JP2002326843A - ガラスパネルの製造方法及びガラスパネルの加熱装置 - Google Patents

ガラスパネルの製造方法及びガラスパネルの加熱装置

Info

Publication number
JP2002326843A
JP2002326843A JP2001279382A JP2001279382A JP2002326843A JP 2002326843 A JP2002326843 A JP 2002326843A JP 2001279382 A JP2001279382 A JP 2001279382A JP 2001279382 A JP2001279382 A JP 2001279382A JP 2002326843 A JP2002326843 A JP 2002326843A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
gap
sheet
heating element
glass panel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001279382A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinjiro Doken
新二郎 堂見
Shigeki Nakagaki
茂樹 中垣
Toru Futagami
亨 二神
Kenji Sakamoto
健治 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Sheet Glass Co Ltd filed Critical Nippon Sheet Glass Co Ltd
Priority to JP2001279382A priority Critical patent/JP2002326843A/ja
Publication of JP2002326843A publication Critical patent/JP2002326843A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】間隙部を強固に封止することができるガラスパ
ネルの製造方法を提供する。 【解決手段】一対の板ガラス1A・1Bを、その両板ガ
ラス1A・1B間にスペーサ2を介在させて形成される
間隙部Vを介して、上下対面配置すると共に、溶融状態
の金属材料5を前記間隙部Vの周縁部に充填することに
より、前記間隙部Vを気密に封止するガラスパネルPの
製造方法であって、前記金属材料5を前記周縁部に充填
する際に、前記両板ガラス1A・1Bの非間隙側の板面
に加熱体H1・H2を押し付けて、前記両板ガラス1A
・1Bのうち少なくとも前記周縁部に臨む間隙側の板面
を昇温させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の板ガラス
を、その両板ガラス間にスペーサを介在させて形成され
る間隙部を介して、上下対面配置すると共に、溶融状態
の金属材料を前記間隙部の周縁部に充填することによ
り、前記間隙部を気密に封止するガラスパネルの製造方
法及びガラスパネルの加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のガラスパネルは、一対の板ガラ
スを間隙部を介して上下対向配置すると共に、前記間隙
部の周縁部に金属材料を溶融状態にして充填し、その金
属材料が固化することで両板ガラスを直接接合して気密
ガラスパネルが形成される。例えば、国際公開WO00
/58234号公報に開示されているように、間隙部に
差し込んだ導入部材で溶融状態の金属材料を周縁部に導
入しながら、その導入部材を周縁部に沿って移動させ
て、金属材料を間隙部の周縁部に充填することにより、
間隙部を気密に封止するガラスパネルが製造される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、板ガラ
スと金属材料は結合様式が異なる異種材料であるので接
着させ難く、例えば、上述のように間隙部に差し込んだ
導入部材で溶融状態の金属材料を周縁部に導入しなが
ら、その導入部材を周縁部に沿って移動させて間隙部を
封止する場合に、間隙部に充填された金属材料と板ガラ
スとの接合が十分でない部分において、板ガラスと金属
