JP2002327976A - 空気調和システムの制御方法 - Google Patents

空気調和システムの制御方法

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JP2002327976A
JP2002327976A JP2001130855A JP2001130855A JP2002327976A JP 2002327976 A JP2002327976 A JP 2002327976A JP 2001130855 A JP2001130855 A JP 2001130855A JP 2001130855 A JP2001130855 A JP 2001130855A JP 2002327976 A JP2002327976 A JP 2002327976A
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air
defrosting operation
air conditioner
conditioning system
service time
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Toshihiro Uno
俊博 宇野
Masashi Aoyanagi
正志 青柳
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Denso Aircool Corp
Original Assignee
Denso Aircool Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣接する空気調和装置が同時に除霜運転を開
始しない空気調和システムの制御方法を提供する。 【解決手段】 配置された順番にアドレスが付された空
調機3の最初の除霜運転を開始するまでのサービス時間
S1およびS2を、アドレスの偶数および奇数により異
なる値に設定する。この空気調和システムでは、アドレ
スの偶数および奇数で除霜運転の開始時間がずれるの
で、隣り合う空調機3が同時に除霜運転を開始すること
を防止で、複数の空調機3が局部的に集中して除霜運転
に入り暖房効果が著しく低下するのを回避できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、霜取り(除霜)運
転する空気調和装置および空気調和システムに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】会議室などの空間を冷暖房するために、
壁などに沿って複数の空気調和装置を並べて配置し、空
調する空間の温度分布をできるだけ均一にして、快適な
環境を提供する空気調和システムが知られている。空気
調和装置としては効率良く冷暖房することができるヒー
トポンプ式が多く採用されており、さらに、各々の空気
調和装置が独立して動作可能なように室外コイルおよび
室内コイルなどを含めた冷媒回路が一体となったスルー
ザウォールエアコンシステムが多く採用されている。こ
のシステムの空気調和装置では、壁に設けられた開口を
介して外気を取り入れて室外コイルから吸排熱できるよ
うになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ヒートポンプ式の空気
調和装置を用いて暖房運転する場合、室外コイルに付着
した霜を取るために定期的にあるいは所定の条件が整っ
たときに除霜運転が行われる。したがって、上記のよう
に複数の空気調和装置が並べて配置された空気調和シス
テムでは、何台かの空気調和装置が同時に除霜運転に入
る可能性が高く、一時的に暖房能力が不足する可能性が
ある。
【0004】これに対して、特開昭52−153270
号および特開昭56−25631号においては、複数の
空気調和装置のうち所定数以上が同時に除霜運転(デフ
ロスト運転)しないように制御することにより、暖房能
力が低下することを防止するようにしている。
【0005】しかしながら、これらの手法では、空調す
る空間のある部分に配置された複数の空気調和装置が同
時に除霜運転を開始する可能性がある。その場合は、そ
の部分で集中的に暖房能力が低下するので、快適な暖房
フィーリングは得られ難い。一方、除霜運転に入る空気
調和装置の数を1つなどに限定することにより暖房能力
の低下を防止することができるが、空気調和装置の数が
多いと所望の時間内に全ての空気調和装置の除霜運転が
終了せず、空気調和システム全体の暖房能力が低下する
ことになる。
【0006】これに対し、特開昭62−131135号
