JP2002332623A - 排水路の排水設備 - Google Patents

排水路の排水設備

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JP2002332623A JP2001138394A JP2001138394A JP2002332623A JP 2002332623 A JP2002332623 A JP 2002332623A JP 2001138394 A JP2001138394 A JP 2001138394A JP 2001138394 A JP2001138394 A JP 2001138394A JP 2002332623 A JP2002332623 A JP 2002332623A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】排水樋門にゲートを設け、排水ポンプ装置側に
も制水装置を設け、排水ポンプ装置にトラブルが生じて
も排水ポンプの補修が安全に行える。 【解決手段】排水路に設置される排水樋門2に対して、
昇降装置14により昇降可能な排水ポンプ装置3を設
け、この吸い込み口側の水路を囲繞して水槽5を配置す
る。排水樋門2に自然排水可能な排水樋門ゲート7を設
け、自然排水時は開状態になって流水通過可能とする。
強制排水時で排水ポンプ12の運転休止時に、排水ポン
プ内12の流水通過を防止する逆止弁27を排水ポンプ
12吐出口側に設ける。排水ポンプ12の吐出口側に、
開閉自在な制水扉17を有する制水装置4とを設けるこ
とにより、排水ポンプ装置3の点検がなされても、その
間の逆流による災害を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排水路の排水樋門
に関する設備であって、河川、水路等の排水路に設置さ
れる排水設備に関する。更に詳しくは、排水樋門に排水
ポンプ装置と自然排水のためのゲートおよび制水装置を
有する排水路の排水設備に関する。
【0002】
【従来の技術】海と河川の境界部あるいは本川と支川と
の境界部に設けられる排水樋門のゲートは、通常は水位
が高い上流の水を下流に流すため開放されているが、例
えば下流の本川の水位が高くなって逆流する場合は閉じ
なければならない。通常はこのように支川側(内水側)
の水位が本川側(外水側)の水位より高くなっており、
支川側から本川側に向かって自然排水が行われる。
【0003】また、逆に本川側の水位が支川側の水位よ
り高くなり逆流する場合は、排水樋門のゲートを閉じ逆
流を防止している。また、排水樋門のゲートにポンプを
組み込んだゲートポンプ(登録商標)が知られ、使用さ
れている。その場合は、本川側の水位が支川側の水位よ
り高くなり逆流する場合は、排水樋門のゲートポンプを
閉じ、ポンプで強制的に排水を行っている。従来から自
然排水はゲートを開いて行い、逆流(内水側水位が規定
水位以上になるとき)のときはポンプで強制排水を行っ
ている。また、ゲートポンプにおいては、排水運転操作
を停止した場合に、排水ポンプの吐出口から排水がポン
プ内に逆流しないように逆止弁がゲートポンプに設けら
れている。
【0004】しかし、強制排水を行った直後に、この逆
止弁に塵芥類が絡まったりするおそれがあり、また、ポ
ンプ部分に外的な力が働き部分的に破損するおそれもあ
る。このようなことを避けるため、特に堤防の一部とさ
れている樋門のゲートについては、高い水準の止水性が
要求されている。従来実施されているゲートポンプは、
ポンプをゲートに取り付けるための開口部を有している
が、運転停止時に外水の逆流を防止する装置として、前
述のようにポンプの吐出側に上部ヒンジで開閉するフラ
ップ形式の逆止弁が取り付けられるのみであった。
【0005】この逆止弁の止水性能を、完全にする等更
に改善する余地があった。このように、自然排水がスム
ースに行え、且つ、ポンプ側の機能を満足しつつトラブ
ル処理もスムースに行える設備が要望されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述のような
背景のもとに問題点を解決するために創案されたもの
で、以下の目的を達する。本発明の目的は、通常時(外
水位より内水位が高い場合)、ポンプとは独立して設置
された樋門ゲートによって、ポンプ側の排水流れを停止
させても自然排水を可能とする排水路の排水設備の提供
