JP2003223771A - ヘッドスライダ支持機構及びヘッド組み立て体並びに記録再生装置 - Google Patents
ヘッドスライダ支持機構及びヘッド組み立て体並びに記録再生装置Info
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- JP2003223771A JP2003223771A JP2002016316A JP2002016316A JP2003223771A JP 2003223771 A JP2003223771 A JP 2003223771A JP 2002016316 A JP2002016316 A JP 2002016316A JP 2002016316 A JP2002016316 A JP 2002016316A JP 2003223771 A JP2003223771 A JP 2003223771A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ヘッドスライダ支持機構の耐衝撃性能向上にア
ーム板厚の増加は不可欠であるが、磁気ディスク装置の
寸法の制限からヘッド支持機構の背面同士が接触し、位
置決め特性の劣化、塵埃の発生を引き起こす。 【解決手段】ヘッドスライダ支持機構もしくは磁気ディ
スク装置において、アーム先端部を溶接等で反らせる、
もしくはアーム先端部の板厚を変化させる事ことによ
り、ヘッド支持機構の接触を回避させる。
ーム板厚の増加は不可欠であるが、磁気ディスク装置の
寸法の制限からヘッド支持機構の背面同士が接触し、位
置決め特性の劣化、塵埃の発生を引き起こす。 【解決手段】ヘッドスライダ支持機構もしくは磁気ディ
スク装置において、アーム先端部を溶接等で反らせる、
もしくはアーム先端部の板厚を変化させる事ことによ
り、ヘッド支持機構の接触を回避させる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報機器や家電製
品の外部記憶装置である磁気ディスク装置等の記録再生
装置、及びそれに用いるヘッドスライダ支持機構に関す
る。
品の外部記憶装置である磁気ディスク装置等の記録再生
装置、及びそれに用いるヘッドスライダ支持機構に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】磁気ディスク装置に何らかの原因により
衝撃が加わったとき、ヘッドスライダ支持機構にはディ
スクとピボットから衝撃が伝わる。この時、ピボットと
ディスクから衝撃を受けたヘッドスライダ支持機構はそ
の慣性力によりヘッドスライダをディスク上から引き剥
がそうとする。
衝撃が加わったとき、ヘッドスライダ支持機構にはディ
スクとピボットから衝撃が伝わる。この時、ピボットと
ディスクから衝撃を受けたヘッドスライダ支持機構はそ
の慣性力によりヘッドスライダをディスク上から引き剥
がそうとする。
【０００３】このような状態において、ヘッドスライダ
はヘッドスライダ支持機構から加わる押付荷重とヘッド
スライダに形成された浮上面に発生する負圧力によりデ
ィスクから離れることなく、安定浮上状態を保とうとす
るが、衝撃による慣性力が、それらの力よりも大きくな
ったとき、ヘッドスライダはディスクから離れる。
はヘッドスライダ支持機構から加わる押付荷重とヘッド
スライダに形成された浮上面に発生する負圧力によりデ
ィスクから離れることなく、安定浮上状態を保とうとす
るが、衝撃による慣性力が、それらの力よりも大きくな
ったとき、ヘッドスライダはディスクから離れる。
【０００４】ヘッドスライダがディスク上から離れた結
果、大きくたわんだヘッドスライダ支持機構は、その反
力としてディスクにヘッドスライダを押し付けるように
ヘッドスライダを移動させ、ヘッドスライダはディスク
上に引き戻される。このディスク上に引き戻されたヘッ
ドスライダはディスクに衝突し、ディスク、もしくはヘ
ッドスライダを破壊することがある。
果、大きくたわんだヘッドスライダ支持機構は、その反
力としてディスクにヘッドスライダを押し付けるように
ヘッドスライダを移動させ、ヘッドスライダはディスク
上に引き戻される。このディスク上に引き戻されたヘッ
ドスライダはディスクに衝突し、ディスク、もしくはヘ
ッドスライダを破壊することがある。
【０００５】このような不都合を改善するため、ヘッド
スライダ支持機構がヘッドスライダを押し付ける力を強
化することにより耐衝撃性能を高めるという手法が知ら
れている。また、非動作時はヘッドスライダをディスク
