JP2002327891A - 多層コーティングチューブおよびその製造方法 - Google Patents
多層コーティングチューブおよびその製造方法Info
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- F16L58/02—Protection of pipes or pipe fittings against corrosion or incrustation by means of internal or external coatings
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- F16L58/08—Coatings characterised by the materials used by metal
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- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 塗膜への水の浸透を完全に遮断することがで
きるとともに、塗膜密着性を高め、耐食性、耐薬品性を
大幅に強化する。 【解決手段】 金属材質の素管2の外周面にメッキ層4
を形成し、このメッキ層4の上に化成処理として難溶性
クロムフリー塗布型化成処理による被膜5を形成し、ま
たはプライマーコート層6とトップコート層8の間に少
なくとも1層以上の中間コート層7a、7bを形成す
る。
きるとともに、塗膜密着性を高め、耐食性、耐薬品性を
大幅に強化する。 【解決手段】 金属材質の素管2の外周面にメッキ層4
を形成し、このメッキ層4の上に化成処理として難溶性
クロムフリー塗布型化成処理による被膜5を形成し、ま
たはプライマーコート層6とトップコート層8の間に少
なくとも1層以上の中間コート層7a、7bを形成す
る。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の燃料用配
管等に使用される多層コーティングチューブおよびその
製造方法に関する。
管等に使用される多層コーティングチューブおよびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の燃料用配管やブレーキ系統の油
空圧配管に用いられる金属製チューブの表面には、メッ
キ層や特殊なコーティング層が幾重にも重ねられてお
り、これらのコーティング層によって、チューブそのも
のの材質に不足する耐食性や耐熱性ど、種々の機械的性
質を強化している。
空圧配管に用いられる金属製チューブの表面には、メッ
キ層や特殊なコーティング層が幾重にも重ねられてお
り、これらのコーティング層によって、チューブそのも
のの材質に不足する耐食性や耐熱性ど、種々の機械的性
質を強化している。
【0003】自動車の燃料用配管やブレーキ用の油空圧
配管に用いられる金属製チューブでは、錆を生じ難く
し、また、ガソリンやオイル類に対して劣化しないよう
にする必要性が高い。従来から、耐食性や耐薬品性を強
化するために、金属製チューブの表面には亜鉛メッキ層
に重ねた高分子樹脂の塗膜層などで多重のコーティング
層を形成している。
配管に用いられる金属製チューブでは、錆を生じ難く
し、また、ガソリンやオイル類に対して劣化しないよう
にする必要性が高い。従来から、耐食性や耐薬品性を強
化するために、金属製チューブの表面には亜鉛メッキ層
に重ねた高分子樹脂の塗膜層などで多重のコーティング
層を形成している。
【0004】従来のこの種のチューブで一般的なのは、
銅を材質とする素管の外周面に、亜鉛メッキを施し、そ
の上に化成処理としてオリーブクロメート処理を行って
亜鉛メッキ層をオリーブクロメート被膜で被覆する。そ
して、その上にプライマーコートとして高分子エポキシ
系樹脂を塗布してからオーブンで焼き付け、さらに、重
ねてトップコートとして、2フッ化ビニリデンあるいは
1フッ化ビニルを塗布してオーブンで焼き付け、2層の
樹脂塗膜を形成している。
銅を材質とする素管の外周面に、亜鉛メッキを施し、そ
の上に化成処理としてオリーブクロメート処理を行って
亜鉛メッキ層をオリーブクロメート被膜で被覆する。そ
して、その上にプライマーコートとして高分子エポキシ
系樹脂を塗布してからオーブンで焼き付け、さらに、重
ねてトップコートとして、2フッ化ビニリデンあるいは
1フッ化ビニルを塗布してオーブンで焼き付け、2層の
