JP2007114048A - 低圧注水系配管の取替方法 - Google Patents

低圧注水系配管の取替方法 Download PDF

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Abstract

【課題】原子炉を所定期間稼働した後に炉内構造物の交換を行う際に、アニュラス部に作業員が入って行う作業を極力少なくし、作業員の被曝の低減を図ることができ、また工期の短縮を図ることができる低圧注水系配管の取替方法を得ること。
【解決手段】原子炉冷却水喪失事故時に原子炉圧力容器内に冷却水を注入するようにした低圧注水系統カップリングを切断徹去するとともに、既設の炉心シュラウド等を撤去した後、シュラウド側フランジネックが工場において取り付けられた新たな炉心シュラウドを原子炉圧力容器内に据付け、その新たな炉心シュラウドに取り付けられたシュラウド側フランジネックのフランジと原子炉圧力容器側フランジネックのフランジとの間に、低圧注水系統カップリングを構成するベローズ組立体を搬入し、そのベローズ組立体を介して前記原子炉圧力容器側フランジネックとシュラウド側フランジネックを互いに締結する。
【選択図】図1

Description

本発明は低圧注水系統機器の一部を構成する低圧注水系配管の取替方法に関する。
図9は沸騰水型原子炉の概略構成を示す図であり、原子炉圧力容器1内に設けられた炉心支持板2には炉心シュラウド3が取り付けられており、その炉心シュラウド3内において上記炉心支持板1と上部格子板4との間に多数本の燃料集合体5が配設支持されている。そして、上記炉心シュラウド3と原子炉圧力容器1の内壁面との間に冷却材循環用のジェットポンプ6が配設されている。
ところで、上記沸騰水型原子炉においては、上記上部格子板4と対応する高さ位置に、原子炉冷却材喪失事故時の低圧注水モードにおいて炉心の冠水を行うための冷却水を原子炉圧力容器1の容器壁から炉心シュラウド3へ導く管継手である低圧注水系統カップリング7が設けられている。
図10は上記低圧注水系系統カップリング7部の拡大斜視図、図11はその縦断面図であり、原子炉圧力容器1の低圧注水ノズルセーフエンド8内に溶着された原子炉圧力容器側フランジネック9と炉心シュラウド3に固着されたシュラウド側フランジネック10との間に低圧注水系統カップリングを構成するベローズ組立体11が介装され、そのベローズ組立体11により原子炉圧力容器側フランジネック9とシュラウド側フランジネック10とが連結されている。上記ベローズ組立体11は、両端外周部に球面を有するスリーブ12を有し、そのスリーブ12の両端部がそれぞれフランジ付きリング13a、13bに嵌挿されており、上記スリーブ12が両リング13a、13bに装着されたベロ−ズ14により被覆され、さらに各リング13a、13bにそれぞれ装着された保護外筒15、15により上記ベロ−ズ14が覆われている。そして、一方のリング13aのフランジ面と原子炉圧力容器側フランジネック9の端部に形成されているフランジ面とを当接させ上下分割可能なクランプ16を係合させるとともに、他方のリング13bのフランジ面とシュラウド側フランジネック10のフランジ面とを当接させ上下分割可能なクランプ17を係合させることにより、ベローズ組立体11の両端が原子炉圧力容器側フランジネック9及びシュラウド側フランジネック10に連結されている。
ところで、上記原子炉圧力容器壁と炉心シュラウド壁は材料の熱膨張係数の違いにより通常運転中及び低圧注水作動時にはコールド状体から相対変位を生じる。そこで、上述のようにスリーブ12に形成されている球面をフランジ付きリング13a、13bの内面に係合させることにより、あらゆる方向の回転・移動が可能に構成され、上記相対変位が吸収されるようにしてある。また、ベロ−ズ14を設けることによりジョイント部からの冷却水のリークを防止し、なおかつ相対変位吸収が容易に行われるようにしてある。