上から待避させることにより耐衝撃性能を向上させるロ
ード・アンロード機構が開発されている。
スライダ支持機構がヘッドスライダを押し付ける力を強
化することにより耐衝撃性能を高めるという手法が知ら
れている。また、非動作時はヘッドスライダをディスク
上から待避させることにより耐衝撃性能を向上させるロ
ード・アンロード機構が開発されている。
【０００６】ヘッド支持機構として、剛性を高めること
により、衝撃に対するヘッドジャンプ現象を抑えること
は、動作時のヘッドジャンプ現象を抑制するのに最も有
効である。剛性を高めるために、アームの板厚を厚くす
ることは有効な手段の一つであり、そのため、従来、デ
ィスク間で対となるヘッド支持機構のアーム同士はスペ
ーサを介し積層されるが、アームの板厚を厚くしアーム
の背中を接触させる構造が一部採用されている。
により、衝撃に対するヘッドジャンプ現象を抑えること
は、動作時のヘッドジャンプ現象を抑制するのに最も有
効である。剛性を高めるために、アームの板厚を厚くす
ることは有効な手段の一つであり、そのため、従来、デ
ィスク間で対となるヘッド支持機構のアーム同士はスペ
ーサを介し積層されるが、アームの板厚を厚くしアーム
の背中を接触させる構造が一部採用されている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スライ
ダを押し付ける荷重を強化することはロード・アンロー
ド動作に必要な力が増加してしまう不具合が発生する。
また、ロード・アンロード動作は動作時の耐衝撃性能に
は効果がない。
ダを押し付ける荷重を強化することはロード・アンロー
ド動作に必要な力が増加してしまう不具合が発生する。
また、ロード・アンロード動作は動作時の耐衝撃性能に
は効果がない。
【０００８】更に、アームの板厚を厚くし剛性を高める
手法は、ディスク間にヘッド支持機構を積層する関係か
ら、厚さに制約が生じる。また、制約解除のために、ア
ームの背中同士を接触させることは、接触状態が不安定
で、接触・非接触を繰り返すと、アーム間での磨耗によ
り、金属粉が発生し、磁気ディスク装置の損傷を引き起
こす危険が高くなる。また、接触状態と、非接触状態で
はその拘束条件の変化より、振動特性が変化し、ヘッド
支持機構における重要な機能である、ヘッド位置決め機
能が損なわれる場合がある。
手法は、ディスク間にヘッド支持機構を積層する関係か
ら、厚さに制約が生じる。また、制約解除のために、ア
ームの背中同士を接触させることは、接触状態が不安定
で、接触・非接触を繰り返すと、アーム間での磨耗によ
り、金属粉が発生し、磁気ディスク装置の損傷を引き起
こす危険が高くなる。また、接触状態と、非接触状態で
はその拘束条件の変化より、振動特性が変化し、ヘッド
支持機構における重要な機能である、ヘッド位置決め機
能が損なわれる場合がある。
【０００９】本発明は、これらの不都合を改善し、動作
時耐衝撃性能を大きく向上させ、これによって磁気ヘッ
ドスライダの信頼性を増し、装置としての耐久性能を向
上させた磁気ディスク装置を提案することを目的とす
る。
時耐衝撃性能を大きく向上させ、これによって磁気ヘッ
ドスライダの信頼性を増し、装置としての耐久性能を向
上させた磁気ディスク装置を提案することを目的とす
る。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記問題点
を解決するために、磁気ディスク装置実装時において対
となる、ヘッド支持機構のアーム部を溶接、プレス加工
等で反らせることにより、背中合わせになるアーム同士
の接触を回避し、アームの板厚を厚くすることの弊害を
排除し、アームの剛性を高めることによって、ヘッドジ
ャンプ現象の発生を抑え、さらには剛性の向上により、
振動特性を改善することを可能とする。
を解決するために、磁気ディスク装置実装時において対
となる、ヘッド支持機構のアーム部を溶接、プレス加工
等で反らせることにより、背中合わせになるアーム同士
の接触を回避し、アームの板厚を厚くすることの弊害を
排除し、アームの剛性を高めることによって、ヘッドジ
ャンプ現象の発生を抑え、さらには剛性の向上により、
振動特性を改善することを可能とする。
【００１１】アーム先端部を溶接、もしくはプレス加工
によりディスク方向に反らせることにより、背中合わせ
となるアーム同士の接触を意図的に避ける構造を採る。
このことにより、ディスク間隔を広げることなく、アー
ムの板厚を増加させ、ヘッド支持機構積層部において
は、アーム間に隙間なく、積層してあるにも関わらず、
