JP2002332801A - 膨張機 - Google Patents

膨張機

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JP2002332801A
JP2002332801A JP2002059196A JP2002059196A JP2002332801A JP 2002332801 A JP2002332801 A JP 2002332801A JP 2002059196 A JP2002059196 A JP 2002059196A JP 2002059196 A JP2002059196 A JP 2002059196A JP 2002332801 A JP2002332801 A JP 2002332801A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アキシャル型の膨張機の更なる小型高出力化
を図る。 【解決手段】 蒸気を作動媒体とする膨張機Mは、出力
軸28の軸線Lを囲むようにロータ27に環状に配置さ
れた半径方向内側の第1のアキシャルピストンシリンダ
群49と、その外側を囲むように環状に配置された半径
方向外側の第2のアキシャルピストンシリンダ57とを
備えており、第1、第2のアキシャルピストンシリンダ
群49,57は共通の斜板39で駆動され、また第1、
第2のアキシャルピストンシリンダ群49,57は円周
方向にピッチをずらして配置される。高温高圧蒸気は先
ず第1のアキシャルピストンシリンダ群49を作動させ
た後に、第2のアキシャルピストンシリンダ群57を作
動させ、両者の出力は統合されて出力軸28を駆動す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーシングと、駆
動力を出力する出力軸と、出力軸と一体になってケーシ
ングに回転自在に支持されたロータと、出力軸の軸線を
囲むようにロータに環状にかつ半径方向内外に配置され
た複数のアキシャルピストンシリンダ群と、ケーシング
に固定されて複数のアキシャルピストンシリンダ群のピ
ストンを前記軸線方向に案内する共通の斜板とを備えた
膨張機に関する。
【0002】
【従来の技術】特許第2874300号公報および実開
昭48−54702号公報には、半径方向内側および半
径方向外側に配置された二つのアキシャルピストンシリ
ンダ群を備えたピストンポンプあるいはピストンモータ
が記載されている。これらは何れもオイルのような非圧
縮性流体を作動媒体とするもので、半径方向内側および
半径方向外側のアキシャルピストンシリンダ群は円周方
向に位相をずらして配置されており、また前者は半径方
向内側のアキシャルピストンシリンダ群のピストン径
が、半径方向外側のアキシャルピストンシリンダ群のピ
ストン径よりも小さくなっている。
【0003】また特開2000−320453号公報に
は、ロータの半径方向内側および半径方向外側にそれぞ
れアキシャルピストンシリンダ群およびベーン群を配置
し、高温高圧の蒸気をアキシャルピストンシリンダ群を
経てベーン群に供給することで圧力エネルギーを機械エ
ネルギーに変換する膨張機が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高温高圧の
蒸気を作動媒体とする膨張機には、ベーンを摺動自在に
支持するロータをカムリングの内部に配置したベーン型
のものと、複数のシリンダおよびピストンを軸線に対し
て放射状に配置したラジアル型のものと、複数のシリン
ダおよびピストンを軸線に対して平行に配置したアキシ
ャル型のものとがある。
【0005】ベーン型の膨張機は蒸気の膨張比を大きく
取れるという利点があるが、ベーンの先端とカムリング
の内周面との容積あたりのシール長さが長くなり、シー
ルが難しいために蒸気のリーク量が多くなる問題があ
る。
【0006】またラジアル型の膨張機はシリンダおよび
ピストンが軸線に対して放射状に配置されるため、隣接
するシリンダ間に形成される扇形のデッドスペースによ
り寸法が大型化するだけでなく、蒸気をシリンダに配分
するロータリバルブの摺動面を円筒面とし、摺動自在な
クリアランスを設けた場合、平坦な摺動面を有するロー
タリバルブに比べて蒸気のリーク量が増加する問題があ
る。
【0007】それに対して、アキシャル型の膨張機はシ
リンダおよびピストンを軸方向に配置することから、シ
リンダ間のデッドスペースをより小さくして半径方向の
断面配置を小さくできるので、デッドスペースが大きく
なるラジアル型の膨張機に比べて小型化が可能である。
またシリンダおよびピストン間の蒸気のリーク量はベー
ンおよびカムリング間の蒸気のリーク量に比べて小さ
く、しかも平坦な摺動面を有して蒸気のリーク量が小さ
いロータリバルブを採用することができるので、ベーン
型あるいはラジアル型の膨張機に比べて高出力化が可能
である。
【0008】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、アキシャル型の膨張機の更なる小型高出力化を図る
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、ケーシング
と、駆動力を出力する出力軸と、出力軸と一体になって
ケーシングに回転自在に支持されたロータと、出力軸の
軸線を囲むようにロータに環状にかつ半径方向内外に配
置された複数のアキシャルピストンシリンダ群と、ケー
シングに固定されて複数のアキシャルピストンシリンダ
群のピストンを前記軸線方向に案内する共通の斜板とを
備えた膨張機であって、複数のアキシャルピストンシリ
ンダ群のピストンを半径方向外側に位置するものほど大
径にするとともに、複数のアキシャルピストンシリンダ
群を直列に接続し、高温高圧の作動媒体を半径方向内側
のアキシャルピストンシリンダ群から半径方向外側のア
キシャルピストンシリンダ群に向けて順次供給すること
を特徴とする膨張機が提案される。
【0010】上記構成によれば、複数のアキシャルピス
トンシリンダ群を出力軸に関して半径方向内外に配置
し、各々のアキシャルピストンシリンダ群のピストンを
共通の斜板に案内させて複数段連続して機能させるの
で、ベーン型の膨張機に比べて作動媒体のリーク量が減
少するのは勿論のこと、ベーン型の膨張機やラジアル型
の膨張機に比べて本来的にスペース効率が高いアキシャ
ル型の膨張機のスペース効率を更に高め、小型で高出力
な膨張機を得ることができる。
【0011】また複数のアキシャルピストンシリンダ群
のピストンを半径方向外側に位置するものほど大径に
し、かつ高温高圧の作動媒体を直列に接続した複数のア
キシャルピストンシリンダ群の半径方向内側のものから
半径方向外側のものへと順次供給するので、デッドスペ
ースの発生を最小限に抑えて膨張機を小型化できるだけ
でなく、半径方向内側の小径のアキシャルピストンシリ