材料との接合箇所が剥離してしまうなど、間隙部を強固
に封止し難いという欠点があり、まだ改善の余地が残さ
れているものであった。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、間隙部を強固に封止することが
できるガラスパネルの製造方法を提供するところにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の特
徴構成は、図3〜7に例示するごとく、一対の板ガラス
1A・1Bを、その両板ガラス1A・1B間にスペーサ
2を介在させて形成される間隙部Vを介して、上下対面
配置すると共に、溶融状態の金属材料5を前記間隙部V
の周縁部に充填することにより、前記間隙部Vを気密に
封止するガラスパネルPの製造方法であって、前記金属
材料5を前記周縁部に充填する際に、前記両板ガラス1
A・1Bの非間隙側の板面に加熱体H1・H2を押し付
けて、前記両板ガラス1A・1Bのうち少なくとも前記
周縁部に臨む間隙側の板面を昇温させるところにある。
【0006】ここで、「非間隙側」とは、例えば図4,
7において、加熱体H1・H2を実際に押し付けている
板面側、つまり両板ガラス1A・1Bで形成される間隙
部Vと反対側の板面側であることを意味する。例えば図
中では、上側に位置する板ガラスにおいてはその上側
が、下側に位置する板ガラスにおいては下側が「非間隙
側」となる。
【0007】〔作用効果〕両板ガラスの非間隙側の板面
に加熱体を押し付けると、その夫々の板面から、周縁部
に臨む間隙側の板面へ熱が伝導し、周縁部に臨む間隙側
の板面を的確に昇温させる温度調整を行うことができ
る。すなわち、両板ガラスの周縁部に臨む間隙側の板面
と溶融状態の金属材料との接触界面における反応が十分
活性化され、周縁部全周に亘って、十分な接合状態を実
現することができ、間隙部を強固に封止できる。そし
て、このように間隙部を強固に封止できるため、一度封
止作業を行った部分のガラス同士が剥離したりする虞な
どを低減して、ガラスパネルの生産効率や製造品質を向
上させることができる。また、このような簡便な昇温作
業で板面を昇温させることができるため、生産設備を比
較的簡単なものにでき、経済的である。
【0008】請求項2記載の発明の特徴構成は、上記請
求項1記載の特徴構成に加えて、図3〜7に例示するご
とく、前記両板ガラス1A・1Bの非間隙側の板面に前
記加熱体H1・H2を押し付けることによって、前記両
板ガラス1A・1B間にスペーサ2を介在させて形成さ
れる間隙部Vの間隔の拡大を防止するところにある。
【0009】〔作用効果〕スペーサを介在させて上下対
面配置される両板ガラスの非間隙側に加熱体を押し付け
るので、周縁部に臨む間隙側の板面を昇温させることで
熱歪みなどによって板ガラスの板面が上下に反ることを
防止して、両板ガラス間にスペーサにより形成される間
隙部の所定間隔を安定に維持しながら、周縁部における
板面と金属材料の接着を強固にすることができる。
【0010】請求項3記載の発明の特徴構成は、図8,
9に例示するごとく、請求項2記載のガラスパネルの製
造方法に使用する前記加熱体H2に、ヒータ及び板ガラ
スの板面を押さえるための平坦面を備えさせ、前記加熱
体H2を板ガラスの板面に押し付ける押付操作部Iを設
けると共に、前記加熱体H2を揺動自在に枢支連結部J
を介して前記押付操作部Iに連結してあるところにあ
る。
【0011】〔作用効果〕本構成を備えるガラスパネル
加熱装置によれば、確実に間隙部の間隔の拡大を防止し
て、外周シール部の厚みを均一にすることができる。例
えば、ほぼ鉛直方向に沿う上下方向に押圧自在な押圧機
構を備える押付操作部を加熱体に揺動自在に枢支連結
し、その枢支連結部を介して、押付操作部の押圧操作に
連動して加熱体をほぼ鉛直方向に沿う上下方向に押圧操
作することが可能となる。そして、押付操作部に対して
加熱体が枢支連結部を介して揺動自在に連結されるた
め、仮に板ガラスの板面に反りがある場合でも、押付操
作部の押し付け操作にて加熱体を板ガラスの板面に押圧
しながら押し付けると、加熱体の押し付け姿勢は板ガラ
スの板面の反り具合に沿う姿勢に揺動変更されて、加熱
体の板ガラスを押さえつけるための平坦面のほぼ全体が
板ガラス板面に接触され、板ガラス板面の全体に均一に
押圧力が伝達されるので、確実に板ガラスの板面の反り
