JP2002328731A - 給電方法,電源装置および画像形成装置 - Google Patents

給電方法,電源装置および画像形成装置

Info

Publication number
JP2002328731A
JP2002328731A JP2001133982A JP2001133982A JP2002328731A JP 2002328731 A JP2002328731 A JP 2002328731A JP 2001133982 A JP2001133982 A JP 2001133982A JP 2001133982 A JP2001133982 A JP 2001133982A JP 2002328731 A JP2002328731 A JP 2002328731A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
power supply
current
voltage
power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001133982A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4919541B2 (ja
Inventor
Masahide Nakatani
谷 正 秀 中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2001133982A priority Critical patent/JP4919541B2/ja
Publication of JP2002328731A publication Critical patent/JP2002328731A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4919541B2 publication Critical patent/JP4919541B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Electrical Variables (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Control Of Voltage And Current In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 交流入力電流の波形歪を低減する。一負荷に
対する給電環境が良い時該負荷に対する給電を好適にす
る。画像形成装置の省エネモードから像形成モードへの
復帰時の像形成開始を早くする。定着ヒータの昇温を速
くする。 【解決手段】 顕像形成各負荷への給電電力を調整する
複数のスイッチFET1,2,Qを含み、交流電力を受
けて負荷に給電する電源装置80であって、交流電圧瞬
時値V0,交流電流瞬時値I0,交流電圧の代表値Vp
および定着温度を検出し、代表値Vpに逆比例し電圧瞬
時値V0に比例する電流目標値TI0=K・V0/Vp
を決定し、ヒータ123Cに通電するスイッチQに与え
るPWM3を、電流目標値TI0に対する電流瞬時値I
0の偏差TI0−I0に対応して、該偏差を少なくする
ものに変更する電源装置80、を備える画像形成装置。
定着温度THMが180℃を越えるときには、PWM3
の送出を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電源より電力
を受けて負荷に、調整した電力を給電する給電方法,電
源装置および画像形成装置に関する。具体的には、例え
ばプリンタ,複写機,ファクシミリなどの画像形成装
置、又は原稿画像読取装置で、AC電源からの電力の、
比較的に電力消費が大きい負荷への高パワー給電に関
し、また、制御系回路あるいは電子デバイス等の比較的
に電力消費が少ない負荷にも同時に給電する複合給電に
関する。
【0002】
【従来技術】例えば画像形成装置の電源装置などの、動
作電圧が異なる数種の負荷に給電する電源装置では、与
えられるAC電源の電圧変動などにより、供給電力が変
動した場合の下限の電圧、ならびに、装置にオプション
等が接続され装置内の消費電力が最大となる条件、の何
れでも装置への入力電流が所定上限値以下となるよう
に、装置内の各負荷電流値を設定している。
【0003】このためAC電源が標準の電圧時や装置に
オプションが接続されていない場合は、装置への入力電
流は所定の値よりもかなり低い値となっている。所謂マ
ージンを持たせた使い方となっている。
【0004】直流負荷には、入力交流電圧を整流平滑
し、必要に応じてDC/DCコンバータで電圧値を調整
(変圧)して、そのまま給電するか、あるいはスイッチ
ング回路を介して、PWM制御でパルス通電する。交流
負荷への通電の場合には、トライアックを用いる導通位
相制御により、交流負荷への通電電力を制御する。
【0005】入力交流電圧を直流電圧に変換する整流平
滑回路がある場合、負荷電流が低いと、入力交流電圧の
ピーク値付近のみで入力交流電流にて整流平滑回路のコ
ンデンサを充電するので、入力交流電流波形が正弦波か
ら崩れて高調波成分が発生し、交流電力の力率が低下す
る(電力損失が大きくなる)ばかりでなく、電源ノイズ
の原因ともなる。トライアックを用いる導通位相制御に
よる交流通電でも、所要負荷電流が低いと、導通(オン
トリガ)位相角が大きくなり、入力交流電流波形の崩れ
が大きくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、交流入力電
流の波形歪を低減することを第1の目的とする。加え
て、AC電源の電圧が高いとか同時給電負荷数が少ない
などの、1つの負荷に対する給電環境が恵まれている時
の、該負荷に対する給電を好適にすることを第2の目的
とする。画像形成装置の交流入力電流の波形歪を低減す
ることを第3の目的とし、画像形成装置の省エネルギー
のための休止モードから画像形成あるいはその準備のた
めの作動モードへの復帰時の画像形成可となるまでの遅
れ時間を短くすることを第4の目的とし、具体的には、
画像形成装置の定着ヒータの昇温を、交流入力電流の波
形歪を低減しつつ可及的に速くまた定着温度の安定性を
高くすることを第5の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)交流電力を受け、
負荷(123C)に調整した電力を給電する方法において、交
流入力瞬時電圧値(V0)および交流入力瞬時電流値(I0)を
検出し、交流入力瞬時電圧値(V0)に比例し交流入力電圧
の代表値(Vp)に逆比例する目標瞬時電流値(TI0=K・V0/V
p)を生成し、交流入力瞬時電流値(I0)が目標瞬時電流値
(TI0=K・V0/Vp)に合致するように、負荷(123C)への給電
電力を制御する、ことを特徴とする給電方法。
【0008】なお、理解を容易にするためにカッコ内に
は、図面に示し後述する実施例の対応要素または対応事
項の記号を、参考までに付記した。以下も同様である。
【0009】ここで、基準交流瞬時電圧Vsの代表値を
基準値Vpsと表現し、この交流電圧を標準として、そ
の時の交流入力電流瞬時値の標準値を、基準交流瞬時電
圧Vsに比例する目標瞬時電流基準値Isと表現する
と、実際の交流瞬時電圧がV0、その代表値がVpのと
きには、仮に交流瞬時電流I0を、次の目標瞬時電流値
TI0、 TI0=(Is/Vs)・V0・(Vps/Vp) ・・・(1) =Ki・Vps・V0/Vp ・・・(2) =K・V0/Vp ・・・(3) =Ki・Kv・V0 ・・・(4) Ki=Is/Vs ・・・(5) K=Ki・Vps ・・・(6) Kv=Vps/Vp ・・・(7) に合致するように調整すると、交流瞬時電流I0が目標
瞬時電流基準値Isと合致し、しかも交流瞬時電圧V0
に比例するものとなるので、交流瞬時電圧V0が正弦波
の変化を示すものであると、交流瞬時電流I0が正弦波
の変化を示すものとなる。
【0010】本発明では、交流瞬時電流I0が上記
(3)式に従う目標瞬時電流値TI0=K・V0/Vp
となるように、負荷(123C)への給電電力を制御するの
で、交流入力電流の波形歪が低減する。AC電源の電圧
(Vp)が高いとか同時給電負荷数が少ないなどの、1つの
負荷(123C)に対する給電環境が恵まれている時には、該
負荷(123C)に対する給電電流値が自動的に高くなる。例
えば負荷が定着ヒータ(123C)の場合は、温度上昇が早
く、省エネルギーのための休止モードから画像形成ある
いはその準備のための作動モードへの復帰時の画像形成
可となるまでの遅れ時間が短くなり、また定温度制御中
では通電時の温度上昇が速いので、定着温度の安定性が
高くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】(2)交流電力を受け、負荷(123
C)に調整した電力を給電する方法において、交流入力瞬
時電圧値(V0)および交流入力瞬時電流値(I0)を検出し、
基準交流瞬時電圧(Vs)に対する目標瞬時電流基準値(Is)
の比Ki(=Is/Vs),交流入力電圧の代表値(Vp)に対する
基準値(Vps)の比Kv(=Vps/Vp)および交流入力瞬時電圧
値(V0)、に対応する目標瞬時電流値(TI0=Ki・Kv・V0)を生
成し、交流入力瞬時電流値(I0)が目標瞬時電流値(TI0=K
