JP2002332326A - 変性エポキシ樹脂およびその製造方法 - Google Patents
変性エポキシ樹脂およびその製造方法Info
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Abstract
に優れ、イソシアヌレート環の生成量が少なく、重合安
定性に優れた、1−オキサ−3−アザシクロアルカン−
2−オン構造を有する変性エポキシ樹脂の製造方法を提
供する。 【解決手段】 3員および/または4員オキシド基を有
するエポキシ樹脂と、脂肪族および/または脂環式イソ
シアネート基を有する化合物を、特定触媒の存在下に反
応させて得られる、1−オキサ−3−アザシクロアルカ
ン−2−オン構造を有し、イソシアヌレート環の含量
が、1−オキサ−3−アザシクロアルカン−2−オン構
造に対し、0.01〜90当量%である変性エポキシ樹
脂。
Description
アザシクロアルカン−2−オン構造を有する変性エポキ
シ樹脂およびその製造方法に関する。更に詳しくは、溶
融粘度が低く、可撓性、耐候性に優れ、塗料、接着剤、
成型材料、複合材料、積層板、封止材等として有用な硬
化性組成物を与える、1−オキサ−3−アザシクロアル
カン−2−オン構造を有する変性エポキシ樹脂、および
イソシアヌレート環の生成を抑制でき、重合安定性に優
れた上記変性エポキシ樹脂の製造方法に関する。
品性、密着性等のバランスが優れることから、例えば、
塗料、接着剤、成型材料、複合材料、積層板、封止材等
の材料として広い分野で使用されている。
して、著しく高性能、高信頼性の樹脂素材が求められ、
各種変性手法による従来樹脂の変性が行われている。特
に、オキシド基の一部をイソシアネート基と反応させた
1−オキサ−3−アザシクロアルカン−2−オン構造を
有する変性エポキシ樹脂は、高いガラス転移温度と可撓
性とを両立できる樹脂として注目され、特開昭59−1
35265号公報、特開昭61−181820号公報、
特開平5−222160号公報等数で多くの提案がなさ
れてきた。
3−アザシクロアルカン−2−オン構造を有する変性エ
ポキシ樹脂は、オキシド基との反応性が高く、かつ、副
生するイソシアヌレート環が不安定で容易に1−オキサ
−3−アザシクロアルカン−2−オン構造に変換される
ところの、ベンゼン環にイソシアネート基が直接結合し
た芳香族イソシアネートを、イソシアネート成分として
いる樹脂であった。この芳香族イソシアネートをイソシ
アネート成分とする1−オキサ−3−アザシクロアルカ
ン−2−オン構造を有する変性エポキシ樹脂は、可撓性
が不充分であり、また、耐候性に課題を有するため、脂
肪族および/または脂環式イソシアネートをイソシアネ
ート成分とする1−オキサ−3−アザシクロアルカン−
2−オン構造を有する変性エポキシ樹脂が求められてい
た。
シアネートをイソシアネート成分とする、1−オキサ−
3−アザシクロアルカン−2−オン構造を有する変性エ
ポキシ樹脂の開発が進められており、例えば、特開平4
−222875号公報、特開昭62−500730号公
報、特開昭53−45400号公報、特表平6−503
511号公報、特開平9−278867号公報等にその
製造例が記載されている。
環式イソシアネートをイソシアネート成分とした場合に
おいても、イソシアネート基のオキシド基への反応性が
低いため、相対的にイソシアヌレートが生成し易くなる
という問題点があった。また、生成したイソシアヌレー
ト環の熱安定性が高いため、一度生成したイソシアヌレ
ート環を1−オキサ−3−アザシクロアルカン−2−オ
ン構造にする事は、困難であった。
環式イソシアネートをイソシアネート成分とした1−オ
キサ−3−アザシクロアルカン−2−オン構造を有する
変性エポキシ樹脂は、イソシアヌレート環の生成量が多
くなり、溶融粘度が高い樹脂となり、極端な場合には、
製造途中にゲル化する等の重合安定性に問題点を有して
いた。また、このイソシアヌレート環の生成量が多い変
性エポキシ樹脂を用いた硬化性組成物を硬化した硬化物
は、架橋密度が高くなるため、可撓性が低下するという
問題点もあった。
く、低い溶融粘度を有し、耐候性に優れた変性エポキシ
樹脂であって、脂肪族および/または脂環式イソシアネ
ート基を有する化合物をイソシアネート成分としなが
ら、イソシアヌレート環の生成量が少なく、重合安定性
に優れた、1−オキサ−3−アザシクロアルカン−2−
オン構造を有する変性エポキシ樹脂の製造方法を提供す
ることを課題とするものである。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の1−オキサ
−3−アザシクロアルカン−2−オン構造を有し、イソ
シアヌレート環の生成量が特定の値である変性エポキシ
樹脂が、上記課題を解決できることを見いだし本発明に
至った。
シ樹脂(A)と、脂肪族および/または脂環式イソシア
ネート基を有する化合物(B)との反応により得られる
式(I)または式(II)で示される1−オキサ−3−
アザシクロアルカン−2−オン構造(a)を有し、イソ
シアヌレート環の含量が1−オキサ−3−アザシクロア
ルカン−2−オン構造(a)に対し0.01〜90当量
%である変性エポキシ樹脂。
はメチレンまたはイソプロピリデンを表し、nは0また
は1を表す。)
し、nは0または1を表す。)
有するエポキシ樹脂(A)と、脂肪族および/または脂
環式イソシアネート基を有する化合物(B)を、触媒
(C)の存在下に反応させて上記1)記載の変性エポキ
シ樹脂を製造する方法において、触媒(C)が3級アミ
ンである事を特徴とする変性エポキシ樹脂の製造方法。
有するエポキシ樹脂(A)と、脂肪族および/または脂
環式イソシアネート基を有する化合物(B)を、触媒
(C)の存在下に反応させて上記1)記載の変性エポキ
シ樹脂を製造する方法において、ブロック剤(D)で一
時的にブロックした脂肪族および/または脂環式イソシ
アネート基を有する化合物(B)を用いることを特徴と
する、変性エポキシ樹脂の製造方法。
有するエポキシ樹脂(A)と、脂肪族および/または脂
環式イソシアネート基を有する化合物(B)を、触媒
(C)の存在下に反応させて上記1)記載の変性エポキ
シ樹脂を製造する方法において、脂肪族および/または
脂環式イソシアネート基を有する化合物(B)と、触媒
(C)をそれぞれ分割添加する事を特徴とする、変性エ
ポキシ樹脂の製造方法。を提供するものである。
エポキシ樹脂は、3員および/または4員オキシド基を
有するエポキシ樹脂(A)と、脂肪族および/または脂
環式イソシアネート基を有する化合物(B)を触媒
(C)の存在下に反応させる事により得られる。本発明
に使用される3員および/または4員オキシド基を有す
るエポキシ樹脂(A)の3員または4員オキシド基は、
式(III)で示される構造を有している。