を矯正することが可能となる。
【0012】尚、上述のように、図面との対照を便利に
するために符号を記したが、該記入により本発明は添付
図面の構成に限定されるものではない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1・2は、本発明のガラスパネ
ル製造方法によって形成したガラスパネルPを示すもの
で、このガラスパネルPは、一対の板ガラス1間に、板
面に沿って間隔をあけて多数のスペーサ2を介在させる
ことにより、一対の板ガラス1を間隙部Vを介して上下
対向配置してあると共に、両板ガラス1A・1Bの外周
部間にわたって金属製の外周シール部4を設け、前記一
対の板ガラス1の内の何れか一方の板ガラス1Bに、両
板ガラス1A・1B間の間隙部Vを減圧密閉するための
吸引部3を設けて構成したガラスパネル本体P1に対し
て、その吸引部3から前記間隙部V内の空気を吸引した
状態で密閉して形成してある。
【0014】まず、当該実施形態における前記ガラスパ
ネルPの構成について簡単に説明する。
【0015】前記一対の板ガラス1の内の一方の板ガラ
ス1A、及び、他方の板ガラス1Bは、共にフロート板
ガラス(厚み寸法は、例えば、2.65mm〜3.2m
m)で構成してあり、縁部どうしが重なる状態に一体化
してある。
【0016】前記スペーサ2は、圧縮強度が490MP
a(5000kg/cm2 )以上の材料が好ましく、本
実施形態においては、それぞれインコネル718で形成
してある。強度が低いと、板ガラス1に作用する大気圧
によってスペーサ2が破壊し、前記間隙部Vを形成でき
なくなる危険性があり、両板ガラス同士が直接に接当し
てガラスパネルそのものの断熱性能が低下したり、板ガ
ラスが破損したりする。また、スペーサ2の形状は、円
柱形状に成形してあり、形状寸法は、直径が0.3mm
〜1.0mmで、高さ寸法が0.2mmに設定してあ
る。そして、スペーサ2は、円柱形状に形成してあるこ
とによって、両板ガラス1A・1Bに対する接当部分に
角部ができ難く、板ガラス1に対して優しい状態の支持
を叶え、破壊し難くすることができる。一方、各スペー
サ2は、板面方向に沿った縦横に、20mmの間隔で夫
々設置してある。
【0017】前記外周シール部4は、両板ガラス1A・
1Bどうしの周縁部間にわたって、溶融させたハンダ
(金属材料5に相当)5Aを一体的に位置させて接合
し、前記間隙部Vの密閉を図ってある。尚、このハンダ
5Aは、Sn90.85%,Zn9.0%,Ti0.1
5%の組成(重量%)からなり、このハンダ5Aの液相
線温度(低温側から昇温した時にその金属が完全に液相
になる温度)は、215℃である。そして、前記間隙部
Vは、前記吸引部3からの吸引減圧操作によって、例え
ば、減圧環境(0.13Pa(1.0×10-3Tor
r)以下)を呈する状態に構成してある。
【0018】このように構成されるガラスパネルPの製
造方法について、以下詳細に説明する。
【0019】まず予め、前記一対の板ガラス1を、所定
の寸法に切断しておく。
【0020】そして、図3に示すように、前記一方の板
ガラス1Aを、まず、ガラスパネル形成基台(図示せ
ず)上に設置される第一加熱体H1の上に載置した後、
スペーサ2を所定位置に載置し、続いて、他方の板ガラ
ス1Bを重なるように配置する。前記第一加熱体H1
は、図3に示すように、矩形状のもので、しかも板ガラ
ス1Aの板面よりも十分大きな面積のものにして、種々
のサイズの板ガラス1に利用できるようにしてあり、内
部に備えられる電熱ヒータにより加熱自在に構成してあ
る。また、この第一加熱体H1上に板ガラス1Aを配置
するにあたっては、後述するように両板ガラス1A・1
Bの周縁部間に溶融状態のハンダ5Aを充填する際に、
ハンダ5Aが第一加熱体H1上に付着するのを回避すべ
く、板ガラス1A・1Bのハンダ5Aの充填を行う辺
(当該実施形態では直角状の隅部を介して連なる2辺)
の端部が、第一加熱体H1の側端部よりも少し外方へ突
出するように、第一加熱体H1上に板ガラス1Aを載置
してある。
【0021】次に、板ガラス1Bの上に第二加熱体H2
を設置する。当該実施形態では、前記第二加熱体H2
は、断面方形状で平面視略L字状の形状のものであり、
内部に備えられる電熱ヒータにより加熱自在に構成して
ある。この第二加熱体H2は、図3に示すように、板ガ
