JP2002332294A - 改良型の塩基性線維芽細胞増殖因子 - Google Patents

改良型の塩基性線維芽細胞増殖因子

Info

Publication number
JP2002332294A
JP2002332294A JP2002064561A JP2002064561A JP2002332294A JP 2002332294 A JP2002332294 A JP 2002332294A JP 2002064561 A JP2002064561 A JP 2002064561A JP 2002064561 A JP2002064561 A JP 2002064561A JP 2002332294 A JP2002332294 A JP 2002332294A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bfgf
protein
growth factor
fibroblast growth
basic fibroblast
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002064561A
Other languages
English (en)
Inventor
Stewart A Thompson
エー. トンプソン スチュワート
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Scios LLC
Original Assignee
Scios LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Scios LLC filed Critical Scios LLC
Publication of JP2002332294A publication Critical patent/JP2002332294A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K1/00General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length
    • C07K1/107General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length by chemical modification of precursor peptides
    • C07K1/113General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length by chemical modification of precursor peptides without change of the primary structure
    • C07K1/1133General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length by chemical modification of precursor peptides without change of the primary structure by redox-reactions involving cystein/cystin side chains
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/18Growth factors; Growth regulators
    • A61K38/1825Fibroblast growth factor [FGF]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/06Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite
    • A61K47/20Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite containing sulfur, e.g. dimethyl sulfoxide [DMSO], docusate, sodium lauryl sulfate or aminosulfonic acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/475Growth factors; Growth regulators
    • C07K14/50Fibroblast growth factor [FGF]
    • C07K14/503Fibroblast growth factor [FGF] basic FGF [bFGF]