ンダ群に体積が小さい高圧の作動媒体が作用し、半径方
向外側の大径のアキシャルピストンシリンダ群に体積が
大きい低圧の作動媒体が作用するようになり、作動媒体
の圧力エネルギーを余すところ無く機械エネルギーに変
換することができる。しかも高圧の作動媒体が作用する
ことでリークが発生し易い半径方向内側のアキシャルピ
ストンシリンダ群の摺動部の面積を最小限に抑え、作動
媒体のリークを一層低減することができる。
【0012】更に、半径方向内側のアキシャルピストン
シリンダ群に膨張前の高温の作動媒体が作用し、半径方
向外側のアキシャルピストンシリンダ群に膨張後の低温
の作動媒体が作用するようになるため、高温の作動媒体
が作用する半径方向内側のアキシャルピストンシリンダ
群から放散する熱を、低温の作動媒体が作用する半径方
向外側のアキシャルピストンシリンダ群で回収し、熱エ
ネルギーの損失を減少させることができる。
【0013】また請求項2に記載された発明によれば、
請求項1の構成に加えて、半径方向内外に隣接するアキ
シャルピストンシリンダ群の配列ピッチを円周方向にず
らしたことを特徴とする膨張機が提案される。
【0014】上記構成によれば、半径方向内外に隣接す
るアキシャルピストンシリンダ群の配列ピッチが円周方
向にずれているので、半径方向外側のシリンダに挟まれ
た空間に半径方向内側のシリンダを配置して膨張機の外
径寸法を一層小型化することができるだけでなく、複数
のアキシャルピストンシリンダ群の出力トルクの変動を
減少させることができる。
【0015】また請求項3に記載された発明によれば、
請求項または請求項2の構成に加えて、複数のアキシャ
ルピストンシリンダ群に作動媒体を供給・排出する吸・
排気バルブよりなる作動媒体供給・排出部と、ロータよ
りなる動力変換部と、出力軸および斜板よりなる出力部
とを前記軸線の一端側から他端側に順次配置したことを
特徴とする膨張機が提案される。
【0016】上記構成によれば、作動媒体供給・排出部
と出力部とが動力変換部を挟んで離れた位置に配置され
るので、出力部の摺動部を潤滑するオイルが、高温の作
動媒体が通過する作動媒体供給・排出部により加熱され
て変質するのを防止し、出力部の潤滑性能を確保するこ
とができる。
【0017】尚、実施例のロータリバルブ61は本発明
の吸・排気バルブに対応する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0019】図1〜図18は本発明の第1実施例を示す
もので、図1は膨張機の縦断面図、図2は図1の2−2
線断面図、図3は図1の3部拡大図、図4は図1の4部
拡大断面図(図8の4−4線断面図)、図5は図4の5
−5線矢視図、図6は図4の6−6線矢視図、図7は図
4の7−7線断面図、図8は図4の8−8線断面図、図
9は図4の9−9線断面図、図10は図1の10−10
線矢視図、図11は図1の11−11線矢視図、図12
は図10の12−12線断面図、図13は図11の13
−13線断面図、図14は図10の14−14線断面
図、図15は出力軸のトルク変動を示すグラフ、図16
は高圧段の吸入系を示す作用説明図、図17は高圧段の
排出系および低圧段の吸入系を示す作用説明図、図18
は低圧段の排出系を示す作用説明図である。
【0020】図1〜図3に示すように、本実施例の膨張
機Mは例えばランキンサイクル装置に使用されるもので
あって、作動媒体としての高温高圧蒸気の熱エネルギー
および圧力エネルギーを機械エネルギーに変換して出力
する。膨張機Mのケーシング11は、ケーシング本体1
2と、ケーシング本体12の前面開口部にシール部材1
3を介して嵌合して複数本のボルト14…で結合される
前部カバー15と、ケーシング本体12の後面開口部に
シール部材16を介して嵌合して複数本のボルト17…
で結合される後部カバー18とから構成される。ケーシ
ング本体12の下面開口部にオイルパン19がシール部
材20を介して当接し、複数本のボルト21…で結合さ
れる。またケーシング本体12の上面にシール部材22
(図12参照)を介してブリーザ室隔壁23が重ね合わ
され、更にその上面にシール部材24(図12参照)を
介してブリーザ室カバー25が重ね合わされ、複数本の
ボルト26…で共締めされる。
【0021】ケーシング11の中央を前後方向に延びる
軸線Lまわりに回転可能なロータ27と出力軸28とが
溶接で一体化されており、ロータ27の後部がアンギュ
ラボールベアリング29およびシール部材30を介して
ケーシング本体12に回転自在に支持されるとともに、
出力軸28の前部がアンギュラボールベアリング31お
よびシール部材32を介して前部カバー15に回転自在
に支持される。前部カバー15の後面に2個のシール部
材33,34およびノックピン35を介して嵌合する斜
板ホルダ36が複数本のボルト37…で固定されてお
り、この斜板ホルダ36にアンギュラボールベアリング
38を介して斜板39が回転自在に支持される。斜板3
9の回転軸線は前記ロータ27および出力軸28の軸線
Lに対して傾斜しており、その傾斜角は固定である。
【0022】ロータ27と別部材で構成された7本のス
リーブ41…が、ロータ27の内部に軸線Lを囲むよう
に円周方向に等間隔で配置される。ロータ27のスリー
ブ支持孔27a…に支持されたスリーブ41…の内周に
形成された高圧シリンダ42…に高圧ピストン43…が
摺動自在に嵌合しており、高圧シリンダ42…の前端開
口部から前方に突出する高圧ピストン43…の半球状部
が、斜板39の後面に凹設した7個のディンプル39a
…にそれぞれ突き当てられ押圧する。スリーブ41…の
後端とロータ27のスリーブ支持孔27a…との間には
耐熱金属性のシール部材44…が装着され、この状態で
スリーブ41…の前端を押さえる単一のセットプレート
45が複数本のボルト46…でロータ27の前面に固定
される。スリーブ支持孔27a…の底部近傍は僅かに大
径になっており、スリーブ41…の外周面との間に間隙
α(図3参照)が形成される。
【0023】高圧ピストン43…は高圧シリンダ42…
との摺動面をシールする圧力リング47…およびオイル
リング48…を備えており、圧力リング47…の摺動範
囲とオイルリング48…の摺動範囲とは相互にオーバー
ラップしないように設定されている。高圧ピストン43
…を高圧シリンダ42…に挿入するとき、圧力リング4
7…およびオイルリング48…を高圧シリンダ42…に
スムーズに係合させるべく、セットプレート45に前面
側が広がるようにテーパした開口部45a…が形成され
る。
【0024】以上のように、圧力リング47…の摺動範
囲とオイルリング48…の摺動範囲とが相互にオーバー
ラップしないように設定したので、オイルリング48…
が摺動する高圧シリンダ42…の内壁に付着したオイル
が、圧力リング47…の摺動により高圧作動室82…に
