JP2002325456A - 電源装置を制御する回路 - Google Patents

電源装置を制御する回路

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JP2002325456A
JP2002325456A JP2001127491A JP2001127491A JP2002325456A JP 2002325456 A JP2002325456 A JP 2002325456A JP 2001127491 A JP2001127491 A JP 2001127491A JP 2001127491 A JP2001127491 A JP 2001127491A JP 2002325456 A JP2002325456 A JP 2002325456A
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Hitoshi Fukuda
仁志 福田
Tsugunori Sakata
世紀 坂田
Masanori Tsuzuki
正憲 都築
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Toyota Industries Corp
Toyota Motor Corp
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Toyota Industries Corp
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源装置への入力電圧が変動した場合であっ
ても、その出力が急激に変動することを回避する。 【解決手段】 ゼロ点検出回路21は、入力交流電圧が
周期的にゼロになるタイミングを検出する。周波数検出
部22は、ゼロ点検出回路21の出力に基づいて交流電
源の周波数を検出する。抽出部23は、検出された周波
数に対応する基準データを基準データテーブル24から
抽出する。比較部27は、電源装置の出力パラメータと
その目標値とを比較し、その結果に基づいて目標値を更
新する。係数算出部28は、目標値に基づいて補正係数
を算出する。補正部25は、補正係数を用いて基準デー
タを補正することにより電流指令値データを生成する。
パルス変換回路30は、電流指令値データと入力電流と
の差分に対応するスイッチ制御信号を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電源から与え
られる電力を負荷に供給すべき電力に変換する電源装置
を制御する回路に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来より、交流電源から与えられる電力
を負荷に供給すべき電力に変換する電源装置は広く知ら
れている。例えば、交流電源を利用してバッテリを充電
する際には、電源装置は、交流電源から出力される電力
をそのバッテリが要求する電力に変換する。
【0003】図9は、既存の電源装置およびその制御回
路の一例のブロック図である。この電源装置は、交流電
源100から出力される電力を負荷103が要求する電
力に変換するスイッチ回路101、およびスイッチ回路
101の出力を整形または平滑化する出力回路102を
備える。そして、スイッチ回路101は、制御回路11
0により制御される。
【0004】制御回路110は、電源装置の力率の改善
を図りながらスイッチ回路101を制御する。具体的に
は、電源装置の入力電圧および入力電流の位相を合わせ
ながら、負荷103が要求する電力を生成するためのス
イッチ制御信号を出力する。すなわち、差動回路111
は、電源装置の出力を表す出力フィードバック値と電源
装置の出力の目標値との差分を算出する。ここで、出力
フィードバック値は、例えば、電源装置の出力電圧、出
力電流、またはそれらの組合せである。一方、目標値
は、例えば、負荷103が要求する電圧、電流、または
それらの組合せである。掛け算回路112は、オペアン
プ等のアナログアンプを含み、差動回路111の出力と
電源装置の入力電圧との積を出力する。差動回路113
は、掛け算回路112の出力と電源装置の入力電流との
差分を出力する。パルス生成回路114は、差動回路1
13の出力に基づいて、スイッチ回路101を制御する
ためのパルス信号(スイッチ制御信号)を生成する。そ
して、このスイッチ制御信号を用いてスイッチ回路10
1を駆動することにより、電源装置の力率の改善を図り
ながら、負荷103が要求する電力が生成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図9に示す制
御回路110においては、電源装置の入力電圧が変動す
ると、それに追従してスイッチ制御信号が即座に変動す
る。このため、例えば、電源装置の入力電圧が大きくな
