JP2001172059A - 低圧複層ガラスおよびその製造方法 - Google Patents

低圧複層ガラスおよびその製造方法

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JP2001172059A
JP2001172059A JP2000025125A JP2000025125A JP2001172059A JP 2001172059 A JP2001172059 A JP 2001172059A JP 2000025125 A JP2000025125 A JP 2000025125A JP 2000025125 A JP2000025125 A JP 2000025125A JP 2001172059 A JP2001172059 A JP 2001172059A
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glass
micro
sheet
low
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Kazuya Kobayashi
一也 小林
Hiromi Hase
広美 長谷
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Central Glass Co Ltd
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Central Glass Co Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B80/00Architectural or constructional elements improving the thermal performance of buildings
    • Y02B80/22Glazing, e.g. vaccum glazing

Abstract

(57)【要約】 【課題】透視性と断熱性を得るために、スペーサーを、
例えば直径が1mm以下の球状のスペーサのような、微少
なマイクロスペーサーを使用する。しかし、そのような
微小なマイクロスペーサーを所定の位置に配設すること
は容易なことではない。 【解決手段】2枚の板ガラスを所定の間隔で隔置し、こ
の間隔を保持するために微小な磁性を有するマイクロス
ペーサーを配設し、このパネルの周辺端部を封着材によ
り密封し、さらに内部空間を低圧にして低圧複層ガラス
を製造する。マイクロスペーサーの配設方法は、真空吸
引による吸着プレートに、所定の間隔で穴を有するシー
トを吸着させ、その穴にマイクロスペーサーを入れるこ
とで、マイクロスペーサーを所定の間隔とパターンに配
設し、該マイクロスペーサを配設したシートをガラスに
接触させた後に磁石を用いてマイクロスペーサーをガラ
ス上に固定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅・非住宅など
の建築分野、自動車・車両・船舶・航空機などの輸送分
野、冷凍庫・冷凍ショーケース・恒温恒湿槽などの設備
機器分野などの省エネルギーを要求される開口部に適用
される高い断熱性能を有する低圧の複層ガラスパネルと
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギーに優れた快適で健康
な住環境をつくるため、従来に増して断熱性能を有する
複層ガラスの使用頻度が高まり、急速に普及している。
【0003】この複層ガラスパネルとして、対向する板
ガラスにより形成される空間を低圧にした複層ガラスパ
ネルが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】複層ガラスの内部空間
を減圧して高断熱性の低圧複層ガラスとするためには、
内部空間の圧力を10Pa以下、好ましくは1Pa以下
まで減圧する必要がある。内部空間を減圧するとガラス
に大気圧が加わり、大気圧によるガラスの破損を防ぐた
めに、内部空間に適当な間隔でスペーサーを設ける。