し、nは0または1を表す。)
るエポキシ樹脂としては、通常、エポキシ樹脂と呼ばれ
る3員オキシド基を2以上有する化合物が、その一例と
して挙げられる。エポキシ樹脂としては、例えば、グリ
シジルエーテル類、グリシジルエステル類、グリシジル
アミン類、線状脂肪族エポキシド類、脂環式エポキシド
類等が挙げられる。
ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノール
AD、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノール
A、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビス
フェノールAD、テトラメチルビスフェノールS、テト
ラブロモビスフェノールA、テトラクロロビスフェノー
ルA、テトラフルオロビスフェノールA等のビスフェノ
ール類をグリシジル化したビスフェノール型エポキシ樹
脂、ビフェノール、ジヒドロキシナフタレン、9,9−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のその他
の2価フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂、
ニル)メタン、4,4−(1−(4−(1−(4−ヒド
ロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル)エチ
リデン)ビスフェノール等のトリスフェノール類をグリ
シジル化したエポキシ樹脂、1,1,2,2,−テトラ
キス(4−ヒドロキシフェニル)エタン等のテトラキス
フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂、フェノ
ールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノー
ルAノボラック、臭素化フェノールノボラック、臭素化
ビスフェノールAノボラック等のノボラック類をグリシ
ジル化したノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
ヘキサヒドロフタル酸やダイマー酸のジグリシジルエス
テル等が挙げられる。グリシジルアミン類としては、例
えば、ジアミノジフェニルメタン、メタキシレンジアミ
ン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、アミノ
フェノールをグリシジル化した化合物等が挙げられる。
ば、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油等が
挙げられる。脂環式エポキシドとしては、例えば、3,
4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルカルボキシレ
ート、3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレー
ト等が挙げられる。更に、エポキシ樹脂としては、トリ
グリシジルイソシアヌレートもその一例に挙げられる。
るエポキシ樹脂は、ビス(3−エチルオキサシクロブタ
ン−3−イルメチル)エーテル、1,4−ビス(3−エ
チルオキサシクロブタン−3−イルメチルオキシメチ
ル)ベンゼン、1,4−ビス(3−n−ブチルオキサシ
クロブタン−3−イルメチルオキシメチル)ベンゼン、
3−((オキシラニルメトキシ)メチル)−3エチルオ
キサシクロブタン及び、3−((オキシラニルメトキ
シ)メチル)−3エチルオキサシクロブタンの3員オキ
シド基と多価フェノール類との反応物である。
ルA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフ
ェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメ
チルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールA
D、テトラメチルビスフェノールS、テトラブロモビス
フェノールA、テトラクロロビスフェノールA、テトラ
フルオロビスフェノールA、ビフェノール、ジヒドロキ
シナフタレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)フルオレン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ
フェニル)メタン、4,4−(1−(4−(1−(4−
ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル)
エチリデン)ビスフェノール、1,1,2,2,−テト
ラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノール
ノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールA
ノボラック、臭素化フェノールノボラック、臭素化ビス
フェノールAノボラック等が挙げられる。
を有するエポキシ樹脂(A)は単独で使用しても併用し
ても良い。本発明に使用される3員および/または4員
オキシド基を有するエポキシ樹脂(A)としては、3員
オキシド基を有するエポキシ樹脂が経済的観点から好ま
しい。より好ましくは、グリシジルエーテル類であり、
更に好ましくは、ビスフェノール型エポキシ樹脂、一層
好ましくは、ビスフェノールAのグリシジルエーテルで
ある。
は脂環式イソシアネート基を有する化合物(B)とは、
メチレン、メチンおよび/またはイソプロピリデンに結
合したイソシアネート基を有する化合物であり、例え
ば、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート
(以下HDIと称す)、2,2,4(または2,4,
4)−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、
リジンジイソシアネート等の、炭素数が4〜18(更に
好ましくは5〜14、一層好ましくは6〜12)の脂肪
族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(以
下IPDIと称す)、
1,3−ビス(イソシアナトメチル)−シクロヘキサ
ン、1,3−ビス(2−イソシアナトプロピル−2イ
ル)−シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート
等の炭素数8〜22(更に好ましくは8〜18、一層好
ましくは8〜16)の脂環式ジイソシアネート、テトラ
メチルキシリレンジイソシアネート、キシリレンジイソ
シアネート等の炭素数8〜22(更に好ましくは8〜1
