JP2002330657A - 犬の携帯用採糞具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 形状の小型化で狭隘な場所でも、タイミング
よく確実に糞便を収納する事ができ、採糞具に装着する
ビニ−ル袋も定格径から広径まで使用が可能であり、そ
の着脱も簡単に行なえる犬の携帯用採糞具を提供する。 【解決手段】 円錐体１の一部に適宜長さの水平面を設
けたすくい取り部１３を有した円錐体１ならび円筒体２
と、上方斜めに突設した支持体４を固設した支持台５を
三者一体とした受枠体６に、支持台５に対向する一側に
切除部１４を設け、円筒体２の左右対称に開閉自在の挾
着板９、９ａを周設し、その両者に伸縮性を有する弾性
体１２を張架した構成の受枠体６に固設した支持体４
に、長尺のシャフト３の支柱部１７に接合して支持され
ることを特徴とする犬の携帯用採糞具。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、犬の散歩時に携帯
するのに好適で、排糞時に際し糞便をタイミングよく受
け収納し得る携帯用採糞具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】犬の散歩時における犬の糞便の処理にあ
たっては、従来より一般に行われている方法として、犬
が便意を催し腰をかがめた姿勢の時に尻の下方に紙を敷
き、その上に糞便をさせて紙に包んで処理をするか、あ
るいは地面に排出させた糞便を小型スコップで拾い上げ
ビニ−ル袋等に入れて処理をしている。また、採糞具を
予め準備して犬が便意を催した時にこれを用いて直接受
け止め採糞する方式が知られる。（実開平５−１０６０
６、ならび特開２０００−２１７４６１参照）

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の糞便の処理にあ
たっては紙を使用するか、あるいは地面に排出の糞便を
箸や小型スコップ等で拾い上げビニ−ル袋等に収納して
いる。その際に手に付着したり、あるいは悪臭等でその
処理に当たっては不快感を感じていた。また、軟糞の場
合には、地面に付着すると完全に収拾することは不可能
である。特に、降雨時における糞便の処理は煩わしさと
困難を伴うため、そのまま放置した状態が散見され悪臭
は勿論、きわめて不衛生であり大変な不快感をもってい
た。

【０００４】前述の従来方式における実開平５−１０６
０６は、犬が便意を催した時に予め準備した糞便収納具
即ち、常開させた広口径の平坦なる円弧状シ−ト上にビ
ニ−ル袋を被いその上面に糞便を受けて地面を汚さずに
採糞する。しかし、散歩時の犬の習性として排糞時は道
路端や樹木・電柱の脇等、の比較的狭隘な隅っこの場所
を好んで行うことが多い。従って、犬が便意を催し腰を
かがめた姿勢の時に尻の下方に、広口径の円弧状シ−ト
をタイミングよく排糞位置に差し入れることは甚だ難か
しい。しかも、糞便を地面に落とした場合でもすくい取
ることが形状的に困難である。また、円弧状シ−トの形
状から使用するビニ−ル袋は定格径のもの以外は使用が
難かしく、その構造も複雑で製作上面倒でもある等、そ
の使用感の悪さと製作上の難かしさを感じる。

【０００５】特開２０００−２１７４６１は、受枠体に
糞便を捕集するためのビニ−ル袋を開口状態で上向きに
して受枠体に挿通し、その開口上端部分を受枠体の外周
縁沿いに折り返した状態にして、付設の輪ゴム等の弾性
紐部材で緊縛し、ビニ−ル袋を開口状態で受枠体に係留
させて、このビニ−ル袋内に糞便を受ける。受枠体は、
平均的な大きさの犬の股の間と同等の内径を有し小形化
され、犬が便意を催した時にタイミングよく排糞位置に
もっていくことは容易である。しかし、この受枠体は外
側面に把手杆がほぼ水平に突設されているので、犬の排
便時の採糞に当たり無理な前屈姿勢で受枠体を保持して
糞便を受ける必要を生じる。しかも、タイミングを外し
て糞便を地面に落とした場合に構造的にすくい取ること
が難かしい。また、ビニ−ル袋を受枠体に係留するため
の輪ゴム等の弾性紐部材による着脱時の操作の面倒さも
ある等、前者同様その取扱に当たっての使用感の悪さを
感じる。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、すり鉢形円錐
体（以下円錐体と呼称する）ならび円筒体とシャフトを
支持するための突設した支持体を固設する支持台の三者
一体とした構成の受枠体および／または円錐体の一部に
適宜長さの水平面を設けたすくい取り部を有した円錐体
ならび円筒体と、上方斜めに突設する支持体を固設した
支持台の三者一体とした構成の受枠体に、支持台に対向
する一側に切除部を設けた構成からなる。また、受枠体
に袋体を挟着するため受枠体の支持台上下の左右対称位
置の４ヶ所に係止杆を設け、円筒体の左右対称に周設す
る挟着板上下に設けた係止孔４ヶ所のそれぞれを係止杆
に嵌合係止させて挟着板を開閉自在とし、各挾着板に設
けた掛止孔に伸縮性を有する弾性体を張架した構成とし
た受枠体の支持体にシャフトを接合させて支持されるこ
とを特徴とする犬の携帯用採糞具を提供する。

