JP2002327798A - ダンパー装置 - Google Patents
ダンパー装置Info
- Publication number
- JP2002327798A JP2002327798A JP2001135785A JP2001135785A JP2002327798A JP 2002327798 A JP2002327798 A JP 2002327798A JP 2001135785 A JP2001135785 A JP 2001135785A JP 2001135785 A JP2001135785 A JP 2001135785A JP 2002327798 A JP2002327798 A JP 2002327798A
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- JP
- Japan
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- viscoelastic body
- blade
- damper device
- peripheral surface
- viscoelastic
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 粘弾性体によって振動を減衰するダンパ
ー装置について、簡易な装置構成で減衰対象物と被減衰
対象物との間の大きな変位量を得られるようにして振動
減衰効果を高め、且つ、粘弾性体の使用量が少なくコス
ト面での優位性も高くする。 【解決手段】 本発明のダンパー装置1は、柱形の粘弾
性体3と、多数の線材を粘弾性体3の長手方向yに対し
て斜め網目状に編成して成り、粘弾性体3の外周面を密
着状態で被覆するブレード4と、を備える。
ー装置について、簡易な装置構成で減衰対象物と被減衰
対象物との間の大きな変位量を得られるようにして振動
減衰効果を高め、且つ、粘弾性体の使用量が少なくコス
ト面での優位性も高くする。 【解決手段】 本発明のダンパー装置1は、柱形の粘弾
性体3と、多数の線材を粘弾性体3の長手方向yに対し
て斜め網目状に編成して成り、粘弾性体3の外周面を密
着状態で被覆するブレード4と、を備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、振動を粘弾性体
の流動粘性抵抗によって減衰するダンパー装置に関す
る。
の流動粘性抵抗によって減衰するダンパー装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ダンパー装置としては油圧式のものや空
圧式のものが従来から多用されているが、減衰機構とし
て油圧や空圧を利用せずに、粘弾性体を用いるダンパー
装置も知られている。こうした粘弾性体を利用するダン
パー装置には、例えば鋼板にシート状の粘弾性体を単に
貼り付けたものや、鋼板とシート状の粘弾性体とを交互
に積層したものが存在する(参考技術として実開平3−
75326号公報参照)。
圧式のものが従来から多用されているが、減衰機構とし
て油圧や空圧を利用せずに、粘弾性体を用いるダンパー
装置も知られている。こうした粘弾性体を利用するダン
パー装置には、例えば鋼板にシート状の粘弾性体を単に
貼り付けたものや、鋼板とシート状の粘弾性体とを交互
に積層したものが存在する(参考技術として実開平3−
75326号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のダ
ンパー装置では、粘弾性体を振動伝達方向で剪断変形
(ずり変形)させ、その変形した際の粘弾性体の流動粘
性抵抗によって振動を減衰させる機構となっている。し
かしながら、例えば地震動に代表されるような振幅の大
きな振動を減衰対象とする場合には、それに合わせてダ
ンパー装置の変位量を大きくする必要があるが、シート
状の粘弾性体の積層枚数を増やす必要があるため、粘弾
性体の使用量が多くなりコスト面で大きな負担となる上
に、装置構成が複雑で大型化してしまう。
ンパー装置では、粘弾性体を振動伝達方向で剪断変形
(ずり変形)させ、その変形した際の粘弾性体の流動粘
性抵抗によって振動を減衰させる機構となっている。し
かしながら、例えば地震動に代表されるような振幅の大
きな振動を減衰対象とする場合には、それに合わせてダ
ンパー装置の変位量を大きくする必要があるが、シート
状の粘弾性体の積層枚数を増やす必要があるため、粘弾
性体の使用量が多くなりコスト面で大きな負担となる上
に、装置構成が複雑で大型化してしまう。
