JP2002333911A - 生産計画立案方法 - Google Patents
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-
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Abstract
量を適正化して操業制約や操業コストを満足させる事が
可能な生産計画を効率よく立案する。 【解決手段】 製造基準期日別で、特性別に注文製造量
を集約した集約結果を各工程での製造処理能力の関係に
おいて過不足状態の評価を行い、評価に基づいて注文製
造品とその製造量を修正し、これに基づいて製造ロット
の構成を決定し、これを基に基準工程における各製造ロ
ットの製造予定日を決定し、決定した製造予定日から各
工程での製造予定期日と製造量を計算し、この計算結果
と注文製造品の各工程での製造基準期日との関係を評価
し、各工程の製造バランスの評価を行ない、決定した製
造ロット、製造予定日の修正が必要か否かを決定し、修
正が必要な場合には製造ロット、製造予定日の修正を行
い、これを基にして各製造ロットも製造条件の詳細設計
と製造ロット内での製造順番を決定する。
Description
て製造する際における生産計画の立案方法に関するもの
である。
ことは、製造工程の生産性を向上し、しかも、製造コス
トを低減するためには重要なものである。このため、近
年、この生産計画を人手に頼らずコンピュータを利用し
て自動的に、且つ、容易に立案する方法が種々提案され
ている。この生産計画立案方法として、例えば、特開2
000ー176634公報の提案がある。これは、高炉
で製造して銑鉄を製造する製品の成分になるように調整
し、この成分調整された溶鋼を連鋳機で鋳造してスラブ
にする製鋼工程を有する鉄鋼製造業が対象となってお
り、その製鋼工程の操業条件から鋳造設備での鋳造枠、
すなわち、製造ロット枠を予め決めておき、この決めた
鋳造枠に対して、注文の有った製品(注文品)を割り付
けて鋳造する方法である。
操業条件を基にして、予め決められた鋳造枠に注文品を
割り付けるため、注文の納期や在庫量の適正化を図り難
いものであり、特に、注文の品種が多い場合において、
各注文品に対して納期を満足し、在庫量の適正化を図る
ための最適製造ロット構成で、しかも、比較的長期間
(1週間程度)の生産計画を立案するのは大変に難しい
ものであった。更に、納期や在庫量を適正化するために
製造ロット(鋳造枠)を修正すると、ひとつの修正が他
の製造ロットの構成やスケジュールに影響を及ぼすた
め、修正負荷が高くなり過ぎる問題を有するものであっ
た。本発明は、この様に、1週間程度であっても、多品
種の注文に対して、納期を満足し在庫量を適正化して操
業制約や操業コストを満足させる事が可能な生産計画を
効率よく立案することを課題とするものである。
するためになされたものであり、その手段1は、複数工
程を経て製品を製造する際に、製造ロット単位の製造を
行なう予め設定した工程を基準として生産計画を立案す
る方法において、注文製造品の特性と、注文納期日から
求めた各工程の製造基準期日と、注文製造量とから、製
造基準期日別で、且つ、注文製造品の特性別に注文製造
量を集約するステップと、前記集約した製造基準期日
別、特性別の注文製造量が各工程での製造処理能力の関
係において過不足状態の評価を行い、該評価に基づいて
生産対象となる注文製造品とその製造量を決定するステ
ップと、該修正決定した製造基準期日別、特性別の注文
製造品とその製造量に基づいて注文に紐付いた製造ロッ
トの構成を決定し、これを基に前記基準工程における各
製造ロットの製造予定日を決定するステップと、前記決
定した各製造ロットの製造予定日から各工程での製造予
定期日とその製造量を計算し、この計算結果と注文製造
品の各工程での製造基準期日との関係を評価して、前記
決定した製造ロット、製造予定日の修正が必要か否かを
決定し、修正が必要な場合には製造ロット、製造予定日
の修正を実行するステップと、前記修正、又は修正の必
要がなかった製造ロット、製造予定日を基にして、該各
製造ロットの製造条件の詳細製造条件の設計を行なうと
共に、その製造ロット内での製造順番を決定するステッ
プとを有する生産計画立案方法である。これにより、納
期日に基づき注文を徐々に製造ロットの形に集約し、且
つ、途中段階で、仕掛品のバランスなどの評価を行い、
その時点で修正し、次のステップへ移行することで、生
産計画の精度を向上させることが可能となる。
ロットを、同一の特性を有する注文から構成する部分製
造ロットとそれ以外の製造ロットに区分し、前記製造ロ
ットの編成、修正を前記部分ロット単位に行う生産計画