中部および、先端部におけるアーム同士の接触による磨
耗発生から生ずる金属粉の発生防止、またアーム同士の
接触・非接触による振動特性の変化を排除することが可
能となる。
によりディスク方向に反らせることにより、背中合わせ
となるアーム同士の接触を意図的に避ける構造を採る。
このことにより、ディスク間隔を広げることなく、アー
ムの板厚を増加させ、ヘッド支持機構積層部において
は、アーム間に隙間なく、積層してあるにも関わらず、
中部および、先端部におけるアーム同士の接触による磨
耗発生から生ずる金属粉の発生防止、またアーム同士の
接触・非接触による振動特性の変化を排除することが可
能となる。
【００１２】また、アームを中部より先端付近において
板厚をハーフエッチ加工等で板厚を薄く変更することに
よりアーム同士の接触を廃止することにより磨耗による
金属粉の発生防止、アーム同士の接触・非接触による振
動特性の変化を排除することが可能となる。また、先端
部においてアームの板厚を薄くすることはヘッド支持機
構としての先端質量を低減することとなりヘッド支持機
構のヘッドジャンプ現象への耐力を高めることとなる。
板厚をハーフエッチ加工等で板厚を薄く変更することに
よりアーム同士の接触を廃止することにより磨耗による
金属粉の発生防止、アーム同士の接触・非接触による振
動特性の変化を排除することが可能となる。また、先端
部においてアームの板厚を薄くすることはヘッド支持機
構としての先端質量を低減することとなりヘッド支持機
構のヘッドジャンプ現象への耐力を高めることとなる。
【００１３】
【発明の実施の形態】記録再生装置の一例である磁気デ
ィスク装置の構成を図２に示す。
ィスク装置の構成を図２に示す。
【００１４】磁気ディスク装置１は、円盤型記録媒体で
あるディスク２と、このディスク２に情報を記録／再生
するヘッドスライダ３とこのヘッドスライダ３を支持す
るヘッドスライダ支持機構４により情報を記録・再生す
る装置である。尚、ヘッドスライダ３を備えたヘッドス
ライダ支持機構４をヘッド組み立て体と呼ぶ。
あるディスク２と、このディスク２に情報を記録／再生
するヘッドスライダ３とこのヘッドスライダ３を支持す
るヘッドスライダ支持機構４により情報を記録・再生す
る装置である。尚、ヘッドスライダ３を備えたヘッドス
ライダ支持機構４をヘッド組み立て体と呼ぶ。
【００１５】ヘッドスライダ３はディスク２面上をヘッ
ドスライダ３に形成された浮上面の形状により生まれる
圧力とヘッドスライダ支持機構４が有するばね機構によ
り与えられる押し付け力とが釣り合うことにより浮上量
を一定に保ちながら浮上している。
ドスライダ３に形成された浮上面の形状により生まれる
圧力とヘッドスライダ支持機構４が有するばね機構によ
り与えられる押し付け力とが釣り合うことにより浮上量
を一定に保ちながら浮上している。
【００１６】ヘッドスライダ支持機構４はピボット５に
積層され、ボイス・コイル・モータ６がサーボ信号を変
換し発生する力によりピボット５を回転中心として回転
することにより先端に取り付けられたヘッドスライダ３
を目標位置に位置決めする。
積層され、ボイス・コイル・モータ６がサーボ信号を変
換し発生する力によりピボット５を回転中心として回転
することにより先端に取り付けられたヘッドスライダ３
を目標位置に位置決めする。
【００１７】ヘッドスライダ支持機構４は図３に示すよ
うに一般にアーム１０とロードビーム２０、及びフレク
シャ３０の３つの部品からなる。
うに一般にアーム１０とロードビーム２０、及びフレク
シャ３０の３つの部品からなる。
【００１８】アーム１０はヘッドスライダ支持機構４を
ボイス・コイル・モータ６等からなるアクチュエータ部
と接合するための部材であり、ヘッドスライダ支持機構
４の回転中心となる位置決め穴１１をピボット５に通す
ことにより積層される。
ボイス・コイル・モータ６等からなるアクチュエータ部
と接合するための部材であり、ヘッドスライダ支持機構
４の回転中心となる位置決め穴１１をピボット５に通す
ことにより積層される。
【００１９】ロードビーム２０はアーム１０と溶接によ
り接合（支持）されており、ばね部２３と支持部２４を
備え、一般的に薄いステンレス鋼で構成される。
り接合（支持）されており、ばね部２３と支持部２４を
備え、一般的に薄いステンレス鋼で構成される。
【００２０】ばね部２３はロードビーム２０がディスク
２の記録面に対して垂直方向にばね性を確保するために
設けられており支持部２４に比べて柔軟になるよう構成