樹脂塗膜を形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
チューブのように、樹脂塗膜を2層コーティングしたも
のでは、水や油などの浸透を完全に遮断することができ
ないという問題がある。これは、樹脂塗膜には、焼き付
ける過程で塗膜の内部に微細なピンホールが不可避的に
多数形成されてしまい、このピンホールを通って水や油
などが塗膜に浸透するからである。そして、樹脂塗膜の
下にあるオリーブクロメート被膜が可溶性であることか
ら、浸透した水等によってクロムが溶出し、樹脂塗膜層
の密着性を低下させてしまう。こうなると、特に曲げ加
工された部分の樹脂塗膜の耐久性が著しく低下して剥離
してしまう結果、素管に腐食が発生する。
チューブのように、樹脂塗膜を2層コーティングしたも
のでは、水や油などの浸透を完全に遮断することができ
ないという問題がある。これは、樹脂塗膜には、焼き付
ける過程で塗膜の内部に微細なピンホールが不可避的に
多数形成されてしまい、このピンホールを通って水や油
などが塗膜に浸透するからである。そして、樹脂塗膜の
下にあるオリーブクロメート被膜が可溶性であることか
ら、浸透した水等によってクロムが溶出し、樹脂塗膜層
の密着性を低下させてしまう。こうなると、特に曲げ加
工された部分の樹脂塗膜の耐久性が著しく低下して剥離
してしまう結果、素管に腐食が発生する。
【0006】そこで、本発明の目的は、前記従来技術の
有する問題点を解消し、塗膜への水の浸透を完全に遮断
することができるとともに、塗膜密着性を高め、耐食
性、耐薬品性を大幅に強化できるようにした多層コーテ
ィングチューブを提供することにある。
有する問題点を解消し、塗膜への水の浸透を完全に遮断
することができるとともに、塗膜密着性を高め、耐食
性、耐薬品性を大幅に強化できるようにした多層コーテ
ィングチューブを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載した発明は、金属材質の素管の外
周面にメッキ層を形成し、該メッキ層の上に化成処理に
よる被膜を形成し、この被膜の上にプライマーコート層
と最外層のトップコート層を形成する樹脂塗膜を重ねて
被覆してなる多層コーティングチューブにおいて、前記
プライマーコート層とトップコート層の間に少なくとも
2層以上の中間コート層を形成してなることを特徴とし
ている。
めに、請求項1に記載した発明は、金属材質の素管の外
周面にメッキ層を形成し、該メッキ層の上に化成処理に
よる被膜を形成し、この被膜の上にプライマーコート層
と最外層のトップコート層を形成する樹脂塗膜を重ねて
被覆してなる多層コーティングチューブにおいて、前記
プライマーコート層とトップコート層の間に少なくとも
2層以上の中間コート層を形成してなることを特徴とし
ている。
【0008】また、請求項2に記載した発明は、金属材
質の素管の外周面にメッキ層を形成し、該メッキ層の上
に化成処理による被膜を形成し、この被膜の上にプライ
マーコート層と最外層のトップコート層を形成する樹脂
塗膜を重ねて被覆してなる多層コーティングチューブに
おいて、前記化成処理による被膜がクロムフリー塗布型
化成処理被膜からなることを特徴としている。
質の素管の外周面にメッキ層を形成し、該メッキ層の上
に化成処理による被膜を形成し、この被膜の上にプライ
マーコート層と最外層のトップコート層を形成する樹脂
塗膜を重ねて被覆してなる多層コーティングチューブに
おいて、前記化成処理による被膜がクロムフリー塗布型
化成処理被膜からなることを特徴としている。
【0009】さらに、金属材質の素管の外周面にメッキ
層を形成し、該メッキ層の上に化成処理による被膜を形
成し、この被膜の上にプライマーコート層と最外層のト
ップコート層を形成する樹脂塗膜を重ねて被覆してなる
多層コーティングチューブにおいて、前記化成処理被膜
としてクロムフリー塗布型化成処理被膜を形成し、前記
プライマーコート層とトップコート層の間に少なくとも
1層以上の中間コート層を形成してなることを特徴とし
ている。
層を形成し、該メッキ層の上に化成処理による被膜を形
成し、この被膜の上にプライマーコート層と最外層のト
ップコート層を形成する樹脂塗膜を重ねて被覆してなる
多層コーティングチューブにおいて、前記化成処理被膜
としてクロムフリー塗布型化成処理被膜を形成し、前記
プライマーコート層とトップコート層の間に少なくとも