低圧注水系は3台の低圧注水ポンプ毎に別々のループになっており、原子炉水位低またはドライウェル圧力高の信号で作動開始し、サプレッションプール内の水を直接炉心シュラウド内に注入し燃料の約2/3の高さまで冠水することにより炉心を冷却する。
プラントの建設時における上記低圧注水系統カップリング等の据付は、アニュラス部に作業員が入り、予め低圧注水ノズルセーフエンド8に取り付けられている原子炉圧力容器側フランジネック9の芯に合わせて炉心シュラウド側のフランジネック10を炉心シュラウド3にリング18を介して溶接で取り付け、その後サーマルシールド19を炉心シュラウド側のフランジネックの炉心側端部に溶接で取り付け、更にカバープレート20をバッフルプレート21に溶着している。
また、原子炉圧力容器側フランジネックのフランジと炉心シュラウド側フランジネックのフランジとの間にベローズ組立体を挿入してクランプで取り付ける際にも作業員がアニュラス部に入っての作業が多くなっている。
このように建設時の低圧注水系統カップリングの据付には炉内での溶接作業箇所が多く、また、作業員がアニュラス部に入っての作業が多い。
ところが、原子炉を長期間稼働した後に炉内構造物の交換を行う場合には、低圧注水系統カップリングを取り付ける位置が炉心に近く、高放射線量の環境となっていることが予想されるため、建設時と同様に作業員がアニュラス部に入り低圧注水系統カップリングの取り付けを行うには放射線量が高くて困難である等の問題がある。しかも、建設時の方法では炉内での溶接作業が多く工期が長くなる可能性がある等の問題がある。
本発明は、このような点に鑑み、原子炉を所定期間稼働した後に炉内構造物の交換を行う際に、アニュラス部に作業員が入って行う作業を極力少なくし、作業員の被曝の低減を図ることができ、また工期の短縮を図ることができる低圧注水系配管の取替方法を得ることを目的とする。
原子炉圧力容器に設けられた低圧注水ノズルと炉心シュラウドとを接続し、原子炉冷却水喪失事故時に原子炉圧力容器内に冷却水を注入するようにした低圧注水系統カップリングを切断徹去するとともに、既設の炉心シュラウド等を撤去した後、シュラウド側フランジネック或いはフランジネック短管部が工場において取り付けられた新たな炉心シュラウドを原子炉圧力容器内に据付け、前記新たな炉心シュラウドに取り付けられたシュラウド側フランジネックのフランジ或いはシュラウド側フランジネック短管部に取り付けられたフランジ部と原子炉圧力容器に設けられた低圧注水ノズルに取り付けられた原子炉圧力容器側フランジネックとの間に、低圧注水系統カップリングを構成するベローズ組立体を搬入し、そのベローズ組立体を介して前記原子炉圧力容器側フランジネックとシュラウド側フランジネックを互いに連結することを特徴とする。
原子炉を長期間稼働した後に炉内構造物の交換を行う際に、アニュラス部に作業員が入って行う作業を極力少なくし、作業員の被曝の低減を図ることができ、また工期の短縮を図ることができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
原子炉を所定期間稼働させた場合にはその後炉心シュラウドの取替等の炉内構造物交換を行う必要がある。その炉内構造物交換工事に際しては、まず作業者が原子炉圧力容器1内への入域により新たな低圧注水系統機器の据付を行うことができるように、原子炉圧力容器1内を化学洗浄または機械洗浄により除染した後、図10に示すシュラウド側フランジネック10とシュラウド3との溶接部を遠隔切断装置により水中で切断するとともに、低圧注水ノズルセーフエンド8と原子炉圧力容器側フランジネック9との接続部を遠隔切断装置により気中で切断し、原子炉圧力容器に設けられた低圧注水ノズルと炉心シュラウド3とを接続し原子炉冷却水喪失事故時に圧力容器内に冷却水を注入する低圧注水系統カップリング7を撤去する。
