JP2002333495A - 炉心スプレイ系統機器の取替方法 - Google Patents

炉心スプレイ系統機器の取替方法

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JP2002333495A
JP2002333495A JP2001137417A JP2001137417A JP2002333495A JP 2002333495 A JP2002333495 A JP 2002333495A JP 2001137417 A JP2001137417 A JP 2001137417A JP 2001137417 A JP2001137417 A JP 2001137417A JP 2002333495 A JP2002333495 A JP 2002333495A
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core spray
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Toshihiro Yasuda
年廣 安田
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晴彦 畠
Kunihiko Kinugasa
邦彦 衣笠
Yasushi Kanazawa
寧 金澤
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】原子炉圧力容器内における炉心スプレイ系統機
器に不具合が発生した場合や、不具合が発生する可能性
がある場合に、対象部を取替えることにより不具合部も
しくは不安要因を完全に取り除くことができるように
し、プラントの信頼性向上、長寿命化を図る。 【解決手段】原子炉圧力容器1に設けられた炉心スプレ
イノズル18と炉心シュラウド2とを接続する炉心スプ
レイ系配管12と、炉心シュラウドの上部胴を貫通する
ヘッダを介して炉心スプレイ系配管に接続され、炉心シ
ュラウドの上部胴内面にほぼ全周に亘って設置される炉
心スプレイスパージャ13とを備えた既設の炉心スプレ
イ系統機器17を、原子炉供用期間中に、炉心シュラウ
ドおよび上部格子板を残存した状態で切断撤去するとと
もに、その撤去した部位に新たな炉心スプレイ系配管お
よび炉心スプレイスパージャを導入して据付けることに
より、炉心スプレイ系統機器の取替えを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子炉の
原子炉圧力容器に設置される炉内構造物を供用期間中に
取替える方法に係り、特に原子炉冷却水喪失事故時に原
子炉内に冷却水を注入するため原子炉圧力容器内に設置
された炉心スプレイ系統機器を取替えるのに好適な取替
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉における原子炉圧力容器
の炉内構造物のうち、炉心スプレイ系統機器は、原子炉
圧力容器のノズルと炉心シュラウドとを接続する炉心ス
プレイ系配管と、炉心シュラウドの上部胴を貫通するヘ
ッダを介して炉心スプレイ系配管に接続され、炉心シュ
ラウドの上部胴内面にほぼ全周に亘って設置される炉心
スプレイスパージャとを備えた構成とされている。例え
ば再循環系配管破断のような冷却材喪失事故によって炉
心が露出した場合、燃料の過熱により燃料被覆管の溶融
を防ぐため、炉心スプレイ系配管によりサプレッション
プールの水を外部配管から炉心スプレイスパージャへ導
き、この炉心スプレイスパージャから炉心への注水が行
われる。
【0003】炉心スプレイ系配管は、ほぼ180度の範
囲のパイプで構成されており、180度対称の位置に2
系統設置されている。炉心スプレイス系配管は、原子炉
圧力容器の炉心スプレイノズルのセーフエンドに溶接さ
れたサーマルスリーブに接続され、ジャンクションボッ
クスを介して左右に分岐し、約90度の方向に圧力容器
の内壁に沿って半円環状に配置されている。この半円環
状部分の端部は鉛直方向に折曲して垂下する垂直管を有
し、この垂直管の下部であるインレット管はスリーブを
介してさらに水平方向へ曲がり、炉心シュラウドの上部
外壁に突き出た炉心スプレイスパージャのパイプに接続
されている。
【0004】炉心シュラウドの上部外壁に突き出た炉心
スプレイスパージャのパイプには、リングブラケットが
取付けられており、シュラウドの内側に流れる炉水の漏
洩を防止するとともに、非常時、炉心スプレイスパージ
ャのポンプが起動してスプレイしたときの炉心スプレイ
スパージャ、および炉心スプレイ系配管とシュラウド取
付け部との熱応力を緩和する役割を有している。
【0005】ところで、原子炉圧力容器の炉内構造物
は、ステンレス鋼製の部材を溶接することによって構成
されている。カーボン含有量が高いステンレス鋼では、
高温水環境下で溶接部近傍の溶接熱影響部に応力腐食割
れが発生することが知られており、高温の原子炉冷却材
に接して使用される炉心スプレイ系配管においてもその