【0004】こうした従来技術を背景になされたのが本
発明で、その目的は、粘弾性体を用いるダンパー装置に
ついて、簡易な装置構成で大きな変位量を得ることがで
き、且つ、粘弾性体の使用量が少なくコスト面での優位
性も高いダンパー装置を提供することにある。
発明で、その目的は、粘弾性体を用いるダンパー装置に
ついて、簡易な装置構成で大きな変位量を得ることがで
き、且つ、粘弾性体の使用量が少なくコスト面での優位
性も高いダンパー装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成すべく本
発明のダンパー装置は、柱形の粘弾性体と、多数の線材
を該粘弾性体の長手方向に対して斜め網目状に編成して
成り該粘弾性体の外周面を被覆するブレードと、を備え
るものとした。
発明のダンパー装置は、柱形の粘弾性体と、多数の線材
を該粘弾性体の長手方向に対して斜め網目状に編成して
成り該粘弾性体の外周面を被覆するブレードと、を備え
るものとした。
【0006】このダンパー装置は、柱形の粘弾性体を備
えるので、粘弾性体がその長手方向に対する上下・左右
・斜めを含む全方向で自在に変形して、減衰対象物と被
減衰対象物との大きな変位量を得ることができる。その
ため、例えば地震動のように振幅の大きな振動を減衰対
象としても、大きな変位量に追随し流動粘性抵抗によっ
て確実に減衰させることができる。
えるので、粘弾性体がその長手方向に対する上下・左右
・斜めを含む全方向で自在に変形して、減衰対象物と被
減衰対象物との大きな変位量を得ることができる。その
ため、例えば地震動のように振幅の大きな振動を減衰対
象としても、大きな変位量に追随し流動粘性抵抗によっ
て確実に減衰させることができる。
【0007】そして、この柱形の粘弾性体には、その外
周面を被覆するブレードが備わっているので、比較的傷
付きやすい粘弾性体が外部に露出せずその損傷を防ぐこ
とができる。また、ブレードは、多数の線材を該粘弾性
体の長手方向に対して斜め網目状に編成して成るものな
ので、斜め網目状に編成した網目の伸び縮みによる伸縮
性によって、粘弾性体の全方向の変形に追従して伸縮し
つつ粘弾性体を保護する。しかも、ブレードの伸縮性
は、その伸長方向と縮長方向の何れについても斜め網目
状の網目が崩れない範囲での伸長限界・縮長限界がある
ので、例えば柱形の粘弾性体が過度の伸長変形によって
破断したり、過度の縮長変形によって折れたりすること
を防ぐことができる。
周面を被覆するブレードが備わっているので、比較的傷
付きやすい粘弾性体が外部に露出せずその損傷を防ぐこ
とができる。また、ブレードは、多数の線材を該粘弾性
体の長手方向に対して斜め網目状に編成して成るものな
ので、斜め網目状に編成した網目の伸び縮みによる伸縮
性によって、粘弾性体の全方向の変形に追従して伸縮し
つつ粘弾性体を保護する。しかも、ブレードの伸縮性
は、その伸長方向と縮長方向の何れについても斜め網目
状の網目が崩れない範囲での伸長限界・縮長限界がある
ので、例えば柱形の粘弾性体が過度の伸長変形によって
破断したり、過度の縮長変形によって折れたりすること
を防ぐことができる。
【0008】さらに、以上のような本発明のダンパー装
置は、上述した極めて簡易な装置構成によって実現され
るので、取り扱いも簡単で故障も少なくメンテナンスフ
リーとすることができる上に、コスト面での優位性も高
いダンパー装置とすることができる。
置は、上述した極めて簡易な装置構成によって実現され
るので、取り扱いも簡単で故障も少なくメンテナンスフ
リーとすることができる上に、コスト面での優位性も高
いダンパー装置とすることができる。
【0009】なお、本発明のダンパー装置に備える“粘
弾性体”は、加硫ゴムや合成ゴムなどのゴム材を含まな
い用語として使用している。例えば振動に関連する物理
値を粘弾性体と防振ゴムとで対比すると、粘弾性体は損
失係数δが0.7〜1.2程度で、静的ばね定数と動的
バネ定数との比αがほぼ0に近い値を示す物質であるの
に対して、防振ゴムは損失係数δが0.1〜0.5程度
で、静的ばね定数と動的バネ定数との比αが0.6〜
0.9程度の値を示す物質であり、両者は明確に区別さ
れるものである。
弾性体”は、加硫ゴムや合成ゴムなどのゴム材を含まな
い用語として使用している。例えば振動に関連する物理
値を粘弾性体と防振ゴムとで対比すると、粘弾性体は損
失係数δが0.7〜1.2程度で、静的ばね定数と動的
バネ定数との比αがほぼ0に近い値を示す物質であるの
に対して、防振ゴムは損失係数δが0.1〜0.5程度
で、静的ばね定数と動的バネ定数との比αが0.6〜
