JP2002330575A - モータ - Google Patents

モータ

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JP2002330575A
JP2002330575A JP2001366086A JP2001366086A JP2002330575A JP 2002330575 A JP2002330575 A JP 2002330575A JP 2001366086 A JP2001366086 A JP 2001366086A JP 2001366086 A JP2001366086 A JP 2001366086A JP 2002330575 A JP2002330575 A JP 2002330575A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ロータ1の回転制御のためのFG信号を生成出
力する周波数発電機を備えたモータにおいて、回転制御
性能を向上させ、モータの小型化にも寄与する構成を提
供する。 【解決手段】FGコイル11と交錯する界磁マグネット
2の磁束密度を、0.2テスラ以上0.6テスラ以下と
することにより、回転ムラ性能5%以下を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フレキシブルディ
スクドライブ等の用途に好適で、スピンドル等の回転速
度を検出するためのFG信号を生成出力する周波数発電
機の構成を有するモータに係り、特に小型で制御性能が
高くノイズに強いモータを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来のフレキシブルディスクド
ライブ用途であってスピンドルの回転速度を検出する周
波数発電機を搭載したモータの分解斜視図である。図4
図示のフレキシブルディスクドライブのスピンドルは、
モータの回転軸と一体となるいわゆるダイレクト駆動構
造である。
【0003】図4において、モータのロータ101の外
周には、フェライト磁性粉にナイロン樹脂を混ぜ射出成
形したいわゆるプラスチック磁石(残留磁束密度Br=
0.18テスラ)のFGマグネット102が固定され、
円周方向に48極のFG磁極102aが着磁されてい
る。
【0004】FGマグネット102の直径Dは46mm
で、磁極ピッチWは3mm(π・46/48=3)とし
ている。一方、モータのステータベース103は軟磁性
体の例えば冷間圧延鉄板や珪素鋼板をベースに絶縁層を
介して銅箔プリント配線が形成されている。上記のプリ
ント配線のプラスチック磁石の磁極と対向する部分に折
り返しピッチ角が7.5度(360/48=7.5)の
折り返しパターンコイルによるFGコイル104を形成
している。
【0005】ロータ101の中心に固定された回転軸
(図示せず)がステータ105の中心に配された軸受1
06により回転自在に支持されると、FGマグネット1
02とFGコイル104とはギャップG=2mmで面対
向するようになる。これによりFG磁極102aの磁束
がFGコイル104と鎖交することで、ロータ101が
回転するに伴いフレミングの法則に従ってFGコイル1
04には交番信号が発電され、FG信号として出力され
る。このFG信号の周波数はロータの回転速度に比例し
ており、上記したこれらの構成は周波数発電機を構成し
ている。
【0006】また、ロータ101には16極の界磁磁極
を有する円盤状の駆動マグネット(界磁マグネット)1
07が、ステータ105には9個の駆動コイル108が
それぞれ設けられており、駆動コイル108に図示しな
い駆動回路によって駆動電流を流すことで回転磁界を生
じ、界磁マグネット107が形成する界磁磁極との相互
作用によりロータ101を回転せしめるための回転駆動
力が生成される。
【0007】また、前述したFG信号は図示しない速度
制御回路により周波数に比例した電圧に変換され、駆動
回路にフィードバックされることによりモータの回転速
度を一定に制御している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術に係