取り込まれないようにし、蒸気にオイルが混入するのを
確実に防止することができる。特に、高圧ピストン43
…は圧力リング47…およびオイルリング48…に挟ま
れた部分が若干小径になっているため(図3参照)、オ
イルリング48…の摺動面に付着したオイルが圧力リン
グ47…の摺動面に移動するのを効果的に防止すること
ができる。
【0025】また7本のスリーブ41…をロータ27の
スリーブ支持孔27a…に装着して高圧シリンダ42…
を構成したので、スリーブ41…に熱伝導性、耐熱性、
耐摩耗性、強度等に優れた材質を選択することができ
る。これにより性能および信頼性の向上が可能になるだ
けでなく、ロータ27に直接高圧シリンダ42…を加工
する場合に比べて加工が容易になり、加工精度も向上す
る。しかも何れかのスリーブ41が摩耗・損傷した場合
に、ロータ27全体を交換することなく、異常のあるス
リーブ41だけを交換すれば良いので経済的である。
【0026】またスリーブ支持孔27a…の底部近傍を
僅かに大径にしてスリーブ41…の外周面とロータ27
との間に間隙αを形成したので、高圧作動室82…に供
給された高温高圧蒸気によりロータ27が熱変形して
も、その影響がスリーブ41…に及び難くして高圧シリ
ンダ42…の歪みを防止することができる。
【0027】前記7本の高圧シリンダ42…と、そこに
嵌合する7本の高圧ピストン43…とは、第1のアキシ
ャルピストンシリンダ群49を構成する。
【0028】ロータ27の外周部に7本の低圧シリンダ
50…が軸線Lおよび高圧シリンダ42…の半径方向外
側を囲むように円周方向に等間隔で配置される。これら
低圧シリンダ50…は高圧シリンダ42…よりも大きな
直径を有しており、かつ低圧シリンダ50…の円周方向
の配列ピッチは高圧シリンダ42…の円周方向の配列ピ
ッチに対して半ピッチ分ずれている。これにより、隣接
する低圧シリンダ50…間に形成される空間に高圧シリ
ンダ42…を配置することが可能になり、スペースを有
効利用してロータ27の直径の小型化に寄与することが
できる。
【0029】7本の低圧シリンダ50…にはそれぞれ低
圧ピストン51…が摺動自在に嵌合しており、これら低
圧ピストン51…はリンク52…を介して斜板39に接
続される。即ち、リンク52…の前端の球状部52aは
斜板39にナット53…で固定した球面軸受54…に揺
動自在に支持され、リンク52…の後端の球状部52b
は低圧ピストン51…にクリップ55…で固定した球面
軸受56…に揺動自在に支持される。低圧ピストン51
…の頂面近傍の外周面には、圧力リング78…およびオ
イルリング79…が隣接して装着される。圧力リング7
8…およびオイルリング79…の摺動範囲は相互にオー
バーラップするので、圧力リング78…の摺動面に油膜
を形成してシール性および潤滑性を高めることができ
る。
【0030】前記7本の低圧シリンダ50…と、そこに
嵌合する7本の低圧ピストン41…とは、第2のアキシ
ャルピストンシリンダ群57を構成する。
【0031】以上のように、第1のアキシャルピストン
シリンダ群49の高圧ピストン43…の前端を半球状に
形成し、その前端を斜板39に形成したディンプル39
a…に当接させたので、高圧ピストン43…を斜板39
に機械的に連結する必要がなくなって、部品点数の削減
と組付性の向上とが可能になる。一方、第2のアキシャ
ルピストンシリンダ群57の低圧ピストン51…はリン
ク52…および前後の球面軸受54…,56…を介して
斜板39に連結されているので、第2のアキシャルピス
トンシリンダ群57に供給される中温中圧蒸気の温度お
よび圧力が不足して低圧作動室84…が負圧になって
も、低圧ピストン51…と斜板39とが離れて打音や損
傷が発する虞がない。
【0032】また斜板39は前部カバー15にボルト3
7…で締結されるが、そのときの斜板39の軸線Lまわ
りの締結位相を変化させることで、第1のアキシャルピ
ストンシリンダ群49および第2のアキシャルピストン
シリンダ群57に対する蒸気の供給・排出タイミングを
ずらして膨張機Mの出力特性を変更することができる。
【0033】また一体化されたロータ27および出力軸
28は、それぞれケーシング本体12に設けたアンギュ
ラボールベアリング29および前部カバー15に設けた
アンギュラボールベアリング31に支持されるが、ケー
シング本体12およびアンギュラボールベアリング29
間に介装するシム58の厚さと、前部カバー15および
アンギュラボールベアリング31間に介装するシム59
の厚さとを調整することにより、軸線Lに沿うロータ2
7の位置を前後方向に調整することができる。このロー
タ27の軸線L方向の位置の調整により、斜板39に案
内される高圧・低圧ピストン43…,51…とロータ2
7に設けられた高圧・低圧シリンダ42…,50…との
軸線L方向の相対的な位置関係が変化し、高圧・低圧作
動室82…,84…における蒸気の膨張比を調整するこ
とができる。
【0034】仮に、斜板39を支持する斜板ホルダ36
が前部カバー15に対して一体に形成されていると、前
部カバー15にアンギュラボールベアリング31やシム
59を着脱するためのスペースを確保するのが困難にな
るが、斜板ホルダ36を前部カバー15に対し着脱可能
にしたことで、上記問題が解消される。また仮に斜板ホ
ルダ36が前部カバー15と一体であると、膨張機Mの
分解・組立時に予め前部カバー15側に組み付けた斜板
39に、ケーシング11内の狭い空間で7本のリンク5
2…を連結・分離する面倒な作業が必要となるが、斜板
ホルダ36を前部カバー15に対し着脱可能にしたこと
で、予めロータ27側に斜板39および斜板ホルダ36
を組み付けてサブアセンブリを構成することが可能とな
り、組付性が大幅に向上する。
【0035】次に、第1のアキシャルピストンシリンダ
群49および第2のアキシャルピストンシリンダ群57
に対する蒸気の供給・排出系統を、図4〜図9に基づい
て説明する。
【0036】図4に示すように、ロータ27の後端面に
開口する円形断面の凹部27bおよび後部カバー18の
前面に開口する円形断面の凹部18aに、ロータリバル
ブ61が収納される。軸線Lに沿うように配置されたロ
ータリバルブ61は、ロータリバルブ本体62と、固定
側バルブプレート63と、可動側バルブプレート64と
を備える。可動側バルブプレート64は、ロータ27の
凹部27bの底面にガスケット65を介して嵌合した状
態で、ノックピン66およびボルト67でロータ27に
固定される。可動側バルブプレート64に平坦な摺動面
68を介して当接する固定側バルブプレート63はノッ
クピン69を介してロータリバルブ本体62に相対回転
不能に結合される。従って、ロータ27が回転すると、
可動側バルブプレート64および固定側バルブプレート
63は摺動面68において相互に密着しながら相対回転
する。固定側バルブプレート63および可動側バルブプ