にある。本発明の他の目的は、ポンプに異常が生じたと
き自然排水のための樋門ゲートを閉め、ポンプ側の制水
扉を閉じることにより逆流を防止し、止水性を高めてポ
ンプを保護しポンプの保守点検を容易にした排水路の排
水設備の提供にある。本発明の更に他の目的は、自然排
水のための樋門ゲートを閉じても、ポンプによる強制排
水が可能であるとともに、ポンプ側で自然排水を可能と
した排水路の排水設備の提供にある。本発明の更に他の
目的は、自然排水のときポンプを使用しない場合は、地
上にポンプのみを引き上げ、待機あるいは保管ができる
構成にした排水路の排水設備の提供にある。
【0007】本発明の更に他の目的は、樋門近傍に塵芥
類の侵入を防止した水槽を設け、底部が排水路と同じ高
さの水槽に掘り下げの必要なく横軸水中ポンプの設置を
可能にした排水路の排水設備の提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下のような
解決手段により前記課題を解決する。即ち、本発明の排
水路の排水設備は、排水樋門を有する排水路に設置され
る排水設備であって、前記排水樋門に設置され昇降装置
により昇降可能な排水ポンプ装置と、前記排水樋門に設
けられ前記排水ポンプ装置の吸い込み口側水路を囲繞し
た水槽と、前記排水樋門に設けられ自然排水が可能な排
水樋門ゲートと、前記排水ポンプ装置の一部を構成する
排水ポンプの吐出口側に設けられ自然排水時は開状態に
なって流水通過可能となり、強制排水時の前記排水ポン
プ運転休止時は閉状態になって排水ポンプ内の流水通過
を防止する逆止弁と、前記排水ポンプの吐出口側に設け
られ開閉自在な制水扉を有する制水装置とからなってい
る。
【0009】また、前記排水ポンプは、使用時に羽根車
を駆動する主軸の軸線が略水平である横軸水中ポンプで
あり、前記排水樋門に昇降自在に設けられていてもよ
い。即ち、本発明でいう横軸水中ポンプは、羽根車を駆
動する主軸の軸線が略水平状態で使用する軸流ポンプで
ある。水路底により近い位置に前記横軸水中ポンプを設
置できる効果があり、水面上に持ち上げておくことも可
能である。
【0010】更に、前記水槽の底部は前記排水路と同じ
高さになっていてもよい。横軸水中ポンプを設置するの
に効果的である。更に、前記制水扉は、前記排水樋門に
昇降自在に設けられ開閉されるようにしてもよい。排水
ポンプとは独立した構成にしているので、前記排水ポン
プは制水扉の制約なしに昇降させることができる点で効
果的である。
【0011】更に、前記制水扉は、前記排水ポンプ装置
に回転自在に設けられ開閉されるようにしてもよい。排
水ポンプ装置がコンパクトになる効果がある。更に、前
記排水ポンプは、前記排水ポンプ装置の固定部から切り
離し排水樋門上方へ引き上げが可能な構成となっていて
もよい。前記排水ポンプのみを水面上に引き上げること
ができるので、引き上げ重量が軽くなり保守点検も容易
となる効果がある。
【0012】更に、前記排水ポンプは、使用時に羽根車
を駆動する主軸の軸線が略鉛直の立軸水中ポンプであっ
てもよい。即ち立軸水中ポンプは、羽根車を駆動する主
軸の軸線を略鉛直状態で使用する軸流ポンプ、又は斜流
ポンプである。くぼみの或水路あるいは方向の異なる水
路に設置するのに効果的である。
【0013】更に、前記排水路の一部を分岐し、この排
水路を前記水槽となし、前記排水ポンプ装置および前記
制水装置を設けてもよい。水路幅の狭い排水路に適用す
ると効果的である。更に、前記水槽の吸い込み側に除塵
装置を設けてもよい。塵芥類の侵入防止に効果がある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態1を図
面に従って説明する。図1は、本発明の排水設備の全体
構成を示した平面図である。図2及び図3は、その正面
図であり、図2は図1のA−A断面図を、図3は図1の
B−B断面図を示している。排水設備1の基体をなす排
水樋門2に各装置が設けられている。排水は排水路を支
川側の水路イから本川側の水路ロへ向かって自然流とし
て流れている。
【0015】コンクリートで構成される排水樋門2は変
則的な矩形状の門体を構成している。排水樋門2は排水
路を横切る状態で設けられており、この排水樋門2の排
水路壁側に2台の排水ポンプ装置3および制水装置4
と、各々の排水ポンプ装置3の吸い込み口側の水路を囲
繞する構成で水槽5が設けられている。なお、2台の排
水ポンプ装置3は、片側だけの1台であっても良い。