【0005】透視性と断熱性を得るために、点状のスペ
ーサーとして、例えば直径が1mm以下の球状あるいは同
程度の大きさの円柱状の微小なマイクロスペーサーを使
用する。しかし、そのような微小なマイクロスペーサー
を所定の位置に配設することは容易なことではない。
【0006】マイクロスペーサーの配設方法は低圧複層
ガラスの製造のための重要な技術であり、マイクロスペ
ーサーを所定の間隔で1個ずつ効率よく配設しなければ
ならない。本発明は以上を鑑みてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決する
ために、本発明の低圧複層ガラスは、2枚の板ガラスを
所定の間隔で隔置し、この間隔を保持する微小なマイク
ロスペーサーを配設するとともに、このパネルの周辺端
部を封着材により密封して、低圧空間が形成される低圧
複層ガラスにおいて、マイクロスペーサーが磁性を有し
ていることを特徴とするものである。
【0008】また、そのマイクロスペーサーの配設方法
は、真空吸引による吸着プレートに、所定の間隔で穴を
有するシートを吸着させ、その穴にマイクロスペーサー
を入れることで、マイクロスペーサーを所定の間隔とパ
ターンに配設し、該マイクロスペーサを配設したシート
をガラスに接触させた後に磁石を用いてマイクロスペー
サーをガラス上に固定を行うことを特徴とするものであ
る。
【0009】また、2枚の板ガラスを所定の間隔で隔置
し、この間隔を保持する点状のマイクロスペーサーを配
設し、このパネルの周縁端部を封着材により密封して低
圧空間が形成される低圧複層ガラスにおいて、真空吸引
による吸着プレートに、所定の間隔で穴を有するシート
を吸着させ、その穴にマイクロスペーサーを入れること
で、マイクロスペーサーを所定の間隔とパターンに配設
し、該マイクロスペーサーを、所定の間隔とパターンを
保持したまま、電磁石を用いて板ガラス上に移動させ、
電磁石の電源を切ってマイクロスペーサーを板ガラス上
に配設することを特徴とする低圧複層ガラスの製造方法
である。
【0010】マイクロスペーサーの配設に磁性を利用す
ると、固定のための接着材を利用しなくてすむので外観
の向上、コスト減につなげることができる。しかし、磁
石による固定の前にマイクロスペーサーを1個ずつ配設
する必要がある。
【0011】マイクロスペーサーを配設する方法とし
て、ノズルからの真空吸引による方法が考えられるが、
対象のスペーサーが微小であるために、ノズルには極細
なものを使用しなければならず、ノズルの目詰まり等に
より歩留まりの低下を容易に引き起こすので実用的では
ない。
【0012】本発明では、マイクロスペーサーの個々の
分離のために吸着法を利用しているが、真空吸引による
吸着プレートに、所定の間隔で穴を有するシートを吸着
させているので、たとえ穴が目詰まりを起こしてもシー
トを交換すればいいだけで、また、シートの洗浄も容易
である。
【0013】吸着プレートに吸着された所定の間隔でマ
イクロスペーサーの大きさと同等の穴を有するシート上
に過剰のマイクロスペーサーを流し、シートに残ったマ
イクロスペーサーを機械的に払いのけるとシートの穴に
1個ずつマイクロスペーサーを配設することができる。
これと磁石とで板ガラスを挟み、その後、シートを取り
のけると板ガラス上にマイクロスペーサーを所定の間隔
とパターンに配設することができる。
【0014】あるいは、シートの穴から電磁石を用い
て、シートの穴の配列パターンでマイクロスペーサーを
電磁石で保持し、マイクロスペーサーを板ガラスに移動
させ、板ガラス上にマイクロスぺーサーを配設させる。
【0015】その後の工程について、好ましい方法の一
つは、マイクロスペーサーを間に介在させてもう一枚の
板ガラスとペア化を行い、磁石を取りのけた後、周辺を
フリットガラスで密封封止して一体のセルとし、排気口
から内部を減圧を行い、所定の圧力に達したところで、
排気口の封止を行うものである。
【0016】
【発明の実施の形態】2枚の板ガラスとは、クリアなフ
ロート板ガラス、熱線吸収板ガラス、熱線反射板ガラ
ス、高性能熱線反射板ガラス、線入板ガラス、網入板ガ
