JP2010127753A - 沸騰水型原子炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接によるHAZへの応力改善用施工装置のアクセスを可能とし、低圧注水配管と炉心シュラウドとの接続部の形状不連続箇所を低減でき、更に、低圧注水配管等の再取付作業時には、作業者の被爆量を低減できると共に、低圧注水配管と炉心シュラウドの穴との芯ずれに対し良好に対処できること。
【解決手段】低圧注水配管100の構成部品であるフランジネック10とリング11が一体化され、低圧注水配管の中心Oと炉心シュラウド105のシュラウド上部胴105aにおける穴105bの中心Qとの芯ずれ量Tを調整する芯ずれ調整手段がリング11の外周部11aとして設けられ、シュラウド上部胴105aの穴105b周縁とリング11の外周縁との接合部の溶接開先12が、炉心シュラウドの内側に露出して設けられ、これらのシュラウド上部胴105aの穴105b周縁とリング11の外周縁とが、隙間なく滑らかに溶接接合されたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は沸騰水型原子炉に係り、特に主蒸気管破断事故等の冷却材喪失事故時に炉心の再冠水を行うため、冷却材を炉心シュラウド内に導く低圧注水配管の炉心シュラウドへの取付構造を改良した沸騰水型原子炉に関する。
沸騰水型原子炉の低圧注水配管の一般的な構成を図4の概略縦断面図により説明する。この図4に示すように、沸騰水型原子炉は、原子炉圧力容器(以下「RPV」と略称する。)101の内側に所定の間隙を設けて、炉心(不図示)を囲繞する炉心シュラウド105を備えている。この炉心シュラウド105は、その上部にシュラウド上部胴105aを備えており、このシュラウド上部胴105aからRPV101に向って低圧注水配管100が配置されている。
低圧注水配管100は、原子炉圧力容器101と炉心シュラウド105のシュラウド上部胴105aとの間に水平に設置されており、主蒸気管破断事故等の冷却材喪失事故時に、炉心の再冠水を行うため、冷却材を炉心シュラウド105内に導く機能を有している。
原子炉運転時には、冷却水が、RPV101に接続された低圧注水ノズル102を通過した後、低圧注水配管100を通り、シュラウド上部胴105aを貫通して流れて炉心シュラウド105内に放出される。
低圧注水配管100は、RPV101と炉心シュラウド105との熱膨脹差、内圧による変位差等を吸収できるように、2箇所がスリップジョイントになっており、軸方向の伸縮が可能であるとともに、あらゆる方向への回転が自由に行える構成となっている。
低圧注水配管100は主にオーステナイト系ステンレス鋼を材料として構成されるが、この材料は、引張り残留応力、腐食環境、材料(クロム欠乏層の形成)の3つの条件が成立すると、応力腐食割れ(Stress Corrosion Cracking)が発生して損傷することが想定される。この応力腐食割れ現象は、上記3つの条件のうち、1つでも除外されれば発生しにくくなることが知られている。
ここで、RPV101と炉心シュラウド105との間に水平に取付けられる低圧注水配管100のプラント建設時における標準的な取付け手順について、図4、図5及び図6を参照して説明する。
a)初めに、図4に示したRPV101に、低圧注水ノズル102及びRPV側フランジネック103が取り付けられる。
b)次に、RPV101内に、図4に示すように炉心シュラウド105が搬入されて据え付けられる。このとき、炉心シュラウド105のシュラウド上部胴105aには、図5及び図6に示すように、RPV側フランジネック103と対向する方位及び高さに、低圧注水配管100を取り付ける穴105bを予め設けておく。このため、炉心シュラウド105をRPV101に据え付けた状態では、RPV側フランジネック103と穴105bとの中心が略同一線上に配置される。
c)次に、RPV側フランジネック103の軸芯延長線上に沿う位置において、穴105bを塞ぐ状態でリング106が配置される。このリング106は、炉心シュラウド105のシュラウド上部胴105aに形成された穴105bの周囲に溶接部110により溶接固定される。
尚、低圧注水配管100と炉心シュラウド105等の再取付時には、RPV101に取り付けられた低圧注水ノズル102と、交換された新たな炉心シュラウド105の穴105bのそれぞれの中心が芯ずれしてしまう場合があるので、交換される新たなリング106は、交換された新たな炉心シュラウド105のシュラウド上部胴105aの外表面に多少の芯ずれをもって取り付け可能な取り合い寸法となっている。