8、一層好ましくは8〜16)の芳香脂肪族ジイソシア
ネートおよび、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソ
シアネートおよび/または芳香脂肪族ジイソシアネート
より誘導されるポリイソシアネートが例示される。
アネートおよび/または芳香脂肪族ジイソシアネートよ
り誘導されるポリイソシアネートとしては、イソシアヌ
レート型ポリイソシアネート、ビュレット型ポリイソシ
アネート、ウレタン型ポリイソシアネート、アロハネー
ト型ポリイソシアネート等がある。ウレタン型ポリイソ
シアネート、アロハネート型ポリイソシアネートは、脂
肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートおよび
/または芳香脂肪族ジイソシアネートと、モノアルコー
ルおよび/またはポリオールとの反応により得られる。
タノール、2−エチルヘキサノール、ブチルセロソル
ブ、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル等が挙
げられる。ポリオールとしては、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,3ブタンジオール、1,4
−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコール、トリメチロールプロパン等が挙げ
られる。これらモノアルコール、ポリオールは併用して
も構わない。これらの脂肪族および/または脂環式イソ
シアネート基を有する化合物(B)は、単独で用いても
良く、2種以上を併用しても良い。
脂環式イソシアネート基を有する化合物(B)として
は、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネー
ト、脂肪族ジイソシアネートから誘導されるポリイソシ
アネート、または脂環式ジイソシアネートから誘導され
るポリイソシアネートが、耐候性が高い点で好ましく、
脂肪族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネートから
誘導されるポリイソシアネートが可撓性が更に高く、よ
り好ましい。一層好ましくは、経済性の観点からHDI
である。
ト基を有する化合物(B)と共に、例えば、トリレンジ
イソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリ
ジンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート化合物
を併用する事もできる。芳香族イソシアネート化合物の
使用量は、脂肪族および/または脂環式イソシアネート
基を有する化合物(B)に対して、90モル%以下が好
ましく、より好ましくは50モル%以下、更に好ましく
は20モル%以下である。
ト基を有する化合物(B)の使用量は、特に制限はない
が、そのイソシアネート基が、3員および/または4員
オキシド基を有するエポキシ樹脂(A)中の3員および
/または4員オキシド基に対して、10〜90当量%と
なる量で用いるのが好ましい。より好ましくは15〜7
0当量%、更に好ましくは20〜55当量%、一層好ま
しくは、25〜48当量%である。
て、発明者らは、3つの方法を見いだした。本発明の変
性エポキシ樹脂を得る第1の方法を以下説明する。第1
の方法で使用される触媒(C)としては、3級アミンが
用いられる。3級アミンとしては、例えば、トリエチル
アミン、ジブチルメチルアミン、N,N−ジメチルベン
ジルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレ
ンジアミン、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノ
ネン−5、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウン
デセン−7、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシ
クロ[5.4.0]ウンデセン−7、1,4−ジアザビ
シクロ[2.2.2]オクタン等が例示される。
は4員オキシド基を有するエポキシ樹脂(A)に対し
て、5ppm〜2wt%の範囲で使用される。好ましく
は20ppm〜0.5wt%である。触媒(C)は、適
当な溶剤に希釈して用いる事もできる。
は、無溶剤で行うこともできるし、適当な溶剤の存在下
に行うこともできる。溶剤を使用する場合は、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、キシレン、トルエン、メチルセロ
ソルブアセテート、テトラヒドロフラン等の活性水素を
含まない溶剤が好ましい。
は、150℃〜230℃で行われるのが好ましい。より
好ましくは、160℃〜220℃である。更に好ましく
は、170℃〜200℃である。反応温度が低すぎる
と、触媒の活性が低く、イソシアヌレート環の生成等の
副反応が起こる。また、反応温度が高すぎても、やはり
副反応が進行する。
オキシド基を有するエポキシ樹脂(A)を所定の温度に
昇温し、乾燥空気や窒素の吹き込みにより樹脂中の水分
を極力除去した後、脂肪族および/または脂環式イソシ
アネート基を有する化合物(B)および触媒(C)を添
加するのが好ましい。脂肪族および/または脂環式イソ
シアネート基を有する化合物(B)は、断続的にあるい
は連続的に、時間をかけて添加するのが好ましい。添加
時間は30分〜10時間が好ましい。より好ましくは、
1〜7時間であり、更に好ましくは、2〜6時間であ
る。添加時間が短いとイソシアヌレート環の生成量の増
加が起こり、長すぎると3員および/または4員オキシ
ド基を有するエポキシ樹脂(A)の変質が起こる。
となったところで、冷却され終了となる。この時、残存
するイソシアネート基は、貯蔵安定性に悪影響するの
で、少ない方が好ましく、具体的には、変性エポキシ樹
脂1Kgあたり0.5当量以下で有ることが好ましい。
より好ましくは、0.2当量以下、更に好ましくは、
0.1当量以下、一層好ましくは、0.05当量以下で
ある。この様にして、第1の方法により、本発明の変性
エポキシ樹脂が得られる。
2の方法を説明する。第2の方法では、脂肪族および/
または脂環式イソシアネート基を有する化合物(B)
は、そのイソシアネート基をブロック剤(D)で一時的
にブロックされた状態で用いられる。
としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロ
パノール、t−ブタノール等のアルコール系、ブチルメ
ルカプタン、ドデシルメルカプタン等のメルカプタン
系、アセトアニリド、酢酸アミド、ε−カプロラクタ