るモータは、解決すべき以下の問題点を有していた。 (1)発電されるFG信号が微弱であり、モータの回転
制御に支障をきたす点。 前述した従来の周波数発電機付モータではFG磁極10
2aを発してFGコイル104に達する磁束は僅かで通
常0.02テスラ程度である。このため発電されるFG
信号も微弱であり、駆動コイル108の発生する磁束の
FGコイル104に漏洩する磁束の影響が不可避であ
る。駆動コイル108からの漏洩磁束がFGコイル10
4に鎖交するとFG信号出力にノイズとして現れるか
ら、速度制御回路に誤動作を生じさせ、モータに回転変
動を起こし、フレキシブルディスクドライブのデータ書
き込み読み出しの障害となるなどの影響がある。 (2)モータの小型化が困難である点。 FGコイル104に対する、上記した駆動コイル108
の磁束の影響を低減するためには、FGコイル104は
駆動コイル108からできるだけ距離を離して配置する
必要があり、平面的に距離を離すようにするとFGコイ
ル104を駆動コイル108の外側に配置することにな
り、モータの直径が大きくなる問題がある。また、厚み
方向(軸方向)に距離を離そうとするとモータの厚さが
厚くなることになり、どちらにしろモータの大型化につ
ながり、モータの小型化ひいてはフレキシブルディスク
ドライブ小型化、さらにはフレキシブルディスクドライ
ブを搭載する機器の小型化の大きな障害となっている。 (3)FGコイルが、外来の漏洩磁束の影響を受けやす
い点。 また、上記した如くの従来構成では、FGコイル104
をモータの最外周に配置していたので、外来の漏洩磁束
の影響を受けやすく、回転変動の原因となっていた。こ
の影響を低減するためシールド(図示せず)などの部材
とその配置スペースが必要となり、コストアップ、大型
化などの要因となっていた。本発明は、係る状況に鑑み
なされたもので、特にステータに対して回転自在に構成
したロータに設けられ、12以上32以下の偶数個の磁
極を円周状の外縁部に均等に配列し、かつn(nは3又
は5)次高調波を重畳した磁束密度パターンを有する駆
動マグネットと、ステータのロータ側で駆動マグネット
のそれぞれの磁極に対して所定寸法の間隙を介して対向
するよう円周状に設けられ、かつ駆動マグネットの磁極
配列ピッチ角の1/nの折り返しピッチ角で径方向に交
互に折り返すパターンコイルであるFGコイルとを備
え、ロータの回転時に駆動マグネットの磁束密度パター
ンに応じたFG信号を生成して回転制御に供する構成の
モータにおいて、駆動マグネットはNd−Fe−B系で
あり、かつ回転制御の回転ムラを5%以内とするため
に、FGコイルが受ける駆動マグネットの磁束密度パタ
ーンのピーク値が0.2乃至0.6テスラとなるよう構
成することで、駆動コイルの発生する磁束のFGコイル
に漏洩する磁束の影響を相対的に低減し、外来磁束の影
響による回転変動をなくすとともに、FGコイルを駆動
コイルに接近して配置することを可能とし、モータの小
型化を容易とすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、下記の構成を有するモータを提供す
る。 (1)ステータ10に対して回転自在に構成したロータ
1に設けられ、12以上32以下の偶数個の磁極2aを
円周状の外縁部に均等に配列し、かつn(nは3又は
5)次高調波を重畳した磁束密度パターン(図2
(b)、図2(c))を有する駆動マグネット(界磁マ
グネット)2と、前記ステータ10のロータ1側で前記
駆動マグネット2のそれぞれの前記磁極2aに対して所
定寸法の間隙を介して対向するよう円周状に設けられ、
かつ前記駆動マグネット2の前記磁極配列ピッチ角の1
/nの折り返しピッチ角で径方向に交互に折り返すパタ
ーンコイルであるFGコイル11とを備え、前記ロータ
1の回転時に前記駆動マグネット2の前記磁束密度パタ
ーンに応じたFG信号を生成して回転制御に供する構成
のモータにおいて、前記駆動マグネット2はNd−Fe
−B系であり、かつ前記回転制御の回転ムラを5%以内
とするために、前記FGコイル11が受ける前記駆動マ
グネット2の前記磁束密度パターンのピーク値が0.2