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、安定で、使い易すく、活性が本来
の蛋白と同等な、そして、薬理学的製剤に適用可能な形
態の、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)を、提供
すること。 【解決手段】以下の工程より成る、塩基性線維芽細胞増
殖因子蛋白を安定化する方法:塩基性線維芽細胞増殖因
子(bFGF)のアミノ酸配列を有する影響を受けやす
いペプチドを、該影響を受けやすいペプチドに含まれて
いる少なくとも一つ以上のシステインとS−S共有結合
を形成できる、該bFGFの多量体化を防止するのに有
効な量の保護試薬を用いて、pH6あるいはそれ以上で
あって前記bFGFが変質しないpHの緩衝液の存在下
で、該安定化操作が効果を発揮するのに十分な時間、処
理する工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛋白組成物を安定
化する技術に関わる。さらに詳細には、ジスルフィド、
あるいは、他のS−S共有結合を形成できる化合物によ
り、塩基性線維芽細胞増殖因子を処理し、安定化する技
術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】所望する蛋白をリコンビナントに製造す
ることに伴う、解決の難しい問題の一つは、リコンビナ
ント産生物の適切なプロセッシング及び折り畳み構造を
得ることにある。蛋白の一次構造をコードしている遺伝
子は、一般に、それが正常に複写及び翻訳される宿主と
は異なる宿主系内で発現されるので、その結果得られる
産生蛋白は、正しいアミノ酸配列を有する一方で、本来
の蛋白とは性質が異なっている。ある場合には、この違
いの一部は、分子構造の変化によることもある−−正常
には伴って起きるグリコシル化の欠如が最も一般的であ
る。しかし、蛋白の三次元構造は、細胞環境により異な
り得ることも理解すべきである。特に、種々のリコンビ
ナント宿主は、通常は細胞成分に付随している酸化又は
還元のレベルに関して異なる環境を有しているために、
本来の蛋白とは異なるジスルフィド結合組成を含有し、
さらに、一般的には、三次元構造の異なった、リコンビ
ナント蛋白を産生する。これらの変異は、蛋白の挙動及
び活性に有害な影響を与えることがある。
【0003】塩基性線維芽細胞増殖囚子(bFGF)の
場合、本来の分子がグリコシル化されていないので、グ
リコシル化パターンには関連しない。しかしながら、リ
コンビナントに製造された物質は、脳下垂体から単離さ
れた物質とはクロマトグラフィーの挙動が異なり、そし
て、溶液中での多量体化を防止しするために手段を講じ
ない場合には、安定性の問題が生じる。本発明者がここ
に示し、さらにSeno,M.,et al.,Bio
chem Biohs Res Comm(1988)
151:701.に開示されているように、位置第78
番及び第96番のシスティンをセリンで置換すると、多
量体化が阻止される。天然のウシ脳下垂体から単離した
bFGFも場合もまた、多量体化しない。単離された本
来のウシ脳下垂体のbFGFのアミノ酸組成分析によ
り、遺伝子は4個のシステインしかコードしていないの
に、6個のシステインが存在していることが示された。
この付加的なシステイン残基は、蛋白にジスルフィドが
結合したものであると提言された。(Esch,F.,
et al.,Proc Natl Acad Sci
USA(1985)82:6507.).自然現象と
して、蛋白が、シスチン又はグルタチオンジスルフィド
との反応により、システインあるいはグルタチオンとの
複合体を形成することは、昔から示唆されまた教示され
ていた。1960年に、Eagle,H.,et a
l.,J Biol Chem(1960)235:1
719−1726.は、哺乳類細胞培養物は、例えば、
システイン、S23 -2、及びチオグリコール酸塩を含む
S−S共有結合を形成できる化合物を添加すると、保持
されることを示した。この著者らは、培地中の蛋白は、
S−S結合によりこれらの試薬と結合したと推論してい
る。ヒト血清アルブミンは、恐らくジスルフィド結合に
より二量体型で、また、システインまたはグルタチオン
により安定化され単量体型で存在することが、Kin
g,T.P.,J Biol Chem(1961)2
36:PC5.により、教示された。グルタチオンと結
合することは、ヘモグロビンの不均一性を説明するため
に、Huisman,T.H.,et al.,J L
ab&Clin Med(1962)60:302−3
19.により、提案された。
【0004】Hanap,K.R.,et al.,B
iochim Biophys Acta(1973)
310:104−110.は、グルタチオンと血清アル
ブミンとの混合ジスルフィドの存在を示し、さらに、こ
れらがグルタチオン還元酵素により還元されることを見
いだした。Isaacs,J.,et al.,Bio
chim Biophys Acta(1977)49
7:192−204.は、蛋白とグルタチオンとの混合
ジスルフィドの形成は、S−S/SH比を調節するため
の手段であると提案した。逆に、Mannervit
c,B.,etal.,Biochim J(198
0)190:125−130.は、蛋白とのジスルフィ
ドの形成は、蛋白活性の調節のための機構であると、仮
定した。その例としてピルビン酸キナーゼが挙げられ
た。
【0005】多くの哺乳類に於てbFGFをコードして
いる遺伝子中の34及び101位にシステイン残基が保
存されていることから、これら二つの残基の間に分子内
ジスルフィドが形成されていると仮定され、そして、7
8及び96位の位置でシステインがセリンに置き替わっ
た変異型のリコンビナントbFGFに於てこのジスルフ
ィドの形成が報告された(Fox,G.M.,et a
l.,J BiolChem(1988)263:18
452)。
【0006】リコンビナント的に製造されたbFGF
に、グルタチオンの様な有機ジスルフィド含有化合物を
添加すると、安定性の増大と、本来の蛋白により近い挙
動が得られることが、発見された。この安定化型のbF
GFを精製すると、薬理学的に適用される処方に適した
調製物が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安定で、使
い易すく、活性が本来の蛋白と同等な、そして、薬理学
的製剤に適用可能な形態の、塩基性線維芽細胞増殖因子
(bFGF)を、提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明の開示 本発明は、安定で、使い易すく、活性が本来の蛋白と同
等な、そして、薬理学的製剤に適用可能な形態の、塩基
性線維芽細胞増殖因子(bFGF)を、提供する。この
