JP2002326919A - ゲル状組成物及びその製造方法 - Google Patents
ゲル状組成物及びその製造方法Info
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Abstract
散性に優れ、化粧品に用いた場合は皮膚や毛髪に対し優
れた延展性を呈し、親和性や保護作用等の絹独特の特性
を発揮しやすく、食品に用いた場合は程よい食感が得ら
れ嚥下性に優れるなど、使用感に優位な汎用性に富む絹
フィブロインを含有するゲル状組成物を提供すること。 【解決手段】絹フィブロインと酸化側電解生成水を含有
することを特徴とするゲル状組成物及び絹フィブロイン
に、酸化側電解生成水を添加することを特徴とする、ゲ
ル状組成物の製造方法によって達成される。
Description
られる絹フィブロインを利用したゲル状組成物、その製
造方法、これを含有した化粧料およびこれを含有した食
品に関する。
は、適度な吸・放湿性、皮膚や毛髪に対する親和性や紫
外線吸収性などの特長を有することから、粉末や溶液あ
るいはこれらの誘導体といった形態で広範に用いられて
いる。シャンプーや石鹸といった化粧品類への処方や、
塗料への混練といった産業資材用途への実績がある。ま
たパンや麺類、飴、ドレッシングなどの食品への応用も
数多く行われている。
うちの粉末としては、特公昭40−24920号公報、特公昭2
6−4947号公報並びに特公昭58−38449号公報により、絹
原料をそのままあるいは化学的処理で脆化させたものを
粉砕した繊維状の絹フィブロイン粉末、絹原料を適当な
濃厚中性塩等に溶解透析したコロイド溶液を噴霧乾燥し
て得たゲル状絹フィブロインを粉砕した粒状の絹フィブ
ロイン粉末、並びに絹原料を適当な無機中性塩或いはア
ルカリ性水溶液に溶解後透析し或いはしないで得られた
コロイド溶液から、凝固性塩の添加、空気吹込み、等電
点凝固、超音波処理或いは高ずり変形速度での撹拌等で
絹フィブロインを凝固析出せしめ、脱水、乾燥後粉砕し
た絹フィブロイン粉末が開示されている。
公昭57−4723号公報により、銅−エチレンジアミン水溶
液、水酸化銅−アンモニア溶液、水酸化銅−アルカリ−
グリセリン溶液、臭化リチウム溶液、カルシウム或いは
マグネシウム又は亜鉛の塩酸塩或いは硝酸塩又はチオシ
アン酸塩の溶液、チオシアン酸ナトリウム水溶液よりな
る群から選ばれた少なくとも一種の溶媒に精練絹原料を
溶解後透析することを特徴とする絹フィブロイン溶液の
製造法が開示されている。
液は、そのままであるいは必要に応じて分子量やフィブ
ロイン濃度が調整された形で販売されている。また該溶
液を出発原料として、各種官能基の付加などによった誘
導体の形でも数多くの種類が販売されている。
在することは公知である。このゲル状絹フィブロイン組
成物は、上述したものに代表される絹フィブロイン溶液
に有機あるいは無機の酸を加えて絹フィブロインの等電
点までpHを下げるか、又は多糖類等をゲル化剤として
添加することによって得られる。また、分子量5万程度
より大きいタンパク分子からなる絹フィブロイン溶液
は、先の酸やゲル化剤の作用を与えなくても経時で次第
にゲル化が生じ、やがて系全体をひとつとした強固なゲ
ルが得られる。
ロイン組成物は系全体にわたる支持構造を有する硬度が
大きいゲルで、ゲル全体が一つの塊として形成されてい
る。これは、絹フィブロインが結晶化分散してゲル化す
る際に、該フィブロイン分子が互いに強固なマトリック
スを形成し、系の流動性を決定する分散媒分子等の自由
度を完全に奪ってしまうためと考えられる。そのためゲ
ル化した絹フィブロイン組成物を他の物質と混ぜ合わせ
ることは出来ない。仮にゲルを細分化し他の物質と均質
に混ぜ合わせたとしても、得られたものはゲルとしての
特性を失った単なる混合物でしかない。
で流動性がなかった。すなわち、延展性、つまりスプレ
ッド性に欠けるために均一の状態に伸ばすことが難し
く、例えば均一に程良く伸びることが要求されるクリー
ム状やジェル状の化粧料や食品に応用することが困難で