レート64は、超硬合金やセラミックス等の耐久性に優
れた材質で構成されており、その摺動面68に耐熱性、
潤滑性、耐蝕性、耐摩耗性を有する部材を介在させたり
コーティングしたりすることが可能である。
【0037】ロータリバルブ本体62は、大径部62
a、中径部62bおよび小径部62cを備えた段付き円
柱状の部材であって、その大径部62aの外周に嵌合す
る環状の摺動部材70が、ロータ27の凹部27bに円
筒状の摺動面71を介して摺動自在に嵌合するととも
に、その中径部62bおよび小径部62cが後部カバー
18の凹部18aにシール部材72,73を介して嵌合
する。摺動部材70は、超硬合金やセラミックス等の耐
久性に優れた材質で構成される。ロータリバルブ本体6
2の外周に植設されたノックピン74が、後部カバー1
8の凹部18aに軸線L方向に形成された長孔18bに
係合しており、従ってロータリバルブ本体62は後部カ
バー18に対して相対回転不能、かつ軸線L方向に移動
可能に支持される。
【0038】後部カバー18に軸線Lを囲むように複数
個(例えば、7個)のプリロードスプリング75…が支
持されており、これらプリロードスプリング75…に中
径部62bおよび小径部62c間の段部62dを押圧さ
れたロータリバルブ本体62は、固定側バルブプレート
63および可動側バルブプレート64の摺動面68を密
着させるべく前方に向けて付勢される。後部カバー18
の凹部18aの底面とロータリバルブ本体62の小径部
62cの後端面との間に圧力室76が区画されており、
後部カバー18を貫通するように接続された蒸気供給パ
イプ77が前記圧力室76に連通する。従って、ロータ
リバルブ本体62は前記プリロードスプリング75…の
弾発力に加えて、圧力室76に作用する蒸気圧によって
も前方に付勢される。
【0039】第1のアキシャルピストンシリンダ群49
に高温高圧蒸気を供給する高圧段の蒸気吸入経路が、図
16に網かけして示される。図16と図5〜図9とを併
せて参照すると明らかなように、蒸気供給パイプ77か
ら高温高圧蒸気が供給される圧力室76に上流端が連通
する第1蒸気通路P1が、ロータリバルブ本体62を貫
通して固定側バルブプレート63との合わせ面に開口
し、固定側バルブプレート63を貫通する第2蒸気通路
P2に連通する。ロータリバルブ本体62および固定側
バルブプレート63の合わせ面からの蒸気のリークを防
止すべく、該合わせ面に装着されたシール部材81(図
7および図16参照)により第1、第2蒸気通路P1,
P2の接続部の外周がシールされる。
【0040】可動側バルブプレート64およびロータ2
7にはそれぞれ7本の第3蒸気通路P3…(図5参照)
および第4蒸気通路P4…が円周方向に等間隔に形成さ
れており、第4蒸気通路P4…の下流端は第1のアキシ
ャルピストンシリンダ群49の高圧シリンダ42…およ
び高圧ピストン43間に区画された7個の高圧作動室8
2…に連通する。図6から明らかなように、固定側バル
ブプレート63に形成された第2蒸気通路P2の開口
は、高圧ピストン43の上死点TDCの前後に均等に開
口せずに矢印Rで示すロータ27の回転方向進み側に僅
かにずれて開口している。これにより、できるだけ長い
膨張期間、即ち充分な膨張比を確保でき、かつ上死点T
DCの前後に均等に開口を設定した場合に生じる負の仕
事を極力少なくし、更に高圧作動室82…内に残留する
膨張蒸気を減少して充分な出力(効率)が得られる。
【0041】第1のアキシャルピストンシリンダ群49
から中温中圧蒸気を排出して第2のアキシャルピストン
シリンダ群57に供給する高圧段の蒸気排出経路および
低圧段の蒸気吸入経路が、図17に網かけして示され
る。図17と図5〜図8とを併せて参照すると明らかな
ように、固定側バルブプレート63の前面には円弧状の
第5蒸気通路P5(図6参照)が開口しており、この第
5蒸気通路P5は固定側バルブプレート63の後面に開
口する円形の第6蒸気通路P6(図7参照)に連通す
る。第5蒸気通路P5は、高圧ピストン43の下死点B
DCに対して矢印Rで示すロータ27の回転方向進み側
に僅かにずれた位置から、上死点TDCに対して回転方
向遅れ側に僅かにずれた位置に亘って開口している。こ
れにより、可動側バルブプレート64の第3蒸気通路P
3…は下死点BDCから第2蒸気通路P2と重複しない
(好ましくは第2蒸気通路P2と重複する直前の)角度
範囲に亘って固定側バルブプレート63の第5蒸気通路
P5に連通することができ、その間に第3蒸気通路P3
…から第5蒸気通路P5への蒸気の排出が行われる。
【0042】ロータリバルブ本体62には、軸線L方向
に延びる第7蒸気通路P7と、略半径方向に延びる第8
蒸気通路P8とが形成されており、第7蒸気通路P7の
上流端は前記第6蒸気通路P6の下流端に連通するとと
もに、第7蒸気通路P7の下流端はロータリバルブ本体
62および摺動部材70に跨がって配置された継ぎ手部
材83の内部の第9蒸気通路P9を経て、摺動部材70
を半径方向に貫通する第10蒸気通路P10に連通す
る。そして第10蒸気通路P10は、ロータ27に放射
状に形成した7本の第11蒸気通路P11…を介して、
第2のアキシャルピストンシリンダ群57の低圧シリン
ダ50…および低圧ピストン41…間に区画された7個
の低圧作動室84…に連通する。
【0043】ロータリバルブ本体62と固定側バルブプ
レート63との合わせ面からの蒸気のリークを防止すべ
く、該合わせ面に装着されたシール部材85(図7およ
び図17参照)により第6、第7蒸気通路P6,P7の
接続部の外周がシールされる。摺動部材70の内周面と
ロータリバルブ本体62との間は2個のシール部材8
6,87でシールされ、継ぎ手部材83の外周面と摺動
部材70との間はシール部材88でシールされる。
【0044】ロータ27および出力軸28の内部は肉抜
きされて調圧室89が区画されており、この調圧室89
と第8蒸気通路P8とが、ロータリバルブ本体62に形
成した第12蒸気通路P12および第13蒸気通路P1
3と、固定側バルブプレート63に形成した第14蒸気
通路P14と、ボルト67の内部を貫通する第15蒸気
通路P15とを介して連通する。7本の第3蒸気通路P
3…から第5蒸気通路P5に排出される中温中圧蒸気の
圧力はロータ27の1回転につき圧力が7回脈動する
が、その中温中圧蒸気を第2のアキシャルピストンシリ
ンダ群57に供給する途中の第8蒸気通路P8を調圧室
89に連通させたことで、前記圧力の脈動を緩衝して一
定圧の蒸気を第2のアキシャルピストンシリンダ群57
に供給し、低圧作動室84…への蒸気の充填効率を高め
ることができる。
【0045】また調圧室89はロータ27および出力軸
28の中心のデッドスペースを利用して形成されている
ので膨張機Mの大型化を招くこともなく、肉抜きによる
軽量化の効果も持ち、しかも調圧室89の外周は高温高