では、複数の空気調和装置を予め設定された台数で区分
し、その区分内において最大1台の空気調和装置のみが
除霜運転に入るようにして、室温が急激に低下すること
を防止すると共に不当に着霜量が増加することを防止し
ている。しかしながら、この手法では、複数の空気調和
装置を予め区分する手続きが必要であり、暖房能力の低
下を防止するために区分に含まれる台数が多くなると着
霜量が多くなってシステム全体の暖房能力が低下する要
因となる。
【0007】このように、除霜運転を行う際に暖房能力
が極端に低下することを防止する幾つかの手法が開示さ
れているが、いずれの手法でも部分的に暖房能力が大幅
に低下するのを防止しようとすると、除霜運転する台数
を極端に制限することになるため、全ての空気調和装置
の除霜運転が終了するのが遅くなってしまい、結果とし
て空気調和システムの能力を低下させてしまうものとな
っている。さらに、複数の空気調和装置を一括して制御
しないと除霜運転に入る空気調和装置の数を制限するこ
とができないシステムであり、空気調和システムの制御
も複雑になる。
【0008】そこで、本発明においては、複数の空気調
和装置を並べて配置した空気調和システムにおいて、部
分的に暖房能力が大幅に低下するのを防止しながら、複
数の空気調和装置が除霜運転することができる空気調和
システムおよびその制御方法を提供することを目的とし
ている。そして、室温の快適性を損なうほど低下させず
に、効率よく除霜でき、暖房能力の低下を防止すること
ができる空気調和システムを提供することを目的として
いる。さらに、簡易な構成の制御方法により、部分的に
暖房能力を大幅に低下することなく、空気調和装置を除
霜運転することができる空気調和装置およびその制御方
法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、複数の空気調和装置が同時に運転を開始した際
に、隣接された空気調和装置が最初に除霜運転を行うタ
イミングが重ならないようにしている。すなわち、本発
明の、各々が個別に除霜運転を行うことができ、隣り合
うように配置された複数の空気調和装置を有する空気調
和装置システムの制御方法は、各々の空気調和装置が暖
房運転を開始した後に最初の除霜運転を開始するまでの
最初のサービス時間を、隣り合う空気調和装置で異なる
値に設定する初期工程を有する。このため、本発明の空
気調和システムは、各々が個別に除霜運転を行うことが
でき、隣り合うように配置された複数の空気調和装置
と、各々の空気調和装置に対し、暖房運転を開始した後
に最初の除霜運転を開始するまでの最初のサービス時間
を、隣り合う空気調和装置で異なる値に設定する制御が
可能な制御装置を有する。
【0010】本発明の空調調和システムおよびその制御
方法では、隣り合う空気調和装置の最初のサービス時間
が異なるので、隣り合う空気調和装置が除霜運転を行う
タイミングは異なる。その後は、隣り合う空気調和装置
の運転条件は同じになるので、サービス時間はほぼ同一
になり、結果として、除霜運転を行うタイミングは隣り
合う空気調和装置で常にずれることになり、一致しな
い。このため、隣り合う空気調和装置が同時に除霜運転
を開始することを回避でき、隣り合う空気調和装置のい
ずれか一方が暖房運転を行うことになるので、部分的に
暖房能力が大幅に低下することがない。したがって、空
気調和システムを構成する空気調和装置が局部的に集中
して除霜運転に入ることを防止でき、快適性を損なうほ
ど室温を低下させずに効率良く除霜できる。その一方
で、複数の空気調和装置が同時に除霜運転に入ることが
できるので、除霜運転がいたずらに延期されることはな
く、空気調和システムの全体の暖房能力の低下を防止す
ることができる。
【0011】そして、本発明の空気調和システムおよび
その制御方法では、運転開始直後の最初のサービス時間
さえ異なるように各々の空気調和装置を制御すれば良
く、その後は空気調和装置に対して特別な制御は不要で
ある。したがって、制御内容としては非常に簡易であ
り、制御装置が複雑になったり、コストを上昇する要因
とならず、その一方で、上記のように、結果として隣接
する空気調和装置が同時に除霜運転に入ることを防止で
き、快適な暖房環境を提供する空気調和システムを提供
できる。
【0012】また、本発明の空気調和システムおよびそ
の制御方法では、複数台の空気調和装置をグループ化し
て制御する煩わしさは無く、複数の空気調和装置を備え
た空気調和システムの構築が簡単となり、制御可能な空
気調和装置の台数もほぼ無限になる。
【0013】隣接する空気調和装置の最初のサービス時