d)次に、炉心シュラウド側フランジネック104をリング106に、溶接部117により溶接固定する。
e)一方、RPV側フランジネック103と炉心シュラウド側フランジネック104との間に設置されるフランジ103a,103b、スリーブ103c、ベロー103d、ベローカバー103e及びピン103fを予め一体に組み立てておく(以下、この組み立て部品を「配管中央部材」と略記する)。
f)そして、この配管中央部材を、RPV側フランジネック103と炉心シュラウド側フランジネック104との間に挟まれるように保持する。
g)次に、下部ハーフクランプ107及び上部ハーフクランプ108が、RPV側フランジネック103とフランジ103bを、及び炉心シュラウド側フランジネック104とフランジ103aを、それぞれ、スリーブ103cの下方及び上方から覆うようにして取り付ける。
h)下部ハーフクランプ107及び上部ハーフクランプ108は、アイボルト111、ナット112、ピン113等を組み合わせて締付ける。下部ハーフクランプ107及び上部ハーフクランプ108の内側にはそれぞれ溝109が設けられており、これらの溝109が、フランジネック103とフランジ103b、フランジネック104とフランジ103aのそれぞれの外側斜面を押すことにより、これらのフランジ面同士を密着させる。
この締付け中に、フランジ面同士が徐々にずれる可能性があるため、下部ハーフクランプ107及び上部ハーフクランプ108の隙間から、互いに向かい合うフランジ面を観察し、位置ずれがないことを確認しながら、各ハーフクランプ107,108を締め込んでいく。
なお、従来では、炉内構造物に対し取外し、再据付けの難易度に応じて取替え,部分補修、及び予防保全工法を組み合わせて採用することにより、全ての炉内構造物の健全性を確保しつつ、比較的容易に取外し及び再取付け等を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
特開平05−080187号公報
オーステナイト系ステンレス鋼の応力腐食割れを発生する部位は、具体的には溶接部近傍の熱影響を受けた部分(HEAT AFFECTED ZONE(以下、「HAZ」と略記する。))である。例えば、図7に示すように、このHAZ114は、リング106とシュラウド上部胴105aとの溶接部110近傍等に生ずる。このHAZ114には、溶接による残留応力が発生している場合が多いため、応力腐食割れ対策としては残留応力の低減、強制的な圧縮残留応力の付与、溶接線そのものを減らす形状変更などが有効な方法であると考えられている。
この方法の中で、引張り残留応力を除外する具体的な施策としてHAZにショットピーニングを行い、強制的な圧縮応力を付与する方法が効果的である。しかしながら、上述した低圧注水配管100においては、シュラウド上部胴105aとリング106との溶接裏側が狭隘部115となり、応力改善用施工装置としてのショットピーニング施工装置などが近接(アクセス)できないため、圧縮残留応力を付与することができなかった。
また、低圧注水配管100と炉心シュラウド105のシュラウド上部胴105aとの接続部分は形状の不連続部分116が構造上存在する。この不連続部分116は、例えばリング106とシュラウド上胴部105aとの接続部分や、リング106と炉心シュラウド側フランジネック104との接続部分等である。この不連続部分116には応力が集中するおそれがあり、またショットピーニング施工装置等の応力改善用施工装置の近接(アクセス)も困難である。
また、低圧注水配管100を水平に取り付けるために前述の(a)乃至(h)の手順が実施されるが、このうち手順(c)の、リング106とシュラウド上部胴105aとを溶接する際には、プラント建設時においては作業員がRPV101とシュラウド上部胴105aとの間に入り、低圧注水配管100に近接して作業を行う。この作業は、プラント建設時においては容易に実施できるが、運転プラントでの低圧注水配管100や炉心シュラウド105等の再取付時においては、RPV101が放射化されているため作業員の被爆防止の観点から作業が困難となる課題がある。