その後、新たな低圧注水系統機器の一部である原子炉圧力容器側のフランジネック9を原子炉圧力容器低圧注水ノズルセーフエンド8に原子炉圧力容器の芯を基準にして取り付ける。このときに原子炉圧力容器側フランジネック9の圧力容器内壁からの突出長さは建設時と同様にする。
一方、新たな低圧注水系統機器の一部であるシュラウド側フランジネック10は、工場において、新たな炉心シュラウド3に対して予めシュラウドの芯を基準として既設の構造と同様に注水時の熱応力を緩和するようにリング18を介して取り付け、更にサーマルシールド19、バッフルプレート21及びカバープレート20を取り付けて機器として完成させる。そして、上記シュラウド側フランジネック10等が取り付けられた炉心シュラウド3を既知のシュラウド取替工法と同様にして炉内に取り付ける。この状態を図1の下半部に示す。
シュラウド3の取付後、アニュラス部に水を炉心シュラウド3の中間部リング程度まで注水するとともに、低圧注水系統カップリング設置方位近傍もしくはアニュラス部に設けられたジェットポンプの上方にアニュラス部全周に亘って遮蔽板を設置する。また、炉心シュラウド3上に給水スパージャ、炉心スプレイ系配管据付にも使用する作業足場を設置する(図示せず)。そして、上記原子炉圧力容器側フランジネック9と炉心シュラウド側フランジネック10との間にベローズ組立体11を遠隔操作により搬入し、上記ベローズ組立体11の両端部を原子炉圧力容器側フランジネック9と炉心シュラウド側フランジネック10に連結する。
この場合、上記ベロ−ズ組立体11の搬入に先だって、上記シュラウド3上の足場から計測装置を遠隔操作して、その計測装置を用いて、原子炉圧力容器側フランジネック9の芯もしくは炉心シュラウド側フランジネック10の芯を基準として原子炉圧力容器側フランジネック9と炉心シュラウド側フランジネック10との芯ずれ量jを計測し、その計測データを基に左右の取付フランジ22a、22bが互いに偏芯されている偏芯リング22を工場で製作し、この偏芯リング22をベロ−ズ組立体11の原子炉圧力容器側フランジ付きリング13aもしくは炉心シュラウド側のフランジ付きリング13bのフランジにクランプ23を用いて工場で取り付ける。図1に於いては炉心シュラウド側のフランジ付きリング13bのフランジに偏心リング22を取り付けたものを示す。図2は上記クランプ23の斜視図であり、内周面に梯形状の周溝23aを有する上下に2分割された半円状のクランプ部材23a、23aからなり、上記上下のクランプ部材23aの周溝23a内に互いに締結されるフランジを係合させ、ボルト23b及びナット23cにより上下のクランプ部材23aを互い締め付けることにより、互いに隣接するフランジ同士を結合させるものである。
そこで、上述のように工場において偏芯リング22が装着されたベロ−ズ組立体11を原子炉圧力容器側フランジネック9と炉心シュラウド側フランジネック10との間に遠隔操作により搬入し、原子炉圧力容器側フランジネック9のフランジ9aとベロ−ズ組立体11の原子炉圧力容器側フランジ付きリング13aのフランジとをクランク23と同様なクランク16により締結し、また偏芯心リング22の炉心シュラウド側の取付フランジ22bと炉心シュラウド側フランジネック10のフランジ10aとをクランク23と同様なクランク17により機械的に締結する。図3及び図4に上記ベロ−ズ組立体11を炉内に組み立てた状態を示す。
しかして、既設ではサイトの炉内で実施していた炉心シュラウドへのシュラウド側フランジネック10の取り付け、サーマルシールド19のシュラウド側フランジネックへの取り付け、及びバッフルプレート21、カバープレート20の取り付けを工場で施工するため、炉内での作業量を低減させることができる。しかも、アニュラス部に作業員が入って行う作業がないこと、及び炉内でのシュラウドへの低圧注水系統機器の部品の取り付け点数が低減することから作業員の被曝低減が期待される。また、既設では炉内で実施していた作業の一部を工場で実施するため炉内での工期の短縮が期待できる。