立案方法である。これにより、製造ロットを構成する前
に相対的に設計が容易な部分ロットを構成し、この段階
でバランス評価を実施することが可能であるため、早期
に生産計画の評価が可能となり、生産計画の立案作業の
後半での手介入を未然に防止し、精度の高い生産計画を
効率的に立案することが可能となる。手段3は、前記手
段1、2に記載の製造ロット、製造予定日の修正は、各
工程の製造バランスを満足させるため、前記製造ロット
に紐付けられている注文製造品の除外、入れ替え、製造
ロットに紐付いていない注文製造品を製造ロットへの組
み込み、或いは、製造ロットそのものの変更、製造ロッ
トの製造予定日の修正である生産計画立案方法である。
注文製品の構成変更、製造ロットそのものの変更、或い
は、製造ロットの製造予定日の変更があった場合に、再
度、前記決定した製造ロットを構成する注文製品につい
て、各工程での製造予定期日とその製造量を計算し、こ
の計算結果と注文製品の納期日の関係を評価し、更に、
各工程の製造バランスの評価を行ない、前記決定した製
造ロット、製造予定日の修正が必要か否かを決定する生
産計画立案方法である。手段5は、前記手段1〜4に記
載の製造ロット、製造予定日を評価して、この評価に基
づいて製造ロット、製造予定日の修正の要否を決定する
際に、各工程における製造途中の仕掛注文製品とその数
量を求め、この求めた仕掛注文製品とその数量を加味す
る生産計画立案方法である。
程、熱間圧延工程を有する鉄鋼製造業の生産計画の立案
方法を例にして説明する。鉄鋼製造業においては、転炉
等で溶けた銑鉄に対して成分の調整を行って溶鋼とし、
連鋳機等で該溶鋼をスラブ等の鋼材に鋳造する製鋼工程
が、製造物に注文が紐付いている最初の工程であり、注
文納期を決定する上で重要な工程であるため、以下では
製鋼工程を主要工程として一週間の生産計画を立案する
場合を例として説明する。立案した結果は、一週間分の
製鋼工程のロットの構成と、ロットごとの製造ラインと
製造日時が決められた製造スケジュールであり、ロット
には注文が紐付いているだけでなく、製造される鋼材が
紐付いており、鋼材の化学成分や寸法や質量、チャージ
の精錬やキャストの鋳造などの製鋼工程内の各プロセス
の処理内容など製造に必要な情報を製造命令として設計
してある。なお、すべてのロットについて製造命令を設
計せず、週の後半にスケジュールされるロットは注文が
紐付いているようにしてもよい。
ック図及び図2に示すフローチャートを参照して説明す
る。図中、1は注文情報データベースであり、注文の番
号、製品の規格や寸法などの製品仕様、注文量(個数や
質量)、納期日、さらにはその注文の製造工程の経路、
各製造工程毎の製造基準期日や要求処理プロセス等の注
文情報を記憶している。尚、1つの注文であっても納期
日が複数に分割されている場合には、注文量や製造基準
期日も分割した納期日に対応した個数分だけ保持してい
る。また、前記製造基準期日は、製造基準日設定部18
で算定するものであり、例えば、各工程で製造するため
に要する標準の時間、即ち、標準工期を、納期日から各
工程を製造の逆順にたどって減算して求めるものであ
る。2は前記製鋼工程、熱間圧延工程毎に注文を一次集
約するための注文一次集約部であり、前記注文情報デー
タベース1に記憶している全ての注文品のうち、未計画
なもの、あるいは、注文された量のうち一部分が未計画
な注文を選択し、その選択した注文品の注文情報の1項
目である各工程の製造基準期日と、製造ロットへの注文
組み込みの最重要条件である製造品の特性の2つを軸と
する表形式に、注文を各工程毎に一次集約する(ステッ
プ101)。
タベース3に渡して記憶させる。なお、製造品の特性と
は、同一製造ロットに組み込むすべてあるいは大半の注
文あるいは製造品が有する特性であり、すなわち製造ロ
ットを特徴づけるキーでもあり、そのキーは、製造品の
規格や寸法や形状などの製品仕様であったり、製造工程
内の処理プロセスであったり、納品先(注文先)であっ
たり、それらの組み合わせであったりする。
(脱ガス装置等)において、多量の溶鋼(200トン〜
300トン程度)を1つの単位(1チャージ)として成
分調整などの処理を施している。この結果、1チャージ
の溶鋼には複数の注文が混在する場合がある。このた
め、溶鋼の処理方法や炭素当量や添加合金種類などの化
学成分を組み合わせて表現した鋼種という製造上の仕様
が製鋼工程のロットを設計する上で最も重要な特性であ
るため、本例では、鋼種を注文一次集約のための製鋼工
程の製造ロットの特徴を示すキーとする。表1に製鋼工
程における注文一次集約の結果の例を示す。なお、例え
ば熱間圧延工程では鋼材の厚みや巾や加工強度がロット