1層以上の中間コート層を形成してなることを特徴とし
ている。
【0010】本発明の好適な実施形態によれば、前記中
間コート層は、熱可塑性樹脂塗料または熱硬化性樹脂塗
料の少なくとも2層の塗膜から形成される。また、前記
中間コート層の各層は、異なる種類の樹脂からなること
が好ましい。
間コート層は、熱可塑性樹脂塗料または熱硬化性樹脂塗
料の少なくとも2層の塗膜から形成される。また、前記
中間コート層の各層は、異なる種類の樹脂からなること
が好ましい。
【0011】請求項6に記載した発明は、金属材質の素
管の外周面にメッキ層を形成する電気メッキ工程と、化
成処理による被膜を該メッキ層の上に形成する化成処理
工程と、前記被膜の上にプライマーを塗布しオーブンで
焼き付けてプライマーコート層を形成する工程と、プラ
イマーコート層に重ねて樹脂塗料を塗布し、オーブンで
焼き付けて中間コート層を形成する工程と、前記中間コ
ート層に耐食性、耐薬品性の高い樹脂塗料を塗布し、オ
ーブンで焼き付けてトップコート層を形成する工程と、
を含むことを特徴としている。
管の外周面にメッキ層を形成する電気メッキ工程と、化
成処理による被膜を該メッキ層の上に形成する化成処理
工程と、前記被膜の上にプライマーを塗布しオーブンで
焼き付けてプライマーコート層を形成する工程と、プラ
イマーコート層に重ねて樹脂塗料を塗布し、オーブンで
焼き付けて中間コート層を形成する工程と、前記中間コ
ート層に耐食性、耐薬品性の高い樹脂塗料を塗布し、オ
ーブンで焼き付けてトップコート層を形成する工程と、
を含むことを特徴としている。
【0012】前記化成処理工程では、クロムフリー処理
液を前記メッキ層に塗布しクロムフリー塗布型化成処理
被膜を形成することが好ましい。
液を前記メッキ層に塗布しクロムフリー塗布型化成処理
被膜を形成することが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明による多層コーティ
ングチューブの一実施形態について、添付の図面を参照
しながら説明する。 第1実施形態 図1は、本発明の実施形態による多層コーティングチュ
ーブの横断面を示す図である。この図1において、参照
番号2は素管を示している。この素管2は、この実施形
態では、2重巻銅管または1重巻銅管が用いられてい
る。素管2の外周面全面には、多重コーティング層3が
形成されている。
ングチューブの一実施形態について、添付の図面を参照
しながら説明する。 第1実施形態 図1は、本発明の実施形態による多層コーティングチュ
ーブの横断面を示す図である。この図1において、参照
番号2は素管を示している。この素管2は、この実施形
態では、2重巻銅管または1重巻銅管が用いられてい
る。素管2の外周面全面には、多重コーティング層3が
形成されている。
【0014】図2に示すように、多重コーティング層3
は、最下層の亜鉛メッキ被膜4から順にクロメート被膜
5、プライマーコート層6、中間層7a、7b、トップ
コート層8からなっている。このような多重コーティン
グ層3は、次にような手順の工程を経て形成される。ま
ず、電気亜鉛メッキ法によって、素管2を亜鉛メッキ被
膜4で被覆する。次いで、この亜鉛メッキ被膜4の表面
に安定した化合物を生成させるために化成処理を行う。
この化成処理では、処理液として従来から使用されてき
た可溶性クロム系クロメート処理液を使用し、これを亜
鉛メッキ被膜4に塗布してから乾燥させることでクロメ
ート被膜5を形成する。
は、最下層の亜鉛メッキ被膜4から順にクロメート被膜
5、プライマーコート層6、中間層7a、7b、トップ
コート層8からなっている。このような多重コーティン
グ層3は、次にような手順の工程を経て形成される。ま
ず、電気亜鉛メッキ法によって、素管2を亜鉛メッキ被
膜4で被覆する。次いで、この亜鉛メッキ被膜4の表面
に安定した化合物を生成させるために化成処理を行う。
この化成処理では、処理液として従来から使用されてき
た可溶性クロム系クロメート処理液を使用し、これを亜
鉛メッキ被膜4に塗布してから乾燥させることでクロメ
ート被膜5を形成する。
【0015】化成処理の後、樹脂塗料を重ねて塗布して
塗膜層を形成するための下地のプライマーとして、塗布
型クロメート被膜5の表面に高分子エポキシ系塗料を塗
布し、オーブンで焼き付けプライマーコート層6を形成
する。
塗膜層を形成するための下地のプライマーとして、塗布
型クロメート被膜5の表面に高分子エポキシ系塗料を塗