i・Kv・V0)に合致するように、負荷(123C)への給電電力を
制御する、ことを特徴とする給電方法。
【0012】本実施態様では、交流瞬時電流I0が上記
(4)式にしたがう目標瞬時電流値TI0=Ki・Kv
・V0となるように、負荷(123C)への給電電力を制御す
るので、交流入力電流の波形歪が低減する。AC電源の
電圧(Vp)が高いとか同時給電負荷数が少ないなどの、1
つの負荷(123C)に対する給電環境が恵まれている時に
は、該負荷(123C)に対する給電電流値が自動的に高くな
る。例えば負荷が定着ヒータ(123C)の場合は、温度上昇
が早く、省エネルギーのための休止モードから画像形成
あるいはその準備のための作動モードへの復帰時の画像
形成可となるまでの遅れ時間が短くなり、また定温度制
御中では通電時の温度上昇が速いので、定着温度の安定
性が高くなる。
【0013】(3)交流入力瞬時電圧値(V0)の時系列変
化を追ってピーク値(Vp)を検出しこれを前記交流入力電
圧の代表値(Vp)とする上記(1)又は(2)記載の給電
方法。この実施態様では、代表値(Vp)に対比する基準値
(Vps)は、基準交流瞬時電圧(Vs)のピーク値(Vps)とす
る。これは一定の設定値である。
【0014】これによれば、比較的に簡単な処理によ
り、代表値(Vp)を確定することが出来る。
【0015】(4)給電制御信号(PWM3)に対応して負荷
(123C)への給電電力を調整する通電調整手段(Q)を含
み、交流電力を受けて負荷(123C)に調整した電力を給電
する電源装置(80)において、交流入力の電圧瞬時値(V0)
を検出する手段(R2,85);該交流入力の電流瞬時値(I0)
を検出する手段(ISEN0,85);該交流入力電圧の代表値(V
p)を検出する手段(R2,85);該代表値(Vp)に逆比例し電
圧瞬時値(V0)に比例する電流目標値(TI0=K・V0/Vp)を決
定する手段(85);および、前記通電調整手段(Q)に与え
る給電制御信号(PWM3)を、電流目標値(TI0=K・V0/Vp)に
対する電流瞬時値(I0)の偏差(TI0-I0)に対応して、該偏
差を少なくするものに変更する給電制御手段(85);を備
えることを特徴とする電源装置。
【0016】これによれば、交流瞬時電流I0が上記
(3)式にしたがう目標瞬時電流値(TI0=K・V0/Vp)とな
るように、給電制御手段(85)が通電調整手段(Q)に与え
る給電制御信号(PWM3)を変更するので、交流入力電流の
波形歪が低減する。AC電源の電圧(Vp)が高いとか同時
給電負荷数が少ないなどの、1つの負荷(123C)に対する
給電環境が恵まれている時には、該負荷(123C)に対する
給電電流値が自動的に高くなる。例えば負荷が定着ヒー
タ(123C)の場合は、温度上昇が早く、省エネルギーのた
めの休止モードから画像形成あるいはその準備のための
作動モードへの復帰時の画像形成可となるまでの遅れ時
間が短くなり、また定温度制御中では通電時の温度上昇
が速いので、定着温度の安定性が高くなる。
【0017】(5)オペレータの指示を入力する手段(2
0)および制御手段(50,60)を有し、画像信号に対応した
顕像を用紙上に形成する顕像形成装置(100);および、
該前記顕像形成装置(100)の複数の電気的負荷への給電
電力を調整する複数の通電調整手段(FET1,FET2,Q)を含
み、交流電力を受けて負荷に調整した電力を給電する電
源装置(80)であって、交流入力の電圧瞬時値(V0)を検出
する手段(R2,85),該交流入力の電流瞬時値(I0)を検出
する手段(ISEN0,85),該交流入力電圧の代表値(Vp)を検
出する手段(R2,85),該代表値(Vp)に逆比例し電圧瞬時
値(V0)に比例する電流目標値(TI0=K・V0/Vp)を決定する
手段(85)、および、前記通電調整手段(FET1,FET2,Q)の
少なくとも1つ(Q)に与える給電制御信号(PWM3)を、電
流目標値(TI0=K・V0/Vp)に対する電流瞬時値(I0)の偏差
(TI0-I0)に対応して、該偏差を少なくするものに変更
する給電制御手段(85)、を含む電源装置(80);を備える
画像形成装置。
【0018】これによれば、画像形成装置において上記
(4)に記述した作用効果が同様に得られる。
【0019】(6)前記給電制御信号はPWMパルス(P
WM3)であってそれが与えられる通電調整手段は、定着ヒ
ータ(123C)に通電するスイッチング手段(Q)であり;前
記給電制御手段(85)は、前記顕像形成装置(100)の温度
センサ(TH)が検出した定着温度(THM)が設定値(180℃)以
下のときに前記PWMパルス(PWM3)のデューティを、前
記偏差(TI0-I0)を少なくするものに変更し、定着温度
(THM)が設定値(180℃)を越えるときには、定着ヒータ(1
23C)の通電電流値をゼロを含む低値に制限する;上記
(5)記載の画像形成装置。
【0020】これによれば、交流瞬時電流I0が上記
(3)式にしたがう目標瞬時電流値(TI0=K・V0/Vp)とな
るように、給電制御手段(85)がスイッチング手段(Q)に
与えるPWMパルス(PWM3)を変更するので、画像形成装
置の交流入力電流の波形歪が低減する。AC電源の電圧
(Vp)が高いとか、画像形成装置の電源オン直後あるいは
省エネルギーのための休止モードから画像形成又はその
準備のための作動モードへの復帰時のウォームアップ時
等、同時給電負荷数が少ないときは、定着ヒータ(123C)
に対する給電電流値が高く、温度上昇が早く、ウォーム
アップ時間が短くる。
【0021】定着温度(THM)が設定値(180℃又はそれよ
り低い例えば170℃)に達すると画像形成開始可となる。
画像形成のため他の多くの負荷への給電があるときに
は、交流入力電流値が上昇するため、定着ヒータ(123C)
への給電電流値は自動的に低下する。画像形成終了等に
より通電負荷数が減ると、定着温度(THM)が設定値(180
℃)未満になっている時には高電流が定着ヒータ(123C)
に流れる。このように、定着ヒータ(123C)と他の負荷へ
の電流値の合理的な配分が自動的に行われることにな
る。
【0022】(7)画像形成装置(100)にAC電源から
入力する瞬時電圧値V0を検出する手段(R2,85)と、装
置(100)にAC電源から入力する瞬時電流値I0を検出
する手段(ISEN0,85)と、AC電源の一周期間Tのピーク
電圧Peを検出する手段(R2,85)と、検出したピーク電
圧値Vpに応じて次の半周期間におけるAC電源からの
入力電流値I0を制御するための目標値TI0を設定す
る手段(85)と、入力電流値I0が前記目標値TI0とな
るよう装置(100)内の負荷(123C)に供給する電流を制御
する手段(85,PWM3,Q)と、を設けたことを特徴とする画
像形成装置。
【0023】これによれば、AC電源からの入力電流I
0に応じて、装置(100)内の負荷電流(123Cの電流)を制
御することができ、負荷(123C)を効率よく動作させるこ
とができる。
【0024】(8)ピーク電圧検出手段(R2,85)は、A
C電源の一周期間Tにおける正負極性それぞれのピーク
電圧を検出し、その平均値をその周期のピーク電圧Vp
と設定する、上記(7)の画像形成装置。
【0025】これによれば、AC電源の変動が大きい自
家発電等の電源事情の良くない環境でも、精度良く電源
電圧の検出が行なえる。
【0026】(9)目標値設定手段(85)は、AC電源の
半周期内での各電圧値Vsにおける入力電流の目標値I
s(=Ki・Vs)を予め設定しておき、検出したピー
ク電圧Vpに対する基準のピーク電圧Vpsとの比Kv
=Vps/Vpに応じて、AC電源の半周期内での各電
圧値V0における入力電流I0の目標値を補正する(T
I0=Ki・Kv・V0)、上記(7)の画像形成装
置。
【0027】これによれば、電源事情の良くない環境で
も、精度良く装置(100)へ入力する電流を制御すること
ができる。
【0028】(10)瞬時電圧値検出手段(R2,85)およ
び瞬時電流値検出手段(ISEN0,85)はそれぞれ、AC電源
から入力する電圧V0と入力電流I0をAC電源の半周
期よりも短い周期で繰返し検出し;電流制御手段(85,PW
M3,Q)は、AC電源の入力電流I0が目標値TI0と等
しくなるように、装置(100)内の負荷電流をPWM制御
する;上記(7)の画像形成装置。
【0029】これによれば、装置(100)への入力電流の
波形を正弦波状とすることができ、AC電源を効率良く
使うことができる。高調波電流を低減できる。
【0030】(11)電流制御手段(85,PWM3,Q)は、装
置(100)への入力電流I0が目標値TI0と等しくなる
ように、装置(100)内の定着装置(123C)へ供給する負荷
電流をPWM制御し(PWM3)、併せて、定着装置(123C)の
温度(THM)を検出し検出された温度が予定の温度(180℃)
よりも高い場合は、入力電流I0の制御よりも優先して
定着装置(123C)の負荷電流を制限する制御(PWM3=0)を行
なう;上記(10)の画像形成装置。
【0031】これによれば、装置(100)の待機状態から
画像形成可への立上り時間を短くすることができ、さら
に定着温度の安定性を向上することができる。
【0032】(12)PWM制御(PWM3)による定着装置
(123C)への通電デューティーは0%から100%までの
間である、上記(11)の画像形成装置。
