JP2002334534A - 磁気ヘッドスライダ支持機構、磁気ヘッド組立体及び磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ヘッドスライダ支持機構、磁気ヘッド組立体及び磁気ディスク装置

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JP2002334534A
JP2002334534A JP2001141919A JP2001141919A JP2002334534A JP 2002334534 A JP2002334534 A JP 2002334534A JP 2001141919 A JP2001141919 A JP 2001141919A JP 2001141919 A JP2001141919 A JP 2001141919A JP 2002334534 A JP2002334534 A JP 2002334534A
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head slider
load beam
magnetic head
arm
disk
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Hitoshi Shindo
仁 進藤
Shigeo Nakamura
滋男 中村
Haruhide Takahashi
治英 高橋
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作時の耐衝撃性能を向上させるとともに、
ロードビームの曲げ加工作業性を良くし、これによって
磁気ヘッドスライダの信頼性を増し、耐久性能を向上さ
せること。 【解決手段】 磁気ヘッドスライダを支持するフレクシ
ャ30と、フレクシャを支持して磁気ヘッドスライダに
ディスク方向への荷重を与えるロードビーム20と、ロ
ードビームを支持するアーム10と、を備えた磁気ヘッ
ドスライダ支持機構であって、ロードビーム20はアー
ム端部の近傍に開口部を有するばね部23を形成し、ア
ームの先端にばね部よりも磁気ヘッドスライダ側に延長
した延長部12を設け、延長部によりロードビームの衝
撃時変位を拘束し、延長部の幅は開口部の移動方向の幅
よりも小さくすること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ等の
情報機器や家電製品の外部記憶装置である磁気ディスク
装置に関し、特に、磁気ヘッドスライダを支持し所定位
置に移動させる磁気ヘッドスライダ支持機構に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置の一般的な構成を図1
2に示す。磁気ディスク装置1は、記録媒体であるディ
スク2と、情報を記録/再生するヘッドスライダ3(ヘ
ッドスライダは磁気変換素子、いわゆる磁気ヘッドを備
えている)と、により情報を記録・再生する装置であ
る。ヘッドスライダ3は、ディスク2面上をヘッドスラ
イダ3に形成された浮上面の形状により生まれる圧力と
ヘッドスライダの支持機構4が有するばね機構により与
えられる押付力が釣合うことにより、浮上量を一定に保
ちながら浮上している。
【0003】ヘッドスライダ支持機構4は、ピボット5
に積層され、ボイス・コイル・モータ6がサーボ信号を
変換し発生する力によりピボット5を回転中心として回
転することにより、先端に取り付けられたヘッドスライ
ダ3を目標位置に位置決めする。
【0004】ヘッドスライダ支持機構4は、図13に示
す様に一般にアーム10とロードビーム20、及びフレ
クシャ30の3つの部品からなる。アーム10は、ヘッ
ド支持機構をアクチュエータ部と接合するための部材で
あり、位置決め穴11をピボットに通すことにより積層
される。
【0005】ロードビーム20は、アーム10と溶接に
より接合されており、ばね部23と支持部24を備え、
一般的に薄いステンレス鋼で構成される。ばね部23
は、ロードビーム20がディスク面垂直方向に対してば
ね性を確保するために設けられており、支持部24に比
べて柔軟になる様に構成されている。図示の構成例では
開口部を形成していて柔軟性を確保している。それに対
して、支持部24は、ロードビーム20の剛性を確保す
る部分であり、フランジ25等の加工を施すことにより
ディスク面方向及びディスク面垂直方向に対する剛性を
確保している。
【0006】フレクシャ30は、ヘッドスライダ3を柔
軟に支持するジンバル部を有し、ヘッドスライダ3から
の信号を磁気ディスク装置に搭載されている記録・再生
用ICに伝達するための配線を備える。また、フレクシ
ャ30は、ロードビーム20と溶接により接合されてお
り(例えば、フレクシャ30はそのジンバル部と反端側