発生が懸念されている。このような事象が発生した場合
には原子炉安全性確保のため、炉内構造物の補修あるい
は取替を行う必要が生じる。
【0006】ただし、長期間使用された炉内構造物は、
中性子照射のために脆化しており、溶接した場合には溶
着金属に欠陥が発生することがあるため、溶接による補
修は困難となる。従って、照射された部位に応力腐食割
れ等によりクラックが生じた場合の望ましい解決方法と
して炉内構造物の取替が考えられる。
【0007】このような原子炉圧力容器内に設置される
炉内構造物である炉心スプレイ系統機器を供用期間中に
取替える工法として、従来種々の方法が考えられている
が、そのほとんどは原子炉圧力容器内の略全ての機器を
同時に取替えるというものであり、炉心スプレイ系統機
器自体の取替えを想定した例は知られていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、原子
炉の炉内構造物は、ステンレス鋼製の部材を溶接するこ
とによって構成されている。カーボン含有量が高いステ
ンレス鋼では、高温水環境下で溶接部近傍の溶接熱影響
部に応力腐食割れが発生することが知られており、高温
の原子炉冷却材に接して使用される炉心スプレイ系統機
器においてもその発生が懸念されている。このような事
象が発生した場合には原子炉安全性確保のため、炉内構
造物の補修あるいは取替を行う必要が生じる。
【0009】しかし、従来の取替方法では、原子炉内構
造物をほとんどすべて撤去し新構造物に取替える工法の
ため、炉内構造物をすべて撤去した後の何もない状態で
原子炉内全体を洗浄し、原子炉圧力容器内側に遮蔽体を
敷設した上で、炉内へ作業員が入域し作業を行うことが
可能であった。
【0010】このような原子炉内構造物の全面取替工法
では、工事が大掛かりとなるため、長期の工事期間と多
額の費用を要するという問題があり、炉心スプレイ系統
機器等の炉心シュラウド上部に位置する構造物の単独取
替には、同工法の適用は適切ではなかった。炉心スプレ
イ系統機器等の部分的取替において問題となる点とし
て、放射線レベルの高い既設構造物が設置されているた
め、作業員が接近し工事を行うことが困難であること、
取替用機器を既設構造物に対し溶接で取付けることが不
可能であることが挙げられていた。
【0011】従って、この様な環境を改善し作業員が炉
内へ入域して施工でき、かつ作業が容易に短時間に行え
るための工法および新構造物の構造を考える必要があっ
た。
【0012】本発明は、上記のような問題を解決し、高
放射線環境下でも取替作業実施可能な炉内構造物で特に
炉心スプレイ系統機器を取替えるための工法および構造
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1に係る発明では、原子炉冷却水喪失事故時
に原子炉圧力容器内に冷却水を注入するために設置さ
れ、前記原子炉圧力容器に設けられた炉心スプレイノズ
ルと炉心シュラウドとを接続する炉心スプレイ系配管
と、前記炉心シュラウドの上部胴を貫通するヘッダを介
して前記炉心スプレイ系配管に接続され、前記炉心シュ
ラウドの上部胴内面にほぼ全周に亘って設置される炉心
スプレイスパージャとを備えた既設の炉心スプレイ系統
機器を、原子炉供用期間中に、前記炉心シュラウドおよ
び上部格子板を残存した状態で切断撤去するとともに、
その撤去した部位に新たな炉心スプレイ系配管および炉
心スプレイスパージャを導入して据付けることにより、
炉心スプレイ系統機器の取替えを行なうことを特徴とす
る炉心スプレイ系統機器の取替方法を提供する。
【0014】請求項2に係る発明では、請求項1記載の
炉心スプレイ系統機器の取替方法において、既設の炉心
スプレイ系統機器は、気中または水中で遠隔切断装置ま
たはダイバーにより切断し、撤去することを特徴とする
炉心スプレイ系統機器の取替方法を提供する。
【0015】請求項3に係る発明では、請求項1または
2記載の炉心スプレイ系統機器の取替方法において、既
設の炉心スプレイ系統機器を切断して撤去した後、原子
炉圧力容器内を化学洗浄または機械洗浄により除染し、
作業者による前記原子炉圧力容器内への入域により新た
な炉心スプレイ系統機器の据付けを行うことを特徴とす
る炉心スプレイ系統機器の取替方法を提供する。
【0016】請求項4に係る発明では、請求項1から3
までのいずれかに記載の炉心スプレイ系統機器の取替方
法において、新たな炉心スプレイ系統機器を炉心シュラ
ウドに固定する手段として、機械的締結手段を適用する
ことを特徴とする炉心スプレイ系統機器の取替方法提供
する。
【0017】請求項5に係る発明では、請求項1から4
までのいずれかに記載の炉心スプレイ系統機器の取替方
法において、新たな炉心スプレイスパージャは、予めス
プレイノズルを溶接により取付けた機器として完成させ
ておき、この炉心スプレイスパージャの分割リング状の
パイプ部をスパージャ拘束装置によって炉心内径側に弾
性変形させた状態で炉心シュラウド内に挿入し、前記パ
イプの連結用ヘッダを前記炉心シュラウドの上部胴に形