ラス1A・1Bのハンダ5Aの充填を行う2辺に沿うよ
うに、板ガラス1Bの上に載置する。
【0022】このようにして前記第一加熱体H1及び第
二加熱体H2を板ガラス1Aの下面側及び板ガラス1B
の上面側の板面に押し付けることにより、板ガラス1A
の下面側及び板ガラス1Bの上面側より両板ガラス1A
・1Bを加熱する。
【0023】因みに、このような加熱体H1・H2によ
れば、板ガラス1の下面側からは、第一加熱体H1によ
り各種サイズの板ガラス1Aを加熱し、そして、板ガラ
ス1の上面側からは、板ガラス1Bの辺のうち適宜選択
する辺側に載置する第二加熱体H2により加熱するの
で、簡便な生産設備により板ガラス1の辺のうち加熱す
べき辺を的確に昇温させることができ、経済的である。
【0024】また、板ガラス1の下面側からの加熱温度
と上面側からの加熱温度とは、ほぼ同程度の温度とする
のがより好ましい。この場合、板ガラス1の厚み方向に
温度差があまりない状態にて、後述のように外周シール
部4を形成して両板ガラス1A・1Bを接合一体化する
ことができるため、両板ガラス1A・1Bの外周部に反
りや応力が残存し難くなることを期待できる。
【0025】そして、後述するようにハンダを両板ガラ
ス1A・1B間に充填する時のガラス温度は、ハンダの
融点よりも5℃〜100℃低い温度とするとよい。当該
温度範囲よりもガラス温度が低ければ両板ガラス1A・
1Bを接合し難く、当該温度範囲よりもガラス温度が高
ければハンダが固まらないためである。尚、ガラス温度
は、ハンダの融点よりも10℃〜20℃低い温度とする
と、一層確実且つ効率的に両板ガラス1A・1Bを接合
一体化を図ることが可能となるため、より好ましい。
【0026】そして、当該実施形態では、板ガラス1A
・1Bのハンダ5Aの充填を行う2辺における周縁部に
臨む間隙側の板面が約180℃になるように第一加熱体
H1及び第二加熱体H2自体の各部分の温度を精密に制
御している。そして、このような昇温状態を維持し、次
のように金属充填具Dを用いて、溶融状態のハンダ5A
を充填する。
【0027】前記充填具Dは、図4に示すように、第一
加熱体H1上に載置された板ガラス1A・1Bの辺に沿
って移動自在に形成された供給塔6を設け、供給塔6の
下部から側方に張出し設置された上下に非常に薄く
(0.1mm)横方向に長い偏平な導入板7(導入部材
に相当)を設けて構成されている。前記供給塔6は、溶
融したハンダ5Aを貯留するるつぼ部6a、るつぼ部6
aを加熱並びに保温自在とする電熱ヒータ6b、るつぼ
部6aの底部と導入板7の支持部分とを結ぶ導入路6
c、周縁部へ導入されるハンダ5Aが下方へ滴下するの
を受け止める受け部6d等を有して構成してあり、ガラ
スパネル形成基台上に配置されたレール8上を移動自在
に設置されている。前記導入板7は、前記導入路6cの
開口9の中央部に位置する状態に取り付けてあり、前記
るつぼ部6a・導入路6c内の溶融したハンダ5Aが、
導入板7の上下両面に沿って両板ガラス1A・1B間の
隙間に導入されるように構成してある。
【0028】そして、導入板7を両板ガラス1A・1B
の間隙部Vに差し込んで、溶融したハンダ5Aを供給し
ながら供給塔6を板ガラス1A・1Bの外周部に沿って
レール8上を移動させることで、両板ガラス1A・1B
の辺全長にわたって、ハンダ5Aで直接接合することが
できる。当該実施形態では、図5に示すように、まず板
ガラス1の辺のうち第一加熱体H1及び第二加熱体H2
よりも突出させている2辺側に沿って供給塔6を移動さ
せることにより、ハンダ5Aを充填して板ガラス1の辺
のうち2辺を接合する。
【0029】因みに、このようにハンダ5Aを両板ガラ
ス1A・1B間に充填する時のハンダの温度は、ハンダ
の融点よりも5℃〜100℃高い温度とするとよい。当
該温度範囲よりもハンダの温度が低ければ、ハンダの流
動性が十分でなく、当該範囲よりもハンダの温度が高け
れば、ハンダの酸化が激しく、酸化物の処理に手間がか
かったり、ハンダが固まり難くなるためである。尚、ハ
ンダの温度は、ハンダの融点よりも70℃〜80℃高い
温度とすると、一層作業性よく確実に両板ガラス1A・
1Bを接合一体化を図ることが可能となるため、より好
ましい。
【0030】次に、図6に示す如く、板ガラス1の辺の
うち接合すべき残りの2辺側が、第一加熱体H1及び第