ラス、型板ガラス、強化ガラス、倍強度ガラス、低反射
板ガラス、高透過板ガラス、摺りガラス、タペスティ
(フロスト)ガラス、セラミックス印刷ガラス、合わせ
ガラスなど各種板ガラスを適宜組み合わせることができ
るが、少なくとも1枚はこれら各種板ガラスに特殊金属
を積層した低放射板ガラス、好ましくは、5〜30nm
の銀層と、アルミニウム、チタン、亜鉛、タンタル及び
ニッケルクロム合金から1種類以上選択した金属を含有
する酸化防止層、及び亜鉛、錫、チタン、インジウム、
ビスマス、ジルコニウムの酸化物の中から1種類以上選
択した反射防止金属酸化物層の3種の皮膜層からなり、
ガラス/反射防止金属酸化物層/銀層/酸化防止層/反
射防止金属酸化物層の順、または、ガラス/反射防止金
属酸化物層/酸化防止層/銀層/酸化防止層/反射防止
金属酸化物層の順に各皮膜層を積層した低放射板ガラス
を採用するのが好ましい。
【0017】2枚の板ガラスのどちらかの1箇所以上に
2mmφ以上9mmφ以内の開口部を設け、この開口部
の位置が複層ガラスがサッシ内に収まったときにサッシ
の一番窓側のコーナー部から窓の内側になるように、ガ
ラスコーナーから75mm×75mm以内の場所にある
ことが好ましい。
【0018】2枚の板ガラスは同じ大きさとしてもよい
が、異なる大きさとして、小ガラスは、大ガラスより、
各辺において2〜6mm短くすることにより、封着材と
しての低融点はんだガラスの2枚の板ガラス間への浸透
を容易にするので好ましい。
【0019】また、2枚の板ガラスはエッジを機械研
磨、レーザー等により面取り加工したものであることが
好ましい。
【0020】排気チューブは、例えば、ソーダ石灰ガラ
ス、鉛ガラス等のガラス製が好ましいが、シール材とし
ての低融点はんだガラスと熱膨張係数がほぼ等しいもの
であれば、特に限定されるものではなく、形状は円筒形
で内径は1.5mmφ以上、外径は9mmφ以内であるこ
とが好ましい。これをL字型に加工し前述の開口部に設
置し、ガラス管の穴に収まっていない側はコーナー側に
配置し、排気チューブと板ガラスは低融点はんだガラス
で固定封止する。
【0021】排気開口部があるコーナー部はガラスコー
ナー部と開口部の間で平面視で斜めに切断されていると
排気ガラス管のチップオフを行いやすく好ましい。
【0022】2枚の板ガラスの間隔を保持するマイクロ
スペーサーは、磁性を有し、ガラスに比べ硬度が低く、
かつ適切な圧縮強さを有するものであれば、とくに限定
されないが、金属、合金、鉄鋼が好ましい。金属では
鉄、コバルトなど、合金、鉄鋼ではフェライト系のステ
ンレス鋼などが用いられる。
【0023】マイクロスペーサーは球状、円柱状、角柱
状などの形状で、例えば、格子状に配設間隔が100mm
以下、好ましくは75mm以下に配設される。スペーサー
の配設は、当該配設間隔の範囲内であれば、規則的でも
不規則的でも構わない。
【0024】配設の方法は、 吸着プレートに吸着され
た所定の間隔でマイクロスペーサーの大きさと同等の穴
を有するシート上に、該シートの穴の数よりも過剰な個
数のマイクロスペーサーを流し、シートに残ったマイク
ロスペーサーを機械的に払いのけるとシートの穴に1個
ずつマイクロスペーサーを配設することができる。な
お、過剰のマイクロスペーサーを流すときに、振動を与
えながら行うこともできる。
【0025】穴にマイクロスペーサーが入っているシー
トと磁石とで板ガラスを挟み、その後、シートを取りの
けて、板ガラス上にマイクロスペーサーを配設する。
【0026】あるいは、シートに電磁石を接触させ、そ
の磁力でマイクロスペーサーを電磁石に保持させる。そ
の際、マイクロスペーサーが電磁石に保持され難い場合
には吸着プレートの真空吸引を弱めるとよい。次に電磁
石を低圧複層ガラスを作製するための板ガラス上に移動
させ、次いで、電磁石の電源を切って電磁石の磁力を無
くし、該板ガラス上にマイクロスペーサーを配設するこ
とができる。この配設方法は、吸着プレートと電磁石の
サイズが低圧複層ガラスの最大サイズより面積の小さい
ものであっても、吸着プレート上に配設したマイクロス
ペーサーを電磁石を用いてガラス上の所定の位置に移動
