JP2002327295A - ワーク表面処理装置 - Google Patents

ワーク表面処理装置

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JP2002327295A
JP2002327295A JP2001133329A JP2001133329A JP2002327295A JP 2002327295 A JP2002327295 A JP 2002327295A JP 2001133329 A JP2001133329 A JP 2001133329A JP 2001133329 A JP2001133329 A JP 2001133329A JP 2002327295 A JP2002327295 A JP 2002327295A
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JP
Japan
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surface treatment
processing space
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partition
chemical solution
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JP2001133329A
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English (en)
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Yukito Matsubara
幸人 松原
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Macoho Co Ltd
Original Assignee
Macoho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 多品種のワークを連続的に表面処理すること
ができる実用性,量産性,汎用性に秀れたワーク表面処
理装置を提供する。 【解決手段】 固定された区画壁13および底壁11を
有する槽を仕切り、かつ水平方向に移動可能な複数の区
画体によって、薬液を溜め且つ排出することができる移
動可能な区画処理空間が複数併設され、各区画処理空間
には夫々陰極7と陽極8が設けられ、この区画処理空間
に配設したワークに表面処理を施すワーク表面処理装置
であって、区画体およびワークの移動させながら、処理
液を入れ替えたり、各電極には電気条件をそれぞれ設定
したりすることなどにより、連続的に処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬液を用い且つ通
電によりワークの表面を処理するワーク表面処理装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】プレス
等により一時加工されたワークをメッキ液や陽極酸化液
等の薬液に浸漬し、このワークに通電して該ワークの表
面にメッキ層や陽極酸化皮膜等を形成するワーク表面処
理が実施されている。
【0003】図1は、従来のワーク表面処理、具体的に
は電解メッキ処理を図示したものである。
【0004】この図1は、コンベア方式と呼ばれるもの
で、メッキ液51を溜めたメッキ槽52の上方にワーク53を
搬送する搬送装置54が設けられ、この搬送装置54による
搬送により、ワーク53をメッキ槽52のメッキ液51に浸漬
せしめ、続いて、該ワーク53に通電しつつ該浸漬状態を
所定時間維持し、続いて、ワーク53をメッキ槽52から取
り出すと共にワーク53への通電を解除するという工程を
連続的に行うものである。尚、図中、符号55は前処理
槽、56は前処理槽53とメッキ槽52とを仕切る仕切板であ
る(以下、従来例という。)。
【0005】しかし、この従来例は、前記ワーク53の浸
漬状態を所定時間維持しなければならない為、メッキ槽
52が長大であるにもかかわらず、例えばメッキ時間やメ
ッキ電圧を変更する場合には、一旦、メッキ槽52からワ
ーク53を全て除去してからメッキ電圧の変更を行わなけ
ればならない為、 このメッキ時間やメッキ電圧の変更
が厄介であり、多品種の表面処理に不向きで、汎用性が
低いという問題点がある。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するもので、