布し、オーブンで焼き付けプライマーコート層6を形成
する。
【0016】このプライマーコート層6の上層には、樹
脂塗料を塗布し、オーブンで焼け付ける工程を少なくと
も2度繰り返すことにより、中間コート層7a、7bを
形成する。しかる後、中間コート層7bに重ねて2フッ
化ビニリデン(PVdF)の樹脂塗料を塗布してからオ
ーブンで焼き付ける工程を経て最上層に耐食性、耐薬品
性の高いトップコート層8を形成する。トップコート層
8を形成する樹脂としては、2フッ化ビニリデンの替わ
りに1フッ化ビニールの樹脂塗料を用いるようにしても
よい。
脂塗料を塗布し、オーブンで焼け付ける工程を少なくと
も2度繰り返すことにより、中間コート層7a、7bを
形成する。しかる後、中間コート層7bに重ねて2フッ
化ビニリデン(PVdF)の樹脂塗料を塗布してからオ
ーブンで焼き付ける工程を経て最上層に耐食性、耐薬品
性の高いトップコート層8を形成する。トップコート層
8を形成する樹脂としては、2フッ化ビニリデンの替わ
りに1フッ化ビニールの樹脂塗料を用いるようにしても
よい。
【0017】次に、第1実施形態による多層コーティン
グチューブの作用について説明する。図3に示すよう
に、プライマーコート層6、中間コート層7a、7b、
トップコート層8には、オーブン内での焼付過程で微少
なピンホール10が不可避的に形成されてしまう。本実
施形態によれば、プライマーコート層6とトップコート
層8の間に中間コート層7a、7bを2層介在させてい
るため、これら4層の塗膜層全体を貫通するピンホール
10が生じないようにすることができる。言い換えれ
ば、中間コート層7a、7bが重なっていることで、塗
膜層を貫通しないようにピンホール10を途中で遮断す
ることができる。そして、中間コート層7a、を複数層
にすることで、塗膜の厚さを増大させることなく、水等
に対する浸透遮断性を高めることもできる。
グチューブの作用について説明する。図3に示すよう
に、プライマーコート層6、中間コート層7a、7b、
トップコート層8には、オーブン内での焼付過程で微少
なピンホール10が不可避的に形成されてしまう。本実
施形態によれば、プライマーコート層6とトップコート
層8の間に中間コート層7a、7bを2層介在させてい
るため、これら4層の塗膜層全体を貫通するピンホール
10が生じないようにすることができる。言い換えれ
ば、中間コート層7a、7bが重なっていることで、塗
膜層を貫通しないようにピンホール10を途中で遮断す
ることができる。そして、中間コート層7a、を複数層
にすることで、塗膜の厚さを増大させることなく、水等
に対する浸透遮断性を高めることもできる。
【0018】第2実施形態 図4は、本発明の第2実施形態による多層コーティング
チューブの多層コーィング層12を示す断面図である。
この第2実施形態では、亜鉛メッキ被膜4に重ねる化成
処理被膜として、クロムフリー塗布型の化成処理被膜1
3を形成している。この化成処理では、処理液として従
来から使用されてきた可溶性クロム系クロメート処理液
に替えて、難溶性のクロムフリー処理液を使用し、これ
を亜鉛メッキ被膜4に塗布してから乾燥させることでク
ロムフリー塗布型化成処理被膜13を形成する。
チューブの多層コーィング層12を示す断面図である。
この第2実施形態では、亜鉛メッキ被膜4に重ねる化成
処理被膜として、クロムフリー塗布型の化成処理被膜1
3を形成している。この化成処理では、処理液として従
来から使用されてきた可溶性クロム系クロメート処理液
に替えて、難溶性のクロムフリー処理液を使用し、これ
を亜鉛メッキ被膜4に塗布してから乾燥させることでク
ロムフリー塗布型化成処理被膜13を形成する。
【0019】このクロムフリー塗布型化成処理被膜13
には、プライマーコート層6、トップコート層8からな
る樹脂塗膜が形成され、第1実施形態とは異なり、これ
らの塗膜の間には中間コート層7a、7bを介在させて
いない。
には、プライマーコート層6、トップコート層8からな
る樹脂塗膜が形成され、第1実施形態とは異なり、これ
らの塗膜の間には中間コート層7a、7bを介在させて
いない。
【0020】以上のような第2実施形態によれば、クロ
ムフリー塗布型化成処理被膜13は、水や油等に対して
難溶性の性質を持つので、トップコート層8、プライマ
ーコート層6のピンホールから水や油が浸透してきて
も、溶け出して劣化するようなことがなく、プライマー
コート層6との密着性を維持することができる。
