JP2002323558A - 海洋レーダ - Google Patents
海洋レーダInfo
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- JP2002323558A JP2002323558A JP2001131832A JP2001131832A JP2002323558A JP 2002323558 A JP2002323558 A JP 2002323558A JP 2001131832 A JP2001131832 A JP 2001131832A JP 2001131832 A JP2001131832 A JP 2001131832A JP 2002323558 A JP2002323558 A JP 2002323558A
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Abstract
などの観測対象外の物体によるクラッタ成分を除去し、
より正確な海流速度データを得る。 【解決手段】 レーダビームの照射方向またはスキャン
方向に並んだ複数のレンジビンにおける速度推定データ
を、メディアンフィルタに供給して海流の速度成分の代
表値を抽出し、この代表値から所定の閾値を越えた速度
推定データをクラッタ成分として除去する。
Description
速度を遠隔監視する海洋レーダに関するものである。
Vol.37,No.5の第383頁から第391頁に
掲載された「海洋レーダのデータ処理」(梅原氏他)、
およびオーム社発行の「地球観測計測」(岡本氏編著)
1999年第1版の第274頁から第284頁に紹介さ
れている。特にこの発明は、FMCW(Frequency Modu
lation Continuous Wave:周波数変調連続波)方式を用
いた海洋レーダの特に受信データ処理に関するものであ
る。FMICW(Frequency Modulation Interrupted C
ontinuos Wave:周波数変調間欠的連続波)方式もある
が、これもFMCW方式の一種であるので、この発明は
これらの何れの方式の海洋レーダにも適用される。
平方向にFMCWまたはFMICW方式のレーダビーム
を照射し、その反射波に基づき、海面の速度、すなわち
海流速度をドップラー速度として推定する。海流からの
反射波は、図5に例示されるように、ビームの照射方向
における海流速度をVdとしたとき、(−V0+Vd)
と(+V0+Vd)にピーク(−P)(+P)を持つス
ペクトルを呈する。このV0は、予めレーダで設定した
設定値であり、前記スペクトルのピークから求めた速度
(−V0+Vd)または(+V0+Vd)、もしくはそ
れらの速度の差から、海流速度Vdの推定データを得る
ことができる。
射方向に並ぶ等間隔の複数の区間、すなわち複数のレン
ジビン毎に海流のスペクトルが抽出され、ピークサーチ
法などの方法により、各レンジビン毎に海流速度の推定
データを得る。図6はこの海流速度Vdの推定データを
例示するもので、横軸は速度Vdを、また縦軸はレーダ
からの距離をそれぞれ示し、小さい複数の丸V1からV
13が、各レンジビンにおける海流速度Vdを示す。こ
の図6は海流速度の速度分布が、連続的に変化している
場合の典型的な例である。
に、船などの観測対象でない物体が存在する場合、この
物体から強い反射波(クラッタ)を受信し、海流からの
反射波よりも強力な速度スペクトルを捕らえて、その速
度を検出してしまう。図7はこのような場合における速
度スペクトルの例を示し、この図7においてピーク(P
c)が前記物体からの反射波のピークである。このよう
な場合に、ピークサーチ法などで、速度スペクトルの電
力の強さに基づいて速度の推定データを得る際、図8に
示すように、前記物体からのピーク値を誤って捕らえて
しまい、目的とする海流速度推定データが得られない不
都合が発生する。図8では、図6に示されていた複数の
丸V5からV8の4つのデータが消失し、前記物体によ
る4つのデータC5からC8が現れている。
式のレーダでは、周波数が掃引されて送信される送信信
号の周波数によって受信信号を周波数変換し、距離に比
例した周波数の信号を得ており、またこの信号をFFT