【0016】また、排水樋門2の中央部水路底側には排
水口6が設けられていて、この排水口6を被覆する状態
で樋門ゲート7が開閉自在に設けられている。排水口6
は略四角形または略長方形であり、樋門ゲート7もこの
形状に合わせ略四角形または略長方形となっている。こ
の樋門ゲート7はこの排水樋門2に沿って上下方向に移
動し開閉するようになっていて、この排水樋門2の上部
には、樋門ゲート7の開閉動作のための開閉装置8が設
けられている。開閉装置8は、ハンドル等の手動、又は
電動機で駆動されるものであり、そ構造、機能は公知で
あり、かつ本発明の要旨でもないのでその説明は省略す
る。
【0017】樋門ゲート7は、排水樋門2に埋設された
戸当金具9をガイドにして上下方向に移動するように構
成され、樋門ゲート7の開閉はラック棒10によって行
われる。通常、排水樋門2は、支川側の河川等の水路イ
と、本川側ロの境界部に設置されていて、排水は前述の
ようにイからロの方向に自然流として流れる。従って、
自然流として排水されているとき、樋門ゲート7は通常
は開放された状態となっている。
【0018】図2は樋門ゲート7が閉じている状態を示
しているが、開放状態のときは、排水樋門2上部に設け
られた開閉装置8の操作でラック棒10が上下動し、こ
のラック棒10に連結された樋門ゲート7が上方に移動
し開放状態となる。樋門ゲート7が開放されると、水は
排水口6を自然流として通過し排水される。
【0019】次に、排水ポンプ装置3を図3により説明
する。樋門ゲート7に並列してこの樋門ゲート7を挟む
状態で、2つの排水ポンプ装置3が排水樋門2の水路壁
側に設置されている。この排水ポンプ装置3の吸い込み
口側に、コ字状に枠体を構成するコンクリートで囲繞さ
れた水槽5を形成している。樋門ゲート7への自然排水
とは別にこの水槽5へも排水が流れるようになってい
る。この水槽5の支川側イには除塵装置11が設けられ
ており、支川側イから流れてくる塵芥類を除去し、水槽
5内に塵芥類が侵入するのを防止している。
【0020】除塵装置11はスクリーンを主体にした板
状の簡素な構成になっており、除塵装置11に絡みつい
た塵芥類は、水中にある状態で除去されるか、あるいは
塵芥類の引上げ装置(図示せず)により必要があれば水
面上に持ち上げて処理される。この除塵装置11は、排
水ポンプ装置3側の水槽5の吸い込み側にのみ設けられ
ている。通常、大半の自然排水は樋門ゲート7を通過す
る。従って、除塵装置11は、小形のタイプで引き上げ
装置を具備しない簡素なものとなっている。
【0021】水槽5内に排水ポンプ装置3が設置されて
いて、排水ポンプ装置3には、排水ポンプとして回転軸
が略水平状態で使用される横軸水中ポンプ12が採用さ
れている。横軸水中ポンプ12は、羽根車を駆動する主
軸の軸線を略水平状態で使用する軸流ポンプである。こ
の横軸水中ポンプ12は排水樋門2に設置されたガイド
13に沿って、上下方向に移動可能である。横軸水中ポ
ンプ12には、吐出口側に昇降案内のためのガイド部1
2aが設けられていて、このガイド部12aが排水樋門
2のガイド13に挟み込まれて、横軸水中ポンプ12を
上下方向に案内する。
【0022】この横軸水中ポンプの上下方向の案内動作
は、排水樋門2上部に設けられた昇降装置14によって
行われる。この昇降装置14にはラック棒15が連結し
て、このラック棒15に噛み合う昇降装置14のピニオ
ン(図示せず)を回転駆動させて、横軸水中ポンプ12
を上下方向に移動させている。通常この横軸水中ポンプ
12は排水路底部16に降下させているが、点検等の必
要が生じたときに上昇させる。また、この横軸水中ポン
プ12の吐出口側には、制水装置4が設けられている。
【0023】この制水装置4は横軸水中ポンプ12内を
流れる排水を制水するための装置で、本流側からの逆流
があったときに、この制水装置4の制水扉17を閉じて
制水を行う。制水扉17は、通常は開放状態である。こ
の制水装置4は、横軸水中ポンプ12の吐出口側と排水
樋門2との間に、制水扉17が挟まれた状態で設置され
ている。排水樋門2の上部に設けられた開閉装置18に
よって、制水扉17は上下方向に移動可能な構成になっ
ている。
【0024】制水扉17の上部に設けられている吊り金
具19に吊りピン20を介してラック棒21が連結され
ていて、このラック棒21が開閉装置18のハンドル1
8aの操作によって上下方向に移動し、制水扉17を昇