されている。それに対して、支持部２４はロードビーム
２０の剛性を確保する部分であり、フランジ２５等の加
工を施すことによりディスク２の記録面方向及び記録面
に対して垂直方向への剛性を確保している。
２の記録面に対して垂直方向にばね性を確保するために
設けられており支持部２４に比べて柔軟になるよう構成
されている。それに対して、支持部２４はロードビーム
２０の剛性を確保する部分であり、フランジ２５等の加
工を施すことによりディスク２の記録面方向及び記録面
に対して垂直方向への剛性を確保している。
【００２１】フレクシャ３０はヘッドスライダ３を柔軟
に支持するジンバル部を有し、ヘッドスライダ３からの
信号を磁気ディスク装置に搭載されている記録・再生用
ＩＣに伝達するための配線を備える。また、フレクシャ
３０はロードビーム２０と溶接により接合（支持）され
ており、ロードビーム２０が有するディンプル２２より
回転方向の柔軟性を保ちつつ、ヘッドスライダ３をディ
スクに対してディスク面垂直方向に押し付ける力を受け
る。
に支持するジンバル部を有し、ヘッドスライダ３からの
信号を磁気ディスク装置に搭載されている記録・再生用
ＩＣに伝達するための配線を備える。また、フレクシャ
３０はロードビーム２０と溶接により接合（支持）され
ており、ロードビーム２０が有するディンプル２２より
回転方向の柔軟性を保ちつつ、ヘッドスライダ３をディ
スクに対してディスク面垂直方向に押し付ける力を受け
る。
【００２２】ヘッドスライダ３はフレクシャ３０に接着
されておりフレクシャ３０上の配線と電気的に接合され
ている。ヘッドスライダ３はディスク２と対向する面に
ＡＢＳ（Air Bearing Surface）加工がされており、Ａ
ＢＳより生まれる圧力によってディスク２上を浮上し、
ディスク２上に記録された情報を記録・再生し、フレク
シャ３０が有する配線を通り磁気ディスク装置に情報を
伝達する。
されておりフレクシャ３０上の配線と電気的に接合され
ている。ヘッドスライダ３はディスク２と対向する面に
ＡＢＳ（Air Bearing Surface）加工がされており、Ａ
ＢＳより生まれる圧力によってディスク２上を浮上し、
ディスク２上に記録された情報を記録・再生し、フレク
シャ３０が有する配線を通り磁気ディスク装置に情報を
伝達する。
【００２３】図１は本発明を適用したヘッド組み立て体
の実施例を示す概略図である。
の実施例を示す概略図である。
【００２４】本発明はアーム１０の先端部１２をロード
ビーム２０の方向に溶接、プレス加工等によりロードビ
ーム２０がヘッドスライダ３を支持する面側に意図的に
反らせる構造であり、磁気ディスク装置実装時において
アーム背面同士の接触を抑制するものである。
ビーム２０の方向に溶接、プレス加工等によりロードビ
ーム２０がヘッドスライダ３を支持する面側に意図的に
反らせる構造であり、磁気ディスク装置実装時において
アーム背面同士の接触を抑制するものである。
【００２５】図４に示すようにアーム１０の先端の反り
はヘッド支持機構４単体としては大きく反っていてもヘ
ッドスライダ３をディスク２上に浮上させる際にはロー
ドビーム２０に力が加わるため、アーム１０の反り量は
低減する。
はヘッド支持機構４単体としては大きく反っていてもヘ
ッドスライダ３をディスク２上に浮上させる際にはロー
ドビーム２０に力が加わるため、アーム１０の反り量は
低減する。
【００２６】このことは、図５に示すようにアーム１０
に反りが存在しないヘッド支持機構４の場合、ヘッドス
ライダ３がディスク２上を浮上する際には、ロードビー
ム２０と逆側に反っていることを意味する。すなわち、
もし磁気ディスク装置１にヘッドスライダ支持機構４を
スペーサを介さずに実装し、アーム１０に反りを意図的
に設けない場合、製造工程のばらつきによる反り量の微
少な違いから、対となるヘッドスライダ支持機構４が接
触状態であったり、非接触状態であったり、状態が異な
る事になる。また、接触状態が不安定であり、接触・非
接触を繰り返す可能性が高い。
に反りが存在しないヘッド支持機構４の場合、ヘッドス
ライダ３がディスク２上を浮上する際には、ロードビー
ム２０と逆側に反っていることを意味する。すなわち、
もし磁気ディスク装置１にヘッドスライダ支持機構４を
スペーサを介さずに実装し、アーム１０に反りを意図的
に設けない場合、製造工程のばらつきによる反り量の微
少な違いから、対となるヘッドスライダ支持機構４が接
触状態であったり、非接触状態であったり、状態が異な
る事になる。また、接触状態が不安定であり、接触・非
