JP2002323585A - 燃料集合体 - Google Patents

燃料集合体

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JP2002323585A
JP2002323585A JP2001128795A JP2001128795A JP2002323585A JP 2002323585 A JP2002323585 A JP 2002323585A JP 2001128795 A JP2001128795 A JP 2001128795A JP 2001128795 A JP2001128795 A JP 2001128795A JP 2002323585 A JP2002323585 A JP 2002323585A
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Japan
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tie plate
cylindrical body
coolant
fuel
plate
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Application number
JP2001128795A
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English (en)
Inventor
Yasushi Yamamoto
泰 山本
Toru Mitsutake
徹 光武
Shinichi Morooka
慎一 師岡
Yoshiyuki Akiba
美幸 秋葉
Takeetsu Shirakawa
健悦 白川
Shigeru Miura
茂 三浦
Shinji Kubo
伸二 久保
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Separating Particles In Gases By Inertia (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】下部タイプレートを通過して燃料棒束部内に冷
却材とともに流入する異物の流入を阻止して燃料棒の破
損を防止する。 【解決手段】下部タイプレート5の下部中央位置に中心
ハブ18と、中心ハブ18に複数の旋回翼19を取り付けた螺
旋羽根17とを設ける。この螺旋羽根17を包囲する円筒体
16を下部タイプレート5の冷却材入口孔5a内面に垂直
方向に立ち上げて設ける。円筒体16の外側と下部タイプ
レート5の内面との間に異物回収部20を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は沸騰水型原子炉炉心
内に装荷される燃料集合体に係り、特に冷却材中に混入
した異物が下部タイプレートから流入して燃料棒を破損
させるのを防止した燃料集合体に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉に装荷される燃料集合体
は例えば図50に示すように、正方角筒状のチャンネルボ
ックス1内に複数の燃料棒2と、少なくとも1本のウォ
ータロッド3とを収納した構成となっている。複数の燃
料棒2およびウォーターロッド3の上下両端部には、そ
れぞれ上部タイプレート4および下部タイプレート5が
装着されている。
【0003】上部タイプレート4および下部タイプレー
ト5に複数の燃料棒2およびウォータロッド3の上下両
端部に設けられている上部端栓6および下部端栓7が挿
入し固定されている。複数の燃料棒2およびウォータロ
ッド3には、その軸方向に所定の間隔を保って複数のス
ペーサ8が取付けられ、複数のスペーサ8によって燃料
棒2、2間を整列支持するとともに、燃料棒2の湾曲を
抑止するようになっている。
【0004】図51は図50における下部タイプレート5の
下部端栓支持用ネットワーク部9の一例を拡大して示し
た平面図である。下部端栓支持用ネットワーク部9に
は、燃料棒2およびウォータロッド3を支持するための
下部端栓7が挿入する筒部10と、下部タイプレート5内
に流入した冷却材aを下方から上昇流として通過させる
多数の通水孔12とを有する構成となっている。
【0005】図52は、図51におけるネットワーク部9の
筒部10内に下部端栓7が挿入された状態を部分的に拡大
して示す縦断面図である。図52中に矢印で示したよう
に、下部タイプレート5の下部から流入した冷却材aは
下部タイプレート5内を上昇し、下部端栓支持用ネット
ワーク部9に設けた多数の通水孔11を通過して燃料棒2
から発生する熱を奪いながらチャンネルボックス1内の
上部に流れてその上端部から流出する。
【0006】原子炉の定期点検中には、原子炉圧力容器
の蓋を開けて燃料集合体の交換を行うが、この定期点検
中には作業に使用した針金等の金属片が原子炉圧力容器
内に落下する可能性がある。また、原子炉構造物が酸化
または他の原因で一部剥離し、この剥離片が原子炉圧力
容器内に落下する可能性もある。
【0007】これらの金属片や剥離片等の異物は通常、
重量が小さいため原子炉運転中に冷却材流れに沿って炉
心に導かれ、その一部が下部タイプレート5を通過して
チャンネルボックス1内に流入し、燃料棒2、2間内で
引掛かる等の不具合を生じる可能性がある。異物の燃料
集合体内への流入を阻止する技術として、例えば特開平
11−281261号公報が開示されている。また図53に示した
異物捕獲装置が知られている。
【0008】図53により、従来知られているこの種の異
物捕獲装置の一例を説明する。すなわち、図53に示した
ように下部タイプレート5の下部冷却材流入部12に捩り
板13を設けるとともに、捩り板13を包囲してリング14を
取り付け、リング14の上方にピックオフフィルタ15を設
置したものである。図53において、冷却材aとともに下
部タイプレート5に流入した異物は捩り板13により旋回
成分を与えられ、冷却材aより密度の高い異物は捩り板
13の後流に設置されているリング14の外側へと分離され
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
異物捕獲装置は旋回力が弱いため異物の冷却水との分離
効率が低く、加えて圧力損失が大きい。また、構造が複
雑で、異物を容易に捕獲することができない課題があ
る。
【0010】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、構造が簡単で、圧力損失が小さく、異物捕獲
効果の高い手段を下部タイプレート等に設けることによ
り、冷却材とともに流入する異物の燃料棒束間内への流
入を阻止して燃料棒の破損を防止し、もって、健全性を
維持することができる燃料集合体を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
複数本の燃料棒と、これら燃料棒の上下端を支持する上
部タイプレートおよび下部タイプレートと、これら両タ
イプレート間に配置され前記燃料棒相互の間隔を保持す
る複数のスペーサと、これら全体の外周側を被覆するチ
ャンネルボックスとを有する沸騰水型原子炉用燃料集合
体において、前記下部タイプレートの下部中央位置に前
記下部タイプレートの下流側から流入し上昇する前記冷
却材を旋回流とする中心ハブおよびこの中心ハブに取り
付けた複数の旋回翼を有する螺旋羽根を設け、この螺旋
羽根を包囲しその後流側に一定高さ位置まで立上る上下
両端が開口した垂直な円筒体を設け、かつ前記円筒体の
下部外側と前記下部タイプレートの内面側との間に形成
される隙間に前記冷却材とともに前記下部タイプレート
内へ流入した異物を落下させて回収する異物回収部を設
け、前記螺旋羽根の流れに対する前記旋回翼の角度を中
心から前記円筒体内面に向かうに従って一様に減少する
か、または増加するようにもたせてなることを特徴とす
る。
【0012】請求項1の発明によれば、下部タイプレー
トの下端側冷却材入口孔から流入する冷却材を円筒体内
を通して燃料棒側に上昇旋回流として流入し流通させ
る。すなわち、複数の旋回翼により冷却材は円筒体内で
旋回流となり、上昇する。円筒体の外側下部で下部タイ
プレート内面側に形成される異物回収部により、冷却材
とともに下部タイプレート内へ流入した異物を落下させ
て回収することができる。
【0013】請求項2に係る発明は、複数本の燃料棒
と、これら燃料棒の上下端を支持する上部タイプレート
および下部タイプレートと、これら両タイプレート間に
配置され前記燃料棒相互の間隔を保持する複数のスペー
サと、これら全体の外周側を被覆するチャンネルボック
スとを有する沸騰水型原子炉用燃料集合体において、前
記下部タイプレートの下端側から流入する冷却材を前記
燃料棒側に上昇流として流通させ、前記下部タイプレー
トの下部中央位置に上昇する前記冷却材の流れの向きを
変える翼形状または内反り形状の偏流板を同心円状に複
数配置し、前記偏流板の後流側に一定高さ位置まで立上
る上下両端が開口した垂直な円筒体を設け、前記円筒体
の上端縁の内外周および上方を囲む冠状の異物落下用ガ
イド体を設け、前記円筒体の下部外側と前記下部タイプ
レートの内面側との間に形成される隙間に前記冷却材と
ともに前記下部タイプレート内へ流入した異物を落下さ
せて回収する異物回収部を設けてなることを特徴とす
る。
【0014】請求項2の発明によれば、下部タイプレー
トの下端側から流入する冷却材を燃料棒側に上昇流とし
て流通させる。下部タイプレートの下部中央位置に配置
され上昇する冷却材の流れの向きを翼形状の偏流板によ
り変える。この偏流板の後流側に設けた一定高さ位置ま
で立上る上下端が開口した垂直な円筒体と、この円筒体