を用いた周波数選択性のフィルタなどを用いてレンジビ
ン毎に抽出し、これをさらにレンジビン毎に、ある時間
間隔毎にたとえばFFT法などで解析して図5に示すよ
うな、ドップラースペクトルを得ているが、一般に前記
船などの物体によって誤って検出されるデータは、複数
のレンジビンに亘って出現する。
測対象ではない物体が進入した場合、図7のピーク(P
c)に示すように、その物体のドップラー速度Vxのド
ップラースペクトルが受信される。そして、その強度が
強い場合には、速度推定を行った結果、図8の場合に
は、海流速度Vdに基づく速度推定データV5からV8
ではなく、物体の速度Vxによる(Vx−V0)に基づ
くクラッタ速度データC5からC8が誤って検出された
結果となっている。1または2個のクラッタ速度データ
であれば、前後の海流速度推定データとの連続性、変化
の滑らかさから、クラッタ速度データと判断することも
できるが、図8のクラッタ速度データC5からC8のよ
うに、連続して4つのデータが誤って検出された場合、
その前後の海流速度推定データV1からV4、およびデ
ータV9からV13との連続性や変化の滑らかさに基づ
いて、これらのクラッタ速度データC5からC8をクラ
ッタ速度データと判断して除去することも困難である。
な問題を解決し、クラッタ速度データを除去できる新規
で改良された海洋レーダを提案するものである。
去し、新たに海流速度推定データを付加できる新規で改
良された海洋レーダを提案するものである。
ビームの照射方向に並ぶ複数のレンジビンにおける速度
推定データを、メディアンフィルタに供給して、海流の
速度成分の代表値を抽出し、この代表値から所定の閾値
を越えた速度推定データをクラッタ成分として除去する
ことを特徴とするものである。
ムの照射方向に並ぶ複数のレンジビンにおける速度推定
データを、メディアンフィルタに供給して、海流の速度
成分の代表値を抽出し、この代表値から所定の閾値を越
えた速度推定データをクラッタ成分として除去するとと
もに、この除去された速度推定データに代わって、前記
代表値から前記所定の閾値内に相当する部分で新たに速
度推定データを再検出することを特徴とするものであ
る。
ムのスキャン方向に並ぶ複数のレンジビンにおける速度
推定データを、メディアンフィルタに供給して、海流の
速度成分の代表値を抽出し、この代表値から所定の閾値
を越えた速度推定データをクラッタ成分として除去する
ことを特徴とするものである。
は、ビームのスキャン方向に並ぶ複数のレンジビンにお
ける速度推定データを、メディアンフィルタに供給し
て、海流の速度成分の代表値を抽出し、この代表値から
所定の閾値を越えた速度推定データをクラッタ成分とし
て除去するとともに、この除去された速度推定データに
代わって、前記代表値から前記所定の閾値内に相当する
部分で新たに速度推定データを再検出することを特徴と
するものである。
海洋レーダのクラッタ除去装置10を示すブロック図で
ある。このクラッタ除去装置10は、入力データブロッ
ク11と出力データブロック12との間に接続される。
入力データブロック11は、速度推定データを蓄積した
ブロックであり、この速度推定データは、レーダビーム
の照射方向に並んだ複数のレンジビンからの反射波のド
ップラー速度成分を抽出した速度推定データを含んだも
のである。例えば、各レンジビンから得られた図5、図
7のドップラースペクトルのピーク値をピークサーチ法
などによって抽出し、それぞれのレンジビンのピーク値
から得られた図6、図8に示す速度推定データが蓄積さ
れる。
い場合には、図6に示すような海流速度推定データが入
力データブロック11からクラッタ除去装置10へ入力
される。一方、船などの物体がレーダビームの照射方向
に存在する場合には、入力データブロック11のデータ
には、海流速度の推定データV1からV13に加えて、
物体からの反射波に基づくクラッタ速度データC5から
C8が含まれることとなる。
ルタ13とクラッタフィルタ14から構成されている。
入力データブロック11からの速度推定データは、メデ
ィアンフィルタ13の入力端子13aに入力されるとと
もに、クラッタフィルタ14の1つの入力端子14aに