圧蒸気で作動する第1のアキシャルピストンシリンダ群
49で取り囲まれるので、第2のアキシャルピストンシ
リンダ群57に供給される中温中圧蒸気の熱損失が生じ
ることもない。更に、第1のアキシャルピストンシリン
ダ群49に取り囲まれたロータ27の中心部が温度上昇
した場合には、調圧室89の中温中圧蒸気でロータ27
の冷却を図ることができ、その結果として加熱された中
温中圧蒸気で第2のアキシャルピストンシリンダ群57
の出力向上を図ることができる。
【0046】第2のアキシャルピストンシリンダ群57
から低温低圧蒸気を排出する蒸気排出経路が、図18に
網かけして示される。図18、図8および図9を併せて
参照すると明らかなように、摺動部材70の摺動面71
に、ロータ27に形成した7個の第11蒸気通路P11
…に連通可能な円弧状の第16蒸気通路P16が切り欠
かれており、この第16蒸気通路P16はロータリバル
ブ本体62の外周に円弧状に切り欠かれた第17蒸気通
路P17に連通する。第16蒸気通路P16は、低圧ピ
ストン51の下死点BDCに対して矢印Rで示すロータ
27の回転方向進み側に僅かにずれた位置から、上死点
TDCに対して回転方向遅れ側に僅かにずれた位置に亘
って開口している。これにより、ロータ27の第11蒸
気通路P11…は下死点BDCから第10蒸気通路P1
0と重複しない(好ましくは第10蒸気通路P10と重
複する直前の)角度範囲に亘って摺動部材70の第16
蒸気通路P16に連通することができ、その間に第11
蒸気通路P11…から第16蒸気通路P16への蒸気の
排出が行われる。
【0047】更に第17蒸気通路P17は、ロータリバ
ルブ本体62の内部に形成された第18蒸気通路P18
〜第20蒸気通路P20および後部カバー18の切欠1
8dを介して、ロータリバルブ本体62および後部カバ
ー18間に形成された蒸気排出室90に連通し、この蒸
気排出室90は後部カバー18に形成した蒸気排出孔1
8cに連通する。
【0048】以上のように、第1のアキシャルピストン
シリンダ群49への蒸気の供給・排出と第2のアキシャ
ルピストンシリンダ群57への蒸気の供給・排出とを共
通のロータリバルブ61で制御するので、各々別個のロ
ータリバルブを用いる場合に比べて膨張機Mを小型化す
ることができる。しかも第1のアキシャルピストンシリ
ンダ群49に高温高圧蒸気を供給するバルブを、ロータ
リバルブ本体62と一体の固定側バルブプレート63の
前端の平坦な摺動面68に形成したので、高温高圧蒸気
のリークを効果的に防止することができる。なぜなら
ば、平坦な摺動面68は高精度の加工が容易なため、円
筒状の摺動面に比べてクリアランスの管理が容易である
からである。
【0049】特に、複数本のプリロードスプリング75
…でロータリバルブ本体62にプリセット荷重を与えて
軸線L方向前方に付勢し、更に蒸気供給パイプ77から
圧力室76に供給した高温高圧蒸気でロータリバルブ本
体62を軸線L方向前方に付勢することにより、固定側
バルブプレート63および可動側バルブプレート64の
摺動68に高温高圧蒸気の圧力に応じた面圧を発生さ
せ、その摺動面68からの蒸気のリークを一層効果的に
抑制することができる。
【0050】また第2のアキシャルピストンシリンダ群
57に中温中圧蒸気を供給するバルブはロータリバルブ
本体62の外周の円筒状の摺動面71に形成されている
が、そこを通過する中温中圧蒸気は前記高温高圧蒸気に
比べて圧力が低下しているため、摺動面71に対する面
圧を発生させなくとも、所定のクリアランス管理を施せ
ば蒸気のリークは実用上問題ない。
【0051】またロータリバルブ本体62に内部に、高
温高圧蒸気が流れる第1蒸気通路P1と、中温中圧蒸気
が流れる第7蒸気通路P7および第8蒸気通路P8と、
低温低圧蒸気が流れる第17蒸気通路P17〜第20蒸
気通路P20とを集約して形成したので蒸気温度の低下
を防止できるだけでなく、高温高圧蒸気のシール部(例
えば、シール部材81)を低温低圧蒸気で冷却して耐久
性を高めることができる。
【0052】更に、後部カバー18をケーシング本体1
2から取り外すだけで、ケーシング本体12に対してロ
ータリバルブ61を着脱することができるので、修理、
清掃、交換等のメンテナンス作業性が大幅に向上する。
また高温高圧蒸気が通過するロータリバルブ61は高温
になるが、オイルによる潤滑が必要な斜板39や出力軸
28がロータ27を挟んでロータリバルブ61の反対側
に配置されるので、高温となるロータリバルブ61の熱
でオイルが加熱されて斜板39や出力軸28の潤滑性能
が低下するのを防止することができる。またオイルはロ
ータリバルブ61を冷却して過熱を防止する機能も発揮
する。
【0053】次に、図10〜図14を参照してブリーザ
の構造を説明する。
【0054】ケーシング本体12の上壁12aとブリー
ザ室隔壁23との間に区画された下部ブリーザ室101
はケーシング本体12の上壁12aに形成された連通孔
12bを介してケーシング11内の潤滑室102に連通
する。潤滑室102の底部に設けたオイルパン19には
オイルが貯留されており、その油面はロータ27の下端
よりも僅かに高くなっている(図1参照)。下部ブリー
ザ室101の内部には上端がブリーザ室隔壁23の下面
に接触する3枚の隔壁12c〜12eが上向きに突設さ
れており、これら隔壁12c〜12eにより構成された
迷路の一端に前記連通孔12bが開口するとともに、迷
路の他端に向かう経路の途中に前記上壁12aを貫通す
る4個のオイル戻し孔12f…が形成される。オイル戻
し孔12f…は下部ブリーザ室101の最も低い位置に
形成されており(図14参照)、従って下部ブリーザ室
101内で凝縮したオイルを潤滑室102に確実に戻す
ことができる。
【0055】ブリーザ室隔壁23とブリーザ室カバー2
5との間に上部ブリーザ室103が区画されており、こ
の上部ブリーザ室103と下部ブリーザ室101とが、
ブリーザ室隔壁23を貫通して上部ブリーザ室103内
に煙突状に突出する4個の連通孔23a…,23bによ
り連通する。ブリーザ室隔壁23を貫通する凝縮水戻し
孔23cの下方に位置するケーシング本体12の上壁1
2aに凹部12gが形成されており、この凹部12gの
周囲がシール部材104でシールされる。
【0056】ブリーザ室隔壁23に形成された第1ブリ
ーザ通路B1の一端が上部ブリーザ室103の高さ方向
中間部に開口する。第1ブリーザ通路B1の他端は、ケ
ーシング本体12に形成した第2ブリーザ通路B2およ
び後部カバー18に形成した第3ブリーザ通路B3を介
して蒸気排出室90に連通する。また上壁12aに形成
した凹部12gはケーシング本体12に形成した第4ブ
リーザ通路B4および前記第3ブリーザ通路B3を介し
て蒸気排出室90に連通する。第1ブリーザ通路B1お
よび第2ブリーザ通路B2の連通部の外周はシール部材