の端部をロードビームとその長手方向の中央部分で溶接
接合される)、ロードビーム20が有するディンプル2
2により全ての回転方向の柔軟性を保ちつつ、ヘッドス
ライダ3をディスクに対してディスク面垂直方向に押し
付ける力を受ける。
【0007】ヘッドスライダ3は、フレクシャ30に接
着されておりフレクシャ30上の配線と電気的に接合さ
れている。ヘッドスライダはディスク対向面にABS
(Air Bearing Surface)加工され
ており、ABSより生まれる圧力によりディスク上を浮
上し、ディスク2上に記録された情報を記録・再生し、
フレクシャ30が有する配線を通り磁気ディスク装置に
情報を伝達する。
【0008】ここにおいて、ヘッドスライダ支持機構に
ヘッドスライダを組み込んだ構造体をヘッド組立体と称
し、図12に示すように、主として、ディスク2とスラ
イダ3とヘッドスライダ支持機構4とボイスコイルモー
タ6を備えたものを磁気ディスク装置と称し、このよう
な呼称は従来技術に限らず本発明においても適用され
る。
【0009】いま、磁気ディスク装置に何らかの原因に
より衝撃が加わった時、ヘッドスライダ支持機構にはデ
ィスクとピボットから衝撃が伝わる。ピボットとディス
クから衝撃を受けた稼働中のヘッドスライダ支持機構
は、その慣性力によりヘッドスライダをディスク上から
引き剥がそうとする。即ち、衝撃が加わった際に、ディ
スクとヘッドスライダとの間に生成された空気膜によっ
て、スライダがディスク側に接近しようとする現象は生
じ難く、離隔しようとする(引き剥がそうとする)現象
が生じる。
【0010】ヘッドスライダは、ヘッドスライダ支持機
構から加わる押付荷重とヘッドスライダに形成された浮
上面に発生する負圧力によりディスクから離れることな
く、安定浮上状態を保とうとするが、衝撃による慣性力
が、それらの力よりも大きくなったとき、ヘッドスライ
ダはディスクから離れる。
【0011】ヘッドスライダが、ディスク上から離れ、
その結果大きく撓んだヘッドスライダ支持機構は、その
反力としてディスクにヘッドスライダを押し付ける様に
ヘッドスライダを移動させ、ヘッドスライダはディスク
上に引き戻される。ディスク上に引き戻されたヘッドス
ライダはディスクに衝突し、ディスク、もしくはヘッド
スライダを破壊することがある。即ち、ヘッドスライダ
が引き戻された際には、その引き戻し力の大きいことと
併せ、スライダとディスクとの間の空気膜による浮上力
が低減している(スライダが離れすぎていることから)
ことで、ヘッドスライダがディスクに衝突する可能性が
生じる。
【0012】その様な不都合を改善するため、ヘッドス
ライダ支持機構がヘッドスライダをディスク方向に押し
つける力を強化することにより(ヘッドスライダが大き
く離隔しないように)耐衝撃性能を高めるという手法が
知られており、もしくは非動作時はヘッドスライダをデ
ィスク上から待避させることにより耐衝撃性能を向上さ
せるロード・アンロード機構が開発されている。
【0013】また、アームの剛性を高くしてアーム先端
の共振時振幅を小さくするために、重なり合った2つの
アームの先端部分を接着固定することが特開平11ー2
32805号公報に開示されている。
【0014】更に、磁気ディスク装置への衝撃荷重によ
ってヘッドスライダがディスクから離れる方向に飛び跳
ねることを防止するために、跳ね上がり防止部材をアー
ムと一体に又は別体に設けることが、特開平11ー66
766号公報に開示されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スライ
ダをディスク方向に押し付ける荷重を強化することは、
ロード・アンロード動作に必要な力が増加してしまう不
具合が発生する。また、ロード・アンロード動作は動作
時の耐衝撃性能には効果がない。
【0016】また、特開平11ー232805号公報に
開示の技術では、耐衝撃性の向上を図っているものであ
るが、共振時の振幅を小さくすると云う観点で工夫した
ものであってロードビームのディスク側からの離隔を抑
止しようとする考え方は開示されていない。
【0017】更に、前記特開平11ー66766号公報
に開示の技術には、衝撃時のロードビームの跳ね上がり
を防止する観点でその跳ね上がりを抑止する構造が開示
されているが、ロードビームの曲げ加工作業と跳ね上が
り抑止部材との関連について考慮されていない。
【0018】本発明は、従来技術の有する不都合を改善
し、動作時耐衝撃性能を向上させるとともに、ロードビ
ームの曲げ加工作業性を良くし、これによって磁気ヘッ
ドスライダの信頼性を増し、装置としての耐久性能を向
上させることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は主として次のような構成を採用する。磁気