間を管理するために複数の空気調和装置を一元管理する
中央制御装置を設け、この中央制御装置で上述した制御
を行うようにすることも可能である。さらには、複数の
空気調和装置に対し、それらが配置された順番にアドレ
スを付しておき、初期工程では、そのアドレスに基づ
き、異なる値の第1のサービス時間および第2のサービ
ス時間を交互に設定することも可能である。アドレスを
用いると隣接している空気調和装置が最初の除霜運転を
開始するタイミングを簡単に調整することが可能であ
り、例えばアドレスが偶数か奇数かで管理し制御するこ
とができる。そして、第2のサービス時間は、第1のサ
ービス時間に除霜運転を行う時間を加算した時間と同
じ、または長く設定することで、上述したように、最初
から隣り合う空気調和装置が除霜運転を開始するタイミ
ングが重ならないようにすることができ、その後も、隣
り合う空気調和装置が同時に除霜運転に入らないように
することができる。
【0014】さらに、アドレスを付すことにより、個々
の空気調和装置で最初のサービス時間を制御することが
可能となり、中央制御装置を省くことも可能である。す
なわち、個々の空気調和装置に、暖房運転を開始した後
に最初の除霜運転を開始するまでの最初のサービス時間
を、自己のアドレスに基づき異なる値に設定する工程を
備えた制御方法を実行可能な制御装置を設けることによ
り、分散型の空気調和システムで上述した本発明の制御
方法および空気調和システムを実現できる。そして、こ
の制御方法は、暖房運転を開始した後に、最初の除霜運
転を開始するまでの最初のサービス時間を自己のアドレ
スに基づき異なる値に設定する処理を実行するための命
令を有する制御プログラムとして、ROMなどの適当な
記録媒体に記録して提出することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照してさらに説明
する。図1に、本発明の実施の形態に係る空気調和シス
テムの概要を示してある。本例の空気調和システム1
は、会議室などの空間7の温度および湿度などの環境を
制御可能なシステムである。このため、空間7を囲む壁
8に沿って複数の空気調和装置(以下、空調機)3が、
本例では13台が、適当な間隔を開けて順番に配置さ
れ、この共通のスペース7を空気調和(冷暖房)できる
ようになっている。また、最初の空調機3には、これら
複数の空調機3を一元管理する中央制御装置11が接続
されている。
【0016】本例の空調機3は、図2に概要を示すよう
に、ほぼ方形なハウジング4に一対の室外機5と室内機
6を含む冷媒サイクルが収納されているヒートポンプ方
式の空調機である。室外機5の側では、ファン5aによ
り室外から壁8を通して外気を取り入れ、室外コイル5
bを通して吸排熱した後、室外に排気される。一方、室
内機6の側では、ハウジング4の下方からファン6aに
より室内の空気を吸気し、室内コイル6bにより温度調
節した後、上方のぺリカウンタ6cから室内へ放出さ
れ、室内の空気調和が行われる。各々の空調機3のハウ
ジング4には室外コイル5bの状態を判断可能なセンサ
5cと制御装置10、さらには、コンデンサ6dおよび
冷媒サイクルを構成するためのその他の機器が全て収納
されている。この本例の空調機3は、スルーザウォール
タイプのパッケージエアコンと称されるタイプの空気調
和装置である。そして、本例の空調機3は、個別に除霜
運転を行うことができる装置であり、センサ5cが状態
を感知して除霜運転が必要となると、制御装置10によ
ってリバースサイクル方式で除霜運転が個々の空調機3
ごとに行われる。
【0017】本例の空気調和システム1においては、図
1に示すように、壁8に沿って並んだ各々の空調機3に
対し、時計回りに隣り合った順番に昇順に(0)から
(13)までのアドレスが付され、上述したようにネッ
トワーク9が接続されている。端のアドレス(0)が付
される空調機3には、空調システム1を起動および停止
する機能を備えた中央制御装置11が接続されており、
さらに、各々の空調機3は制御装置10を備えている。
したがって、中央制御装置11で空調システム1を起動
すると、起動指示がネットワーク9を介して各々の空調
機3の制御装置10に伝達され、各々の空調機3が起動
する。
【0018】図3に、この制御装置10の概要をブロッ
ク図により示してある。本例の制御装置10は、自己の
アドレスが設定されるアドレス設定部21と、ネットワ
ーク9に接続してスタート信号φdを受信可能な通信部
26と、空調機3の暖房運転および除霜運転の時間を管
理するタイマ28と、コイル5aの温度などをセンシン