ム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等の酸ア
ミド系、コハク酸イミド、マレイン酸イミド等の酸イミ
ド系、イミダゾール、2−メチルイミダゾール等のイミ
ダゾール系、ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキ
シム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、シ
クロヘキサノンオキシム等のオキシム系、ジフェニルア
ミン、アニリン、カルバゾール、N,N−ジイソプロピ
ルアミン等アミン系、エチレンイミン、ポリエチレンイ
ミン等のイミン系が例示される。好ましいブロック剤
(D)としては、酸アミド系およびオキシム系である。
または脂環式イソシアネート基を有する化合物(B)の
イソシアネート基に対して90〜110当量%で用いる
のが良い。脂肪族および/または脂環式イソシアネート
基を有する化合物(B)とブロック剤(D)との反応
は、必要に応じ、錫、亜鉛、鉛等の有機金属塩及び3級
アミン等を触媒として用いてもよい。反応温度は、通
常、20〜150℃で行われる。
時的にブロックされた脂肪族および/または脂環式イソ
シアネート基を有する化合物(B)と、3員および/ま
たは4員オキシド基を有するエポキシ樹脂(A)は、触
媒(C)の存在下に、反応される。
は、例えば、ブトキシリチウム、メトキシナトリウム等
の金属アルコラート、例えば、塩化リチウム、塩化アル
ミニウム等のルイス酸およびルイス酸とトリフェニルホ
スフィンオキサイド等のルイス塩基との混合物、例え
ば、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニ
ウム、テトラブチルアンモニウム、トリラウリルメチル
アンモニウム、ベンジルトリブチルアンモニウム等のク
ロライド、ブロマイド、ヨーダイド、アセテート等の4
級アンモニウム塩、
ルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N,
N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,5−
ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、1,8−ジ
アザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、6−ジブ
チルアミノ−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウ
ンデセン−7、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]
オクタン等の3級アミン類、2−エチル−4−メチルイ
ミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾー
ル類等が挙げられる。触媒(C)は、2種以上を併用し
ても構わない。触媒(C)としては、4級アンモニウム
塩および/または3級アミン類が好ましい。
/または4員オキシド基を有するエポキシ樹脂(A)に
対して、5ppm〜2wt%の範囲で使用される。好ま
しくは20ppm〜0.5wt%である。触媒(C)
は、適当な溶剤に希釈して用いる事もできる。
進する解離促進剤を使用する事もできる。解離促進剤と
しては、錫、亜鉛、鉛等の有機金属塩等が例示される。
解離促進剤は、通常、3員および/または4員オキシド
基を有するエポキシ樹脂(A)に対して、100ppm
〜2wt%の範囲で使用される。
は、無溶剤で行うこともできるし、適当な溶剤の存在下
に行うこともできる。溶剤を使用する場合は、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、キシレン、トルエン、メチルセロ
ソルブアセテート、テトラヒドロフラン等の活性水素を
含まない溶剤が好ましい。
は、100℃〜230℃で行われるのが好ましい。より
好ましくは120℃〜220℃である。更に好ましくは
140℃〜200℃である。反応温度が低すぎると、ブ
ロック剤の解離速度が遅く、反応の進行が遅くなる。ま
た、反応温度が高すぎると、副反応が進行する。
ック剤(D)が再生する。再生したブロック剤(D)
は、反応系外に除去するのが好ましい。また、反応を減
圧下で行うことで、ブロック剤(D)を速やかに反応系
外に除去する事もできる。反応は通常、オキシド基の量
が所定の値となった所で、冷却され終了となる。この様
にして、第2の方法により、本発明の変性エポキシ樹脂
が得られる。
3の方法を説明する。第3の方法で用いられる触媒
(C)としては、例えば、ブトキシリチウム、メトキシ
ナトリウム等の金属アルコラート、例えば、塩化リチウ
ム、塩化アルミニウム等のルイス酸およびルイス酸とト
リフェニルホスフィンオキサイド等のルイス塩基との混
合物、例えば、テトラメチルアンモニウム、テトラエチ
ルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリラウ
リルメチルアンモニウム、ベンジルトリブチルアンモニ
ウム等のクロライド、ブロマイド、ヨーダイド、アセテ
ート等の4級アンモニウム塩、
ルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N,
N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,5−
ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、1,8−ジ
アザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、6−ジブ
チルアミノ−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウ
ンデセン−7、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]
オクタン等の3級アミン類、2−エチル−4−メチルイ
ミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾー
ル類等が挙げられる。
ない。触媒(C)としては、4級アンモニウム塩および
/または3級アミン類が好ましい。より好ましくは4級
アンモニウム塩であり、更に好ましくは4級アンモニウ
ムのクロライド塩である。
/または4員オキシド基を有するエポキシ樹脂(A)に
対して、5ppm〜2wt%の範囲で使用される。好ま
しくは20ppm〜0.5wt%である。触媒(C)
は、適当な溶剤に希釈して用いる事もできる。
は、無溶剤で行うこともできるし、適当な溶剤の存在下