二加熱体H2よりも突出するように、上述と同様にして
板ガラス1A・1Bを配置し、第一加熱体H1及び第二
加熱体H2により加熱する。そして、板ガラス1の辺の
うち第一加熱体H1及び第二加熱体H2よりも突出させ
ている2辺側に沿って供給塔6を移動させて、ハンダ5
Aを充填して板ガラス1の2辺を接合すれば、板ガラス
1の辺全周にわたる外周シール部4を形成することがで
きる。
【0031】そして、前記吸引部3を使用して、次のよ
うに、両板ガラス1A・1B間の間隙部Vを減圧環境に
することで、断熱性能の高いガラスパネルPを形成す
る。前記吸引部3は、図1・2に示すように、前記上方
の板ガラス1Bに形成した吸引口1aと、その吸引口1
aに固定された吸引用ガラス細管1bと、前記吸引口1
a及び前記ガラス細管1bを含めて上から覆うキャップ
1cとを設けて構成してある。そして、前記ガラス細管
1bから前記間隙部Vのガスを吸引した状態で、ガラス
細管1b先端部を加熱して封じきった後、その上から前
記キャップ1cを取り付けることによって吸引部3は構
成される。
【0032】こうして形成されたガラスパネルPは、前
記ハンダ5Aが、両板ガラス1A・1Bの外周に確実に
充填され、且つ、両板ガラス1A・1Bを強力に接合一
体化されている。
【0033】〔別実施形態〕以下に他の実施形態を説明
する。 〈1〉 先の実施形態では加熱体H1・H2よりも板ガ
ラス1の端部が突出するように配置して、板ガラス1の
板面の加熱を行ったが、このような構成に限るものでは
なく、例えば、図7に示すように加熱体H1・H2の側
端部と板ガラス1の端部が略揃うように配置して、板ガ
ラス1の板面の加熱を行ってもよく、この場合には、周
縁部全体に亘って加熱体H1・H2による加熱を行い、
周縁部に臨む板面をより均一に且つ効率的に昇温させる
ことができる。尚、周縁部に導入する金属材料が下方に
あまり滴下しないよう、図6に示すように、上下対面配
置する板ガラス1のうち上側の板ガラス1Bのサイズを
下側の板ガラス1Aのサイズよりも小さくするのが好ま
しい。
【0034】〈2〉 また、周縁部に臨む間隙側の板面
を昇温させるにあたっては、先の実施形態で説明した板
ガラス1の辺のうち2辺部分を第二加熱体H2により加
熱する構成に限らず、例えば第二加熱体H2を矩形状の
もの(図8参照)にして、板ガラス1の辺のうち1辺ず
つ加熱するようにしてもよく、また、例えば第二加熱体
H2を平面視ロ字状にして、板ガラス1の辺のうち4辺
を加熱するようにしてもよい。
【0035】〈3〉 これまでの実施形態では、両板ガ
ラスの非間隙側の板面に加熱体を押し付けるにあたり、
単に加熱体の上に板ガラスを載置或いは板ガラスの上に
加熱体を載置する形態について例示したが、このような
構成に限らず、両板ガラスに対して加熱体を押圧しなが
ら押し付ける形態でもよく、この場合には、より確実に
間隙部の間隔の拡大を防止して、外周シール部の厚みを
より均一にすることができる。
【0036】例えば、図8に示すように、ほぼ鉛直方向
に沿う上下方向に押圧自在な押圧機構を備える押付操作
部Iを加熱体H2に揺動自在に枢支連結し、その枢支連
結部Jを介して、押付操作部Iの押圧操作に連動して加
熱体H2をほぼ鉛直方向に沿う上下方向に押圧操作する
ことが可能となる。尚、前記枢支連結部Jは、加熱体H
2からのガラス板面に対する押圧力が面方向にてほぼ均
一となるように、平面視でほぼ加熱体の重心位置に位置
するように構成するのが好ましい。図8に示す例では、
加熱体H2が矩形であるので、前記枢支連結部Jが平面
視にて、加熱体H2の縦方向及び横方向のほぼ中心に位
置するようにしてある。さらに、前記枢支連結部Jは、
図8に示すように球継手支持機構とするとより好まし
い。この場合、押付操作部Iからの押圧力が均等に且つ
効率的に加熱体H2に伝達されるため、ガラス板面に対
する押圧力を面方向にて一層均一となるようにすること
ができる。その上、押付操作部Iに対して加熱体H2が
上下左右のあらゆる方向に揺動自在に支持されるため、
仮に板ガラスの板面に上下左右の如何なる方向に反りが
ある場合でも、押付操作部Iの押し付け操作にて加熱体
H2を板ガラスの板面に押圧しながら押し付けると、加
熱体H2の押し付け姿勢は板ガラスの板面の反り具合に
沿う姿勢に揺動変更されて、加熱体H2の板ガラスを押