【0033】これによれば、装置(100)への入力電流I
0を細かく制御することができ、省エネルギーな画像形
成装置を提供できる。
【0034】本発明の他の目的および特徴は、図面を参
照した以下の実施例の説明により明らかになろう。
【0035】
【実施例】図1に本発明の一実施例の電源装置を組込ん
だ複合機能複写機の外観を示す。この複合機能複写機
は、大略で、自動原稿送り装置〔ADF〕30と、操作
部20と、カラースキャナ10と、カラープリンタ10
0と、中継ユニット32と、ステープラ及び作像された
用紙を大量に積載可能なシフトトレイ付きのフィニッシ
ャ34と、両面反転ユニット33と、給紙バンク35
と、大容量給紙トレイ36及び1ビン排紙トレイ31、
の各ユニットで構成されている。
【0036】図2に、カラープリンタ100の構成を示
す。101はベルト状像担持体たる可撓性の感光体ベル
トであり、感光体ベルト101は、回動ローラ102,
3間に架設され、回動ローラ102の回転駆動により図
中矢印A方向(時計方向)に搬送される。図中104
は、感光体ベルト101表面を均一に帯電する帯電チャ
ージャ、図中105は、像書込みユニットであるレーザ
露光装置である。また、図中106はカラー現像装置で
あり、106aはマゼンタ、106bはシアン、106
cはイエロー、106dは黒現像ユニットである。
【0037】更に、図中109は、像担持体かつ中間転
写媒体たる中間転写ベルトであり、中間転写ベルト10
9は回動ローラ110−112に架設され、回動ローラ
110の回転駆動により図中矢印B方向(反時計方向)
に搬送される。感光体ベルト101と、中間転写ベルト
109は、感光体ベルト101の無記号の回動ローラ部
で接触している。該接触部の中間転写ベルト109側に
は、導電性を有するバイアスローラ113が、中間転写
ベルト110裏面に所定の条件で接触している。
【0038】感光体ベルト101は帯電チャージャ10
4により一様に帯電された後、レーザ露光装置105に
よる、画像記録信号で変調されたレーザ光の走査によ
り、露光される。これにより感光体ベルト101上に静
電潜像が形成される。ここで、レーザ光を変調する画像
記録信号は、所望のフルカラー画像をマゼンタ,シア
ン,イエロー、及び黒(Bk)の色情報に分解した、各
色(単色)宛てのものであり、1色宛ての静電潜像の形
成と、現像装置106a−106dの中の該色宛のもの
による現像が、色数分(例えばマゼンタ,シアン,イエ
ロー、及び黒、計4回)繰返される。現像により現われ
た顕像(トナー像)は、それぞれ中間転写ベルト9に重
ね合わせ転写される。
【0039】即ち、図中矢印A方向に回転する感光体ベ
ルト1上に形成される各単色画像(トナー像)は、感光
体ベルト101と同期して図中矢印B方向に回転する中
間転写ベルト109上に、マゼンタ,シアン,イエロ
ー、及び黒の単色毎に、バイアスローラ113に印加さ
れた所定の転写バイアスにより順次重ね転写される。中
間転写ベルト109上に重ね合わされたマゼンタ,シア
ン,イエロー、及び黒の画像は、給紙台116の給紙カ
セット116aから給紙ローラ117,搬送ローラ対1
18a,118b、レジストローラ対119a,119
bを経て転写ローラ114へ搬送された転写紙上に一括
転写される。転写終了後、転写紙上のトナー像は定着装
置120により転写紙に定着(加熱圧着)される。これ
によりフルカラー画像が完成し、転写紙は、排紙ローラ
対121a,121bを経て排紙スタック部122に排
出される。
【0040】なお、図中107は、感光体ベルト101
に常時当接し、感光体ベルト101上のトナーを拭い取
るクリーニングブレード、図中115は、中間転写ベル
ト109のクリーニング装置で、該クリーニング装置1
15のクリーニングブラシ115aは、画像形成動作中
には中間転写ベルト110表面から離間した位置に保持
され、形成像が上述の転写紙上に転写された後に中間転
写ベルト110表面に当接される。
【0041】また、感光体ベルト101,帯電チャージ
ャ104,中間転写ベルト109,クリーニング装置1
07,115は、プロセスカートリッジに一体的に組付
けられてユニット化されている。
【0042】108が、感光体ベルト101上のトナー
付着量を検出するためのトナー付着量センサである。今
回使用したトナー付着量センサ108は、発光部が赤外
発光ダイオード、拡散反射光受光部がフォトダイオード
の、フォトダイオードの受光量に応じたレベルの電圧V
s即ち検出信号を発生し出力するもの、即ち、拡散反射
光光量を測定するトナー濃度センサ、である。
【0043】定着装置120の定着ローラの内部には、
定着ヒータ(ハロゲンランプ)123Cがあり、この定
着ヒータ123Cに、第3電源回路PC3(図4)が通
電し、これにより定着ヒータ123Cが発熱し且つ赤外
線を発生して、定着ローラを加熱する。
【0044】図3に、図1に示す複写機の電気系システ
ムの概要を示す。複写機メカ制御部すなわち画像読取り
および画像形成プロセス制御の主要部に、メイン制御板
50上の1つのMPU51と、スキャナ制御板11上の
1つのCPU12が用いられている。MPU51は作像
シーケンスおよび定着制御とシステム関係の制御を、C
PU12はスキャナ関係の制御をそれぞれ行う。MPU
51とCPU12とは、画像データインターフェース及
びシリアルインターフエースによって接続されている。
【0045】また、図3において、20は操作部、70
は入出力電気回路を搭載したI/O制御板、92は画像
露光用のレーザ光を制御するLD制御板、41は給紙制
御板、13はCCDを搭載する読み取り制御板、80は
DC電源装置、90はマザーボードである。
【0046】60は、パソコン,ワープロなどホストの
ドキュメントを印刷するプリンタ機能及びコピー,ファ
クシミリ,プリンタの複合動作モードを制御するための
プリンタコントローラ(ボード)である。91は、複合
機能を実現するためのアプリケーション拡張ユニット
で、FAX機能を搭載したファクシミリ制御ユニットで
ある。80はDC電源/AC制御板である。
【0047】図4にDC電源装置80上の電源回路の概
要とそれによって給電される電気負荷の概要を示す。D
C電源装置80には、サーキットブレーカCB,アレス
タARおよび交流ACのノイズを除去するフィルタ81
と、交流ACの入力電流瞬時値を検出する交流電流検出
回路ISEN0と、主電源スイッチSWap(交流入力ス
イッチ)の閉(オン)によって給電される、交流電圧を
整流平滑する整流平滑回路82、その出力直流が供給さ
れそれぞれが直流電圧5Vおよび24Vを生成する第1
および第2電源回路(DC/DCコンバータ)PC1,
PC2と、パワーリレーRA2の閉(オン)によって給
電される、交流電圧を100V直流に変換する第3電源
回路PC3がある。第3電源回路PC3内には交流電圧
を整流平滑する整流平滑回路があり、その出力直流であ
る100Vの直流電圧をスイッチングトランジスタQ
(図5)を介して定着ヒータ123Cに印加する。
【0048】第1および第2電源回路PC1,PC2の
スイッチングFET1,2(図5)ならびに第3電源回
路PC3のスイッチングトランジスタQの導通を、デジ
タルコントローラ85が、それらにPWMパルスPWM
1〜3のそれぞれを与えて、制御する。この実施例で
は、デジタルコントローラ85に、デジタルシグナルプ
ロセッサDSPを用いた。以下、DSPと表現する。
【0049】主電源スイッチSWapが開(OFF)から
閉(ON)に切換えられて交流電源ACが印加され整流
平滑回路82に直流電圧が表れると、それによってスイ
ッチ回路(SW)83がオンになってバッテリ84の電
圧をDSP85に印加する。DSP85がリレードライ
バを付勢すると、制御リレーRA3がオンしてパワーリ
レーRA2に給電し、パワーリレーRA2がオンして交
流電圧を第3電源回路PC3に供給する。
【0050】5V,24Vの第1,第2電源回路PC
1,PC2は、スキャナモータ、ADF(原稿自動送り
装置)などの負荷につながり、各負荷に必要な電圧を供
給する。100V直流電圧を出力する第3電源回路PC
3は、定着ヒータ123Cに100Vを出力する。
【0051】DSP85は、マザーボード90に搭載の
プリンタコントローラ60とUART(ユニバーサル・
アシンクロナス・レシーバ・トランスミッタ:シリアル
通信)による通信を行う。図示しないが、プリンタコン
トローラ60は、CPU,不揮発性メモリ,ROM,R
AMおよび画像メモリを含むコンピュータシステムであ
る。
【0052】図5に、図4に示すスイッチ回路83と、
5V生成の第1電源回路PC1および100V生成の第
3電源回路PC3の構成を示す。100V商用交流電圧
が、主電源スイッチSWapのオンによりノイズフィルタ
81を通して、整流平滑回路82に印加される。
【0053】ノイズフィルタ81は、100V商用交流
ラインの高周波ノイズがスイッチング電源すなわち電源
回路PC1〜PC3の内部に入るのを遮断し、しかもス
イッチング電源が発生する高周波ノイズが商用交流ライ
ンに漏出するのを防ぐ入力フィルタである。交流電圧は
この入力フィルタ81を通して、全波整流ダイオードブ
リッジと平滑コンデンサで構成される整流平滑回路82
および第3電源回路PC3の全波整流回路に印加され
る。
【0054】整流平滑回路82の出力電圧は抵抗とリレ
ーRA1からなる起動回路にも加わる。整流平滑回路8