の上端縁の内外周および上方を囲む冠状の異物落下用ガ
イド体と、円筒体の外側下部で下部タイプレート内面側
に形成した異物回収部により、冷却材とともに下部タイ
プレート内へ流入した異物を落下させて捕獲回収するこ
とができる。
【0015】請求項3に係る発明は、複数本の燃料棒
と、これら燃料棒の上下端を支持する上部タイプレート
および下部タイプレートと、これら両タイプレート間に
配置され前記燃料棒相互の間隔を保持する複数のスペー
サと、これら全体の外周側を被覆するチャンネルボック
スとを有する沸騰水型原子炉用燃料集合体において、前
記下部タイプレートの下端側冷却材流入孔から流入する
冷却材を前記燃料棒側に上昇流として流通させる構造体
を前記冷却材流入孔から突出して設け、前記構造体は寄
せ集められた複数の小径円筒体と、この複数の小径円筒
体内に設けられ前記冷却材を旋回させる旋回羽根とを具
備したことを特徴とする。
【0016】旋回流を発生させる部材と異物を捕獲回収
するスリット、あるいは円孔までの距離が短いと、異物
が旋回力の影響を十分に受ける前に、異物を通過させて
しまうが、請求項3の発明のように冷却材入口孔の冷却
材流路を複数の流路に分割し、それぞれの流路に旋回流
発生部材を設けることにより、旋回流路部の距離を相対
的に長くすることができる。また、一旦分離された異物
は、旋回流が大きいため、旋回流路外側の下部タイプレ
ート内でも旋回流が生じ、異物が巻き上がり、再び、燃
料棒束部内へ混入する可能性がある。そこで、冷却材流
路を複数流路に分割して、それぞれ隣り合う流路の旋回
成分を反転させることにより、下部タイプレート内での
旋回流を打ち消すことができる。
【0017】請求項4に係る発明は、前記複数の小径円
筒体の冷却材流入側形状は、ベルマウス型であり、前記
ベルマウス型冷却材流入側入口流路の直下流付近に旋回
羽根を設けられてなることを特徴とする。
【0018】請求項4の発明によれば、円筒体の冷却材
流路入口をベルマウス型にすることにより流路下流が末
広がりとなるので、圧力損失を低減できるとともに、異
物の捕獲効率が向上する。
【0019】請求項5に係る発明は、複数本の燃料棒
と、これら燃料棒の上下端を支持する上部タイプレート
および下部タイプレートと、これら両タイプレート間に
間隔的に配置され前記燃料棒相互の間隔を保持する複数
のスペーサと、これら全体の外周側を被覆するチャンネ
ルボックスとを有し、前記下部タイプレートの下端側か
ら流入する冷却材を前記燃料棒側に上昇流として流通さ
せる燃料集合体において、前記下部タイプレートの下部
中央位置に配置され上昇する前記冷却材を旋回させる旋
回翼を有する螺旋羽根を前記下部タイプレートの冷却材
入口孔に直接的に取り付けてなることを特徴とする。
【0020】請求項5の発明によれば、下部タイプレー
トと一体化することにより構造を簡単にすることができ
る。また部品点数を減少できるため、低コストで製作で
きる。
【0021】請求項6に係る発明は、複数本の燃料棒
と、これら燃料棒の上下端を支持する上部タイプレート
および下部タイプレートと、これら両タイプレート間に
配置され前記燃料棒相互の間隔を保持する複数のスペー
サと、これら全体の外周側を被覆するチャンネルボック
スとを有し、前記下部タイプレートの下端側から流入す
る冷却材を前記燃料棒側に上昇流として流通させる燃料
集合体において、前記下部タイプレートの下部中央位置
に配置され上昇する前記冷却材を旋回流とする中心ハブ
および複数の旋回翼を有する螺旋羽根と、この螺旋羽根
を包囲しその後流側に一定高さ位置まで立上る上下両端
が開口し側面に多数の小孔を有する円筒体と、この多孔
円筒体の上部外側と前記下部タイプレート内壁面との間
隙部に異物捕獲板を設けてなることを特徴とする。
【0022】請求項6の発明によれば、冷却材とともに
下部タイプレート内へ流入した異物を旋回流れによって
円筒管の円孔から外側へ流出させ、これを捕獲板により
捕獲回収することができる。
【0023】請求項7に係る発明は、前記円筒体の周壁
に螺旋状スリットまたは傾斜状スリットを複数本穿設し
てなることを特徴とする。請求項7の発明によれば、冷
却材とともに下部タイプレート内へ流入した異物を旋回
流れによって円筒管の円孔から外側へ流出させ、これを
捕獲板により捕獲回収することができる。
【0024】請求項8に係る発明は、前記多孔円筒体の
外側に外側円筒体を設けて二重円筒体形状とし、前記内
側円筒体と外側円筒体との後流側の空間を閉塞するとと
もに、前記内側円筒体と外側円筒体との間隙部に捕獲板
を設けてなることを特徴とする。
【0025】請求項8の発明によれば、円筒管の外側に
外側円筒管を設けて二重構造とし、前記冷却材とともに
前記下部タイプレート内へ流入した異物を旋回流れによ
って円筒管のスリット孔より外側へ流出させ、これを捕
獲板により捕獲回収することができる。
【0026】請求項9に係る発明は、前記多孔円筒体の
外側の前記下部タイプレート内壁または前記外側円筒体
との間隙部に複数の捕獲板を設け、この捕獲板の面をコ
の字形状に打ち抜いて形成される複数の突起部を設ける
とともに、前記捕獲板に突起部を前記下部タイプレート
冷却材流入口部に設けた螺旋羽根によって生ずる旋回流
れの方向と垂直の向きに設けてなることを特徴とする。
【0027】請求項9の発明によれば、捕獲板の面にコ
の字形状に打ち抜いた複数の突起部を設けることによ
り、円筒体の円孔またはスリットから流出する異物を前
記突起部で捕獲し回収をすることができる。
【0028】また、突起部の開口向きを流出流れの向き
と垂直方向に設けることにより、円筒体の円孔またはス
リットから流出する異物を前記突起部で捕獲し、かつ流
れの抵抗を抑えて異物を捕獲回収をすることができる。
【0029】請求項10に係る発明は、複数本の燃料棒
と、これら燃料棒の上下端を支持する上部タイプレート
および下部タイプレートと、これら両タイプレート間に
配置され前記燃料棒相互の間隔を保持する複数のスペー
サと、これら全体の外周側を被覆するチャンネルボック
スとを有し、前記下部タイプレートの下端側から流入す
る冷却材を前記燃料棒側に上昇流として流通させる燃料
集合体において、前記下部タイプレートの下部中央位置
に配置され上昇する前記冷却材を旋回流とする中心ハブ
および複数の旋回翼を有する螺旋羽根と、この螺旋羽根
の後流側に一定高さ位置まで立上る上下端が開口した垂
直な円筒体とを設け、その円筒体に複数の円孔を設け、
前記円孔に屈曲流路、蛇行流路、下端が大径となる流路
のいずれかを形成してなることを特徴とする。
【0030】請求項10の発明によれば、流路孔を屈曲さ
せた部分で異物を捕獲し燃料棒束部への進入を防止でき
る。流路孔の径よりも小さな径の異物が流路孔に入って
きた場合、流路孔の途中で異物が引っ掛り、燃料棒束部
に流入するのを防止できる。また、流路孔面積を小さく
することなく異物を確実に捕獲でき圧力損失を低減でき
る。
【0031】請求項11に係る発明は、複数本の燃料棒
と、これら燃料棒の上下端を支持する上部タイプレート
および下部タイプレートと、これら両タイプレート間に
配置され前記燃料棒相互の間隔を保持する複数のスペー
サと、これら全体の外周側を被覆するチャンネルボック
スとを有し、前記下部タイプレートの下端側から流入す
る冷却材を前記燃料棒側に上昇流として流通させる燃料
集合体において、前記下部タイプレートの冷却材入口孔
内に突出して、前記冷却材入口孔から流入して上昇する
前記冷却材を旋回流とする中心ハブおよび複数の旋回翼
を有する螺旋羽根を設け、前記螺旋羽根の上方でかつ前
記下部タイプレート内周部のみに異物捕獲板を取り付け
てなることを特徴とする。
【0032】請求項11の発明によれば、円筒体を設ける
ことなく、螺旋羽根を下部タイプレートに直接取り付け
ることにより異物を含む冷却材に旋回成分を与えて旋回
流を起こさせることができる。冷却材中の異物は旋回流
によって下部タイプレートの内壁面に押し付けられ上昇
し、そこで上部に設けた異物捕獲板により確実に捕獲
し、燃料破損を防止できる。
【0033】請求項12に係る発明は、複数本の燃料棒
と、これら燃料棒の上下端を支持する上部タイプレート
および下部タイプレートと、これら両タイプレート間に
配置され前記燃料棒相互の間隔を保持する複数のスペー
サと、これら全体の外周側を被覆するチャンネルボック
スとを有し、前記下部タイプレートの下端側から流入す
る冷却材を前記燃料棒側に上昇流として流通させる燃料
集合体において、前記下部タイプレートの冷却材入口孔
内に突出して前記冷却材入口孔から流入して上昇する前
記冷却材を旋回流とする中心ハブおよび複数の螺旋翼を
有する螺旋羽根を設け、前記下部タイプレートの下部端
栓支持用ネットワーク部に形成されている最外周の通水
孔を細分化して前記通水孔の内径よりも小さい内径を有
する複数の小孔径の通水孔としてなることを特徴とす
る。請求項12の発明によれば、通水孔を多数の小さな流
路面積の孔とすることにより異物の捕獲効率が増大し、
また、圧力損失の低減に寄与する。
【0034】請求項13に係る発明は、複数本の燃料棒
と、これら燃料棒の上下端を支持する上部タイプレート
および下部タイプレートと、これら両タイプレート間に
配置され前記燃料棒相互の間隔を保持する複数のスペー
サと、これら全体の外周側を被覆するチャンネルボック
スとを有し、前記下部タイプレートの下端側から流入す
る冷却材を前記燃料棒側に上昇流として流通させる燃料
集合体において、前記下部タイプレートの冷却材入口孔
に、前記冷却材入口孔から流入して上昇する前記冷却材
を旋回流とする旋回力付与板および冷却材流入孔を有す
る逆円錐部材を設け、この逆円錐部材の後流側に一定高
さ位置まで立上る上下両端が開口した垂直な円筒体を設