ムフリー塗布型化成処理被膜13は、水や油等に対して
難溶性の性質を持つので、トップコート層8、プライマ
ーコート層6のピンホールから水や油が浸透してきて
も、溶け出して劣化するようなことがなく、プライマー
コート層6との密着性を維持することができる。
【0021】第3実施形態 図5は、本発明の第3実施形態による多層コーティング
チューブの多層コーィング層14を示す断面図である。
チューブの多層コーィング層14を示す断面図である。
【0022】図5に示すように、多重コーティング層1
4は、最下層の亜鉛メッキ被膜4から順にクロムフリー
塗布型化成処理被膜13、プライマーコート層6、中間
コー層7a、7b、トップコート層8からなっている。
すなわち、この第3実施形態は、第1実施形態の中間層
7a、7bと、第2実施形態のクロムフリー塗布型化成
処理被膜13を組み合わせて塗膜層を形成したものであ
る。
4は、最下層の亜鉛メッキ被膜4から順にクロムフリー
塗布型化成処理被膜13、プライマーコート層6、中間
コー層7a、7b、トップコート層8からなっている。
すなわち、この第3実施形態は、第1実施形態の中間層
7a、7bと、第2実施形態のクロムフリー塗布型化成
処理被膜13を組み合わせて塗膜層を形成したものであ
る。
【0023】この第3実施形態では、プライマーコート
層6とトップコート層8の間には、2層の中間コート層
7a、7bを介在させているが、1層の中間コート層で
あってもよいが、好ましくは、2層以上がよい。また、
中間コート層7a、7bは、異なる種類の樹脂であるこ
とが好ましく、例えば、一方の中間コート層7aが熱可
塑性樹脂であれば、他方の中間コート層7bは熱硬化性
樹脂が用いられる。このような異なる樹脂の組み合わせ
により、硬さに変化をつけることができる。
層6とトップコート層8の間には、2層の中間コート層
7a、7bを介在させているが、1層の中間コート層で
あってもよいが、好ましくは、2層以上がよい。また、
中間コート層7a、7bは、異なる種類の樹脂であるこ
とが好ましく、例えば、一方の中間コート層7aが熱可
塑性樹脂であれば、他方の中間コート層7bは熱硬化性
樹脂が用いられる。このような異なる樹脂の組み合わせ
により、硬さに変化をつけることができる。
【0024】なお、ブレーキ用配管に使用されるチュー
ブの場合は、各層の膜厚を具体的に図6に示す。
ブの場合は、各層の膜厚を具体的に図6に示す。
【0025】以上のような第3実施形態によれば、中間
コート層7a、7bでピンホールを遮断できる上に、さ
らに、樹脂の経年的劣化等により水や油等がピンホール
10から内部に浸透してきた場合でも、クロムフリー塗
布型化成処理被膜13は、難溶性であるため、その上層
の塗膜(プライマーコート層6)との被膜密着性が損な
われるのを防止できる。
コート層7a、7bでピンホールを遮断できる上に、さ
らに、樹脂の経年的劣化等により水や油等がピンホール
10から内部に浸透してきた場合でも、クロムフリー塗
布型化成処理被膜13は、難溶性であるため、その上層
の塗膜(プライマーコート層6)との被膜密着性が損な
われるのを防止できる。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、塗膜内部へのピンホールを通じた水等の浸透
を完全に遮断することができるとともに、塗膜密着性を
高め、耐食性、耐薬品性を大幅に強化できる
によれば、塗膜内部へのピンホールを通じた水等の浸透
を完全に遮断することができるとともに、塗膜密着性を
高め、耐食性、耐薬品性を大幅に強化できる
【図1】本発明による多層コーティングチューブの一実
施形態を示す横断面図。
施形態を示す横断面図。
【図2】本発明の第1実施形態による多層コーティング
チューブの塗膜の構成を示す横断面図。
チューブの塗膜の構成を示す横断面図。
【図3】塗膜の形成されるピンホールを示す図。
【図4】本発明の第2実施形態による多層コーティング
チューブの塗膜の構成を示す横断面図。
チューブの塗膜の構成を示す横断面図。
【図5】本発明の第3実施形態による多層コーティング
チューブの塗膜の構成を示す横断面図。
チューブの塗膜の構成を示す横断面図。
【図6】各塗膜の膜厚の例を示す表。
2 素管 3 多重コーティング層 4 亜鉛メッキ層 5 塗布型クロメート被膜 6 プライマーコート層 7a、7b 中間層 8 トップコート層 10 ピンホール 13 クロムフリー塗布型化成処理被膜