接触を繰り返す可能性が高い。
【００２７】このことはすなわち、アーム１０同士の接
触による金属粉の発生の危険性を高めることになり、磁
気ディスク装置１の信頼性に悪影響を及ぼすことにな
る。アーム１０を意図的にロードビーム２０方向に反ら
せる構造では、ヘッドスライダ支持機構４の製造ばらつ
きにかかわらずアーム１０同士の背面が接触することは
なく、磁気ディスク装置１の信頼性を損なうことなく、
アーム１０の板厚を増加することができる。このことに
より、ヘッドスライダ支持機構４はヘッドジャンプ現象
に対する性能を向上することができ、そのことは磁気デ
ィスク装置１としての衝撃に対する信頼性を高めること
につながる。
触による金属粉の発生の危険性を高めることになり、磁
気ディスク装置１の信頼性に悪影響を及ぼすことにな
る。アーム１０を意図的にロードビーム２０方向に反ら
せる構造では、ヘッドスライダ支持機構４の製造ばらつ
きにかかわらずアーム１０同士の背面が接触することは
なく、磁気ディスク装置１の信頼性を損なうことなく、
アーム１０の板厚を増加することができる。このことに
より、ヘッドスライダ支持機構４はヘッドジャンプ現象
に対する性能を向上することができ、そのことは磁気デ
ィスク装置１としての衝撃に対する信頼性を高めること
につながる。
【００２８】また、アーム１０の反り量を調整すること
はヘッドスライダ支持機構４としての位置決め性能の向
上にも有益である。ヘッドスライダ支持機構４の位置決
め性能の向上として振動特性の改善は非常に重要な要素
であるが、特にヘッドスライダ支持機構４の振動モード
としてのねじれモードは位置決め性能の向上に大きな意
味を持つ。ねじれモードは、ヘッドスライダ支持機構４
がねじれた変形をするモードであり、この変形により、
ヘッドスライダ支持機構４に取り付けられたヘッドスラ
イダ３は位置決め方向に振動する。ねじれモードの振動
を抑制する方法はいくつか考えられるが最も有効な手段
の一つとして「モード変形形状の最適化」が挙げられ
る。
はヘッドスライダ支持機構４としての位置決め性能の向
上にも有益である。ヘッドスライダ支持機構４の位置決
め性能の向上として振動特性の改善は非常に重要な要素
であるが、特にヘッドスライダ支持機構４の振動モード
としてのねじれモードは位置決め性能の向上に大きな意
味を持つ。ねじれモードは、ヘッドスライダ支持機構４
がねじれた変形をするモードであり、この変形により、
ヘッドスライダ支持機構４に取り付けられたヘッドスラ
イダ３は位置決め方向に振動する。ねじれモードの振動
を抑制する方法はいくつか考えられるが最も有効な手段
の一つとして「モード変形形状の最適化」が挙げられ
る。
【００２９】これは、ヘッドスライダ支持機構４の構造
を変更することによってモード変形形状を変更すること
により、ヘッドスライダ支持機構４としての変形が大き
くとも、ヘッドスライダ３が変位しないようにモード形
状を最適化し、モードの励振の大小に関わらず、ヘッド
スライダ３が振動しないように制御するものである。
を変更することによってモード変形形状を変更すること
により、ヘッドスライダ支持機構４としての変形が大き
くとも、ヘッドスライダ３が変位しないようにモード形
状を最適化し、モードの励振の大小に関わらず、ヘッド
スライダ３が振動しないように制御するものである。
【００３０】この「モード変形形状の最適化」に対し
て、アーム１０の反り量調節は有効な因子のひとつであ
る。このことは、ヘッドスライダ支持機構４の形を決定
した後も反り量の調整により「モード変形形状の最適
化」を行える事を意味し、ヘッドスライダ支持機構４の
振動特性を調整する重要な因子となりうるものである。
これらのことより、アーム１０の先端を反らせることに
より、ヘッドスライダ支持機構４は耐衝撃性能と位置決
め性能を向上させることができ、ヘッド支持機構４の性
能を大きく向上させることができる。
て、アーム１０の反り量調節は有効な因子のひとつであ
る。このことは、ヘッドスライダ支持機構４の形を決定
した後も反り量の調整により「モード変形形状の最適
化」を行える事を意味し、ヘッドスライダ支持機構４の
振動特性を調整する重要な因子となりうるものである。
これらのことより、アーム１０の先端を反らせることに
より、ヘッドスライダ支持機構４は耐衝撃性能と位置決
め性能を向上させることができ、ヘッド支持機構４の性
能を大きく向上させることができる。
【００３１】アーム１０先端部の反り量は、ヘッドスラ
イダ支持機構４が磁気ディスク装置１に実装時に対とな