2の出力電圧が加わると、リレーRA1の、スイッチ回
路(SW)83のダイオードD4とDSP85の動作電
圧入力端Vccの間に介挿したリレー接点をリレー接片R
A1で閉じる。ダイオードD4はバッテリ84に接続し
ているので、バッテリ電圧がDSP85に加わり、これ
によりDSP85が起動して、5V生成の第1電源回路
PC1のスイッチングドライバDRIVE1に第1のP
WMパルスPWM1を出力する。
【0055】これにより、5V生成の第1電源回路PC
1が動作状態になり、5V直流電圧を発生する。整流平
滑回路82の出力直流電圧は、第1電源回路PC1の中
のトランスTR1の1次巻線に印加される。スイッチン
グ素子であるFET1がオンになると、整流平滑回路8
2から、1次巻線,スイッチング素子FET1ならびに
電流値検出回路ISEN1介して、1次側グランドに電
流が流れる。
【0056】スイッチングドライバDRIV1は、DS
P85のスイッチングON/OFF信号である第1のP
WMパルスPWM1を出力するPWM出力ポートにつな
がっている。DRIV1,トランスTR1およびスイッ
チング素子FET1によって、1次側スイッチング回路
が構成され、整流平滑回路82の出力電圧をPWMパル
スに応答したスイッチングによりチョッピングして、ト
ランスTR1の1次巻線にパルス通電する。
【0057】トランスTR1の2次側には、2次巻線に
誘起したパルス状電圧を直流に変換して出力する出力回
路がある。出力回路は、ダイオードD1,D2、チョー
クコイルCH1、出力電圧検出回路VSEN1および平
滑コンデンサにより構成される。
【0058】もう1つの、24V生成の、第2電源回路
PC2の構成および動作、ならびにそれらに対するDS
P85の制御動作も同様である(PWM2をあたえ
る)。しかし、生成回路の電力容量が大きい24V生成
の第2電源回路PC2は、スイッチング素子FETが複
数個並列接続で用いられる。
【0059】定着ヒータ123Cに通電する100V直
流生成の第3電源回路PC3には、負荷電流値および出
力電圧を検出する電流検出回路ISEN3および電圧検
出回路VSEN3があり、また、定着ヒータ123Cま
わりの定着温度を検出するサーミスタTHが接続されて
いる。
【0060】プリンタコントローラ60,I/O制御板
70およびメイン制御板50の、省エネ待機モードでも
入力監視をするCPUおよびMPU、ならびに省エネ待
機モードで外部入力信号を発生する回路には、第1電源
回路PC1が給電する。
【0061】図6に、DSP85の構成を示す。この例
では、イベントマネジャをPWMパルス発生器85eに
用いている。これには、複数のPWMパルス出力ポート
があり、CPU85aが、各出力ポート宛ての、PWM
パルスおよびパルスデューティを規定するデータを、P
WMパルス発生器85e内のパルス生成制御用のレジス
タにロードする。このロードがあるとPWMパルス発生
器85eは、レジスタのデータで規定されるPWMパル
スを発生して、PWMパルス出力ポートから出力する。
この実施例では、3つのPWMパルス出力ポートPWM
1,PWM2およびPWM3から、第1電源回路PC
1,第2電源回路PC2および第3電源回路PC3のス
イッチングドライバDRIVE1,DRIVE2および
DRIVE3に、各PWMパルスPWM1,PWM2お
よびPWM3を出力する。各PWMパルスの周期および
デューティ(通電デューティ)を規定するデータは、C
PU85aがパルス発生器85eに設定する。
【0062】DSP85内のA/D変換器85iの入力
チャンネルNo.0〜8のそれぞれには、第1電源回路
PC1の出力電圧V1および出力電流I1,第2電源回
路PC2の出力電圧V2および出力電流I2,第3電源
回路PC3の出力電圧V3および出力電流I3,交流入
力瞬時電流I0,交流入力瞬時電圧V0ならびに定着温
度THMのそれぞれを表す電圧(アナログ信号)すなわち
検出信号が印加される。
【0063】A/D変換器85iは、インターフェイス
85hを介したCPU85aの制御(指示)のもとに、
指定された入力チャンネルに加わっている検出信号(フ
ィードバック信号)をデジタルデータに変換して、自身
の出力レジスタにラッチし、変換完了信号を発生する。
【0064】CPU85aはこの変換完了信号に応答し
て、デジタルデータ(A/D変換データ)すなわち検出
データ(フィードバックデータ)を読み込んで、第1お
よび第2電源回路PC1およびPC2の出力電圧を設定
電圧(5V,24V)とするためのPWM1,2パルス
デューティの演算と、それを規定するデータの、パルス
発生器85eへの書込み,交流入力電流波形を交流入力
電圧波形に相似にし、しかも交流入力電流を定電流にす
るための第3電源回路PC3へのPWM3パルスデュー
ティの演算と、それを規定するデータの、パルス発生器
85eへの書込み、ならびに、第1〜3電源回路PC1
〜PC3の出力電圧異常および出力電流異常のチェック
と、異常がある時のPWMパルス出力の停止を行う。
【0065】CPU85aの、上述の動作或いは処理を
行うプログラムは、EEPROM7bに書きこまれてい
る。RAM85cは、データの一時的な保持或いは保存
に用いられる。
【0066】図7の(a)に、主電源スイッチSWap
が開(オフ)から閉(オン)に切換ったときの、電源装
置80の起動動作を示す。主電源スイッチSWapをオン
すると(ステツプ1)、起動回路のリレーRA1に電流
が流れその接片RA1が接点がオンする(ステップ
2)。なお、以下において、カッコ内には、ステップと
いう語を省略して、ステップNo.数字のみを記す。リ
レー接片RA1のオンにより、DSP85の電源端子V
ccにバッテリ84からダイオードD4を介して電圧が供
給され、DSP85が起動する(3)。DSP85が起
動すると、DSP85は5V直流電圧を生成するDC/
DCコンバータである第1電源回路PC1を起動する。
すなわち、それへの第1のPWMパルスPWM1の出力
と、その出力電圧を参照してそれが目標値5Vになるよ
うに、第1のPWMパルスのデューティを調整するPW
M制御(図8の「5V電圧制御」(72)および「5V
電流異常制御」(74))を開始する(4)。第1電源
回路PC1が起動すると、その5V直流が、マザーボー
ド90のプリンタコントローラ60およびメイン制御板
50のMPU51(図3)ならびにそれらによる状態監
視および制御に所要の回路部に供給され、エンジン制御
手段(コントローラ60のCPUとMPU51)が起動
する(5)。コントローラ60は起動を完了すると、D
SP85にパワーリレーRA2のオン(制御リレーRA
3のリレーコイルへの通電)を指示し、これに従ってD
SP85がリレードライバを付勢し、これにより制御リ
レーRA3がオンし、これによりパワーリレーRA2が
オンする(6)。
【0067】次に、コントローラ60がDSP85に定
着ヒートアップを指示し、これに応答してDSP85は
定着ヒータ用の第3電源回路PC5の出力トランジスタ
QをスイッチングするPWM3の出力を開始する
(7)。これは、定着ヒータ123Cを内蔵する定着ロ
ーラの熱容量が大きく、温度の立上りに時間を要するた
めに、動力系に給電する第2電源回路PC2よりも早い
タイミングで起動している。定着ヒータ123Cの温度
が所定値(リロード温度:170℃)に達したら、立上
げのための処理を終了し、定着目標温度(180℃)と
する温度制御に切換える。この切換えを終えると、DC
/DCコンバータである第2電源回路PC2を起動する
(8)。これらの電源回路PC1,PC2およびPC3
の出力電圧がすべて所定値以上になると、DSP85は
電源レデイをUART通信によりコントローラ60のC
PUに報知し、コントローラ60のCPUがこれに応答
して、MPU51を介して、ホーミングを行う(9)。
【0068】このホーミングでプリンタコントローラ6
0のCPUは、複写機の各部位に、スキャナ位置、FI
N(フィニッシャー)のトレイ位置などホーミング位置
調整のホーミング動作実行を指示する。
【0069】ホーミング動作が終了すれば、プリンタコ
ントローラ60のCPUは、以降は、複写機の通常処理
を行う。この通常処理で、公知であるが、複写又はプリ
ント指示がなく、操作部20に操作がなく設定時間が経
過したときに、プリンタコントローラ60のCPUは、
省電力モードを設定する。この実施例では、第2および
第3電源回路PC2,PC3の直流電圧生成を停止する
よう、DSP85に指令する。これを受け、DSP85
が第2および第3電源回路PC2,PC3の電圧生成制
御を停止する。
【0070】すなわち、本実施例の複写機は省電力モー
ドである「休止モード」を持っている。これは、複写機
を長時間使用しないとき、5V生成の第1電源回路PC
1の5V電圧のみを残して、他の直流電圧は出力をオフ
して、低消費電力状態を実現させるモードである。この
「休止モード」には複写機の操作を、あらかじめ設定し
た時間以上行わないとき、自動的に移行する。または、
操作部20にある電源サブキーを数秒押下すれば移行す
る。省電力モードの解除には、電源サブキーを数秒押下
する。
【0071】図7の(b)に、プリンタコントローラ6
0のCPUによる電源供給モードの切換え制御を示す。
前述のホーミング動作を終了したときから、プリンタコ
ントローラ60のCPUは、省電力機能が設定されてい
