JP2002324904A - 薄膜トランジスタ及びその形成方法 - Google Patents

薄膜トランジスタ及びその形成方法

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JP2002324904A JP2001125730A JP2001125730A JP2002324904A JP 2002324904 A JP2002324904 A JP 2002324904A JP 2001125730 A JP2001125730 A JP 2001125730A JP 2001125730 A JP2001125730 A JP 2001125730A JP 2002324904 A JP2002324904 A JP 2002324904A
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Tatsuo Yoshioka
達男 吉岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドレイン電極の最上層にAlまたはAl系合
金を有し、画素電極がITOにより形成された薄膜トラ
ンジスタにおいて、工程の増加を伴わずに、画素電極と
ドレイン電極のコンタクトに伴う電気的腐食を回避す
る。 【解決手段】 ゲート電極105aと同層に形成された
コンタクト用電極105bと、ドレイン電極上に設けら
れたパッシベーション膜109および平坦化膜110の
最上面からコンタクト用電極に達するコンタクト用穴1
09bとを有する。コンタクト用電極は、ドレイン電極
により半導体層のドレイン領域と接続される。平坦化膜
上に形成された画素電極11が、コンタクト用穴を通し
てコンタクト用電極に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に用
いる薄膜トランジスタ、及びその薄膜トランジスタの形
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の薄膜トランジスタの構成およびそ
の形成方法について、図3を参照して説明する。まず図
3(a)に示すように、ガラス基板101上に保護絶縁
膜102として、シリコン酸化膜を堆積する。続いて、
保護絶縁膜102上に、非晶質シリコン薄膜を堆積す
る。さらに非晶質シリコン薄膜にエキシマレーザー光を
照射して多結晶シリコン薄膜を形成する。次に、多結晶
シリコン薄膜を島状に加工して、その上にゲート絶縁膜
104として酸化シリコン薄膜を堆積する。
【0003】続いて、ゲート電極105aとして、Mo
Wを堆積して加工を行う。この状態で、イオンシャワー
ドーピング法を用いて、例えばPH3/H2の混合ガスを
プラズマ分解して多結晶シリコン薄膜中に注入して、ソ
ース領域103b、ドレイン領域103cを形成する。
103aがチャネル領域となる。続いて、層間絶縁膜1
06として、酸化シリコン薄膜を堆積し、コンタクト用
の穴を多結晶シリコン薄膜のソース領域103bおよび
ドレイン領域103c上に形成する。
【0004】この状態で、Ti、およびAlまたはAl
系合金を堆積する。堆積したTi/Alを加工して、ソ
ース領域103bと接続される第1層ソース電極(T
i)107a、第2層ソース電極(Al)107bと、
ドレイン領域103cと接続される第1層ドレイン電極
(Ti)108a、第2層ドレイン電極(Al)108
bを形成する。
【0005】その後図3(b)に示すように、パッシベ
ーション膜109として、シリコン窒化膜を堆積する。
次に、パッシベーション膜109に、電極取り出しのた
めのコンタクト用穴109aを形成する。次に図3
(c)に示すように、コンタクト用穴109aの表面に
でている第2層ドレイン電極(Al)108bをウェッ
トエッチングにより除去して、Al除去部301を形成
する。なお、Alをエッチングする際に、コンタクト用
穴109aよりも若干後退するように、オーバーエッチ
ングを掛ける。
【0006】次に図3(d)に示すように、平坦化膜1
10を塗布し、ドレイン電極コンタクト用の穴を形成す
る。次にITOを堆積して、図3(e)に示すように加
工を行い、画素電極111を形成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
薄膜トランジスタのソース・ドレイン電極の多くは、T
i/Alで形成されている。このTi/Alの電極構成
において、各層の膜厚は次のように設定される。シリコ
ンとのバリアメタルとして用いるTiは、緻密で応力も
高いので厚くすることが困難なため、通常100nm程