あった。加えて保水力にも欠け、放置すれば水分を失っ
て表面より乾燥が進行し、ゲルに亀裂が生じるなどの問
題を有していた。
1299号公報では二酸化炭素をゲル化触媒として使用する
フィブロイン流動体を製造する方法が開示され、気体あ
るいは固体の二酸化炭素をフィブロイン水溶液に溶解す
ることで該水溶液のpHをフィブロインの等電点付近に
調整する事を特徴としている。しかしながら該方法では
二酸化炭素をフィブロイン溶液に溶解する必要性から圧
力容器あるいはこれに準じた設備が必要となる。加えて
ゲル化後に減圧あるいは加熱によって二酸化炭素を除去
する事により、得られるゲルの少なくとも1000倍以
上、約2200倍容の炭酸ガスが常圧下排出されること
となる。地球環境負荷を考慮した場合、当然この排出さ
れた炭酸ガスは回収・再利用されるべき物であり、相応
の設備が必要となる。このことは工業的な生産規模を考
えた場合、莫大な設備投資によるコストアップとなり、
好ましくない。
けるフィブロイン流動体の製造においてはゲル化のため
の放置期間に10日から2週間程度、あるいはこの範囲
外を要することから、現在の商慣習である短納期に対応
するためには、相応の仕掛かり在庫を持たざるを得ず、
やはり好ましくない。
フィブロイン成分を含むゲル状組成物は硬度が大きく、
保水性・延展性に欠けるものが多く、物性上、使途が極
めて限定され実質的に汎用性が無く、また保水性・延展
性に富むものであってもその製法上、コスト面や設備面
・環境対策面等の多くの問題を内包している。
あり、その目的は、硬度が従来に比して著しく小さく、
相溶性・分散性に優れ、化粧品に用いた場合は皮膚や毛
髪に対し優れた延展性を呈し、親和性や保護作用等の絹
独特の特性を発揮しやすく、食品に用いた場合は程よい
食感が得られ嚥下性に優れるなど、使用感に優位な汎用
性に富む絹フィブロインを含有するゲル状組成物を提供
することにある。また、そのゲルを工業的容易且つ安価
に製造する方法を提供することにある。
インと酸化側電解生成水を含有することを特徴とするゲ
ル状組成物及び絹フィブロインに、酸化側電解生成水を
添加することを特徴とする、請求項1記載のゲル状組成
物の製造方法によって達成される。
インと酸化側電解生成水を含有することを特徴とするゲ
ル状組成物であり、程よい流動性を呈し、皮膚や毛髪等
に対して均一な伸びを呈する延展性を呈するが、水溶液
とは性状を異にするゲル特有の性状を持つことを特徴と
するゲル状組成物である。本発明におけるゲル状組成物
中においては、絹フィブロイン成分を0.5%から10%程度
含んでいることが望ましい。
ィブロインとは家蚕などで作られる絹糸のタンパク主成
分を指し、絹フィブロイン蛋白又はこれを酵素、酸もし
くはアルカリにより加水分解したものをいう。絹フィブ
ロインの平均分子量は5千程度以上が好ましく、特に制
限はない。
用いる絹フィブロインは原料として、まゆ、生糸、まゆ
屑、生糸屑、ビス、揚り綿、絹布屑、ブーレット等を常
法に従い必要に応じて活性剤の存在下、温水中で又は酵
素の存在下温水中でセリシンを除去し乾燥したものを使
用することができるがこれらに限定されるものでなく、
通常入手できる絹フィブロイン原料であれば、いずれも
使用可能である。本願においては、その絹フィブロイン
分子が水系溶媒中の溶媒分子運動を妨げない様な形態で
溶解または分散存在している状態に調製した溶液を使用
するのが好ましい。
と陰極側との間にイオン交換樹脂等の隔膜を設け、塩化
ナトリウムを添加した水、あるいは添加しない水を電気
分解することにより、陽極側に得られる酸性サイドの水
のことを言う。機能水、電解機能水、酸性水、酸化水な
どの様々な名称で呼ばれることがあるが、本質は無機あ
るいは有機の酸の添加によらずに電気的に分解すること
で酸性を呈する水を指す。また該酸化側電解生成水は肌
につけてアストリンゼントとして化粧料にも用いられ、
肌を引締めるいわゆる収斂効果も期待できることが知ら
れている。
絹フィブロインを水系溶媒中の溶媒分子運動を妨げない
様な形態で溶解または分散存在している状態の溶液に調