るヘッドスライダ支持機構４に先端部において接触しな
い事が重要であるが、あまりにアーム１０先端部を反ら
せると、ディスク２に対するアーム１０先端の隙間が減
少し、衝撃が加わった際にアーム１０先端がディスク２
と接触する危険性が高まる。よって、アーム１０先端部
の反り量は磁気ディスク装置１実装時においてアーム板
厚の１０％〜３０％程度が望ましい。このためには、ヘ
ッドスライダ支持機構４が単体の状態ではアーム１０先
端部が位置決め穴１１を基準面としてアーム１０板厚の
２０％〜５０％程度反っている必要がある。
イダ支持機構４が磁気ディスク装置１に実装時に対とな
るヘッドスライダ支持機構４に先端部において接触しな
い事が重要であるが、あまりにアーム１０先端部を反ら
せると、ディスク２に対するアーム１０先端の隙間が減
少し、衝撃が加わった際にアーム１０先端がディスク２
と接触する危険性が高まる。よって、アーム１０先端部
の反り量は磁気ディスク装置１実装時においてアーム板
厚の１０％〜３０％程度が望ましい。このためには、ヘ
ッドスライダ支持機構４が単体の状態ではアーム１０先
端部が位置決め穴１１を基準面としてアーム１０板厚の
２０％〜５０％程度反っている必要がある。
【００３２】図６は本発明を適用したヘッド組み立て体
の実施例を示す概略図である。
の実施例を示す概略図である。
【００３３】本発明におけるヘッドスライダ支持機構４
は、アーム１０の先端部１１にハーフエッチ加工等を施
すことにより、アーム１０の板厚を長手方向の中央部付
近から変化させている。この様にヘッドスライダ３側の
板厚を薄くすることにより磁気ディスク装置実装時にお
いて向かい合うヘッドスライダ支持機構４同士を積層し
てもアーム１０の先端部１１が接触することなく、磁気
ディスク装置の信頼性を損なうことがない。また、アー
ム１０の板厚をピボット５側では厚く、ロードビーム２
０側では薄く設定する事により、根元部の剛性を高めつ
つ、先端質量を低減する事が可能となる。このことは、
ヘッドスライダ３のジャンプ現象に対する耐衝撃性能を
高めるためには非常に有効である。
は、アーム１０の先端部１１にハーフエッチ加工等を施
すことにより、アーム１０の板厚を長手方向の中央部付
近から変化させている。この様にヘッドスライダ３側の
板厚を薄くすることにより磁気ディスク装置実装時にお
いて向かい合うヘッドスライダ支持機構４同士を積層し
てもアーム１０の先端部１１が接触することなく、磁気
ディスク装置の信頼性を損なうことがない。また、アー
ム１０の板厚をピボット５側では厚く、ロードビーム２
０側では薄く設定する事により、根元部の剛性を高めつ
つ、先端質量を低減する事が可能となる。このことは、
ヘッドスライダ３のジャンプ現象に対する耐衝撃性能を
高めるためには非常に有効である。
【００３４】図７は本発明を適用した磁気ディスク装置
の実施例を示す概略図である。
の実施例を示す概略図である。
【００３５】本実施例はヘッド支持機構４を積層して搭
載した磁気ディスク装置の断面図である。
載した磁気ディスク装置の断面図である。
【００３６】積層して搭載されたヘッドスライダ支持機
構４は積層部５０においては対になるヘッドスライダ支
持機構４と接触しているが、アーム１０の先端部１１を
ディスク２側に反らしているためにアーム１０の先端部
１１寄りでは対になるヘッドスライダ支持機構４と接触
していない。磁気ディスク装置内にて対となるヘッドス
ライダ支持機構４同士が外乱等で変形の大きいアーム１
０の先端部１１が接触・非接触を繰り返す事を避ける
が、対となるヘッドスライダ支持機構４が根元において
接触している事はアーム１０の板厚増加を行うためには
止むを得ず、根元部での接触は接触状態も安定してお
り、かつ、接触により衝撃が加わった際互いのアーム１
０の変位を抑える事が可能である。よって、本発明の利
点を有効に活用するためにはアーム１０長手方向長さの
半分よりヘッドスライダ３寄りにおいては非接触状態と
し、積層部よりにおいては接触状態としておくのがよ
い。
構４は積層部５０においては対になるヘッドスライダ支
持機構４と接触しているが、アーム１０の先端部１１を
ディスク２側に反らしているためにアーム１０の先端部
１１寄りでは対になるヘッドスライダ支持機構４と接触
していない。磁気ディスク装置内にて対となるヘッドス
ライダ支持機構４同士が外乱等で変形の大きいアーム１
０の先端部１１が接触・非接触を繰り返す事を避ける
が、対となるヘッドスライダ支持機構４が根元において
接触している事はアーム１０の板厚増加を行うためには