成されている既設の孔に挿入した後、そのパイプ部の前
記拘束装置による拘束を解除することにより、新たな炉
心スプレイスパージャを定置することを特徴とする炉心
スプレイ系統機器の取替方法提供する。
【0018】請求項6に係る発明では、請求項1から5
までのいずれかに記載の炉心スプレイ系統機器の取替方
法において、新たな炉心スプレイ系配管のインレット管
は、その端部に形成したフランジ部を既設の炉心シュラ
ウドにスタッドを介して締結するとともに、前記フラン
ジ部に設けたピンを前記炉心シュラウドに設けたピン穴
に嵌合させて炉心スプレイスパージャに連結することを
特徴とする炉心スプレイ系統機器の取替方法提供する。
【0019】請求項7に係る発明では、請求項1から6
までのいずれかに記載の炉心スプレイ系統機器の取替方
法において、新たな炉心スプレイ系統機器に、応力腐食
割れ対策および隙間腐食対策を施した材料および構造を
適用することを特徴とする炉心スプレイ系統機器の取替
方法提供する。
【0020】請求項8に係る発明では、請求項1から7
までのいずれかに記載の炉心スプレイ系統機器の取替方
法において、既設の炉心スプレイスパージャを切断した
後、応力腐食割れ対策材でない炉心シュラウドと炉心ス
プレイスパージャ取付け用ブラケットとの溶接部につい
て、予防保全として残留応力を除去し、または材質改善
を行うためのピーニングもしくは脱鋭敏化熱処理等の施
工を行い、機器の健全性を維持することを特徴とする炉
心スプレイ系統機器の取替方法提供する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る炉心スプレイ
系統機器の取替方法の一実施形態について、図面を参照
して説明する。図1は本実施形態による炉心スプレイ系
統機器の取替手順を示す工程図であり、図2は本実施形
態を適用する炉内構造を示す全体断面図である。図3は
図2に示した炉内構造のうち炉心スプレイ系統機器の部
分を拡大して示す斜視図であり、図4〜図6は取替対象
となる既設の炉心スプレイ系統機器を詳細に示す説明図
である。図7〜図10は取替後の新たな炉心スプレイ系
統機器を詳細に示す説明図である。図11〜図14は取
替作業の説明図である。
【0022】(A)既設炉心スプレイ系統機器の説明
(図2〜図6) まず、図2によって原子炉圧力容器の構成を説明する。
原子炉圧力容器1は、その内部に炉心シュラウド2を配
置しており、この炉心シュラウド2はシュラウドサポー
トシリンダ3によって支持されている。シュラウドサポ
ートシリンダ3は、シュラウドサポートレグ4によって
原子炉圧力容器1の底部に支持されている。炉心シュラ
ウド2の上部には上部格子板5が設けられ、下部には炉
心支持板6が設けられている。炉心シュラウド2の外周
側にはジェットポンプ7が設けられ、このジェットポン
プ7は大別して、ジェットポンプディフューザ7a、ジ
ェットポンプライザ管7bおよびジェットポンプインレ
ットミキサ7c等により構成されている。ジェットポン
プ7の下方にはバッフルプレート8が設けられている。
【0023】また、炉心シュラウド2内には、制御棒9
および燃料10が設けられ、炉心シュラウド2の上方に
は、制御棒案内管11、炉心スプレイ系配管12、炉心
スプレイスパージャ13、差圧検出・ホウ酸水注入配管
14、蒸気乾燥器15および気水分離器兼シュラウドヘ
ッド16等の機器が設けられている。炉内構造物のう
ち、炉心スプレイ系統機器17は炉壁に設けた炉心スプ
レイノズル18に接続され、再循環系統機器破断のよう
な冷却材喪失事故によって炉心が露出した場合に、燃料
10の過熱による燃料被覆管の溶融を防ぐようにサプレ
ッションプールの水を外部配管から炉心上部に導き散布
する機器として設置されている。
【0024】次に、図3〜図6によって既設炉心スプレ
イ系統機器について説明する。図3に示すように、炉心
スプレイ系統機器17は、180度対称の位置に2系統
設置され、炉心スプレイ系配管12と炉心スプレイスパ
ージャ13とにより構成される。炉心スプレイ系配管1
2は、原子炉圧力容器1の炉心スプレイノズル18にセ
ーフエンド19およびサーマルスリーブ19aを介して
接続され、ジャンクションボックス20、曲り管21、
立上り管22、インレット管23および接続管24によ
り構成され、炉心シュラウド2の上部胴25および炉心
スプレイスパージャ13のヘッダ26に接続されてい
る。また、炉心スプレイ系配管12は、曲り管21の位
置でクランプ27により原子炉圧力容器1に支持されて
いる。炉心スプレイスパージャ13は上部胴25の内側
に設置され、ヘッダ26と左右に分岐したパイプ部28
と、このパイプ部28に取付けられた複数個のスプレイ
ノズル29とにより構成されている。
【0025】図4は既設の炉心スプレイスパージャ13
の炉心シュラウド2への固定状態を示す側面図であり、
図5は図4のA−A線断面図である。これらの図に示す
ように、炉心スプレイスパージャ13のパイプ部28は
ブラケット30により保持されている。この場合、ブラ