多品種のワークを連続的に表面処理することができる実
用性,量産性,汎用性に秀れたワーク表面処理装置を提
供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0008】薬液1を溜めることができ且つ薬液1を排
出することができる移動可能な区画処理空間2が複数並
設され、この区画処理空間2に配設したワーク3に前記
薬液1により表面処理を施すワーク表面処理装置であっ
て、前記複数の区画処理空間2には夫々陰極7と陽極8
が設けられ、この陰極7と陽極8とにより、区画処理空
間2に溜められた薬液1と該薬液1に浸漬されるワーク
3とは、夫々一方が陽極,他方が陰極となって該ワーク
3に通電するように構成されていることを特徴とするワ
ーク表面処理装置に係るものである。
【0009】また、請求項1記載のワーク表面処理装置
において、区画処理空間2にはワーク3を保持する保持
具9が着脱自在に設けられていることを特徴とするワー
ク表面処理装置に係るものである。
【0010】また、請求項1,2いずれか1項に記載の
ワーク表面処理装置において、区画処理空間2は、該区
画処理空間2の移動方向に延設された左右一対の区画壁
13と,底壁11と,該区画処理空間2の移動方向と直交す
る方向に延設され且つ隣接する二つの移動可能な区画体
14とに囲繞されており、この区画体14の移動により前記
区画処理空間2が移動するように構成されていることを
特徴とするワーク表面処理装置に係るものである。
【0011】また、請求項3記載のワーク表面処理装置
において、底壁11は固定状態で設けられ、この底壁11に
は、区画処理空間2へ薬液1を導入する薬液導入部5及
び薬液1を排出する薬液排出部6が設けられていること
を特徴とするワーク表面処理装置に係るものである。
【0012】また、請求項3,4いずれか1項に記載の
ワーク表面処理装置において、区画体14は、無限循環運
動する搬送体15に設けられており、この搬送体15の無限
循環により該区画体14が移動して区画処理空間2が移動
するように構成されていることを特徴とするワーク表面
処理装置に係るものである。
【0013】また、請求項1〜5いずれか1項に記載の
ワーク表面処理装置において、陰極7及び陽極8は、区
画処理空間2に溜められた薬液1及びワーク3に通電す
る通電条件を可変する通電可変装置12に接続されている
ことを特徴とするワーク表面処理装置に係るものであ
る。
【0014】また、請求項1〜6いずれか1項に記載の
ワーク表面処理装置において、区画処理空間2の移動
は、所定時間で進行と停止とを繰り返す間欠式移動が採
用されていることを特徴とするワーク表面処理装置に係
るものである。
【0015】
【発明の作用及び効果】移動する区画処理空間2にワー
ク3を配設し、続いて、この処理空間2にメッキ液や陽
極酸化皮膜液等の薬液1を溜めて該薬液1に前記ワーク
3を浸漬し、更に、陰極7及び陽極8によりワーク3に
通電してメッキ層の形成や陽極酸化皮膜の形成等の表面
処理を施し、その後、通電を停止すると共に処理空間2
から薬液1を排出せしめて前記表面処理を終了する。
【0016】このように区画処理空間2を移動させなが
ら、該区画処理空間2と共に移動するワーク3を表面処
理していくことができるから、流れ工程により連続的に
ワーク3の表面処理を行うことができ、量産性は良好と
なる。
【0017】更に、区画処理空間2ごとにワーク3への
通電条件(電圧や周波数等)を可変したりすることで、
異なる素材や形状のワーク3に対応して適正な表面処理
を行うことができ、汎用性も良好となる。
【0018】本発明は上述のように構成したから、多品
種のワークを連続的に表面処理できる実用性,量産性,
汎用性に秀れたワーク表面処理装置となる。
【0019】
【発明の実施の形態】図2〜6は本発明の一実施例を図
示したものであり、以下に説明する。
【0020】本実施例は、薬液1を溜めることができ且
つ薬液1を排出することができる移動可能な区画処理空
間2が複数並設され、この区画処理空間2に配設したワ
ーク3に前記薬液1により表面処理を施すワーク表面処
理装置であって、前記複数の区画処理空間2には夫々陰
極7と陽極8が設けられ、この陰極7と陽極8とによ
り、区画処理空間2に溜められた薬液1と該薬液1に浸
漬されるワーク3とは、夫々一方が陽極,他方が陰極と
なって該ワーク3に通電するように構成され、この薬液
1と通電により、ワーク3の表面にメッキ層の形成,メ