ると、それに追従して電源装置の入力電流が急激に変動
し、負荷103に悪影響を与えてしまうおそれがある。
【0006】また、図9に示す既存の構成では、制御回
路110を実現するために掛け算回路112を設けなけ
ればならず、生産コストの低減が難しい。本発明の課題
は、電源装置への入力電圧が変動した場合であっても、
その出力の変動を抑えることができる電源装置の制御回
路を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の制御回路は、交
流電源から与えられる交流電力を負荷に供給すべき電力
に変換する電源装置を制御する回路であって、上記電源
装置に入力される交流電圧の位相を検出する位相検出手
段と、上記電源装置の出力に係わるパラメータを検出す
る出力検出手段と、上記電源装置を介して流れる電流を
制御するために予め決められている基準データを上記出
力検出手段により検出されたパラメータに基づいて補正
する補正手段と、上記位相検出手段により検出された位
相に従って上記補正手段の出力から上記電源装置を制御
するための制御信号を生成する生成手段とを有する。
【0008】上記構成において、電源装置の出力パラメ
ータが変動すると、その変動に基づいて基準データが補
正される。そして、その補正された基準データから電源
装置を制御するための制御信号が生成される。ここで、
基準データは、電源装置を介して流れる電流を制御する
ためのデータである。したがって、電源装置を介して流
れる電流は、出力パラメータの変動に従って調整され
る。このとき、出力パラメータの変動に基づいて基準デ
ータを変化させる割合を小さく設定しておけば、電源装
置を介して流れる電流の変化も小さくなる。すなわち、
電源装置への入力電圧の変動等に起因して出力パラメー
タが変動しても、電源装置を介して流れる電流が急激に
変動することはない。
【0009】また、上記制御信号は、位相検出手段によ
り検出された位相に従って生成される。ここで、この位
相検出手段は、電源装置に入力される交流電圧の位相を
検出する。したがって、上記制御信号を用いて電源装置
を制御すれば、入力電圧の位相と電源装置を介して流れ
る電流(入力電流)の位相とを一致させることができ
る。すなわち、力率の改善が図られる。
【0010】上記構成において、複数の周波数に対して
それぞれ対応する基準データを格納する格納手段をさら
に有し、上記補正手段が、上記電源装置へ入力される交
流電圧の周波数に対応する基準データを上記格納手段か
ら取り出して補正するようにしてもよい。この構成によ
れば、補正手段の負荷が軽くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係わる
電源装置の一例の回路図を示す図である。なお、以下の
説明では、「電源装置」は、電力を変換する電力変換部
1、および電力変換部1を制御する制御部2を含むもの
とするが、電力変換部1を電源装置と呼ぶことがある。
【0012】交流電源100は、例えば、電力会社等か
ら供給される50Hzまたは60Hzの商用電源であ
る。整流回路11は、交流電源100から出力される交
流電力を整流する。なお、ここでは、整流回路11は交
流電力を全波整流するものとする。スイッチ回路12
は、4個のスイッチング素子をHブリッジ型に接続する
ことにより構成されており、制御部2から与えられるス
イッチ制御信号に従って、トランス13の1次側に流れ
る電流(大きさ及び方向)を制御する。
【0013】トランス13は、スイッチ回路12から出
力される交流電力を出力端子側に受け渡すと共に、その
1次側と2次側とを直流的に遮断する。整流回路14
は、トランス13から出力される電力を整流する。そし
て、整流回路14から出力される電力は、出力端子15
を介して負荷103に与えられる。負荷103は、例え
ば、バッテリである。
【0014】制御部2は、電源装置の入力電圧Vin、入
力電流Iin、出力パラメータに基づいて、スイッチ回路
12を制御するためのスイッチ制御信号を生成する。な
お、入力電圧Vinは、交流電源100により生成される
交流電圧またはその交流電圧を全波整流することにより
得られる電圧である。入力電流Iinは、スイッチ回路1
2を介して流れる電流である。出力パラメータは、電源
装置の出力電圧Voutおよび/または出力電流Iout で
ある。
【0015】制御部2により生成されるスイッチ制御信
号は、電源装置の出力パラメータが目標値に一致するよ
うにスイッチ回路12を制御する信号である。ここで、
目標値は、基本的には、負荷103により要求される
が、制御部2が自ら生成するようにしてもよい。また、
目標値は、電源装置の出力電圧および/または出力電流
を指示する値である。
【0016】スイッチ制御信号は、入力電流Iinの位相
を入力電圧Vinの位相に一致させるようにスイッチ回路
12を制御する信号である。即ち、スイッチ制御信号