ケット30は炉心シュラウド2に溶接固定され、炉心ス
プレイスパージャ13を押える構造となっている。炉心
スプレイスパージャ13の管軸方向の動きは拘束されて
いない。
【0026】図6は既設の炉心スプレイスパージャ13
への炉心スプレイ系配管12の下部連結構造を示してい
る。この図6に示すように、炉心スプレイ系配管12の
インレット管23と炉心スプレイスパージャ13のヘッ
ダ26とは接続管24により連結されており、この接続
管24の外側に溶接で取付けられたリングブラケット3
1により炉心シュラウド2の上部胴25の外壁に溶接に
より固定されている。このように、炉心シュラウド2と
の取合い部を2重管構造とすることで、炉心シュラウド
2の内側に流れる炉水の漏洩を防止するとともに、非常
時炉心スプレイ系統のポンプが起動してスプレイしたと
きに生じる炉心スプレイスパージャ13および炉心スプ
レイ系配管12と炉心シュラウド2との熱膨張差を緩和
する機能を有するものとされている。
【0027】(B)新炉心スプレイ系統機器の説明(図
7〜図10) 次に、本実施形態による取替え用の新たな炉心スプレイ
系統機器について説明する。
【0028】図7および図8は、新たな炉心スプレイス
パージャ13を炉心シュラウド2に取付けた構成を示し
ている。すなわち、図4および図5に示した既設の炉心
スプレイスパージャ13を後述する方法で切断撤去した
後、その炉心スプレイスパージャ13の固定用ブラケッ
ト30が設置されて炉心シュラウド2の上部胴25の部
位に貫通孔37aを設け、この貫通孔37aにU字型の
クランプ37を挿入設置してある。このクランプ37の
一端部を炉心シュラウド2の上部胴25の外側より固定
スリーブ38、座金39およびナット40で締結し、新
たな炉心スプレイスパージャ13を炉心シュラウド2へ
固定している。さらにクランプ37による固定を確実に
するため、図示の構成ではブロック41で外側から保持
し、ナット42で固定している。このように、本実施形
態では溶接を行うことなく、機械的締結構造によって新
たな炉心スプレイスパージャ13の固定を行っている。
【0029】図9および図10は新たな炉心スプレイス
パージャ13を炉心シュラウド2に固定する構造および
炉心スプレイ系配管12のインレット管23接続する構
造を示している。
【0030】この新たなインレット管23の端部と新た
な炉心スプレイスパージャ13のヘッダ26との取合い
部も機械的締結構造によって行なわれている。すなわ
ち、この新たな炉心スプレイスパージャ13のヘッダ2
6は炉心シュラウドの上部胴25の孔64に挿入され、
その孔64に外側より挿入されるナット32により炉心
シュラウド2に締結されている。このインレット管23
は、端部にフランジ部33を有し、このフランジ部33
がスタッド34およびこれに螺合するナット35によ
り、炉心シュラウド2外側から締結される。また、スタ
ッド34のピッチ円周上には、対角位置にピン36が設
置され、このピン36によりフランジ部33は炉心シュ
ラウド2に位置決めされる。フランジ部33は2重円筒
の構造となっており、内筒部65はヘッダ締結用のナッ
ト32の内面と嵌合する。通常運転中、または地震時に
は、インレット管23のフランジ部33に管軸方向に荷
重が作用するが、この荷重は、フランジ締結用のスタッ
ド34とナット35とにより担持されるようになってい
る。
【0031】一方、原子炉冷却水喪失事故時には、炉心
スプレイ系統機器への冷水注入に伴い、炉心スプレイ系
配管12が収縮し、これによりインレット案内管23の
端部には過大なねじりモーメントと、せん断荷重とが作
用する。しかし、これらの荷重は、フランジ部33に設
置した位置決め用のピン36によって受け止められ、ス
タッド34に過大なモーメントが作用しない構造となっ
ている。さらに、フランジ部33を2重管構造とし、ヘ
ッダ26側との取合いを、軸方向に摺動可能な嵌め合い
構造とすることにより、炉心スプレイ系統機器へ冷水が
注入した際のインレット管23のフランジ部33の急激
な温度変動を緩和し、当該部の熱応力を低減することが
可能となっている。
【0032】(C)取替工程(図1) 次に、図1により上記構造の炉心スプレイ系配管12お
よび炉心スプレイスパージャ13からなる炉心スプレイ
系統機器17の交換手順について、各工程(S101)
〜(S114)に沿って順次に説明する。
【0033】(1)ドライヤ等の撤去工程(S101) 本工程においては、図2に示した蒸気乾燥機15および
気水分離器兼シュラウドヘッド16を取外し、これらを
図示しないドライヤ・セパレータプールへ移送保管す
る。さらに、燃料集合体10の全数を図示しない燃料プ
ールへ移送保管する。これにより、炉心スプレイ系統機
器17の切断準備を行なう。
【0034】(2)案内棒等の撤去(S102) 次に、前工程で上部開口状態となった原子炉圧力容器1
に対し、例えば水中ダイバーにより炉心スプレイ系配管
12の撤去据付に干渉する案内棒(図示しない)を切断
撤去し、図3に示した炉心スプレイ系配管12のクラン