105によりシールされる。
【0057】図2に示すように、下部ブリーザ室101
に連通する継ぎ手106とオイルパン19に連通する継
ぎ手107とが透明なオイルレベルゲージ108で接続
されており、このオイルレベルゲージ108内のオイル
の油面により潤滑室102内のオイルの油面を外部から
知ることができる。即ち、潤滑室102は密閉構造とな
っており、外部からオイルレベルゲージを挿入すること
はシール性の維持から難しく、構造が複雑化することが
避けられない。しかしながら、このオイルレベルゲージ
108によって、潤滑室102の密閉状態を維持しつつ
外部からオイルの油面を容易に知ることができる。
【0058】次に、上記構成を備えた本実施例の膨張機
Mの作用を説明する。
【0059】図16に示すように、蒸発器で水を加熱し
て発生した高温高圧蒸気は蒸気供給パイプ77を介して
膨張機Mの圧力室76に供給され、そこからロータリバ
ルブ61のロータリバルブ本体62に形成した第1蒸気
通路P1と、このロータリバルブ本体62と一体の固定
側バルブプレート63に形成した第2蒸気通路P2とを
経て、可動側バルブプレート64との摺動面68に達す
る。そして摺動面68に開口する第2蒸気通路P2はロ
ータ27と一体に回転する可動側バルブプレート64に
形成した第3蒸気通路P3に瞬間的に連通し、高温高圧
蒸気は第3蒸気通路P3からロータ27に形成した第4
蒸気通路P4を経て、第1のアキシャルピストンシリン
ダ群49の7個の高圧作動室82…のうちの上死点に在
る高圧作動室82に供給される。
【0060】ロータ27の回転に伴って第2蒸気通路P
2および第3蒸気通路P3の連通が絶たれた後も高圧作
動室82内で高温高圧蒸気が膨張することで、スリーブ
41の高圧シリンダ42に嵌合する高圧ピストン43が
上死点から下死点に向けて前方に押し出され、その前端
が斜板39のディンプル39aを押圧する。その結果、
高圧ピストン43が斜板39から受ける反力でロータ2
7に回転トルクが与えられる。そしてロータ27が7分
の1回転する毎に、新たな高圧作動室82内に高温高圧
蒸気が供給されてロータ27が連続的に回転駆動され
る。
【0061】図17に示すように、ロータ27の回転に
伴って下死点に達した高圧ピストン43が上死点に向か
って後退する間に、高圧作動室82から押し出された中
温中圧蒸気は、ロータ27の第4蒸気通路P4と、可動
側バルブプレート64の第3蒸気通路P3と、摺動面6
8と、固定側バルブプレート63の第5蒸気通路P5お
よび第6蒸気通路P6と、ロータリバルブ本体62の第
7蒸気通路P7〜第10蒸気通路P10と、摺動面71
とを経て、ロータ27の回転に伴って上死点に達した第
2のアキシャルピストンシリンダ群57の低圧作動室8
4に連なる第11蒸気通路P11に供給される。低圧作
動室84に供給された中温中圧蒸気は第10蒸気通路P
10と第11蒸気通路P11との連通が絶たれた後も低
圧作動室84内で膨張することで、低圧シリンダ50に
嵌合する低圧ピストン51が上死点から下死点に向けて
前方に押し出され、低圧ピストン51に接続されたリン
ク52が斜板39を押圧する。その結果、低圧ピストン
51の押圧力がリンク52を介して斜板39の回転力に
変換され、この回転力は斜板39のディンプル39aを
介して高圧ピストン43からロータ27に回転トルクを
伝える。即ち、斜板39と同期回転するロータ27に回
転トルクが伝達されることになる。尚、リンク52は膨
張行程での負圧発生時に低圧ピストン51が斜板39か
ら離脱するのを防止すべく、低圧ピストン51と斜板3
9との結合を維持する機能を果たすもので、膨張作用に
よる回転トルクは、上述の如く斜板39のディンプル3
9aを介して高圧ピストン43から斜板39と同期回転
するロータ27に伝達される構成となっている。そして
ロータ27が7分の1回転する毎に、新たな低圧作動室
84内に中温中圧蒸気が供給されてロータ27が連続的
に回転駆動される。
【0062】このとき、前述したように、第1のアキシ
ャルピストンシリンダ群49の高圧作動室82…から排
出される中温中圧蒸気の圧力はロータ27の1回転につ
き圧力が7回脈動するが、その脈動を調圧室89で緩衝
することにより、一定圧の蒸気を第2のアキシャルピス
トンシリンダ群57に供給して低圧作動室84…への蒸
気の充填効率を高めることができる。
【0063】図18に示すように、ロータ27の回転に
伴って下死点に達した低圧ピストン51が上死点に向か
って後退する間に、低圧作動室84から押し出された低
温低圧蒸気は、ロータ27の第11蒸気通路P11と、
摺動面71と、摺動部材70の第16蒸気通路P16
と、ロータリバルブ本体62の第17蒸気通路P17〜
第20蒸気通路P20を経て蒸気排出室90に排出さ
れ、そこから蒸気排出孔18cを経て凝縮器に供給され
る。
【0064】上述のようにして膨張機Mが作動すると
き、第1のアキシャルピストンシリンダ群49の7本の
高圧ピストン43…と、第2のアキシャルピストンシリ
ンダ群57の7本の低圧ピストン51…とが共通の斜板
39に接続されるので、第1、第2のアキシャルピスト
ンシリンダ群49,57の出力を合成して出力軸28を
駆動することができ、膨張機Mを小型化しながら高出力
を得ることができる。このとき、第1のアキシャルピス
トンシリンダ群49の7本の高圧ピストン43…と、第
2のアキシャルピストンシリンダ群57の7本の高圧ピ
ストン51…とが円周方向に半ピッチずれて配置されて
いるため、図15に示すように、第1のアキシャルピス
トンシリンダ群49の出力トルクの脈動と、第2のアキ
シャルピストンシリンダ群57の出力トルクの脈動とが
相互に打ち消しあい、出力軸28の出力トルクがフラッ
トになる。
【0065】またアキシャル型の膨張機はラジアル型の
膨張機に比べてスペース効率が高いという特徴がある
が、それを半径方向に2段に配置したことでスペース効
率を更に高めることができる。特に、体積が小さい高圧
の蒸気で作動するために小直径で済む第1のアキシャル
ピストンシリンダ群49を半径方向内側に配置し、体積
が大きい低圧の蒸気で作動するために大直径となる第2
のアキシャルピストンシリンダ群57を半径方向外側に
配置したので、空間を有効利用して膨張機Mの一層の小
型化が可能となる。しかも円形断面を有することで加工
精度を高くできるシリンダ42…,50…およびピスト
ン43…,51…を用いたことにより、ベーンを用いた
場合に比べて蒸気のリーク量が少なくなり、更なる高出
力を望むことができる。
【0066】また高温の蒸気で作動する第1のアキシャ
ルピストンシリンダ群49を半径方向内側に配置し、低
温の蒸気で作動する第2のアキシャルピストンシリンダ
群57を半径方向外側に配置したので、第2のアキシャ
ルピストンシリンダ群57とケーシング11の外部との
温度差を最小限に抑え、ケーシング11の外部への熱逃