乃至0.6テスラとなるよう構成したことを特徴とする
モータ。 (2)ステータ10に対して回転自在に構成したロータ
1に設けられ、12以上32以下の偶数個の磁極2aを
円周状の外縁部に均等に配列し、かつn(nは3又は
5)次高調波を重畳した磁束密度パターンを有する駆動
マグネット2と、前記ステータ10のロータ1側で前記
駆動マグネット2のそれぞれの前記磁極2aに対して所
定寸法の間隙を介して対向するよう円周状に設けられ、
かつ前記駆動マグネット2の前記磁極配列ピッチ角の1
/nの折り返しピッチ角で径方向に交互に折り返すパタ
ーンコイルであるFGコイル11とを備え、前記ロータ
1の回転時に前記駆動マグネット2の前記磁束密度パタ
ーンに応じたFG信号を生成して回転制御に供する構成
のモータにおいて、前記駆動マグネット2はNd−Fe
−B系であり、かつ前記回転制御の回転ムラを5%以内
とするために、下記する式1を満足するよう構成したこ
とを特徴とするモータ。 4≦πD/(PG)≦15(式2) 但し、 π:円周率 D:駆動マグネットの直径 P:駆動マグネットの磁極の数 G:駆動マグネットとFGコイルとの間隙寸法
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の一実施の形態に係る好ましい実施例である、周波数発
電機付モータの説明を行う。図1は本発明の一実施形態
に係る好ましい実施例である周波数発電機付モータの分
解斜視図、図2は図1の周波数発電機付モータ及び従来
構成の周波数発電機付モータの界磁マグネット磁極の磁
束密度分布を示す特性図、図3は図1の周波数発電機付
モータの界磁マグネットの磁化特性の一例を示す特性
図、図4は従来技術に係る周波数発電機付モータの分解
斜視図である。
【0011】図1は、本実施例のフレキシブルディスク
ドライブのスピンドルの回転速度を検出する周波数発電
機を搭載したモータを示す分解斜視図である。先に説明
した従来例と同じ部分については説明を省略する。
【0012】図1において、ステータ10に含まれるF
Gコイル11は、先に説明した従来例同様に銅箔プリン
ト配線で形成され、折り返しピッチ角360/(3・1
6)=7.5度の折り返しパターンコイルとして駆動コ
イル12とステータベース13との間に軸方向に挟まれ
て配置されている。
【0013】FGマグネットは、先に説明した従来構成
とは異なり、駆動マグネット(界磁マグネット)2と共
用しており、FG磁極は16極の駆動磁極2aの3次高
調波成分として重畳して着磁がなされている。即ち、従
来の駆動磁極は、従来構成の駆動磁極磁束分布図である
図2(a)に示すような正弦波状の磁束分布をしている
のに対して、本実施例では図2(b)の如く3次高調波
成分が重畳された磁束分布としている。
【0014】上記の3次高調波成分の重畳の割合が小さ
すぎるとFGコイル11の出力が小さくなりノイズに強
いという本実施例の特有な効果が得られなくなり、重畳
の割合が大きすぎると、駆動コイル12が発生するトル
クのムラが大きくなり、振動や騒音が発生するなどの問
題がある。本発明人が実験した結果によれば、重畳の割
合が7%〜35%で必要な回転ムラ性能5%以下が得ら
れ、更に10%〜25%ではより好適な回転ムラ性能3
%以下が得られた。
【0015】ところで、本実施例の周波数発電機付モー
タは、上記に説明した構成と細部が相違する、以下の構
成とすることもまた可能である。すなわち、FGコイル
11は、折り返しピッチ角4.5度(4.5=360/
16×5)の折り返しパターンコイルとして構成する。
そしてFG磁極は図2(c)に示す磁束分布の如く、1
6極の駆動磁極に5次高調波成分として重畳されてい
る。5次高調波成分の重畳の割合は3次の場合と同様で
ある。
【0016】次に、本実施例の周波数発電機付モータに
到達する過程において、本発明人が行った種々の技術的
検討のうち、磁極の極数について検討した結果を説明す
る。
【0017】フレキシブルディスクドライブのスピンド
ルモータの場合、回転ムラの要因となる負荷トルクの変
動はフレキシブルディスクがそれを包むジャケットとの