ヘッドスライダを支持するフレクシャと、前記フレクシ
ャを支持して前記磁気ヘッドスライダにディスク方向へ
の荷重を与えるロードビームと、前記ロードビームを支
持するアームと、を備えた磁気ヘッドスライダ支持機構
であって、前記ロードビームは前記アーム端部の近傍に
開口部を有するばね部を形成し、前記アームの先端に前
記ばね部よりも前記磁気ヘッドスライダ側に延長した延
長部を設け、前記延長部により前記ロードビームの衝撃
時変位を拘束し、前記延長部の幅は前記開口部の移動方
向の幅よりも小さくする磁気ヘッドスライダ支持機構。
【0020】また、磁気ヘッドスライダを支持するフレ
クシャと、前記フレクシャを支持して前記磁気ヘッドス
ライダにディスク方向への荷重を与えるロードビーム
と、前記ロードビームを支持するアームと、を備えた磁
気ヘッドスライダ支持機構であって、前記ロードアーム
は前記アーム端部の近傍に開口部を有するばね部を形成
し、前記ロードビームの衝撃時変位を拘束するクランク
形状の拘束部材は、その一端が前記アームに固定された
前記ロードビームのディスク対向面側に固定され、その
中間部が前記開口部を通過し、その他端部が前記ロード
ビームのディスク反対面で前記開口部から前記磁気ヘッ
ドスライダ側に亘って前記ロードビームと隙間を持って
延びた端部である磁気ヘッドスライダ支持機構。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態に係るヘッドス
ライダ支持機構、ヘッド組立体及び磁気ディスク装置に
ついて、図1〜図11を用いて以下説明する。ここで、
本発明の第1の実施形態を図1〜図6に示し、本発明の
第2の実施形態を図7に示し、本発明の第3の実施形態
を図8と図9に示し、本発明の第4の実施形態を図10
と図11に示す。
【0022】図1に示す本発明の第1の実施形態の特徴
は、アーム10の端部を延長した延長部12をロードビ
ーム20が有するばね部23よりもヘッドスライダ3側
に延長した構造であり、ロードビームのディスク面垂直
方向(直接的にはディスク面から離れる方向)への変位
を抑制するものであり、その延長部12がロードビーム
の変位を拘束する変位拘束部を形成する。
【0023】第1の実施形態の具体的構造として、アー
ム10におけるヘッドスライダ側に延長した延長部12
はロードビームの平面に僅かな隙間を保持して配置され
ており、更に、前記先端部12の幅寸法はロードビーム
20のばね部23における開口部(図13を参照して符
号26で示す)の幅(ロードビーム回動方向の幅、即ち
図13を参照して矢印の寸法)の範囲内に規定した構造
である。
【0024】ここで、ヘッドスライダにディスク方向へ
の付勢力を与えるために、弾性機能を有するロードビー
ムのばね部23に対してディスク方向へ偏倚する曲げ加
工を実施するが、このばね部23の曲げ加工に際して差
し障りのないように、前記延長部12を開口部幅に規定
するのである。また、ヘッドスライダ支持機構の慣性質
量低減の目的から延長部12を先細りにしている。更に
慣性質量の低減を行う場合には、前記延長部12にハー
フエッチング加工(厚さを略半分にする加工)、穴抜き
等の軽量化を行っても良い。
【0025】磁気ディスク装置に衝撃が加わるとロード
ビームは、その慣性力により大きくたわもうとするが、
アーム10の延長部12と接触することにより変位が拘
束され、スライダを引き剥がそうとする力を低減する。
【0026】変位拘束部を設けることによる効果を確認
するために簡易モデルを用いてFEM(Finite
Element Method)によるシミュレーショ
ンを行い、変位拘束部の効果を確認した。
【0027】図2にFEMシミュレーションの内容を説
明する。シミュレーションにおいては、ヘッドスライダ
支持機構に加わる衝撃を図2におけるz方向に加わるも
のとして半波正弦波の持続時間2ms、最大加速度9,
800m/sとした。ヘッドスライダは空気膜を模擬
した部材41と接合しており、その部材のディスク面垂
直方向の剛性とスライダのディスク対向面中心部の衝撃
印加時の変位より、衝撃が加わった時にヘッドスライダ
に加わる慣性力を求めることができる。
【0028】図3及び図4は、変位拘束部の効果を検証
するために行ったFEMシミュレーションのモデルであ
る。図3のFEMモデルは、変位拘束部を持たないモデ
ルであり、図4は、変位拘束部を持つモデルである。
【0029】図5は、図3に示すロードビームの51部
の時刻暦応答である。51部は、ロードビームの支持部
とばね部の境界にあたる部分であり、変位拘束部を持た
ないヘッドスライダ支持機構においては、衝撃印加時も
っとも大きく撓むと思われる位置である。変位拘束部を
設けた場合、51部は、変位拘束部と接触することによ