げを最小限に抑えて膨張機Mの効率を高めることができ
る。また半径方向内側の高温の第1のアキシャルピスト
ンシリンダ群49から逃げた熱を、半径方向外側の低温
の第2のアキシャルピストンシリンダ群57で回収する
ことができるので、膨張機Mの効率を更に高めることが
できる。
【0067】また軸線Lに対して直角方向に見たとき、
第1のアキシャルピストンシリンダ群49の後端は第2
のアキシャルピストンシリンダ群57の後端よりも前方
に位置しているので、第1のアキシャルピストンシリン
ダ群49から軸線L方向後方に逃げた熱を第2のアキシ
ャルピストンシリンダ群57で回収し、膨張機Mの効率
を更に高めることができる。更に、高圧側の摺動面68
が低圧側の摺動面71よりもロータ27の凹部27bの
奥側に在るので、ケーシング11の外部の圧力と低圧側
の摺動面71との差圧を最小限に抑えて低圧側の摺動面
71からの蒸気のリーク量を減少させることができ、し
かも高圧側の摺動面68から漏れた蒸気圧を低圧側の摺
動面71で回収して有効に利用することができる。
【0068】さて、膨張機Mの運転中にケーシング11
の潤滑室102内で回転するロータ27によってオイル
パン19に貯留されたオイルが攪拌されて撥ね上げら
れ、高圧シリンダ42…と高圧ピストン43…との摺動
部、低圧シリンダ50…と低圧ピストン51…との摺動
部、出力軸28を支持するアンギュラボールベアリング
31、ロータ27を支持するアンギュラボールベアリン
グ29、斜板39を支持するアンギュラボールベアリン
グ38、高圧ピストン43…と斜板39との摺動部、リ
ンク52…の両端の球面軸受54…,56…等を潤滑す
る。
【0069】潤滑室102の内部には、オイルの攪拌に
より飛散したオイルミストと、ロータ27の高温部に加
熱されて蒸発したオイルの蒸気とが充満しており、これ
に高圧作動室82…および低圧作動室84…から潤滑室
102に漏出した蒸気が混合する。蒸気の漏出により潤
滑室102の圧力が蒸気排出室90の圧力よりも高くな
ると、前記オイル分および蒸気の混合物はケーシング本
体12の上壁12aに形成した連通孔12bから下部ブ
リーザ室101に流入する。下部ブリーザ室101の内
部は隔壁12c〜12eにより迷路構造になっており、
そこを通過する間に凝縮したオイルは、ケーシング本体
12の上壁12aに形成した4個のオイル戻し孔12f
…から落下して潤滑室102に戻される。
【0070】オイル分を除去された蒸気はブリーザ室隔
壁23の4個の連通孔23a…,23bを通過して上部
ブリーザ室103に流入し、その上壁を区画するブリー
ザ室カバー25を介して外部の空気に熱を奪われて凝縮
する。上部ブリーザ室103内で凝縮した水は、上部ブ
リーザ室103内に煙突状に突出する4個の連通孔23
a…,23bに流入することなく、ブリーザ室隔壁23
に形成した凝縮水戻し孔23cを通過して凹部12gに
落下し、そこでから第4ブリーザ通路B4および第3ブ
リーザ通路B3を経て蒸気排出室90に排出される。こ
のとき、蒸気排出室90に戻される凝縮水の量は、高圧
作動室82…および低圧作動室84…から潤滑室102
に漏出した蒸気の量に見合った量となる。また蒸気排出
室90と上部ブリーザ室103とは圧力平衡通路として
機能する第1蒸気通路B1〜第3蒸気通路B3で常時連
通しているので、蒸気排出室90と潤滑室102との圧
力平衡を確保することができる。
【0071】暖機完了前の過渡期において、潤滑室10
2の圧力が蒸気排出室90の圧力よりも低くなった場合
には、蒸気排出室90の蒸気が第3ブリーザ通路B3、
第2ブリーザ通路B2および第1ブリーザ通路B1、上
部ブリーザ室103および下部ブリーザ室101を経て
潤滑室102に流入することが考えられるが、暖機完了
後は潤滑室102への蒸気の漏出により潤滑室102の
圧力が蒸気排出室90の圧力よりも高くなるため、上述
したオイルおよび蒸気の分離作用が開始される。
【0072】作動媒体である蒸気(あるいは水)が蒸発
器、膨張機、凝縮器および循環ポンプよりなる閉回路を
循環するランキンサイクルシステムでは、作動媒体にオ
イルが混入してシステムが汚損されるのを極力回避する
ことが必要であるが、オイルを分離する下部ブリーザ室
101および凝縮水を分離する上部ブリーザ室103に
より、蒸気(あるいは水)へのオイルの混入を最小限に
抑え、オイルを分離するフィルターの負担を軽減して小
型化およびコストダウンを図ることができ、しかもオイ
ルの汚れや劣化を防止することができる。
【0073】次に、図19に基づいて本発明の第2実施
例を説明する。
【0074】図19は固定側バルブプレート63の摺動
面68を示すもので、第1実施例を示す図6に対応して
いる。プリセットスプリング75…の弾発力と圧力室7
6に作用する高温高圧蒸気の圧力とにより摺動面68に
シール面圧を与えているが、摺動面68の全域に亘って
均一なシール面圧を確保することは困難である。なぜな
らば、摺動面68を通る第2蒸気通路P2および第3蒸
気通路P3…には高温高圧蒸気が供給されるため、その
高温高圧蒸気が固定側バルブプレート63および可動側
バルブプレート64を引き離してシール面圧を低下させ
るように作用するからである。一方、摺動面68を通る
第5蒸気通路P5および第3蒸気通路P3…には中温中
圧蒸気が供給されるが、その圧力は前記高温高圧蒸気に
比べて低いため、摺動面68を引き離してシール面圧を
低下させる作用も小さくなる。その結果、前記第2蒸気
通路P2、第3蒸気通路P…および第5蒸気通路P5の
蒸気圧により摺動面68にアンバランスな荷重が加わ
り、これが摺動面68のシール性能を低下させる要因と
なる。
【0075】そこで本第2実施例では、固定側バルブプ
レート63の摺動面68に、軸線Lを通る第14蒸気通
路P14の外周を囲む環状の第1圧力溝G1を刻設し、
この第1圧力溝G1を中温中圧蒸気が通る第5蒸気通路
P5に連通させるととともに、第1圧力溝G1の外周を
囲む部分円弧状の第2圧力溝G2を刻設し、この第2圧
力溝G2を高温高圧蒸気が通過する第2蒸気通路P2に
連通させている。前記第1、第2圧力溝G1,G2の作
用により、摺動面68のシール面圧が不均一になるのを
緩和し、摺動面68の偏当たりによるシール性の低下や
摩耗の発生を防止することができる。また高圧の第2圧
力溝G2から漏れた蒸気が低圧の第1圧力溝G1に流入
する際に、摩耗粉を第1圧力溝G1に排出して高圧作動
室82…への流入を阻止する効果も発揮する。更に、オ
イルによる潤滑が望めない摺動面68に蒸気を均一に分
布させ、潤滑性能の向上を図ることができる。
【0076】次に、図20に基づいて本発明の第3実施
例を説明する。
【0077】第3実施例は第2実施例の変形であって、
高温高圧蒸気が通る第2蒸気通路P2に連通する第2圧
力溝G2を省略し、中温中圧蒸気が通る第5蒸気通路P