け、かつ前記円筒体の下部外側と前記下部タイプレート
との隙間に異物回収部を設けるとともに前記円筒体の上
方に前記下部タイプレート内へ流入した異物を捕獲する
異物捕獲板を設けてなることを特徴とする。
【0035】請求項13の発明によれば、冷却材中に異物
が混入されていても、冷却材が円筒体内を旋回すること
により、冷却材よりも密度の高い異物は円筒体内で遠心
分離され、円筒体外へと旋回上昇して流れ出る。円筒体
外へ流出した異物を異物捕獲板で捕獲し、燃料棒束部へ
の進入を防止することができる。
【0036】請求項14に係る発明は、複数本の燃料棒
と、これら燃料棒の上下端を支持する上部タイプレート
および下部タイプレートと、これら両タイプレート間に
配置され前記燃料棒相互の間隔を保持する複数のスペー
サと、これら全体の外周側を被覆するチャンネルボック
スとを有し、前記下部タイプレートの下端側から流入す
る冷却材を前記燃料棒側に上昇流として流通させる燃料
集合体において、前記下部タイプレートの下部中央位置
に配置され上昇する冷却材を旋回流とする中心ハブおよ
び複数の旋回翼を有する螺旋羽根と、この螺旋羽根を包
囲しその後流側に一定高さ位置まで立ち上がる上下両端
が開口した垂直な円筒体を設け、かつ前記円筒体の下部
外側と前記下部タイプレート内面側との間に形成される
隙間に前記冷却材とともに前記下部タイプレート内へ流
入した異物を落下させ回収する異物回収部を設けてな
り、前記円筒体内の中心ハブは筒状に形成され、この筒
型中心ハブ内にメッシュ構造状異物捕獲部を設けてなる
ことを特徴とする。
【0037】請求項14の発明によれば、下部タイプレー
ト上流中心近傍から流入する冷却材に混入した異物を中
心ハブ円筒体内に設けたメッシュ構造部により捕獲す
る。また、円筒体の閉塞部を減少させることができ、圧
力損失の低減を図ることができる。
【0038】請求項15に係る発明は、複数本の燃料棒
と、これら燃料棒の上下端を支持する上部タイプレート
および下部タイプレートと、これら両タイプレート間に
配置され前記燃料棒相互の間隔を保持する複数のスペー
サと、これら全体の外周側を被覆するチャンネルボック
スとを有し、前記下部タイプレートの下端側から流入す
る冷却材を前記燃料棒側に上昇流として流通させる燃料
集合体において、前記下部タイプレートの冷却材入口孔
内に突出して設けられた複数の小孔を有する円筒体を有
し、この円筒体の側面を包囲して垂直方向に波状を形成
した複数の波板を取り付けるとともに前記複数の波板の
上端面と前記円筒体の上端面に平板を取り付けてなるこ
とを特徴とする。
【0039】請求項15の発明によれば、冷却材とともに
流入する異物は、多孔円筒体に設けられた多数の小孔か
ら出て側面の波板の間を何度も通過する間に進行方向が
転換し、方向転換ごとに異物が波板の数カ所に形成され
たトラップ部に入り異物が除去され、燃料棒束部への混
入が防止される。
【0040】また、平板の代わりにメッシュを取り付け
た平板または波板を取り付けることにより、圧力損失の
低減やメッシュにより異物を捕獲することができる。さ
らに、多孔円筒体の代りにメッシュ状円筒体とすること
により、圧力損失の低減やメッシュにより燃料束部への
異物混入防止率を向上させることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】本発明に係る燃料集合体の第1の
実施の形態について、図1から5を参照して説明する。
なお、図1から図4中、従来の図50から図53と同一部分
については、同一符号を符して重複する部分の説明は省
略する。
【0042】本実施の形態が従来例と異なる点は図1に
示したように下部タイプレート5内に冷却材入口孔5a
から垂直方向に立ち上る上下両端部が開口した円筒体16
を設け、この円筒体16内の下部に、冷却材aを旋回流と
するための螺旋羽根17を設け、円筒体16の外面と下部タ
イプレート5の内面との間に形成される隙間に異物回収
部20を設けたことにある。
【0043】螺旋羽根17は中央部に設けた上下方向に沿
う中心ハブ18と、中心ハブ18の周囲にほぼ等間隔で設け
られた複数の旋回翼19を有する構造となっている。各旋
回翼19の外縁部は円筒体16の内面に溶接等によって接合
されている。これにより、螺旋羽根17の後流側に円筒体
16が配置した構成となっている。なお、符号21は装荷ガ
イドで、下部タイプレート5の下端部に取り付けられて
いる。
【0044】下部タイプレート5の下部内面は下方に向
かって次第に小径となるテーパ状に形成されており、円
筒体16の外面は下部タイプレート5の内面の最小径部
分、つまり冷却材入口孔5aの直径とほぼ同一径となっ
ている。これにより、円筒体16の下部外面側と下部タイ
プレート5の内面側との間に形成される隙間が、冷却材
aとともに下部タイプレート5内へ流入した異物を落下
させて回収する異物回収部20となっている。
【0045】図2は図1に示した螺旋羽根17の右半分を
拡大して1枚の旋回翼19の谷(凹面)を示している。図
3は冷却材の流れに対する螺旋羽根17のなす角度の一例
を示す特性図である。図3は本実施の形態における螺旋
羽根17の旋回翼19の流れに対する角度θの流れ依存性を
示すものである。すなわち図3に示すように、螺旋羽根
17が冷却材の流れに対してなす角度θが中心線から円筒
体16の内面に向かうに従って一様に減少し、円筒体16の
内面に溶接等によって接合される位置ではほぼ軸方向に
平行となっている。冷却材の流れに対する角度の最大値
は10゜〜45゜程度が望ましい。
【0046】このような構成によると、図4に示すよう
に、冷却材aは矢印で示すように螺旋羽根17の各旋回翼
19によって強制的に旋回成分を付与されるが、その周方
向速度成分(図4の下部グラフに示すθ方向成分)は中
心付近で大きく、したがって旋回運動の半径も小さいの
で、強い遠心力が生じる。
【0047】また、半径方向外側(円筒体16の内面)付
近では旋回翼19の流れに対してなす角度が小さいため、
付与される周方向速度成分は小さい。円筒体16の内面付
近で付与される周方向速度成分が小さいため、図5に示
すように本実施の形態における螺旋羽根17は流れに対す
る角度が図53に示した一様な従来例とは異なり、従来例
に比べて圧力損失が低下する。
【0048】ここで、冷却材a中に異物が混入していた
場合、冷却材aが円筒体16内を旋回することにより、冷
却材aよりも密度の高い異物は遠心力によって外周側に
移動して円筒体16の内面に沿って旋回上昇し、円筒体16
の上端から流出した後、径方向外側へ押し出される。
【0049】このように冷却材中に異物が混入している
場合、その異物を冷却材の流れから取り除くためには、
異物を円筒体16の半径方向外側(円筒体内面)付近に集
めることが重要である。そのためには、異物が円筒体16
の半径方向中央付近にある場合にはそれを径方向外側に
押し出すために、比較的強い周方向速度成分を付与する
必要がある。
【0050】一方、異物が円筒体16の内面付近にある場
合、冷却材に強い周方向速度成分を付与すると、異物が
円筒体16の内面にぶつかり、弾性衝突により円筒体16の
中央付近に跳ね返り、異物は半径方向中央付近に戻るこ
とが考えられるため、異物を径方向外側に押し出して冷
却材から取り除くことが難しくなる。
【0051】このように、流れに対する角度が一様な従
来例では円筒体16の半径方向外側(円筒体内面)付近で
も半径方向中央付近と同程度の周方向速度成分を付与す
るので、異物の捕獲回収に逆効果であり、また圧力損失
の増加をもたらすことが考えられる。
【0052】本実施の形態によれば、螺旋羽根17により
付与する周方向速度成分を円筒体の中央付近では強く、
円筒体の半径方向外側(円筒体内面)付近では弱くする
ことにより、圧力損失の増加を低減し、異物回収にも効
果的な燃料集合体を提供することができる。特に、本実
施の形態は半径方向中央付近で旋回流を生ずるため、異
物の質量や密度が小さい場合にそれを半径方向外側(円
筒体内面)に押し出す作用がある。
【0053】つぎに図6から図8により本発明に係る燃
料集合体の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態
は第1の実施の形態における螺旋羽根17の旋回翼19を図
2に示した谷(凹面)とは逆の形状、つまり図6に示し
たように凸面を有する旋回翼19aを中心ハブ18に取り付
けて螺旋羽根17aを構成したことにある。
【0054】図7に螺旋羽根と流れに対するなす角度の
一例を示すように、螺旋羽根と流れに対してなす角度は
中心付近では冷却材の流れに対して作用せず、半径方向
外側(円筒体内面)付近で角度が大きくなる。冷却材の
流れに対する角度が大きな螺旋羽根17aを用いた場合に
は、軸方向速度が周方向速度に変換されて逆流を生じ、
その逆流部への半径方向流れを生じることがある。
【0055】本実施の形態によれば、図8に示すよう
に、螺旋羽根17aにより半径方向外側(円筒体内面)付
近に逆流が生じることにより、半径方向中央付近から外
側(円筒体内面)に向かう半径方向流れが生じる。
【0056】そして、冷却材a中に異物が混入している
場合には、半径方向流れにより異物は半径方向外側(円
筒体内面)付近に集まり、第1の実施の形態と同様に冷
却材aよりも密度の高い異物は遠心力によって円筒体16
の内面に沿って旋回上昇し、円筒体16の上端から流出し
た後、径方向外側へ押し出されて捕獲回収することがで
きる。
【0057】つぎに図9から図11により本発明に係る燃
料集合体の第3の実施の形態を説明する。図9中図1と
同一部分には同一符号を付して重複する部分の説明は省
略する。本実施の形態が第1の形態と異なる点は下部タ