(第2の実施の形態)
ところで、上記実施の形態においては原子炉圧力容器側フランジネック9と炉心シュラウド側フランジネック10との間に芯ずれが生じている場合について説明したが、遠隔操作により操作される計測装置により原子炉圧力容器側フランジネック9のフランジ面と炉心シュラウド側フランジネック10のフランジ面との間に傾きが計測された場合には、その計測データに基に前記偏芯リング22の左右の取付フランジ22a、22bの少なくとも一方の取付フランジのフランジ面22bが傾斜された偏芯リング22を工場においてベロ−ズ組立体11に取り付けておき、その偏芯リング22が取り付けたベロ−ズ組立体11を原子炉圧力容器側フランジネック9と炉心シュラウド側フランジネック10との間に遠隔操作により搬入し、第1の実施の形態と同様に、原子炉圧力容器側フランジネック9のフランジ9aとベロ−ズ組立体11の原子炉圧力容器側フランジ付きリング13aのフランジとをクランク23と同様なクランク16により締結し、また偏芯心リング22の炉心シュラウド側の取付フランジ21bと炉心シュラウド側フランジネック10のフランジ10aとをクランク23と同様なクランク17により機械的に締結する。図5に上記ベロ−ズ組立体11を炉内に組み立てた状態を示す。しかして、この場合も第1の実施の形態と同様な効果を奏する。
(第3の実施の形態)
上記第1及び第2の実施の形態においては、ベロ−ズ組立体11に偏芯リング22を装着しておき、その偏芯リング22が取り付けたベロ−ズ組立体11を原子炉圧力容器側フランジネック9と炉心シュラウド側フランジネック10との間に遠隔操作により搬入装着するようにしたものを示したが、遠隔操作により操作される計測装置により原子炉圧力容器側フランジネック9の芯と炉心シュラウド側フランジネック10の芯との間に芯ずれ或いは傾きが計測された場合には、その計測データに基にベロ−ズ組立体11を構成している原子炉圧力容器側及び炉心シュラウド側フランジ付きリング13a、13bの少なくとも一方のフランジを工場で偏芯或いは傾斜面を有するように製作しておき、そのベロ−ズ組立体11を前記実施の形態と同様に原子炉圧力容器側フランジネック9と炉心シュラウド側フランジネック10との間に遠隔操作により搬入・連結する。図6及び図7にベロ−ズ組立体11を構成している炉心シュラウド側のフランジ13bを工場で偏芯或いは傾斜させて製作したベロ−ズ組立体11を、原子炉圧力容器側フランジネック9と炉心シュラウド側フランジネック10との間に遠隔操作により搬入・連結した状態を示す。
(第4の実施の形態)
上記第1及び第2の実施の形態においては、ベロ−ズ組立体11に偏芯リング22を装着しておき、その偏芯リング22が取り付けたベロ−ズ組立体11を原子炉圧力容器側フランジネック9と炉心シュラウド側フランジネック10との間に遠隔操作により搬入装着するようにしたものを示したが、例えば複数個の偏芯リングをベロ−ズ組立体11の原子炉圧力容器側及び炉心シュラウド側の少なくとも一方に組み込むこともできる。
(第5の実施の形態)
図8は、本発明の第5の実施の形態を示す図であり、炉心シュラウド側フランジネック10の短管部10bを予め炉心シュラウド3の芯を基準にリング18を介して新たな炉心シュラウド3に取り付け、機器として工場で完成させておき、このフランジネックの短管部10b等が取り付けられた炉心シュラウド3を既知のシュラウド据付方法に従い炉内に取り付ける。その後、上部格子板4の取り付け前にシュラウド3の内側の中間部リングの下方に作業足場(図示せず)を設置する。そして、原子炉圧力容器側フランジネック9の芯或いは炉心シュラウド側フランジネック10の短管部10bの芯を基準として、原子炉圧力容器側フランジネック9の芯と炉心シュラウド側フランジネック10の短管部10b間の芯ずれ量及び傾きを計測装置を用いて遠隔で計測する。