製したものを、酸化側電解生成水の介在下、ゲル状、即
ち分散媒中に、分散媒分子の分子運動、即ち自由度を完
全には奪わない様な形態で結晶化分散している状態に調
製し、程良く均一に延びる延展性を呈しているものをい
う。
ことは、絹フィブロイン溶液に酸化側電解生成水を加え
て該ゲル状組成物を得るにあたり、絹フィブロイン成分
が十分に結晶化してもなお、溶媒である水分子の自由度
が完全に失われることのない様に、つまり本願発明の特
性である、程よいみずみずしいゲル状で、なおかつ均一
な延展性を示すようなゲル状組成物を得るために、該ゲ
ル状組成物中の絹フィブロインファクターを決めなけれ
ばならないということである。
した際に、水分子の自由度が完全に失われると言うこと
は、得られるゲルの物性が極めて強固なものであること
を意味し、そのようなゲルは寒天のようなさくいゲル状
を示し、本発明に係るゲル状組成物が目的とするところ
とは全く性状を異にするものである。
組成物の硬度や延展性の決め手となるものである。それ
は、ゲル状組成物中の絹フィブロインの平均分子量と絹
フィブロイン濃度の二つのパラメーターからなる。ゲル
中の絹フィブロインの平均分子量が大きい場合及びゲル
状組成物中の絹フィブロイン濃度が高い場合は、結晶化
に際し溶媒である酸化側電解生成水の分子の自由度を減
ずる方向に作用するため、より強固なゲルが生成される
こととなる。逆にゲル状組成物中の絹フィブロインの平
均分子量が小さく或いは絹フィブロイン濃度が低い場合
は、結晶化に際し溶媒分子の自由度をあまり妨げない方
向に作用し、それは、即ち、程良く均一に伸びる延展性
を呈するなど、本願で目的とするところのゲル状組成物
が求める物性に近くなる。
上の絹フィブロイン溶液を用いる場合は酸化側電解生成
水を加えた際の絹フィブロイン濃度が3%以下、好まし
くは1%以上3%以下になる様に調製する。3%を超え
て結晶化させた場合、自由度の低いゲル即ち硬度の大き
い延展性に乏しい物性しか得られない。1%に満たない
条件でゲル化させた場合、十分に結晶化しても自由度が
全く制限されない溶媒分子が必要以上に存在し経済的で
ない。一方平均分子量が7万から5千に調製された絹フ
ィブロイン溶液を用いる場合は酸化側電解生成水を加え
た際の絹フィブロイン濃度が1%以上、好ましくは3%
以上10%以下になるように調製する。1%に満たない条
件でゲル化を試みた場合、結晶化に非常に時間を要しあ
るいは十分に結晶化しても分散媒中に、絹フィブロイン
分が白い靄状に僅か分散するような状態で、本願ゲル状
組成物とは趣を若干異にする。10%を超えて結晶化させ
た場合のゲル状組成物は自由度が制限されたものしか得
られない。平均分子量5千より小さいものは、絹フィブ
ロイン分が溶解したまま結晶化してこない或いは結晶化
しても溶媒分子の自由度を制御できるほどのゲル状組成
物は得られない。
硬度・延展性を調整するには、上述の絹フィブロインフ
ァクターを調整すればよく、即ち絹フィブロインの平均
分子量の調節乃至はゲル状組成物中の絹フィブロイン濃
度の調整によって可能である。具体的には該平均分子量
の調節は絹フィブロイン溶液を酵素あるいは酸またはア
ルカリを用いて定法に従って加水分解することによって
行う。また該絹フィブロイン濃度の調整は、ゲル状組成
物中の溶媒分を増減することで得ることが可能で、該溶
媒分の分離は濾紙による溶媒分の濾別などで容易に行え
る。
方法について説明する。まず、絹フィブロイン成分をゲ
ル中に結晶化させるために用いる、絹フィブロイン溶液
を調製する。本発明における絹フィブロイン溶液とは、
絹フィブロイン分子が水系溶媒中に溶解または分散し、
該溶媒中の溶媒分子運動を妨げない様な形態で溶解また
は分散存在している状態の水溶液を指す。その絹フィブ
ロイン溶液の絹フィブロインの平均分子量は5千程度以
上が好ましく、上限は特に制限はない。
イン濃度は、通常1〜30%(質量)、好ましくは2〜20
%(質量)で、必要に応じて濃縮される。1%(質量)
以下では後工程で濃縮の必要があり不経済であるし、30
%(質量)以上では粘性が高くなって反応や操作が困難