降させる。ハンドル18aの操作構成は、公知の手段、
例えば歯車等を介したものである。この構成は、横軸水
中ポンプ12の昇降動作の場合も同様である。本形態に
おいては開閉装置18の操作をハンドル18aとした
が、モータ駆動による操作であってもよい。
【0025】また、ラック棒21、15は開閉装置18
および昇降装置14の上部に設けられた各々のラックカ
バー22,23に被覆されている。制水扉17の昇降案
内は、排水樋門2に設けられたガイド24に沿って行わ
れる。また、この制水扉17には水密装置25が取り付
けられていて、ガイド24に沿って移動するとき密着し
て水密状態を維持する。このため、制水扉17が閉じた
ときには水漏れは完全に防止される。
【0026】台風時のような場合、樋門ゲート7を閉
じ、横軸水中ポンプ12による強制排水を行う、万一、
ポンプ部分にトラブルが発生した場合は、横軸水中ポン
プ12側の制水扉17を閉じて逆流を完全に防止する。
しかし、水位が低い場合、例えばイ側とロ側の水位に高
低差があまりないような場合、自然流と逆流とが交互に
なされるが、このときは樋門ゲート7のみを閉じ横軸水
中ポンプ12側の制水扉17を開放にしておく。
【0027】逆流のときは強制排水を行い、また、通常
の流れのときは少量の自然排水として対応する。逆に、
横軸水中ポンプ12等にトラブルが生じたときは、樋門
ゲート7及び制水扉17を閉じ、排水の流れを遮断す
る。水槽5は静水状態になるので、横軸水中ポンプ12
を地上に引き上げて点検等を行うとよいが、水中での作
業も安全に行うことができる。また、この横軸水中ポン
プ12は、排水路が長時間通常の安定した自然排水の状
態にあるとき、地上に引き上げ保管される。
【0028】また、横軸水中ポンプ12の吐出口側に
は、導管26が設けられており、この導管26の端面に
フラップ形の逆止弁27が設けられている。この逆止弁
27は、自然排水時には横軸水中ポンプ12から導管2
6を通過して流れる排水の流水圧で開放状態となり、流
水通過可能の状態となる。強制排水のポンプ運転休止時
には、逆流の流水圧で閉状態になる。
【0029】閉状態のとき横軸水中ポンプ12内の排水
通過を防止する。このように制水扉17を設置した上に
逆止弁27も設けているので、逆流に対しその防止の確
実性を高めている。 流水には、流木やビニール等の塵
芥類が流れており、この塵芥類が横軸水中ポンプ12に
より強制排水を行った直後に、横軸水中ポンプ12吐出
口の逆止弁27に噛み込むことがある。また、外水側に
浮遊している塵芥類による衝突等によって、ポンプ部分
に異常が発生することもある。このようにポンプ設備の
トラブルで逆止弁等の装置が機能せず、外水側の流水が
内水側に継続して流れ込むおそれがある。
【0030】本発明は、これらの問題点を考慮し、この
トラブルを避けるため、また、トラブルが生じたときの
処置を容易にするために開発されたもので、ポンプの吸
い込み口側に水流を遮断するための制水扉を設けた他に
排水樋門にもゲートを設けた点にある。本実施の形態に
おいては、横軸水中ポンプ12を採用しているが、立軸
水中ポンプに比べ、ポンプ運転時の渦が発生しない最低
連続運転水深として、水路の流下最低水深を設定する上
で有利である。なお、ここでいう、立軸水中ポンプは、
羽根車を駆動する主軸の軸線を略鉛直状態で使用する軸
流ポンプ、又は斜流ポンプである。
【0031】即ち、各種規格により異なるが一般的に立
軸水中ポンプの場合、流下最低水深H1は2.5Dと言
われている(D=ポンプ口径)。また、吸い込み高さ
は、概ポンプ口径と同じく概略Dである(図8参照)。
これに対して横軸水中ポンプ12の場合のH1は、通常
は(D+300mm)である。このことは、排水路底の高
さに変化がなければ、横軸水中ポンプ12の方がポンプ
吸い込み口側の水路底に近い位置に設置できることを意
味している(図4参照)。
【0032】これは低水位運転が可能となり、水路底を
掘り下げる必要がないからである。排水路の底を掘り下
げると、どうしても土砂等の堆積が常時発生して、その
除去の必要性と設備の損傷のおそれがあるなど不具合点
が多い。本実施の形態1の場合は、横軸水中ポンプを採
用しているのでこれらの問題点を避けることができる。
【0033】また、横軸水中ポンプ12は、案内羽根を
羽根車の前、即ち吸い込み口側に配置した前置案内羽根
型であるので、ポンプ内部の通水断面を大きくすること