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年6月7日(2002.6.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明による多層コーティ
ングチューブの一実施形態について、添付の図面を参照
しながら説明する。 第1実施形態 図1は、本発明の実施形態による多層コーティングチュ
ーブの横断面を示す図である。この図1において、参照
番号2は素管を示している。この素管2は、この実施形
態では、2重巻鋼管または1重巻鋼管が用いられてい
る。素管2の外周面全面には、多重コーティング層3が
形成されている。
ングチューブの一実施形態について、添付の図面を参照
しながら説明する。 第1実施形態 図1は、本発明の実施形態による多層コーティングチュ
ーブの横断面を示す図である。この図1において、参照
番号2は素管を示している。この素管2は、この実施形
態では、2重巻鋼管または1重巻鋼管が用いられてい
る。素管2の外周面全面には、多重コーティング層3が
形成されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 15/08 B32B 15/08 M C23C 28/00 C23C 28/00 C C25D 7/04 C25D 7/04 Fターム(参考) 3H024 EA02 EC01 EC11 EC12 ED01 EE04 4D075 AE17 BB26Y BB26Z BB73X BB87X CA13 CA18 CA33 CA38 CA44 DA15 DA20 DB05 DB06 DC13 EA17 EA19 EA41 EB17 EB33 4F100 AA19D AA19E AA22B AB01A AB18B AK01D AR00B AR00C BA05 BA07 BA10A BA10E CC00D CC00E EH71B EJ65C EJ68B EJ69B GB32 JB01 JB01D JB02 JB02D JB13D JB16D JK06 4K024 AA05 AB01 BA09 BB02 BC05 DB03 DB06 GA04 GA12 4K044 AA06 AB03 BA10 BA21 BB06 BC02 BC04 CA16 CA18 CA53
Claims (7)
- 【請求項1】金属材質の素管の外周面にメッキ層を形成
し、該メッキ層の上に化成処理による被膜を形成し、こ
の被膜の上にプライマーコート層と最外層のトップコー
ト層を形成する樹脂塗膜を重ねて被覆してなる多層コー
ティングチューブにおいて、 前記プライマーコート層とトップコート層の間に少なく
とも2層以上の中間コート層を形成してなることを特徴
とする多層コーティングチューブ。 - 【請求項2】金属材質の素管の外周面にメッキ層を形成
し、該メッキ層の上に化成処理による被膜を形成し、こ
の被膜の上にプライマーコート層と最外層のトップコー
ト層を形成する樹脂塗膜を重ねて被覆してなる多層コー
ティングチューブにおいて、 前記化成処理による被膜がクロムフリー塗布型化成処理
被膜からなることを特徴とする多層コーティングチュー
ブ。 - 【請求項3】金属材質の素管の外周面にメッキ層を形成
し、該メッキ層の上に化成処理による被膜を形成し、こ
の被膜の上にプライマーコート層と最外層のトップコー
ト層を形成する樹脂塗膜を重ねて被覆してなる多層コー
ティングチューブにおいて、前記化成処理被膜としてク
ロムフリー塗布型化成処理被膜を形成し、前記プライマ
ーコート層とトップコート層の間に少なくとも1層以上
の中間コート層を形成してなることを特徴とする多層コ
ーティングチューブ。 - 【請求項4】前記中間コート層は、熱可塑性樹脂塗料ま
たは熱硬化性樹脂塗料の少なくとも2層の塗膜からなる
ことを特徴とする請求項1または3に記載の多層コーテ
ィングチューブ。 - 【請求項5】前記中間コート層の各層は、異なる種類の
樹脂からなることを特徴とする請求項1または3に記載
の多層コーティングチューブ。 - 【請求項6】金属材質の素管の外周面にメッキ層を形成
する電気メッキ工程と、 化成処理による被膜を該メッキ層の上に形成する化成処
理工程と、 前記被膜の上にプライマーを塗布しオーブンで焼き付け
てプライマーコート層を形成する工程と、 プライマーコート層に重ねて樹脂塗料を塗布し、オーブ
ンで焼き付けて中間コート層を形成する工程と、 前記中間コート層に耐食性、耐薬品性の高い樹脂塗料を