も併せて入力される。メディアンフィルタ13の出力端
子13bはクラッタフィルタ14のもう1つの入力端子
14bに接続され、クラッタフィルタ14の出力端子1
4cは出力データブロック12に接続されている。
ータを受けたメディアンフィルタ13は、入力された速
度推定データの中間速度Vmを出力する。この中間速度
Vmは海流速度の代表値であって、クラッタフィルタ1
4の入力端子14bに供給される。クラッタフィルタ1
4は、入力された中間速度Vmを基準0にして、図2に
示すように、その両側に閾値Vwを持った上限速度(V
m+Vw)と下限速度(Vm−Vw)を設定する。クラ
ッタフィルタ14は、入力された速度推定データの中、
上限速度(Vm+Vw)と下限速度(Vm−Vw)の間
に速度値を持った速度推定データを通過させ、上限速度
を上回る速度を持った速度推定データおよび下限速度を
下回る速度を持った速度推定データを除去するように動
作する。図2の例では、クラッタ速度データC5からC
8は、上限速度を超える速度をもっているため、クラッ
タフィルタ14で除去され、出力データブロック12に
は、図3に示すように、クラッタ成分を含まない速度推
定データV1からV4およびV9からV13が出力され
る。
値データを大きい順番、または小さい順番に並べ替え
て、その順番の真中の数値データを中間値として出力す
る。例えば入力データブロック11から入力された速度
推定データが、900、0、2、3、5の5つの数値デ
ータであると、小さい順番に並び替え、0、2、3、
5、900とし、その順番の真中、すなわち3番目の数
値データ3を中間値Vmとして出力する。この例で、数
値データ0,2,3,5は海流速度の推定データ、90
0が船などの速度推定データとすると、この中間値Vm
をクラッタフィルタ14に供給することによって、船な
どの速度推定データがクラッタとして、有効に除去でき
る。
C1からC4まで4つ連続する場合を想定すると、この
4つのクラッタデータを除去するためには、海流の速度
推定データが(4+1)個以上必要になる。つまり、ク
ラッタデータを含めて、(4X2+1)個以上のレンジ
ビンからのデータをメディアンフィルタ13に入力する
ようにすれば、クラッタデータを有効に除去できる。実
際には、入り込むクラッタデータ数の最大値Mを予測
し、(2M+1)のレンジビンからのデータをメディア
ンフィルタ13に入力するように設定される。
レーダのクラッタ除去装置10Aを示す。このクラッタ
除去装置10Aは、メディアンフィルタ13、クラッタ
フィルタ14に加えて、速度再検出装置15、および選
択器16が設けられている。速度再検出装置15は2つ
の入力端子15a、15bと1つの出力端子15cを有
し、入力端子15aには入力データブロック11からの
速度推定データが供給され、もう一つの入力端子15b
はクラッタフィルタ14の出力端子14dに接続されて
いる。選択器16は、2つの入力端子16a、16bと
1つの出力端子16cを有する。入力端子16aはクラ
ッタフィルタ14の出力端子14cに、また入力端子1
6bは速度再検出装置15の出力端子15cにそれぞれ
接続され、またその出力端子16cは出力データブロッ
ク12に接続されている。
は、図3に示すように、クラッタ速度データC5からC
8を除去した速度データV1からV4およびV9からV
13が出力されるが、クラッタフィルタ14がクラッタ
速度データC5からC8を検出した場合には、クラッタ
フィルタ14cからの出力はなく、代わって出力端子1
4dから、クラッタデータを除去したことを示す除去信
号が出力される。この除去信号は速度再検出装置15の
入力端子15bに供給され、速度再検出装置15はこの
除去信号により、上限速度(Vm+Vw)と下限速度
(Vm−Vw)の範囲内で、入力端子15aに供給され
た速度推定データの再検出を行い、クラッタデータC5
からC8によって消えていた速度推定データV5からV
8を検出して、出力する。
力端子14cに速度データV1からV4およびV9から
V13が出力される場合には、そのデータを出力データ
ブロック12へ出力し、また速度再検出装置15が速度
データV5からV8を出力する場合には、この速度デー