グして除霜運転が必要か否かの情報を取得するセンサ5
cと、タイマ28およびセンサ5cなどの情報に基づき
暖房運転や除霜運転を制御する除霜制御部25とを備え
ている。
【0019】除霜制御部25は、第1のサービス時間S
1と、これより長い第2のサービス時間S2とを備えて
おり、アドレス設定部21に設定されたアドレスに応じ
ていずれか一方がスタート直後のサービス時間として採
用される。本例では、アドレスが配置された順番に付さ
れているので、アドレスの奇数および偶数により第1の
サービス時間S1および第2のサービス時間S2とが選
択される。そして、各々の空調機3で選択されたサービ
ス時間S1またはS2がタイマ28でカウントされ、そ
の後、最初の除霜運転を開始する。したがって、隣接す
る空調機3では、サービス時間S1が終了して除霜運転
を開始する空調機3と、サービス時間S2が終了して除
霜運転を開始する空調機3との組み合わせになるので、
隣り合う空調機3が同時に除霜運転を開始することはな
い。除霜運転が終了すると、第1または第2のサービス
時間S1およびS2のうち、通常採用されるサービス時
間が選択され、以降ではそのサービス時間に基づき暖房
運転と除霜運転が主に制御される。したがって、2回目
以降は、隣り合う空調機3はほぼ同じ時間だけ暖房運転
を行うので、2回目以降の除霜運転も隣り合う空調機3
は交互に開始することになり、隣り合う空調機3が同時
に除霜運転を開始することを防止できる。
【0020】第1および第2のサービス時間S1および
S2のいずれを通常のサービス時間にしても良いが、除
霜運転に入るタイミングが、通常サービス時間より延長
されると暖房能力の低下に繋がる可能性がある。したが
って、サービス時間の長い方、すなわち、本例では第2
のサービス時間S2を通常のサービス時間とし、第1の
サービス時間S1は、通常のサービス時間より短いもの
を採用することが望ましい。そして、除霜運転が重なら
ないように、第1のサービス時間S1は、第2のサービ
ス時間S2から少なくとも除霜運転の時間を引いた時間
あるいはそれより短い時間に設定される。
【0021】図4にアドレスが奇数と偶数の空調機3の
初回の運転状況を示してある。たとえば、奇数のアドレ
スの空調機3には、短い第1のサービス時間S1が設定
され、偶数のアドレスの空調機3には、長い第2のサー
ビス時間S2が設定されるものとする。もちろん、逆で
あっても問題ない。図4(a)は偶数のアドレスの空調
機3の室外コイル5bの温度変化を示し、図4(b)は
奇数のアドレスの空調機3の室外コイル5bの温度変化
を示してある。また、図4(c)は偶数アドレスの空調
機3の制御サイクルを示し、図4(d)は奇数アドレス
の空調機3の制御サイクルを示してある。
【0022】空調システム1を時刻t0にスタートする
と、偶数および奇数アドレスの空調機3は、暖房運転を
開始する。このため、各々の空調機3の室外コイル5b
の温度は図4(a)および図4(b)に一点破線71で
示すように徐々に低下する。奇数アドレスの空調機3で
は、第1のサービス時間S1、本例では45分がセット
されており、時刻t0から時間S1後の時刻t1より前
に室外コイル温度が斜線で示された除霜条件となる温度
領域に達しているので、時刻t1に除霜運転を開始す
る。一方、偶数アドレスの空調機3では、第2のサービ
ス時間S2、本例では60分がセットされているので、
時刻t1では暖房運転を継続する。
【0023】本例の空調機3では、除霜時間S3が略1
4分程度であり、奇数アドレスの空調機3では、時刻t
1から時間S3後の時刻t2、本例では時刻t0から5
9分後に除霜運転を止めて暖房運転を再開する。一方、
偶数アドレスの空調機3では、サービス時間S2が60
分にセットされているので、時刻t2でも暖房運転を行
っている。そして、時刻t2から本例では1分後の時刻
t3に、第2のサービス時間S2がアップするので、偶
数アドレスの空調機3は除霜運転を開始する。このと
き、奇数アドレスの空調機3は暖房運転を継続してい
る。
【0024】奇数アドレスの空調機3も、2回目以降の
サービス時間は第2のサービス時間S2がセットされ
る。このため、2回目以降では、奇数および偶数アドレ
スの空調機3は、同じサービス時間で暖房および除霜を
繰り返す。したがって、偶数アドレスの空調機3が暖房
運転を再開した時刻t4から奇数アドレスの空調機3の
サービス時間(第2のサービス時間)がアップする時刻
t5の間は、奇数および偶数アドレスの空調機3が暖房
運転を行う。時刻t5から時刻t6までは奇数アドレス
の空調機3が除霜運転を行う。その後、時刻t7から偶