るかどうかを調べ、設定されていれば、省電力の「休止
モード」への移行条件が成立したかどうかをチェックし
て(11,12)、成立していると、24V生成の第2
電源回路PC2および定着ヒータに給電する第3電源回
路PC3を停止し、そしてパワリレーRA2をオフにす
るよう、DSP85に指令する(13,14)。これを
受け、DSP85は上記回路PC2,PC3の電圧生成
制御を停止する。これは、これらの電源回路PC2,P
C3へのPWMパルス出力ポートを、FET,トランジ
スタへのオフ指示レベルに開放し、かつ、それらへのP
WMパルス出力PWM2,PWM3を停止(デューティ
を0に設定)し、そして制御リレーRA3をオフにする
ことにより行う。これにより、生成部PC2,PC3の
内部における電力消費も実質上なくなる。
【0072】例えば、複写機不使用のまま設定時間が経
過すると、あるいは電源サブキーにより「休止モード」
への移行指示があると、プリンタコントローラ60のC
PUは、「休止モード」を設定して、DSP85に5V
生成部PC1以外の、直流電圧生成(PC2,PC3)
を停止するよう指令する。これに応答してDSP85
は、第2,第3電源回路PC2,PC3への、第2,第
3PWMパルスPWM2,PWM3の出力を停止すると
共に、パワーリレーRA2をオフにする。
【0073】「休止モード」を設定しているときに、電
源サブキーが数秒押下され、あるいは、複写機に対する
オペレータの操作又はホスト(パソコン)からのプリン
ト指令があると、プリンタコントローラ60のCPU
は、「休止モード」を解除して、DSP85に、電源復
帰すなわち「作動モード」の設定を指示する(11,2
0,21,22)。DSP85はこれに応答して、まず
パワーリレーRA2のオンと第3電源回路PC3へのP
WMパルスPWM3の出力を開始し、サーミスタTHの
検出温度を参照して、それがリロード温度170°C未
満であると温度上昇を待ち、定着ヒータ123Cの温度
がリロード温度170℃以上であった場合、あるいは1
70℃以上になると、DSP85は、第2電源回路PC
2へのPWMパルスPWM2の出力を開始する。この第
2電源回路PC2の出力電圧が所定値以上になると、D
SP85は電源レデイをUART通信によりコントロー
ラ60のCPUに報知する。
【0074】「作動モード」を設定中でも、例えば設定
枚数プリントプロセスが終了すると、第3電源回路PC
3へのPWMパルスPWM3の出力を停止する(16,
17)。逆に、PWM3の出力を停止しているときに、
プリントプロセスが必要になると、第3電源回路PC3
へのPWMパルスPWM3の出力を開始する(15,1
8,19)。
【0075】図8に、DSP85のCPU85aの電源
出力制御の概要を示す。リレー接片RA1の閉により、
バッテリ84の電圧がDSP85に加わると、CPU8
5aに動作電圧が加わる(61)。これによってCPU
85aが起動して、その入出力ポート,内部タイマおよ
びレジスタを初期設定し、待機時に割り当てられた状態
に設定し、DSP85の他の要素を初期状態に設定する
(62)。
【0076】次にCPU85aは、A/D変換器85i
を用いる交流瞬時電圧V0の読込み周期(サンプリング
周期)Tsを定めるための、Ts時限のタイマーをスタ
ートして(63)、そのタイムオーバに応答して実行す
るタイマ割込みを許可する(64)。この実施例では、
Tsは50μsec.であるので、入力交流電圧の周波数が
50Hz(半周期が1000×1000/100=10
000μsec.)であると、入力交流電圧の半波期間に、
200回タイマ割込み処理(図9)を実行する事にな
る。
【0077】タイマ割込みを許可するとCPU85a
は、PWM1に割り当てられた基準値デューティでPW
MパルスPWM1の発振を開始して、第1電源回路PC
1のFETドライバDRIV1に出力する(65)。そ
して、プリンタコントローラ60からの送信に応答する
通信割込みを許可する(66a)。
【0078】以上が、DC電源装置80の図7の(a)
に示す起動時の動作の1〜4に対応するDSP85の初
期動作であり、これにより、第1電源回路PC1が電圧
を発生して、メイン制御板50およびプリンタコントロ
ーラ60のCPU又はMPUが起動する(図7の
(a))。これによってプリンタコントローラ60のC
PUが、通信によりDSP85のCPU85aにコマン
ドを与えて、図7の(a)のステップ6〜9の起動を行
う。これに対応するDSP85のCPU85aのタスク
を、図8には、「起動」(66b)と示した。
【0079】「起動」(66b)がスタートしたときか
ら、DSP85のCPU85aは、図8のステップ67
〜82の、第1,第2電源回路の5V,24V出力電圧
制御と出力異常ならびに第3電源回路PC3の出力異常
制御を実行する。この制御を総称して、「全体制御」と
いうことにする。なおこの「全体制御」の間でも、タイ
マTsがタイムオーバすると、タイマTs割込み(図9
のTSI)を実行する。「全体制御」(図8のステップ
67〜82)においては、タイマTs割込み(図9のT
SI)の最後のステップ48で0にクリアされるレジス
タCARのデータを参照して(67)、それが「0」
(タイマTs割込みを完了してから、「全体制御」を完
遂していない)であると、「全体制御」の実行回数CN
Rを1インクレメントして(68)、回数値CNRが6
になったときには0に初期化して(69,70)、回数
値CNRに対応して、CNR=0のときには、「5V電
圧制御」(72)を実行する。CNR=1,2,3,4
又は5のときにはそれぞれ、「5V電流異常制御」(7
4),「24V電圧制御」(76),「24V電流異常
制御」(78),「100V電圧異常制御」(80)又
は「100V電流異常制御」(82)に進む。ただし、
5V系以外の上記制御は、プリンタコントローラ60の
図7の(b)に示す電源供給モードの切換え制御の結
果、DSP85にPWM2,PWM3の出力が指示され
ている場合であり、PWM2,PWM3の出力停止が指
示されているときには、対応の上記制御はバイパスす
る。すなわち実行しない(75−73,77−73,7
9−73,81−73)。何れにしても、「全体制御」
を1回通過すると、レジスタCARに1(「全体制御」
を完遂した後、タイマTs割込みを実行していない)を
書込む。
【0080】レジスタCARのデータを上述のように
0,1と操作して、ステツプ67でそれを参照して「全
体制御」に進むか否を決定しているので、タイマTs割
込みを完了すると、上述の「全体制御」の中の6種の制
御の1つを開始し、それを完了してから、一回のタイマ
Ts割込みを完了してからでないと、上述の「全体制
御」の中の6種の制御のもう1つを開始することはな
い。したがって上述の「全体制御」の中の6種の制御の
それぞれは、6Ts以上の周期で繰り返し実行される。
これにより、Tsを交流入力電圧,電流の瞬時値をサン
プリングするために短い時間に定めているが、正しくそ
の周期Tsで、タイマTs割込み処理(TSI)が繰返
えされる。タイマTs割込み処理(TSI)の内容は、
図9を参照して後述する。
【0081】図8の「5V電圧制御」(72)に進むと
CPU85aは、A/D変換器85iのチャンネルN
o.0の、第1電源回路PC1の出力電圧V1をA/D
変換して読み込み、それが設定値Rf5VU以上(過電
圧異常)であるか、あるいは設定値Rf5VL以下(低
電圧異常)であるか、をチェックする。設定値Rf5V
U未満かつRf5VL超であると、すなわち適正範囲内
であると、今回読みこんだ出力電圧データの、5Vに対
する誤差量を算出して誤差量をPWMパルスデューティ
に変換し、このパルスデューティを規定するPWM1デ
ータを算出して、それをCPU85aの内部又はRAM
85cに定めたPWM1レジスタに更新書込みして、P
WM1レジスタのデータをパルス発生器85eのPWM
1パルス生成制御用のレジスタに書き込む。これによ
り、パルス発生器85eがパルス出力ポートPWM1に
出力するPWMパルスが、前記出力電圧の誤差量を0に
するためのデューティに変わる。これが、第1電源回路
PC1の出力電圧のフィードバック制御である。
【0082】第1電源回路PC1の出力電圧が設定値R
f5VU以上又はRf5VL以下であったときすなわち
電圧異常のときには、CPU85aは、PWM1レジス
タ,PWM2レジスタおよびPWM3レジスタにPWM
デューティ0%のデータを書込む。これにより、パルス
発生器85eのパルス出力(PWM1〜3)がすべてと
まり、第1電源回路PC1のFET1,第2電源回路P
C2のFET2および第3電源回路PC3のスイッチン
グトランジスタQがすべてオフになる。次いでCPU8
5aは、それ自身に許可している割込みをすべて禁止す
る。これにより、交流電圧(スイッチSWap)が1度
遮断されてもう一度投入されるまで、DSP85が動作
を停止し、第1電源回路PC1,第2電源回路PC2お
よび第3電源回路PC3共に、動作を停止し出力がなく
なる。
【0083】図8の「5V電流異常制御」(74)に進
むとCPU85aは、A/D変換器85iのチャンネル
No.1の第1電源回路PC1の出力電流I1を読み込
んで、それが設定値Rf5ViU以上(過電流異常)又
はRf5ViL以下(低電流異常)であるかをチェック
する。そうであるとそこでCPU85aはPWM1レジ
スタ,PWM2レジスタおよびPWM3レジスタにPW