プ27の切断撤去、炉心スプレイ系配管立上り管22の
切断を行う。また、ダイバーにより、撤去する炉心スプ
レイ系配管12の円環部および立上り管22の一部に図
示しない吊具を取付ける。
【0035】そして、図示しないEDM(放電加工)装
置をダイバーによりジャンクションボックス20の蓋に
取付けてこの蓋を取外し、その後に炉心スプレイノズル
18のサーマルスリーブ19aをEDM(放電加工)装
置により切断し、炉心スプレイノズル18と炉心スプレ
イ系配管12とを分離し、炉心スプレイ系配管12を炉
外へ撤去する。
【0036】(3)炉心スプレイスパージャ切断撤去
(S103) この工程では、遠隔にて、炉心スプレイスパージャ13
のヘッダ20を挟むパイプ部28に吊具を取付け、その
外側でパイプ部28を切断し、炉心スプレイスパージャ
13を例えば3分割する。
【0037】そして、インレット管23に吊具を取付
け、そのインレット管23の付根部をEDM(放電加
工)装置で切断し、インレット管23と炉心スプレイス
パージャ13の中央部とを炉外へ撤去する。その後、炉
心スプレイスパージャ13の残存パイプ部(2箇所)に
吊具を取付け、炉心スプレイスパージャ13を炉心シュ
ラウド2に固定するため設けられているブラケット30
をEDM(放電加工)で切断し、残存パイプ部を炉外へ
撤去する。
【0038】(4)クランプ取付用孔加工(S104) 前工程で炉心スプレイスパージャ13を完全に撤去した
後、図7および図8に示したように、炉心シュラウド2
の既設ブラケット30付近の位置に、新たな炉心スプレ
イスパージャ13を支持するためのクランプ37取付用
の貫通孔37の加工を行う。この孔は、例えば図3に示
したクランプ30付近における上下の炉心スプレイスパ
ージャ13間に上下1対ずつ貫通孔として形成する(図
8の孔37a参照)。この炉心シュラウド2の上部胴2
5への貫通孔37aの加工は、EDM(放電加工)によ
り行う。
【0039】(5)シュラウドシール面加工、穴加工
(S105) 上述したクランプ取付用の貫通孔37aの加工と同時
に、炉心シュラウド2の外面に、図7および図8に示し
た新たなインレット管23を取付けるためのフランジシ
ール面43を、EDM(放電加工)加工機により加工す
る。
【0040】また、EDM(放電加工)加工機により、
図9および図10に示したように、炉心シュラウド2の
外面にスタッド35固定用ねじ穴44およびピン穴45
の加工を行い、この工程でねじ穴44にスタッド34を
取付けておく。
【0041】(6)原子炉内化学洗浄(S106) 次に、シュラウド上部に設置するプラットホームで作業
を実施する範囲であるシュラウド上面より上方の範囲の
RPV(原子炉圧力容器)1壁面をCORD法等により
局部化学除染を行う。
【0042】図11は、局部化学除染装置による除染状
況を示す説明図である。この図11に示すように、原子
炉水位61を通常運転水位程度まで下げ、炉心シュラウ
ド2の上部(作業を実施する範囲である炉心シュラウド
2の上面から約5メートル上方の範囲)に、除染タンク
47を炉心シュラウド2の上部リング上面に設置する。
除染タンク47の内部には図11に示すように、流動ポ
ンプ46および配管62が設けられ、これにより除染タ
ンク47の内外部で炉水が循環し得るようになってい
る。
【0043】そして、除染タンク47の外周側下部に設
けた二重シール機構48とパージ水(シール水)とによ
り、炉心シュラウド2の上部リング2aよりも下方の炉
水と上方の炉水とを隔離し、上方の炉水を除染タンク4
7内と除染装置63との間で循環させることにより、炉
上部の化学除染を行う。
【0044】化学除染完了後は、除染タンク47を炉外
に搬出し、炉内に部分的にジェット水を噴射する等の機
械的除染を実施して、洗浄完了とする。これにより、原
子炉圧力容器1内の放射線レベルが低下し、気中作業が
可能となる。
【0045】(7)新炉心スプレイスパージャ吊り込み
(S107) 化学除染完了後、除染タンク47を炉外に搬出し、その
後、炉内に部分的にジェット水を噴射する等の機械的除
染を実施し、洗浄完了とする。洗浄が完了した後に、新
たな炉心スプレイスパージャ13を図示しないクレーン
等によって炉内に吊り込む。
【0046】図7および図8に示した新たな炉心スプレ
イスパージャ13を、図示しないスパージャ拘束装置に
よってパイプ部28の直径が炉心シュラウド2の上部胴
25の内径以下となるように絞込み、上部胴25内に吊
下ろし、図9および図10に示したヘッダ26を炉心シ
ュラウド2の孔64に挿入する。挿入後、拘束装置によ
る拘束を解除する。
【0047】(8)スパージャ据付用架台取付け(S1
08) 次に、図12に示すように、上部格子板遮蔽体49を炉
内に搬入し、この上部格子板遮蔽体49を上部格子板5
上に設置した後、炉心シュラウド2の上面フランジ部に
新たな炉心スプレイスパージャ据付用の作業架台50を
設置し、作業員が入域する。そして、新たな炉心スプレ
イスパージャ据付のため、作業架台上50より炉心スプ
レイスパージャ13の水平レベルの調整を行う。