形態は、影響され易い型の塩基性線維芽細胞増殖因子、
あるいは、その類似体を、例えば、グルタチオンジスル
フィド(GSSG)の様な有機ジスルフィドでbFGF
とS−S共有結合形成可能な保護試薬と処理することに
より得られる。この様にして安定化したbFGFを、次
に、薬理学的あるいは他の組成物として用いるために、
標準的なクロマトグラフィー技術によりさらに精製す
る。
【0009】この様に、一つの見地からは、本発明は、
塩基性線維芽細胞増殖因子蛋白を安定化する方法に関す
るものでありこの方法は以下の工程を包含する。即ち、
bFGFのアミノ酸配列を有する影響を受けやすいペプ
チドを、bFGFとS−S共有結合を形成できる、好適
にはRが有機置換基であって構造式RSSRの化合物で
ある、保護試薬の、多量体化を防止するのに有効な量を
用いて、pH6あるいはそれ以上であって前記bFGF
が変質しないpHの緩衝液存在下で、該安定化操作が効
果を発揮するのに十分な時間、処理する工程を包含す
る。
【0010】他の見地からは、本発明は、本発明の方法
にしたがって調製されたbFGF、及び、本発明の方法
に有用な組成物に関する。
【0011】本発明は以下を提供する: 1.以下の工程より成る、塩基性線維芽細胞増殖因子蛋
白を安定化する方法:塩基性線維芽細胞増殖因子(bF
GF)のアミノ酸配列を有する影響を受けやすいペプチ
ドを、該影響を受けやすいペプチドに含まれている少な
くとも一つ以上のシステインとS−S共有結合を形成で
きる、該bFGFの多量体化を防止するのに有効な量の
保護試薬を用いて、pH6あるいはそれ以上であって前
記bFGFが変質しないpHの緩衝液の存在下で、該安
定化操作が効果を発揮するのに十分な時間、処理する工
程。
【0012】2.前記保護試薬が、各Rが独立して、該
保護試薬に水溶性を賦与するのに十分な親水性をもつ有
機置換基である、構造式RSSRの化合物である、項目
1の記載の方法。
【0013】3.前記の構造式RSSRの化合物が、グ
ルタチオンジスルフィド及びシスチンから成る群がら選
択される、項目2に記載の方法。
【0014】4.前記pHが、pH6から8である、項
目1に記載の方法。
【0015】5.さらに、処理したbFGFをクロマト
グラフィーによる精製に共する工程を包含する、項目1
に記載の方法。
【0016】6.項目1に記載の方法で調製される安定
化した塩基性FGFであって、図8あるいは図9に示し
た上部の番号の第24〜155番の残基で示されるアミ
ノ酸配列を含む場合には、前記保護試薬がグルタチオン
ジスルフィドではない、bFGF。
【0017】7.項目5に記載の方法で調製される安定
化した塩基性PGFであって、図8あるいは図9に示し
た上部の番号の第24〜115番の残基で示されるアミ
ノ酸配列を含む場合には、前記保護試薬がグルタチオン
ジスフィドではない、bFGF。
【0018】8.影響を受けやすい塩基性線維芽細胞増
殖因子(bFGF)蛋白、および、該影響を受けやすい
bFGFに含まれている少なくとも一つ以上のシステイ
ンとS−S共有結合を形成できる、該bFGFを安定化
するのに有効な量の保護試薬、を含有する水性溶媒を含
む組成物であって、該水性溶媒のpHが、少なくとも6
で該bFGFが変性しないpHを有する、組成物。
【0019】9.前記の保護試薬が、各Rが独立して、
該保護試薬に水溶性を賦与するのに十分な親水性をもつ
有機置換基である、構造式RSSRの化合物である、項
目8に記載の組成物。
【0020】10.前記の構造式RSSRの化合物が、
グルタチオンジスルフィド及びシスチンから成る群がら
選択される、項目9に記載の組成物。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明で用いられている塩基性線
維芽細胞増殖因子という用語は、pH7においてカチオ
ン性であり、そして、ウシの脳及び副腎皮質由来毛細管
内皮細胞(adrenal cortex−deriv
ed capillary endothelial
(ACE)cell)、ヒト臍帯静脈内皮細胞、ウシの
副腎皮質細胞、胞状卵胞顆粒層細胞、あるいは、血管の
平滑筋細胞、等の培養細胞にinvitro試験で使用
した際にマイトジェン活性を示すことが可能な、蛋白と
して定義される。これらの培養細胞を用いたin vi
tro試験については、Gospodarowicz,
D.,et al.,J Cell Physiol
(1985)122:323−332.、Gospod
arowicz,D.,et al.,J Cell
Biol(1983)97:1677−1685.、E
sch,et al.,Proc Natl Acad
Sci USA(1985)82:6507−651
1.、及び、Gospodarowicz,D.,et
al.,J Cell Physiol(1986)
127:121−136.、に記載されている。さら
に、鶏の漿尿膜を用いたin vivo試験について
も、Gospodarowicz,D.,in”Hor
monal Protein and Peptide
s−XII:205−230(Academic pr
ess).に記載されている。pH7においてカチオン
性であり、そして、上記の試験の少なくとも一つに活性
を持つ蛋白が、塩基性FGFと定義される。
【0022】この定義を満足するアミノ酸配列には、様
々な実施様態がある。好適な実施様態は、それぞれウシ
及びヒトのライブラリーから単離された遺伝子にコード
された、塩基性FGFのアミノ酸配列を示した、図8及
び図9に示したものである。これらの遺伝子は、図中の
配列の下に”1”と番号付られたプロリンから始まる1
46個のアミノ酸を持つ、例えば脳下垂体などから一般
に単離された、蛋白をコードしている。この示されたヒ
ト及びウシの146個のアミノ酸配列は、本発明の方法
が応用可能な塩基性FGFの二つの好適な例である。図
8及び図9に示した蛋白の活性型で、図に示したよう
に、146個のアミノ酸の配列のN−末端に伸張部分を
有するもの、および、1個のアミノ酸の配列のN−末端
から15個以上のアミノ酸の配列を失ったもの、等も好
適である。特に好適なのは、N−末端のメチオニン(こ
れは、バクテリア中でリコンビナントbFGFを産生す
る間に取り除かれる)を除く7個または8個のアミノ酸
を上流にすべて持つアミノ酸配列の、全体で153個か
154個のアミノ酸を含有する型であり、また、基本配
列から最初の15個のアミノ酸を欠き、131個のアミ
ノ酸を含む、短縮型である。リコンビナント的に蛋白を
製造すると、完全な155個のアミノ酸配列の発現した
ものから、翻訳後のプロセッシングによりMetが取り
除かれ、154個のアミノ酸型が得られる。配列の上部
に番号付された2あるいは3の位置に示されたAlaか
ら始まる、153個または154個のアミノ酸型若しく
は、その混合物が最も好適である。一般的に、本明細書