ッキ層の除去,皮膜の形成若しくは皮膜の除去のいずれ
かの処理を施すように構成されているものである。
【0021】区画処理空間2は、該区画処理空間2の移
動方向に延設された左右一対の区画壁13と,底壁11と,
該区画処理空間2の移動方向と直交する方向に延設され
且つ隣接する二つの移動可能な区画体14とに囲繞されて
おり、この区画体14の移動により前記区画処理空間2が
移動するように構成されている。
【0022】また、底壁11は固定状態で設けられ、この
底壁11の所定位置には、区画処理空間2へ薬液1を導入
する薬液導入部5及び薬液1を排出する薬液排出部6が
設けられている。従って、区画体14が移動して区画処理
空間2が薬液導入部5の上側に位置した際、該薬液導入
部5から区画処理空間2に薬液1が導入され、また、区
画処理空間2が薬液排出部6の上側に位置した際、該薬
液排出部6から区画処理空間2内の薬液が輩出されるこ
とになる。
【0023】また、左右一対の区画壁13の上方には、区
画処理空間2の移動方向に延設された絶縁素材製の左右
一対のアーム部材16・17が固定状態で設けられ、この左
右のアーム部材16・17には夫々電極が所定間隔を置いて
複数並設されている。尚、この電極は、本実施例では左
側のアーム部材16に設けられた電極を陰極7、右側のア
ーム部材17に設けられた電極8を陽極に夫々設定してい
る。
【0024】また、陰極7及び陽極8は、夫々、陰極7
同志、陽極8同志で接続体18により接続されている。即
ち、左側の電極と右側の電極とは接続体18によって接続
されていない。また、この接続体18は着脱自在であり、
この接続体18の着脱により、陰極7や陽極8は幾つかの
グループに任意に分けられている。
【0025】また、陰極7及び陽極8は、ワーク3に通
電する通電条件、具体的には、電圧,電流周波数,電流
波形,通電時間,プラスマイナス等を可変し得る通電可
変装置12に接続されている。
【0026】従って、この通電可変装置12での通電条件
の可変、及び、接続体18による陰極7や陽極8のグルー
プ分けにより、陰極7や陽極8に印加される電圧等の通
電条件を個別若しくはグループごとに可変することが可
能となる。
【0027】また、陰極7及び陽極8は、夫々弾性体
(図示省略、具体的には発条)を介して前記左右のアー
ム部材16・17の下部に設けられている。従って、この陰
極7及び陽極8は、前記弾性体の弾性作用によって常に
下方に付勢されることになる。
【0028】左右の区画壁13の近傍、具体的に、左右の
区画壁13の外方には、ワーク表面処理装置4の先端部及
び後端部に夫々設けられた回転体20の回転によって無限
循環運動する搬送体15、具体的にはチェーン状の搬送帯
が夫々設けられている。
【0029】この搬送体15は、所定時間で進行と停止と
を繰り返す間欠式移動タイプのものが採用されている。
【0030】また、左右の搬送体15は、前記左右一対の
区画壁13を被嵌する形状の複数の架設体21によって連結
されている。
【0031】また、この架設体21は、ワーク3を保持す
る為の保持具9を吊り下げる吊下部22が設けられた架設
体21aと、区画処理空間2を形成する為の前記区画体14
が垂設された架設体21bが交互に配設された構成が採用
されている。従って、隣接する区画体14間にして左右の
区画壁13と底壁11とに囲繞された空間、即ち、区画処理
空間2には保持具9に保持されたワーク3が配設される
ことになり、このワーク3は、前記搬送体15の無限循環
運動によって移動することになる。
【0032】区画体14の側部は、前記区画壁13に可及的
に近接するように構成され、更に、区画体14の底部は、
前記底壁11に可及的に近接するように構成されている。
【0033】また、区画体14の上部には、切欠部24が設
けられている。従って、この区画体14間、即ち、区画処
理空間2に溜まる薬液1の液位が前記切欠部24まで到達
すると、該薬液1が該切欠部24から漏出して隣接する区
画処理空間2に導入されることになる。尚、この隣接す
る区画処理空間2が薬液排出部6の上側に位置している
場合には、この漏出した薬液1は該薬液排出部6から排
出される。
【0034】吊下部22には、保持具9が着脱自在に吊り
下げられる。
【0035】この保持具9には、ワーク3を係止する係
止部23が設けられている。
【0036】また、保持具9には、前記区画処理空間2
の移動によって前記陰極7と通電可能に当接する第一通
電部25が設けられている。また、保持具9は通電素材に
よって形成されており、第一通電部25と前記陰極7とが