となる場合がある。
くに限定されるものではないが以下に一例を示す。
料を水系溶媒に均一に溶解もしくは分散させて作成する
が、それに適した水系溶媒の一例として、銅−エチレン
ジアミン水溶液、水酸化銅−アンモニア水溶液(シュワ
イサー試薬)、水酸化銅−アルカリ−グリセリン水溶液
(ローエ試薬)、臭化リチウム水溶液、カルシウム或い
はマグネシウム又は亜鉛の塩酸塩或いは硝酸塩又はチオ
シアン酸塩の水溶液、チオシアン酸ナトリウム水溶液な
どが挙げられる。コスト及び使用上の点からカルシウム
又はマグネシウムの塩酸塩又は硝酸塩の水溶液が好まし
い。又、これ等の水溶液の濃度は使用する溶媒の種類、
温度等により異なるが、金属塩等の濃度は通常10〜80%
(質量)、好ましくは20〜40%(質量)である。80%
(質量)以上でも溶解するが、生成する絹フィブロイン
溶液に実質的な差異が無く経済性の点で問題である。
に添加し、温度60〜95℃、好ましくは70〜85℃でニーダ
の如き装置内で均一に溶解するが、液比は絹原料1に対
して溶媒が通常2〜50、好ましくは3〜30である。
絹フィブロイン溶液を得るためには、引続いて透析す
る。透析はセロファン膜に代表される透析膜や中空繊維
を使用した透析器を用い、前記の溶液中に溶解している
塩類等をほぼ完全に除去する。この場合目的とする絹フ
ィブロインの分子量分布を極力狭くするためと、α構造
のペプチドの割合を50(質量)%以上に調整するため
に、透析量と透析膜面積を特定する必要がある。即ち式
1を満足する多層膜構造物又は中空糸集束構造物を使用
して脱塩を行なう。
cm)≧10 ただしプライミング容量とは透析チューブまたは膜間の
内容積を示す
行なわれないため透析器中での滞留時間が長くなり、得
られるフィブロイン溶液は、既に腐敗が始まっている事
が多い。その場合、絹フィブロイン蛋白は腐敗による変
性で水不溶(β構造)化し、これを再び冷水易溶性化す
ることは困難である。
に、上記数値は30以上が好ましく、50以上が特に好まし
い。該条件を満足させる為には、例えば中空糸集束構造
物の場合中空糸の直径を4mm以下にする必要がある。上
記の方法に於いて得られた透析液は、残留塩濃度が0.00
3〜0.06%(質量)と極めて少なく、特に中空糸の径が
0.2mm程度になると、上記数値が200程度となり透析器中
での滞留時間数10分で、これを達成することができ、こ
れより極めて高品質の絹フィブロイン溶液を得ることが
できる。
生成水を加え、ゲル状絹フィブロイン中の絹フィブロイ
ン濃度が所定のものとなるよう調整する。酸化側電解生
成水を加えることで液系のpHを酸性サイドへ移動させ
ゲル化を促し、短時間でゲルが得られるようにする。液
系のpHは7以下の酸性サイドで有れば良く、絹フィブ
ロイン溶液の等電点(pH4.5前後)からpH3.8付近で
あればより好ましい。
は、わずかに白色化し、時間と共に懸濁度が増加する。
この状態から半日〜1日程度で本願のゲル状組成物が得
られる。得られたゲル状組成物は該pHが酸性サイドで
あるため、必要に応じアルカリ剤を加えて、pH調整す
ることが可能である。その際、該アルカリ剤として還元
側電解生成水を使用すると、該ゲル状組成物は絹フィブ
ロイン分と水のみで形成される純粋な絹フィブロインゲ
ルが得られる。また必要に応じて濾紙等で水分を除去
し、ゲルの硬度を調整することも可能である。
を水系溶媒中の溶媒分子運動を妨げない様な形態で溶解
存在している状態の水溶液に調整したものを、酸化側電
解生成水の介在下、ゲル状を呈する性質のものである。
即ち分散媒中に、分散媒分子の分子運動、即ち自由度を
完全には奪わない様な形態で絹フィブロイン分子が結晶
化分散している状態を呈しているため、程良く均一に延
びる延展性を呈しているものである。
を含有するゲル状組成物は、程良く均一に伸びる延展性
を呈し、また保水性に富み、ゲル特有のみずみずしい質
感を有している。そのため粉末でも水溶液でもないその
特異な物性を利用して、これまで処方が困難であった様
々な剤型への添加を可能にする。例えば従来増粘剤類を