に用いている番号付体系は、配列の上部の番号を指して
いる。
【0023】塩基性FGFの定義の中に入っており、前
述の試験の少なくとも一つ以上でFGF活性を示し、中
性pHにおいてカチオン性であるうえに、さらに、ヘパ
リンと結合し、また、アミノ末端配列の合成類似体を用
いて調製した抗体あるいは、ウシまたはヒトの塩基性F
GFに、あるいは、それら合成のまたは天然のペプチド
断片に対する他の抗体、と免疫学的に反応する、ほとん
どの、しかし全てではない、蛋白が適切である。一般的
に、これらの蛋白は、図8あるいは図9のbFGFに対
して少なくとも80%の類似性があり、90%以上の類
似性があることが望ましい。好適な例の一つに、198
7年7月7日付の米国特許出願第070,797号に記
載されているような、前記試験でFGF活性を保持した
bFGF類似体がある。これはここに参考文献として採
用される。本発明の方法の適切な基質となるように、b
FGFは、−S−S−共有結合を形成可能なシステイン
を、たとえば、一つ、好適には二つのシステイン残基
を、34および101番の位置(分子内ジスルフィド結
合部位とされている)に含まれている以外の位置に含有
している必要がある。
【0024】一般的に本発明の方法は、いかなる”影響
され易い”、抗酸化剤が存在しないときにジスルフィド
結合した多量体を形成する、bFGF蛋白にも応用でき
る。蛋白が、多量体を形成しやすいというこの傾向は、
例えば、種々の異なる時間空気に曝された蛋白の溶液
を、標準的な高性能クロマトグラフィー法に懸け、高分
子量型の存在を検出することにより、簡単に評価でき
る。又、還元的及び非還元的条件下でSDS−PAGE
に、これらの試料を懸けることにより、多量体化が検出
できる。還元的条件下での結果は、標準的な多量体化し
ていない分子量を与え、還元されていない物質は、多量
体の存在を示す。このような規則の下で多量体化する蛋
白について、本発明の方法を用いて、非多量体化形態に
よる安定化をおこなうことが出来る。
【0025】通常、多量体化する蛋白は、分子内ジスル
フィド結合部位に含まれていないシステイン残基を、少
なくとも一つ以上含有している。もちろん、配列を調べ
ることは、分子内ジスルフィド結合が形成される範囲を
予測することではないので、単純にアミノ酸配列中のシ
ステイン数を評価することにより、どの蛋白が、本方法
による安定化に影響され易いかを識別することは不可能
である。しかしながら、本発明者により、例えば、塩基
性FGFといくらかの相同性を有する酸性FGFは、類
似の活性があり、中性pHではアニオンであるが、多量
体化しないし、GSSGとも反応しないことが本明細書
で示された。このことは、”影響の受け易さ”は、アミ
ノ酸配列からは明白とはならず、実験的に決定しなけれ
ばならないことを示している酸性FGFは、奇数個のシ
ステインを持っているので、分子内ジスルフィドの形成
は一つの自由なシステインを残し、そのために、この蛋
白は、二量体化が可能である。
【0026】従って、”影響を受け易い”bFGF蛋白
を、次の様に定義することは、妥当である−−前に記述
した試験により示される様に、本発明の方法により安定
化され得るbFGFである。塩基性FGFの場合に
は、”影響を受け易い”ためには、図8及び図9に上部
に示した番号で示される78及び/若しくは96番の位
置(または、例えば類似体中の同様の位置に対応するシ
スティン)にシステインが少なくとも一つ以上存在する
ことが要求される。両方のシステインが存在すると、な
お好適である。”影響の受け易さ”を維持するために
は、本来の配列の中のどの位置であるのかを正確に特定
する必要はなく、さらに、一般的には、”影響を受け易
い”型の塩基性FGF蛋白は、多量体化のために使え
る、即ち、当該の条件下では、分子内ジスルフィド結合
が形成される範囲に含まれない、少なくとも一つ、好適
には二つのシステイン残基を有している。
【0027】哺乳類動物組織から単離された”天然の”
塩基性FGFは、最も一般的な単離用プロトコールに従
うと、恐らく既に存在していたグルタチオンジスルフィ
ドがin situで用いられ得ることにより、既に安
定化されている。塩基性FGFは、この天然に起こる安
定化が起こらない環境下で製造された場合にのみ、多量
体化を阻止する処理に対して影響を受け易い。これは、
還元試薬による蛋白の処理が、単離プロトコールに含ま
れている場合、あるいは、塩基性FGFのリコンビナン
ト製造の場合には、最も普遍的であるが、特に、原核細
胞系の場合に、あるいは、既に存在している安定化につ
いての正しい環境が使えない真核細胞系の場合、に起こ
る。
【0028】保護試薬 一般的に保護試薬は、目的蛋白質中のシステイン残基と
S−S共有結合を形成可能な試薬である。最も一般的に
は、形成される結合はジスルフィド結合であり、保護試
薬は、各Rが独立して、該保護試薬に水溶性を賦与する
のに十分な親水性をもつ有機置換基である、構造式RS
SRの化合物である。RSSRの最も好適な具体例は、
両R置換基が同じものである場合で、この化合物は入手
が非常に簡単で、及び/若しくは、成分とするスルフフ
ィドリル化合物から容易に調製できる。例えば、シスチ
ン、ホモシスチン、シスタミン、及び、グルタチオンジ
スルフィド(GSSG)は、普通に入手できる試薬であ
る。混合ジスルフィドを用いることによる特別の利点は
ないが、これらの成分が混合したジスルフィドも用いる
ことが出来る。同様に簡単に調製できる、しかし非常に
高価なものに、補酵素A(coenzyme A)のジ
スルフィドがある。
【0029】これら例示した構造式RSSRの化合物か
らわかるように、Rは一般には、水溶性となるように十
分な極性基で置換されたヒドカルビルである。そのた
め、GSSGあるいはシスチンの様に、硫黄原子を含む
残基がアミノ酸またはペプチドの一部分であるものが、
好適なRSSRの例である。
【0030】構造式RSSRの保護試薬に加えて、S−
S共有結合を形成可能な無機化合物を使用することもで
きる。好適な無機試薬としては、テトラチオネートイオ
ン、即ち、S46 -2が挙げられる。この場合、目的ペプ
チドの安定化された形態は、構造−S−SO3 -を有する
置換基を持ったシステイン誘導体を含有することにな
る。さらに、保護試薬として用いられるものに、構造式
RS−SO3 -混合試薬がある。
【0031】総括すると、保護試薬は、安定化される基
質蛋白のフリーのシステインのチオール基とS−S共有
結合を形成するならば、いかなる化合物でも使用でき
る。薬理学的使用を意図した蛋白の安定化に好適なの
は、薬理学的に許容できる誘導体を生成する試薬であ
る;従って、グルタチオンあるいはシステインの様な、
生体適合性の物質により、基質のシステインを誘導体に
換える化合物の使用が好適である。