タを出力データブロック12へ出力する。
タC5からC8のために、消失していた速度データV5
からV8を速度再検出装置15によって得ることがで
き、より正しい海流データを得ることができる。
ムの照射方向に並ぶ複数のレンジビンについて、クラッ
タ速度データを除去するものであるが、レーダビームの
スキャン方向でも同様の効果が得られる。一般にレーダ
ビームのスキャン方向の特性は滑らかであり、点状の物
体でもビームのスキャン方向に並ぶ複数のレンジビンに
影響を与え、スキャン方向に連続してクラッタ速度デー
タが現れることがある。実施の形態3は、同じ距離でレ
ーダビームのスキャン方向に並ぶ複数のレンジビンにつ
いての速度データに対して、図1と同じクラッタ除去装
置10を利用して、クラッタデータを除去するものであ
る。
ムの照射方向に並ぶ複数のレンジビンについて、クラッ
タ速度データを除去し、またそのクラッタ速度データが
検出された場合に速度データを再検出するものである
が、レーダビームのスキャン方向でも同様の効果が得ら
れる。一般にレーダビームのスキャン方向の特性は滑ら
かであり、点状の物体でもビームのスキャン方向に並ぶ
複数のレンジビンに影響を与え、スキャン方向に連続し
てクラッタ速度データが現れることがある。実施の形態
3は、同じ距離でレーダビームのスキャン方向に並ぶ複
数のレンジビンについての速度データに対して、図2と
同じクラッタ除去装置10を利用して、クラッタデータ
を除去し、またそのクラッタ速度データが検出された場
合に速度データを再検出するものである。
はビームの照射方向またはスキャン方向に並ぶ複数のレ
ンジビンにおける速度推定データをメディアンフィルタ
に供給して、海流速度成分の代表値を抽出し、この代表
値から所定の閾値を越えた速度推定データをクラッタ成
分として除去するものである。このようにメディアンフ
ィルタを利用して、クラッタフィルタが所望の速度を選
択する効果を向上させ、より正確な海流速度データを得
ることができる。
て、前記代表値から前記所定の閾値内に相当する部分で
新たに速度推定データを再検出された速度推定データを
付加したことにより正確な海流速度データを得ることが
できる。
おけるクラッタ除去装置のブロック図。
る速度推定データの分布図。
れる速度推定データの分布図。
おけるクラッタ除去装置のブロック図。
ータ。
ら得られる速度推定データの分布図。
度のスペクトルデータ。
度のスペクトルデータから得られる速度推定データの分
布図。
フィルタ、 14 クラッタフィルタ、 15 速度再
検出装置、 16 選択器。
Claims (4)
- 【請求項1】 ビームの照射方向に並ぶ複数のレンジビ
ンにおける速度推定データを、メディアンフィルタに供
給して、海流の速度成分の代表値を抽出し、この代表値
から所定の閾値を越えた速度推定データをクラッタ成分
として除去することを特徴とする海洋レーダ。 - 【請求項2】 ビームの照射方向に並ぶ複数のレンジビ
ンにおける速度推定データを、メディアンフィルタに供
給して、海流の速度成分の代表値を抽出し、この代表値
から所定の閾値を越えた速度推定データをクラッタ成分
として除去するとともに、この除去された速度推定デー
タに代わって、前記代表値から前記所定の閾値内に相当
する部分で新たに速度推定データを再検出することを特
徴とする海洋レーダ。 - 【請求項3】 ビームのスキャン方向に並ぶ複数のレン
ジビンにおける速度推定データを、メディアンフィルタ
に供給して、海流の速度成分の代表値を抽出し、この代
表値から所定の閾値を越えた速度推定データをクラッタ
成分として除去することを特徴とする海洋レーダ。 - 【請求項4】 ビームのスキャン方向に並ぶ複数のレン
ジビンにおける速度推定データを、メディアンフィルタ
に供給して、海流の速度成分の代表値を抽出し、この代
表値から所定の閾値を越えた速度推定データをクラッタ
成分として除去するとともに、この除去された速度推定
データに代わって、前記代表値から前記所定の閾値内に
相当する部分で新たに速度推定データを再検出すること
を特徴とする海洋レーダ。
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