当接した際、該保持具9に保持されたワーク3に負の電
圧が印加される。
【0037】区画体14が垂設された架設体21bには、前
記区画処理空間2の移動によって前記陽極8と通電可能
に当接する第二通電部26が設けられている。また、この
第二通電部26は区画処理空間2に溜められた薬液1に浸
漬される電極体と通電可能に連設されており、第二通電
部26と前記陽極8との当接の際、区画処理空間2(区画
体14間)に溜められた薬液1に電圧が印加されることに
なる。尚、本実施例は、区画体14を通電素材製とし、こ
の区画体14を電極体に設定している。
【0038】よって、第一通電部25と陰極7とが当接
し、且つ、第二通電部26と陽極8とが当接した際、ワー
ク3及び薬液1に電圧が印加されて該ワーク3に通電さ
れることになる。即ち、この状態において、ワーク3に
薬液1及び通電による表面処理が施されることになる。
【0039】尚、陰極7と陽極8に印加される電圧を逆
にし、例えば陽極酸化皮膜の形成を行っても良い。
【0040】また、本実施例は、ワーク表面処理装置4
を、区画処理空間2の移動に沿って主にワーク3に複数
工程、具体的には三工程の表面処理を行えるように構成
している。尚、この三工程を行う箇所を、以下、第一工
程部10a、第二工程部10b、第三工程部10cという。
【0041】第一工程部10aは前洗浄工程部で、ワーク
3に洗浄液を噴射する前洗浄装置(図示省略)が設けら
れている。また、この第一区画部10aの底壁11aには、
前記洗浄液を排出する前洗浄液排出部27が設けられてい
る。
【0042】第二工程部10bは表面処理工程部で、底壁
11bには前記薬液導入部5及び薬液排出部6が設けられ
ている。尚、図2は、薬液排出部6は第二区画部10bの
最先端位置及び最後端位置に一箇所づつ設けられ、その
間に薬液導入部5が三箇所設けられている。
【0043】また、薬液排出部6から排出された薬液1
は、循環して薬液導入部5から再び導出されるように構
成されている。
【0044】第三工程部10cは後洗浄工程部で、ワーク
3に洗浄液を噴射する後洗浄装置,エアブロー装置,乾
燥装置(共に図示省略)が設けられている。また、この
第一区画部10cの底壁11cには、前記洗浄液を排出する
後洗浄液排出部28が設けられている。
【0045】また、例えば、第一工程部10aを第二工程
部10bと同様に薬液1を充填できる構成とし、この第一
工程部10aを用いてワーク3に前処理を施せるように構
成しても良い。この点は、第三工程部10cも同様であ
る。
【0046】図中、符号29はワーク3を保持せしめた保
持具9を区画処理空間2に装着する供給部29、30は表面
処理を終えたワーク3を保持具9と共に回収する回収部
30、31は区画処理空間2等のワーク表面処理装置4の上
部を隠蔽する開閉自在のカバー体31(このカバー体31は
上下擺動自在に構成されている。)、32は薬液導入部5
等のワーク表面処理装置4の下部を隠蔽し、点検や補修
の際に開閉する下扉体32(この下扉体32は水平スライド
移動自在に構成されている。)である。
【0047】供給部29では、手動若しくは自動により、
ワーク3が保持された保持具9を区画処理空間2の吊下
部22に吊り下げる作業が行われる。
【0048】回収部30では、手動若しくは自動により、
表面処理済みのワーク3が保持された保持具9を区画処
理空間2の吊下部22から取り外して回収する作業が行わ
れる。
【0049】カバー体31は、ワーク表面処理装置4の上
部を隠蔽することで、ワーク3に表面処理を施す際に発
生するガスやミストの飛散を防止するものである。ま
た、ワーク3の表面処理状況を確認できるように透明な
ものが採用されている。
【0050】本実施例は上述のように構成したから、下
記作用効果を発揮できることになる。
【0051】連続的に移動する複数の区画処理空間2に
ワーク3を順次配設し、該ワーク3に順次薬液1への浸
漬及び通電による表面処理を施すことができるから、こ
の薬液1と通電とによる表面処理、具体的には、メッキ
処理や陽極酸化皮膜処理等を連続的に行うことができ
る。
【0052】また、区画処理空間2ごとにワーク3に印
加する電圧等の通電条件を調整することもできるから、
連続的にワーク3に薬液1と通電による表面処理を行う
装置でありながら、ワーク3の種類(形状等)に応じた
通電を行うことができる。
【0053】また、前記通電条件の調整により、ワーク
3に形成するメッキ厚や皮膜厚等も各区画処理空間2ご
とに調整することができる。
【0054】即ち、本実施例は、量産性と汎用性とを兼