【0032】一般的方法 影響され易い目的蛋白の安定化は、緩衝化水性溶液中で
行う。pHは、6から、上限は、変性により蛋白の安定
性が保証される任意の範囲まで、が使用できる。フリー
のチオール基、あるいは、チオール反応性の基を含まな
いものならば、例えば、リン酸、トリス、あるいはその
他の緩衝液を含む、普通に用いられる緩衝溶液系が何で
も使用できる。副反応を防ぐために、約1mMの、低濃
度のEDTAを加えることが望ましい。蛋白の溶解度に
依存した好適な濃度に、蛋白を緩衝液に溶解する。典型
的な濃度の範囲は、0.1−10mg/mlである。保
護試薬は、使用する目的蛋白の濃度により決定される、
好適な任意の濃度で用いてられる。反応を最後まで進行
させ完了させることが望ましいために、蛋白の10から
100倍過剰のモル比となるような試薬濃度が望まし
い。種々の蛋白濃度の溶液条件に対して、適切な量は、
0.1mM−100mMであり、さらに一般的には、
0.5−5mMが、試薬の溶解性に応じて用いられる。
この反応混合物は、安定を賦与するのに十分な時間、代
表的には数時間から一晩の間、約4℃から約室温の間の
温度で、インキュベートする。得られる安定化蛋白は、
標準的な技術を用いて精製する。保護試薬の選定に依存
するが、通常は蛋白が溶液中の唯一の巨大分子であり、
そのためにゲル濾過により容易に回収できる;この蛋白
をさらに精製するためには、他の標準的な技術を使用し
得る。例えば、塩基性FGFが目的蛋白の場合、Gos
podarowicz,D.et al.,ProcN
atl Acad Sci USA(1984)81:
6936.に記述されている、ヘパリンセファロースア
フィニティークロマトグラフィーを用いることが出来
る。
【0033】
【実施例】以下の実施例は、本発明を説明するためのも
のであり、制限するものではない。
【0034】調製法 A リコンビナントbFGFの調整 ヒト塩基性FGFは、同時1986年8月30日付で出
願された、係属中の米国特許出願第869,362号に
記載されているのと同様の方法により、E.coli中
でリコンビナント的に製造した。このbFGFを細胞溶
解液から回収し精製した。
【0035】簡単に、かつ、特定的に述べると、使用し
たbFGF遺伝子は、N−末端配列がMetAlaGl
ySerIleで始まる、154個のアミノ酸型の蛋白
をコードしている。このbFGF遺伝子は、位置2のa
laが欠失していること以外は、図9に示したのと同じ
配列を有する。この様にバクテリア中で、上記出願に従
い、ビコンビナント的に製造した場合、N−末端のメチ
オニンが切り取られ、均一な153個のアミノ酸型の蛋
白が得られる。
【0036】この遺伝子は、標準的な原核細胞の発現ベ
クターのHind III制限部位とEcoRI制限部
位の間へ、クローニングされ、E.coli Bへ、形
質転換された。培養物は、グリセリン保存溶液に保存す
るか、あるいは、L+アンピシリンを含む培養皿上に置
かれた。
【0037】単一のコロニーを、50μg/mlのアン
ピシリンを含む50mlのL−培地に接種し、一晩、3
0℃で培養した。この培養物の10mlを、1xカザミ
ノ酸及び、50μg/mlのアンピシリンを含む、1L
のM9培地に接種した。この培養物は、A550に於ける
OD値が0.5になるまで成長させ、ベクターはtrp
プロモーターの支配領域に遺伝子を有するので50μg
/mlのインドールアクリル酸を用いて誘導した。培養
物は、一晩、30℃で成長させた。次の朝、培養物を遠
心し、ペレットを必要になるまで−78℃に凍結した。
【0038】このペレットを、20mMのリン酸ナトリ
ウム、pH7、1mMのEDTA、1mMのフェニルメ
チルスルフォニルフルオライド、及び、0.5mg/m
lのリゾチームから成る溶液の25mlに再懸濁した。
氷上に15分間置いた後、細胞を破壊するために、懸濁
液を超音波処理した。各100μgのRNAse及びD
NAseを添加した。氷上に10分間置いた後、混合物
を遠心処理し、上清を精製用に採取した。
【0039】上清を、20mMのリン酸ナトリウム、p
H7、1mMのEDTA、の溶液で平衡化したSP−S
ephadex(2.5cmx2cm)カラムに懸け
た。このカラムは、280nmの吸光度がベースライン
に復帰するまで同じ緩衝液で洗浄した。蛋白は、20m
Mのリン酸ナトリウム、pH7、1mMのEDTA、4
00mM NaClの溶液で溶出した。
【0040】このSP−Sephadexカラムからの
400mM NaCl分画を、20mMのトリス、pH
7.5、1mMのEDTA、600mM NaClの溶
液で平衡化したheparin Sepharose
(2.5cmx2cm)カラムに懸けた。このカラム
は、280nmの吸光度がベースラインに復帰するまで
同じ緩衝液で洗浄した。蛋白は、20mMのリン酸ナト
リウム、pH7.5、1mMのEDTA、3M NaC
lの溶液で溶出した。
【0041】heparin Sepharoseカラ
ムから得た蛋白溶液は、DTTで10mMの溶液とし、
氷上で30分間インキュベートし、20mMのリン酸ナ
トリウム、pH7、1mMのEDTA、の溶液で40倍
に希釈し、第一段階と同様にSP−Shphadex
で、再精製した。
【0042】あるいは、最初のSP−Sephadex
カラムの後に、蛋白をDTTで処理し、次に、最終段階
として、heparin−Sepharoseのクロマ
トグラフィーに懸けた。この工程を用いると、二番目の
SP−Sephadexカラムの必要がなくなるが、蛋
白は、高塩濃度の緩衝液中に置かれたままになる。
【0043】実施例1 bFGFのGSSG処理の効果 調製法Aで得られた、N−末端からmetと一つのal
aがなくなっている以外は、第9図と同じの、153個
のアミノ酸のヒト配列の精製蛋白を、0.1mg/ml
となるように、1mMのEDTAを含む20mMのリン
酸ナトリウム、pH7.5の溶液に加えた。この溶液
を、次に、グルタチオンジスルフィドで1mMの濃度に
し、4℃で、一晩、インキュベートした。修飾型への変
操を最大にするために、12時間後に溶液を4mMのG
SSG濃度とし、さらに24時間、4℃でインキュベー
トした。得られた修飾bFGFは、調製法A(前述)の
方法に従い、SP−Sephadexカラムで精製し
た。
【0044】図1aは、上記のように処理する前の、ア
セトニトリル/TFA濃度勾配を用い、図に示した条件
下での、Vydac C18カラムを用いた逆相HPLC
の結果を示している。主要ピークの溶出時間は、35−
40分であった。
【0045】上記のように処理した後、主要ピークが大
体30分付近にあり、処理bFGFが形態を変えたこと
を示す、図1bの溶出パターンが得られた。
【0046】比較のために、図1c及び1dは、図8及
び図9に上部の数字で示した第78番及び第96番の位
置のシステインをセリンに置き換えた、bFGF類似体