は、電源装置の力率を改善する機能を持った信号であ
る。このように、図1に示す電源装置では、力率の改善
を図りながら、出力電圧および/または出力電流が目標
値に一致するように制御される。
【0017】図2は、制御部2のブロック図である。制
御部2は、予め作成されているソフトウェアプログラム
を実行するためのCPUおよびメモリ、並びに電気信号
を処理するハードウェア回路から構成される。ゼロ点検
出回路21は、例えば、ヒステリシスを持ったコンパレ
ータであり、入力電圧Vinと1組の参照電圧Vref1およ
びVref2とを比較する。そして、ゼロ点検出回路21の
出力は、図3に示すように、入力電圧Vinが参照電圧V
ref1よりも小さくなったときに「L」から「H」に変化
し、入力電圧Vinが参照電圧Vref2よりも大きくなった
ときに「H」から「L」に変化する。ここで、参照電圧
Vref1としてゼロに近い値を設定すれば、ゼロ点検出回
路21は、実質的に入力電圧Vinがゼロになるタイミン
グを検出することができる。なお、全波整流された入力
電圧Vinがゼロになるタイミングは、交流電源100の
出力波形をサイン波とすると、そのサイン波の「0位
相」または「π位相」に相当する。即ち、ゼロ点検出回
路21は、実質的に、電源装置の入力電圧の位相を検出
していることになる。
【0018】周波数検出部22は、ゼロ点検出回路21
の出力に基づいて、交流電源100の周波数を検出す
る。具体的には、ゼロ点検出回路21から出力されるパ
ルスの間隔に基づいて交流電源100の周波数を検出す
る。たとえば、このパルスの間隔が約10m秒であれば
「50Hz」とみなし、約8.3m秒であれば「60H
z」とみなす。
【0019】抽出部23は、周波数検出部22により検
出された周波数をキーとして、基準データテーブル24
から対応する基準データを抽出する。基準データテーブ
ル24は、入力電流Iin(すなわち、スイッチ回路12
を介して流れる電流)を制御するために予め決められて
いる基準データを格納する。基準データは、この実施例
では、図4(a) に示すように、時間軸上でサインカーブ
を構成する数値列であり、基準データテーブル24には
半周期分のデータが格納されている。
【0020】基準データテーブル24には、図4(b) に
示すように、50Hz用の基準データおよび60Hz用
の基準データが格納されている。そして、各周波数ごと
に、時間軸上で対応するサインカーブを構成するための
数値列が格納されている。すなわち、50Hz用の基準
データは、50Hzのサインカーブを生成するためのデ
ータ列であり、60Hz用の基準データは、60Hzの
サインカーブを生成するためのデータ列である。なお、
図4(a) に示す基準データは、50Hz用のデータであ
る。
【0021】補正部25は、抽出部23が基準データテ
ーブル24から抽出した基準データを補正することによ
り、入力電流Iinを決定するための電流指令値データを
生成する。具体的には、基準データに係数算出部28に
より算出される補正係数を乗積することにより電流指令
値データを生成する。そして、補正部25は、ゼロ点検
出回路21から出力されるパルスのタイミングに従っ
て、電流指令値データを出力する。
【0022】目標値レジスタ26は、負荷103が要求
する目標値を保持する。目標値は、上述したように、電
源装置が生成すべき出力電圧および/または出力電流を
指示する値である。比較部27は、目標値レジスタ26
に保持されている目標値と、電力変換部1において実際
に検出された出力パラメータとを比較する。そして、そ
の比較結果に基づいて目標値レジスタ26を更新する。
係数算出部28は、目標値レジスタ26に保持されてい
る目標値に基づいて補正係数を算出し、それを補正部2
5に与える。
【0023】なお、補正部25、比較部27および係数
算出部28の動作については後で詳しく説明する。差動
回路29は、補正部25の出力と入力電流Iinとの差分
を出力する。そして、パルス生成回路30は、差動回路
29の出力に基づいて、スイッチ回路12を制御するた
めのスイッチ制御信号を生成する。従って、スイッチ回
路12を介して流れる電流、すなわち入力電流Iinは、
補正部25の出力に追従するように流れる。
【0024】なお、スイッチ制御信号は、例えば、PW
M(パルス幅変調)方式で生成されるパルス信号であ
る。この場合、差動回路29の出力値に基づいてスイッ
チ制御信号のデューティが決定される。図5は、補正部
25、比較部27、係数算出部28の動作を説明するフ
ローチャートである。このフローチャートの処理は、例
えば、所定間隔ごとに繰り返し実行される。また、この
フローチャートにより表される機能は、予め記述されて
いるソフトウェアプログラムを実行することにより実現
される。
【0025】ステップS1では、電源装置の出力パラメ