ができ、ポンプ内の排水通過性がよい利点もある。これ
に対して立軸水中ポンプの場合、このポンプを効果的に
設置するには、吸い込み口側の水路底を掘り込む必要が
ある。このように通常の排水路に設置する排水ポンプと
しては、横軸水中ポンプの方が効果的である。
【0034】(実施の形態2)次に着脱できるタイプの
排水ポンプ装置を適用した場合の排水設備について説明
する。図4は、本発明の実施の形態2を示し、着脱でき
る排水ポンプ装置30を取り付けた排水設備の正面図で
ある。図5は、図4のX矢視図である。この排水ポンプ
装置30の設置位置は、前述の実施の形態1と同様に排
水樋門2の両サイドに設けられていて、排水樋門2の水
路底部31に固定されている。
【0035】この排水ポンプ装置30は、横軸水中ポン
プ32とこの横軸水中ポンプ32を昇降させる昇降装置
14,水路底に固定されている着脱装置33、また、横
軸水中ポンプ32内を通過する排水流れをコントロール
する開閉弁装置34およびこの開閉弁装置34の開閉操
作を行う操作装置35、更に排水案内のための導管26
および逆止弁27等から構成されている。
【0036】中央部にあって排水樋門2底部に固定さて
いる着脱装置33の着脱管33aには、吸い込み側端面
に着脱可能に横軸水中ポンプ32が設けられている。こ
の横軸水中ポンプ32の着脱方法を図4から図6に従っ
て説明する。着脱管33aと排水樋門2上部との間に棒
状の昇降ガイド36が2本設けられていて、横軸水中ポ
ンプ32はこの昇降ガイド36に着脱アーム37と押さ
え部材38を介して跨っている。昇降ガイド36は、着
脱管33aに立設され、その上端は排水樋門2の上部壁
面にガイド支持具36aを介して固定されている。
【0037】着脱アーム37は、略L字形状をなしてお
り、2つの昇降ガイド36を内側から凹部で押さえ横の
動きを規制しており、更に、この2つの着脱アーム37
の先端に押さえ部材38を跨がせて、横軸水中ポンプ3
2の横振れを防止している。また、この横軸水中ポンプ
32は着脱アーム37の支点37aを介して若干昇降方
向に揺動する。
【0038】一方、排水樋門2上部には昇降装置14が
設けられていて、横軸水中ポンプ32の昇降操作を行
う。昇降装置14にはラック棒15が設けられていて、
その一端が横軸水中ポンプ32の吊り金具39に吊りピ
ン40を介して取り付けられている。このラック棒15
には、ラックが昇降方向に設けられていて、昇降装置1
4の歯車(図示せず)に噛み合っている。このラック棒
15は昇降装置14のハンドル操作により歯車を介して
昇降方向に移動する。
【0039】図4の状態は、横軸水中ポンプ32が下降
し、着脱管33aに合体した状態を示しているが、横軸
水中ポンプ32を取り外すときは、昇降装置14により
横軸水中ポンプ32をそのまま上方へ引き上げ、着脱管
33aより分離させる。このとき横軸水中ポンプ32
は、昇降ガイド36により設置状態の姿勢を維持しなが
らラック棒15を介して上方に引き上げられる。
【0040】また、着脱管33aは、排水樋門2の水路
底に固定されているので、動くことなく静止したままで
ある。この状態を示したのが、図6である。即ち、着脱
管33a以下の装置を水中に残し横軸水中ポンプ32の
み水面上に引き上げる。このようにすることによって、
点検等においては、排水ポンプ装置3全てを回収する必
要がなく、横軸水中ポンプ32のみを引き上げればよい
ので、昇降装置14による引き上げの負荷は小さく、ま
た、メンテナンスも容易である。
【0041】点検等が終われば、昇降ガイド36を介し
て横軸水中ポンプ32を降ろし元の位置に設置する。着
脱管33aの端面に対しては、着脱アーム37の支点3
7aを中心に横軸水中ポンプ32が揺動して下がり端面
同士が密着するようになっている。このように横軸水中
ポンプ32は着脱管33aに、昇降ガイド36、ラック
棒15および横軸水中ポンプ32の自重によって押圧さ
れた状態で合体される。
【0042】また、着脱管33aの吐出側端面に開閉弁
装置34が取り付けられていて、内部に回転自在に設け
られた開閉弁41により排水流れをコントロールしてい
る。この開閉弁装置34は、図7に示すように、弁管4
2中央部に弁管42径方向に設けられた軸43を中心に
回転可能な開閉弁41が設けられていて、この開閉弁4
1の回転角度によって排水量をコントロールできるよう
になっている。
【0043】この開閉弁41の回転操作は、排水樋門2