さえつけるための平坦面のほぼ全体が板ガラス板面に接
触され、板ガラス板面の全体に均一に押圧力が伝達され
るので、確実に板ガラスの板面の反りを矯正することが
可能となる(図9参照)。
【0037】因みに、加熱体の押圧による圧力は、あま
り高すぎるとハンダによる外周シール部形成作業に支障
をきたすことから、2kg/cm2 以下とするとよい。
【0038】〈4〉 そして、周縁部に臨む間隙側の板
面を昇温させるにあたっては、これまでの実施形態で説
明した加熱体による昇温操作に加えて、例えば、熱風ヒ
ーター、ガスバーナー、ハロゲンランプヒーター、金属
発熱体による輻射加熱熱風やレーザー光を用いて周縁部
の各部分に亘ってより精密な昇温操作を行ってもよい。
【0039】〈5〉 本発明のガラスパネルは、多種に
わたる用途に使用することが可能で、例えば、建築用・
乗物用(自動車の窓ガラス、鉄道車両の窓ガラス、船舶
の窓ガラス)・機器要素用(プラズマディスプレイの表
面ガラスや、冷蔵庫の開閉扉や壁部、保温装置の開閉扉
や壁部)等に用いることが可能である。また、ガラスパ
ネルは、両板ガラス間の間隙部減圧環境を、先の実施形
態で説明したように0.13Pa(1.0×10-3To
rr)以下を呈する状態に構成するものに限らず、減圧
度そのものは任意に設定することが可能である。更に
は、大気圧と等圧の環境とすることも可能である。 〈6〉 前記板ガラスは、先の実施形態で説明した厚み
2.65mm〜3.2mmの板ガラスに限るものではな
く、他の厚みの板ガラスであってもよい。また、一方の
板ガラスと他方の板ガラスとの厚み寸法が異なるものを
組み合わせてガラスパネルを構成してあってもよい。ま
た、ガラスの種別は任意に選定することが可能であり、
例えば型板ガラス、すりガラス(表面処理により光を拡
散させる機能を付与したガラス)、網入りガラス、又
は、強化ガラスや、熱線吸収・紫外線吸収・熱線反射等
の機能を付与した板ガラスや、それらとの組み合わせで
あってもよい。また、ガラスの組成については、ソーダ
珪酸ガラス(ソーダ石灰シリカガラス)や、ホウ珪酸ガ
ラスや、アルミノ珪酸ガラスや、各種結晶化ガラスであ
ってもよい。 〈7〉 前記スペーサは、先の実施形態で説明したイン
コネル718製のスペーサに限るものではなく、例え
ば、ステンレス鋼や、それ以外にも、他の金属・石英ガ
ラス・セラミックス、ガラス・低融点ガラス等であって
もよく、要するに、外力を受けて両板ガラスどうしが接
することがないように変形しにくいものであればよい。 〈8〉 前記外周シール部4は、先の実施形態で説明し
たハンダ5Aを使用して形成するものに限らず、例え
ば、錫・ビスマス・鉛・亜鉛・インジウム・アンチモン
等の何れか一種、又は、二種以上を主成分とする金属材
料を使用して形成するものであってもよい。更には、銀
・アルミニウム・銅等の何れか一種、又は、二種以上を
添加してあってもよい。そして、使用する金属材料の液
相線温度・固相線温度により、適宜、板ガラスの昇温や
金属材料の保温にあたっての温度調整すればよいのはい
うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガラスパネルを示す一部切欠き斜視図
【図2】ガラスパネルを示す断面図
【図3】本発明に係るガラスパネルの製造方法を示す説
明平面図
【図4】本発明に係るガラスパネルの製造方法を示す説
明断面図
【図5】本発明に係るガラスパネルの製造方法を示す説
明平面図
【図6】本発明に係るガラスパネルの製造方法を示す説
明平面図
【図7】本発明に係るガラスパネルの製造方法の別実施
形態を示す要部断面図
【図8】本発明に係るガラスパネルの製造方法の別実施
形態を示す説明図
【図9】本発明に係るガラスパネルの製造方法の別実施
形態を示す説明図
【符号の説明】
1 板ガラス 1A 板ガラス 1B 板ガラス 2 スペーサ 5 金属材料 H1 加熱体 H2 加熱体 P ガラスパネル V 間隙部 I 押付操作部 J 枢支連結部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二神 亨 大阪府大阪市中央区北浜四丁目7番28号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 坂本 健治 大阪府大阪市中央区北浜四丁目7番28号 日本板硝子株式会社内 Fターム(参考) 4G061 AA02 AA03 AA11 AA23 BA01 CA02 CB02 CB14 CD02 CD22 CD23 CD25