また、運転プラントでの低圧注水配管100や炉心シュラウド105等の再取付作業時に、一端がRPV101に接続された低圧注水配管100の中心とシュラウド上部胴105aの穴105bの中心に芯ずれが生じるおそれがあり、この芯ずれを吸収しなければならない課題がある。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、溶接によるHAZへの応力改善用施工装置のアクセスを可能とし、低圧注水配管と炉心シュラウドとの接続部の形状不連続箇所を低減でき、更に、低圧注水配管等の再取付作業時には、作業者の被爆量を低減できると共に、低圧注水配管と炉心シュラウドの穴との芯ずれに対し良好に対処できる沸騰水型原子炉を提供することにある。
本発明は、炉心の上部で、原子炉圧力容器と炉心シュラウドとの間に水平に溶接接合されて、前記炉心に冷却水を注水する低圧注水配管を備えた沸騰水型原子炉において、前記低圧注水配管の構成部品であるフランジネックとリングが一体化され、前記低圧注水配管の中心と前記炉心シュラウドの穴中心との芯ずれを調整する芯ずれ調整手段が前記リングに設けられ、前記炉心シュラウドの前記穴周縁と前記リングの外周縁との接合部の溶接開先が、前記炉心シュラウドの内側に露出して設けられ、これらの炉心シュラウドの穴周縁とリングの外周縁とが、狭隘箇所なく滑らかに溶接接合されたことを特徴とするものである。
本発明によれば、低圧注水配管の構成部品であるフランジネックとリングが一体化されたので、これらの間に溶接によるHAZをなくすことができる。また、炉心シュラウドの穴周縁とリングとが狭隘箇所なく溶接接合されるので、この溶接によるHAZに応力改善用施工装置がアクセス可能となる。更に、炉心シュラウドの穴周縁とリングとが滑らかに溶接接合されたので、低圧注水配管と炉心シュラウドとの接続部の形状不連続箇所を低減できる。また、炉心シュラウドの穴周縁とリングとの接合部の溶接開先が、炉心シュラウドの内側に露出するので、低圧注水配管等の再取付作業時に、炉心シュラウドとリングとの溶接作業を炉心シュラウド内で実施でき、作業者の被爆量を低減できる。また、低圧注水配管の中心と炉心シュラウドの穴中心との芯ずれを調整する芯ずれ調整手段がリングに設けられたので、前記芯ずれに対し良好に対処できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。但し、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。
[A]第1の実施の形態(図1)
図1は、本発明に係る沸騰水型原子炉の第1の実施の形態における炉心シュラウドと低圧注水配管との接続部分を拡大して示す断面図である。本実施の形態において、図4〜図7に示す背景技術と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本実施の形態の沸騰水型原子炉においても、低圧注水配管100は、炉心の上部で、RPV101と炉心シュラウド105との間に水平に溶接接合されて、冷却材喪失事故時に前記炉心に冷却材を注水する。本実施の形態では、低圧注水配管100の構成部品である炉心シュラウド側フランジネック10とリング11は、一体化されて構成されている。
また、リング11の外周部11aは、低圧注水配管100の中心Oと炉心シュラウド105のシュラウド上部胴105aにおける穴105bの中心Qとの芯ずれ量Tに合わせて加工可能な寸法に形成され、芯ずれ調整手段として構成される。
つまり、例えば低圧注水配管100と炉心シュラウド105等の再取付時には、RPV101の低圧注水ノズル102(図4)の中心と、交換された新たな炉心シュラウド105のシュラウド上部胴105aにおける穴105bの中心Qとがずれ、低圧注水ノズル102と同一軸芯でRPV101に取り付けられる低圧注水配管100の中心Oとシュラウド上部胴105aの穴105bの中心Qとが芯ずれ量Tだけずれる場合がある。この場合に、リング11の外周部11aに上記芯ずれ量Tに合わせて切削などの加工を施し、リング11の外周縁をシュラウド上部胴105aの穴105bに適合させる。
更に、リング11の外周縁とシュラウド上部胴105aの穴105b周縁にそれぞれ形成される溶接開先12は、炉心シュラウド105の内側のみに露出して設けられ、RPV101側に露出することがない。そして、リング11の外周縁の溶接開先12とシュラウド上部胴105aの穴105b周縁の溶接開先12に溶接が施されたとき、リング11の外周縁とシュラウド上部胴105aの穴105b周縁は、狭隘箇所(例えば図6の狭隘部115)なく滑らかに溶接接合されて、溶接部13が形成される。