度であり、信号配線の低抵抗化も含めてAlの膜厚は、
300〜800nmとしている。
【0008】ここで、ドレイン電極の表面のAlは、I
TOと直接接触した状態では非常に不安定であり、Al
とITOの接触部に水分があると電気的腐食を生じてし
まう。そのため、画素電極111はコンタクト用穴10
9aを通してドレイン電極と接続されるが、画素電極1
11を形成するITOが、第2層ドレイン電極108b
と直接接続されないように、図3に示すAlの除去部3
01が形成される。すなわち上記のように、コンタクト
用穴109aの表面にでているAlをウェットエッチン
グにより除去して、ITOが接触する面をAlからTi
に変える工程が必要となる。この際にコンタクト用穴1
09aよりも若干後退するようにオーバーエッチングを
掛けるのは、エッチングしたAlのサイド領域がITO
と接触することを避けるためである。
【0009】このように、画素電極のITOをドレイン
電極の表面のAlと直接接続させないために、ドレイン
電極の表面のAlを除去する工程を増加させなければな
らなかった。
【0010】本発明は、工程の増加を伴わずに、画素電
極のITOとドレイン電極のTi/Alのコンタクトに
伴う電気的腐食を回避することが可能な、薄膜トランジ
スタ及びその形成方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜トランジス
タは、ゲート電極材料によりコンタクト用電極を形成
し、このコンタクト用電極を介して画素電極とドレイン
電極を接続した構成を有する。
【0012】具体的には、本発明の薄膜トランジスタ
は、ドレイン電極の最上層にAlまたはAl系合金を有
するとともに、画素電極がITOにより形成された薄膜
トランジスタであって、ゲート電極と同層に形成された
コンタクト用電極と、前記ドレイン電極上に設けられた
パッシベーション膜および平坦化膜の最上面から前記コ
ンタクト用電極に達するコンタクト用穴とを有する。前
記コンタクト用電極は、前記ドレイン電極により半導体
層のドレイン領域と接続される。前記平坦化膜上に形成
された画素電極が、前記コンタクト用の穴を通して前記
コンタクト用電極に接続される。
【0013】この構成により、工程の増加を伴わずに、
画素電極のITOとドレイン電極のTi/Alのコンタ
クトを、電気的腐食を生じることなく行うことができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態にお
ける薄膜トランジスタの構成を示す断面図である。ガラ
ス基板101上に保護絶縁膜102が形成され、保護絶
縁膜102上に、チャネル領域103a、ソース領域1
03b、およびドレイン領域103cが形成されてい
る。その上にゲート絶縁膜104を介して、MoW(W
濃度=5〜40%)からなるゲート電極105aが形成
されている。ゲート電極105aを形成しているMoW
により、コンタクト用電極105bも形成されている。
【0015】それらの上に層間絶縁膜106が形成さ
れ、さらに層間絶縁膜106に形成されたコンタクト用
の穴を通して、ソース領域103bと接続される第1層
ソース電極(Ti)107a、第2層ソース電極(A
l)107bと、ドレイン領域103cとコンタクト用
電極105bとを接続する第1層ドレイン電極(Ti)
108a、第2層ドレイン電極(Al)108bが形成
されている。さらに、パッシベーション膜109、およ
び平坦化膜110が積層され、平坦化膜110上にIT
Oからなる画素電極111が形成されている。画素電極
111は、コンタクト用穴を通して、コンタクト用電極
105bと接続されている。
【0016】この構成によれば、ゲート電極105aと
同一レイヤーにコンタクト用電極105bが形成され、
このコンタクト用電極105bを介して、間接的にドレ
イン電極と画素電極111が接続される。これにより、
ドレイン電極のAl層を除去する工程を用いずに、画素
電極111のITOとドレイン電極のAl層とを接触さ
せることなく、画素電極111とドレイン電極のコンタ
クトを行うことが可能となる。
【0017】図2は、図1に示した薄膜トランジスタを
形成する方法を示す。まず図2(a)に示すように、ガ
ラス基板101上に保護絶縁膜102として、プラズマ
CVD(ケミカル・ベーパー・ディポジション)法によ
り、シリコン酸化膜を300〜800nm堆積する。続
いて、保護絶縁膜102上に、プラズマCVD法または
LP(ロウ・プレッシャー)CVD法により、非晶質シ
リコン薄膜を30〜100nm堆積する。非晶質シリコ
ン薄膜を堆積後、真空中、N2雰囲気中、大気中または