数アドレスの空調機3が除霜運転を行う。以降において
は、このサイクルを繰り返す。したがって、本例の空調
システム1では、奇数および偶数アドレスの空調機3、
すなわち隣り合う空調機3が同時に除霜運転を行うこと
はなく、隣接する空調機3の少なくともいずれかは暖房
運転を行うようになる。
【0025】図5に、本例の空気調和装置3の制御装置
10における除霜運転の処理、すなわち除霜制御部25
における処理をフローチャートにより示してある。先
ず、ステップ71で、ネットワーク9などを介してスタ
ートすると、1回目の除霜運転となるか否かを確認し、
1回目であればステップ72で、アドレス設定部21に
付された自己のアドレスが奇数か偶数かを判断する。ア
ドレスが奇数であればサービス時間として第1のサービ
ス時間S1(45分)が採用される。ステップ73で、
センサ5cによりコイル5bの温度が除霜条件になると
第1のサービス時間S1の45分以内であるかを判断
し、45分以内であれば、ステップ74で、運転開始か
ら45分になるのを待って除霜運転を開始する。一方、
2回目の除霜運転に相当する場合、あるいは偶数アドレ
スの場合は、ステップ71および72で判断され、ステ
ップ78において、サービス時間として第2のサービス
時間S2(60分)が選択される。
【0026】このように、本例の空気調和システム1で
は、暖房運転を行う時間(サービス時間)は除霜運転を
開始するタイミングとしてタイマ28で管理し、隣り合
う空調機3が同時に除霜運転を開始するようになること
を未然に防止することができる。
【0027】一方で、空調機3が稼動する条件(外気温
度など)によっては、第1のサービス時間S1では除霜
を行う温度までコイル温度が低下しない可能性がある。
このような状況でも通常どおりに除霜運転を行ってしま
うことも可能であるが、本例の空調機3の制御では、例
外的な制御プロセスとして、ステップ73で、コイル温
度が低下して除霜条件が成立したときに、第1のサービ
ス時間S1である45分を経過していると除霜運転を直
ぐには開始しない。そして、ステップ75で除霜条件が
成立したのが60分以内であれば、ステップ76で、偶
数アドレスの空調機3と除霜運転が重ならないように、
奇数アドレスの空調機3は所定時間、待機してから除霜
運転を開始する。すなわち、図6(a)および(b)に
示すように、奇数アドレスの空調機3が運転を開始して
から45分後(時刻t1)以降で偶数アドレスの空調機
3が除霜運転を開始する60分後(時刻t3)以内に除
霜運転を開始すると、偶数アドレスの空調機3と除霜運
転が重なる。したがって、このケースでは、偶数アドレ
スの空調機3の除霜運転が終了するであろう75分後
(時刻t11)まで待機してから除霜運転を開始する。
これにより、偶数アドレスの空調機3と除霜運転が重な
るのを防止でき、さらに、その後、60分づつ運転を行
うと、奇数アドレスと偶数アドレスの空調機3が同時に
除霜運転を行うことを防止できる。
【0028】さらに、ステップ75で、除霜条件が成立
したのが60分以降であれば、ステップ77で、除霜条
件が成立してから15分経過した後から除霜運転を開始
する。すなわち、図7(a)および(b)に示すよう
に、偶数アドレスの空調機3が除霜運転を開始する60
分(時刻t3)以降であると、奇数アドレスの空調機3
が除霜条件が成立した直後に除霜運転を開始すると偶数
アドレスの空調機3の除霜運転と重なる可能性がある。
これに対し、除霜運転期間である15分が経過した時刻
t12から奇数アドレスの空調機3が除霜運転を開始す
れば偶数アドレスの空調機3の除霜運転と重なる可能性
はなくなる。このような例外的な場合にも対処できる処
理を設けておくことにより、外気温度が高かったり、夕
方になって急に冷え込んだりしたときであっても、奇数
アドレスの空調機3と偶数アドレスの空調機3とが同時
に除霜運転を行うことを防止することができる。
【0029】このような制御は、上述したアドレスによ
り第1のサービス時間と第2のサービス時間を設定する
処理などを実行可能な命令を有するプログラムとしてR
OMなどの適当な記録媒体に記録して提供することが可
能であり、制御装置10を構成するCPUあるいはマイ
クロコンピュータにより実行することにより上記の制御
を実現できる。また、中央制御装置11に上記のような
制御を実行するプログラムをインストールしてネットワ
ーク経由で各々の空調機3を制御しても良い。また、中
央制御装置11で管理する場合は、空調機3の配置が何
らかのデータで与えられれば、アドレスを参照しなくて
も上記と同様の制御が可能である。