ね備えたワーク表面処理装置となる。
【0055】また、従来例のようにワーク3を薬液1に
浸漬する為の槽の大きさを処理時間を加味して長大にす
る必要がないから、区画処理空間2を小さくすることが
でき、よって、区画処理空間2内の通電分布がワーク3
に均一な処理を行える好適なものとすることができる。
【0056】即ち、本実施例は、非常に高品質の表面処
理を行えるワーク表面処理装置となる。
【0057】また、ワーク3に通電する為の陰極7や陽
極8は固定状態であり、所定の位置にワーク3を保持し
た保持具9が位置した際、前記陰極7及び陽極8により
ワーク3に通電されるから、例えば、各陰極7及び陽極
8に所定の電圧を印加しておけば、ワーク3に印加され
る電圧は該所定の電圧となり、従って、各陰極7及び陽
極8を異なる通電条件に設定しておけば、ワーク3に表
面処理時間の経過と共に異なる電圧を印加することが可
能となる。
【0058】よって、例えば、ワーク表面処理4の始端
部(図6では、第二工程部10bの始端部、符号L)の陰
極7及び陽極8に弱い電圧を印加し、中間部(図6中符
号M)の陰極7及び陽極8に強い電圧を印加し、終端部
(図6中符号N)の陰極7及び陽極8に弱い電圧を印加
しておけば、先ず、始端部においてワーク3に弱い電圧
を印加することにより、キメ細やかで強固な付着力のメ
ッキ層を形成し、続いて、中間部においてワーク3に強
い電圧を印加することにより、メッキ層の層厚を急激に
増大させ、続いて、終端部においてワーク3に弱い電圧
を印加することにより、キメ細やかな仕上げに適したメ
ッキ層を形成するという細かな制御を非常に簡単に行う
ことができる。
【0059】また、例えば、陰極7及び陽極8の一部に
印加する電圧のプラスマイナスを逆にすることにより、
一旦形成したメッキ層の一部を除去し、その後、再度メ
ッキ層を形成することによる非常に強固なメッキ層の形
成も簡単に行うことができる。
【0060】また、この陰極7及び陽極8に印加される
電圧の調整は、接続体18の着脱や、通電可変装置12の調
整によって簡単に行うことができる。
【0061】また、この陰極7及び陽極8によるワーク
3への通電時間は、搬送体15の搬送速度や、接続体18に
よる接続状況、具体的には接続される陰極7及び陽極8
の数によって簡単に調整することができる。
【0062】即ち、本実施例は、複雑な工程の表面処理
を陰極7及び陽極8への通電条件の調整等の非常に簡単
な構成によって行える実用性,汎用性に秀れたワーク表
面処理装置となる。
【0063】また、薬液導入部5や薬液排出部6も固定
状態であり、この薬液導入部5上に区画処理空間2が位
置した際、区画処理空間2に薬液1が溜められ、また、
薬液排出部6上に区画処理空間2が位置した際、区画処
理空間2から薬液1が排出されるから、ワーク3を薬液
1に浸漬させたり、ワーク3を薬液1から露出させたり
することも容易に行うことができる。
【0064】従って、薬液1と通電とによる表面処理以
外の薬液1を用いる処理、例えば、前処理や洗浄処理や
後処理等もワーク表面処理装置4に一体に設けて連続的
に行うことができる。
【0065】また、例えば、前処理と通電を伴う表面処
理とを連続的に行う場合、従来例ではワークを搬送する
構成の為、該ワークを前処理槽から表面処理槽へと搬送
する際、該前処理槽と表面処理槽との間に存在する仕切
板を乗り越える為、ワークを一旦斜め上方に搬送し、続
いて、斜め下方に搬送する構成が採用され、この斜めの
搬送の分、装置の全長が長くなったり、構造が複雑にな
ってしまうという問題点があるが、本実施例ではワーク
3を直線搬送することができるから、様々な処理が可能
なワーク表面処理装置4であっても全長を短くすること
ができ、また、構造も簡易なものとすることができる。
【0066】更に、直線搬送が可能であるから、カバー
体31を並設し易い、装置の全高を低くできる等の効果も
発揮される。
【0067】更に、このワーク3の前処理から通電を伴
う表面処理までの距離の短縮により、該前処理から通電
を伴う表面処理までの時間を短縮することもでき、よっ
て、ワーク3が空気中に露出する時間を可及的に低減せ
しめて高品質の表面処理を行ったり、マグネシウム合金
のような反応性の高い素材のワーク3であっても安全に
表面処理を行ったりすることができる。
【0068】また、薬液1は区画処理空間2の下方から
供給されるように構成されているから、薬液1中に気泡
が含まれたりせずにワーク3を良好に表面処理すること
ができる。
【0069】また、区画処理空間2の移動は所定時間で