ータを取得する。具体的には、電力変換部1において出
力電圧Vout および/または出力電流Iout を検出す
る。また、目標値変更量をクリアする。すなわち、目標
値変更量としてゼロが設定される。
【0026】ステップS2では、ステップS1で取得し
た出力パラメータと目標値レジスタ26に保持されてい
る目標値とを比較する。そして、その出力パラメータが
目標値と一致していればステップS11に進み、そうで
ない場合はステップS3へ進む。
【0027】ステップS3では、出力パラメータが目標
値よりも大きいか否かを調べる。そして、出力パラメー
タが目標値よりも大きければ、ステップS4において、
目標値変更量を一定値だけ小さくする。ここでは、例え
ば、目標値変更量が「0」から「−1」に更新される。
一方、出力パラメータが目標値よりも小さかった場合
は、ステップS5において、入力電圧Vinがゼロである
か否かを調べる。すなわち、電源装置が交流電源100
から電力を受け取っているか否かを調べる。
【0028】入力電圧Vinがゼロであれば、ステップS
6において、目標値をゼロに設定する。一方、入力電圧
Vinがゼロでない場合は、ステップS7において、目標
値変更量を一定値だけ大きくする。ここでは、たとえ
ば、目標値変更量が「0」から「+1」に更新される。
なお、ステップS6において目標値が更新された場合に
は、その結果が目標値レジスタ26に書き込まれる。
【0029】ステップS11では、ゼロ点検出回路21
の出力に基づいて、入力電圧Vinのゼロ点が検出された
か否かを調べる。そして、ゼロ点が検出された場合はス
テップS12が実行される。ステップS12では、ま
ず、目標値レジスタ26に保持されている目標値を更新
する。具体的には、ステップS4が実行された場合は、
保持されている目標値から「1」が減算される。一方、
ステップS7が実行された場合は、保持されている目標
値に「1」が加算される。なお、ステップS2において
目標値が出力パラメータに一致していると判断された場
合、およびステップS6が実行された場合は、目標値レ
ジスタ26に保持されている値は変更されない。続い
て、更新された目標値に基づいて対応する補正係数を算
出する。補正係数は、例えば、0以上1以下の数値であ
って、目標値に比例する値である。なお、目標値として
出力電圧の目標値および出力電流の目標値の双方が使用
される場合は、例えば、それらの積(すなわち、目標電
力)に基づいて補正係数が算出される。
【0030】ステップS13では、基準データテーブル
24から抽出した基準データに補正係数を乗積する。こ
こで、基準データは、図4に示したように、時刻T0 〜
時刻Tn の各タイミングに対応する複数の数値から構成
される。したがって、この処理では、基準データを構成
するデータ列の各数値に対してそれぞれ補正係数が乗積
されることになる。例えば、基準データ=0,6,1
0,...であり、補正係数=0.5であった場合に
は、補正結果=0,3,5,...が得られる。なお、
ステップS13において得られるデータ列は、補正部2
5から出力される電流指令値データである。
【0031】ステップS14では、ステップS13で作
成されたデータ列(電流指令値データ)を順番に出力し
ていく。このとき、このデータ列の出力は、ゼロ点検出
回路21から出力されるパルスの立上りエッジが現れる
タイミングで開始される。具体的には、交流電源100
の周波数が50Hzであり、基準データが20個の数値
から構成される場合には、ステップS12で補正された
データ列の第1番目の数値が上記パルスのタイミングで
出力され、以降、0.5m秒毎に後続の数値が出力され
ていく。
【0032】このように、補正部25、比較部27、係
数算出部28は、出力パラメータと目標値との比較結果
に基づいてその目標値を更新し、その更新された目標値
に基づいて基準データを補正し、さらに、その補正され
た基準データを電流指令値データとして出力する。
【0033】なお、図5に示した実施例では、ゼロ点検
出回路21が入力電圧Vinのゼロ点を検出したタイミン
グで目標値が更新されているが、本発明はこの構成に限
定されるものではない。すなわち、目標値が随時更新さ
れる構成であってもよい。以下、具体的な実施例を示
す。ここでは、出力パラメータとして電源装置の出力電
圧Vout が使用されるものとする。また、負荷103が
要求する目標値が50vであり、目標値が50である場
合の補正係数が0.8であるものとする。
【0034】出力電圧Vout が50vに保持されている
期間、すなわち外部パラメータが目標値と一致している
期間は、ステップS4、S6、S7は実行されないの
で、目標値は50vのままである。従って、この場合、
補正部25は、基準データを構成する各数値に対してそ
れぞれ補正係数(0.8)を乗積し、その結果を電流指
令値データとして出力する。この結果、電流指令値デー