を特徴づけるキーとなり、出荷工程では納品先(注文
先)がロットを特徴づけるキーとなる。このように各工
程ごとに製造品の特性を決める値やその範囲や内容は事
前に決定される。また、注文一次集約をする際に、製鋼
工程と熱間圧延工程の2つの工程の両方をまとめて生産
計画するような場合には、2つの工程の製造品の特性を
組み合わせたものを新たなキーとしてもよい。
まだ製造ロットの形にはなっておらず、単に製造基準期
日と製造ロットの特性を示すキーの2軸に基づいて注文
を集めて区分しただけの状態である。4は、注文一次集
約情報データベース3に記憶した各工程別の注文一次集
約結果を取り込み、これを修正する注文一次集約修正部
である。この取り込んだ各工程別の注文一次集約結果か
ら各工程の製造基準日ごとの製造処理量、計画対象期間
(一週間など)の製造処理量の総計を算出し、この算出
した各製造処理量と予め入力している工程別の製造処理
能力(設備の休止予定計画を加味した製造処理量)と比
較して評価する。そして、工程の処理量がその工程の処
理能力を越える場合は、注文情報の納期日や予め調査・
集計してある鋼種別の在庫量情報や注文情報の納期日な
どを基にして、どの注文、あるいは集約された注文全体
の製造を遅らせるかについて決定する。つまり、納期日
の最も遅い注文を遅らせたり、在庫量の最も多い鋼種の
注文を遅らせる。また、逆に、工程の処理量が予め設定
した値以下の場合は、その工程の設備稼働率が低くなり
非効率であるため、納期日の遅い注文を早めに製造する
ように前倒しして、その工程が一定の処理量を担保する
ように修正を行う(ステップ102)。そして、この修
正結果を注文一次集約修正情報データベース5に記憶す
る。
スケジュールを決定する決定部であり、注文情報データ
ベース1に記憶した注文情報、注文一次集約修正情報デ
ータベース5に記憶した注文一次集約結果の修正情報を
取り込み、この修正情報と予め設定された各工程の操業
制約条件、操業コストなども取り込んで、これらの条件
を満たすように注文を集めてひとつの集合体とすること
により主要工程である製鋼工程の製造ロットの構成を決
定する。この時、同時に他の工程、即ち、熱間圧延工程
における製造ロットのキーである鋼材の厚みや巾、ある
いは総圧延長などの製造条件を満足するように注文を集
めて、製鋼工程と熱間圧延工程の両製造ロットを同時に
決定してもよい。なお、1つの製鋼工程の製造ロットに
複数の熱間圧延工程の製造ロットを対応させてもよい
し、その逆でもよい。
る毎に、あるいは、複数又はすべての製造ロットの構成
を決定すると、その決定した製造ロットの製造ラインと
製造日を表現するスケジュールを、予め入力している設
備処理量計画や設備休止計画、操業制約、操業コストな
どを基にして決定する(ステップ103)。この製造ス
ケジュールを決定した製造ロットについては、その製造
ロットの構成及びスケジュールを製造ロット構成結果情
報データベース7に記録、保持する。尚、この製鋼工程
における製造ロットとは、連鋳機で連続的に鋳造する事
が出来る1つもしくは複数のチャージの集合体であり、
これをキャストと呼ぶ。
トの構成を決定する具体例を以下に述べる。先ず、製鋼
工程での操業制約として、1チャージの質量の範囲が設
備条件などに基づき事前に決められており、例えば、1
50トンから200トンの間とする。また、操業コスト
の観点からは、できるかぎり200トンに近い量で製造
する。なお、本例の説明では判りやすくするために歩留
まりは考慮しないが、実際のシステムにおいては、歩留
まりを考慮することが好ましい。例えば、注文一次集約
情報データベース3に記憶されている注文一次集約結果
が、表1に示すように、製造基準期日として6月1日に
A鋼種の注文の合計が1000トンあった場合には、5
チャージから成る1つのキャストを構成し、6月1日以
前に製造するようにスケジュール配置すればよい。しか
し、ここで新たに、1つのキャスト内のA鋼種の最大チ
ャージ数(連々鋳数)が4チャージとする操業制約が有
る場合には、1つのキャストとする事が出来ないため
に、A鋼種は2つのキャストに分割することになる。こ
の2つのキャストは、4チャージと1チャージとする解
も存在するが、操業コスト的に連々鋳(連鋳機で連続的
に鋳造する状態)を出来る限り多くする様にするのが好
ましいため、3チャージと2チャージにする解を採用す
る。
約修正情報においてA鋼種の製造基準期日が6月1日に
おいて1000トン、6月3日にも1000トンあった
場合には、1日と3日を合算した2000トンを対象と
して、各キャストのチャージを3チャージ、4チャー
ジ、3チャージとしてもよい。この場合には4チャージ
