場合、(m+1)f(max)>m
(min)および(m−1)f(min)<m
(m ax)の条件を同時に満足させることによって、異
なる高調波次数で同時発振が起きなくなる。上記の実験
で述べたレーザは、ここで述べた設計ルールを満足して
いる。
【0037】尚、本実施形態で述べたレーザは図7に示
す構成のみに限定されるものではなく、例えば図11の
例に示す構成とすることができる。本図において、出力
光1109は、図4の出力光421に対応する。また、
アレイ導波路格子1116は、半導体素子1117に集
積化されている。このように、PLC技術を用いて1個
の素子に集積化することなども可能である。
【0038】(第2実施形態)本発明の第2実施形態
は、請求項1、および3乃至6に記載の波長可変モード
同期レーザに関するものである。
【0039】本実施形態の構成図を図12に示す。図1
2において、半導体素子1208は光変調器1202お
よび半導体光増幅器1203を集積化した素子である。
光変調器1202として、電界吸収型変調器または注入
電流を変調した光増幅器を用いることができる。光増幅
器の利得は電源1206による注入電流により設定され
ており、モード同期用の変調信号をRFシンセサイザー
1205から得ている。半導体素子1208の片側は共
振器を終端させるための高反射コーティング1201が
されており、出力側は低反射コーティング1204が施
されている。出射光はレンズ1211により光ファイバ
1209に入射されている。光ファイバ1209には、
遅延回路の一例として、N個の異なる波長のブラッググ
レーティング1210が形成されている。各ブラッググ
レーティングの長さはδL、波長間隔はΔλ(光周波数
ではΔf)である。また、ブラッググレーティングを透
過した光がレーザの出力光1207である。
【0040】ここで、本実施形態においてレーザを正常
に動作させるための設計ルールをいくつか述べる。ま
ず、第1実施形態と同じように、共振器全体の平均の長
さL vgとブラッググレーティング全体の長さLbg
がLavg≫Lbgの関係を満足するように設計する必
要がある。また、レーザを動作させる繰り返し領域の平
均周期がTで表せた場合、Lbg<cTまたはcT
/(2nδL)=奇数にする必要がある。さらに、半
導体素子内のファブリーペロー効果の自由スペクトル範
囲fFPとブラッググレーティングの光周波数間隔f
LASにfLAS=mfFP(mは整数)の関係を満足
させる必要がある。
【0041】尚、本実施形態で述べたレーザは、図12
に示す構成のみに限定されるものではなく、例えばハイ
ブリッドPLC技術を用いて一個の素子に集積化するこ
となども考えられる。この場合、光ファイバが光導波路
と入れ替わるような違いが生じるが、基本的な原理は同
じである。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
モード同期用のクロック信号の周波数に基づいて設定さ
れた発振波長を有する光を出力する半導体素子と、半導
体素子から出力された光に対する共振器長を発振波長に
応じて異ならせる遅延回路とを備え、発振波長の光周波
数間隔fLASおよび半導体素子の表面反射によるファ
ブリーペロー効果の自由スペクトル範囲fFPは、m>
0を満足する整数mを用いた式fLAS=mfFPを満
足するので、半導体素子のファブリーペロー効果が無視
できない大きさであっても、波長可変モード同期レーザ
のモード同期周波数のみを変化させることによって発振
波長を選択できる。
【0043】また、半導体素子の温度、バイアス電圧、
バイアス注入電流などが一定の状態でも波長可変を行う
ことができるため、高速かつ容易な波長可変が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】波長可変モード同期レーザの一般的な構成例を
示すブロック図である。
【図2】フィルタアレイの波長間隔と周期的な透過およ
び利得特性の重ね具合から生じる問題を説明するための
図である。
【図3】フィルタアレイの波長間隔と周期的な透過およ
び利得特性の間隔を一致させることを説明するための図
である。
【図4】従来の波長可変モード同期レーザにおける、波
長チャンネルによるRF周波数および出力パワーの変化
を示す図である。
【図5】従来の波長可変モード同期レーザにおける、3
2波長で発振させたスペクトルを示す図である。
【図6】従来の波長可変モード同期レーザにおける、半
導体素子の設定条件を示す図である。
【図7】本発明の第1実施形態による波長可変モード同
期レーザの構成図である。
【図8】本発明の第1実施形態による波長可変モード同
期レーザの、波長チャンネルによるRF周波数および出
力パワーの変化を示す図である。
【図9】本発明の第1実施形態による波長可変モード同
期レーザの、32波長で発振させたスペクトルを示す図
である。
【図10】本発明の第1実施形態による波長可変モード
同期レーザの、半導体素子の設定条件を示す図である。
【図11】本発明の第1実施形態による、PLC技術を
用いて集積化したレーザの構成図である。
【図12】本発明の第2実施形態による、ブラッググレ
ーティングを用いたレーザの構成図である。
【符号の説明】
100 共振器 101 半導体素子 102 高反射コーティング 103 光変調器 104 半導体光増幅器 105 低反射コーティング 106 遅延回路 107 出力手段 108 RFシンセサイザー 109 DC電源 401、1101、1201 高反射コーティング 402、1102 電界吸収型光変調器 403、1103、1203 半導体光増幅器 404、1104 スターカプラー 405、1105 導波路アレイ 406、1106 スターカプラー 407、1107 出力導波路 409 先球ファイバ 410、1110、1205 RFシンセサイザー 412、1112、1212 共振器 413、1113 ミラー 414、1114、1206 電源 415、1115、1204 低反射コーティング 416、1116 アレイ導波路格子 417、1117、1208 半導体素子 418 偏波コントローラ 419 偏波ビームスプリッター 421、1109、1207 出力光 1202 光変調器 1209 光ファイバ 1210 ブラッググレーティング 1211 レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 憲史 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 小向 哲郎 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 杉田 彰夫 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 中沢 正隆 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA03 KA12 LA03 LA19 RA00 TA05 TA11 2H079 AA02 AA13 BA01 CA05 DA16 EA03 EA07 EA08 EB04 FA04 KA18 5F073 AA65 AB21 AB25 BA02 EA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モード同期用のクロック信号の周波数に
    基づいて設定された発振波長を有する光を出力する、レ
    ーザの共振器内に設けられた半導体素子と、該半導体素
    子から出力された光に対する共振器長を前記発振波長に
    応じて異ならせる遅延回路とを備え、前記発振波長の光
    周波数間隔fLASおよび前記半導体素子の表面反射に
    よるファブリーペロー効果の自由スペクトル範囲fFP
    は、m>0を満足する整数mを用いた式fLAS=mf
    FPを満足することを特徴とする波長可変モード同期レ
    ーザ。
  2. 【請求項2】 前記遅延回路は、アレイ導波路格子を含
    むことを特徴とする請求項1に記載の波長可変モード同
    期レーザ。
  3. 【請求項3】 前記遅延回路は、ブラッググレーティン
    グを含むことを特徴とする請求項1に記載の波長可変モ
    ード同期レーザ。
  4. 【請求項4】 前記遅延回路は、PLC技術に基づいて
    形成されていることを特徴とする請求項2または3に記
    載の波長可変モード同期レーザ。
  5. 【請求項5】 前記遅延回路は、ハイブリッド技術に基
    づいて前記半導体素子に集積化されていることを特徴と
    する請求項4に記載の波長可変モード同期レーザ。
  6. 【請求項6】 前記半導体素子は、半導体光増幅器また
    は電界吸収型光変調器であることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれか1項に記載の波長可変モード同期レー
    ザ。
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