【0030】このように、本例の空気調和システム1に
おいては、空調機3のアドレスに基づき、最初のサービ
ス時間を異なる値にセットし、最初に除霜運転を始める
時刻が隣接する空調機3では異なるようにしている。し
たがって、初回のサービス時間をアドレスの奇数および
偶数で変えるという極めて簡易な制御により、それ以降
においても、隣り合う空調機3が同時に除霜運転を開始
するようになることを未然に防止することができる。こ
のため、本例の空調システム1では、隣り合う空気機3
の少なくともいずれか一方は暖房運転を行うことになる
ので、部分的に暖房能力が大幅に低下することがない。
さらに、この条件を満足すれば、部分的に暖房能力を大
幅に低下させることなく複数の空気機が除霜運転に実行
できるので、除霜運転を適当なタイミングで実行するこ
とが可能である。したがって、空気調和システム1の全
体の暖房能力が低下してしまうことを防止できる。この
ため、快適性を損なうほど室温を低下させずに効率よく
除霜でき、全体の暖房能力の低下を防止することも可能
である。
【0031】さらに、アドレスの偶数および奇数で各々
の空調機3自身が最初のサービス時間を適切に設定する
ことが可能であり、隣接する空調機3の稼動状況を確認
しなくても同時には除霜運転を開始しない空調システム
1を構築できる。したがって、空調システム1を構成す
る空調機3が何台になっても、それらに適切なアドレス
を付すだけで部分的な暖房効果が極端に減ることなくシ
ステム全体の暖房能力を適切に維持できる空調システム
1を簡単に構築できる。さらに、ネットワークを介して
授受するデータは空調機3をスタートする程度の情報で
よく、除霜運転に関する情報が不要なので、ネットワー
クで交換する情報量を削減でき、それに伴う制御も削減
することができる。したがって、本発明により、隣り合
う空調機のいずれか一方は暖房を行う空調システムを極
めて低コストで構築することが可能となる。
【0032】なお、本発明において、アドレスの偶数お
よび奇数で最初に除霜運転に入るまでの暖房時間を変え
ているが、3種類のサービス時間を用意して、アドレス
を3で割った余りの数によってそれらを設定することも
可能であり、同様に、4種類以上のサービス時間を用意
しておくことも可能である。そして、偶数奇数以外のこ
れらの方法でも、隣り合う空調機が同時に除霜運転を開
始することを防止できる。しかしながら、偶数奇数とい
う最も簡易な割付であっても、隣接する一方の空調装置
3は常に暖房運転を行うので、区画あるいはゾーンで一
律に除霜運転が始まって暖房効果が損なわれることを防
止できる。また、区画分けするような手間のかかる作業
も防止することができる。
【0033】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の空気調
和システムおよびその制御方法においては、最初のサー
ビス時間を隣接する空気調和装置で変えることにより、
隣接する空気調和装置が同時に除霜運転を開始するのを
防止し、隣接する空気調和装置の少なくとも一方は暖房
運転を行う空調システムを提供している。したがって、
本発明により、最初のサービス時間をアドレスなどに基
づき隣接する空気調和装置と異なるように管理するだけ
で、除霜情報を交換する必要なく、結果的に隣り合う2
台が同時に除霜運転を開始しない空気調和システムを構
築できる。このため、本発明の空気調和システムでは、
複数の空気調和装置がカバーする領域の暖房能力が大幅
に低下することはなく、その一方で、隣り合う2台が同
時に除霜運転を開始しなければ、部分的な暖房能力を大
幅に低下させることなく、複数の空気調和装置が除霜運
転を行うことができる。このため、各々の空気調和装置
の除霜運転を適当なタイミング実行することが可能であ
り、空気調和システム全体の暖房能力が低下してしまう
ことを未然に防止できる。
【0034】したがって、本発明の空調システムおよび
空気調和装置およびそれらの制御方法により、簡単な構
成の制御方法でありながら、快適性を損なうほど室温を
低下させずに効率よく除霜でき、全体の暖房能力の低下
を防止することができる空気調和システムおよびその制
御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気調和システムの概要を示す図であ
る。
【図2】図1に示す空調機の概要を示す図である。
【図3】図1に示す空気調和システムの制御装置の機能
を示すブロック図である。
【図4】図4(a)および(b)は、偶数および奇数ア
ドレスの空調機のコイルの温度変化を示す図あり、図4
(c)および(d)は、偶数および奇数アドレスの空調