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の板ガラスを、その両板ガラス間に
    スペーサを介在させて形成される間隙部を介して、上下
    対面配置すると共に、 溶融状態の金属材料を前記間隙部の周縁部に充填するこ
    とにより、前記間隙部を気密に封止するガラスパネルの
    製造方法であって、 前記金属材料を前記周縁部に充填する際に、前記両板ガ
    ラスの非間隙側の板面に加熱体を押し付けて、前記両板
    ガラスのうち少なくとも前記周縁部に臨む間隙側の板面
    を昇温させるガラスパネルの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記両板ガラスの非間隙側の板面に前記
    加熱体を押し付けることによって、前記両板ガラス間に
    スペーサを介在させて形成される間隙部の間隔の拡大を
    防止する請求項1記載のガラスパネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のガラスパネルの製造方法
    に使用する前記加熱体に、ヒータ及び板ガラスの板面を
    押さえるための平坦面を備えさせ、前記加熱体を板ガラ
    スの板面に押し付ける押付操作部を設けると共に、前記
    加熱体を揺動自在に枢支連結部を介して前記押付操作部
    に連結してあるガラスパネル加熱装置。
JP2001279382A 2001-03-02 2001-09-14 ガラスパネルの製造方法及びガラスパネルの加熱装置 Pending JP2002326843A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001279382A JP2002326843A (ja) 2001-03-02 2001-09-14 ガラスパネルの製造方法及びガラスパネルの加熱装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-57893 2001-03-02
JP2001057893 2001-03-02
JP2001279382A JP2002326843A (ja) 2001-03-02 2001-09-14 ガラスパネルの製造方法及びガラスパネルの加熱装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002326843A true JP2002326843A (ja) 2002-11-12

Family

ID=26610491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001279382A Pending JP2002326843A (ja) 2001-03-02 2001-09-14 ガラスパネルの製造方法及びガラスパネルの加熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002326843A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018062131A1 (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 ガラスパネルユニットの製造方法、ガラスパネルユニットおよびこれを備えたガラス窓
WO2019093319A1 (ja) * 2017-11-10 2019-05-16 日本板硝子株式会社 ガラスパネル
WO2019093320A1 (ja) * 2017-11-10 2019-05-16 日本板硝子株式会社 ガラスパネル
US11285703B2 (en) 2018-05-24 2022-03-29 Vkr Holding A/S VIG unit lamination

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018062131A1 (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 ガラスパネルユニットの製造方法、ガラスパネルユニットおよびこれを備えたガラス窓