回転摩擦力の変化である。フレキシブルディスクの回転
ムラが大きくなるとデータのリード/ライトに支障をき
たし、場合によってはデータの破壊につながることか
ら、スピンドルの回転ムラは5%以下に低減する必要が
ある。この負荷トルク変動はディスク1回転毎に繰り返
す性質があり、フレキシブルディスクの回転数n=5r
/s(300r/m)で回転するとすると5Hzの負荷
トルク変動となる。FG信号により生じるムダ時間要素
を考慮すると、この負荷トルク変動に対応して速度変動
回転ムラを低減するためには、FG信号周波数Fとして
は負荷トルク変動の周波数の16倍以上、即ち80Hz
(5×16=80)以上であることが必要である。この
条件から基本波成分の極数Pを求めると P>2×F/(n・3)=2×80/(5×3)=10.67…(式3) となり、極数Pとしてはこれを満足する12極以上が必
要となる。
【0018】また、極数Pを大きくし過ぎると3次また
は5次の高調波の重畳が難しくなるが、本発明人が行っ
た実験によると、32極までは問題なく構成できた。
【0019】次に、本発明人が行った、FGコイルの折
り返しピッチ角についての検討結果を説明する。
【0020】界磁マグネット2の磁極P=16極に対し
て、48極のFGマグネット磁極を重畳した場合には、
FGコイル11の折り返しピッチ角は360/48=
7.5度以外ではFG信号出力が殆ど出ない。即ち、界
磁マグネット2の磁束分布の3次高調波成分としてFG
マグネット磁極を重畳する場合には、FGコイルの折り
返しピッチ角は120/P度でなければ必要な機能を果
たさない。
【0021】また、マグネット磁極P=16極に対して
80極の磁極を重畳した場合には、FGコイルの折り返
しピッチ角は360/80=4.5度以外ではFG信号
出力が殆ど出ない。即ち、界磁マグネット2の磁束分布
の5次高調波成分としてFGマグネット磁極を重畳する
場合には、FGコイルの折り返しピッチ角は72/P度
でなければ必要な機能を果たさない。
【0022】次に、本発明人が行った、駆動コイル12
が発生する磁束についての検討結果を説明する。
【0023】一つの駆動コイル12は80ターンの巻数
で構成され、定常回転時に0.2Aの電流が流れると、
この電流による起磁力は16AT(アンペア・ターン)
となり、磁気回路の形状から、一つの駆動コイル12が
生成する磁界の磁束密度は0.02テスラと求められる
ことは明らかである。本実施例の場合、FGコイル11
が駆動コイルに密着しているので、FGコイル11に漏
洩する駆動コイルの磁束の密度はほぼ0.02テスラと
考えられる。周波数発電機として必要な機能を果たすた
めには、界磁マグネット2の磁極2aからFGコイル1
1へ到達する磁束の密度が、上記した漏洩磁束に対して
十分大きいことが必要である。
【0024】上記の検討結果を踏まえて本発明人が行っ
た実験によれば、FGコイル11に達する界磁マグネッ
ト磁極2aの磁束の密度のピーク値とフレキシブルディ
スクドライブのスピンドルモータの回転ムラ性能は下記
する表1のようになり、磁束密度のピーク値が0.2テ
スラ以上で、フレキシブルディスクドライブのスピンド
ルモータとして必要な回転ムラ性能5%以下が得られ
た。また、同ピーク値が0.3テスラ以上の場合には、
回転ムラ性能が3%に改善され、フレキシブルディスク
ドライブの記録密度をより高密度にしても問題なくリー
ド・ライトすることができ、記録容量の増大に対応でき
た。
【数1】
【0025】なお、磁束密度のピーク値が0.6テスラ
を超えると、ステータベース13と駆動マグネット2と
の間の吸引力が過大となり、ステータベース13がマグ
ネット2側に反り返り、駆動コイル12が駆動マグネッ
ト2に接触して、回転できなくなる。これを防ぐにはス
テータベース13を厚くする必要があり、モータがかな
り厚くなる問題がある。
【0026】次に、界磁マグネット2の直径Dと、界磁
マグネット磁極2aの極数Pと、界磁マグネット2とF
Gコイル11との軸方向の空隙寸法Gと関係について本
発明人が行った検討の結果を説明する。
【0027】界磁マグネット2の磁極ピッチWは、幾何