のキャストには、6月1日と6月3日の製造基準期日の
注文が混在しているので、このキャストは6月1日より
も以前にスケジュール配置する。なお、合算する日付の
範囲が広くなると、キャストは大きくなるが、在庫は増
加するため、範囲の広さは事前に規則を決めておく事が
好ましい。
合、製造ロットは5チャージとなるが、1チャージを2
00トンとして合計で1000トンの溶鋼の内、100
トンは注文の紐付かない鋼材(余材と呼ぶ)を製造する
ようにしてもよいし、1チャージを190トンとして余
材を製造しないようにしてもよい。また、C鋼種の注文
が6月3日に6000トンある場合、これを1日で製造
してしまうと、他の鋼種の納期遅れやC鋼種の製造に使
用する設備ばかりが稼動するなど設備使用の偏りなどを
引き起こすため、2000トン程度に分割して製造する
ようにスケジュール配置する。また、1つのキャストに
異なる鋼種のチャージを混在させることが可能な場合に
は、例えばA鋼種3チャージ、B鋼種5チャージの合計
8チャージから成るキャストを製造ロットとしてもよ
い。
集めて決定され、その結果は、どの製造ロットにどの注
文がいくらの量だけ紐付いているか、そして、その製造
ロットはどの製造ライン(どの連続鋳造機)で、いつ製
造されるかという情報で表現される。
に記憶した前記構成した製造ロットと製造スケジュール
と、注文情報データベース1に記憶した注文情報を取り
込んで製造予定期日情報の作成、製造量の予測及びその
評価をするロット評価部である。まず、製造ロット構成
結果情報データベース7から取り込んだ各製造ロットと
製造スケジュールの情報を基に、製鋼工程における各製
造ロットの製造予定日を算出し、更に、この製造予定日
を各製造ロットに紐付いている注文品の製鋼工程の製造
予定期日とする。さらに、その注文品の製鋼工程より後
方の最終工程(出荷工程)に至るまでの全工程における
製造予定期日を、予め決められた工程ごとの標準工期や
設備稼働計画などを基にして、製鋼工程の製造予定期日
に順に日数を加算することによって算出する。1つの注
文の注文量が多い場合や少量づつ分割して出荷をする場
合などでは、1つの注文が複数の製造ロットに分割され
て紐付けられることがある。さらに、分割された注文の
一部の量は、すでに製造中であり生産計画対象外である
場合も存在する。上述ような場合においても、表2に示
すように予定期日情報を保持すればよい。表2では1つ
の注文を製造進度(どの工程まで製造が完了したかを示
す指標)の違いを日別にまとめて、横軸に分割して記述
している。この分割単位ごとに、それぞれの工程の製造
予定期日を算出して製造予定期日情報データベース9に
記憶する。
ら取り込んだ、注文品毎に設定された工程別の製造予定
期日情報と予め入力した各工程の設備稼働計画から求め
た各工程の設備稼働量に基づいて、日別、工程別の在庫
量や製造予定量を算出する。この算出した日別、工程別
の製造予定量に関するバランス表の例を表3に示す。表
3のバランス表では縦軸に製鋼工程、熱間圧延工程、精
整工程、出荷工程の4つの工程を順に並べているが、す
べての注文品が4つの工程を通過するわけではなく、例
えば精整工程を経由せずに熱間圧延工程の後、出荷工程
へ進む注文品もある。各工程毎に製造予定量と設備稼働
量を記載している。製造予定量は注文品ごとに設定した
工程ごとの製造予定期日を参照して、工程別、期日別に
集計した量である。設備稼働量は、例えば月次計画など
で予め設定された工程ごとの設備の稼動量、すなわち工
程別の処理計画量である。これにより在庫の変動や設備
能力などを検証できる。例えば、6月1日の熱間圧延工
程では製造予定量が設備稼働量を1000トン上回り、
この量だけの仕掛品在庫が発生することがわかる。この
時、仕掛品在庫として製造を後回しされる注文品は注文
情報の1項目である製造基準期日の遅いものから選択す
るが、製造基準期日が6月1日より遅いものが1000
トン分なければ、その分量だけ納期遅れを起こす可能性
があると評価する。
0トンとなっており、これは設備休止を意味するが、製
造予定量が4000トンもあり、6月3日の製造予定量
が1000トンであることから、設備休止を6月3日に
遅らせることも検討すべきことが判る。また、計画対象
期間の製造処理量などを評価する。この評価は、注文一
次集約の結果でも実施するが、製造ロットの形に構成し
た際に余材量も含めてしまい、全体の製造量が増加する
ため、製造ロットの構成定義後にも再度製造処理量を評
価する(ステップ104)。そして、これらの評価結果
は製造ロット評価情報として、ロット評価情報データベ
ース10に記録する。最後に、仕掛在庫量や納期遅れの
程度などに関して評価結果が一定の水準を越えず、設備