0.9程度の値を示す物質であり、両者は明確に区別さ
れるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照しつつ説明する。
て図面を参照しつつ説明する。
【0011】この実施形態によるダンパー装置1は、図
1で示すように、リング形の二枚の取付板2,2の間に
円柱形の粘弾性体3を備えており、粘弾性体3の外周面
3aを筒形のブレード4で被覆した概略構成となってい
る。取付板2,2は、その何れか一方が減衰対象物に対
して、その他方が被減衰対象物に対して、それぞれネジ
孔2aに挿通した図示せぬボルト・ナットにより固定さ
れる。粘弾性体3は、左右方向x、上下方向yについて
無負荷の状態で、その外周面3aの全面が自己粘着力に
よってブレード4の内周面4aに対して広い粘着面積を
もってしっかりと密着している。ブレード4は、多数の
線材を粘弾性体3の長手方向(y)に対して斜め網目状に
編成して成るものである。ブレード4の各端部4b,4
bは、外向きフランジ状に折り曲げられており、取付板
2,2とリング状の固定板5,5との間に押圧的に狭持
された状態で、溶接部6,6によって各板材2,3,
5,5に対して一体に溶着されている。そのため、容易
に脱離しないようになっている。
1で示すように、リング形の二枚の取付板2,2の間に
円柱形の粘弾性体3を備えており、粘弾性体3の外周面
3aを筒形のブレード4で被覆した概略構成となってい
る。取付板2,2は、その何れか一方が減衰対象物に対
して、その他方が被減衰対象物に対して、それぞれネジ
孔2aに挿通した図示せぬボルト・ナットにより固定さ
れる。粘弾性体3は、左右方向x、上下方向yについて
無負荷の状態で、その外周面3aの全面が自己粘着力に
よってブレード4の内周面4aに対して広い粘着面積を
もってしっかりと密着している。ブレード4は、多数の
線材を粘弾性体3の長手方向(y)に対して斜め網目状に
編成して成るものである。ブレード4の各端部4b,4
bは、外向きフランジ状に折り曲げられており、取付板
2,2とリング状の固定板5,5との間に押圧的に狭持
された状態で、溶接部6,6によって各板材2,3,
5,5に対して一体に溶着されている。そのため、容易
に脱離しないようになっている。
【0012】このダンパー装置1を組立てるには、先
ず、ブレード4に予め2枚の固定板5,5を挿通した状
態で、その両端部4b,4bを外向きフランジ状に曲折
する。そして、固定板5,5と取付板2,2の間で両端
部4b,4bを押圧的に狭持した状態で、三部材2,
3,4b,4b,5,5を溶接して溶接部6,6を形成
する。次に、ブレード4を上下方向yで圧縮させるよう
に取付板2,2を押圧する。すると、ブレード4が外向
きに膨らんだ拡径状態となり、この拡径状態で例えば上
側の取付板2の挿通孔2bから柱状の粘弾性体4を挿入
する。この挿入作業に際しては、上側の挿通孔2bから
挿入した粘弾性体3が挿入中にブレード4の内周面4a
に引っ掛かったり捻れたりしないように、下側の取付板
2の挿通孔2bから粘弾性体3をガイドしながら行う。
これによって、粘弾性体3が最も減衰効果を発揮できる
変形のない自然な状態で正しくブレード4内に取付けら
れる。そして、粘弾性体3が所定の取付位置まで挿入さ
れた時点で取付板2,2に対する押圧を解除すると、ブ
レード4が拡径状態から復帰し、その内周面4aが粘弾
性体3の外周面3aと全面にわたる大きな粘着面積をも
って密着状態で粘着する。こうしてダンパー装置1が得
られることになる。
ず、ブレード4に予め2枚の固定板5,5を挿通した状
態で、その両端部4b,4bを外向きフランジ状に曲折
する。そして、固定板5,5と取付板2,2の間で両端
部4b,4bを押圧的に狭持した状態で、三部材2,
3,4b,4b,5,5を溶接して溶接部6,6を形成
する。次に、ブレード4を上下方向yで圧縮させるよう
に取付板2,2を押圧する。すると、ブレード4が外向
きに膨らんだ拡径状態となり、この拡径状態で例えば上
側の取付板2の挿通孔2bから柱状の粘弾性体4を挿入
する。この挿入作業に際しては、上側の挿通孔2bから
挿入した粘弾性体3が挿入中にブレード4の内周面4a
に引っ掛かったり捻れたりしないように、下側の取付板
2の挿通孔2bから粘弾性体3をガイドしながら行う。
これによって、粘弾性体3が最も減衰効果を発揮できる
変形のない自然な状態で正しくブレード4内に取付けら
れる。そして、粘弾性体3が所定の取付位置まで挿入さ
れた時点で取付板2,2に対する押圧を解除すると、ブ