従って、本実施の形態によれば、次の効果(1)〜(4)を奏する。
(1)低圧注水配管100の構成部品であるフランジネック10とリング11が一体化されたので、これらの間に溶接によるHAZをなくすことができる。また、炉心シュラウド105のシュラウド上部胴105aにおける穴105b周縁とリング11とが狭隘箇所なく溶接接合されるので、この溶接による溶接部13近傍のHAZに応力改善用施工装置(例えばショットピーニング施工装置など)が近接(アクセス)可能となる。これらの結果、低圧注水配管100と炉心シュラウド105間に応力腐食割れの発生を抑制することができる。
(2)低圧注水配管100の中心Oと炉心シュラウド105におけるシュラウド上部胴105aの穴105bの中心Qとの芯ずれ量Tを、リング11の外周部11aを上記芯ずれ量Tに合わせて加工することで調整するので、この芯ずれに対し良好に対処できる。このため、シュラウド上部胴105aの穴105b周縁とリング11の外周縁とを滑らかに溶接できるので、低圧注水配管100とシュラウド上部胴105との溶接部に形状不連続部(例えば図6の不連続部分116)が発生することを低減でき、応力集中の発生を抑制できる。
(3)炉心シュラウド105におけるシュラウド上部胴105aの穴105b周縁とリング11の外周縁とのそれぞれの溶接開先12が、炉心シュラウド105の内側のみに露出し、RPV101側に露出することがない。このため、低圧注水配管100等の再取付作業時に、炉心シュラウド105のシュラウド上部胴105aとリング11との溶接作業を炉心シュラウド105内で実施でき、RPV101と炉心シュラウド105との間の高放射線環境下に作業者が入る必要がない。この結果、作業者の被爆量を低減できる。
(4)低圧注水配管100の構成部品である炉心シュラウド側フランジネック10とリング11が一体化されて構成されたので、これらの溶接作業が不要となり、低圧注水配管100の取付作業を短時間に実施できる。
[B]第2の実施の形態(図2)
図2は、本発明に係る沸騰水型原子炉の第2の実施の形態における炉心シュラウドと低圧注水配管との接続部分を拡大して示す断面図である。この第2の実施の形態において、前記背景技術及び第1の実施の形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本実施の形態では、低圧注水配管100の構成部品である炉心シュラウド側フランジネック20とリング21との溶接部23の溶接開先22が、炉心シュラウド105の内側のみに露出して設けられ、RPV101側に露出することがない。そして、これらのフランジネック20の溶接開先22とリング21の溶接開先22に溶接が施されたときに、これらのフランジネック20とリング21は、狭隘箇所(例えば図6の狭隘部115)なく滑らかに溶接接合される。
更に、フランジネック20に溶接接合されたリング21の外周縁は、低圧注水配管100の中心Oと炉心シュラウド105におけるシュラウド上部胴105aの穴105bの中心Qとの芯ずれを調整すべく位置決めされて、シュラウド上部胴105aの穴105b周辺部に、狭隘箇所なく溶接接合されて溶接部24が形成される。尚、このときの溶接作業は、炉心シュラウド105とRPV101との間に作業者が入って行われる。
従って、本実施の形態によれば、次の効果(5)〜(8)を奏する。
(5)フランジネック20とリング21、及びリング21とシュラウド上部胴105aとがそれぞれ狭隘箇所なく溶接接合されるので、これらの溶接部23、24近傍のHAZに応力改善用施工装置(例えばショットピーニング施工装置など)を近接することが可能となる。この結果、低圧注水配管100と炉心シュラウド105間に応力腐食割れの発生を抑制できる。
(6)炉心シュラウド側フランジネック20とリング21とが滑らかに溶接接合されることから、これらのフランジネック20とリング21の接続部に形状不連続部が発生することを防止でき、応力集中の発生を抑制できる。
(7)炉心シュラウド側フランジネック20の溶接開先22とリング21の溶接開先22とが炉心シュラウド105の内側のみに露出して設けられたので、低圧注水配管100などの再取付時に、フランジネック20とリング21との溶接作業を炉心シュラウド105内で実施できる。このため、RPV101と炉心シュラウド105間の高放射線環境下での溶接作業が減少して、作業者の被爆量を低減できる。