学的な関係から、 W=πD/P…(式4) を満足する関係にあり、この磁極ピッチWが大きいほど
FGコイルに達するマグネット磁極2aの磁束の密度は
高くなり、空隙寸法Gが大きくなると密度は低くくな
る。即ち、W/G=πD/(PG)なる値の大きさと、
界磁マグネット2の残留磁束密度BrとによってFGコ
イル11に達する界磁マグネット磁極2aの磁束の密度
が決定される。
【0028】入手が比較的容易なBr=1.2テスラな
る材料、例えばNd、Fe、Bを主体とした材料を用い
て界磁マグネット2を構成した場合、本発明人の実験に
よれば、上記のπD/(PG)の値が、4以上であると
き常に、FGコイル11に達する界磁マグネット磁極2
aの磁束の密度は0.2テスラ以上になった。
【0029】即ち、πD/(PG)なる値が4未満の場
合は、界磁マグネット2はBr>1.2テスラの材料を
使う必要があるが、この種のマグネットは製造コストが
極めて高く、着磁も困難であるという問題があるので、
上記に説明した構成を有する周波数発電機付モータに用
いて製造を行うことは、現実には極めて困難である。
【0030】同様に、界磁マグネット2をBr=1.0
テスラの材料を用いた場合、π・D/(P・G)が6以
上でFGコイルに達するマグネット磁極の磁束の密度は
0.2テスラ以上になった。さらに、マグネットのBr
=0.8テスラの材料を用いた場合、π・D/(P・
G)が8以上でFGコイルに達するマグネット磁極の磁
束の密度は0.2テスラ以上になった。
【0031】3次高調波成分の重畳の方法としては、ま
ず16極の基本波成分を着磁した後に48極の3次高調
波成分を重ねて着磁する方法がある。また着磁のときに
16極の起磁力と48極の起磁力を一体で発生する着磁
ヨークを用いて着磁することも可能である。また、図3
のように、マグネットの抗磁力Hcに対して2倍以上の
起磁力をもって16極の着磁することで、マグネットの
飽和特性により磁極中央部が飽和し実質的に48極の3
次高調波成分を重畳させることもできる。
【0032】5次高調波成分の重畳の方法としては、3
次の場合と同様に16極の基本波着磁に80極の5次高
調波成分を重ねて着磁する方法、着磁のときに80極の
起磁力を一体で発生する着磁ヨークを用いて着磁する方
法などが可能である。
【0033】このように着磁が容易で比較的安価なBr
=1.2以下のマグネット材料を用いた場合FGコイル
に達するマグネット磁極の磁束の密度は0.2テスラ以
上とするにはπD/(PG)を4以上とすればよい。反
面、πD/(PG)が15を超えると空隙Gが小さくな
り過ぎ、駆動コイルを配置するスペースが小さくなりト
ルクが減少する上、組み立てに高い精度が必要となるな
どの問題を生じる。
【0034】また、一般にBrの高いマグネット材料は
製造コストが高価であるから、コストを考慮すると、π
D/(PG)が6以上の場合はより好適であり、πD/
(PG)が8以上の場合はさらに好適である。
【0035】また、上記の構成とすることにより本実施
例の周波数発電機付モータは、FGコイル11に達する
界磁マグネット磁極2aの磁束の密度は0.2テスラ以
上と従来に比べ極めて高くすることができ、FGコイル
11を駆動コイル12の外側に配置する必要がなく、相
対的に内側に配置できるから、外来磁束の影響も相対的
に極めて小さくなり殆ど影響なくなる、という効果もま
た奏するものである。
【0036】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば、ス
テータに対して回転自在に構成したロータに設けられ、
12以上32以下の偶数個の磁極を円周状の外縁部に均
等に配列し、かつn(nは3又は5)次高調波を重畳し
た磁束密度パターンを有する駆動マグネットと、ステー
タのロータ側で駆動マグネットのそれぞれの磁極に対し
て所定寸法の間隙を介して対向するよう円周状に設けら
れ、かつ駆動マグネットの磁極配列ピッチ角の1/nの
折り返しピッチ角で径方向に交互に折り返すパターンコ
イルであるFGコイルとを備え、ロータの回転時に駆動
マグネットの磁束密度パターンに応じたFG信号を生成
して回転制御に供する構成のモータにおいて、駆動マグ