【0048】レベル出し完了後に、図7および図8に示
したパイプ部固定用のクランプ37を、炉心側より移動
させ、このクランプ37の端部を、炉心シュラウド2に
加工した貫通孔37aに挿入する。この状態で、炉壁側
より固定スリーブ38、座金39およびナット40を挿
入し、クランプ37の締結を行う。さらに、クランプ3
7をブロック41とナット42とにより固定する。
【0049】(9)新炉心スプレイスパージャ締付け
(S109) 全ての新たなクランプ37を締結した後、図7および図
8に示すように、ヘッダ26に炉壁側よりナット43を
挿入し、締結して炉心スプレイスパージャ13の据付を
終了する。
【0050】(10)配管据付用架台取付け(S11
0) 図13は、配管据付用架台取付け工程を示す説明図であ
る。この工程では、前述したスパージャ据付用の作業架
台50および上部格子板遮蔽体49を炉内より搬出し、
その部位に配管据付用の作業架台51を設置する。その
後、図3に示した炉心スプレイノズル18内の残存サー
マルスリーブ19および配管を取付けていたクランプの
残存部等の切断撤去を行い、炉心スプレイノズル18内
にセーフエンド開先加工機を挿入して新たな炉心スプレ
イ系配管12と取合うセーフエンドの開先加工を行う。
さらに、炉心スプレイ系配管12を復旧するため、テン
プレートを用いて、炉心スプレイノズル18から炉心シ
ュラウド2のフランジ加工部までの寸法計測を行う一
方、原子炉建屋外では、炉心スプレイ系配管12の取合
い部の合わせ加工および配管曲げ加工を行う。
【0051】(11)新インレット管取付け(S11
1) 炉心スプレイ系配管12の曲げ加工を原子炉建屋外で実
施している間に、図10に示したように、原子炉圧力容
器1内では新たな炉心スプレイ系配管12のインレット
管13のフランジ部33に位置決めピン36をセット
し、炉心シュラウド2に取付けたスタッド34およびヘ
ッダ取付用ナット32の内面をガイドにして、インレッ
ト管23を設置し、ナット35により締付け固定する。
【0052】ここで、取替用炉心スプレイ系統機器の構
成材料には応力腐食割れ(SCC)対策材を採用する。
【0053】(12)新炉心スプレイ系配管取付け(S
112) 図14は、新炉心スプレイ系配管取付け工程を示す説明
図である。この図14に示すように、新たなサーマルス
リーブ52付きの新たな炉心スプレイ系配管12を傾
け、給水スパージャとの干渉を回避しながら原子炉内に
吊り込み、このサーマルスリーブ52を炉心スプレイノ
ズル18へ挿入し、セーフエンド19の開先部とサーマ
ルスリーブ52の開先とを合わせて溶接を行う。
【0054】新たな炉心スプレイ系配管12の立上り管
54は、新インレット管23との間にスリーブ56を介
して接続し、立上り管54とスリーブ56および新イン
レット管23とスリーブ56との溶接を各々行う。
【0055】このように、新たな炉心スプレイ系統機器
17が系として接続された後、新たな炉心スプレイ系配
管53を押えるクランプを取付け、最後に新たな炉心ス
プレイ系統機器17のティー57に蓋58を取付ける。
【0056】(13)案内棒復旧、作業架台取外し(S
113) 新たな炉心スプレイ系配管12の復旧完了後、図示しな
い案内棒を炉心シュラウド2のガイドピンブラケットに
取付け、その後、作業架台51を撤去する。
【0057】また、既設の炉心スプレイスパージャ13
が設置された状態では接近不可能であった炉心シュラウ
ド2の上部胴25の内面に設けられる炉心スプレイスパ
ージャ固定用ブラケット30の溶接部の熱影響範囲に対
しては、炉心スプレイスパージャ13を完全に取り外し
た後に、予防保全対策工事として、残留応力を除去する
ためのピーニングや材質改善を目的とした脱鋭敏化熱処
理等の施工を行うことが可能である。
【0058】(14)燃料装荷、ドライヤ、セパレータ
復旧(S114) 本工程においては、上述した燃料集合体10を図示しな
い燃料プールから戻し、またドライヤ・セパレータプー
ルから蒸気乾燥機15および気水分離器兼シュラウドヘ
ッド16を原子炉圧力容器1に戻し、図2に示すよう
に、再度据付け、復旧作業を完了する。
【0059】以上の実施形態によれば、周辺の構造物の
干渉、高放射線環境、中性子照射材への接合等の問題に
より単独では取替が困難であると考えられていた炉心シ
ュラウド上部の構造物を取替えることが可能となる。
【0060】すなわち、原子炉圧力容器1のノズル18
と炉心シュラウド2とを接続する炉心スプレイ系配管1
2と、炉心シュラウド2の上部胴を貫通するヘッダ26
とを有し、接続管24を介して炉心シュラウド2および
炉心スプレイ系配管12に接続する炉心スプレイスパー
ジャ13とからなる炉心スプレイ系統機器17を、上部
格子板5を取り外すことなく切断撤去し、新たな炉心ス
プレイ系統機器17を遠隔で炉心シュラウド2へ装着す
ることにより、従来の炉内構造物全体取替工法に比べ、
容易にかつ短期間に炉心スプレイ系統機器17を一括で
取替えることができる。また、新たな炉心スプレイ系統