【０００７】

【発明の実施の形態】実施例にもとづき図面を参照して
説明する。図１と図２、図３、図４、に示すように、円
錐体１ならび円筒体２と、シャフト３を支持する支持体
４を固設した支持台５の三者一体とした受枠体６および
／または円錐体１の一部に適宜長さの水平面を設けたす
くい取り部１３を有した円錐体６ならび円筒体２と、上
方斜めに突設する支持体４を固設した支持台５の三者一
体とした受枠体６に、支持台５に対向する一側に切除部
１４を設けた構成からなる。また、受枠体６に袋体８を
挟着するため受枠体６の支持台５上下の左右対称位置
に、係止杆７、７ａ、７ｂ、７ｃを設け、円筒体２の左
右対称に周設する挟着板９、９ａの上下に設けた係止孔
１０、１０ａと１０ｂ、１０ｃを、それぞれの係止杆７
〜７ｃに嵌合係止させて開閉自在とし、挟着板９、９ａ
に設けた掛止孔１１、１１ａに伸縮性を有する弾性体１
２を張架した受枠体６に固設した支持体４にシャフト３
を接合させて支持される構成からなる。

【０００８】本発明の各構成要素の意図する点は、狭隘
な場所でも受枠体６を犬の股の間に容易に差し入れられ
る様に、小形の円筒体２の上部にすり鉢形の円錐体１を
配置構成し、排便時の糞便を受枠体６に確実に受入収納
ができるように配慮した。なお、円錐体１の上縁口径は
犬の体型によって適宜きめればよい。例えば、小型犬〜
大型犬によって上縁口径を適宜大きくすれば糞便の受入
収納が容易となる。また、円錐体１の下部ならび円筒体
２と、上方斜めに突設した支持体４を固設した支持台５
の三者一体とした構成により受枠体６自体の構造が簡素
化し形状は小形化される。かかる受枠体６により犬が便
意を催した時に狭隘な場所でもタイミングよく犬の尻の
下に容易に差し入れられ、装着した袋体８への確実な糞
便の受入収納が可能となり、周囲の汚損と悪臭を防止す
ることができる。もし、タイミングを外し糞便を地面に
落とした場合は、受枠体６の円錐体１の上縁側に設けた
小型スコップとしての機能を備えたすくい取り部１３
を、地面に接地して手前に引き寄せると糞便は容易に袋
体８に収納し回収される。この時の受枠体６自体は全体
を袋体８で包み込んだ状態で被覆されているので糞便の
付着による汚れは全くない。また、受枠体６に支持台５
に対向する一側に適宜幅の切除部１４を設けたことによ
り、受枠体６に装着する袋体８は定格径から広径まで広
範囲のものまで使用できる。なお、袋体８はス−パ−マ
−ケット等でもらった使い捨てのビニ−ル袋を使用すれ
ばよい。例えば、広径の袋体８の装着は、受枠体６の円
錐体１の上部より袋体８を開口状態で上向きにして挿通
し、コイルバネまたはゴム等の伸縮性を有する弾性体１
２で張架した開閉自在の２枚対称の挾着板９、９ａを開
いて、袋体８の開口上端部分を受枠体６の外周縁沿いに
折り返した状態にして開口縁１５を、円錐体１の外縁側
より円筒体２に沿って包み込み、続いて袋体８の開口縁
１５の適宜位置をつかみ、余分の袋体８を受枠体６の切
除部１４より引き出して外周部の何れか一方向に巻着
し、袋体８の開口部分と全体の体裁を整えたのち、挾着
板９、９ａを閉じる。袋体８は開口状態で挾着され受枠
体６に係留される。なお、受枠体ならび挾着板等の素材
は、適宜な肉厚と強度を保持し容易に破損せず且つ、軽
量であることが望ましい。例えば、硬質プラスチック製
のものが好ましい。

【０００９】また、定格径の場合は、袋体８を受枠体６
の円錐体１の上部より円筒体２に差し入れ、２枚対称の
挾着板９、９ａを開いて袋体８の開口縁１５を、円錐体
１の外縁側より円筒体２に沿って包み込み、袋体８の開
口部分と全体の体裁を整えたのち挾着板９、９ａを閉じ
る。袋体８は挾着されて受枠体６に係留される。なお、
糞便収納後の袋体８を受枠体６より取り外す場合は、袋
体８の下部露出部分の側端を掴み、下方に軽く引っ張る
と袋体８は受枠体６から容易に外すことができる。外し
た袋体８の口を結んで燃えるゴミとして処理できる。な
お、取扱中に糞便が受枠体ならびに手などに付着するよ
うな事は全くない。