に行うこともできる。溶剤を使用する場合は、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、キシレン、トルエン、メチルセロ
ソルブアセテート、テトラヒドロフラン等の活性水素を
含まない溶剤が好ましい。
る。好ましくは100℃〜220℃、更に好ましくは1
20℃〜200℃である。反応温度が低すぎると、触媒
の活性が低く、イソシアヌレート環の生成等の副反応が
起こる。また、反応温度が高すぎても、やはり副反応が
進行する。
では、3員および/または4員オキシド基を有するエポ
キシ樹脂(A)を所定の温度に昇温し、乾燥空気や窒素
の吹き込みにより樹脂中の水分を極力除去した後、脂肪
族および/または脂環式イソシアネート基を有する化合
物(B)および触媒(C)を添加するのが好ましい。
環式イソシアネート基を有する化合物(B)および触媒
(C)は、所定量をそれぞれ別々に、または同時に、分
割添加される。分割添加とは、断続的にあるいは連続的
に、時間をかけて添加する事を意味し、添加時間は30
分〜10時間が好ましい。より好ましくは、1〜7時間
であり、更に好ましくは、2〜6時間である。
成量の増加が起こり、長すぎると3員および/または4
員オキシド基を有するエポキシ樹脂(A)の変質が起こ
る。断続的に添加する場合は、少なくとも3分割して添
加される。好ましくは5分割して添加される。より好ま
しくは7分割して添加される。分割数が少ないとイソシ
アヌレート環の生成量が増加する。連続的に添加するの
がより好ましい。脂肪族および/または脂環式イソシア
ネート基を有する化合物(B)と触媒(C)の添加は、
一方の添加開始後、遅滞無く、他方を添加開始するのが
よい。
好ましくは1時間以内、更に好ましくは、30分以内)
に、脂肪族および/または脂環式イソシアネート基を有
する化合物(B)の添加を終了するのが好ましい。触媒
(C)の添加が終了すると、時間の経過と共に、触媒の
活性が低下し、1−オキサ−3−アザシクロアルカン−
2−オン構造(a)の生成よりも、イソシアヌレート環
の生成の方が優位となり、イソシアヌレート環の生成量
が増加する傾向にある。
ト基を有する化合物(B)の添加が終了した後も、触媒
(C)の添加を行うことができる。脂肪族および/また
は脂環式イソシアネート基を有する化合物(B)と触媒
(C)を予め混合し、その混合液を分割添加する事もで
きる。その混合液の添加が終了した後、更に脂肪族およ
び/または脂環式イソシアネート基を有する化合物
(B)、および/または触媒(C)を添加する事もでき
る。
となった所で、冷却され、終了となる。この時、残存す
るイソシアネート基は、貯蔵安定性に悪影響するので、
少ない方が好ましく、具体的には、変性エポキシ樹脂1
Kgあたり0.5当量以下で有ることが好ましい。より
好ましくは、0.2当量以下、更に好ましくは、0.1
当量以下、一層好ましくは、0.05当量以下である。
の変性エポキシ樹脂が得られる。本発明の変性エポキシ
樹脂は、1−オキサ−3−アザシクロアルカン−2−オ
ン構造(a)を有している。その濃度は、特に制限はな
いが、樹脂1Kg当たり0.1〜5当量が好ましい。よ
り好ましくは、樹脂1Kg当たり0.2〜4当量であ
る。
び/または脂環式イソシアネート基より得られた1−オ
キサ−3−アザシクロアルカン−2−オン構造(a)を
有していながら、イソシアヌレート環の含有量が少な
い。具体的には、イソシアヌレート環の含有量は、1−
オキサ−3−アザシクロアルカン−2−オン構造(a)
に対し、0.01〜90当量%である。好ましくは、
0.05〜70当量%、より好ましくは0.1〜50当
量%、更に好ましくは0.15〜30当量%、一層好ま
しくは0.2〜10当量%である。イソシアヌレート環
が多くなると、変性エポキシ樹脂の溶融粘度が高くなる
と共に、それを用いた硬化性組成物を硬化した硬化物
は、架橋密度が上がり可撓性が低下する。
するには、触媒量が多く必要であったり、製造に長時間
かかる等の経済的に不利となる。このイソシアヌレート
環の含有量は、例えば、実施例の項で後述する化学的手
法によりIn/OA比を測定する方法や、赤外分光法、
核磁気共鳴分光法等の機器分析的手法を用いて定量する
方法で、知ることができる。本発明の変性エポキシ樹脂
は、3員および/または4員オキシド基を有するエポキ
シ樹脂(A)中にアルコール性水酸基を有する場合、そ
の一部または全部がイソシアネート基との反応によりウ
レタン結合となっていても構わない。本発明の変性エポ
キシ樹脂は、3員および/または4員オキシド基を有す
る。その濃度は特に制限は無いが、樹脂1Kg当たり
0.02〜5当量が好ましい。
素量は、特に制限されないが、例えば電気・電子用途で
使用する場合は、500ppm以下が好ましい。より好
ましくは100ppm以下である。
員および/または4員オキシド基の一部または全部を、
変性剤で更に変性する事ができる。変性剤としては、3
員および/または4員オキシド基と反応する官能基を有
する化合物であれば、特に限定されないが、例えば、キ
シレノール、t−ブチルフェノール、ノニルフェノー
ル、ビスフェノールA、ハイドロキノン等のフェノール
類、n−ブタノール、ブチルセロソルブ、ポリエチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール、
ポリプロピレングリコール等のアルコール類、ブチルア
ミン、オクチルアミン、ジエチルアミン、メチルブチル
アミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
N−メチルエタノールアミン、
ルエタノールアミン酢酸塩、アミノエチルエタノールア
ミンのジメチルケチミン等のアミン類、酢酸、乳酸、2
−エチルヘキサン酸、ラウリン酸、12−ヒドロキシス
テアリン酸、安息香酸、ジメタノールプロピオン酸等の
カルボン酸類、ジエチルジスルフィド・酢酸混合物等の
スルフィド類、γ−メルカプトプロピルジメトキシメチ
ルシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
等のメルカプタン類等が挙げられる。これら変性剤は、
併用する事もできる。また、例えば、アミン類で変性し
た後、酢酸等を用いて、アミノ基をアンモニウム塩に変
換する等の、イオン性基への変換を行う事もできる。
剤と混合して、硬化性組成物とする事ができる。硬化剤
としては、例えば、エチレンジアミン、トリエチレンペ
ンタミン、ヘキサメチレンジアミン、ダイマー酸変性エ
チレンジアミン、N−エチルアミノピペラジン等の脂肪
族アミン類、メタフェニレンジアミン、パラフェニレン
ジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、
4,4’−ジアミノジフェノルスルホン、4,4’−ジ