Mデューティ0%のデータを書込む。これにより、パル
ス発生器85eのパルス出力(PWM1〜3)がすべて
とまり、第1電源回路PC1のFET1,第2電源回路
PC2のFET2および第3電源回路PC3のスイッチ
ングトランジスタQがオフになる。次いでCPU85a
は、それ自身に許可している割込みをすべて禁止する。
【0084】図8の「24V電圧制御」(76)の内容
は、上述の「5V電圧制御」(72)と同様であり、C
PU85aは、A/D変換器85iのチャンネルNo.
2の第2電源回路PC2の出力電圧V2を読み込んで、
それを設定値24Vにするように、第2電源回路PC2
のドライバFET2に与えるPWM2パルスのデューテ
ィを、同様にフィードバック制御する。第2電源回路P
C2の出力電圧V2が過電圧異常(出力電圧がRf24
VU以上)もしくは低電圧異常(Rf24VL以下)で
あると、DSP85のCPU85はPWM2データを0
(通電デューテイ0:通電停止)とし、すなわち第2電
源回路PC2の駆動を停止する。
【0085】図8の「24V電流異常制御」(78)の
内容は、上述の「5V電流異常制御」(74)と大要は
同様である。この「24V電流異常制御」(78)でC
PU85aは、A/D変換器85iのチャンネルNo.
3の第2電源回路PC2の出力電流I2を読み込んで、
それが過電流異常(出力電流がRf24iU以上)もし
くは低電流異常(Rf24iL以下)であると、PWM
2データを0にする。すなわち第2電源回路PC2の駆
動を停止する。
【0086】図8の「100V電圧異常制御」(80)
でCPU85aは、A/D変換器85iのチャンネルN
o.4の第3電源回路PC3の出力電圧V3を読み込ん
で、それが過電圧異常(出力電圧がRf100VU以
上)もしくは低電圧異常(Rf100VL以下)である
と、PWM3データを0にする。すなわち第3電源回路
PC3の駆動を停止する。
【0087】図8の「100V電流異常制御」(82)
でCPU85aは、A/D変換器85iのチャンネルN
o.5の第3電源回路PC3の出力電流I3を読み込ん
で、それが過電流異常(出力電流がRf100iU以
上)もしくは低電流異常(Rf100iL以下)である
と、PWM3データを0にする。すなわち第3電源回路
PC3の駆動を停止する。
【0088】図9を参照する。タイマTsのタイムオー
バに応答して、DSP85のCPU85aが、図9に示
す「タイマ割込み」(TSI)に進み、まず次回のタイ
マTs割込みまでの時間を定めるたるに、タイマTsを
再スタートする(30)。次にCPU85aは、A/D
変換器85iに入力チャンネルNo.7の入力電圧A/
D変換を指示し、A/D変換器85iが変換したデジタ
ルデータ、このときの交流入力電圧の瞬時電圧値データ
V0を読み込んでレジスタRV0にセーブする(3
1)。なお、レジスタとは、CPU85aの内部メモリ
の1領域を指す。
【0089】次にCPU85aは、プリンタコントロー
ラ60の図7の(b)に示す電源供給モードの切換え制
御の結果、DSP85にPWM3の出力が指示されてい
る状態(PWM3出力要)であるかチエックして(3
2)、そうであると「定電流制御」(33)を実行す
る。「定電流制御」(33)の内容は、図10に示し後
述する。
【0090】PWM3の出力が不要であると、又は「定
電流制御」(33)を実行すると、次にCPU85a
は、今回読みこんだ瞬時電圧値データV0を、前回の処
理(ここでは50μsec.前のTSI)で検出しレジスタ
RPV0に保存している瞬時電圧値データPV0と比較
して(34)、前回値PV0よりも大きい場合は、今回
値V0をピーク電圧PeV0としてレジスタRPeV0
に保存する(35)。次にピーク電圧とした値PeV0
が真のピーク電圧かどうか判断するために、前回値PV
0からの増加分V0−PV0の累積AiV0を演算して
累積AiV0を更新する(36)。次に、今回値V0を前
回値PV0としてレジスタRPV0に保存し(37)、
レジスタCARをクリアして(48)、今回の割込み処
理を終了する。
【0091】一方、今回値V0が前回値PV0よりも小
さかった場合は、その差分である減少分PV0−V0の
累積ArV0を演算して、累積ArV0を更新する(3
8)。次に、今回値V0を前回値PV0としてレジスタ
RPV0に保存する(39)。このあと、ピーク電圧の
検出値として保存しているデータPeV0が真のピーク
であるか判定するために、入力電圧が100V以上減少
および50V以上増加した期間内で検出されたものであ
るか判断し(40,41)、これに適合しない場合はデ
ータPeV0は真のピーク電圧では無いと判断し、レジ
スタCARをクリアして(48)、今回の割込み処理を
終了する。
【0092】しかし、適合した場合には、データPeV
0が真のピーク電圧と確定し、前の半周期で検出したピ
ーク電圧であるレジスタRVpのピーク値Vpを前回ピ
ーク値PVpとしてレジスタRPVpに移し(42)、
今回検出したピーク値PeV0を今回の半周期のピーク
値VpとしてレジスタRVpに保存する(43)。次に
AC電源の一周期である正負極性のピーク電圧PVp
(レジスタRPVpのデータ),Vp(レジスタRPe
のデータ)の平均値Vpを演算する(44)。次に、こ
の平均値Vpに対する、予め設定してある基準のピーク
電圧値Vps(これはAC電源の定格電圧時の値で、こ
こでは100Vrmsなので141V=100Vrms×√
2)の比Kv=Vps/Vpを演算する(45)。この
比Kvは、後述の「定電流制御」(33)で、入力電圧
瞬時値V0に対応する電流の目標瞬時値を生成するのに
使用する。次にCPU85aは、増加分の累積AiV0
およびを減少分の累積ArV0をリセットし(46,4
6)、レジスタCARをクリアして(48)、今回の割
込み処理を終了する。
【0093】次に、図10を参照して、「定電流制御」
(33)の内容を説明する。ここでCPU85aはま
ず、A/D変換器85iに入力チャンネルNo.8の入
力電圧A/D変換を指示し、A/D変換器85iが変換
したデジタルデータ、このときの定着温度センサTHの
検出温度をあらわす定着温度データTHMを読み込んで
レジスタRTHにセーブする(51)。次にCPU85
aは、定着温度THMが所定値(ここでは180℃)以
下であるかチェックし(52)、越えている場合はPW
MパルスPWM3のデューテイを0%に指定して(5
3)、PWMパルス発生器85eからのPWM3の出力
を停止する。これにより、第3電源回路PC3のスイッ
チングトランジスタQがオフを維持し、定着ヒータ12
3Cへの通電が止まる。
【0094】定着温度THMが所定値(ここでは180
℃)以下であった場合は、DC電源装置80の交流入力
電流が該装置80の交流定格電流(実効値15A)とな
るように定着ヒータ123Cに通電するために、検出し
た瞬時電圧値V0を同じ位相での定格瞬時電圧値Vs相
当値AV0=Kv×V0に校正し(54)、その電圧に
おける入力電流の定格瞬時電流値Is相当値TI0=A
V0×Kiを算出してこれを瞬時電流目標値とする(5
5)。
【0095】この実施例では、DC電源装置80の交流
入力の定格電圧は100V(実効値)、定格電流は15
Aなので、その時の負荷抵抗(Vs/Is)は100/
15≒6.7Ωであり、その逆数Ki=Is/Vs=1
5/100=0.15としている。
【0096】次にCPU85aは、A/D変換器85i
のチャンネルNo.6の、交流入力電流の瞬時値I0を
あらわす、電流検出回路ISEN0の検出信号をA/D
変換して読込んでレジスタRI0に保存する(56)。
そして、瞬時電流目標値TI0に対する検出値I0の偏
差TI0−I0を算出して、これを0にするためのPW
MパルスPWM3のデューティ補正量G・(TI0−I
0)を算出して、その分の補正を現在設定しているデュ
ーティに加えた、 補正後デューティ=現PWM3のデューテイ+G・(T
I0−I0) を、PWM3のデューテイに指定する(58)。これに
より、PWMパルス発生器85eが第3電源回路PC3
のスイッチングトランジスタQに出力するPWM3が、
瞬時電圧値V0に対応する定格瞬時電圧値Vs(すなわ
ちAV0=Kv×V0)における定格瞬時電流値Is
(すなわちTI0=AV0×Ki=Ki×Kv×V0)
に、入力交流電流瞬時値I0を合致させるPWMデュー
テイとなり、I0=Ki・V0となる。すなわち、入力
交流電流(I0)が、入力交流電圧(V0)の波形に相
似の、定格電流値(15A)になる。
【0097】以上に説明したように、DSP85のCP
U85aは、定着温度を所定値180℃に保つために定
着ヒータ123Cに供給する負荷電流を制御する。この
制御には、AC電源からDC電源装置80への入力電流
が、許容されている定格電流以内(ここでは実効値15
A)となるように負荷電流(ここでは定着ヒータ)を制
御することも含んでいる。
【0098】この実施例では、主に定着ヒータ123C
の温度の応答性を向上するために、DC電源装置80に
許容される入力電流の範囲で最大の負荷電流を供給する
ようにしている。この負荷電流は、定着ヒータ123C
以外の負荷の付勢状態(例えば、プリント中、プリント
待機中など)により変動するため、入力電流I0を検出
しその範囲内で前記の負荷電流の制御をおこなってい
る。また、AC電源は一般に正弦波であるが、入力電流
I0が電源電圧の波形と相似となるように、電源電圧の