機器17の取付け構造に機械的締結構造を用いたことに
より、中性子照射を受けた炉心シュラウド2に対し、溶
接を用いることなく取替え前と同様に拘束条件で炉心ス
プレイ系統機器17を取付け、復旧することができる。
【0061】また、既設の炉心スプレイ系統機器17を
切断撤去した後、原子炉圧力容器1内を局部的に化学ま
たは機械的に洗浄して除染し、原子炉圧力容器1内の水
位を下げた後、作業架台50、51を炉心シュラウド2
上に設置して作業者が原子炉圧力容器1内に入域し、新
たな炉心スプレイ系統機器17の据付けを実施すること
により、取替え用機器の設置が容易となり、工期の短縮
が図られる。また、原子炉圧力容器1内に配置された炉
心スプレイ系統機器17は、水中ダイバーによる機械的
切断と水中遠隔操作によるEDM装置で切断切断して撤
去することにより、放射線レベルの低い部位ではダイバ
ーによる切断とし、高レベル部位にはEDM装置による
遠隔切断を適用することで、作業の効率化が図られる。
【0062】さらに、新たな炉心スプレイスパージャ1
3には、予めスプレイノズル29を溶接により取付けて
機器を完成させた状態とし、パイプ部28を内側に弾性
変形させて拘束するスパージャ拘束装置により新たな炉
心スプレイスパージャ13を炉心シュラウド2内に挿入
し、ヘッダ26を炉心シュラウド2の上部胴にあけた既
設の孔64に挿入後、パイプ部28の拘束を解除し、炉
心スプレイスパージャ13を所定の位置に設置すること
により、原子炉圧力容器1上方からの遠隔操作による取
替用炉心スプレイスパージャの設置が可能となる。ま
た、新たな炉心スプレイ系配管12のインレット管23
は端部にフランジ部33を有し、炉心シュラウド2とス
タッド34により締結されるとともに、フランジ部33
に設置したピン36を炉心シュラウド2に設けたピン穴
45に嵌合させることにより、インレット管23の炉心
シュラウド2との接合部において、管軸方向に作用する
荷重はフランジ部33締結用のスタッド34とナット3
5とで受け持ち、原子炉冷却水喪失事故時に炉心スプレ
イ系配管12が熱収縮することで生じるフランジ部33
のねじり荷重は、ピン36により受け持つことができる
ため、フランジ締結構造のコンパクト化が図られる。
【0063】さらにまた、新たな炉心スプレイ系統機器
17は、応力腐食割れ(SCC)および隙間腐食(クレ
ビス)対策を施した材料および構造を適用すること、ま
た炉心スプレイスパージャ13を切断した後、応力腐食
割れ(SCC)の対策材でない炉心シュラウド2とブラ
ケット30との溶接部について、予防保全として残留応
力を除去したり、材質改善を行うためのピーニングや脱
鋭敏化熱処理等の施工を行い、機器の健全性を維持する
ことにより、炉心スプレイスパージャ13の干渉により
予防保全の工事が施工できなかった部位への改善工事が
実施できることになる。
【0064】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明によれ
ば、原子炉圧力容器内における炉心スプレイ系統機器に
不具合が発生した場合や、不具合が発生する可能性があ
る場合に、対象部を取替えることにより不具合部もしく
は不安要因を完全に取り除くことができるため、プラン
トの信頼性が向上するとともに、プラントの長寿命化が
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による炉心スプレイ系配管
取替手順を示す工程図。
【図2】本発明の一実施形態を適用する炉内構造を示す
全体断面図。
【図3】本発明の一実施形態を適用する炉心スプレイ系
統機器の取付図。
【図4】本発明の一実施形態における既設の炉心スプレ
イスパージャの構成を示す側面図。
【図5】図4のA−A線断面図。
【図6】本発明の一実施形態における既設の炉心スプレ
イ系配管の構成を示す部分断面図。
【図7】本発明の一実施形態における新たな炉心スプレ
イスパージャの据付け構成を示す側面図。
【図8】図7のB−B線断面図。
【図9】本発明の一実施形態における新たな炉心スプレ
イ系配管の据付け構成を示す側面図。
【図10】図9のC−C線断面図。
【図11】本発明の一実施形態における除染工程の説明
図。
【図12】本発明の一実施形態における作業架台設置工
程の説明図。
【図13】本発明の一実施形態における作業架台設置工
程の説明図。
【図14】本発明の一実施形態における炉心スプレイ系
配管の据付け工程の説明図。
【符号の説明】
1 原子炉圧力容器 2 炉心シュラウド 5 上部格子板 12 炉心スプレイ系配管 13 炉心スプレイスパージャ 17 炉心スプレイ系統機器 18 炉心スプレイノズル 24 接続管 26 ヘッダ 30 ブラケット 31 リングブラケット 33 フランジ部 34 スタッド 36 ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 年廣 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 畠 晴彦 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 衣笠 邦彦 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 金澤 寧 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉冷却水喪失事故時に原子炉圧力容