タは、基準データにより表されるサインカーブの振幅を
その80パーセントに縮小させたサインカーブを表すデ
ータ列となる。そして、差動回路29においてその電流
指令値データと入力電流Iinとの差分が生成され、その
差分に対応するスイッチ制御信号が生成される。よっ
て、入力電流Iinは、基準データにより表されるサイン
カーブの振幅を80パーセントに縮小させたサインカー
ブに対応する交流電流となる。
【0035】上記状態において、何らかの要因により入
力電圧Vinが変動し、それに伴って出力電圧Vout が目
標値を越えたものとする。この場合、図5のフローチャ
ートのステップS4の処理が実行され、目標値は、例え
ば「50」から「49」に更新される。また、このと
き、更新された目標値に対応する補正係数として「0.
784(=0.8×49÷50)」が得られる。そし
て、基準データを構成する各数値に対してそれぞれ補正
係数(0.784)が乗積され、その結果が電流指令値
データとして出力される。この結果、電流指令値データ
は、基準データにより表されるサインカーブの振幅をそ
の78.4パーセントに縮小させたサインカーブを表す
データ列となる。よって、この場合、入力電流Iinは、
基準データにより表されるサインカーブの振幅を78.
4パーセントに縮小させたサインカーブに対応する交流
電流となる。
【0036】続いて、目標値を「49」に低下させたに
もかかわらず、出力電圧Vout が目標値よりも大きかっ
た場合は、上記ステップS4の処理が再び実行され、目
標値は、「49」から「48」に更新される。この時、
更新された目標値に対応する補正係数として「0.76
8(=0.8×48÷50)」が得られる。そして、基
準データを構成する各数値に対してそれぞれ補正係数
(0.768)が乗積され、その結果が電流指令値デー
タとして出力される。この結果、電流指令値データは、
基準データにより表されるサインカーブの振幅をその7
6.8パーセントに縮小させたサインカーブを表すデー
タ列となる。よって、この場合、入力電流Iinは、基準
データにより表されるサインカーブの振幅を76.8パ
ーセントに縮小させたサインカーブに対応する交流電流
となる。
【0037】図6は、制御部2により制御される入力電
流の例を示す図である。上述したように、入力電圧Vin
が安定している期間は、入力電流Iinは、基準値の80
パーセントの交流電流となっている。また、入力電圧V
inの変動等に伴って出力パラメータが変動すると、それ
に応じて目標値が変化し、さらに電流指令値データも変
化する。そして、入力電流Iinは、その電流指令値デー
タに従って変化する。このとき、目標値は、少しずつ変
化するように更新される。上述の例では、デフォルト値
として与えられる「50」に対して「1」ずつ変化する
ようになっている。したがって、電流指令値データが急
激に変化することはなく、その結果、入力電流Iinが急
激に変化することもない。この例では、入力電流Iin
は、80パーセント、78.4パーセント、76.4パ
ーセントというように徐々に低下している。また、電流
指令値データは入力電圧Vinに直接的には追従しないの
で、入力電圧が変動したときに、それに起因して入力電
流が急激に変化することもない。
【0038】次に、電流指令値データの位相を調整する
機能を説明する。電流指令値データは、上述したよう
に、時間軸上でサインカーブを構成するデータ列であ
り、入力電圧Vinに同期して出力される。具体的には、
入力電圧Vinが周期的にゼロになる各タイミングに同期
して電流指令値データを構成するデータ列の出力が開始
される。ここで、入力電圧Vinがゼロになるタイミング
は、図3を参照しながら説明したように、ゼロ点検出回
路21の出力の立上りエッジにより表される。したがっ
て、補正部25は、ゼロ点検出回路21の出力の立上り
エッジを検出する毎に、電流指令値データを構成するデ
ータ列の出力を開始する。
【0039】1セットの電流指令値データを出力する時
間は、基本的に、交流電源100の周期またはその2分
の1の時間と同じ値に設定されている。しかし、この出
力時間は、制御部2において生成されるので、交流電源
100の周期から僅かにずれている場合がある。したが
って、このずれが累積すると、入力電圧Vinと入力電流
Iinとの位相が一致しなくなってしまう。
【0040】このため、補正部25は、ゼロ点検出回路
21の出力を利用して、電流指令値データの位相を調整
する。例えば、図7(a) に示すように、ゼロ点検出回路
21の出力の立上りエッジを受信する前に1セット分の
電流指令値データを出力し終えてしまった場合は、次の
電流指令値データを出力することなく、時刻T1 におい
てその立上りエッジを受信するまで「ゼロ」を出力す
る。そして、上記立上りエッジを検出すると、次の電流
指令値データの出力を開始する。一方、図7(b)に示す