り変位を拘束される。一方、変位拘束部を持たないモデ
ルでは衝撃により大きく変位しているのが確認できる。
【0030】一方、図6にスライダのディスク対向面中
心部の変位を示す。図中に示す通り変位拘束部を持つモ
デルにおいては応答の最大値が変位拘束部を持たないモ
デルの約65%に低減されている。これは、ヘッドスラ
イダ支持機構が衝撃の慣性力によりヘッドスライダをデ
ィスク面上から引き剥がそうとするが、ロードビームの
変位が拘束されることにより慣性力が吸収され、ヘッド
スライダに加わる力が低減されるためである。よって、
変位拘束部を設けることにより動作時耐衝撃性能を大き
く向上させることができることが分かる。
【0031】次に、本発明の第2の実施形態に係るヘッ
ドスライダ支持機構を図7を用いて説明する。図7で、
従来技術のヘッドスライダ支持機構の構成部品に加え、
ロードビーム変位拘束部材13が備わっている。
【0032】ロードビーム変位拘束部材13は、その一
端がアーム10の先端付近でロードビーム20のディス
ク面側に溶接等で取り付けられており、前記変位拘束部
材に曲げ加工を施してロードビーム20のばね部23開
口部を通してディスク対向側からディスク反対側に持ち
来たし、更に、ロードビーム20のばね部23よりヘッ
ドスライダ側では配設して変位拘束部材の他端とする。
【0033】即ち、ロードビーム変位拘束部材13をク
ランク形状として、一端をロードビームのディスク対向
側に固定し、開口部を経由して、ロードビームのディス
ク反対側に僅かの隙間を持って延ばして他端とする。こ
のことにより、ロードビーム変位拘束部材31は衝撃印
加時、ロードビーム20のディスク面垂直方向の変位を
拘束することが可能であり、動作時耐衝撃性能の向上に
有効である。また、上述した構造のロードビーム変位拘
束部材は、ロードビームの付勢力確保のためのばね部で
のロードビーム曲げ加工を邪魔することはない。
【0034】次に、本発明の第3の実施形態に係る磁気
ディスク装置を図8を用いて説明する。図8に示す磁気
ディスク装置1において、磁気ヘッドスライダ3を支持
し目標位置へ移動させるヘッドスライダ支持機構4の部
品の1つであるロードビーム20のディスク面垂直方向
(直接的にはディスクから離隔する方向)の変位を拘束
させる拘束部材71を設けている。
【0035】拘束部材71は、ヘッドスライダ支持機構
4において、ディスク2面方向を正面、その反対面を背
面とすると、ヘッドスライダ支持機構の背面側に位置
し、ヘッドスライダ支持機構4の駆動範囲全域に亘りロ
ードビームのディスク面垂直方向の変位を拘束する様に
設置されている。拘束部材71がロードビームを拘束す
る位置は、動作時耐衝撃性能向上の観点からは、ヘッド
スライダ3近傍のロードビームの変位を拘束するのがよ
いが、ヘッドスライダ近傍においては、ロードビームの
変位量は微少なものであり、変位を拘束するためには拘
束部71とロードビーム20との隙間を非常に小さくす
る必要がある。よって、もっともロードビームが変形す
る箇所であるばね部近傍を拘束するのがよい。
【0036】図9に本発明の第3の実施形態に係る磁気
ディスク装置の断面図を示す。ピボット5に積層された
ヘッドスライダ支持機構は、その先端に取り付けられた
ヘッドスライダ3をディスク2上に位置決めする。
【0037】衝撃が磁気ディスク装置に加わるとヘッド
スライダ支持機構にはピボット5とディスク2から衝撃
が加わる。衝撃を受けたヘッドスライダ支持機構4は、
自身の慣性力により大きく撓み、ヘッドスライダ3をデ
ィスク2上から引き剥がそうとする。この力がヘッドス
ライダ支持機構が、ヘッドスライダ3をディスク2に対
して押し付けている力とヘッドスライダ3がその浮上面
形状より発生する負圧力の力よりも大きなものであれ
ば、ヘッドスライダ3は、ディスク2上から離れ、大き
く撓んだヘッドスライダ支持機構は、その反力によりヘ
ッドスライダ3をディスク2面上に引き戻し、ディスク
2とヘッドスライダ3が衝突し、データの破壊をもたら
す。
【0038】本発明の第3の実施形態において、変位拘
束部材71は、図9に示すように、ディスク毎に2つの
ヘッドスライダ支持機構を備えているので、それぞれの
ヘッドスライダ支持機構の衝撃時移動を抑止する構造で
あり、いわゆる、くし歯形状となっている。変位拘束部
材71によりロードビーム20のディスク2面垂直方向
の変位を拘束することにより、ヘッドスライダ3に加わ
る力を低減し、より大きな衝撃に対して耐えうる磁気デ
ィスク装置を提供することが可能である。
【0039】次に、本発明の第4の実施形態に係る磁気
ディスク装置を図10と図11を用いて説明する。図1
0に示す磁気ディスク装置1において、前述した第3の
実施形態に係る磁気ディスク装置と異なる点は、ロード