    器内に冷却水を注入するために設置され、前記原子炉圧
    力容器に設けられた炉心スプレイノズルと炉心シュラウ
    ドとを接続する炉心スプレイ系配管と、前記炉心シュラ
    ウドの上部胴を貫通するヘッダを介して前記炉心スプレ
    イ系配管に接続され、前記炉心シュラウドの上部胴内面
    にほぼ全周に亘って設置される炉心スプレイスパージャ
    とを備えた既設の炉心スプレイ系統機器を、原子炉供用
    期間中に、前記炉心シュラウドおよび上部格子板を残存
    した状態で切断撤去するとともに、その撤去した部位に
    新たな炉心スプレイ系配管および炉心スプレイスパージ
    ャを導入して据付けることにより、炉心スプレイ系統機
    器の取替えを行うことを特徴とする炉心スプレイ系統機
    器の取替方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の炉心スプレイ系統機器の
    取替方法において、既設の炉心スプレイ系統機器は、気
    中または水中で遠隔切断装置またはダイバーにより切断
    し、撤去することを特徴とする炉心スプレイ系統機器の
    取替方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の炉心スプレイ系
    統機器の取替方法において、既設の炉心スプレイ系統機
    器を切断して撤去した後、原子炉圧力容器内を化学洗浄
    または機械洗浄により除染し、作業者による前記原子炉
    圧力容器内への入域により新たな炉心スプレイ系統機器
    の据付けを行うことを特徴とする炉心スプレイ系統機器
    の取替方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれかに記載の
    炉心スプレイ系統機器の取替方法において、新たな炉心
    スプレイ系統機器を炉心シュラウドに固定する手段とし
    て、機械的締結手段を適用することを特徴とする炉心ス
    プレイ系統機器の取替方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4までのいずれかに記載の
    炉心スプレイ系統機器の取替方法において、新たな炉心
    スプレイスパージャは、予めスプレイノズルを溶接によ
    り取付けた機器として完成させておき、この炉心スプレ
    イスパージャの分割リング状のパイプ部をスパージャ拘
    束装置によって炉心内径側に弾性変形させた状態で炉心
    シュラウド内に挿入し、前記パイプの連結用ヘッダを前
    記炉心シュラウドの上部胴に形成されている既設の孔に
    挿入した後、そのパイプ部の前記拘束装置による拘束を
    解除することにより、新たな炉心スプレイスパージャを
    定置することを特徴とする炉心スプレイ系統機器の取替
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から5までのいずれかに記載の
    炉心スプレイ系統機器の取替方法において、新たな炉心
    スプレイ系配管のインレット管は、その端部に形成した
    フランジ部を既設の炉心シュラウドにスタッドを介して
    締結するとともに、前記フランジ部に設けたピンを前記
    炉心シュラウドに設けたピン穴に嵌合させて炉心スプレ
    イスパージャに連結することを特徴とする炉心スプレイ
    系統機器の取替方法。
  7. 【請求項7】 請求項1から6までのいずれかに記載の
    炉心スプレイ系統機器の取替方法において、新たな炉心
    スプレイ系統機器に、応力腐食割れ対策および隙間腐食
    対策を施した材料および構造を適用することを特徴とす
    る炉心スプレイ系統機器の取替方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から7までのいずれかに記載の
    炉心スプレイ系統機器の取替方法において、既設の炉心
    スプレイスパージャを切断した後、応力腐食割れ対策材
    でない炉心シュラウドと炉心スプレイスパージャ取付け
    用ブラケットとの溶接部について、予防保全として残留
    応力を除去し、または材質改善を行うためのピーニング
    もしくは脱鋭敏化熱処理等の施工を行い、機器の健全性
    を維持することを特徴とする炉心スプレイ系統機器の取
    替方法。
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