イプレート5内に取り付けた円筒体16内の下部に、冷却
材aの流れの向きを変えるための偏流板22を設けるとと
もに、円筒体16の上部に異物落下用ガイド体23を設けた
ことにある。下部タイプレート5の下端部内面と円筒体
16の下端部内面との間には環状リング板24が介挿して円
筒体16と下部タイプレート5との間を液密シールしてい
る。
【0058】偏流板22はその下流に設けた円筒体16の上
端縁の内外周および上方を囲む冠状の異物落下用ガイド
体23へ流れを導く構造となっている。また、下部タイプ
レート5の下部内面は下方に向かって次第に小径となる
テーパ状に形成され、円筒体16の外側下部と下部タイプ
レート5の内面側との間に、冷却材aとともに下部タイ
プレート5内へ流入した異物を落下させて回収する異物
回収部20が形成されている。
【0059】図10(a)は図9に示した偏流板22を有す
る下部タイプレートの縦断面図であり、図10(b)は図
10(a)のB方向から見た上面図、図10(c)は図10
(a)のC方向から見た横断面図である。なお、説明の
ため、図10(b)においては中央部偏流板25の図示を省
略している。
【0060】偏流板22は図10(a)から(d)に示した
ように翼形状の偏流板22が4枚、同心円状に配列してお
り、半径方向中央から円筒体16の内面に向けて上方に凸
形状をなしており、偏流板2 2と円筒体16との間に流入
した冷却材を円筒体16の内面に沿った流れとし、なめら
かに異物落下用ガイド体23内に流れを導く構造である。
4枚の偏流板22の中央部に中央部偏流板25を配置する。
偏流板22の冷却材aの流れに対する角度の最大値は10゜
〜45゜程度とするのが望ましい。
【0061】これにより偏流板22の外側に流入した流れ
は円筒体16の内面に沿う流れに、偏流板22の中央部(図
10中の流路Q)に流入した流れは偏流板22に沿って円筒
体16の内面に向かう流れとなる。流路Qの中央付近に流
入した流れは中央部偏流板25により円筒体内16の面に向
かう流れとなる。
【0062】異物落下用ガイド体23は、円筒体16の上端
縁の内外周および上方を囲む中央が開口した冠形のもの
で、図示しないブラケット等により円筒体16の上部に一
定の隙間を有して取付けられている。つまり、この異物
落下用ガイド体23は、円筒体16の内周面に沿う冷却材a
の上昇流を外周側下向きに変化させるようになってい
る。
【0063】このような構成によると、万一、冷却材a
中に異物26が混入していても、円筒体16の内周面に沿っ
て冷却材aとともに上昇した異物26は、円筒体16の上端
部において異物落下用ガイド体23によって外側下向きに
流れをガイドされ、異物回収部20に堆積されるようにな
る。比較的サイズが大きく慣性の大きな比較的サイズの
大きな異物は中央部偏流板25により流れの向きが変わら
ないので、異物落下用ガイド体23にトラップされない。
【0064】したがって、比較的サイズの大きな異物が
通過する図11中の斜線部Qと同じ断面位置の下部端栓支
持用ネットワーク部9断面の一部は比較的サイズの大き
な異物を捕獲可能なメッシュ構造とすることができる。
比較的サイズの大きな異物を捕獲するためのメッシュ構
造は流れに及ぼす影響が小さいので、容易に構成するこ
とができる。
【0065】図11は図10に示した偏流板22の他の例を示
した外面に凸面を有する偏流板22aを示した例である。
すなわち、翼形状の偏流板22aが4枚、同心円状に配列
しており、半径方向中央から円筒体16の内面に向かって
上に凸形状をなしており、偏流板22aと円筒体16との間
に流入した冷却材を円筒体16の内面に沿った流れとし、
なめらかに異物落下用ガイド体23内に流れを導く構造で
ある。流れに対する角度の最大値は10゜〜45゜程度とす
るのが望ましい。
【0066】これにより偏流板22aの外側に流入した流
れは円筒体内面に沿う流れに、偏流板22aの中央部(図
11中の流路Q)に流入した流れは偏流板22aに沿って円
筒体16の内面に向かう流れとなる。流路Qの中央付近に
流入した流れは中央部偏流板25により円筒体内面に向か
う流れとなる。
【0067】異物落下用ガイド体23は、円筒体16の上端
縁の内外周および上方を囲む中央が開口した冠形のもの
で、図示しないブラケット等により円筒体16の上部に一
定の隙間をあけて取付けられている。つまり、この異物
落下用ガイド体23は、円筒体の内周面に沿う冷却材aの
上昇流を外周側下向きに変化させるようになっている。
【0068】このような構成によると、万一、冷却材a
中に異物が混入していても、円筒体16の内周面に沿って
冷却材aとともに上昇した異物は、円筒体16の上端部に
おいて異物落下用ガイド体2 3によって外側下向きに流
れをガイドされ、異物回収部20に堆積されるようにな
る。
【0069】つぎに図12から図16により本発明に係る燃
料集合体の第4の実施の形態を説明する。本実施の形態
は第1の実施の形態における単一の円筒体16に代えて複
数の小径円筒体27を組み合わせ、これらの小径円筒体27
内に短小旋回羽根28を設けるとともに小径円筒体27の側
面に傾斜したスリット29を形成したことにある。また図
13は図12のほかの例で、この例ではスリット29の代わり
に多数の小孔30を形成した小径多孔円筒体27を用いたこ
とにある。
【0070】すなわち、図12および図13において、下部
タイプレート5の内部に複数の小径円筒体27を設けて、
小径円筒体27の流路の入口付近に短小旋回羽根28を設け
ることにより、冷却材である水よりも比重の大きい異物
を小径円筒体27の流路壁へ遠心力により押しつけ、円筒
体側壁に設けられたスリット29または小孔30から小径円
筒体27の外側に排出する。
【0071】ここで、図12および図13に示した複数流路
にする構成がなす作用効果について、図14および図15に
より説明する。図14は第1の実施の形態のように円筒体
16の流路が単一である場合を示しており、この場合、円
筒体16の流路と下部タイプレート5の壁の異物が排出さ
れる異物回収部20の空間は、円筒体16内流路と空間的に
つながっているため、旋回羽根17の影響を受けて、旋回
流31を生じてしまう。
【0072】したがって、一旦、スリット29または小孔
30から排出された異物も旋回流31により巻き上がり、再
び、ネットワーク部9へ上昇し、燃料集合体内部へ進入
してしまう。
【0073】しかし、本実施の形態のように図12および
図13に示すように流路を複数に分割するか、または図15
に示すように流路を複数に分割し、小径円筒体27を2行
2列に配列した場合、隣り合う小径円筒体27の旋回流32
の旋回方向を反転させると、小径円筒体27の流路と下部
タイプレート5内壁の異物が排出される異物回収部20の
空間は、小径円筒体27の流路と空間的につながっている
が、旋回方向が互いに打ち消し合い、図14に示すような
旋回流31は生じない。したがって、一旦、スリット29ま
たは小孔30から排出された異物の旋回流により巻き上が
りを低減でき、異物回収率が向上する。
【0074】図16は図12における小径円筒体27を上端開
口面積が下端開口面積より大きい末広がり形円筒体31と
し、下端部にベルマウス型入口流路32を形成し、前記円
筒体31の側面に複数の傾斜したスリット29を並列に形成
したことにある。
【0075】旋回流による異物捕獲回収手段は一般的
に、圧力損失が大きくなるが、図16のように円筒体31の
流路入口をベルマウス型とし、流路下流を末広がり形状
に形成することにより、圧力損失を低減することができ
る。
【0076】また、図12または図13に示したように下部
タイプレート5に複数の異物回収機構を設ける場合各
々、別々に作成して溶接またはネジなどによって一体的
に接合してもよいが、鋳造などにより一体的に製作した
場合には構造上の強度が大きく、しかも部品点数を減ら
すことができ低コストで製作可能となる。
【0077】つぎに図17から図19により本発明に係る燃
料集合体の第5の実施の形態を説明する。図17は第5の
実施の形態における燃料集合体の全体構成図、図18は下
部タイプレート部を拡大して示す縦断面図、図19は図18
における円筒体16の円孔33部を拡大して示す縦断面図で
ある。
【0078】本実施の形態に係る燃料集合体は図17に示
すように、筒状のチャンネルボックス1内に複数の燃料
棒2と、少なくとも1本のウォータロッド3とを収納し
た構成となっている。この燃料集合体の上下端部には、
それぞれ上部タイプレート4および下部タイプレート5
が装着され、これら上部タイプレート4および下部タイ
プレート5に、燃料棒2およびウォータロッド3の上下
端部が上部端栓6および下部端栓7を介して固定されて
いる。
【0079】そして、ウォータロッド3には、その軸方
向に所定の間隔をおいて複数のスペーサ8が取付けら
れ、これらのスペーサ8によって燃料棒2を整列支持す
るとともに、燃料棒2の湾曲を抑止するようになってい
る。
【0080】本実施の形態では、図18に拡大して示すよ
うに下部タイプレート5の下部中央に開口する冷却材入
口孔5aの部位に、その下部プレート5の下端部から上
下ほぼ中間部まで立上る上下端が開口した垂直な円筒体
16が設けられている。この円筒体16内の下部に、冷却材
aを旋回流とするための螺旋羽根17が設けられている。
【0081】螺旋羽根17は上下方向に沿う中心ハブ18
と、中心ハブ18の周囲に設けられた複数の旋回翼19とを
有する構造となっており、各旋回翼19の外縁部が円筒体
16の内面に溶接等によって接合されて、螺旋羽根17の後
流側に円筒体16が配置した構成となっている。また、下
部タイプレート5の下部内面は下方に向かって次第に小
径となるテーパ状をなし、円筒体16の外面は下部タイプ