(8)低圧注水配管100の中心Oと炉心シュラウド105におけるシュラウド上部胴5Aの穴105bの中心Qとの芯ずれを調整すべくリング21の位置決めがなされて、このリング21の外周縁がシュラウド上部胴105aの穴105b周辺部に溶接されるので、特に低圧注水配管100などの再取付時に、低圧注水配管100とシュラウド上部胴105aの穴105bとの芯ずれに対し良好に対処できる。
[C]第3の実施の形態(図3)
図3は、本発明に係る沸騰水型原子炉の第3の実施の形態における炉心シュラウドと低圧注水配管との接続部を拡大して示す断面図である。この第3の実施の形態において、前記背景技術及び第1の実施の形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本実施の形態では低圧注水配管100の構成部品である炉心シュラウド側フランジネック30とリング31のうち、リング31の外周縁が炉心シュラウド105のシュラウド上部胴105aにおける穴105b周縁に、狭隘箇所(例えば図6の狭隘部115)なく滑らかに溶接接合されて、溶接部32が形成される。この溶接部32におけるシュラウド上部胴105aとリング31のそれぞれの溶接開先33は、RPV101側に形成されるが、この溶接は、炉心シュラウド105をRPV101内に搬入し据え付ける前に、例えば工場など放射線量の低い場所で予め実施される。
また、炉心シュラウド側フランジネック30またはリング31(本実施の形態ではフランジネック30の外周部30a)が、低圧注水配管100の中心Oと炉心シュラウド105におけるシュラウド上部胴105aの穴105bの中心Qとの芯ずれ量Tを調整するために偏心加工可能に構成されて、芯ずれ調整手段として機能する。つまり、前述の如く、低圧注水配管100と炉心シュラウド105等の再取付時に、低圧注水配管100の中心Oとシュラウド上部胴105aの穴105bの中心Qとが芯ずれ量Tだけずれる場合があるが、このとき、シュラウドネック30の外周部30aに上記芯ずれ量Tに合わせて、偏心加工量Lだけ偏心加工を施して、シュラウドネック30の外周部30aをリング31の内周縁に適合させる。
更に、炉心シュラウド側フランジネック30の外周部30aとリング31の内周縁にそれぞれ形成される溶接開先34は、炉心シュラウド105の内側のみに露出して設けられ、RPV101側に露出して設けられることがない。そして、フランジネック30の外周部30aの溶接開先34とリング31の内周縁の溶接開先34に溶接が施されたとき、フランジネック30の外周部30aとリング31の内周縁とは、狭隘箇所(例えば図6の狭隘部115)なく溶接接合されて、溶接部35が形成される。
従って、本実施の形態によれば、次の効果(9)〜(11)を奏する。
(9)炉心シュラウド105のシュラウド上部胴105aにおける穴105b周縁とリング31の外周縁とが、更に、炉心シュラウド側フランジネック30の外周部30aとリング31の内周縁とが、共に狭隘箇所なく溶接接合されたので、これらの溶接部32、35近傍のHAZに、応力改善用施工装置(例えばショットピーニング施工装置など)を近接することが可能となる。この結果、低圧注水配管100と炉心シュラウド105間に応力腐食割れの発生を抑制できる。
(10)低圧注水配管100の中心Oと炉心シュラウド105におけるシュラウド上部胴105aの穴105bの中心Qとの芯ずれ量Tを、炉心シュラウド側フランジネック30の外周部30aを上記芯ずれ量Tに合わせて偏心加工することで調整するので、この芯ずれに対し良好に対処できる。このため、リング31の外周縁をシュラウド上部胴105aの穴105b周縁部に、炉心シュラウド105のRPV101への搬入前に滑らかに溶接できる。この結果、低圧注水配管100と炉心シュラウド105との接続部に形状不連続部(例えば図6の不連続部分116)が発生することを低減でき、応力集中の発生を抑制できる。
(11)また、リング11の外周縁とシュラウド上部胴105aの穴105b周縁にそれぞれ設けられた溶接開先33が、RPV101側に露出する場合にも、これらの溶接開先33に施される溶接は、炉心シュラウド105のRPV101への搬入据付前になされるので、低圧注水配管100及び炉心シュラウド105等の再取付時に、作業者がRPV101と炉心シュラウド105との間に入って溶接作業を実施することがない。更に、炉心シュラウド側フランジネック30の外周部30aとリング31の内周縁にそれぞれ形成された溶接開先34が炉心シュラウド105側に露出して形成されたので、低圧注水配管100及び炉心シュラウド105等の再取付時に、作業者はRPV101と炉心シュラウド105間に入って、これらの溶接開先34に溶接を施す必要がない。これらの結果、作業者の被爆量を低減できる。