させ、配設する工程を繰り返すことにより、吸着プレー
トおよび電磁石よりも大きいサイズの複層ガラスに適用
させることができる。
【0027】電磁石は、板状の電磁石あるいは電磁石と
磁性体の板とを一体にしたものなどが使用できる。該電
磁石の電源をオン/オフすることにより、磁力の有無を
制御する。電磁石はその磁力を電流や電圧などにより、
磁力の大きさを制御できるようにしておくことが好まし
い。
【0028】マイクロスペーサーを配設した後、マイク
ロスペーサーを介在してもう1枚の板ガラスでペア化
し、磁石を取りのける。2枚の板ガラスの間隔は0.0
5mm以上、2.0mm以下であり、0.1mm以上、
1.0mm以下が好ましい。
【0029】このパネルの周縁端部に用いる封着材とし
ての低融点はんだガラスは、ガラス粉末単体、ガラス粉
末とセラミックス粉末を混合したガラスフリット、ガラ
スフリットを酢酸アルミ等のビヒクルに分散させたペー
ストやガラスロッドのような線材として加工されたもの
などを使用することができ、その組成は、例えば、特開
昭49−110709号公報、特開平1−224248
号公報、特開平8−119665号公報、本出願人によ
る特開平8−220885号公報等に記載された鉛ケイ
酸塩ガラスや鉛ホウケイ酸塩ガラス単体及びそれらに耐
火物フィラー等を含有させた低融点封着材を使用するこ
とができる。
【0030】また、例えば、特開平6−183775号
公報、特開平9−175833号公報、特開平9−18
8544号公報等に記載された鉛を含まないリン酸塩ガ
ラスに耐火物フィラー等を含有させた低融点封着材など
各種の低融点封着材を使用することができる。
【0031】2枚の板ガラス間の密封された低圧空間の
圧力は、10Pa以下、好ましくは1Pa以下とする。
【0032】排気ガラス管と切断した部位を保護するた
めに樹脂性あるいは金属製のキャップで排気コーナー部
を保護する。この時ガラス面からの出っ張りをガラス面
から高さ10mm以内とすると窓の開閉に支障がなく好
ましい。また、このガラス面から出っ張っている箇所が
ガラスを施工時にサッシの枠外にあることがより好まし
い。
【0033】複層ガラス作製は、限定されるものではな
いが、一例として、次ぎの手順により行う。
【0034】2枚の若干大きさの異なる板ガラスの少な
くともどちらかの板ガラスには、特殊金属を積層した低
放射板ガラス、好ましくは、5〜30nmの銀層と、ア
ルミニウム、チタン、亜鉛、タンタル及びニッケルクロ
ム合金から1種類以上選択した金属を含有する酸化防止
層、及び亜鉛、錫、チタン、インジウム、ビスマス、ジ
ルコニウムの酸化物の中から1種類以上選択した反射防
止金属酸化物層の3種の皮膜層からなり、ガラス/反射
防止金属酸化物層/銀層/酸化防止層/反射防止金属酸
化物層の順、または、ガラス/反射防止金属酸化物層/
酸化防止層/銀層/酸化防止層/反射防止金属酸化物層
の順に各皮膜層を積層した低放射板ガラスを採用し、も
う一方のガラスにはガラスのコーナーから75mm×7
5mm以内の場所になるように、2mmφ以上9mmφ
以内の開口部を少なくとも1箇所以上設ける。
【0035】また、開口部のあるコーナー部はガラスコ
ーナー部と開口部の間の所で平面視で斜めに両方のガラ
スとも切断しておく。
【0036】一方の板ガラスを水平に載置した状態で、
マイクロスペーサーを配設する。配設の方法は、 吸着
プレートに吸着された所定の間隔でマイクロスペーサー
の大きさと同等の穴を有するシート上に過剰のマイクロ
スペーサーを流し、シートに残ったマイクロスペーサー
を機械的に払いのけるとシートの穴に1個ずつマイクロ
スペーサーを配設することができる。これと磁石とで板
ガラスを挟み、その後、シートを取りのけると板ガラス
上にマイクロスペーサーを所定の間隔とパターンに配設
することができる。
【0037】あるいは、マイクロスペーサーを電磁石に
保持し、ガラス上に移動した後、電磁石の電源を切って
磁力を無くし、板ガラス上にマイクロスペーサーを所定
の間隔とパターンに配設することができる。
【0038】その後、マイクロスペーサーを介在しても