アミノジフェノルメタン、4,4’−ジアミノジフェノ
ルエーテル等の芳香族アミン類、
シ樹脂の末端メルカプト化合物等のメルカプタン類、ビ
スフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールA
D、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノール
A、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビス
フェノールAD、テトラメチルビスフェノールS、テト
ラブロモビスフェノールA、テトラクロロビスフェノー
ルA、テトラフルオロビスフェノールA、ビフェノー
ル、ジヒドロキシナフタレン、1,1,1−トリス(4
−ヒドロキシフェニル)メタン、4,4−(1−(4−
(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチ
ル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール、フェノー
ルノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノール
Aノボラック、臭素化フェノールノボラック、臭素化ビ
スフェノールAノボラック等のフェノール樹脂類、
ドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、
無水メチルハイミック酸、無水フタル酸、無水トリメリ
ット酸、無水ピロメリット酸等の酸無水物類、2−メチ
ルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類、ア
ジピン酸ジヒドラジド等のヒドラジン類、ジメチルベン
ジルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウ
ンデセン−7等の第3級アミン類、ジシアンジアミド等
が挙げられる。
脂、ポリイソシアネート化合物、ブロックイソシアネー
ト化合物等も場合により用いられる。メラミン樹脂とし
ては、ヘキサメトキシメチロールメラミン、メチル・ブ
チル化メラミン、ブチル化メラミン等が例示される。
ラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシ
アネート、HDI、2,2,4(または2,4,4)−
トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、リジン
ジイソシアネート、IPDI、1,3−ビス(イソシア
ナトメチル)−シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘ
キシルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレ
ンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナ
フタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソ
シアネート等のジイソシアネートおよびこれらジイソシ
アネートより誘導されるポリイソシアネートが例示され
る。
シアネートとしては、イソシアヌレート型ポリイソシア
ネート、ビュレット型ポリイソシアネート、ウレタン型
ポリイソシアネート、アロハネート型ポリイソシアネー
ト等がある。これらのポリイソシアネート化合物は単独
で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
上記ジイソシアネートおよび/またはポリイソシアネー
ト化合物をブロック剤でブロックした化合物が用いられ
る。ブロック剤としては、例えば、アルコール類、フェ
ノール類、オキシム類、ラクタム類、活性メチレン類等
が挙げられる。これらのブロック剤は単独で用いても良
く、2種以上を併用しても良い。これら硬化剤は2種以
上併用しても良い。
組成物では、他のエポキシ樹脂および/または他のエポ
キシ樹脂を変性した変性エポキシ樹脂を併用する事がで
きる。
組成物では、以下に示すような当該技術分野で常用され
る溶剤、硬化促進剤、顔料、充填剤、添加剤等が使用で
きる。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロ
ヘキサン、ミネラルスピリット、ナフサ等の炭化水素
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等
のエステル類、メタノール、イソプロパノール、n−ブ
タノール、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール等の
アルコール類、水等の溶剤、
ィン類、アミノトリアゾール類、錫、亜鉛、鉛等の有機
金属塩等の硬化促進剤、キナクリドン系、アゾ系、フタ
ロシアニン系等の有機顔料、酸化チタン、金属箔状顔
料、防錆顔料等の無機顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシ
ウム、シリカ、カーボンブラック、タルク、クレー等の
充填剤、ヒンダードアミン系、ベンゾトリアゾール系、
ベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤、ヒンダードフェノ
ール系、リン系、イオウ系、ヒドラジド系等の酸化防止
剤、シラン系、チタン系等のカップリング剤、レベリン
グ剤、レオロジーコントロール剤、顔料分散剤、ハジキ
防止剤、消泡剤等の添加剤等が挙げられる。また必要に
応じて、ガラス繊維、ガラス布、炭素繊維等の強化材を
含有する事ができる。
げて説明するが本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。なお、実施例及び比較例中の「部」または
「%」は特記しない限り重量基準である。以下に述べる
手法により、実施例および比較例に係る樹脂の物性評価
試験法を行った。
IS K−7236に準拠して求めた。
で観察し、全くゲルが生成せず安定に合成できた物を
○、部分的にゲルの生成がみられた物を×、系全体がゲ
ル化し、合成できなかったものを××で表した。
島津製作所製)により測定した。
アヌレート環由来カルボニル基の1−オキサ−3−アザ
シクロアルカン−2−オン構造(a)由来カルボニル基
に対する当量比であり、赤外吸収スペクトルの、イソシ
アヌレート環由来カルボニル基の伸縮振動ピーク(16
90cm−1付近)と1−オキサ−3−アザシクロアル
カン−2−オン構造(a)由来カルボニル基の伸縮振動
ピーク(1750cm−1付近)の高さ比を基にその当
量比を算出し、当量比、即ちIn/OA比が0.1未満
をA、0.1〜0.3をB、0.3〜0.5をC、0.