止むを得ず、根元部での接触は接触状態も安定してお
り、かつ、接触により衝撃が加わった際互いのアーム１
０の変位を抑える事が可能である。よって、本発明の利
点を有効に活用するためにはアーム１０長手方向長さの
半分よりヘッドスライダ３寄りにおいては非接触状態と
し、積層部よりにおいては接触状態としておくのがよ
い。
【００３７】図８はヘッドスライダ支持機構４を積層し
て搭載した磁気ディスク装置の断面図であり、ヘッドス
ライダ支持機構４が有する利点を有効に活用した例であ
る。
て搭載した磁気ディスク装置の断面図であり、ヘッドス
ライダ支持機構４が有する利点を有効に活用した例であ
る。
【００３８】図９は本発明を適用した磁気ディスク装置
の実施例を示す概略図である。本実施例はヘッドスライ
ダ支持機構４をスペーサ７を介し、積層して搭載した磁
気ディスク装置であり、更に、アーム１０間において全
面に減衰材５１を取り付けているものである。このこと
により、アーム１０の上下方向の振動を抑制する事がで
き、ヘッドスライダ支持機構４の振動特性、及び耐衝撃
性能を向上する事が出来る。
の実施例を示す概略図である。本実施例はヘッドスライ
ダ支持機構４をスペーサ７を介し、積層して搭載した磁
気ディスク装置であり、更に、アーム１０間において全
面に減衰材５１を取り付けているものである。このこと
により、アーム１０の上下方向の振動を抑制する事がで
き、ヘッドスライダ支持機構４の振動特性、及び耐衝撃
性能を向上する事が出来る。
【００３９】図１０は本発明を適用した磁気ディスク装
置の実施例を示す概略図である。本実施例はヘッドスラ
イダ支持機構４を積層して搭載した磁気ディスク装置で
あり、更に、アーム１０の先端部１１が反る事によって
生じる隙間に減衰材５１を取り付けているものである。
このことにより、アーム１０の上下方向の振動を抑制す
る事ができ、ヘッドスライダ支持機構４の振動特性、及
び耐衝撃性能を向上する事が出来る。
置の実施例を示す概略図である。本実施例はヘッドスラ
イダ支持機構４を積層して搭載した磁気ディスク装置で
あり、更に、アーム１０の先端部１１が反る事によって
生じる隙間に減衰材５１を取り付けているものである。
このことにより、アーム１０の上下方向の振動を抑制す
る事ができ、ヘッドスライダ支持機構４の振動特性、及
び耐衝撃性能を向上する事が出来る。
【００４０】図１１は図９同様、本発明を適用した磁気
ディスク装置の実施例を示す概略図である。
ディスク装置の実施例を示す概略図である。
【００４１】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、ヘッドスライダ押付荷重を増加させることなく、
動作時耐衝撃性能を向上させることができ、磁気ディス
ク装置の信頼性を向上させる効果がある。
ので、ヘッドスライダ押付荷重を増加させることなく、
動作時耐衝撃性能を向上させることができ、磁気ディス
ク装置の信頼性を向上させる効果がある。
【図１】本発明の一実施例であるヘッドスライダ支持機
構の概略図である。
構の概略図である。
【図２】磁気ディスク装置の概略図である。
【図３】ヘッドスライダ支持機構の一例を示す概略図で
ある。
ある。
【図４】本発明の実施例であるヘッドスライダ支持機構
のヘッドロード時とアンロード時の形状を示す。
のヘッドロード時とアンロード時の形状を示す。
【図５】従来のヘッドスライダ支持機構におけるヘッド
ロード時とアンロード時の形状を示す。
ロード時とアンロード時の形状を示す。
【図６】本発明の実施例２に説明するヘッドスライダ支
持機構の概略図である。
持機構の概略図である。
【図７】本発明の実施例３に説明する磁気ディスク装置
の概略図である。
の概略図である。
【図８】本発明の実施例３に説明する磁気ディスク装置
の概略図である。
の概略図である。
【図９】本発明の実施例４に説明する磁気ディスク装置
の概略図である。
の概略図である。
【図１０】本発明の実施例５に説明する磁気ディスク装
置の概略図である。
置の概略図である。
【図１１】本発明の実施例５に説明する磁気ディスク装
置の概略図である。
置の概略図である。
１…磁気ディスク装置、２…磁気ディスク、３…磁気ヘ
ッドスライダ、４…ヘッドスライダ支持機構、５…ピボ
ット、６…磁気ディスク、７…スペーサ、１０…アー
ム、１１…位置決め穴、１２…アーム先端部、２０…ロ
ードビーム、２２…ディンプル、２３…ばね部、２４…
支持部、２５…フランジ、３０…フレクシャ、５０…積
層部、５１…減衰材。
ッドスライダ、４…ヘッドスライダ支持機構、５…ピボ