う1枚の板ガラスでペア化し、電磁石を取り除く。その
状態で低融点はんだガラスを下側板ガラス上であって上
側板ガラス端面部分に充填してペア化する複層ガラスセ
ルの周辺端部の低融点はんだガラスを充填する。
【0039】前述開口部にL字型に加工した1.5mm
φ以上の内径、9mm以内の外径を有する円形のガラス
管を設置し、開口部に挿入しない側はコーナー側に向け
る。その後、開口部とガラス管の隙間に低融点はんだガ
ラスを充填する。
【0040】その後低融点はんだガラスの作業温度で加
熱することにより2枚の板ガラスの周縁部全周にわたり
充填された低融点はんだガラスを加熱溶融する。この
時、周縁部の低融点はんだガラスは毛細管現象により2
枚の板ガラスの空間部に浸透し、一方、コーナー部の排
気チューブを埋設した低融点はんだガラスは排気経路を
確保した状態で浸透する。その後冷却すると、2枚の板
ガラス同士およびそれらと排気チューブを低融点はんだ
ガラスにより強固に一体化した複層ガラスを形成するこ
とができる。その後前記2枚の板ガラスによって形成さ
れる空間の気体を100〜250℃の温度範囲で加熱し
ながら該排気チューブを通して排気し、所定の圧力、例
えば10Pa以下、好ましくは1Pa以下まで低下した
ところで、該排気チューブを加熱して封着することによ
り低圧空間を有する複層ガラスを製造する。
【0041】排気ガラス管と切断した部位を保護するた
めに樹脂性あるいは金属製のキャップで排気コーナー部
を保護する。
【0042】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説
明する。
【0043】実施例1 2枚の板ガラス2、3は、いずれも厚さ3mmであり、
大ガラス2の寸法が1040mm×1040mmのフロ
ート板ガラスで、一方の小ガラス3の寸法は1034m
m×1034mmのフロート板ガラスで、1箇所に頂点
から45度の方向で30mmの位置に4mmφの穴4が
加工されており、いずれのガラスも四角形状の頂点部分
の角を大ガラスは頂点から両辺方向に29mmの位置で
平面視で斜めに、小ガラスは穴のある頂点から両辺方向
に26mmの位置で平面視で斜めに切り取っておく。
【0044】大ガラス2は低圧の空間側に垂直放射率
0.1の低放射膜をコーティングしている。
【0045】図6に示した吸着プレート10に、0.3
mmφの穴を20mmピッチで設けた厚さ0.3mmの
ポリエチレンシート9を図7に示すように吸着させる。
次に図8に示すようにシート9上に0.25mmφのS
US430球5を流し、シート上に残った球体のマイク
ロスペーサーを払いのけると、図9に示すように、シー
トの穴に球体のマイクロスペーサー5が1個ずつ配設さ
れる。
【0046】次に図10に示すように、シートと磁石1
2とで小ガラス3を挟み吸着プレートの真空吸引を停止
する。吸着プレート10とシート9をガラス3から取り
除くと、図11に示すように、小ガラス3上に20mm
ピッチでマイクロスペーサー5が配設される。
【0047】図12に示すように、小ガラス3を大ガラ
ス2に重ね、段差部分に、PbO(85重量%)、B2
3(13重量%)、Al23(1重量%)、SiO
2(1重量%)からなる組成の鉛ガラス粉末と、フロー
トガラスの熱膨張係数に近似させるためのPbTiO3
粉末を重量比で60:40になるように混合した軟化温
度が380℃のガラスフリットに、ブチルカルビトール
アセテートとα−ターピネオールとセルロースを配合し
たバインダーを加えてペースト状に調製して得られた低
融点はんだガラス6のペーストを塗布した。
【0048】開口部となる穴4にL字形に加工した外径
4mmφ、内径2mmφの排気用のガラス管7を挿入し
上述の低融点はんだガラスのペーストを穴4とガラス管
7の接触箇所に隙間なく塗布した。
【0049】複層ガラスを加熱してまず周辺に充填した
低融点はんだガラス6のバインダーを揮散、燃焼焼去さ
せ、さらに作業温度の470℃まで加熱してガラスフリ
ットを溶融させた後、徐冷して強固に一体化した後、1
60℃の雰囲気温度に保った状態で、排気用ガラス管7
を図示しない真空ポンプなどの排気手段と連結して、空