併用し強力な分散機等で分散しなければ均一に配合する
ことが困難であった化粧品種別配合成分規格収載のシル
ク末が、増粘剤類や特殊な分散機を使用することなく容
易に配合可能となる。増粘剤類を使用しないで済むとい
うことは、製品剤型の多様化に大きく寄与できることを
意味する。加えて既存のジェル状を呈する美容液や保湿
クリーム等の皮膚化粧料に配合したり、ジェル状の皮膚
洗浄料への配合やヘアワックス等の毛髪化粧料への配合
といった際に、従来シルク末の製造過程で必須であった
超微粉化工程を要することなく、本願ゲル状組成物をそ
のまま加え通常の混合作業だけで需要に応えることが可
能となる。また、ジャムやゼリーと言ったジェル状食品
や、豆腐類や煮こごり等の食品やアイスクリームやムー
スといった菓子類への配合も該食品本来の固有の食感を
損なうことなく添加することが可能になる。また諸剤型
への添加用途のみならずゲルそのものを基剤として、美
白成分やミネラル等の有効成分を微量配合した従来に実
現することが難しかった絹主体が謳える美容液等の化粧
料や該ゲルそのものを食す健康食品等の食品の製造すら
も可能にする。
組成物を配合した化粧料としては具体的には例えば、ク
リーム、化粧水、乳液、サンスクリーン剤、美容液、エ
ッセンス、パック剤、洗顔料、クレンジング剤等の基礎
化粧料、口紅、リップグロス、リップクリーム、、マス
カラ、リキッドアイライナー、ジェル状ファンデーショ
ン、ジェル状補整料、水性タイプアイシャドウ、水性タ
イプチーク等のメイクアップ化粧料、ヘアカラー、シャ
ンプー、リンス、ボディーシャンプー、ハンドソープ、
ヘアパック、ヘアトニック、整髪料、育毛剤、デオドラ
ンド剤、入浴剤等が挙げられる。
自体を基剤として他の有用成分を必要量併用して使用す
ることができるが、その割合は、化粧料組成物全体に対
して90%以上の配合とすることも可能である。
る場合は、必要に応じて他の有用成分を併用することが
できる。具体的には、アルブチン、エラグ酸、コウジ
酸、ブタプラセンタエキス、ビタミンC及びその誘導体
(アスコルビン酸配糖体を含む)、ルシノール、グルタ
チオン、リノール酸、リノレン酸、乳酸、トラネキサム
酸、ビフェニル化合物、パンテテイン−S−スルホン酸
カルシウム、イオウ、グラブリジン、グラブレン、油溶
性甘草エキスなどの甘草エキス、ラズベリーケトングル
コシド、ウワウルシエキス、アルモンドエキス、アロエ
エキス、イチョウエキス、イブキトラノオエキス、エイ
ジツエキス、オウゴンエキス、オウレンエキス、オトギ
リソウエキス、オドリコソウエキス、海藻エキス、カミ
ツレエキス、カッコン(クズ)エキス、キハダエキス、
クチナシエキス、クララ(クジン)エキス、クランベリ
ーエキス、クロレラエキス、黒砂糖抽出物、クワ(ソウ
ハクヒ)エキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、ゴバ
イシエキス、コムギエキス、コメ胚芽油、コメヌカエキ
ス、サイシンエキス、サンシンエキス、サンショウエキ
ス、シソエキス、シャクヤクエキス、スイカズラエキ
ス、セージエキス、センキュウエキス、ダイズエキス、
チャエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、ト
ウニンエキス、ドクダミエキス、ニンニクエキス、ハマ
メリス抽出液、ビワエキス、ベニバナエキス、ボタンエ
キス、マツホドエキス、マロニエエキス、メリッサエキ
ス、ヨクイニン(ハトムギ)エキス、ユキノシタエキ
ス、ワレモコウ(ジュ)エキス、ヨモギエキス、火棘エ
キス、ハイビスカスエキス等の美白成分や、植物エキ
ス、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パル
ミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルア
ルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコー
ル、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノー
ル、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコー
ル、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フ
ィトステロール、POEコレステロールエーテル、モノ
ステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、
モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコー
ル)等の高級アルコール類、脂肪酸セッケン、セチル硫
酸ナトリウム等の陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、多価アルコー
ル脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の
非イオン性界面活性剤、テトラアルキルアンモニウム塩
等の陽イオン性界面活性剤、ベタイン型、スルホベタイ
ン型、スルホアミノ酸型、N−ステアロイル−L−グル
タミン酸ナトリウム等の両イオン性界面活性剤、レシチ
ン、リゾフォスファチジルコリン等の天然系界面活性剤
等を併用することができるが、これらに限定されるもの
ではなく、通常化粧品に配合されている成分であれば併
用できる。
明する。なお実施例中の%表記は質量%を表す。
る撚糸屑を、1.0%マルセル石鹸溶液(浴比30倍)で1
時間煮沸精練してセリシンを除去し、水洗後、熱風乾燥
した。次いで加熱した38.0%塩化カルシウム水溶液に、
該脱セリシン撚糸屑をニーダーを用いて浴比5倍で捏和
・溶解させた。濾過して不純物を除去後、ホローファイ
バー型の透析装置を用いて透析・脱塩し、絹フィブロイ
ン溶液を得た。得られた絹フィブロイン溶液の絹フィブ
ロイン濃度は5.9%で平均分子量は8.5×10^4だった。
(ジプコム株式会社製サニーハイ水、pH2.4)を66
1g加え密栓し、冷蔵保存した。18時間後には、系全体
が一様に淡白色化した硬度が小さく延展性に富んだゲル
が得られたことを確認した。このときの絹フィブロイン
の含有量は2%となる。得られたゲルは、硬度が小さ
く、程よい延展性を呈し、肌や毛髪に滑らかになじむ性
質のものであった。
ロイン溶液を12.5mモルの苛性ソーダで80℃下、60分間
加水分解後、塩酸で中和した。得られた加水分解絹フィ
ブロイン溶液の平均分子量は9.8×10^3だった。該加水
分解絹フィブロイン溶液593gに酸化側電解生成水(同
上)を407gを加え密栓し、冷蔵保存とした。24時間後
には、系全体が一様に淡白色化した硬度の小さいゲルが
得られたことを確認した。次いで、還元側電解生成水
(同上)を用いてpHを7に調整し、JIS P380
1[ろ紙(化学分析用)]規定の2種定性濾紙を用いて
吸引濾過して余分な水分を濾別した。得られたゲルは白
色で延展性に優れたもので、絹フィブロイン濃度は4.8
%だった。
組成物は、硬度が小さい状態で長時間安定であるという
特長的な物性により、延展性・相溶性・分散性に優れ、
絹フィブロイン成分の長所である皮膚や毛髪に対する優
れた親和性や保護作用等の特性を持ち、みずみずしい使
用感に優位な汎用性に富むものである。また、食品に配
合する場合は、独特のなめらかな食感を生かした、絹配
合食品の製造を可能にする。さらに本発明に係る製造方
法によれば、絹フィブロインを含有したゲル状組成物を
工業的に容易且つ安価に量産することが可能である。
Claims (4)
- 【請求項1】絹フィブロインと酸化側電解生成水を含有
することを特徴とするゲル状組成物。 - 【請求項2】絹フィブロインに、酸化側電解生成水を添
加することを特徴とする、請求項1記載のゲル状組成物
の製造方法。 - 【請求項3】請求項1記載のゲル状組成物を配合した化
粧料。 - 【請求項4】請求項1記載のゲル状組成物を配合した食
品。
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