ット、６…磁気ディスク、７…スペーサ、１０…アー
ム、１１…位置決め穴、１２…アーム先端部、２０…ロ
ードビーム、２２…ディンプル、２３…ばね部、２４…
支持部、２５…フランジ、３０…フレクシャ、５０…積
層部、５１…減衰材。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 高橋 治英
神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会
社日立製作所ストレージ事業部内
(72)発明者 小島 康生
神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会
社日立製作所ストレージ事業部内
Ｆターム(参考） 5D059 AA01 BA01 CA25 CA26 DA26
EA12
Claims (6)
- 【請求項１】ヘッドスライダを支持するジンバル部と、
前記ヘッドスライダに対してディスク面垂直方向に荷重
を与えるロードビーム部と、このロードビーム部を支持
するアーム部とを備え、前記アーム部の前記ヘッドスラ
イダ方向先端を前記ヘッドスライダを支持する面側に反
らせたヘッドスライダ支持機構。 - 【請求項２】前記アーム部の前記ヘッドスライダ方向最
先端部の反り量を前記アーム部後端に設ける前記ヘッド
スライダ支持機構の回転中心となる位置決め穴を基準面
として規定し、アーム板厚の２０〜５０％とする請求項
１記載のヘッドスライダ支持機構。 - 【請求項３】ヘッドスライダを支持するジンバル部と、
前記ヘッドスライダに対してディスク面垂直方向に荷重
を与えるロードビーム部と、このロードビーム部を支持
するアーム部とを備え、前記アーム部の長手方向中央部
より前記ヘッドスライダ方向の厚みを変更するヘッドス
ライダ支持機構。 - 【請求項４】ヘッドスライダと、請求項１乃至３何れか
１項記載のヘッドスライダ支持機構とを備えたヘッド組
み立て体。 - 【請求項５】情報を記録する円板型記録媒体と、 この記録媒体に情報を読み書きする磁気ヘッドスライダ
と、この磁気ヘッドスライダを支持するジンバル部と、
ヘッドスライダに対してディスク面垂直方向に荷重を与
えるロードビーム部と、このロードビーム部を支持しア
ーム部とを備え、前記アーム部の前記ヘッドスライダ方
向先端を前記ヘッドスライダを支持する面側に前記アー
ム板厚の１０〜３０％反らせたヘッド組み立て体と、を
備えた記録再生装置。 - 【請求項６】前記記録媒体を積層して前記ヘッド組み立
て体を複数備えた記録再生装置であって、前記記録媒体
間に対となるヘッド組み立て体の前記アーム部同士の間
に減衰材を実装した請求項５記載の記録再生装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002016316A JP2003223771A (ja) | 2002-01-25 | 2002-01-25 | ヘッドスライダ支持機構及びヘッド組み立て体並びに記録再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002016316A JP2003223771A (ja) | 2002-01-25 | 2002-01-25 | ヘッドスライダ支持機構及びヘッド組み立て体並びに記録再生装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003223771A true JP2003223771A (ja) | 2003-08-08 |
Family
ID=27742727
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002016316A Pending JP2003223771A (ja) | 2002-01-25 | 2002-01-25 | ヘッドスライダ支持機構及びヘッド組み立て体並びに記録再生装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003223771A (ja) |
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-
2002
- 2002-01-25 JP JP2002016316A patent/JP2003223771A/ja active Pending
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