の溶出パターンを示してある。この類似体は、約33分
で単一ピークとして溶出し、上記処理は溶出パターンに
影響しない。従ってこの方法は明かに、 1)これらの位置にシステインが含まれている、及び、 2)これらの残基が存在しない類似体では、明白な効果
はない、ことを示している。
【0047】図2aは、本実験例に基づいて処理したb
FGFの逆相HPLC分析をさらに例示したものであ
り、Gospodarowicsの方法に基づいたウシ
脳下垂体からの物質の挙動を比較のために示している。
図2aは、GSSG処理したリコンビナントbFGFの
HPLCを示し;図2bは、脳下垂体から単離された物
質の、対応するHPLCを示し;図2cは、単離された
物質及び、処理されたりコンビナント物質の同時注入の
結果を示している。グルタチオンで処理されたりコンビ
ナントのbFGFの挙動は、天然の分離物質と同じであ
る。
【0048】最後に、図3は、ACE細胞の増殖試験に
於ける、実施例1のbFGF及び、GSSG処理された
bFGFの、活性プロフィールを示したものである。活
性の差は全く見られなかった。
【0049】実施例2 GSSG処理したリコンビナントbFGFの特性 実施例1に記述したように処理したリコンビナントのb
FGFを、未処理のリコンビナントbFGFでは通常時
間経過と共に起こる多量体化反応を加速する実験目的の
ために、1mMのCuCl2と1分間インキュベートし
た。得られたbFGFは、次に、heparin−TS
Kを用いた逆相HPLCに懸けた。図4a及び4bは、
ウシ脳下垂体から単離した天然のbFGFのクロマトグ
ラフィーパターンには、Cu+2処理が全く影響しないこ
とを示している。しかしながら、図4c及び4dに示し
たように、GSSGで安定化していないリコンビナント
bFGFをCu+2で処理すると、ピークの複数化、及
び、保持時間の延長が起こる。
【0050】図4e及び4fは、GSSGで安定化した
リコンビナントbFGFの挙動を示しており、天然型と
同様に、Cu+2処理の影響はみられない。
【0051】実施例1で調製された安定化bFGFは、
図5に示したように、少なくとも5日間は安定である。
図5dから5fは、安定化した物質を、heparin
−TSKのクロマトグラフィーに懸けた際の、一連のH
PLC分析の結果である。この一連の図に示されている
ように、5日間の期間では変化はなかった。図5aから
5eに示すように、同じ条件下で、未処理のbFGFは
多量体を形成し、出発物質の著しい減少を示している。
【0052】実施例3 システイン処理 培養混合物中の1mMのグルタチオンを1mMのシスチ
ンに置き換え、反応をpH7.0で行った以外は、実施
例1と同様の工程で行った。図6aは、この様に処理さ
れた安定化bFGFを、Vydac C18カラムを用い
た逆相HPLCに懸けた結果を示している。図6b及び
6cは、システイン処理したbFGFは、脳下垂体から
単離したbFGF物質とは正確に共同転移しなかったこ
とを示している。従って、このシステイン処理した物質
は、ウシ脳下垂体からの天然のbFGFとは、挙動に於
いて、明かに異なっている。
【0053】実施例4 bFGF類似体 実施例1の工程に従い、bFGF類似体に対してGSS
G処理を行った。リコンビナントのbFGFを、第78
番又は、第96番の位置のシステインの替わりにセリン
を有する類似体に、置き換えた以外は同じ工程で行っ
た。図7a及び7bに示したように、この処理により、
78−Ser変異蛋白では、溶出ピークが速くなり、従
って、GSSG処理がこの類似体に影響することを示し
ている。図7c及び7dは、Ser−96変異蛋白を用
いたときの(これらの条件下では、明かに反応は完全で
はないが)、同様の結果を示している。
【0054】
【発明の効果】安定で、使い易すく、活性が本来の蛋白
と同等な、そして、薬理学的製剤に適用可能な形態の、
塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、リコンビナント体bFGF、及び、そ
のリコンビナント体C78/96S類似体を、グルタチ
オンジスルフィド(GSSG)で処理した場合、及び、
処理しない場合の逆相HPLC分析の結果を示してい
る。
【図2】図2は、GSSGで処理したリコンビナント体
bFGF、及び、ウシ脳下垂体bFGF、の逆相HPL
C分析の結果を示している。
【図3】図3は、GSSGで処理していないリコンビナ
ント体bFGF、及び、GSSGで処理したbFGF、
の活性曲線を示す。
【図4A】図4は、銅イオン(Cu+2)で前処理した場
合としない場合の、GSSGで処理し、または、処理し
ない、リコンビナント体bFGF、および、銅イオン
(Cu+2)で前処理した場合としない場合の、GSSG
で処理したウシ脳下垂体bFGF、のヘパリン−TSK
HPLC分析の結果を比較したものである。
【図4B】図4は、銅イオン(Cu+2)で前処理した場
合としない場合の、GSSGで処理し、または、処理し
ない、リコンビナント体bFGF、および、銅イオン
(Cu+2)で前処理した場合としない場合の、GSSG
で処理したウシ脳下垂体bFGF、のヘパリン−TSK
HPLC分析の結果を比較したものである。
【図5A】図5は、bFGFを、GSSGで処理した場
合、及び、処理しない場合の、ヘパリン−TSK HP
LC分析の結果を、五日間にわたり、比較したものであ
る。
【図5B】図5は、bFGFを、GSSGで処理した場
合、及び、処理しない場合の、ヘパリン−TSK HP
LC分析の結果を、五日間にわたり、比較したものであ
る。
【図6】図6は、システインで処理したリコンビナント
体bFGF、及び、天然のウシ脳下垂体bFGF、の逆
相HPLC分析の結果を比較したものである。
【図7】図7は、GSSGでの前処理をした場合及びし
ない場合の、リコンビナント体bFGF類似体の、逆相
HPLC分析の結果を示したものである。
【図8】図8及び図9は、それぞれウシおよびヒトの、
塩基性FGFをコードするDNA配列およびそれらから
推定されるアミノ酸配列である。
【図9】図8及び図9は、それぞれウシおよびヒトの、
塩基性FGFをコードするDNA配列およびそれらから
推定されるアミノ酸配列である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スチュワート エー. トンプソン アメリカ合衆国 カリフォルニア 94040 マウンテン ビュー, ナンバー 1005, ライト アベニュー 928 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA80 CA03 DA06 HA01 HA17 4C084 AA07 BA01 BA05 CA59 DB54 NA03 ZC412 4H045 AA10 AA20 BA10 CA40 DA01 EA20 FA52