進行と停止とを繰り返す間欠式移動が採用されているか
ら、ワーク3が仕切壁14,区画壁13及び底壁11に囲まれ
た状態を長時間確保したり、また、前記停止時間を通電
時間としたりすることで、ワーク3に可及的に長時間通
電したりすることもでき、ワーク3を良好に表面処理す
ることができる。
【0070】尚、例えば、移動してきた区画処理空間2
が或る位置となった際、該区画処理空間2に薬液1が導
入され且つワーク3に通電されて表面処理が行われ、続
いて、該薬液1が導出され、続いて、区画処理空間2を
後処理が施される位置に移動せしめてワーク3に後処理
を行うように構成したワーク表面処理装置や、前処理の
後に表面処理を行うように構成したワーク表面処理装置
であっても同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の説明図である。
【図2】本実施例の説明部分断面側面図である。
【図3】本実施例の要部の説明斜視図である。
【図4】本実施例の説明正断面図である。
【図5】本実施例の要部の説明図である。
【図6】本実施例の要部の説明図である。
【符号の説明】
1 薬液 2 区画処理空間 3 ワーク 4 ワーク表面処理装置 5 薬液導入部 6 薬液排出部 7 陰極 8 陽極 9 保持具 11 底壁 12 通電可変装置 13 区画壁 14 区画体 15 搬送体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬液を溜めることができ且つ薬液を排出
    することができる移動可能な区画処理空間が複数並設さ
    れ、この区画処理空間に配設したワークに前記薬液によ
    り表面処理を施すワーク表面処理装置であって、前記複
    数の区画処理空間には夫々陰極と陽極が設けられ、この
    陰極と陽極とにより、区画処理空間に溜められた薬液と
    該薬液に浸漬されるワークとは、夫々一方が陽極,他方
    が陰極となって該ワークに通電するように構成されてい
    ることを特徴とするワーク表面処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のワーク表面処理装置にお
    いて、区画処理空間にはワークを保持する保持具が着脱
    自在に設けられていることを特徴とするワーク表面処理
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1,2いずれか1項に記載のワー
    ク表面処理装置において、区画処理空間は、該区画処理
    空間の移動方向に延設された左右一対の区画壁と,底壁
    と,該区画処理空間の移動方向と直交する方向に延設さ
    れ且つ隣接する二つの移動可能な区画体とに囲繞されて
    おり、この区画体の移動により前記区画処理空間が移動
    するように構成されていることを特徴とするワーク表面
    処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のワーク表面処理装置にお
    いて、底壁は固定状態で設けられ、この底壁には、区画
    処理空間へ薬液を導入する薬液導入部及び薬液を排出す
    る薬液排出部が設けられていることを特徴とするワーク
    表面処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項3,4いずれか1項に記載のワー
    ク表面処理装置において、区画体は、無限循環運動する
    搬送体に設けられており、この搬送体の無限循環により
    該区画体が移動して区画処理空間が移動するように構成
    されていることを特徴とするワーク表面処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれか1項に記載のワー
    ク表面処理装置において、陰極及び陽極は、区画処理空
    間に溜められた薬液及びワークに通電する通電条件を可
    変する通電可変装置に接続されていることを特徴とする
    ワーク表面処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6いずれか1項に記載のワー
    ク表面処理装置において、区画処理空間の移動は、所定
    時間で進行と停止とを繰り返す間欠式移動が採用されて
    いることを特徴とするワーク表面処理装置。
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