尚、この第3の実施の形態における芯ずれ調整手段は、炉心シュラウド側フランジネック30の外周部30aではなく、リング31の内周縁としてもよい。
本発明に係る沸騰水型原子炉の第1の実施の形態における炉心シュラウドと低圧注水配管との接続部分を拡大して示す断面図。 本発明に係る沸騰水型原子炉の第2の実施の形態における炉心シュラウドと低圧注水配管との接続部分を拡大して示す断面図。 本発明に係る沸騰水型原子炉の第3の実施の形態における炉心シュラウドと低圧注水配管との接続部を拡大して示す断面図。 従来の沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器等を、低圧注水配管と共に示す概略断面図。 図4の低圧注水配管を示す斜視断面図。 図4の低圧注水配管の一部を断面状態で示す側面図。 図6のVII部を拡大して示す拡大断面図。
符号の説明
10 炉心シュラウド側フランジネック
11 リング
11a 外周部
12 溶接開先
13 溶接部
20 炉心シュラウド側フランジネック
21 リング
22 溶接開先
23 溶接部
30 炉心シュラウド側フランジネック
30a 外周部
31 リング
32 溶接部
34 溶接開先
35 溶接部
L 偏心加工量
O、Q 中心
T 芯ずれ量

Claims (6)

  1. 炉心の上部で、原子炉圧力容器と炉心シュラウドとの間に水平に溶接接合されて、前記炉心に冷却水を注水する低圧注水配管を備えた沸騰水型原子炉において、
    前記低圧注水配管の構成部品であるフランジネックとリングが一体化され、
    前記低圧注水配管の中心と前記炉心シュラウドの穴中心との芯ずれを調整する芯ずれ調整手段が前記リングに設けられ、
    前記炉心シュラウドの前記穴周縁と前記リングの外周縁との接合部の溶接開先が、前記炉心シュラウドの内側に露出して設けられ、
    これらの炉心シュラウドの穴周縁とリングの外周縁とが、狭隘箇所なく滑らかに溶接接合されたことを特徴とする沸騰水型原子炉。
  2. 前記芯ずれ調整手段は、低圧注水配管の中心と炉心シュラウドの穴中心との芯ずれに合わせて加工可能な寸法に形成されたリングの外周部であることを特徴とする請求項1に記載の沸騰水型原子炉。
  3. 炉心の上部で、原子炉圧力容器と炉心シュラウドとの間に水平に溶接接合されて、前記炉心に冷却水を注水する低圧注水配管を備えた沸騰水型原子炉において、
    前記低圧注水配管の構成部品であるフランジネックとリングとの溶接部の溶接開先が、前記炉心シュラウドの内側に露出して設けられ、
    これらのフランジネックとリングとが狭隘箇所なく滑らかに溶接接合され、
    前記低圧注水配管の中心と前記炉心シュラウドの穴中心との芯ずれを調整すべく、前記リングの外周縁が前記炉心シュラウドの穴周辺部に溶接接合されたことを特徴とする沸騰水型原子炉。
  4. 炉心の上部で、原子炉圧力容器と炉心シュラウドとの間に水平に溶接接合されて、前記炉心に冷却水を注水する低圧注水配管を備えた沸騰水型原子炉において、
    前記低圧注水配管の構成部品であるフランジネックとリングのうち、リングの外周縁が前記炉心シュラウドの穴周縁に、狭隘箇所なく滑らかに予め溶接接合され、
    このフランジネックまたはリングに、前記低圧注水配管の中心と前記炉心シュラウドの穴中心との芯ずれを調整する芯ずれ調整手段が設けられ、
    これらのフランジネックとリングとの溶接部の溶接開先が、前記炉心シュラウドの内側に露出して設けられ、
    これらのフランジネックとリングとが、狭隘箇所なく溶接接合されたことを特徴とする沸騰水型原子炉。
  5. 前記リングの外周縁と炉心シュラウドの穴周縁とは、この炉心シュラウドを原子炉圧力容器内に搬入する前に溶接接合されることを特徴とする請求項4に記載の沸騰水型原子炉。
  6. 前記芯ずれ調整手段は、低圧注水配管の中心と炉心シュラウドの穴中心との芯ずれを調整するために偏心加工可能なフランジネックの外周部であることを特徴とする請求項4に記載の沸騰水型原子炉。
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