【００１０】つぎに、受枠体６を保持のため上方斜めに
突設した支持体４を固設する支持台５を一体とした受枠
体６は、支持体４にシャフト３を接合させて支持され
る。なお、シャフトについては一般的に用いられている
方策ではあるが、シャフト３の何れか一方にグリップ１
６を固設して用いるか、あるいは、シャフト３の支柱部
１７の長さを伸縮可能なスライド多段式シャフト等、を
併用することによりシャフトの携帯使用時における利便
性はさらに高まる。また、シャフトの長さは、無理なく
立位の自然な姿勢で使用できる長さとし、その伸縮段数
を決めればよい。例えば、コンパクトに縮小して携帯時
に便利な２〜４段式が好ましい。長尺のシャフトの長さ
もまた同様である。シャフトは折曲せず十分強度を保持
し軽量であればその素材はとくに問わない。例えば、パ
イプ状の金属製あるいは硬質プラスチック製のいずれで
もよい。また、シャフトにグリップを固設する場合は、
その素材は硬質プラスチック製が好ましい。シャフト３
の先端部と支持体４の接合法は、接着式あるい圧入式ま
たはネジ式等があるが、着脱自在に取り付けが可能で携
帯に便利なネジ式が好ましい。ネジ式の場合は、一般的
にはシャフト３側を雄ネジ部とし支持体４の雌ネジ部に
螺着して犬の携帯用採糞具として完成する。

【００１１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかわる
犬の携帯用採糞具において、犬が便意を催した時に無理
なく立位の自然な姿勢で、狭隘な場所でも採糞具をタイ
ミングよく犬の尻の下に差し入れる事ができ、糞便を袋
体のビニ−ル袋内に確実に収納することが可能となり周
囲の汚染と悪臭を防止する事ができる。また、タイミン
グを外し糞便を地面に落とした場合には、小型スコップ
としての機能を有する採糞具の円錐体のすくい取り部
を、地面に接地して手前に引き寄せると簡単に糞便はビ
ニ−ル袋内に回収することができる。なお、使用するビ
ニ−ル袋は特に肉厚の影響はなく口径も定格径から広径
のものまで使用可能である。また、一度の装着で複数回
の糞便の収納が確保される。さらに、ビニ−ル袋の着脱
は開閉自在の挾着板で簡単に行うことができる。しか
も、取扱中に糞便が採糞具や手などに付着するような事
は全くなく不快な思いをすることはない。なお、本体構
造はシンプルで小形化し、その取扱も容易で携帯時にも
非常に便利である。以上、前述の通り、従来より抱えて
いた犬の散歩時における糞便処理の課題が有利に解決さ
れ、利便性のよい携帯用採糞具として地域のペット公害
防止に貢献できる大きな効果が期待される。

【図面の簡単な説明】

【図１】採糞具受枠体にシャフトを接合した状態の斜視
図である。

【図２】挾着板の斜視図である。

【図３】すくい取り部付の採糞具受枠体に伸縮可能なシ
ャフトを接合した状態の斜視図である。

【図４】長尺シャフトを接合した切除部付採糞具を展開
した外観を示す斜視図である。

【符号の説明】 １ すり鉢形円錐体 ２ 円筒体 ３ シャフト ４ 支持体 ５ 支持台 ６ 受枠体 ７、７ａ、７ｂ、７ｃ 係止杆 ８ 袋体 ９、９ａ 挾着板 １０、１０ａ、１０ｂ、１０ｃ 係止孔 １１、１１ａ 掛止孔 １２ 弾性体 １３ すくい取り部 １４ 切除部 １５ 開口縁 １６ グリップ １７ 支柱部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 すり鉢形円錐体（１）ならび円筒体
   （２）と、シャフト（３）を支持する支持体（４）を固
   設した支持台（５）の三者一体とした受枠体（６）は、
   前記支持台（５）上下の左右対称位置に、係止杆
   （７）、（７ａ）、（７ｂ）、（７ｃ）を設けて、前記
   受枠体（６）に袋体（８）を挟着するため前記円筒体
   （２）の左右対称に周設する挟着板（９）、（９ａ）の
   上下に設けた係止孔（１０）、（１０ａ）と（１０
   ｂ）、（１０ｃ）を、それぞれの前記係止杆（７）〜
   （７ｃ）に嵌合係止させて開閉自在とし、前記挾着板
   （９）、（９ａ）に設けた掛止孔（１１）、（１１ａ）
   に伸縮性を有する弾性体（１２）を張架した構成とし、
   前記受枠体（６）は固設した前記支持体（４）に前記シ
   ャフト（３）を接合させて支持されることを特徴とする
   犬の携帯用採糞具。
2. 【請求項２】 前記すり鉢形円錐体（１）の一部に水平
   面を有するすくい取り部（１３）を設け、あるいは前記
   受枠体（６）に前記支持台（５）に対向する一側に切除
   部（１４）を設けてなる請求項１記載の犬の携帯用採糞
   具。