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程より成る、塩基性線維芽細胞
    増殖因子蛋白を安定化する方法:塩基性線維芽細胞増殖
    因子(bFGF)のアミノ酸配列を有する影響を受けや
    すいペプチドを、該影響を受けやすいペプチドに含まれ
    ている少なくとも一つ以上のシステインとS−S共有結
    合を形成できる、該bFGFの多量体化を防止するのに
    有効な量の保護試薬を用いて、pH6あるいはそれ以上
    であって前記bFGFが変質しないpHの緩衝液の存在
    下で、該安定化操作が効果を発揮するのに十分な時間、
    処理する工程。
JP2002064561A 1989-05-02 2002-03-08 改良型の塩基性線維芽細胞増殖因子 Withdrawn JP2002332294A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/346,431 US5130418A (en) 1989-05-02 1989-05-02 Method to stabilize basic fibroblast growth factor
US346,431 1989-05-02

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50871490A Division JP3332085B2 (ja) 1989-05-02 1990-05-01 改良型の塩基性線維芽細胞増殖因子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002332294A true JP2002332294A (ja) 2002-11-22

Family

ID=23359357

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50871490A Expired - Lifetime JP3332085B2 (ja) 1989-05-02 1990-05-01 改良型の塩基性線維芽細胞増殖因子
JP2002064561A Withdrawn JP2002332294A (ja) 1989-05-02 2002-03-08 改良型の塩基性線維芽細胞増殖因子

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50871490A Expired - Lifetime JP3332085B2 (ja) 1989-05-02 1990-05-01 改良型の塩基性線維芽細胞増殖因子

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5130418A (ja)
EP (1) EP0471793A4 (ja)
JP (2) JP3332085B2 (ja)
AU (1) AU5831690A (ja)
CA (1) CA2055462A1 (ja)
WO (1) WO1990013310A1 (ja)

Families Citing this family (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5143829A (en) * 1990-03-29 1992-09-01 California Biotechnology Inc. High level expression of basic fibroblast growth factor having a homogeneous n-terminus
DE69119869T2 (de) * 1990-11-23 1996-12-12 American Cyanamid Co Chimeres Fibroblasten-Wachstumsfaktor
JP3303211B2 (ja) * 1991-04-26 2002-07-15 武田薬品工業株式会社 bFGFムテインおよびその製造法
US5348941A (en) * 1992-04-01 1994-09-20 Merck & Co., Inc. Stabilizers for fibroblast growth factors
US5331095A (en) * 1993-04-12 1994-07-19 Scios Nova Inc. Process for purification of basic fibroblast growth factor
US6645945B1 (en) 1996-03-05 2003-11-11 Depuy Acromed, Inc. Method of treating diseased, injured or abnormal cartilage with hyaluronic acid and growth factors
US6221854B1 (en) 1996-03-05 2001-04-24 Orquest, Inc. Method of promoting bone growth with hyaluronic acid and growth factors
US20110207666A1 (en) * 1996-03-05 2011-08-25 Depuy Spine, Inc. Method of promoting bone growth with hyaluronic acid and growth factors
NZ331238A (en) * 1996-03-05 2000-05-26 Orquest Inc Method of promoting bone growth with hyaluronic acid and growth factors (bFGF)
US5914390A (en) * 1997-05-12 1999-06-22 Celtrix Pharmaceuticals, Inc. Methods for increasing yields of recombinant proteins
US20080076706A1 (en) 1997-07-14 2008-03-27 Bolder Biotechnology, Inc. Derivatives of Growth Hormone and Related Proteins, and Methods of Use Thereof
US7153943B2 (en) 1997-07-14 2006-12-26 Bolder Biotechnology, Inc. Derivatives of growth hormone and related proteins, and methods of use thereof
JP2001510033A (ja) 1997-07-14 2001-07-31 ボルダー バイオテクノロジー, インコーポレイテッド 成長ホルモンおよび関連タンパク質の誘導体
WO2000042175A1 (en) * 1999-01-14 2000-07-20 Bolder Biotechnology Inc. Methods for making proteins containing free cysteine residues
US7495087B2 (en) 1997-07-14 2009-02-24 Bolder Biotechnology, Inc. Cysteine muteins in the C-D loop of human interleukin-11
US6274712B1 (en) 1997-12-23 2001-08-14 3-Dimensional Pharmaceuticals, Inc. Analogs of human basic fibroblast growth factor mutated at one or more of the positions glutamute 89, aspartate 101 or leucine 137
US5929051A (en) * 1998-05-13 1999-07-27 Carrington Laboratories, Inc. Aloe pectins
US7022683B1 (en) 1998-05-13 2006-04-04 Carrington Laboratories, Inc. Pharmacological compositions comprising pectins having high molecular weights and low degrees of methoxylation
US6313103B1 (en) 1998-05-13 2001-11-06 Carrington Laboratories, Inc. Pectic substance as a growth factor stabilizer
US8288126B2 (en) 1999-01-14 2012-10-16 Bolder Biotechnology, Inc. Methods for making proteins containing free cysteine residues
GB0002660D0 (en) * 2000-02-04 2000-03-29 Biomade B V Method of stabilizing a hydrophobin-containing solution and a method of coatinga surface with a hydrophobin
US7223406B2 (en) * 2000-07-21 2007-05-29 The Regents Of The University Of California Methods and compositions for preventing and treating male erectile dysfunction and female sexual arousal disorder
AU2001278981A1 (en) * 2000-07-21 2002-02-05 Tom F Lue Prevention and treatment of sexual arousal disorders
US7494669B2 (en) 2001-02-28 2009-02-24 Carrington Laboratories, Inc. Delivery of physiological agents with in-situ gels comprising anionic polysaccharides
US20020141970A1 (en) * 2001-03-05 2002-10-03 Pettit Dean K. Stable aqueous solutions of granulocyte macrophage colony-stimulating factor
US20030219696A1 (en) * 2002-05-23 2003-11-27 Moreland Gerald W. Method and apparatus for preventing backflow in dental saliva evacuators
AU2003289455A1 (en) * 2002-12-20 2004-07-14 Mitsubishi Pharma Corporation Method of protecting thiol group of protein
EP1691727B1 (en) 2003-12-11 2011-07-06 Isto Technologies Inc. Particulate cartilage system
AU2006282754A1 (en) 2005-08-26 2007-03-01 Zimmer, Inc. Implants and methods for repair, replacement and treatment of joint disease
US8163549B2 (en) 2006-12-20 2012-04-24 Zimmer Orthobiologics, Inc. Method of obtaining viable small tissue particles and use for tissue repair
EP2134297B1 (en) 2007-04-12 2017-03-08 Zimmer, Inc. Apparatus for tissue repair
US20140178343A1 (en) 2012-12-21 2014-06-26 Jian Q. Yao Supports and methods for promoting integration of cartilage tissue explants