ビーム変位拘束部材81がヘッドスライダ支持機構4と
一体となって移動することである。図11に示す中段配
置の変位拘束部材はその上下のアーム10に狭持されて
一体移動するものであり、最上段又は最下段の変位拘束
部材はアームと適宜の箇所、例えば回動支点でアームに
固定されていればよい。
【0040】ロードビーム変位拘束部材81は、ヘッド
スライダ位置決め性能の観点からできるだけ軽い方がよ
く、本実施形態においては、先端を細くすることにより
軽量化を行っている。また、本実施形態では、ロードビ
ーム変位拘束部材81はロードビーム20のディスク2
面垂直方向の変位を確実に拘束できる様に、即ち、ロー
ドビームに僅かの隙間を持って対向するように、その先
端においてロードビーム側に曲げ加工を施している(図
11の図示構造を参照)。
【0041】以上説明したように、本発明の実施形態
は、次のような基本的構成と、機能乃至作用を奏するこ
とが特徴となっている。即ち、ヘッドスライダ支持機構
において、その構成部品であるアームの長手方向先端
を、ロードビームが有するばね部よりもヘッドスライダ
側に配置することによりアーム先端をロードビームの変
位拘束部として用いる。衝撃印加時ロードビームは加わ
った衝撃力により大きく撓みヘッドスライダをディスク
面上から引き剥がそうとする力を発生する。
【0042】ロードビームのばね部よりもヘッドスライ
ダ側に延長されたアームの先端は衝撃印加時にロードビ
ームと接触し、ロードビームに加わった衝撃力を吸収す
る。これによりロードビームがヘッドスライダをディス
ク面上から引き剥がそうとする力が低減され、ヘッドス
ライダがより大きな衝撃に耐えることを可能にする。
【0043】また、ヘッドスライダ支持機構に新たにロ
ードビームの変位拘束用部品を付加することにより耐衝
撃性能の向上を図る。これにより現在のヘッドスライダ
支持機構の形状を大きく変更することなく、耐衝撃性能
の向上を図ることができる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、ヘッドスライダへの押
付荷重を増加させることなく、動作時における耐衝撃性
能を向上させることができ、また、ヘッド支持機構の慣
性質量の低減を行うことができ、磁気ディスク装置の信
頼性を向上させる効果がある。
【0045】更に、変位拘束部材の工夫された構造によ
りロードビームの曲げ加工作業に影響を及ぼさないよう
にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るヘッドスライダ
支持機構を示す図である。
【図2】FEMシミュレーションにおける解析条件を示
す概略図である。。
【図3】本発明の第1の実施形態に関する変位拘束部材
を持たないヘッドスライダ支持機構のFEMモデルであ
る。
【図4】本発明の第1の実施形態に関する変位拘束部材
を備えたヘッドスライダ支持機構のFEMモデルであ
る。
【図5】本発明の第1の実施形態で行ったFEMにおけ
る図3に示す51部の応答変位時刻暦を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態で行ったFEMにおけ
るスライダのディスク対向面中心部の応答変位時刻暦を
示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るヘッドスライダ
支持機構を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る磁気ディスク装
置を示す平面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る磁気ディスク装
置を示す断面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係る磁気ディスク
装置を示す平面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る磁気ディスク
装置を示す断面図である。
【図12】従来技術における磁気ディスク装置を示す図
である。
【図13】従来技術におけるヘッドスライダ支持機構の
一例を示す図である。
【符号の説明】
1 磁気ディスク装置 2 磁気ディスク 3 磁気ヘッドスライダ 4 ヘッドスライダ支持機構 5 ピボット 6 磁気ディスク 10 アーム 11 位置決め穴 12 変位拘束部材 13 ヘッドスライダ支持機構に追加された変位拘束部
材 20 ロードビーム 22 ディンプル 23 ばね部 24 支持部 25 フランジ 26 開口部 30 フレクシャ 41 空気膜を模擬した部材 51 ロードビームの支持部とばね部の境界であり衝撃
印加時ロードビームがもっとも大きく変位する部分 71 ロードビーム変位拘束部材 81 ヘッドスライダ支持機構と一体になって移動する