休止スケジュールの変更などで対応できず、十分な結果
が得られてないと判断できる場合には、製造ロットの構
成やスケジュールの修正や再実行を決定する。決定内容
や評価結果はMMI(Man Machine Interface )部11
を通して生産計画立案担当者へ知らせて、担当者が手動
で製造ロットやスケジュールの修正を行うようにしても
よいし、評価結果をパラメータとして自動的に製造ロッ
ト構成及びスケジュール決定部において修正を行うよう
にしてもよい。
ロット構成結果情報データベース7から製造ロット構成
結果情報と、注文情報データベース1から注文情報と、
ロット評価情報データベース10から製造ロット評価情
報を読み込み、製造ロット内の製造品の製造順番や具体
的な製造仕様を決定する。前記製造ロット構成結果情報
データベース7から取り込んだ製造ロットの構成は、製
造ロットの形、すなわちキャストがどの鋼種の何チャー
ジから成るかということと、製造ロットの製造スケジュ
ール、ロットに紐付く注文は決定されているが、製造ロ
ット内での製造品の製造順番や、製造品の具体的製造仕
様は決定されていない。従って、この製造ロット詳細設
計部12では製造ロット内での製造品の製造順番や、製
造品の具体的な製造仕様を設計し(ステップ105)、
その結果を製造ロット詳細設計結果情報データベース1
3に記録、保持すると共にMMI部11に製造命令とし
て出力する。
設計では、いわゆるスラブ設計やキャスト内スラブ配
置、そしてチャージ設計を行う。注文情報に基づき注文
量だけの1つ又は複数個のスラブの質量やサイズを決定
し、さらにキャスト内のスラブの製造順、すなわち連続
鋳造時のスラブの鋳造順を決定する。また、キャストを
構成する各チャージにどのスラブが含まれるかをスラブ
の鋳造位置から求め、含まれるスラブの化学成分を集約
することにより、各チャージごとに炭素や添加合金など
の科学成分や精錬方法などを決定する。製造ロット詳細
設計の結果は製造命令として、製造現場、製造装置へ伝
送され、操業されるものであり、生産計画として製造ロ
ットに組み込む注文とスケジュールはこのステップで最
終的に決定される。
工程の製造ロットが複数の部分要素である部分ロットか
ら構成される場合に、より効率的に生産計画を立案でき
る方法に関するものであり、これを図1と図3を参照し
て説明する。注文一次集約部2の処理(ステップ20
1)と注文一次集約修正部4の処理(ステップ202)
は上記説明した実施形態の処理(ステップ101、ステ
ップ102)と同じであり説明を省略する。しかし、部
分ロット構成及び製造スケジュール決定部17で部分ロ
ットの構成と製造予定期日を決定する(ステップ20
3)点と、ロット評価部8で部分ロットの状態まま、日
別、工程別の在庫量や処理量に関するバランスの評価な
どを行うと共に製造ロットを部分ロットの結合により構
成する(ステップ205)点が異るため、この点を以下
に説明する。
トをさらに複数の小さな製造ロットとして意味のあるか
たまりに分割できる場合に、その分割された小さな製造
ロットのことである。従って、製造ロットは、複数の部
分ロットを結合させたものになる。例えば、鉄鋼業にお
ける製鋼工程でA鋼種3チャージから成る製造ロットと
B鋼種5チャージから成る製造ロットの2つの製造ロッ
トを部分ロットとみなし、この2つを合わせて連続鋳造
する8チャージから成るキャストを1つの製造ロットと
する場合や、組み立て加工業において、基本的な製造ラ
イン装置は変更せずに加工工具T1を使用する製造ロッ
トと他の加工工具T2を使用する製造ロットをそれぞれ
部分ロットとし、これらを合わせた同一製造ライン装置
での加工作業を1つの製造ロットとする場合や、加工工
具などの変更もないが、作業時間や製造量などが一定値
に達したものを部分ロットとして取り扱う場合などが考
えられる。
決定部17は、注文情報データベース1に記憶した注文
情報、注文一次集約修正情報データベース5に記憶した
注文一次集約結果の修正情報を取り込み、この修正情報
と予め設定された各工程の操業制約条件、操業コストな
ども取り込んで、これらの条件を満たすように注文を集
めてひとつの集合体とすることにより主要工程である製
鋼工程の同一鋼種のひとつ又は複数のチャージから構成
される部分ロットの構成を決定する。そして、1つの部
分ロットの構成を決定する毎に、あるいは、複数又はす
べての部分ロットの構成を決定すると、その決定した部
分ロットの製造予定日を表現するスケジュールを、予め
入力した設備処理量計画や設備休止計画、操業制約、操
業コストなどを基にして決定する(ステップ203)。
この製造スケジュールを決定した部分ロットについて
は、その製造ロットの構成及びスケジュールを部分ロッ