塗布し、オーブンで焼き付けてトップコート層を形成す
る工程と、を含むことを特徴とする多層コーティングチ
ューブの製造方法。 - 【請求項7】前記化成処理工程では、クロムフリー処理
液を前記メッキ層に塗布しクロムフリー塗布型化成処理
被膜を形成することを特徴とする請求項6に記載の多層
コーティングチューブの製造方法。
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---|---|---|---|
JP2001132828A JP2002327891A (ja) | 2001-04-27 | 2001-04-27 | 多層コーティングチューブおよびその製造方法 |
PCT/JP2002/004277 WO2002088592A1 (fr) | 2001-04-27 | 2002-04-26 | Tube de revetement multicouche et son procede de production |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001132828A JP2002327891A (ja) | 2001-04-27 | 2001-04-27 | 多層コーティングチューブおよびその製造方法 |
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JP2002327891A true JP2002327891A (ja) | 2002-11-15 |
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JP2001132828A Pending JP2002327891A (ja) | 2001-04-27 | 2001-04-27 | 多層コーティングチューブおよびその製造方法 |
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WO (1) | WO2002088592A1 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JPH09510770A (ja) * | 1994-05-02 | 1997-10-28 | アイティーティー・マニュファクチャリング・エンタープライジズ・インコーポレーテッド | 金属チューブに結合された押出し成形多層樹脂コーティングおよびこれを製造する方法 |
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---|---|---|---|---|
BR9206419A (pt) * | 1991-08-30 | 1995-04-04 | Henkel Corp | Processo para a produção de um revestimento de conversão protetor. |
JP3515183B2 (ja) * | 1994-08-30 | 2004-04-05 | 臼井国際産業株式会社 | 金属管における耐食性樹脂被覆構造 |
-
2001
- 2001-04-27 JP JP2001132828A patent/JP2002327891A/ja active Pending
-
2002
- 2002-04-26 WO PCT/JP2002/004277 patent/WO2002088592A1/ja active Application Filing
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09510770A (ja) * | 1994-05-02 | 1997-10-28 | アイティーティー・マニュファクチャリング・エンタープライジズ・インコーポレーテッド | 金属チューブに結合された押出し成形多層樹脂コーティングおよびこれを製造する方法 |
Also Published As
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---|---|
WO2002088592A9 (fr) | 2003-01-30 |
WO2002088592A1 (fr) | 2002-11-07 |
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