15に連通する第1圧力溝G1だけを設けたものであ
る。本第3実施例によれば、第2実施例に比べて構造が
簡単になるだけでなく、摩耗粉の回収効果も高められ、
しかも蒸気のリーク量も第2実施例に比べて減少する。
【0078】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0079】例えば、実施例では第1のアキシャルピス
トンシリンダ群49および第2のアキシャルピストンシ
リンダ群57を設けているが、3セット以上のアキシャ
ルピストンシリンダ群を設けても良い。
【0080】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、複数のアキシャルピストンシリンダ群を出力
軸に関して半径方向内外に配置し、各々のアキシャルピ
ストンシリンダ群のピストンを共通の斜板に案内させて
複数段連続して機能させるので、ベーン型の膨張機に比
べて作動媒体のリーク量が減少するのは勿論のこと、ベ
ーン型の膨張機やラジアル型の膨張機に比べて本来的に
スペース効率が高いアキシャル型の膨張機のスペース効
率を更に高め、小型で高出力な膨張機を得ることができ
る。
【0081】また複数のアキシャルピストンシリンダ群
のピストンを半径方向外側に位置するものほど大径に
し、かつ高温高圧の作動媒体を直列に接続した複数のア
キシャルピストンシリンダ群の半径方向内側のものから
半径方向外側のものへと順次供給するので、デッドスペ
ースの発生を最小限に抑えて膨張機を小型化できるだけ
でなく、半径方向内側の小径のアキシャルピストンシリ
ンダ群に体積が小さい高圧の作動媒体が作用し、半径方
向外側の大径のアキシャルピストンシリンダ群に体積が
大きい低圧の作動媒体が作用するようになり、作動媒体
の圧力エネルギーを余すところ無く機械エネルギーに変
換することができる。しかも高圧の作動媒体が作用する
ことでリークが発生し易い半径方向内側のアキシャルピ
ストンシリンダ群の摺動部の面積を最小限に抑え、作動
媒体のリークを一層低減することができる。
【0082】更に、半径方向内側のアキシャルピストン
シリンダ群に膨張前の高温の作動媒体が作用し、半径方
向外側のアキシャルピストンシリンダ群に膨張後の低温
の作動媒体が作用するようになるため、高温の作動媒体
が作用する半径方向内側のアキシャルピストンシリンダ
群から放散する熱を、低温の作動媒体が作用する半径方
向外側のアキシャルピストンシリンダ群で回収し、熱エ
ネルギーの損失を減少させることができる。
【0083】また請求項2に記載された発明によれば、
半径方向内外に隣接するアキシャルピストンシリンダ群
の配列ピッチが円周方向にずれているので、半径方向外
側のシリンダに挟まれた空間に半径方向内側のシリンダ
を配置して膨張機の外径寸法を一層小型化することがで
きるだけでなく、複数のアキシャルピストンシリンダ群
の出力トルクの変動を減少させることができる。
【0084】また請求項3に記載された発明によれば、
作動媒体供給・排出部と出力部とが動力変換部を挟んで
離れた位置に配置されるので、出力部の摺動部を潤滑す
るオイルが、高温の作動媒体が通過する作動媒体供給・
排出部により加熱されて変質するのを防止し、出力部の
潤滑性能を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】膨張機の縦断面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図1の3部拡大図
【図4】図1の4部拡大断面図(図8の4−4線断面
図)
【図5】図4の5−5線矢視図
【図6】図4の6−6線矢視図
【図7】図4の7−7線断面図
【図8】図4の8−8線断面図
【図9】図4の9−9線断面図
【図10】図1の10−10線矢視図
【図11】図1の11−11線矢視図
【図12】図10の12−12線断面図
【図13】図11の13−13線断面図
【図14】図10の14−14線断面図
【図15】出力軸のトルク変動を示すグラフ
【図16】高圧段の吸入系を示す作用説明図
【図17】高圧段の排出系および低圧段の吸入系を示す
作用説明図
【図18】低圧段の排出系を示す作用説明図
【図19】本発明の第2実施例を示す、前記図6に対応
する図
【図20】本発明の第3実施例を示す、前記図6に対応
する図
【符号の説明】
11 ケーシング 27 ロータ 28 出力軸 39 斜板 43 高圧ピストン(ピストン) 49 第1のアキシャルピストンシリンダ群(ア
キシャルピストンシリンダ群) 51 低圧ピストン(ピストン) 57 第2のアキシャルピストンシリンダ群(ア
キシャルピストンシリンダ群) 61 ロータリバルブ(吸・排気バルブ) L 軸線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大園 耕平 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(11)と、 駆動力を出力する出力軸(28)と、 出力軸(28)と一体になってケーシング(11)に回
    転自在に支持されたロータ(27)と、 出力軸(28)の軸線(L)を囲むようにロータ(2
    7)に環状にかつ半径方向内外に配置された複数のアキ
    シャルピストンシリンダ群(49,57)と、 ケーシング(11)に固定されて複数のアキシャルピス
    トンシリンダ群(49,57)のピストン(43,5
    1)を前記軸線(L)方向に案内する共通の斜板(3
    9)と、を備えた膨張機であって、 複数のアキシャルピストンシリンダ群(49,57)の
    ピストン(43,51)を半径方向外側に位置するもの
    ほど大径にするとともに、 複数のアキシャルピストンシリンダ群(49,57)を
    直列に接続し、高温高圧の作動媒体を半径方向内側のア
    キシャルピストンシリンダ群(49)から半径方向外側
    のアキシャルピストンシリンダ群(57)に向けて順次
    供給することを特徴とする膨張機。
  2. 【請求項2】 半径方向内外に隣接するアキシャルピス
    トンシリンダ群(49,57)の配列ピッチを円周方向
    にずらしたことを特徴とする、請求項1に記載の膨張
    機。
  3. 【請求項3】 複数のアキシャルピストンシリンダ群
    (49,57)に作動媒体を供給・排出する吸・排気バ
    ルブ(61)よりなる作動媒体供給・排出部と、ロータ
    (27)よりなる動力変換部と、出力軸(28)および
    斜板(39)よりなる出力部とを前記軸線(L)の一端
    側から他端側に順次配置したことを特徴とする、請求項
    1または請求項2に記載の膨張機。
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