ト構成結果情報データベース14に記録、保持する。表
4に部分ロット構成結果の例を示す。表の数値はチャー
ジ数である。
ット(同鋼種チャージ群)の構成を決定する方法は、前
述のステップ103でキャストを決定する具体例におい
て、キャストを同鋼種チャージ群とみなした場合と同じ
である。また、ロット評価部8に於ける、部分ロット構
成定義と基準期日決定の結果の評価(ステップ204)
もまた、前記ステップ104の製造ロット構成とスケジ
ュールの評価と同様の処理となる。
に関して評価結果が一定の水準を越えず、設備休止スケ
ジュールの変更などで対応できず、十分な結果が得られ
てないと判断できる場合には、部分ロットの構成やスケ
ジュールの修正や再実行を決定する。この評価において
は、前記ステップ104の製造ロットを構成した後に行
なう評価に比べて、部分ロットの形のままの評価である
ため、精度は低くなるものの、早い段階で、各工程のバ
ランスを評価し、必要に応じて修正することができるた
め、生産計画の立案の手戻りを減少させ効率的に実行で
きるようになる。
ル決定部6においては、操業制約や操業コストなどを考
慮した上で、部分ロットを合成したり、あるいは分割し
たりすることによって、主要工程の製造ロット、すなわ
ち製鋼工程のキャストを構成する(ステップ205)。
例えばA鋼種3チャージの部分ロットとB鋼種5チャー
ジの部分ロットの2つを結合して8チャージのキャスト
を構成する。
B鋼種が混在する場合には、B鋼種は最大3チャージま
でという操業制約があった場合には、A鋼種3チャー
ジ、B鋼種3チャージの6チャージのキャストとする。
操業コストの観点からキャストはできるだけ多くのチャ
ージを結合した方が好ましいので、残りの2チャージの
A鋼種は結合可能な他のチャージに結合させて新たなキ
ャストを構成する。また、操業制約上、C鋼種はD鋼種
ともE鋼種とも結合してキャストを作れる場合、表4に
示すように、6月8日のC鋼種2チャージの部分ロット
は、6月6日のD鋼種の部分ロットと結合するか、6月
9日のE鋼種の部分ロットと結合するかの選択が可能と
なる。この時、ステップ204の部分ロットの評価にお
いて計算されたバランス表において、下工程の精整工程
では、6月8日にスケジューリングされたC鋼種2チャ
ージの部分ロットが原因で6月12日の精整工程の製造
予定量が設備稼働量よりも多くなっており、かつそれ以
前の製造予定量には余裕があることが示されている場合
には、6月8日より早めに出鋼することが好ましい、す
なわち、6月6日のD鋼種と結合させてキャストを構成
し、そのキャストを6月6日、又はそれ以前にスケジュ
ーリングすることが好ましいので、そのように製造ロッ
ト(キャスト)を決定し、スケジュール配置する。更
に、ロット評価部8での処理(ステップ206)は前記
説明した実施の形態の処理(ステップ104、105)
と同様の処理となるのでここでは説明を省略する。
ト詳細設計部12において、いわゆるスラブ設計やチャ
ージ設計を行った際に、操業制約条件を満足しない注文
を製造ロットから組み外したり、その代わりの新たな注
文を組みこんだりするステップを有するものである。製
造ロット詳細設計を行なった結果、例えば連続鋳造時の
鋳造サイズや連続鋳造可能時間や添加合金の量や精錬方
法などの操業条件やそれらの複合制約のため、前記ステ
ップ105(又はステップ207)で紐付けられた注文
が、注文の要求仕様を満たさず、製造ロットに組み込む
ことができないことが判明した場合には、当該注文、あ
るいは制約違反の原因となった別の注文を製造ロットか
ら組み外す(或いは、注文の一部、例えば200トンの
うち50トンだけを製造ロットから組み外す場合もあ
る)。組み外した場合にはチャージの溶鋼量が減り操業
コスト的に好ましくないので、別の組みこみ可能な注文
品を選択してスラブ設計をしてキャストに組みこむ場合
もある。この場合は通常、納期日の遅い注文品を組み込
むことになるため結果として在庫を増やすことになる。
また組み外しや組み込みの際には、ステップ104やス
テップ206でロット評価情報データベース10に格納
されたバランス表を参照し、在庫変動の少ない注文、納
期遅れにならないような注文品を選択するようにしても
よい。さらに、納期を考慮して製造ロットの構成やスケ
ジュールを修正してもよい。
細設計を行なった後、ロット評価部8においては、製造
ロット詳細設計結果情報データベース13から製造ロッ
ト詳細設計結果情報を取り込んで、バランス表を作成し
てそれを評価し、必要に応じて、取り込んだ製造ロット
の詳細設計の修正や再実行を決定するステップを有すも
のである。これは、製造ロットを詳細設計する際に、製