間内部を0.1Paまで減圧した。
【0050】最後に排気用ガラス管7に火炎をあてその
部分を溶着、切断して低圧空間の封止を行った。
【0051】排気用ガラス管7の封止部にガラス面から
の出っ張りが4.5mmのアクリロニトリル/スチレン
/ブタジエンの共重合体からなる樹脂性の保護キャップ
10を設けた。
【0052】このようにして得られた複層ガラスの初期
露点は−70℃以下であり、熱貫流率は0.6W/m2℃と
なり、結露しにくく、しかも良好な断熱性能が得られる
ことを確認した。
【0053】実施例2 本実施例は、図9に示すように、シートの穴にマイクロ
スペーサーを入れるまでは、実施例1と全く同じであ
る。
【0054】シートの穴にマイクロスペーサーを入れた
後、図13に示すように、シート上に電磁石12’を接
触させ、電源を入れて電磁石に磁力を発生させて、その
磁力によりマイクロスペーサー5を電磁石12’に保持
した。その際、マイクロスペーサー5が電磁石12’に
保持されやすいように、吸着プレート10の真空吸引を
調節し、弱めた。その後、図14に示すように、裏面に
電磁石12''を接触させた小ガラス3の上にマイクロス
ペーサーが保持されている電磁石12’を移動し、図1
5に示すようにマイクロスペーサー5小ガラス3に接触
させた。次に、図16に示すように、電磁石12’の電
源を切って磁力を無くし、電磁石12’を離して、小ガ
ラス3の上に20mmピッチでマイクロスペーサー5が
配設し、小ガラス3の裏面の電磁石12''により小ガラ
ス3にマイクロスペーサー5を固定した。
【0055】小ガラス3の上にマイクロスペーサー5を
配設した後は、実施例1と全て同じ様にして低圧複層ガ
ラスを作製した。
【0056】このようにして得られた複層ガラスの初期
露点は−70℃以下であり、熱貫流率は0.6W/m2℃と
なり、結露しにくく、しかも良好な断熱性能が得られる
ことを確認した。
【0057】実施例3 格子状に穴の開いているシート9において、穴の径を
0.7mmφにし、シートの厚みを0.25mmとし、
さらに、マイクロスペーサーに0.5mmφ、厚み0.
2mmのSUS430でできた円柱状のマイクロスペー
サーを用いた他は、全て実施例2と同様にして低圧複層
ガラスを作製した。
【0058】本実施例で得られた低圧複層ガラスの初期
露点は−70℃以下であり、熱貫流率は0.6W/m2℃と
なり、結露しにくく、しかも良好な断熱性能が得られる
ことを確認した。
【0059】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、マイク
ロスペーサーの配設を効率よく、しかも任意のパターン
で行えるようにしたものであり、低圧複層ガラスの生産
性を向上させた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における保護キャップを設け
ていない低圧複層ガラスパネルの平面図である。
【図2】本発明の実施例1における低圧複層ガラスパネ
ルのa−a’の断面図である。
【図3】本発明の実施例1における低圧複層ガラスパネ
ルのb−b’の断面図である。
【図4】本発明の実施例1における保護キャップを設け
た低圧複層ガラスパネルの斜視図である。
【図5】本発明の実施例1における保護キャップを設け
た低圧複層ガラスパネルのコーナー部分のc−c’の断
面図である。
【図6】マイクロスペーサーの配設行程において、格子
状に穴が開いている薄シートと吸着プレートの斜視図で
ある。
【図7】マイクロスペーサーの配設行程において、格子
状に穴が開いている薄シートを吸着プレートに吸着させ
たときの斜視図と要部の拡大断面図である。
【図8】マイクロスペーサーの配設行程において、薄シ
ート上にマイクロスペーサーをまいたときの断面図であ
る。
【図9】マイクロスペーサーの配設行程において、穴に
入っていないマイクロスペーサーを薄シートから取り除
いたときの断面図である。
【図10】マイクロスペーサーの配設行程において、マ
イクロスペーサーが穴を塞いでいるシートと磁石とでガ
ラス板を挟んだときの断面図である。