不活性ガス雰囲気で、400〜600℃の温度で、5〜
120分間加熱処理を行う場合もある。さらに非晶質シ
リコン薄膜にエキシマレーザー光を照射して多結晶シリ
コン薄膜を形成する。次に、多結晶シリコン薄膜を島状
に加工して、その上にゲート絶縁膜104として酸化シ
リコン薄膜をプラズマCVD法で50〜150nm堆積
する。
【0018】続けて、ゲート電極105aとして、Mo
W(W濃度=5〜40%)を200〜400nm堆積し
て加工を行う。この時、コンタクト用電極105bをゲ
ート電極105aと同時に形成する。この状態で、イオ
ンシャワードーピング法を用いて、例えばPH3/H2
混合ガスをプラズマ分解して多結晶シリコン薄膜中に注
入して、ソース領域103b、ドレイン領域103cを
形成する。103aがチャネル領域となる。続いて、層
間絶縁膜106として、酸化シリコン薄膜をプラズマC
VD法で200〜500nm堆積し、コンタクト用の穴
を多結晶シリコン薄膜のソース領域103bおよびドレ
イン領域103c上と、コンタクト用電極105b上に
形成する。
【0019】この状態で、Tiを100nm、Alまた
はAl系合金を300〜700nm堆積する。そして堆
積したTi/Alを加工して、図2(b)に示すよう
に、ソース領域103bと接続される第1層ソース電極
(Ti)107a、第2層ソース電極(Al)107b
と、ドレイン領域103cとコンタクト用電極105b
とを接続する第1層ドレイン電極(Ti)108a、第
2層ドレイン電極(Al)108bを形成する。
【0020】その後図2(c)に示すように、パッシベ
ーション膜109として、プラズマCVD法によりシリ
コン窒化膜を200〜500nm堆積する。次に、コン
タクト用電極105b上のパッシベーション膜109
に、電極取り出しのためのコンタクト用穴109aを形
成する。次にパッシベーション膜109上に透明な有機
系材料を塗布し、コンタクト用穴109aの位置にマス
クをして露光し、さらに現像することにより、図2
(d)に示すように、コンタクト用穴109bを有する
平坦化膜110を形成する。
【0021】続いて、スパッタ法によりITOを50〜
200nm堆積して加工を行い、図2(e)に示すよう
に画素電極111を形成する。
【0022】以上のように、画素電極111は、コンタ
クト用電極105bを介してドレイン電極と接続される
ことにより、トランジスタからの電荷を得ることが可能
となっている。このように、本発明によれば、ドレイン
電極の最上層にAlまたはAl系合金を有する場合で
も、コンタクト用電極を形成することにより、ITOと
のコンタクトのためにドレイン電極上のAlを除去する
工程を行うことなく、薄膜トランジスタの作製が可能と
なる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、ゲート電極材料により
コンタクト用電極を形成し、このコンタクト用電極を介
して画素電極のITOとドレイン電極のAlの接続を行
うことにより、Alの除去工程を不要にすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における薄膜トランジス
タの断面図
【図2】 本発明の実施の形態における薄膜トランジス
タの形成方法を示す断面図
【図3】 従来法による薄膜トランジスタの形成方法を
示す断面図
【符号の説明】
101 ガラス基板 102 保護絶縁膜 103a チャネル領域 103b ソース・ドレイン領域 104 ゲート絶縁膜 105a ゲート電極 105b コンタクト用電極 106 層間絶縁膜 107a 第1層ソース電極(Ti) 107b 第2層ソース電極(Al) 108a 第1層ドレイン電極(Ti) 108b 第2層ドレイン電極(Al) 109 パッシベーション膜 109a、109b コンタクト用穴 110 平坦化膜 111 画素電極(ITO) 301 Alの除去部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/768 H01L 21/88 M Fターム(参考) 2H092 HA04 JA34 JA37 JA41 JA45 JA46 KA05 MA30 NA30 5C094 AA31 AA42 AA43 BA03 CA19 DA13 DB04 EA04 EA05 EB02 FA01 FA02 FB01 FB02 FB12 FB14 FB15 GB10 5F033 GG04 HH08 HH09 HH18 HH22 HH38 JJ01 JJ08 JJ09 JJ18 JJ38 KK04 KK08 KK18 