レート5の内面の最小径部分とほぼ同一径となってお
り、さらに円筒体16には小径円孔33が多数設けられてい
る。
【0082】しかして、冷却材aは矢印で示すように、
下部タイプレート5の下方から冷却材入口孔5aを通し
て円筒体16内に流入する。円筒体16の下部には螺旋羽根
17が設けてあり、流入した冷却材aは螺旋羽根17の旋回
翼19によって強制的に旋回成分を付与され、円筒体16内
を旋回しながら上昇し、一部の冷却材aは、円筒体16に
設けられた多数の円孔33から流出する。
【0083】冷却材a中に異物が混入していた場合、冷
却材aが円筒体16内を旋回することにより、冷却材aよ
りも密度の高い異物は遠心力によって外周側に移動して
円筒体16の内面に沿って旋回上昇し、冷却材aと伴に円
孔33へ流入する。
【0084】円孔33が直線状の貫通孔に形成されている
場合、異物は円孔33を通過し、流れに乗って上部へ流れ
ネットワーク部9を通過し、燃料棒に干渉する可能性が
あるが、しかし、本実施の形態のように図19に拡大して
示したように円筒体16に形成する多数の円孔33に蛇行流
路42を形成する。これにより、蛇行流路42の部分で異物
26を捕獲することができ、燃料棒2部への進入を防ぐこ
とができる。すなわち、本実施の形態によれば、蛇行流
路42に異物26が引っ掛って、異物の進入を阻止すること
ができる。
【0085】つぎに図20から図22により本発明に係る燃
料集合体の第6の実施の形態を説明する。図20は本実施
の形態による燃料集合体の下部タイプレート5部を示す
拡大断面図で、図21は図20のA−A矢視横断面図、図22
は図21における捕獲板を拡大して示す斜視図である。
【0086】本実施の形態は、第1の実施の形態で示し
た燃料集合体に加え、多数の円孔33を有する円筒体16の
外側に、下部タイプレート5内の内壁部を円形状とした
円形状外壁34を設け、円形状外壁34と円筒体16との隙間
に複数の捕獲板35を設けたことにある。この捕獲板35は
図21に示すように、旋回羽根17による遠心流れの方向に
傾けて取り付けられ、図22に示すように、捕獲板35には
下方向に広がる複数個の突起板36を垂直方向に間隔を有
して設けている。
【0087】本実施の形態によれば、図20中に矢印で示
すように冷却材aは、下部タイプレート5の下方から冷
却材入口孔5aを介して円筒体16内に流入する。円筒体
16の下部には螺旋羽根17が設けてあり、流入した冷却材
aは螺旋羽根17の旋回翼19によって強制的に旋回成分を
付与され、円筒体16内を旋回しながら上昇し、一部の冷
却材aは、円筒体16に設けられた多数の円孔33より流出
する。
【0088】冷却材a中に異物が混入していた場合、冷
却材aが円筒体16内を旋回することにより、冷却材aよ
りも密度の高い異物は遠心力によって外周側に移動して
円筒体16の外側を旋回上昇するが、異物は捕獲板35の突
起板36により捕獲され、燃料部への進入を防ぐ事が可能
となる。なお、図21中、符号37は捕獲板35を包囲する内
側円筒、38は同じく外側円筒を示している。
【0089】図23は図20における円筒体16に形成した複
数の円孔33の代わりに傾斜した複数のスリット29を円筒
体16に形成した他の例を示しており、図23中におけるそ
の他の部分は図17と同様なので、重複する部分の説明は
省略する。また、旋回流に寄与する部分と異物捕獲板35
の基本的構成については第1の実施の形態と同様であ
る。このスリット29の形状は旋回翼19によって与えられ
る冷却材流れaの旋回方向と一致させるように螺旋状ま
たは傾斜状に形成する。
【0090】この例によれば、第1の実施の形態で示し
た異物捕獲作用に加えて、旋回成分を与えられて円筒体
16の内面に沿って冷却材aとともに旋回上昇する異物
が、旋回方向と一致する螺旋状または傾斜状のスリット
29を通して円筒体16の外部に排出される。したがって、
異物が異物回収部20に効率よく捕獲回収されるので、下
部タイプレート5内から燃料棒束部内への異物の混入防
止率を高めることができる。
【0091】つぎに図24により本発明に係る燃料集合体
の第7の実施の形態を説明する。本実施の形態は第6の
実施の形態において、捕獲板35の外側に外側円筒体39を
設けたことにある。
【0092】すなわち、本実施の形態では、第6の実施
の形態における燃料集合体において、多数の円孔33を有
する円筒体16の外側に、円筒状の隙間をあけて外側円筒
体39を設けている。外側円筒体39の上端部は、内側の円
筒体16の上端部に連結されている。円筒体16と外側円筒
体39との隙間部に複数の捕獲板35を設けている。
【0093】本実施の形態によれば、第1の実施の形態
と同様に、旋回成分を与えられて円筒体16の内面に沿っ
て冷却材aとともに旋回上昇する異物が、円孔33を介し
て円筒体16の外部に排出し、外側円筒体39との隙間に複
数設けた捕獲板35で異物を捕獲し、異物の自重により異
物回収部20に落下して回収される。
【0094】図25および図26は第2の捕獲板35aを示
し、図27は第3の捕獲板35bを示したものである。な
お、第1の捕獲板35としては図20から図22により説明し
たものである。図25は第2の捕獲板35aの斜視図であ
り、図26は図25のA部を拡大して示す斜視図である。
【0095】すなわち、第2の捕獲板35aは図25および
図26に示したようにコの字状に切り抜いて押し出した形
状の突起部40が多数設けられている。突起部40の背面側
は切り欠き孔41となっている。
【0096】第2の捕獲板35aは第1の捕獲板35と同じ
く図24に示したように、旋回成分を与えられて円筒体16
の内面に沿って冷却材aとともに旋回上昇する異物が、
円孔33を介して円筒体16の外部に排出し、外側円筒体39
との隙間に複数設けた図25および図26に示す第2の捕獲
板35aの突起部40に異物が捕獲され、かつ、突起部40を
切り抜いた切り欠き孔41から冷却材が流れて抵抗を減少
させることができるため、異物の捕獲率の向上を図るこ
とができる。
【0097】図27は第3の捕獲板35bを示す斜視図で、
第2の捕獲板35aと同様に設けた多数の突起部40は、旋
回する冷却材流れ42に対して垂直な向きで設けられてお
り、かつ、突起部40は上下の突起部40と千鳥状配列とな
っている。
【0098】第3の捕獲板35bは第2の捕獲板35aと同
様に突起部40を切り抜いた孔41からの冷却材が流れの抵
抗を更に減らすことができ、異物の捕獲率の向上をより
図ることができる。
【0099】つぎに図28および図29により本発明に係る
燃料集合体の第8の実施の形態を説明する。本実施の形
態は第1から第7の実施の形態とは異なり、下部タイプ
レート5内に円筒体16を組み込んだものではなく、図28
に示したように螺旋羽根17を下部タイプレート5内の冷
却材入口孔5a部内面に直接に取付けたことにある。図
28は、本実施の形態に係る燃料集合体の下部タイプレー
ト5部を拡大して示す縦断面図であり、図29は図28のA
−A線の矢視に沿う下部タイプレート5の部分を除いた
横断面図である。なお、燃料集合体の全体構成としては
図1に示したものと同様であるのでその説明は省略す
る。
【0100】すなわち、本実施の形態は図28および図29
に示したように第1の実施の形態で説明した螺旋羽根17
を若干大径に形成して、下部タイプレート5の冷却材入
口流入孔5aに溶接により直接取り付けるとともに、下
部タイプレート5の上部の外周部のみに平板状異物捕獲
板43をサポート板44を介して取り付けたことにある。異
物捕獲板43の中央部には冷却材の比較的大口径の流路孔
45が形成されている。
【0101】本実施の形態によれば、第1の実施の形態
と同様に、螺旋羽根17により下部タイプレート5の下端
から流入する異物を含んだ冷却材aに旋回成分を与えて
上昇する旋回流を起こさせることができる。この場合、
冷却材a中の異物は旋回流により下部タイプレートの内
面側へ押し付けられ、その後内面側45に沿って符号46で
示す流れ46のように上昇する。
【0102】すなわち、下部タイプレート5から流入し
た異物は全て下部タイプレート5の内面側を上昇してく
るので、図29に示すように下部タイプレートの内周部の
みに異物捕獲板43を取り付けることにより異物を確実に
捕獲することができる。
【0103】本実施の形態によれば、異物捕獲能力をよ
り発揮することができ、特に第1の実施の形態のように
円筒体16を設ける必要がないので、それだけ部品点数を
低減でき、構造の簡素化を図ることができ、しかも、流
路面積を大きくできることにより圧力損失の低減を図る
ことができる。
【0104】つぎに図30および図31により本発明に係る
燃料集合体の第9の実施の形態を説明する。本実施の形
態は第8の実施の形態における異物捕獲板43をメッシュ
状異物捕獲板47に代えたことにあり、その他の部分は第
8の実施の形態と同様であるので、それらの説明は省略
する。
【0105】本実施の形態のように異物捕獲板47をメッ
シュ構造にしたことにより、異物をメッシュ内部に捕獲
できることと相俟って、メッシュ内を冷却材が通過する
ことにより圧力損失の低減にも繋がる。また、冷却材が
異物捕獲板47により塞ぎ止められることを防止できる。
【0106】つぎに図32により本発明に係る燃料集合体
の第10の実施の形態を説明する。本実施の形態は第8の
実施の形態における異物捕獲板43を下向きに狭まる傾斜
捕獲板48に代えたことにあり、その他の部分は第1の実
施の形態と同様なので、重複する部分の説明は省略す
る。本実施の形態によれば内側に傾斜した傾斜捕獲板48
により異物の捕獲を確実に行うことができる。
【0107】つぎに図33から図35により本発明に係る燃
料集合体の第11の実施の形態を説明する。本実施の形態