瞬時値V0を検出し、その電圧に対応した電流値となる
ように定電流制御を行なっている。また、AC電源の電
源電圧V0も同AC電源に接続される他の機器の有無な
どで変動するため、この変動によらず定格電流となるよ
うにしている。
【0099】図11に、AC電源の波形と対応させて描
いたDSP85のCPU85aによる制御シーケンスを
示す。図11に示す電源電圧はAC電源からDC電源装
置80への入力電圧波形であり、電圧は100V(実効
値)である。検出電圧は、第3電源回路PC3の分圧抵
抗R2に現われる電圧の波形である。パワーリレーRA
2がオンすると、検出電圧が発生する。DSP85のC
PU85aは、プリンタコントローラ60からPWM3
の出力を指示されているときに、前述の「定電流制御」
(33)に進入し、そこで定着温度THMが所定値(1
80℃)以下の間のみ、交流入力電流I0を定格電流値
Isとする負荷電流値制御すなわち定着ヒータ123C
への通電を行う。
【0100】ピーク電圧Peの検出は、定格電圧Vsに
対する検出電圧V0のずれ、すなわち入力交流電圧の変
動、にもかかわらず、定格電流を流すために検出し、ピ
ーク電圧Pe(入力交流電圧)が低いときには、その分
検出電圧V0を高く補正(AV0=Kv・V0)する。
このため、タイマTs割込み(TSI)の中で、まず、
ピーク電圧検出:nにて、全波整流された検出電圧V0
から、AC電源の一周期内(ここでは位相0から360
度)の正負極性のピーク電圧Vp:1pとVp:1mを
それぞれ検出し、その平均値をその周期のピーク電圧と
確定する。これをもとに次の半周期(ここでは位相36
0度から540度)で定電流制御:nを実行し、一つの
定電流制御が完了する。
【0101】次に残りの半周期(ここでは位相540度
から720度)は、前回検出したピーク電圧の後の方の
データVp:1mと、定電流制御:nの処理と併行して
検出したピーク電圧Vp:2Pの平均値を、前の一周期
(位相180度から540度)のピーク電圧として確定
し、定電流制御:n+1を実行する。以降、この繰り返
しで、ピーク電圧Peを決定している。
【0102】図12は、図11で説明した半周期内の定
電流制御のサンプリングタイミングを、模式的に示す。
目標入力電流は定格電流を絶対値で表わしてある。AC
電源の周波数は50Hzである。定電流制御はTs=5
0μS(20KHz)の周期で繰り返し実行している。
この処理の中では、そのときの入力電圧(交流瞬時電圧
V0)に応じた入力電流の目標値(瞬時電流目標値TI
0)を演算し、入力瞬時電流値I0がその目標値となる
ように、定着ヒータ123Cに供給する負荷電流を、ス
イッチングトランジスタQのPWM制御(パルス幅変調
制御)で制御している。
【0103】尚、目標値TI0は入力瞬時電圧V0をも
とに演算してるが、入力瞬時電圧V0は、変動する場合
があるため前の一周期で検出したピーク電圧Vpに対す
る定格電圧のピーク電圧Vpsの比Kvを用いて補正
(入力電圧の正規化)を行なっている。
【0104】図13は、図12のサンプリングタイミン
グを、時間軸をさらに拡大して示すものである。PWM
制御は、周期をTsに固定して、トランジスタオン時間
を制御していて、PWM周期Tsに対するオン時間の比
率であるデューティ(通電デューティ)を0から100
%まで可変するようにしている。すなわち図13に示す
PWM3信号の、パルスデューテイ〔高レベルHの区間
幅/パルス周期Ts〕×100%を、0から100%ま
で可変するようにしている。PWM3信号はPWMパル
ス発生器85eが発生し、第3電源回路PC3の駆動回
路DRIV3に与えられ、駆動回路DRIV3が、PW
M3信号の高レベルHの区間でスイッチングトランジス
タQをオンにし、低レベルLの区間でオフにする。した
がって、パルス電流が定着ヒータ123Cに流れその時
系列平均値が前記デューティに比例する。
【0105】
【発明の効果】交流瞬時電圧V0が正弦波の変化を示す
ものであると、交流瞬時電流I0が正弦波の変化を示す
ものとなり、交流入力電流の波形歪が低減する。AC電
源の電圧(Vp)が高いとか同時給電負荷数が少ないなど
の、1つの負荷(123C)に対する給電環境が恵まれている
時には、該負荷(123C)に対する給電電流値が自動的に高
くなる。例えば負荷が定着ヒータ(123C)の場合は、温度
上昇が早く、省エネルギーのための休止モードから画像
形成あるいはその準備のための作動モードへの復帰時の
画像形成可となるまでの遅れ時間が短くなり、また定温
度制御中では通電時の温度上昇が速いので、定着温度の
安定性が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の電源装置80を装備した
プリンタ100を含む複合機能複写機の外観を示す正面
図である。
【図2】 図1に示すプリンタ100の画像形成機構の
概要を示すブロック図である。
【図3】 図1に示す複写機の電気系統のシステム構成
を示すブロック図である。
【図4】 図3に示すDC電源装置80上の電源回路の
概要を示すブロック図である。
【図5】 図4に示す第1〜3電源回路PC1〜3の一
部の回路構成を示す電気回路図である。
【図6】 図5に示すDSP85の電気システムを示す
ブロック図である。
【図7】 (a)は、図4に示すDC電源装置80およ
びプリンタコントローラ60の、主電源スイッチSWap
が投入された直後の、複写機を起動する処理の概要を示
すフローチャートであり、(b)は、該起動を完了した
後の、プリンタコントローラ60の電源出力のオン/オ
フ制御を示すフローチャートである。
【図8】 図6に示すDSP85のCPU85aの、電
源回路制御の内容を示すフローチャートである。
【図9】 図6に示すDSP85のCPU85aの、T
s時限タイマのタイムオーバに応答する割込み処理の内
容を示すフローチャートである。
【図10】 図9に示す「定電流制御」(33)の内容
を示すフローチャートである。
【図11】 図4に示すDC電源装置80に供給される
交流電圧および装置80ないでそれを検出した電圧なら
びにCPU85aによるピーク電圧検出と定電流制御の
タイミングを示すタイムチャートである。
【図12】 図4に示すDC電源装置80に供給される
交流電圧および目標電流ならびに電圧および電流のサン
プリングタイミングを示すタイムチャートである。
【図13】 図6に示すDSP85が第3電源回路PC
3に与えるパルス信号PWM3,これに応答して第3電
源回路PC3が出力するヒータ電流、および、ヒータ電
流が流出することによる交流入力電流の変化、を示すタ
イムチャートである。
【符号の説明】
101:感光体ベルト 102,103:回動ローラ 104:帯電チャージャ 105:レーザ露光装置 106:カラー現像装置 107:クリーニングブレー
ド 109:中間転写ベルト 110−112:回動ローラ 113:バイアスローラ 114:転写ローラ 115:クリーニング装置 116:給紙台 117:給紙ローラ 118a,118b:搬送ロ
ーラ対 119a,119b:レジストローラ対 120:定着装置 121a,121b:排紙ロ
ーラ対 122:排紙スタック部
フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA01 DA12 EA12 EA15 ED25 ED30 ZA01 2H033 AA30 BA30 BB00 CA07 CA46 5H410 BB06 CC03 DD02 DD05 EA11 EA37 EB09 EB25 FF03 FF05 FF22 5H420 BB14 CC04 DD03 DD05 EA12 EA20 EA37 EA47 EB09 EB26 FF03 FF04 FF22 5H730 AA14 AS15 BB23 CC01 DD04 FD11 FD41 FF09 FG22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電力を受け、負荷に調整した電力を給
    電する方法において、 交流入力瞬時電圧値および交流入力瞬時電流値を検出
    し、 交流入力瞬時電圧値に比例し交流入力電圧の代表値に逆
    比例する目標瞬時電流値を生成し、 交流入力瞬時電流値が目標瞬時電流値に合致するよう
    に、負荷への給電電力を制御する、ことを特徴とする給
    電方法。
  2. 【請求項2】交流電力を受け、負荷に調整した電力を給
    電する方法において、 交流入力瞬時電圧値および交流入力瞬時電流値を検出
    し、 交流入力電圧の代表値に対する基準値の比,基準交流瞬
    時電圧に対する目標瞬時電流基準値の比および交流入力
    瞬時電圧値、に対応する目標瞬時電流値を生成し、 交流入力瞬時電流値が目標瞬時電流値に合致するよう
    に、負荷への給電電力を制御する、ことを特徴とする給
    電方法。
  3. 【請求項3】交流入力瞬時電圧値の時系列変化を追って
    ピーク値を検出しこれを前記交流入力電圧の代表値とす
    る、請求項1又は請求項2記載の給電方法。
  4. 【請求項4】給電制御信号に対応して負荷への給電電力
    を調整する通電調整手段を含み、交流電力を受けて負荷
    に調整した電力を給電する電源装置において、 交流入力の電圧瞬時値を検出する手段;該交流入力の電
    流瞬時値を検出する手段;交流入力電圧の代表値を検出