KK22 LL04 MM05 MM13 NN06 NN07 PP09 PP15 QQ08 QQ09 QQ37 QQ53 QQ65 QQ73 QQ83 VV06 VV15 5F110 AA14 AA16 AA26 BB01 CC02 DD02 DD13 EE06 EE42 FF02 FF30 GG02 GG13 GG25 GG45 GG47 HJ01 HJ12 HL03 HL04 HL06 HL07 HL11 HM18 NN04 NN23 NN24 NN35 PP01 PP03 PP10 PP13 PP29 QQ11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドレイン電極の最上層にAlまたはAl
    系合金を有するとともに、画素電極がITOにより形成
    された薄膜トランジスタにおいて、ゲート電極と同層に
    形成されたコンタクト用電極と、前記ドレイン電極上に
    設けられたパッシベーション膜および平坦化膜の最上面
    から前記コンタクト用電極に達するコンタクト用穴とを
    有し、前記コンタクト用電極は、前記ドレイン電極によ
    り半導体層のドレイン領域と接続され、前記平坦化膜上
    に形成された画素電極が、前記コンタクト用穴を通して
    前記コンタクト用電極に接続されていることを特徴とす
    る薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】 透光性絶縁基板上に保護絶縁膜を介して
    島状の多結晶シリコン薄膜を形成する工程と、前記島状
    の多結晶シリコン薄膜上にゲート絶縁膜を介してゲート
    電極及びコンタクト用電極を形成する工程と、前記ゲー
    ト電極越しに不純物を注入してソース領域およびドレイ
    ン領域を形成する工程と、前記ゲート電極及びコンタク
    ト用電極上に層間絶縁膜を堆積し、前記ソース領域、前
    記ドレイン領域及び前記コンタクト用電極に対する電極
    取り出し用の穴を形成する工程と、前記電極取り出し用
    の穴を通して各々、前記ソース領域に接続されるソース
    電極と、前記ドレイン領域及び前記コンタクト用電極に
    対して共通に接続されるドレイン電極とを形成する工程
    と、前記ソース電極及びドレイン電極形成後、順次パッ
    シベーション膜および透光性の有機膜を形成するととも
    に、前記層間絶縁膜、前記パッシベーション膜および前
    記透光性の有機膜を貫通して前記コンタクト用電極に達
    する画素電極コンタクト用穴が形成された状態を得る工
    程と、前記透光性の有機膜上および前記画素電極コンタ
    クト用穴に画素電極を形成する工程とを有する薄膜トラ
    ンジスタの形成方法。
  3. 【請求項3】 透光性絶縁基板上に保護絶縁膜を堆積す
    る工程と、前記保護膜上に非晶質シリコン薄膜を堆積す
    る工程と、前記非晶質シリコン薄膜にレーザー光を照射
    する工程と、前記レーザー光を照射した非晶質シリコン
    薄膜を島状に加工する工程と、前記島状に加工したレー
    ザー光を照射した非晶質シリコン薄膜上にゲート絶縁膜
    を堆積する工程と、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極及
    びコンタクト用電極を形成する工程と、前記ゲート電極
    越しに不純物を注入する工程と、前記ゲート電極及びコ
    ンタクト用電極上に層間絶縁膜を堆積する工程と、前記
    層間絶縁膜にソース領域、ドレイン領域及びコンタクト
    用電極に対する電極取り出し用穴を形成する工程と、前
    記電極取り出し用の穴を通して各々、前記ソース領域に
    接続されるソース電極と、前記ドレイン領域及び前記コ
    ンタクト用電極に対して共通に接続されるドレイン電極
    とを形成する工程と、前記ソース電極及びドレイン電極
    形成後パッシベーション膜を堆積する工程と、前記パッ
    シベーション膜と層間絶縁膜に前記コンタクト用電極に
    達する穴を形成する工程と、前記パッシベーション上に
    透光性の有機膜を形成し前記コンタクト用電極に達する
    穴と一致する位置に画素電極コンタクト用穴を形成する
    工程と、前記透光性の有機膜上と前記画素電極コンタク
    ト用穴に画素電極を形成する工程とを有する薄膜トラン
    ジスタの形成方法。
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