レード4が拡径状態から復帰し、その内周面4aが粘弾
性体3の外周面3aと全面にわたる大きな粘着面積をも
って密着状態で粘着する。こうしてダンパー装置1が得
られることになる。
【0013】なお、各取付板2,2にはそれぞれ挿通孔
2b,2bが形成されているので、粘弾性体3の上端面
3bと下端面3cが外部に露出しているが、粘弾性体3
の外周面3aがブレード4の内周面4aとが広い粘着面
積をもって密着状態でしっかりと粘着しているので、粘
弾性体3がブレード4から抜け出てしまう心配はない。
また、取付板2,2を減衰対象物または被減衰対象物に
取付ければ、その取付面によって各挿通孔2b,2bが
塞がれて上下端面3b,3cは隠れるので、何れにして
も粘弾性体3の上下端面3b,3cが破損したり、ブレ
ード4から抜け出てしまう心配は全くない。また、取付
板2,2の挿通孔2b,2bを閉塞するような部材を取
付板2,2に別途取付けて、粘弾性体3の破損防止や抜
け防止の一対策としてもよい。
2b,2bが形成されているので、粘弾性体3の上端面
3bと下端面3cが外部に露出しているが、粘弾性体3
の外周面3aがブレード4の内周面4aとが広い粘着面
積をもって密着状態でしっかりと粘着しているので、粘
弾性体3がブレード4から抜け出てしまう心配はない。
また、取付板2,2を減衰対象物または被減衰対象物に
取付ければ、その取付面によって各挿通孔2b,2bが
塞がれて上下端面3b,3cは隠れるので、何れにして
も粘弾性体3の上下端面3b,3cが破損したり、ブレ
ード4から抜け出てしまう心配は全くない。また、取付
板2,2の挿通孔2b,2bを閉塞するような部材を取
付板2,2に別途取付けて、粘弾性体3の破損防止や抜
け防止の一対策としてもよい。
【0014】なお、ダンパー装置1は、粘弾性体3やブ
レード4に静的荷重に対する支持力が乏しいため、重量
物による荷重を受けた状態で使用しても、意図する振動
減衰効果を発揮することはできない。そのため、重量物
を支持するコイルスプリング等の別途の部材や防振器、
あるいは重量物の支持構造を備える構造物に並設してほ
ぼ無負荷の状態で使用するものである。
レード4に静的荷重に対する支持力が乏しいため、重量
物による荷重を受けた状態で使用しても、意図する振動
減衰効果を発揮することはできない。そのため、重量物
を支持するコイルスプリング等の別途の部材や防振器、
あるいは重量物の支持構造を備える構造物に並設してほ
ぼ無負荷の状態で使用するものである。
【0015】次に、この実施形態によるダンパー装置1
の作用・効果を説明する。
の作用・効果を説明する。
【0016】ダンパー装置1は、円柱形の粘弾性体3
が、その長手方向に対する左右方向x、上下方向y、斜
め方向zにおいて自在に変形することで、減衰対象物と
被減衰対象物との間で大きな変位量を得ることができ
る。そのため、例えば地震動のように振幅の大きな振動
を受けても、大きな変位量に追随する流動粘性抵抗によ
って確実に減衰することができる。また、その大きな変
位量は円柱形の粘弾性体3で得られるので、鋼板とシー
ト状の粘弾性体とをサンドイッチ状に積層して成る従来
技術のダンパー装置と比較すると、粘弾性体3の使用量
が少なくてもダンパーとして確かな減衰力が得られる
し、装置構成を小型にできる。
が、その長手方向に対する左右方向x、上下方向y、斜
め方向zにおいて自在に変形することで、減衰対象物と
被減衰対象物との間で大きな変位量を得ることができ
る。そのため、例えば地震動のように振幅の大きな振動
を受けても、大きな変位量に追随する流動粘性抵抗によ
って確実に減衰することができる。また、その大きな変
位量は円柱形の粘弾性体3で得られるので、鋼板とシー
ト状の粘弾性体とをサンドイッチ状に積層して成る従来
技術のダンパー装置と比較すると、粘弾性体3の使用量
が少なくてもダンパーとして確かな減衰力が得られる
し、装置構成を小型にできる。
【0017】ダンパー装置1の粘弾性体3は、その外周
面3aがブレード4によって被覆されているので、粘弾
性体3が外部に露出せず損傷を防ぐことができる。しか
もこのブレード4は、多数の線材を粘弾性体3の長手方
向(y)に対して斜め網目状に編成してあるので、斜め網
目状に編成した網目の伸び縮みによる伸縮性によって、
粘弾性体3の全方向(左右方向x,上下方向y,斜め方
向z)の変形に追従して伸縮しつつ粘弾性体3を保護す
ることができる。
面3aがブレード4によって被覆されているので、粘弾
性体3が外部に露出せず損傷を防ぐことができる。しか
もこのブレード4は、多数の線材を粘弾性体3の長手方