5〜0.9をD、0.9以上をEで表した。
Eqipment[London].LTD社製)を
用い150℃で測定した。
70%の均一溶液とした。それに、変性エポキシ樹脂中
のオキシド基1当量に対し0.15モルのジシアンジア
ミド(10%溶液、溶媒;エチレングリコールモノメチ
ルエーテル)と変性エポキシ樹脂に対し1%の2−エチ
ル−4−イミダゾール(50%溶液、溶媒;メタノー
ル)を添加し、均一になるまで撹拌混合した。その後、
エチレングリコールモノメチルエーテルを用いて粘度調
整(フォードカップ#4で20秒/20℃)し、冷間圧
延鋼板にエアースプレーガンを用いて乾燥膜厚50ミク
ロンになるように塗装し、170℃で1時間焼付けを行
い硬化物を得た。その硬化物の耐衝撃性をJIS K−
5400(デュポン式)に準拠し、重り質量1Kg、撃
心半径1/4インチで行い、可撓性の指標とした。評価
は、衝撃による塗膜の変形・はがれができない最高の重
り高さで表した。
9)100部を入れたセパラブルフラスコに、撹拌機、
温度計、冷却管、窒素吹き込み管を取り付け、フラスコ
内に窒素を吹き込みながら、撹拌下170℃に昇温し、
170℃到達後30分間撹拌を続けた。反応温度を17
0℃に維持したまま、HDI20部を2時間かけて滴下
した。また、HDIの滴下開始と同時に1,8−ジアザ
ビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7を0.2部添加
した。
保ったまま4時間撹拌を続け、変性エポキシ樹脂を得
た。得られた変性エポキシ樹脂の赤外吸収スペクトルに
は、1−オキサ−3−アザシクロアルカン−2−オン構
造(a)由来カルボニル基の伸縮振動に基づく強いピー
クが1750cm-1付近に観察され、一方、イソシアネ
ート基の伸縮振動に基づくピーク(2270付近)は観
察されなかった。得られた変性エポキシ樹脂の特性値を
表1に示す。
9)100部を入れたセパラブルフラスコに、撹拌機、
温度計、冷却管、窒素吹き込み管を取り付け、フラスコ
内に窒素を吹き込みながら、撹拌下190℃に昇温し、
190℃到達後30分間撹拌を続けた。それに、IPD
I6.8部と1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウ
ンデセン−7を0.1部添加した。
以降反応温度は190±5℃でコントロールした。更
に、30分後と1時間後の2回、IPDI6.8部を添
加した。3回目の添加後30分間撹拌を続け、変性エポ
キシ樹脂を得た。得られた変性エポキシ樹脂の赤外吸収
スペクトルには、1−オキサ−3−アザシクロアルカン
−2−オン構造(a)由来カルボニル基の伸縮振動に基
づく強いピークが1750cm-1付近に観察され、一
方、イソシアネート基の伸縮振動に基づくピーク(22
70cm-1付近)は観察されなかった。得られた変性エ
ポキシ樹脂の特性値を表1に示す。
入れたセパラブルフラスコに、撹拌機、温度計、冷却
管、窒素吹き込み管を取り付け、フラスコ内に窒素を吹
き込みながら、撹拌下120℃に昇温した。ε−カプロ
ラクタムが完全に融解した事を確認し、HDI29.5
部を添加した。反応温度を120℃に維持したまま、6
時間反応を続けた。この時、赤外吸収スペクトルには、
イソシアネート基の伸縮振動に基づくピーク(2270
cm-1付近)は痕跡量しか観測されず、大部分のイソシ
アネート基がε−カプロラクタムにより一時的にブロッ
クされた事が判った。
脂(オキシド当量185)100部を添加し、撹拌下、
反応温度を170℃に昇温した。これにテトラブチルア
ンモニウムブロマイド0.2部を添加した。窒素の吹き
込みを止め、フラスコ内を13ヘクトパスカルに減圧
し、再生されるε−カプロラクタムを留去させながら8
時間反応を続け、変性エポキシ樹脂を得た。得られた変
性エポキシ樹脂の赤外吸収スペクトルには、1−オキサ
−3−アザシクロアルカン−2−オン構造(a)由来カ
ルボニル基の伸縮振動に基づく強いピークが1750c
m-1付近に観察され、一方、イソシアネート基の伸縮振
動に基づくピーク(2270cm-1付近)は観察されな
かった。得られた変性エポキシ樹脂の特性値を表1に示
す。
5)100部を入れたセパラブルフラスコに、撹拌機、
温度計、冷却管、窒素吹き込み管を取り付け、フラスコ
内に窒素を吹き込みながら、撹拌下130℃に昇温し、
130℃到達後30分間撹拌を続けた。反応温度を13
0℃に維持したまま、HDI11.4部とテトラブチル
アンモニウムクロライド0.1部の混合物を2時間かけ
て添加した。添加終了後、反応温度を130℃に保った
まま2時間撹拌を続け、変性エポキシ樹脂を得た。
クトルには、1−オキサ−3−アザシクロアルカン−2
−オン構造(a)由来カルボニル基の伸縮振動に基づく
強いピークが1750cm-1付近に観察され、一方、イ