造ロットの構成を決定した段階で、注文情報修正部19
から紐付いていた注文が組み外されたり新たな注文が組
み込まれたりした情報が入力した場合に、ロット評価部
8において、前記ステップ104やステップ204、ス
テップ206で行なう評価と同様の処理で、詳細設計後
の製造ロットに紐ついた注文について製造予定期日を計
算し、工程別、日別のバランス表を作成し、在庫量や設
備稼働スケジュールや納期日に問題が発生しないか評価
するものである。さらに評価結果が一定の水準を超えて
ないと判断できる場合には、製造ロットの構成やスケジ
ュールの修正や再実行を決定する。
価部8において、バランス表を作成する際に実績データ
ベース15に登録されてある仕掛在庫(当日の操業開始
直前の製造処理待ち在庫)情報を取りこむことにより、
バランス評価の精度を高めることが可能とする。表5は
仕掛在庫情報を取り組んだ時のバランス表である。工程
毎の仕掛在庫量は実績データベース15に登録されてい
る本日の工程別の仕掛在庫品からその総量を読みこんで
記入する。例えば本日が6月1日であれば熱間圧延工程
の仕掛在庫量2000トンを6月1日の欄に記入する。
工程毎の設備稼働量は、例えば月次計画などで予め与え
られた工程ごとの設備の稼動量、すなわち工程別の処理
計画量を記入する。なお、表5では熱間圧延工程の設備
稼働量の内訳として精整工程経由のものを表現してい
る。例えば6月2日では3000トンが精整工程へ進む
ものであり、残り4000トンは直接出荷工程へ進むも
のである。工程毎の設備稼働量はステップ105と同様
の方法で計算する。このようにして6月1日の各工程の
仕掛在庫量、製造予定量、設備稼働量が決定される。次
に、6月2日の仕掛在庫量を計算する。
程があった場合に、 Y工程のN日の仕掛在庫量 =(N−1日のY工程の仕
掛在庫量)+(N−1日のX工程の設備稼働量)−(N
−1日のY工程の設備稼働量) で計算出来る。従って、6月2日の熱間圧延工程の仕掛
在庫量は、 12000 + 8000 − 6000 = 140
00 トン である。同様にして、各工程の仕掛在庫量を翌日、翌々
日と計算していく。なお、この際には、精整工程を経由
するものと経由しないものを区別して計算する必要があ
る。この計算結果により、仕掛在庫量が日別にどのよう
に変動していくかがより実際的に予測できる。そして、
例えば、6月3日の出荷工程の仕掛在庫量が少なくなっ
ており、出荷機会を損失する可能性も考えられるので、
6月2日の精整工程の設備休止を遅らせるなどの処置を
検討しなければならないことが判る。
4、ステップ206でバランス表の製造予定量を計算す
る際に、既に製造途中の仕掛在庫になっている注文に関
しては、製造着手前の生産計画時に計算した製鋼工程の
製造予定期日から標準工期を加算した製造予定期日を用
いるのではなく、操業ダイア情報データベース16に格
納されている仕掛在庫品ごとの操業スケジュールを製造
予定期日として用いることにより、計画評価の精度をよ
り高める。操業ダイア情報は各工程別に、作業待ちの仕
掛在庫品に対する現在以降の一定期間の作業スケジュー
ルを保持しているものであり、換言すれば、この作業ス
ケジュールに記載されている注文は、操業変動がない限
り、この計画通りに製造されるものである。従って、極
めて確度の高い製造予定期日として、バランス評価など
に活用でき、評価結果の信頼性を向上させることができ
るので好ましい。
に製造ロットを設計し、その途中、途中の段階で在庫バ
ランスなどの評価を行うことで、納期日を満足しつつ操
業制約や操業コストを満足させる精度の高い生産計画を
効率よく立案することが可能となり、この分野に於ける
効果は大きい。
る。
ある。
図である。
注文一次集約情報データベース、4:注文一次集約修正
部、5:注文一次集約修正情報データベース、6:製造
ロット構成及び製造スケジュール決定部、7:製造ロッ
ト構成結果情報データベース、8:ロット評価部、9:
製造予定期日情報データベース、10:ロット評価情報
データベース、11:MMI部、12:製造ロット詳細
設計部、13:製造ロット詳細設計結果情報データベー
ス、14:部分ロット構成結果情報データベース、1
5:実績データベース、16:操業ダイア情報データベ
ース、17:部分ロット構成及び製造スケジュール決定
部、18:製造基準日設定部、19:注文情報修正部
Claims (5)
- 【請求項1】 複数工程を経て製品を製造する際に、製
造ロット単位の製造を行なう予め設定した工程を基準と
して生産計画を立案する方法において、注文製造品の特
性と、注文納期日から求めた各工程の製造基準期日と、
注文製造量とから、製造基準期日別で、且つ、注文製造