は図33に示したように下部タイプレート5の下部端栓支
持用ネットワーク部5に設けられている通水孔11を図34
に示したように多数の小径通水孔49に代えたことにあ
る。なお、図34は図33中のA部拡大図である。
【0108】図28に示したように、冷却材a中の異物は
旋回流により下部タイプレート5の内面側へ押し付けら
れ、その後内面側に沿って冷却材の流れ46のように上昇
する。つまり、下部タイプレート5から流入した異物は
全て下部タイプレート5の外側を上昇してくるが、通水
孔11が大きい口径の場合には通水孔11を通して異物が燃
料棒束内に流入することが考えられる。そこで、本実施
の形態では図33に示す下部タイプレート最外周の通水孔
11を大きな流路面積を持つ流路孔ではなく、図33中A部
を拡大して示す図34のように小さな流路面積の小径通水
孔49を多数設置する。
【0109】本実施の形態によれば、多数の小径通水孔
49は従来の最外周流路面積とほぼ同じ流路面積となる
が、小径通水孔49の面積つまり、口径を小さくすること
により、異物の捕獲効率を増大することができる。ま
た、小径通水孔49を最外周部のみに形成すれば良いの
で、コストダウンおよび圧損低減にも寄与できるととも
に、水平異物捕獲板43を取り付けることにより異物を確
実に捕獲することができる。
【0110】図35(a)から(c)は図33に示した下部
端栓支持用ネットワーク部9に設けた通水孔11を、形状
の異なる第1から第3の最外周通水孔50〜52に代えた例を
それぞれ部分的に拡大して示した縦断面図である。
【0111】図35(a)の第1の最外周通水孔50はくの
字型であり、図35(b)に示した第2の最外周通水孔51
は下端が大径で上端部が小径の逆T字型であり、図35
(c)に示した第2の最外周通水孔52は蛇行状流路型で
ある。
【0112】上記第1から第3の通水孔50〜52におい
て、これらの通水孔50〜52の径より小さな異物が流入し
てきた場合、これらの通水孔50〜52の途中で異物が引っ
かかり、燃料部へ流入しないようにしたものである。し
かして、通水孔50〜52の孔面積を小さくすることなく異
物を確実に捕獲でき、圧力損失の低減に役立つことがで
きる。
【0113】つぎに図36から図38により本発明に係る燃
料集合体の第12の実施の形態を説明する。図36は本実施
の形態に係る燃料集合体の縦断面図、図37は図36の下部
タイプレート5部を拡大して示す縦断面図、図38は図37
のA−A矢視横断面図である。
【0114】本実施の形態に係る燃料集合体は図36に示
すように、筒状のチャンネルボックス1内に複数の燃料
棒2と、少なくとも1本のウォータロッド3とを収納し
た構成となっている。
【0115】チャンネルボックス1の上下両端部には、
それぞれ上部タイプレート4および下部タイプレート5
が装着され、これら上部タイプレート4および下部タイ
プレート5に、燃料棒2およびウォータロッド3の上下
両端部が上部端栓6および下部端栓7を介して固定され
ている。
【0116】そして、ウォータロッド3には、その軸方
向に所定の間隔をおいて複数のスペーサ8が取付けら
れ、これらのスペーサ8によって燃料棒2を整列支持す
るとともに、燃料棒2の湾曲を抑止するようになってい
る。
【0117】また、下部タイプレート5の下部中央に開
口する冷却材入口孔5aの部位に、その下部プレート5
の下端部から上下ほぼ中間部まで立上る上下両端が開口
した円筒体16が設けられている。この円筒体16の下端開
口には図37に拡大して示したように逆円錐部材53が溶接
により取り付けられている。
【0118】逆円錐部材53には冷却材aが流入する数個
の扇形状孔54が設けられ、この扇形状孔54の内側に冷却
材の流れを周方向へとガイドする旋回流付与板55が設け
られている。さらに、下部タイプレート5の下部内面は
下方に向けて次第に小径となるテーパ状をなし、円筒体
16の外面は下部タイプレート5の冷却材流入孔5a内面
の最小径部分とほぼ同一径となっている。
【0119】本実施の形態によれば、図37中矢印で示す
ように、冷却材aは下部タイプレート5の下方から円筒
体下端の逆円錐部に設けた冷却材入口孔5aを通して円
筒体16内に流入する。流入した冷却材aは旋回力付与板
55によって強制的に旋回成分を付与され、円筒体16内を
旋回しながら上昇する。
【0120】冷却材a中に異物が混入していた場合、冷
却材aが円筒体16内を旋回することにより、冷却材aよ
りも密度の高い異物は遠心力によって外周側に移動して
円筒体16の内面に沿って旋回上昇し、円筒体16の上端に
おいて外側へと流れ出る。円筒体16の外側へと流出した
異物は、円筒体16から上側に円筒体16の外周を覆うよう
に設置した異物捕獲板43により捕獲され、燃料部への進
入を防ぐことが可能となる。
【0121】図39および図40はそれぞれ図38に対応する
他の例を示したもので、図39では旋回力付与板55をの字
の突起構造にした例であり、図40では旋回力付与板55を
平行四辺形の平板構造とする例で、これらの例はいずれ
も構造上の強度を高くすることができる。
【0122】つぎに図41により本発明に係る燃料集合体
の第13の実施の形態を説明する。本実施の形態は円筒体
16の下端開口部に平板56を取り付け、この平板56に扇形
状孔54と旋回流付与板55を取り付けたことにある。その
他の部分は第12の実施の形態と同様である。本実施の形
態によれば、第12の実施の形態において奏される作用効
果に加えて、構造の簡素化を図ることができる。
【0123】図42は図41における円筒体16の他の例であ
り、図42の例は図41において円筒体16の中心部に円柱状
中心ハブ57を設けたことにある。円柱状中心ハブ57によ
り、円筒体16の中心部における流れの乱れを減少させる
ことで旋回力を大きくし、異物の分離率を高めることが
できる。
【0124】図43は図42における他の例で、この例では
図43に示したように円柱状中心ハブ57の周囲に螺旋板58
を設けた構造にしたものであり、螺旋板58により旋回力
を高めることができる。
【0125】図44は図36から図38に示した第12の実施の
形態において円柱体6を取り除いた第3の例を示してい
る。図44は図37に対応しており、その他の部分は図37と
同様である。すなわち、第3の例では図37で説明した下
部タイプレート5内に設置した円筒体16を図44に示すよ
うに取り除いて下部タイプレート5の冷却材流入孔5a
に直接逆円錐部材53を取り付けている。
【0126】この場合、冷却材a中の異物は旋回流によ
り下部タイプレートの内面側へ押し付けられ、その後内
面側に沿って上昇する。つまり、下部タイプレート5か
ら流入した異物は全て下部タイプレート5の壁面近傍を
上昇してくる。そこで、下部タイプレート5の内壁面に
設置した異物捕獲板43により異物を確実に捕獲すること
ができる。
【0127】したがって、本実施の形態によれば、異物
捕獲能力を高めることができ、円筒体16を取り除くこと
により部品点数を低減し、構造の簡素化を図ることがで
き、また流路面積を大きくできることから圧力損失低減
を図ることができる。
【0128】図45は図37における装荷ガイド1aを取り
除いた第4の例を示している。すなわち、第4の例では
下部タイプレート5の装荷ガイド1aを取り除くことに
ある。装荷ガイド1aは燃料集合体を装荷する際に、燃
料支持金具上部に設けられている挿着孔へ確実に位置を
合わせるために作られたものであり、半球を形取った3
本の骨組みで構成されている。したがって装荷ガイド1
aを取り除いても、逆円錐部材53によって同様な位置決
め機能を果たすことができ、構造を簡素化することがで
きる。
【0129】つぎに図46および図47(a)、(b)によ
り本発明に係る燃料集合体の第14の実施の形態を説明す
る。図46は本実施の形態に係る燃料集合体の下部タイプ
レート5部を示す縦断面図で、図47(a)は図46におけ
る中心ハブ円筒体の平面図、図47(b)は(a)の縦断
面図である。本実施の形態は、第1の実施の形態におけ
る燃料集合体に加え、中心ハブ18の代わりに円筒体型中
心ハブ59を設けたことにある。円筒体型中心ハブ59は図
47(a)、(b)に示したように円筒体60と、この円筒
体60の上部内にメッシュ構造の異物捕獲部61を設けたも
のである。
【0130】本実施の形態によれば、下部タイプレート
5の上流中心近傍から流入する冷却材に混入している異
物を流入させ異物捕獲部61により捕獲する。また、円筒
体60の閉塞部を減少させることができ、圧力損失の低減
を図ることができる。
【0131】つぎに図48および図49により本発明に係る
燃料集合体の第15の実施の形態を説明する。本実施の形
態は下部タイプレート5の下端部内面から突出して多数
の小孔30を有する多孔円筒体62を設け、多孔円筒体62の
外側と下部タイプレート5の内面との間に多数の波板63
を配列し、波板63と多孔円筒体62の上面に平板64を設け
たことにある。冷却材は下部タイプレート5内に設置し
た異物除去用多孔円筒体62の内に流入する。
【0132】多孔円筒体62の上部には平板63が設置され
ているため、多孔円筒体63の側面に設けられた多数の小
孔30を通って多孔円筒体62の波板63に導かれる。冷却材
は波板63の間を通過する間に進行方向が何度も変わり、
方向転換ごとに異物26が波板63に設けられたトラップ部
65に捕獲され、異物26の燃料集合体内への混入を防ぐこ
とができ、燃料被覆管の健全性を保つことができる。
【0133】本実施の形態によれば、多孔円筒体62、波
板63および平板64にメッシュを取り付けることにより圧
力損失の低減及びメッシュ部での異物の捕獲が可能とな
り、燃料棒束部内への異物混入防止率を向上させること
ができる。