向(y)に対して斜め網目状に編成してあるので、斜め網
目状に編成した網目の伸び縮みによる伸縮性によって、
粘弾性体3の全方向(左右方向x,上下方向y,斜め方
向z)の変形に追従して伸縮しつつ粘弾性体3を保護す
ることができる。
【0018】また、ブレード4の伸縮性は、その伸長方
向と縮長方向の何れについても斜め網目状が壊れない範
囲での伸長限界・縮長限界があるので、粘弾性体3が過
度の伸長変形によって破断したり、過度の縮長変形によ
って折れたりすることを防ぐことができる。
向と縮長方向の何れについても斜め網目状が壊れない範
囲での伸長限界・縮長限界があるので、粘弾性体3が過
度の伸長変形によって破断したり、過度の縮長変形によ
って折れたりすることを防ぐことができる。
【0019】さらに、粘弾性体3は、その外周面3aの
全面が自己粘着力によってブレード4の内周面4aに粘
着しているので、大きな粘着面積でしっかりと密着し、
粘弾性体3がブレード4から抜け出ることはない。ま
た、粘弾性体3の外周面3aとブレード4の内周面4a
とは密着状態とされているので、両周面3a,4aの粘
着が剥離することもない。
全面が自己粘着力によってブレード4の内周面4aに粘
着しているので、大きな粘着面積でしっかりと密着し、
粘弾性体3がブレード4から抜け出ることはない。ま
た、粘弾性体3の外周面3aとブレード4の内周面4a
とは密着状態とされているので、両周面3a,4aの粘
着が剥離することもない。
【0020】また、以上のようなダンパー装置1は、上
述した極めて簡易な装置構成によって実現されるので、
取り扱いも簡単で故障も少なくメンテナンスフリーとす
ることができる上に、コスト面での優位性も高い。
述した極めて簡易な装置構成によって実現されるので、
取り扱いも簡単で故障も少なくメンテナンスフリーとす
ることができる上に、コスト面での優位性も高い。
【0021】以上説明してきた一実施形態によるダンパ
ー装置1は、粘弾性体3およびブレード4の直径や長さ
を含む形状は可変であり、求めようとする最適な減衰特
性に適合させることができる。例えば、上記実施形態に
よる円柱形の粘弾性体3に代えて多角柱形の粘弾性体を
利用してもよいし、ブレード4も粘弾性体の形状に対応
させて実施してもよい。また、ブレード4からの粘弾性
体3の抜け出しが防止手段を備えていれば、粘弾性体3
の外周面3aとブレード4の内周面4aとの間に若干ク
リアランスを設定した状態で組み合わせてもよい。ま
た、粘弾性体3としては、その長さ(上下端面3b,3
c間の長さ)よりも直径長さの方が大きなブロック形に
近い柱形とした粘弾性体を使用してもよい。
ー装置1は、粘弾性体3およびブレード4の直径や長さ
を含む形状は可変であり、求めようとする最適な減衰特
性に適合させることができる。例えば、上記実施形態に
よる円柱形の粘弾性体3に代えて多角柱形の粘弾性体を
利用してもよいし、ブレード4も粘弾性体の形状に対応
させて実施してもよい。また、ブレード4からの粘弾性
体3の抜け出しが防止手段を備えていれば、粘弾性体3
の外周面3aとブレード4の内周面4aとの間に若干ク
リアランスを設定した状態で組み合わせてもよい。ま
た、粘弾性体3としては、その長さ(上下端面3b,3
c間の長さ)よりも直径長さの方が大きなブロック形に
近い柱形とした粘弾性体を使用してもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明のダンパー装置は、柱形の粘弾性
体を備えるので、粘弾性体がその長手方向に対する上下
・左右・斜めを含む全方向で自在に変形して、減衰対象
物と被減衰対象物との間の大きな変位量を得ることがで
きる。そのため、例えば地震動のように振幅の大きな振
動を減衰対象としても、大きな変位量に追随して流動粘
性抵抗によって確実に減衰させることができる。
体を備えるので、粘弾性体がその長手方向に対する上下
・左右・斜めを含む全方向で自在に変形して、減衰対象
物と被減衰対象物との間の大きな変位量を得ることがで
きる。そのため、例えば地震動のように振幅の大きな振
動を減衰対象としても、大きな変位量に追随して流動粘
性抵抗によって確実に減衰させることができる。
【0023】また、柱形の粘弾性体には、その外周面を
被覆するブレードが備わっているので、比較的傷付きや
すい粘弾性体が外部に露出せずその損傷を防ぐことがで
きる。しかも、ブレードは、多数の線材を該粘弾性体の
長手方向に対して斜め網目状に編成して成るものなの
で、斜め網目状に編成した網目の伸び縮みによる伸縮性