品の特性別に注文製造量を集約するステップと、前記集
約した製造基準期日別、特性別の注文製造量が各工程で
の製造処理能力の関係において過不足状態の評価を行
い、該評価に基づいて生産対象となる注文製造品とその
製造量を決定するステップと、修正決定した製造基準期
日別、特性別の注文製造品とその製造量に基づいて注文
に紐付いた製造ロットの構成を決定し、これを基に前記
基準工程における各製造ロットの製造予定日を決定する
ステップと、前記決定した各製造ロットの製造予定日か
ら各工程での製造予定期日とその製造量を計算し、この
計算結果と注文製造品の各工程での製造基準期日との関
係を評価して、前記決定した製造ロット、製造予定日の
修正が必要か否かを決定し、修正が必要な場合には製造
ロット、製造予定日の修正を実行するステップと、前記
修正、又は修正の必要がなかった製造ロット、製造予定
日を基にして、該各製造ロットの製造条件の詳細製造条
件の設計を行なうと共に、その製造ロット内での製造順
番を決定するステップとを有することを特徴とする生産
計画立案方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の生産計画立案方法におい
て、製造ロットを同一の特性を有する注文から構成する
部分製造ロットとそれ以外の製造ロットに区分し、前記
製造ロットの編成、修正を前記部分ロット単位に行うこ
とを特徴とする生産計画立案方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の生産計画立案方法
において、製造ロット、製造予定日の修正は、各工程の
製造バランスを満足させるため、前記製造ロットに紐付
けられている注文製造品の除外、入れ替え、製造ロット
に紐付いていない注文製造品を製造ロットへの組み込
み、或いは、製造ロットそのものの変更、製造ロットの
製造予定日の修正であることを特徴とする生産計画立案
方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の生
産計画立案方法の製造ロットにおいて、注文製品の構成
変更、製造ロットそのものの変更、或いは、製造ロット
の製造予定日の変更があった場合に、再度、前記決定し
た製造ロットを構成する注文製品について、各工程での
製造予定期日とその製造量を計算し、この計算結果と注
文製品の納期日の関係を評価し、更に、各工程の製造バ
ランスの評価を行ない、前記決定した製造ロット、製造
予定日の修正が必要か否かを決定することを特徴とする
生産計画立案方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の生
産計画立案方法において、製造ロット、製造予定日を評
価して、この評価に基づいて製造ロット、製造予定日の
修正の要否を決定する際に、各工程における製造途中の
仕掛注文製品とその数量を求め、この求めた仕掛注文製
品とその数量を加味することを特徴とする生産計画立案
方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006293549A (ja) * | 2005-04-07 | 2006-10-26 | Nippon Steel Corp | 鉄鋼製品の生産出荷計画作成システム及びその生産出荷計画作成方法 |
JP2006309572A (ja) * | 2005-04-28 | 2006-11-09 | Nippon Steel Corp | 鉄鋼製品の生産出荷計画作成システム及びその生産出荷計画作成方法 |
JP2012059135A (ja) * | 2010-09-10 | 2012-03-22 | Jfe Steel Corp | 最適チャ−ジ編成装置及び最適チャージ編成方法 |
CN110189052A (zh) * | 2019-06-06 | 2019-08-30 | 吉林省中创永道科技有限公司 | 一种基于散乱数据结合约束条件的评价方法 |
CN114926013A (zh) * | 2022-05-17 | 2022-08-19 | 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 | 合同集批生产控制方法、装置、设备及存储介质 |
-
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- 2001-05-08 JP JP2001137454A patent/JP4473467B2/ja not_active Expired - Fee Related
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