機において暖房運転および除霜運転が繰り返される様子
を模式的に示す図である。
【図5】図2に示す空調機において暖房運転および除霜
運転する処理を示すフローチャートである。
【図6】図6(a)および(b)は、図5のステップ7
6における偶数および奇数アドレスの空調機のコイルの
温度変化を示す図である。
【図7】図7(a)および(b)は、図5のステップ7
7における偶数および奇数アドレスの空調機のコイルの
温度変化を示す図である。
【符号の説明】
1 空気調和システム 3 空気調和装置 5c センサ 9 ネットワーク 10 制御装置、11 中央制御装置 21 アドレス設定部 25 除霜制御部 26 通信部 28 タイマ S1 暖房時間(第2のサービス時間) S2 暖房時間(第1のサービス時間) S3 除霜時間

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々が個別に除霜運転を行うことがで
    き、隣り合うように配置された複数の空気調和装置を有
    する空気調和システムの制御方法であって、 各々の前記空気調和装置が暖房運転を開始した後に最初
    の除霜運転を開始するまでの最初のサービス時間を、隣
    り合う前記空気調和装置で異なる値に設定する初期工程
    を有する空気調和システムの制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記複数の空気調和
    装置には配置された順番にアドレスが付されており、 前記初期工程では、そのアドレスに基づき第1および第
    2の前記サービス時間が交互に設定される空気調和シス
    テムの制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記初期工程では、
    隣り合う前記空気調和装置に第1および第2の前記サー
    ビス時間が交互に設定され、前記第2のサービス時間
    は、前記第1のサービス時間に前記除霜運転を行う時間
    を加算した時間と同じまたは長い空気調和システムの制
    御方法。
  4. 【請求項4】 各々が個別に除霜運転を行うことがで
    き、隣り合うように配置された複数の空気調和装置と、 各々の前記空気調和装置に対し、暖房運転を開始した後
    に最初の除霜運転を開始するまでの最初のサービス時間
    を、隣り合う前記空気調和装置で異なる値に設定する制
    御が可能な制御装置とを有する空気調和システム。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記複数の空気調和
    装置を一元管理する中央制御装置を有し、この中央制御
    装置が前記制御装置を備えている空気調和システム。
  6. 【請求項6】 請求項4において、前記各々の空気調和
    装置は、隣り合った順番にアドレスが付されており、 前記制御装置は、前記空気調和装置に付されている前記
    アドレスにより前記最初のサービス時間として異なる値
    を設定する空気調和システム。
  7. 【請求項7】 個別に除霜運転を行うことができる空気
    調和装置の制御方法であって、 暖房運転を開始した後に最初の除霜運転を開始するまで
    の最初のサービス時間を自己のアドレスに基づき異なる
    値に設定する工程を有する空気調和装置の制御方法。
  8. 【請求項8】 個別に除霜運転を行うことができる空気
    調和装置であって、 暖房運転を開始した後に最初の除霜運転を開始するまで
    の最初のサービス時間を自己のアドレスに基づき異なる
    値に設定する制御装置を有する空気調和装置。
  9. 【請求項9】 個別に除霜運転を行うことができる空気
    調和装置の制御プログラムであって、 暖房運転を開始した後に最初の除霜運転を開始するまで
    の最初のサービス時間を自己のアドレスに基づき異なる
    値に設定する処理を実行可能な命令を有する制御プログ
    ラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020111200A1 (ja) * 2018-11-29 2020-06-04 東芝キヤリア株式会社 空気調和装置
JP2020186844A (ja) * 2019-05-13 2020-11-19 三菱電機株式会社 空調制御装置、室内機、空調制御システム、空調制御方法、及び、プログラム

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