【0134】
【発明の効果】本発明によれば、下部タイプレート内に
冷却材とともに流れ込む燃料棒束部への異物の流入を阻
止して、燃料棒の破損を防止して燃料集合体の健全性を
維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料集合体の第1の実施の形態を
一部断面で示す立面図。
【図2】図1における異物回収部の螺旋羽根を右半分の
み示す斜視図。
【図3】図2における旋回翼の冷却材流れに対する角度
依存性を示す特性図。
【図4】図2における旋回翼の周方向速度成分を説明す
るためのグラフを含む斜視図。
【図5】本発明に係る第1の実施の形態と従来例との圧
力損失対流量を比較して示す曲線図。
【図6】本発明の第2の実施の形態における螺旋羽根を
右半分のみ示す斜視図。
【図7】図6における螺旋羽根の流れに対する角度の一
例を示す特性図。
【図8】本発明に係る第2の実施の形態と従来例との半
径方向の流れを比較して示す曲線図。
【図9】本発明に係る燃料集合体の第3の実施の形態を
一部断面で示す立面図。
【図10】(a)は図9における下部タイプレート内の
概略縦断面図、(b)は(a)をB方向から見た上面
図、(c)は(a)をC方向から見た横断面図、(d)
は(a)において冷却材が流れる偏流板の概略図。
【図11】(a)は図10に示した偏流板の他の例を示す
下部タイプレート内の概略縦断面図、(b)は(a)を
B方向から見た上面図、(c)は(a)をC方向から見
た横断面図、(d)は(a)において冷却材が流れる偏
流板を概略的に示す斜視図。
【図12】本発明に係る燃料集合体の第4の実施の形態
の要部を示す縦断面図。
【図13】図12における小径円筒体の他の例を下部タイ
プレート部とともに示す縦断面図。
【図14】第1または第3の実施の形態における旋回羽
根による旋回流を説明するための横断面図。
【図15】第4の実施の形態における旋回羽根による旋
回流を説明するための横断面図。
【図16】図12における小径円筒体のさらに他の例を示
す縦断面図。
【図17】本発明に係る燃料集合体の第5の実施の形態
を一部断面で示す立面図。
【図18】図17における下部タイプレート部を拡大して
示す縦断面図。
【図19】図18における円筒体の要部を拡大して示す縦
断面図。
【図20】本発明に係る燃料集合体の第6の実施の形態
の要部を示す縦断面図。
【図21】図20におけるA−A矢視方向に沿って切断し
て示す横断面図。
【図22】図21における異物捕獲板を示す斜視図。
【図23】図20における円筒体の他の例を下部タイプレ
ート部とともに示す縦断面図。
【図24】本発明に係る燃料集合体の第7の実施の形態
の要部を示す縦断面図。
【図25】図24における捕獲板の第2の例を示す斜視
図。
【図26】図25におけるA部を拡大して示す斜視図。
【図27】図24における捕獲板の第3の例を示す斜視
図。
【図28】本発明に係る燃料集合体の第8の実施の形態
の要部を示す縦断面図。
【図29】図28におけるA−A矢視方向を切断して示す
横断面図。
【図30】本発明に係る燃料集合体の第9の実施の形態
の要部を示す縦断面図。
【図31】図30におけるA−A矢視方向を切断して示す
横断面図。
【図32】本発明に係る燃料集合体の第10の実施の形態
の要部を示す縦断面図。
【図33】本発明に係る燃料集合体の第11の実施の形態
を説明するための下部端栓支持用ネットワーク部を拡大
して示す平面図。
【図34】図33におけるA部を拡大して示す平面図。
【図35】(a)は図33における通水孔の第1の例を示
す縦断面図、(b)は同じく通水孔の第2の例を示す縦
断面図、(c)は同じく通水孔の第3の例を示す縦断面
図。
【図36】本発明に係る燃料集合体の第12の実施の形態
を一部断面で示す立面図。
【図37】図35における下部タイプレート部を拡大して
示す縦断面図。
【図38】図37のA−A矢視方向を切断して示す横断面
図。
【図39】図38における円筒体内の他の第1の例を示す
横断面図。
【図40】図39と同じく第2の例を示す横断面図。
【図41】本発明に係る燃料集合体の第13の実施の形態
における要部を示す縦断面図。
【図42】図41における他の第1の例を示す縦断面図。
【図43】図42における他の例を示す縦断面図。
【図44】第12の実施の形態における第3の例の下部タ
イプレート部を示す縦断面図。
【図45】第12の実施の形態における第4の例の下部タ
イプレート部を示す縦断面図。
【図46】本発明に係る燃料集合体の第14の実施の形態
における要部を示す縦断面図。
【図47】(a)は図46における円筒体型中心ハブを示
す平面図、(b)は(a)の縦断面図。
【図48】本発明に係る燃料集合体の第15の実施の形態
における要部を示す縦断面図。
【図49】図48における波板状異物捕獲材を拡大して示
す縦断面図。
【図50】従来の沸騰水型原子炉用燃料集合体を一部縦
断面で示す立面図。
【図51】図50における下部タイプレートの下部端栓支
持用ネットワーク部を拡大して示す平面図。
【図52】図51におけるネットワーク部の要部を拡大し
て一部側面で示す縦断面図。
【図53】図50における下部タイプレート内に異物捕獲
装置を取り付けた状態を示す立面図。
【符号の説明】
1…チャンネルボックス、2…燃料棒、3…ウォータロ
ッド、4…上部タイプレート、5…下部タイプレート、
6…上部端栓、7…下部端栓、8…スペーサ、9…下部
端栓支持用ネットワーク部、10…筒部、11…通水孔、12
…冷却材流入部、13…捩り板、14…リング、15…ピック
オフフィルタ、16…円筒体、17…螺旋羽根、18…中心ハ
ブ、19…旋回翼、19a…凸面を有する旋回翼、20…異物
回収部、21…装荷ガイド、22…偏流板、22a…外側に凸
面を有する偏流板、23…異物落下用ガイド体、24…環状
リング、25…中央部偏流板、26…異物、27…小径円筒
体、28…短小旋回羽根、29…スリット、30…小孔、31…
末広がり形円筒体、32…ベルマウス型入口流路、33…円
孔、34…円形状外壁、35,35a,35b…捕獲板、36…突
起板、37…内側円筒、38…外側円筒、39…外側円筒体、
40…突起部、41…切り欠き孔、42…蛇行流路、43…水平
状異物捕獲板、44…サポート板、45…流路孔、46…冷却
材の流れ、47…メッシュ状異物捕獲板、48…傾斜捕獲
板、49…小径通水孔、50…第1の通水孔、51…第2の通
水孔、52…第3の通水孔、53…逆円錐部材、54…扇形状
孔、55…旋回流付与板、56…平板、57…円柱状中心ハ
ブ、58…螺旋板、59…円筒体型中心ハブ、60…円筒体、
61…異物捕獲部、62…多孔円筒体、63…波板、64…平
板、65…トラップ部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 師岡 慎一 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 秋葉 美幸 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 白川 健悦 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 三浦 茂 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 久保 伸二 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の燃料棒と、これら燃料棒の上下
    端を支持する上部タイプレートおよび下部タイプレート
    と、これら両タイプレート間に配置され前記燃料棒相互
    の間隔を保持する複数のスペーサと、これら全体の外周
    側を被覆するチャンネルボックスとを有する沸騰水型原
    子炉用燃料集合体において、前記下部タイプレートの下
    部中央位置に前記下部タイプレートの下流側から流入し
    上昇する前記冷却材を旋回流とする中心ハブおよびこの
    中心ハブに取り付けた複数の旋回翼を有する螺旋羽根を
    設け、この螺旋羽根を包囲しその後流側に一定高さ位置
    まで立上る上下両端が開口した垂直な円筒体を設け、か
    つ前記円筒体の下部外側と前記下部タイプレートの内面
    側との間に形成される隙間に前記冷却材とともに前記下
    部タイプレート内へ流入した異物を落下させて回収する
    異物回収部を設け、前記螺旋羽根の流れに対する前記旋
    回翼の角度を中心から前記円筒体内面に向かうに従って
    一様に減少するか、または増加するようにもたせてなる
    ことを特徴とする燃料集合体。
  2. 【請求項2】 複数本の燃料棒と、これら燃料棒の上下
    端を支持する上部タイプレートおよび下部タイプレート
    と、これら両タイプレート間に配置され前記燃料棒相互
    の間隔を保持する複数のスペーサと、これら全体の外周
    側を被覆するチャンネルボックスとを有する沸騰水型原
    子炉用燃料集合体において、前記下部タイプレートの下
    端側から流入する冷却材を前記燃料棒側に上昇流として
    流通させ、前記下部タイプレートの下部中央位置に上昇
    する前記冷却材の流れの向きを変える翼形状または内反
    り形状の偏流板を同心円状に複数配置し、前記偏流板の
    後流側に一定高さ位置まで立上る上下両端が開口した垂
    直な円筒体を設け、前記円筒体の上端縁の内外周および
    上方を囲む冠状の異物落下用ガイド体を設け、前記円筒
    体の下部外側と前記下部タイプレートの内面側との間に
    形成される隙間に前記冷却材とともに前記下部タイプレ
    ート内へ流入した異物を落下させて回収する異物回収部