ように、1セット分の電流指令値データを出力し終える
前に時刻T2 においてゼロ点検出回路21の出力の立上
りエッジを受信した場合は、出力されなかったデータを
廃棄すると共に、次の電流指令値データの出力を開始す
る。
【0041】上記処理において、ゼロ点検出回路21の
出力の立上りエッジは、交流電源100の出力に同期し
ている。このため、補正部25により電流指令値データ
の位相が交流電源100の出力位相に一致するように調
整され、その電流指令値データに従って入力電流Iinの
位相も交流電源100の出力位相に一致するように調整
される。したがって、入力電圧Vinおよび入力電流Iin
の位相が互いに一致するように制御される。すなわち、
電源装置の力率の改善が図れる。
【0042】なお、上述の実施例では、出力パラメータ
が目標値からずれた場合に目標値を変化させることによ
り出力パラメータを安定させる方法を示したが、本発明
はこれに限定されるものではない。例えば、図8のフロ
ーチャートに示すように、出力パラメータが目標値から
ずれた場合に、補正係数を直接的に変化させるようにし
てもよい。
【0043】図8に示すフローチャートのシーケンス
は、基本的には図5に示したフローチャートのシーケン
スと同じであるが、目標値と出力パラメータとの比較結
果に基づいて目標値を変化させる処理は実行されない。
すなわち、図8に示すフローチャートの処理では、出力
パラメータが目標値よりも大きかったときは、ステップ
S21において補正係数を一定値だけ小さくし、出力パ
ラメータが目標値よりも小さかったときは、ステップS
23において補正係数を一定値だけ大きくする。また、
入力電圧がゼロであったときは、ステップS22におい
て補正係数としてゼロを設定する。そして、ステップS
12において、更新された補正係数を用いて基準データ
が補正される。
【0044】なお、図5に示す実施例では目標値の変更
幅が「1」であり、図8に示す実施例では補正係数の変
更幅が「一定値」であるが、これらの変更幅は、基本的
に、比較的小さな値にすべきである。この理由は、以下
の通りである。すなわち、これらの変更幅を必要以上に
大きくすると、出力パラメータが変動した際に、それに
追従して入力電流Iinが急激に変動してしまい、結果と
して従来技術の問題が発生してしまうからである。従っ
て、上記変更幅は、出力パラメータの変動に起因して入
力電流Iinが急激に変動しないような上限値/下限値の
範囲内の値に設定されることが望ましい。ここで、「上
限値」は、目標値または出力係数を大きくする場合の変
更量の上限値であり、正の値である。一方、「下限値」
は、目標値または出力係数を小さくする場合の変更量の
下限値であり、負の値である。
【0045】ただし、上限値および下限値の絶対値は、
互いに同じであってもよく、互いに異なっていてもよ
い。また、下限値は、必ずしも設定されなくてもよい。
また、上述の実施例では、交流電力が出力される構成を
示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、直
流電力が出力される構成であってもよい。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、電源装置への交流入力
電圧が変動した場合であっても、その出力が急激に変動
することは回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電源装置の一例の回路図を示す
図である。
【図2】制御部のブロック図である。
【図3】ゼロ点検出回路の動作を説明する図である。
【図4】(a) は基準データの例、(b) は基準データテー
ブルの例である。
【図5】補正部、比較部、係数算出部の動作を説明する
フローチャートである。
【図6】制御部により制御される入力電流の例を示す図
である。
【図7】電流指令値データの位相を調整する動作を説明
する図である。
【図8】補正部、比較部、係数算出部の他の実施形態の
動作を示すフローチャートである。
【図9】既存の電源装置およびその制御回路の一例のブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 電力変換部 2 制御部 12 スイッチ回路 21 ゼロ点検出回路 22 周波数検出部 23 抽出部 24 基準データテーブル 25 補正部 26 目標値レジスタ 27 比較部 28 係数算出部 29 差動回路 30 パルス変換回路 100 交流電源 103 負荷