ソシアネート基の伸縮振動に基づくピーク(2270c
m-1付近)は観察されなかった。得られた変性エポキシ
樹脂の特性値を表1に示す。
9)100部、1,4−ビス(3−エチルオキサシクロ
ブタン−3−イルメチルオキシメチル)ベンゼン9.8
部を入れたセパラブルフラスコに、撹拌機、温度計、冷
却管、窒素吹き込み管を取り付け、フラスコ内に窒素を
吹き込みながら、撹拌下170℃に昇温し、170℃到
達後30分間撹拌を続けた。反応温度を170℃に維持
したまま、HDI22部を2時間かけて添加した。
ンモニウムクロライド0.02部を15分間隔で12回
添加した。触媒の添加終了後、反応温度を170℃に保
ったまま30分撹拌を続け、変性エポキシ樹脂を得た。
得られた変性エポキシ樹脂の赤外吸収スペクトルには、
1−オキサ−3−アザシクロアルカン−2−オン構造
(a)由来カルボニル基の伸縮振動に基づく強いピーク
が1750cm-1付近に観察され、一方、イソシアネー
ト基の伸縮振動に基づくピーク(2270cm-1付近)
は観察されなかった。得られた変性エポキシ樹脂の特性
値を表1に示す。
9)100部を入れたセパラブルフラスコに、撹拌機、
温度計、冷却管、窒素吹き込み管を取り付け、フラスコ
内に窒素を吹き込みながら、撹拌下170℃に昇温し、
170℃到達後30分間撹拌を続けた。反応温度を17
0℃に維持したまま、HDI20部を2時間かけて滴下
した。また、HDIの滴下開始と同時にテトラブチルア
ンモニウムブロマイド0.2部を添加した。HDI滴下
終了後、反応温度を170℃に保ったまま4時間撹拌を
続け、変性エポキシ樹脂を得た。
クトルには、1−オキサ−3−アザシクロアルカン−2
−オン構造(a)由来カルボニル基の伸縮振動に基づく
ピークが1750cm-1付近に、イソシアヌレート由来
カルボニル基の伸縮振動に基づくピークが1690cm
-1付近に観察され、一方、イソシアネート基の伸縮振動
に基づくピーク(2270付近)は観察されなかった。
得られた変性エポキシ樹脂の特性値を表1に示す。表1
に示した様に、本比較例では、イソシアヌレート環が多
量に生成したため、重合安定性に劣り、溶融粘度が高か
った。また、イソシアヌレート環の生成による架橋密度
の増大のため、その硬化物は可撓性が低かった。
肪族および/または脂環式イソシアネート基より得られ
た1−オキサ−3−アザシクロアルカン−2−オン構造
(a)を有していながら、イソシアヌレート環の含有量
の少ない変性エポキシ樹脂が得られる。本発明により得
られた変性エポキシ樹脂は、溶融粘度が低く、可撓性、
耐候性に優れ、電着塗料、粉体塗料、PCM塗料、接着
剤、シーリング材、成型材料、複合材料、積層板、封止
材等として優れた性能を発揮する。
Claims (4)
- 【請求項1】 3員および/または4員オキシド基を有
するエポキシ樹脂(A)と、脂肪族および/または脂環
式イソシアネート基を有する化合物(B)との反応によ
り得られる式(I)または式(II)で示される1−オキ
サ−3−アザシクロアルカン−2−オン構造(a)を有
し、イソシアヌレート環の含量が1−オキサ−3−アザ
シクロアルカン−2−オン構造(a)に対し0.01〜
90当量%である変性エポキシ樹脂。 【化1】 (式中、Rは水素または炭素数1〜4のアルキル基、Z
はメチレンまたはイソプロピリデンを表し、nは0また
は1を表す。) 【化2】 (式中、Rは水素または炭素数1〜4のアルキル基を表
し、nは0または1を表す。) - 【請求項2】 3員および/または4員オキシド基を有
するエポキシ樹脂(A)と、脂肪族および/または脂環
式イソシアネート基を有する化合物(B)を、触媒
(C)の存在下に反応させて請求項1記載の変性エポキ
シ樹脂を製造する方法において、触媒(C)が3級アミ
ンである事を特徴とする変性エポキシ樹脂の製造方法。 - 【請求項3】 3員および/または4員オキシド基を有
するエポキシ樹脂(A)と、脂肪族および/または脂環
式イソシアネート基を有する化合物(B)を、触媒
(C)の存在下に反応させて請求項1記載の変性エポキ
シ樹脂を製造する方法において、ブロック剤(D)で一
時的にブロックした脂肪族および/または脂環式イソシ
アネート基を有する化合物(B)を用いることを特徴と
する変性エポキシ樹脂の製造方法。 - 【請求項4】 3員および/または4員オキシド基を有
するエポキシ樹脂(A)と、脂肪族および/または脂環
式イソシアネート基を有する化合物(B)を、触媒
(C)の存在下に反応させて請求項1記載の変性エポキ
シ樹脂を製造する方法において、脂肪族および/または
脂環式イソシアネート基を有する化合物(B)と、触媒
(C)をそれぞれ分割添加する事を特徴とする変性エポ
キシ樹脂の製造方法。
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