    を設けてなることを特徴とする燃料集合体。
  3. 【請求項3】 複数本の燃料棒と、これら燃料棒の上下
    端を支持する上部タイプレートおよび下部タイプレート
    と、これら両タイプレート間に配置され前記燃料棒相互
    の間隔を保持する複数のスペーサと、これら全体の外周
    側を被覆するチャンネルボックスとを有する沸騰水型原
    子炉用燃料集合体において、前記下部タイプレートの下
    端側冷却材流入孔から流入する冷却材を前記燃料棒側に
    上昇流として流通させる構造体を前記冷却材流入孔から
    突出して設け、前記構造体は寄せ集められた複数の小径
    円筒体と、この複数の小径円筒体内に設けられ前記冷却
    材を旋回させる旋回羽根とを具備したことを特徴とする
    燃料集合体。
  4. 【請求項4】 前記複数の小径円筒体の冷却材流入側形
    状は、ベルマウス型であり、前記ベルマウス型冷却材流
    入側入口流路の直下流付近に旋回羽根を設けられてなる
    ことを特徴とする請求項3記載の燃料集合体。
  5. 【請求項5】 複数本の燃料棒と、これら燃料棒の上下
    端を支持する上部タイプレートおよび下部タイプレート
    と、これら両タイプレート間に間隔的に配置され前記燃
    料棒相互の間隔を保持する複数のスペーサと、これら全
    体の外周側を被覆するチャンネルボックスとを有し、前
    記下部タイプレートの下端側から流入する冷却材を前記
    燃料棒側に上昇流として流通させる燃料集合体におい
    て、前記下部タイプレートの下部中央位置に配置され上
    昇する前記冷却材を旋回させる旋回翼を有する螺旋羽根
    を前記下部タイプレートの冷却材入口孔に直接的に取り
    付けてなることを特徴とする燃料集合体。
  6. 【請求項6】 複数本の燃料棒と、これら燃料棒の上下
    端を支持する上部タイプレートおよび下部タイプレート
    と、これら両タイプレート間に配置され前記燃料棒相互
    の間隔を保持する複数のスペーサと、これら全体の外周
    側を被覆するチャンネルボックスとを有し、前記下部タ
    イプレートの下端側から流入する冷却材を前記燃料棒側
    に上昇流として流通させる燃料集合体において、前記下
    部タイプレートの下部中央位置に配置され上昇する前記
    冷却材を旋回流とする中心ハブおよび複数の旋回翼を有
    する螺旋羽根と、この螺旋羽根を包囲しその後流側に一
    定高さ位置まで立上る上下両端が開口し側面に多数の小
    孔を有する円筒体と、この多孔円筒体の上部外側と前記
    下部タイプレート内壁面との間隙部に異物捕獲板を設け
    てなることを特徴とする燃料集合体。
  7. 【請求項7】 前記円筒体の周壁に螺旋状スリットまた
    は傾斜状スリットを複数本穿設してなることを特徴とす
    る請求項1,2または3記載の燃料集合体。
  8. 【請求項8】 前記多孔円筒体の外側に外側円筒体を設
    けて二重円筒体形状とし、前記内側円筒体と外側円筒体
    との後流側の空間を閉塞するとともに、前記内側円筒体
    と外側円筒体との間隙部に捕獲板を設けてなることを特
    徴とする請求項6記載の燃料集合体。
  9. 【請求項9】 前記多孔円筒体の外側の前記下部タイプ
    レート内壁または前記外側円筒体との間隙部に複数の捕
    獲板を設け、この捕獲板の面をコの字形状に打ち抜いて
    形成される複数の突起部を設けるとともに、前記捕獲板
    に突起部を前記下部タイプレート冷却材流入口部に設け
    た螺旋羽根によって生ずる旋回流れの方向と垂直の向き
    に設けてなることを特徴とする請求項8記載の燃料集合
    体。
  10. 【請求項10】 複数本の燃料棒と、これら燃料棒の上
    下端を支持する上部タイプレートおよび下部タイプレー
    トと、これら両タイプレート間に配置され前記燃料棒相
    互の間隔を保持する複数のスペーサと、これら全体の外
    周側を被覆するチャンネルボックスとを有し、前記下部
    タイプレートの下端側から流入する冷却材を前記燃料棒
    側に上昇流として流通させる燃料集合体において、前記
    下部タイプレートの下部中央位置に配置され上昇する前
    記冷却材を旋回流とする中心ハブおよび複数の旋回翼を
    有する螺旋羽根と、この螺旋羽根の後流側に一定高さ位
    置まで立上る上下端が開口した垂直な円筒体とを設け、
    その円筒体に複数の円孔を設け、前記円孔に屈曲流路、
    蛇行流路、下端が大径となる流路のいずれかを形成して
    なることを特徴とする燃料集合体。
  11. 【請求項11】 複数本の燃料棒と、これら燃料棒の上
    下端を支持する上部タイプレートおよび下部タイプレー
    トと、これら両タイプレート間に配置され前記燃料棒相
    互の間隔を保持する複数のスペーサと、これら全体の外
    周側を被覆するチャンネルボックスとを有し、前記下部
    タイプレートの下端側から流入する冷却材を前記燃料棒
    側に上昇流として流通させる燃料集合体において、前記
    下部タイプレートの冷却材入口孔内に突出して、前記冷
    却材入口孔から流入して上昇する前記冷却材を旋回流と
    する中心ハブおよび複数の旋回翼を有する螺旋羽根を設
    け、前記螺旋羽根の上方でかつ前記下部タイプレート内
    周部のみに異物捕獲板を取り付けてなることを特徴とす
    る燃料集合体。
  12. 【請求項12】 複数本の燃料棒と、これら燃料棒の上
    下端を支持する上部タイプレートおよび下部タイプレー
    トと、これら両タイプレート間に配置され前記燃料棒相
    互の間隔を保持する複数のスペーサと、これら全体の外
    周側を被覆するチャンネルボックスとを有し、前記下部
    タイプレートの下端側から流入する冷却材を前記燃料棒
    側に上昇流として流通させる燃料集合体において、前記
    下部タイプレートの冷却材入口孔内に突出して前記冷却
    材入口孔から流入して上昇する前記冷却材を旋回流とす
    る中心ハブおよび複数の螺旋翼を有する螺旋羽根を設
    け、前記下部タイプレートの下部端栓支持用ネットワー
    ク部に形成されている最外周の通水孔を細分化して前記
    通水孔の内径よりも小さい内径を有する複数の小孔径の
    通水孔としてなることを特徴とする燃料集合体。
  13. 【請求項13】 複数本の燃料棒と、これら燃料棒の上
    下端を支持する上部タイプレートおよび下部タイプレー
    トと、これら両タイプレート間に配置され前記燃料棒相
    互の間隔を保持する複数のスペーサと、これら全体の外
    周側を被覆するチャンネルボックスとを有し、前記下部
    タイプレートの下端側から流入する冷却材を前記燃料棒
    側に上昇流として流通させる燃料集合体において、前記
    下部タイプレートの冷却材入口孔に、前記冷却材入口孔
    から流入して上昇する前記冷却材を旋回流とする旋回力
    付与板および冷却材流入孔を有する逆円錐部材を設け、
    この逆円錐部材の後流側に一定高さ位置まで立上る上下
    両端が開口した垂直な円筒体を設け、かつ前記円筒体の
    下部外側と前記下部タイプレートとの隙間に異物回収部
    を設けるとともに前記円筒体の上方に前記下部タイプレ
    ート内へ流入した異物を捕獲する異物捕獲板を設けてな
    ることを特徴とする燃料集合体。
  14. 【請求項14】 複数本の燃料棒と、これら燃料棒の上
    下端を支持する上部タイプレートおよび下部タイプレー
    トと、これら両タイプレート間に配置され前記燃料棒相
    互の間隔を保持する複数のスペーサと、これら全体の外
    周側を被覆するチャンネルボックスとを有し、前記下部
    タイプレートの下端側から流入する冷却材を前記燃料棒
    側に上昇流として流通させる燃料集合体において、前記
    下部タイプレートの下部中央位置に配置され上昇する冷
    却材を旋回流とする中心ハブおよび複数の旋回翼を有す
    る螺旋羽根と、この螺旋羽根を包囲しその後流側に一定
    高さ位置まで立ち上がる上下両端が開口した垂直な円筒
    体を設け、かつ前記円筒体の下部外側と前記下部タイプ
    レート内面側との間に形成される隙間に前記冷却材とと
    もに前記下部タイプレート内へ流入した異物を落下させ
    回収する異物回収部を設けてなり、前記円筒体内の中心
    ハブは筒状に形成され、この筒型中心ハブ内にメッシュ
    構造状異物捕獲部を設けてなることを特徴とする燃料集
    合体。
  15. 【請求項15】 複数本の燃料棒と、これら燃料棒の上
    下端を支持する上部タイプレートおよび下部タイプレー
    トと、これら両タイプレート間に配置され前記燃料棒相
    互の間隔を保持する複数のスペーサと、これら全体の外
    周側を被覆するチャンネルボックスとを有し、前記下部
    タイプレートの下端側から流入する冷却材を前記燃料棒
    側に上昇流として流通させる燃料集合体において、前記
    下部タイプレートの冷却材入口孔内に突出して設けられ
    複数の小孔を有する円筒体を有し、この円筒体の側面を
    包囲して垂直方向に波状を形成した複数の波板を取り付
    けるとともに前記複数の波板の上端面と前記円筒体の上
    端面に平板を取り付けてなることを特徴とする燃料集合
    体。
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