上部に設けられた操作装置35によって駆動軸44を回
転させて行う。弁管42に軸43と直結した接続継手4
5が設けられていて、この接続継手45に駆動軸44が
連結し開閉弁41を回転させる。この開閉弁41は、閉
じた状態から90度回転すると最大の開放状態となる。
【0044】この開閉弁41は通常開放状態にあるが、
横軸水中ポンプ32吐出口側に設けられた逆止弁27に
トラブルが生じた場合、あるいは横軸水中ポンプ32自
体にトラブルが生じた場合に、横軸水中ポンプ32内の
逆流を防止するため閉じる。この開閉弁41は、実施の
形態1の制水扉17に相当するもので、直線移動による
開閉でなく、回転して開閉する点での相違はあるが、制
水機能としては同じである。
【0045】弁管42の吐出口側には導管46が接続さ
れていて、その導管46の吐出口側の端面に逆止弁27
が設けられている。この逆止弁27は通常の自然排水の
ときは、流水圧で開放されるが、逆流の場合には、逆流
を防止するため閉じる。
【0046】(実施の形態3)図8は、本発明の実施の
形態3を示し、前述した実施の形態2の基本構成に横軸
水中ポンプ32に代えて立軸水中ポンプ50を適用した
場合の例である。この場合もポンプ部分は、前述した内
容と同様に着脱管33aに対して分離が可能な着脱式で
あるが、立軸水中ポンプ50の吸い込み口が水路底に面
していることで、前述した横軸水中ポンプ32と異な
る。この場合は、前述のとおり、水底が同じ高さで連続
している水路において低水深連続運転を行うためには、
少なくとも吸い込み口側の水槽底部を掘り込む必要があ
る。
【0047】また、ポンプ内を通過させる自然排水がス
ムースに行えない難点はある。しかし、ポンプ吸い込み
口近傍の水路が横方向にある場合や、ポンプ吸い込み口
部分の水路が窪地になっているような場合には有効であ
る。
【0048】(実施の形態4)前述した実施の形態3ま
での説明は、図9に示すように、分岐していない場合の
排水路に適用した設備の例であるが、図10は、排水路
の一部を分岐させ導水路を設けた場合を示した例であ
る。この場合、排水樋門60は分割された状態になる
が、樋門ゲート61を元の排水路の排水樋門60に設置
し、排水ポンプ装置62および制水装置63を分岐した
導水路に設けている。
【0049】この分岐された導水路は水槽64の形態を
なしている。また、逆止弁65は前述の形態と同じよう
に排水ポンプ装置62の吐出口側に設けられている。水
槽64の吸い込み口側に除塵装置66を設けていて、本
形態の基本の構成は前述の形態と同じである。従って、
詳細構造も前述の例に準じるので、個々の細部説明は省
略する。本形態の場合は、分岐のためのスペースとコン
クリート等の基礎設備にコストがかかる難点があるが、
水路幅の狭い場合に効果のある構成である。また、この
例の場合は、導水路吸い込み口に切り替えゲート67を
設けている。排水路の流れの状況をみてゲートの使い分
けをするとよい。
【0050】(その他の実施の形態)以上、本発明の実
施の形態を説明したが、本発明の対象はこれに限定され
るものではない。例えば、制水装置の制水扉を実施の形
態1では、直線式に開閉する制水扉として、また、実施
の形態2では、回転式に開閉する開閉弁として各々説明
したが、逆の構成にしてもよい。
【0051】また、前述した実施の形態1では、樋門ゲ
ート7はコンクリートで構成される排水樋門2の支川側
の河川等の水路イに配置されたものであった。しかしな
がら、樋門ゲート7を排水樋門2の本川側の水路ロ側に
配置しても同様の機能を果たすので、樋門ゲート7を排
水樋門2の本川側の水路ロ側に配置しても良い。同様
に、制水扉17は、水槽5の支川側の河川等の水路イに
配置されたものであったが、本川側の水路ロ側に配置し
ても良い。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、排水ポンプ装置の
制水扉とは別に独立してゲートを排水樋門に設けたこと
で、ポンプ側にトラブルが生じてもポンプ側の制水扉の
みを閉じて点検等ができる。この結果、排水設備は安定
し保護される構成のものとなり、また、安全にメンテナ
ンスができ、維持のし易い構成の設備となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の排水設備の全体構成を示した
平面図である。
【図2】図2は、図1のA−A断面図である。
【図3】図3は、図1のB−B断面図である。