JPWO2018062131A1 (ja) * 2016-09-30 2019-07-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 ガラスパネルユニットの製造方法、ガラスパネルユニットおよびこれを備えたガラス窓
EP3521258A4 (en) * 2016-09-30 2019-08-07 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. METHOD FOR PRODUCING A GLASS DISK UNIT, GLASS WIND UNIT AND GLASS WINDOW THEREWITH EQUIPPED
WO2019093319A1 (ja) * 2017-11-10 2019-05-16 日本板硝子株式会社 ガラスパネル
WO2019093320A1 (ja) * 2017-11-10 2019-05-16 日本板硝子株式会社 ガラスパネル
CN111315702A (zh) * 2017-11-10 2020-06-19 日本板硝子株式会社 玻璃面板
JPWO2019093319A1 (ja) * 2017-11-10 2020-11-26 日本板硝子株式会社 ガラスパネル
JP7041163B2 (ja) 2017-11-10 2022-03-23 日本板硝子株式会社 ガラスパネル
US11285703B2 (en) 2018-05-24 2022-03-29 Vkr Holding A/S VIG unit lamination
US11498314B2 (en) 2018-05-24 2022-11-15 Vkr Holding A/S VIG unit lamination
US11840050B2 (en) 2018-05-24 2023-12-12 Vkr Holding A/S VIG unit lamination

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10661534B2 (en) Multiple pane
JP4049607B2 (ja) ガラスパネルの製造方法とその方法で製造されたガラスパネル
JP4203235B2 (ja) ガラスパネル
US6468610B1 (en) Glass panel and method of forming the same
KR20050007380A (ko) 투광성 유리 패널
KR20040053198A (ko) 유리 패널 및 그의 제법
JP2002167249A (ja) ガラスパネル
JP2003192400A (ja) ガラスパネル
JP2016108799A (ja) ガラスパネルユニット
US20180305972A1 (en) Vacuum insulated glass unit with glass-to-metal seal and methods of assembling same
JPWO2019093321A1 (ja) ガラスパネル
JP2002114540A (ja) ガラスパネル
JP2002226235A (ja) 低圧複層ガラス
JP2002326843A (ja) ガラスパネルの製造方法及びガラスパネルの加熱装置
KR20050045888A (ko) 유리 패널의 제조 방법 및 그 제조 방법에 의해 제조된유리 패널
WO2002044097A1 (fr) Panneau de verre et procede de fabrication correspondant
US11913277B2 (en) Method for manufacturing glass panel unit
JP2002226236A (ja) ガラスパネル及びガラスパネル製造方法
JP4439907B2 (ja) ガラスパネルの製造方法
JP2002167244A (ja) ガラスパネルの製造方法
JP2002167246A (ja) ガラスパネルの製造方法
JP2004339010A (ja) ガラスパネルの吸引口形成方法
JP2004168627A (ja) 遮熱器具
JP2001172059A (ja) 低圧複層ガラスおよびその製造方法
JP2002167245A (ja) ガラスパネル製造方法