そこで、上記計測装置による計測データを基に偏芯され、或いは傾斜されたフランジ面を有する偏芯フランジ10cを上記短管部10bの原子炉圧力容器側にシュラウド3の内側から取り付ける。その後、短管部10bの反対側にサーマルシールド19を取り付け、バッフルプレート21にカバープレート20を取り付ける。そして、原子炉圧力容器側フランジネック9と炉心シュラウド側フランジネック10のフランジ面の間に既設と同仕様のベロ−ズ組立体11をシュラウド3上部に設置している作業足場もしくはオペフロから遠隔で搬入し、クランプ等で機械的に締結する。
しかして、この実施の形態においては、前記各実施の形態と比較すると炉内での据付作業が増えるため効果は小さくなるが、建設時の据付方法及び構造と比較すれば工期の短縮/被曝線量の低減を図ることができる。
本発明の第1の実施の形態の作動説明図。 クランプの斜視図。 第1の実施の形態によりベロ−ズ組立体を組み込んだ状態を示す斜視図。 図3に対応する縦断側面図。 本発明の第2の実施の形態を示す図。 本発明の第3の実施の形態を示す図。 本発明の第3の実施の形態の変形例を示す図。 本発明の第5の実施の形態を示す図。 原子炉内部概略構成を示す図。 従来の低圧注水系系統カップリング7部の拡大斜視図。 図10の連結部の縦断面図。
符号の説明
1 原子炉圧力容器
3 炉心シュラウド
4 上部格子板
7 低圧注水系統カップリング
8 低圧注水ノズルセーフエンド
9 原子炉圧力容器側フランジネック
10 炉心シュラウド側フランジネック
10b 短管部
11 ベローズ組立体
13a、13b フランジ付きリング
14 ベローズ
15 保護外筒
16、17 クランプ
18 リング
19 サーマルシールド
20 カバープレート
21 バッフルプレート
22 偏芯リング
23 クランプ

Claims (12)

  1. 原子炉圧力容器に設けられた低圧注水ノズルと炉心シュラウドとを接続し、原子炉冷却水喪失事故時に原子炉圧力容器内に冷却水を注入するようにした低圧注水系統カップリングを切断徹去するとともに、既設の炉心シュラウド等を撤去した後、シュラウド側フランジネック或いはフランジネック短管部が工場において取り付けられた新たな炉心シュラウドを原子炉圧力容器内に据付け、前記新たな炉心シュラウドに取り付けられたシュラウド側フランジネック或いはシュラウド側フランジネック短管部に取り付けられたフランジ部と、原子炉圧力容器に設けられた低圧注水ノズルに取り付けられた原子炉圧力容器側フランジネックとの間に、低圧注水系統カップリングを構成するベローズ組立体を搬入し、そのベローズ組立体を介して前記原子炉圧力容器側フランジネックとシュラウド側フランジネックを互いに締結することを特徴とする低圧注水系配管の取替方法。
  2. 既設の低圧注水系統カップリングは気中または水中で遠隔切断装置により切断し、徹去することを特徴とする、請求項1記載の低圧注水系配管の取替方法。
  3. 既設の低圧注水系統カップリングを切断して撤去する前に原子炉圧力容器内を化学洗浄または機械洗浄により除染し、作業者による前記原子炉圧力容器内への入域により新たな低圧注水系統カップリングの据付を行うことを特徴とする、請求項1または2記載の低圧注水系配管の取替方法。
  4. 新たな低圧注水系配管の一部である原子炉圧力容器側のフランジネックを、低圧注水ノズルセーフエンドに原子炉圧力容器の芯を基準に取り付けることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の低圧注水系配管の取替方法。