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂田 世紀 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 都築 正憲 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 5H006 AA02 CA01 CA07 CA12 CA13 CB01 CC02 DA02 DA04 DB01 DB07 DC02 DC04 DC05 5H730 AA18 AS01 BB27 BB57 CC01 CC04 DD02 EE04 FD01 FD11 FD31 FD41 FF09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源から与えられる交流電力を負荷
    に供給すべき電力に変換する電源装置を制御する回路で
    あって、 上記電源装置に入力される交流電圧の位相を検出する位
    相検出手段と、 上記電源装置の出力に係わるパラメータを検出する出力
    検出手段と、 上記電源装置を介して流れる電流を制御するために予め
    決められている基準データを上記出力検出手段により検
    出されたパラメータに基づいて補正する補正手段と、 上記位相検出手段により検出された位相に従って、上記
    補正手段の出力から上記電源装置を制御するための制御
    信号を生成する生成手段と、 を有する制御回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の制御回路であって、 上記基準データは、時間軸上でサインカーブを構成する
    数値列の少なくとも一部である。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の制御回路であって、 複数の周波数に対してそれぞれ対応する基準データを格
    納する格納手段をさらに有し、 上記補正手段は、上記電源装置へ入力される交流電圧の
    周波数に対応する基準データを上記格納手段から取り出
    して補正する。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の制御回路であって、 上記生成手段により生成される制御信号は、上記電源装
    置が有するスイッチ回路を制御するためのパルス信号で
    ある。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の制御回路であって、 上記電源装置を介して流れる電流を検出する電流検出手
    段をさらに有し、 上記生成手段は、上記補正手段の出力と上記電流検出手
    段により検出された電流値との差分に基づいて上記制御
    信号を生成する。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の制御回路であって、 上記補正手段は、上記位相検出手段により所定の位相が
    検出されたときに、上記補正を実行する。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の制御回路であって、 上記補正手段は、上記出力検出手段により検出されたパ
    ラメータとそのパラメータの目標値とを比較し、その比
    較結果に従ってその目標値を変更し、その変更された目
    標値に基づいて上記基準データを補正する機能を備え、 上記目標値を大きくする際の変更幅の最大値が設定され
    ている。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の制御回路であって、 上記目標値を小さくする際の変更幅の最大値が設定され
    ている。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の制御回路であって、 上記補正手段は、上記出力検出手段により検出されたパ
    ラメータとそのパラメータの目標値とを比較し、その比
    較結果に従って補正係数を変更し、その変更された補正
    係数に基づいて上記基準データを補正する機能を備え、 上記補正係数を大きくする際の変更幅の最大値が設定さ
    れている。
  10. 【請求項10】 交流電源に接続される入力端子と、 制御信号に基づいて上記交流電源から与えられる交流電
    力を負荷に供給すべき電力に変換するスイッチ回路と、 上記スイッチ回路の出力が与えられる出力端子と、 上記入力端子に与えられる交流電圧の位相を検出する位
    相検出手段と、 上記出力端子において得られる出力パラメータを検出す
    る出力検出手段と、 上記スイッチ回路を介して流れる電流を制御するために
    予め決められている基準データを上記出力検出手段によ
    り検出されたパラメータに基づいて補正する補正手段
    と、 上記位相検出手段により検出された位相に従って、上記
    補正手段の出力から上記スイッチ回路に与えるべき制御
    信号を生成する生成手段と、 を有する電源装置。
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