ロードビーム変位拘束部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 治英 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージ事業部内 Fターム(参考) 5D059 AA01 CA25 CA26 DA30 EA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドスライダを支持するフレクシ
    ャと、前記フレクシャを支持して前記磁気ヘッドスライ
    ダにディスク方向への荷重を与えるロードビームと、前
    記ロードビームを支持するアームと、を備えた磁気ヘッ
    ドスライダ支持機構であって、 前記ロードビームは前記アーム端部の近傍に開口部を有
    するばね部を形成し、 前記アームの先端に前記ばね部よりも前記磁気ヘッドス
    ライダ側に延長した延長部を設け、前記延長部により前
    記ロードビームの衝撃時変位を拘束し、 前記延長部の幅は前記開口部の移動方向の幅よりも小さ
    くすることを特徴とする磁気ヘッドスライダ支持機構。
  2. 【請求項2】 磁気ヘッドスライダを支持するフレクシ
    ャと、前記フレクシャを支持して前記磁気ヘッドスライ
    ダにディスク方向への荷重を与えるロードビームと、前
    記ロードビームを支持するアームと、を備えた磁気ヘッ
    ドスライダ支持機構であって、 前記ロードアームは前記アーム端部の近傍に開口部を有
    するばね部を形成し、 前記ロードビームの衝撃時変位を拘束するクランク形状
    の拘束部材は、その一端が前記アームに固定された前記
    ロードビームのディスク対向面側に固定され、その中間
    部が前記開口部を通過し、その他端部が前記ロードビー
    ムのディスク反対面で前記開口部から前記磁気ヘッドス
    ライダ側に亘って前記ロードビームと隙間を持って延び
    た端部であることを特徴とする磁気ヘッドスライダ支持
    機構。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の磁気ヘッドスラ
    イダ支持機構に磁気ヘッドスライダを取り付けた磁気ヘ
    ッド組立体。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のヘッド組立体を用いた
    磁気ディスク装置。
  5. 【請求項5】 磁気ヘッドスライダと、前記磁気ヘッド
    スライダを支持するとともに所定位置に移動させる磁気
    ヘッドスライダ支持機構と、を備えた磁気ディスク装置
    において、 前記磁気ヘッドスライダ支持機構は、磁気ヘッドスライ
    ダを支持するフレクシャと、前記フレクシャを支持して
    前記磁気ヘッドスライダにディスク方向への荷重を与え
    るロードビームと、前記ロードビームを支持するアーム
    と、を備え、 前記ロードビームは前記アーム端部の近傍にばね部を形
    成し、 前記ロードビームの全移動範囲に跨って配置されるとと
    もに前記ロードビームのばね部よりも前記磁気ヘッドス
    ライダ側に配置され、前記ロードビームの衝撃時変位を
    拘束する拘束部材を前記磁気ディスク装置に設置し、 前記拘束部材は複数のディスクにそれぞれ対応するロー
    ドビーム毎に設けたくし歯形状であることを特徴とする
    磁気ディスク装置。
  6. 【請求項6】 磁気ヘッドスライダと、前記磁気ヘッド
    スライダを支持するとともに所定位置に移動させる磁気
    ヘッドスライダ支持機構と、を備えた磁気ディスク装置
    において、 前記磁気ヘッドスライダ支持機構は、磁気ヘッドスライ
    ダを支持するフレクシャと、前記フレクシャを支持して
    前記磁気ヘッドスライダにディスク方向への荷重を与え
    るロードビームと、前記ロードビームを支持するアーム
    と、を備え、 前記ロードビームは前記アーム端部の近傍にばね部を形
    成し、 一端部が前記アーム上に固定されて前記アームと一体的
    に移動するとともに、先端部が前記ロードビームのばね
    部よりも前記磁気ヘッドスライダ側に延びて形成されて
    いる、前記ロードビームの衝撃時変位を拘束する拘束部
    材を設置し、 前記拘束部材の先端部は前記ロードビーム側に隙間を保
    持して曲げられ、 前記拘束部材は複数のディスクにそれぞれ対応するロー
    ドビーム毎に設けたくし歯形状であることを特徴とする
    磁気ディスク装置。
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