  5. 原子炉圧力容器側フランジネックの芯或いは炉心シュラウド側フランジネックの芯を基準として原子炉圧力容器側フランジネックの芯と炉心シュラウド側フランジネックの芯との芯ずれ量を遠隔で計測し、前記原子炉圧力容器側フランジネック或いは炉心シュラウド側フランジネックとベローズ組立体との間に上記芯ずれを吸収する機構を設けたことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の低圧注水系配管の取替方法。
  6. 原子炉圧力容器側フランジネックの芯或いは炉心シュラウド側フランジネックの芯を基準として原子炉圧力容器側フランジネックのフランジ面と炉心シュラウド側フランジネックのフランジ面の傾き量を遠隔で計測し、前記原子炉圧力容器側フランジネック或いは炉心シュラウド側フランジネックとベローズ組立体との間に前記フランジ面の傾き量を吸収する機構を設けたことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の低圧注水系配管の取替方法。
  7. 原子炉圧力容器側フランジネックの芯と炉心シュラウド側フランジネックの芯との芯ずれ或いは前記フランジ面の傾き量を吸収する機構は、前記芯ずれ量或いはフランジ面の傾き量の計測データを基に偏心され或いは傾斜フランジ面を有する、前記ベローズ組立体の原子炉圧力容器側或いは炉心シュラウド側のフランジにクランプにより取り付けられる偏心リングであることを特徴とする、請求項5または6記載の低圧注水系配管の取替方法。
  8. 原子炉圧力容器側フランジネックの芯と炉心シュラウド側フランジネックの芯との芯ずれ或いは前記フランジ面の傾き量を吸収する機構は、ベローズ組立体の原子炉圧力容器側或いは炉心シュラウド側に設けられ、前記芯ずれ量或いはフランジ面の傾き量の計測データを基に偏心され或いは傾斜フランジ面が形成されたフランジであることを特徴とする、請求項5または6記載の低圧注水系配管の取替方法。
  9. 原子炉圧力容器側フランジネックの芯と炉心シュラウド側フランジネックの芯との芯ずれ量或いは前記フランジ面の傾き量を吸収する機構は、ベローズ組立体の原子炉圧力容器側及び炉心シュラウド側の少なくとも一方に設けられ、前記芯ずれ量或いはフランジ面の傾き量の計測データを基に偏心させることができる偏心スリーブであることを特徴とする、請求項5または6記載の低圧注水系配管の取替方法。
  10. 新たな低圧注水系統器機の一部である炉心シュラウド側フランジネックの短管部を予め炉心シュラウドの芯を基準に新たな炉心シュラウドに取り付けて器機として完成させておき、この短管部等が取り付けられた炉心シュラウドを炉内に取り付けるとともに、原子炉圧力容器側フランジネックの芯或いは炉心シュラウド側フランジネックの短管部の芯を基準として、原子炉圧力容器側フランジネックの芯と炉心シュラウド側フランジネックの短管部の芯との芯ずれ量を遠隔で計測することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の低圧注水系配管の取替方法。
  11. 原子炉圧力容器側フランジネックと炉心シュラウド側フランジネックの短管部の芯ずれ及びフランジ面の傾きを吸収するための機構として、計測データを基に偏心させた偏心フランジを炉心シュラウド側フランジネックの短管部の原子炉圧力容器側に炉心シュラウドの内側から取り付け、その後、短管部の反対側にサーマルシールドを取り付けることを特徴とする、請求項10記載の低圧注水系配管の取替方法。
  12. 原子炉圧力容器側フランジネックと炉心シュラウド側フランジネックとの間にベローズ組立体をシュラウド上部に設置している作業足場もしくはオペフロから遠隔で搬入し、その組立体を原子炉圧力容器側フランジネックと炉心シュラウド側フランジネックにクランプ等で機械的に締結することを特徴とする、1ないし11のいずれかに記載の低圧注水系配管の取替方法。
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