によって、粘弾性体の全方向の変形に追従して伸縮しつ
つ粘弾性体を保護する。
被覆するブレードが備わっているので、比較的傷付きや
すい粘弾性体が外部に露出せずその損傷を防ぐことがで
きる。しかも、ブレードは、多数の線材を該粘弾性体の
長手方向に対して斜め網目状に編成して成るものなの
で、斜め網目状に編成した網目の伸び縮みによる伸縮性
によって、粘弾性体の全方向の変形に追従して伸縮しつ
つ粘弾性体を保護する。
【0024】しかも、ブレードの伸縮性は、その伸長方
向と縮長方向の何れについても斜め網目状が壊れない範
囲での伸長限界・縮長限界があるので、例えば柱形の粘
弾性体の過度の伸長変形による破断や過度の縮長変形に
よる折れを防ぐことができる。
向と縮長方向の何れについても斜め網目状が壊れない範
囲での伸長限界・縮長限界があるので、例えば柱形の粘
弾性体の過度の伸長変形による破断や過度の縮長変形に
よる折れを防ぐことができる。
【0025】さらに、以上のような本発明のダンパー装
置は、上述した極めて簡易な装置構成によって実現され
るので、取り扱いも簡単で故障も少なくメンテナンスフ
リーとすることができる上に、コスト面での優位性も高
いダンパー装置とすることができる。
置は、上述した極めて簡易な装置構成によって実現され
るので、取り扱いも簡単で故障も少なくメンテナンスフ
リーとすることができる上に、コスト面での優位性も高
いダンパー装置とすることができる。
【図1】本発明の一実施形態によるダンパー装置の半断
面図。
面図。
【図2】図1のダンパー装置の矢示SA−SA線断面
図。
図。
1 ダンパー装置 2 リング形の取付板 2a ネジ孔 2b 挿通孔 3 粘弾性体 3a 外周面 3b 上端面 3c 下端面 4 ブレード 4a 内周面 4b 端部 5 固定板 6 溶接部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J048 AA01 AC06 BD08 DA03 3J059 AB12 BA54 BB04 BB09 BC07 BC11 BD01 BD04 BD05 BD09 DA12
Claims (1)
- 【請求項1】 振動を粘弾性体の流動粘性抵抗により減
衰するダンパー装置において、 柱形の粘弾性体と、多数の線材を該粘弾性体の長手方向
に対して斜め網目状に編成して成り該粘弾性体の外周面
を被覆するブレードと、を備えることを特徴とするダン
パー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001135785A JP2002327798A (ja) | 2001-05-07 | 2001-05-07 | ダンパー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001135785A JP2002327798A (ja) | 2001-05-07 | 2001-05-07 | ダンパー装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004169795A (ja) * | 2002-11-19 | 2004-06-17 | Suzuka National College Of Technology | ばね装置 |
JP2005207589A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-08-04 | Sairensu:Kk | ダンピングコイルばね及び振動減衰装置 |
JP2017101782A (ja) * | 2015-12-03 | 2017-06-08 | 有限会社モトショップハマ | 防振装置 |
-
2001
- 2001-05-07 JP JP2001135785A patent/JP2002327798A/ja not_active Withdrawn
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JP2004169795A (ja) * | 2002-11-19 | 2004-06-17 | Suzuka National College Of Technology | ばね装置 |
JP2005207589A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-08-04 | Sairensu:Kk | ダンピングコイルばね及び振動減衰装置 |
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