ネットはNd−Fe−B系であり、かつ回転制御の回転
ムラを5%以内とするために、FGコイルが受ける駆動
マグネットの磁束密度パターンのピーク値が0.2乃至
0.6テスラとなるよう構成することで、駆動コイルの
発生する磁束のFGコイルに漏洩する磁束の影響を相対
的に低減し、外来磁束の影響による回転変動をなくすと
ともに、FGコイルを駆動コイルに接近して配置するこ
とを可能とし、モータの小型化を容易とすることが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る好ましい実施例で
ある、周波数発電機付モータの分解斜視図である。
【図2】 図1の周波数発電機付モータ及び従来構成の
周波数発電機付モータの界磁マグネット磁極の磁束密度
分布を示す特性図である。
【図3】 図1の周波数発電機付モータの界磁マグネッ
トの磁化特性の一例を示す特性図である。
【図4】 従来技術に係る周波数発電機付モータの分解
斜視図である。
【符号の説明】
1ロータ 2 駆動マグネット(界磁マグネット) 2a 磁極 10 ステータ 11 FGコイル
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 毅 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 Fターム(参考) 5H019 AA07 BB02 BB09 BB15 BB20 BB22 CC02 DD06 5H621 BB07 GA02 GB01 HH02 5H622 CA01 CA06 DD01 QB02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステータに対して回転自在に構成したロー
    タに設けられ、12以上32以下の偶数個の磁極を円周
    状の外縁部に均等に配列し、かつn(nは3又は5)次
    高調波を重畳した磁束密度パターンを有する駆動マグネ
    ットと、 前記ステータのロータ側で前記駆動マグネットのそれぞ
    れの前記磁極に対して所定寸法の間隙を介して対向する
    よう円周状に設けられ、かつ前記駆動マグネットの前記
    磁極配列ピッチ角の1/nの折り返しピッチ角で径方向
    に交互に折り返すパターンコイルであるFGコイルとを
    備え、 前記ロータの回転時に前記駆動マグネットの前記磁束密
    度パターンに応じたFG信号を生成して回転制御に供す
    る構成のモータにおいて、 前記駆動マグネットはNd−Fe−B系であり、かつ前
    記回転制御の回転ムラを5%以内とするために、前記F
    Gコイルが受ける前記駆動マグネットの前記磁束密度パ
    ターンのピーク値が0.2乃至0.6テスラとなるよう
    構成したことを特徴とするモータ。
  2. 【請求項2】ステータに対して回転自在に構成したロー
    タに設けられ、12以上32以下の偶数個の磁極を円周
    状の外縁部に均等に配列し、かつn(nは3又は5)次
    高調波を重畳した磁束密度パターンを有する駆動マグネ
    ットと、 前記ステータのロータ側で前記駆動マグネットのそれぞ
    れの前記磁極に対して所定寸法の間隙を介して対向する
    よう円周状に設けられ、かつ前記駆動マグネットの前記
    磁極配列ピッチ角の1/nの折り返しピッチ角で径方向
    に交互に折り返すパターンコイルであるFGコイルとを
    備え、 前記ロータの回転時に前記駆動マグネットの前記磁束密
    度パターンに応じたFG信号を生成して回転制御に供す
    る構成のモータにおいて、 前記駆動マグネットはNd−Fe−B系であり、かつ前
    記回転制御の回転ムラを5%以内とするために、下記す
    る式1を満足するよう構成したことを特徴とするモー
    タ。 4≦πD/(PG)≦15(式1) 但し、 π:円周率 D:駆動マグネットの直径 P:駆動マグネットの磁極の数 G:駆動マグネットとFGコイルとの間隙寸法
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