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6034997A (ja) * 1983-05-09 1985-02-22 ジヨージ、ジヨセフ、トダロ 生物学的活性ポリペプチド類
JPS6197229A (ja) * 1984-10-18 1986-05-15 Chugai Pharmaceut Co Ltd 安定なエリトロポエチン製剤

Also Published As

Publication number Publication date
CA2055462A1 (en) 1990-11-03
WO1990013310A1 (en) 1990-11-15
US5130418A (en) 1992-07-14
AU5831690A (en) 1990-11-29
EP0471793A1 (en) 1992-02-26
EP0471793A4 (en) 1992-05-13
JPH04507099A (ja) 1992-12-10
JP3332085B2 (ja) 2002-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3332085B2 (ja) 改良型の塩基性線維芽細胞増殖因子
Linemeyer et al. Disulfide bonds are neither required, present, nor compatible with full activity of human recombinant acidic fibroblast growth factor
Iwane et al. Expression of cDNA encoding human basic fibroblast growth factor in E. coli
AU638402B2 (en) Analogs of fibroblast growth factor
PT1394179E (pt) Processo para a produção de eritropoietina isenta de proteínas animais
Watanabe et al. Molecular characterization of recombinant human acidic fibroblast growth factor produced in E. coli: comparative studies with human basic fibroblast growth factor
US5136025A (en) Method to purify basic fibroblast growth factor
FI96872C (fi) Puhdistetun, biologisesti aktiivisen, bakteerien avulla tuotetun rekombinanttisen ihmis- CSF-1:n tuottaminen
Day et al. Overexpression, Purification, and Refolding of Link Module from Human TSG-6 inEscherichia coli: Effect of Temperature, Media, and Mutagenesis on Lysine Misincorporation at Arginine AGA Codons
FI118385B (fi) Uusi menetelmä biologisesti aktiivisen proteiinin valmistamiseksi
DE69028499T2 (de) Neues Verfahren zur Produktion von nichtfusioniertem Protein in E. coli
FI118083B (fi) Uusi menetelmä biologisesti aktiivisen dimeerisen proteiinin valmistamiseksi
Harper et al. Human class 1 heparin-binding growth factor: structure and homology to bovine acidic brain fibroblast growth factor
CA2005154A1 (en) Method for purifying fibroblast growth factor protein
AU663067B2 (en) Analogs of acidic fibroblast growth factor having enhanced stability and biological activity
IE20000213A1 (en) Purified, Biologically Active, Bacterially Produced Recombinant Human CSF-1
AU2003234066A1 (en) Muteins of placental growth factor type 1, preparation method and application thereof
US5409897A (en) Cysteine-modified acidic fibroblast growth factor and methods of use
Graber et al. Purification, characterisation and crystallisation of selenomethionyl recombinant human interleukin‐5 from Escherichia coli
EP0241136A2 (en) Human class 1 heparin-binding growth factor
JP2001524304A (ja) システイン−ノットファミリー組換えヒト成長因子の生物学的に活性な二量体の製造方法および生成した二量体の使用
US5395756A (en) Production of acidic FGF protein
JP2733207B2 (ja) 繊維芽細胞成長因子キメラ蛋白質を含有する医薬組成物
EP0494664A1 (en) Human bFGF derivatives, their analogs and process for their production

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040113

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20040331