【図4】図4は、実施の形態2の排水ポンプ装置を示す
断面図である。
【図5】図5は、図4のX矢視図である。
【図6】図6は、図4における横軸水中ポンプを分離し
たことを示す断面図である。
【図7】図7は、図4のC−C断面図で、開閉弁を示
す。
【図8】図8は、実施の形態3の排水ポンプ装置を示す
断面図である。
【図9】図9は、実施の形態1から3に示す本発明の排
水設備の全体図である。
【図10】図10は、実施の形態4に示す本発明の排水
設備の全体図である。
【符号の説明】
1…排水設備 2…排水樋門 3…排水ポンプ装置 4…制水装置 5…水槽 7…樋門ゲート 8…開閉装置 12、32…横軸水中ポンプ 17…制水扉 27…逆止弁 33…着脱装置 41…開閉弁 50…立軸水中ポンプ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排水樋門を有する排水路に設置される排水
    設備であって、 前記排水樋門に設置され昇降装置により昇降可能な排水
    ポンプ装置と、 前記排水樋門に設けられ前記排水ポンプ装置の吸い込み
    口側水路を囲繞した水槽と、 前記排水樋門に設けられ自然排水可能な排水樋門ゲート
    と、 前記排水ポンプ装置の一部を構成する排水ポンプの吐出
    口側に設けられ自然排水時は開状態になって流水が通過
    可能となり、強制排水時の前記排水ポンプ運転休止時は
    閉状態になって排水ポンプ内の流水通過を防止する逆止
    弁と、 前記排水ポンプの吐出口側に設けられ開閉自在な制水扉
    を有する制水装置とからなる排水路の排水設備。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の排水路の排水設備におい
    て、 前記排水ポンプは、使用時に羽根車を駆動する主軸の軸
    線が略水平である横軸水中ポンプであり、前記排水樋門
    に昇降自在に設けられていることを特徴とする排水路の
    排水設備。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の排水路の排水設備におい
    て、 前記水槽の底部は、前記排水路と同じ高さになっている
    ことを特徴とする排水路の排水設備。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の排水路の排水設備におい
    て、 前記制水扉は、前記排水樋門に昇降自在に設けられてい
    ることを特徴とする排水路の排水設備。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の排水路の排水設備におい
    て、 前記制水扉は、前記排水ポンプ装置に回転自在に設けら
    れていることを特徴とする排水路の排水設備。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の排水路の排水設備におい
    て、 前記排水ポンプは、前記排水ポンプ装置の固定部から分
    離され排水樋門上方へ引き上げが可能な構成となってい
    ることを特徴とする排水路の排水設備。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の排水路の排水設備におい
    て、 前記排水ポンプは、使用時に羽根車を駆動する主軸の軸
    線が略鉛直である立軸水中ポンプであることを特徴とす
    る排水路の排水設備。
  8. 【請求項8】請求項1に記載の排水路の排水設備におい
    て、 前記排水路の一部を分岐して導水路を形成し、この導水
    路を前記水槽となし、前記排水ポンプ装置および前記制
    水装置を前記水槽に設置したことを特徴とする排水路の
    排水設備。
  9. 【請求項9】請求項1に記載の排水路の排水設備におい
    て、 前記水槽の吸い込み側に塵芥類を除去するための除塵装
    置を設けたことを特徴とする排水路の排水設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102422046B1 (ko) * 2021-12-30 2022-07-18 (유)한성산기 수중펌프 콘크리트 구조물 설치구조

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