【図11】マイクロスペーサーの配設行程において、薄
シート及び吸着プレートを取り除いたときの断面図であ
る。
【図12】マイクロスペーサーが格子状に配列している
ガラス板をもう一枚のガラス板と磁石とで挟みペア化し
たときの断面図である。
【図13】マイクロスペーサーの配設工程において、図
9の、マイクロスペーサーが穴に入っているシートの上
に、電磁石を接触させたときの断面図である。
【図14】マイクロスペーサーの配設工程において、マ
イクロスペーサーを保持した電磁石を板ガラス上に移動
させたときの断面図である。
【図15】マイクロスペーサーの配設工程において、電
磁石に保持されたマイクロスペーサーを板ガラスに接触
させたときの断面図である。
【図16】マイクロスペーサーの配設工程において、マ
イクロスペーサーから電磁石を離したときの断面図であ
る。
【図17】固定されているマイクロスペーサーにもう一
枚のガラスを重ねようとしているときの断面図である。
【符号の説明】
1 低圧複層ガラスパネル 2 大ガラス板(低放射ガラス) 3 小ガラス板 4 開口部となる穴 5 マイクロスペーサー 6 低融点はんだガラス 7 排気用ガラス管 8 コーナー部保護キャップ 9 格子状に穴が開いている薄シート 10 吸着プレート 11 マイクロスペーサーの入る穴 12 磁石 12’ 電磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E016 AA01 AA07 BA00 BA01 CA01 CB01 CC02 EA01 FA00 GA01 4G061 AA09 AA13 AA18 AA25 BA01 BA02 BA10 CB02 CB14 CD02 CD22 CD25 DA30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚の板ガラスを所定の間隔で隔置し、こ
    の間隔を保持する点状のマイクロスペーサーを配設し、
    このパネルの周縁端部を封着材により密封して、低圧空
    間が形成される低圧複層ガラスにおいて、マイクロスペ
    ーサーが磁性を有していることを特徴とする低圧複層ガ
    ラス。
  2. 【請求項2】2枚の板ガラスを所定の間隔で隔置し、こ
    の間隔を保持する点状のマイクロスペーサーを配設し、
    このパネルの周縁端部を封着材により密封して、低圧空
    間が形成される低圧複層ガラスの製造方法において、真
    空吸引による吸着プレートに、所定の間隔で穴を有する
    シートを吸着させ、その穴にマイクロスペーサーを入れ
    ることで、マイクロスペーサーを所定の間隔とパターン
    に配設し、該マイクロスペーサーを配設したシートをガ
    ラスに接触させた後に磁石を用いてマイクロスペーサー
    をガラス上に固定することを特徴とする請求項1に記載
    の低圧複層ガラスの製造方法。
  3. 【請求項3】2枚の板ガラスを所定の間隔で隔置し、こ
    の間隔を保持する点状のマイクロスペーサーを配設し、
    このパネルの周縁端部を封着材により密封して低圧空間
    が形成される低圧複層ガラスにおいて、真空吸引による
    吸着プレートに、所定の間隔で穴を有するシートを吸着
    させ、その穴にマイクロスペーサーを入れることで、マ
    イクロスペーサーを所定の間隔とパターンに配設し、該
    マイクロスペーサーを、所定の間隔とパターンを保持し
    たまま、電磁石を用いて板ガラス上に移動させ、電磁石
    の電源を切ってマイクロスペーサーを板ガラス上に配設
    することを特徴とする請求項1に記載の低圧複層ガラス
    の製造方法。
  4. 【請求項4】穴の開いているシートの上に、該穴の数よ
    りも過剰な個数のマイクロスペーサーを流し、該シート
    に振動を与えながらる該シートの穴にマイクロスペーサ
    ーを入れることを特徴とする請求項2または請求項3に
    記載の低圧複層ガラスの製造方法。
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