    する手段;該代表値に逆比例し電圧瞬時値に比例する電
    流目標値を決定する手段;および、前記通電調整手段に
    与える給電制御信号を、電流目標値に対する電流瞬時値
    の偏差に対応して、該偏差を少なくするものに変更する
    給電制御手段;を備えることを特徴とする電源装置。
  5. 【請求項5】オペレータの指示を入力する手段および制
    御手段を有し、画像信号に対応した顕像を用紙上に形成
    する顕像形成装置;および、該顕像形成装置の複数の電
    気負荷への給電電力を調整する複数の通電調整手段を含
    み、交流電力を受けて負荷に調整した電力を給電する電
    源装置であって、 交流入力の電圧瞬時値を検出する手段,該交流入力の電
    流瞬時値を検出する手段,該交流入力電圧の代表値を検
    出する手段,該代表値に逆比例し電圧瞬時値に比例する
    電流目標値を決定する手段、および、前記通電調整手段
    の少なくとも1つに与える給電制御信号を、電流目標値
    に対する電流瞬時値の偏差に対応して、該偏差を少なく
    するものに変更する給電制御手段(85)、を含む電源装
    置;を備える画像形成装置。
  6. 【請求項6】前記給電制御信号はPWMパルスであって
    それが与えられる通電調整手段は、定着ヒータに通電す
    るスイッチング手段であり;前記給電制御手段は、前記
    顕像形成装置の温度センサが検出した定着温度が設定値
    以下のときに前記PWMパルスのデューティを、前記偏
    差を少なくするものに変更し、定着温度が設定値を越え
    るときには、定着ヒータの通電電流値をゼロを含む低値
    に制限する;請求項5記載の画像形成装置。
JP2001133982A 2001-05-01 2001-05-01 給電方法,電源装置および画像形成装置 Expired - Fee Related JP4919541B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001133982A JP4919541B2 (ja) 2001-05-01 2001-05-01 給電方法,電源装置および画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001133982A JP4919541B2 (ja) 2001-05-01 2001-05-01 給電方法,電源装置および画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002328731A true JP2002328731A (ja) 2002-11-15
JP4919541B2 JP4919541B2 (ja) 2012-04-18

Family

ID=18981749

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001133982A Expired - Fee Related JP4919541B2 (ja) 2001-05-01 2001-05-01 給電方法,電源装置および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4919541B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005185045A (ja) * 2003-12-22 2005-07-07 Fuji Xerox Co Ltd デジタル制御電源装置およびその制御方法
CN100429585C (zh) * 2004-12-08 2008-10-29 京瓷美达株式会社 图像形成装置及其控制方法
JP2009192869A (ja) * 2008-02-15 2009-08-27 Kyocera Mita Corp 画像形成装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05297965A (ja) * 1992-04-16 1993-11-12 Fuji Electric Co Ltd 高力率形コンバータの電流制限回路
JPH08123558A (ja) * 1994-10-20 1996-05-17 Hinode Hightech:Kk 定電力制御装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05297965A (ja) * 1992-04-16 1993-11-12 Fuji Electric Co Ltd 高力率形コンバータの電流制限回路
JPH08123558A (ja) * 1994-10-20 1996-05-17 Hinode Hightech:Kk 定電力制御装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005185045A (ja) * 2003-12-22 2005-07-07 Fuji Xerox Co Ltd デジタル制御電源装置およびその制御方法
CN100429585C (zh) * 2004-12-08 2008-10-29 京瓷美达株式会社 图像形成装置及其控制方法
JP2009192869A (ja) * 2008-02-15 2009-08-27 Kyocera Mita Corp 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4919541B2 (ja) 2012-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4308562B2 (ja) 画像形成装置
US9122224B2 (en) Image forming apparatus and power supply device
US8823973B2 (en) Image forming apparatus for starting a preparation operation without receiving information about an accessory device
JP2019004541A5 (ja)
US8649698B2 (en) Image forming apparatus controlling power to a heating unit forming a fixing nip portion with a pressure roller through which a recording sheet is conveyed to fix a toner image thereon
JP4336318B2 (ja) 電子機器及び画像形成装置
JP4812180B2 (ja) 画像形成装置
JP4721249B2 (ja) 電源装置および画像形成装置
JP2008203880A (ja) 画像形成装置
JP4919541B2 (ja) 給電方法,電源装置および画像形成装置
JP2005257831A (ja) 画像形成装置
JP2002354802A (ja) 電源の省電力制御方法,電源装置および画像形成装置
JP2006209142A (ja) 画像形成装置および画像形成装置の制御方法
JP4341945B2 (ja) ゼロクロス検出方法,電源装置および画像形成装置
US8620205B2 (en) Image formation apparatus, image formation system, and output control method
JP2003345171A (ja) 定着温度制御方法,定着装置および画像形成装置
JP4363557B2 (ja) 電源装置および画像形成装置
JP2004233745A (ja) 定着ヒータ制御装置及び画像形成装置
JP2002345148A (ja) 電源装置及び画像形成装置
JP2005031242A (ja) 画像形成装置
JP4994721B2 (ja) 画像形成装置
JP4293568B2 (ja) 画像形成装置
JP5311893B2 (ja) 画像形成装置
US9723166B2 (en) Image forming system
JP2011188625A (ja) 電源装置、それを用いた画像形成装置、電源装置の制御方法、及び電源装置の制御プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080403

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100916

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110704

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110830

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120130

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120131

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150210

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees