JP2002323552A - 測位システム及び測位装置 - Google Patents

測位システム及び測位装置

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JP2002323552A
JP2002323552A JP2001131589A JP2001131589A JP2002323552A JP 2002323552 A JP2002323552 A JP 2002323552A JP 2001131589 A JP2001131589 A JP 2001131589A JP 2001131589 A JP2001131589 A JP 2001131589A JP 2002323552 A JP2002323552 A JP 2002323552A
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quasi
zenith
positioning system
transmitting
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Toshio Furukawa
敏雄 古川
Hiroaki Masuoka
裕昭 増岡
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汎地球測位システム(GPS)、あるいはG
PS衛星に静止衛星を附加した測位システムにおいて、
航空機や車両等の移動体を測位する場合、高度方向の位
置を、安定的に精度良く決定することが困難であるとい
う課題があった。また、地球上の高緯度地域に対して、
人工衛星を用いて放送や通信、観測を行う場合、大気中
の伝播距離の長さや観測角度を考慮すると、赤道上空の
静止衛星を用いることが必ずしも最良であるとは限らな
いという課題があった。 【解決手段】 この発明は、汎地球測位システム(GP
S)、あるいはGPS衛星及び静止衛星を利用した測位
システムに、準天頂衛星、即ち高仰角の方向に見える人
工衛星を附加して、移動体の位置を決定する測位システ
ムを構成し、高度方向の位置精度を向上させると共に、
地球上の高緯度地域に対する放送や通信、観測の有利性
の確保するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、人工衛星を利用
して、航空機や車両等の移動体の位置を決定する技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、汎地球測位システム(GP
S)即ち、軌道高度約20,000km、周期12時間、円軌
道で、24個の地球周回衛星を利用して、移動体の位置
の決定を行う測位システムが運用されている。図17は
このGPS衛星を用いた測位システムを示す構成図であ
り、図17において、1は航空機や車両等の移動体、2
はGPS衛星、4は統制局、5は監視局、6は衛星から
の送信信号、7は衛星回線、8は地上回線である。ま
た、図18はこのGPS衛星を用いた測位システムにお
ける測位装置を示す構成図であり、図18において、4
1は測距処理装置、42は測位計算処理装置、43はG
PS衛星からの送信信号、45は測距信号、46は測位
結果である。
【0003】また、移動体の位置精度を更に向上させる
ことを目的として、GPS衛星に静止衛星を附加した測
位システムが構想されている。図19はGPS衛星及び
静止衛星を用いた測位システムを示す構成図であり、図
19において、1は航空機や車両等の移動体、2はGP
S衛星、4は統制局、5は監視局、6は衛星からの送信
信号、7は衛星回線、8は地上回線、9は静止衛星であ
る。また、図20はこのGPS衛星及び静止衛星を用い
た測位システムにおける測位装置を示す構成図であり、
図20において、41は測距処理装置、42は測位計算
処理装置、43はGPS衛星からの送信信号、45は測
距信号、46は測位結果、47は静止衛星からの送信信
号である。
【0004】この静止衛星は、GPS衛星と同様の信号
を送信するので、測位衛星が増えたことと同様な効果を
有する。また、この静止衛星は、移動体に補正情報を放
送して、位置精度を向上する機能を有する。また、この
静止衛星は、通信機能を有し、移動体の航法管制を行う
ことができる。また、この静止衛星は、観測機能を有
し、気象観測を行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来技術である、汎地
球測位システム(GPS)、あるいはGPS衛星に静止
衛星を附加した測位システムにおいては、航空機や車両
等の移動体を測位する場合、高度方向の位置を、安定的
に精度良く決定することが困難であるという課題があっ
た。
【0006】また、地球上の高緯度地域に対して、人工
衛星を用いて放送や通信、観測を行う場合、大気中の伝
播距離の長さや観測角度を考慮すると、赤道上空の静止
衛星を用いることが必ずしも最良であるとは限らないと
いう課題があった。
【0007】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたものであり、汎地球測位システム(GP
S)、あるいはGPS衛星及び静止衛星を利用した測位
システムに、準天頂衛星、即ち高仰角の方向に見える人
工衛星を附加して、移動体の位置を決定する測位システ
ムを構成し、これにより高度方向の位置精度を向上させ
ると共に、地球上の高緯度地域に対する放送や通信、観
測の有利性を確保するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明に関わる測位
システムは、位置測定用の送信信号を送信するGPS衛
星と、GPS衛星よりも高い仰角に位置し、位置測定用
の送信信号を送信する準天頂衛星と、GPS衛星と準天
頂衛星とからの送信信号に基づいて自己の位置を測定す
る測位装置とを備えるようにした。すなわち、測位装置
からの衛星仰角の広がり幅を、準天頂衛星を用いること
により広くした。
【0009】第2の発明に関わる測位システムは、第1
の発明に関わる測位システムにおいて、位置測定用の送
信信号を送信する静止衛星を備え、測位装置は、静止衛
星からの送信信号も併せて自己の位置を測定するように
した。
【0010】第3の発明に関わる測位システムは、第1
又は2の発明に関わる測位システムにおいて、測定装置
が測定する自己の位置と実際の自己の位置とのずれを補
正する補正信号を生成し、当該生成した補正信号を送信
する補正信号送信装置を備え、準天頂衛星は、補正信号
送信装置からの補正信号を受信して測位装置に送信し、
測位装置は、準天頂衛星を介して与えられる補正信号に
基づいて自己の位置を補正するようにした。
【0011】第4の発明に関わる測位システムは、第1
乃至3のいずれかに関わる測位システムにおいて、準天
頂衛星と送受信し得る情報送受信装置を備え、測位装置
は、準天頂衛星と送受信することにより、当該準天頂衛
星を介して情報送受信装置と所望の情報を送受信し得る
ようにした。
【0012】第5の発明に関わる測位システムは、第1
乃至4のいずれかに関わる測位システムにおいて、準天
頂衛星が取得した地球環境の観測情報を測位装置が受信
するようにした。
【0013】第1の発明に関わる測位装置は、GPS衛
星から送信される位置測定用の送信信号と、GPS衛星
よりも高い仰角に位置する準天頂衛星から送信される位
置測定用の送信信号とに基づいて自己の位置を測定する
ようにした。すなわち、測位装置からの衛星仰角の広が
り幅を、準天頂衛星を用いることにより広くした。
【0014】第2の発明に関わる測位装置は、GPS衛
星から送信される位置測定用の送信信号と、GPS衛星
よりも高い仰角に位置する準天頂衛星から送信される位
置測定用の送信信号と、静止衛星からの送信される位置
測定用の送信信号とに基づいて測位装置の位置を測定す
るようにした。
【0015】第3の発明に関わる測位装置は、第1又は
2の発明に関わる測位装置において、測定して得る自己
の位置と実際の自己の位置とのずれを補正する補正信号
を補正信号送信装置から準天頂衛星を介して受信し、当
該受信した補正信号に基づいて自己の位置を補正するよ
うにした。
【0016】第4の発明に関わる測位装置は、第1乃至
3のいずれかの発明に関わる測位装置において、準天頂
衛星と送受信し得るようになされており、当該準天頂衛
星と送受し得る情報送受信装置に対して準天頂衛星を介
して所望の情報を送受信するようにした。
【0017】第5の発明に関わる測位装置は、第1乃至
4のいずれかの発明に関わる測位装置において、準天頂
衛星が取得した地球環境の観測情報を受信するようにし
た。
【0018】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、この発明
の実施形態1を示すGPS衛星に準天頂衛星を附加した
測位システムの構成図である。図1において、1は航空
機や車両等の移動体、2はGPS衛星、3は準天頂衛
星、4は統制局、5は監視局、6は衛星からの送信信
号、7は衛星回線、8は地上回線である。
【0019】また、図2は、この測位システムにおける
GPS衛星及び準天頂衛星の軌道の地表面軌跡の一例を
示す。図2において、11はGPS衛星の軌道の地表面
軌跡、12は準天頂衛星の軌道の地表面軌跡である。な
お、本実施の形態では、図2に示された軌道を描く準天
頂衛星を用いるだけでなく、図3から図5に示すような
軌道を描く準天頂衛星を用いるようにしても良い。ここ
で、準天頂衛星の軌道諸元は、図2においては、周期が
24時間、軌道傾斜角が60〜70°、離心率が0であ
り、また、図3においては、周期が24時間、軌道傾斜
角が60〜70°、離心率が約0.4であり、また、図4
においては、周期が12時間、軌道傾斜角が60〜70
°、離心率が0.7であり、また、図5においては、周期
が8時間、軌道傾斜角が60〜70°、離心率が約0.6
であるが、その他の衛星の軌道諸元として、運用に応じ
て、周期、軌道傾斜角、離心率、近地点引数、昇交点赤
経等を適当に調整すればよい。ここで、本実施の形態で
用いる準天頂衛星としては、仰角が70〜90°となる
ものを準天頂衛星として用いる。
【0020】また、図6は、GPS衛星に準天頂衛星を
附加した測位システムにおける測位装置の構成図であ
る。図6において、41は測距処理装置、42は測位計
算処理装置、43はGPS衛星からの送信信号、44は
準天頂衛星からの送信信号、45は測距信号、46は測
位結果である。
【0021】次にこの発明の実施形態1であるGPS衛
星に準天頂衛星を附加した衛星測位方法を説明する。地
球上の高緯度地域を移動する航空機や車両等の移動体、
すなわち当該移動体に搭載された測位装置は、GPS衛
星及び準天頂衛星からの送信信号を受信することによ
り、移動体の位置を決定することができる。
【0022】ここで送信信号を用いた移動体の位置を決
定には、上述のように受取った送信信号を全て利用する
場合と、上述のように受取った送信信号のうち、例え
ば、4つを選択して利用する場合とがある。そして、移
動体(測位装置)が送信信号を選択する場合、その選択
方法としては、例えば、受信した送信信号の送信元の位
置を検出し、当該検出した位置を結ぶ立体のうち、最も
体積が大きくなる立体を形成し得る送信信号を選択する
ような一般的な方法が考えられる。この方法の場合、か
かる体積を最も大きくするには、側位装置を基準にして
最も仰角の高い準天頂衛星からの送信信号を選択するこ
ととなり、それに伴って移動体の位置決定には順天頂衛
星からの送信信号が利用されることとなる。なお、送信
信号の選択方法としては、上述の選択方法だけでなく、
仰角が最も高い準天頂衛星からの送信信号を用いること
になる方法であれば如何なる方法でも良い。
【0023】また、測位において必要となる各衛星の軌
道は、地上の監視局によって決定される。また、各衛星
に対する指令は、地上の統制局から衛星回線を経由して
行われる。また、監視局と統制局との間のデータ伝送
は、地上回線を経由して行われる。ここで、準天頂衛星
からの送信信号は、移動体にとって高仰角からの信号で
あり、他の衛星からの信号の仰角と併せると仰角の広が
りの幅が、GPS衛星のみの場合に比較して広がる。
【0024】すなわち、一般的に、移動体の高度方向の
位置精度は、移動体から眺めた各衛星の仰角の広がりの
幅が広いほど向上する。図7は、移動体から、GPS衛
星、静止衛星、準天頂衛星を眺めた時の各衛星の仰角を
示す図である。図7において、31はGPS衛星及び静
止衛星を含んだ場合の仰角の幅、32はGPS衛星と静
止衛星に準天頂衛星を加えた場合の仰角の幅である。ま
た、図8は、移動体から眺めた各衛星の仰角の広がりの
幅と高度方向の位置誤差との関係を示す図である。図8
において、32は衛星仰角の広がりの幅で単位は度、3
3は高度誤差、34はGPS衛星と静止衛星の場合、3
5はGPS衛星と静止衛星と準天頂衛星の場合である。
従来技術である、汎地球測位システム(GPS)、ある
いはGPS衛星に静止衛星を附加した測位システムの場
合は、図7に示すように、この仰角の広がりの幅が狭
く、従って図8に示すように、移動体の高度方向の位置
誤差が大きくなる。
【0025】また、本実施の形態において、測位装置で
は、準天頂衛星からの送信信号を複数受信するようにな
されている。すなわち、準天頂衛星は、GPS衛星より
も高緯度に位置するようになされているものの、移動す
る軌道によっては当該GPS衛星よりも低緯度に位置す
る場合がある。このため、本実施の形態では、GPS衛
星よりも高緯度に位置する準天頂衛星が常に存在し得る
ように、複数の準天頂衛星を用いるようになされてい
る。すなわち、本発明では、測位装置の位置測定精度
が、GPS衛星よりも高緯度に位置する準天頂衛星が増
加するにつれて向上し得るものの、GPS衛星よりも高
緯度に位置する準天頂衛星が存在すれば良く、当該準天
頂衛星の数としては単数であっても複数であっても良
い。
【0026】以上のように、この発明のGPS衛星に準
天頂衛星を附加した測位システムにおいては、航空機や
車両等の移動体の高度方向の位置誤差は、準天頂衛星が
高仰角の衛星であるため、移動体から眺めた衛星仰角の
広がりの幅が広くなり、従って小さくすることができ
る。
【0027】実施の形態2.図9は、この発明の実施形
態2を示すGPS衛星及び静止衛星を利用した測位シス
テムに加えて準天頂衛星を附加した測位システムの構成
図である。図9において、9は静止衛星である。また、
図10は、GPS衛星及び静止衛星を利用した測位シス
テムに加えて準天頂衛星を附加した測位システムにおけ
る測位装置の構成図である。図10において、47は静
止衛星からの送信信号である。
【0028】次にこの発明の実施形態2であるGPS衛
星及び静止衛星に準天頂衛星を附加した衛星測位方法を
説明する。地球上の高緯度地域を移動する航空機や車両
等の移動体が、GPS衛星、静止衛星及び準天頂衛星か
らの送信信号を受信することにより、移動体の位置を決
定することができる。測位において必要となる各衛星の
軌道は、地上の監視局によって決定される。また、各衛
星に対する指令は、地上の統制局から衛星回線を経由し
て行われる。また、監視局と統制局との間のデータ伝送
は、地上回線を経由して行われる。ここで、準天頂衛星
からの送信信号は、移動体にとって高仰角からの信号で
あり、他の衛星からの信号の仰角と併せると仰角の広が
りの幅がGPS衛星及び静止衛星のみの場合と比較して
広がる。
【0029】以上のように、この発明のGPS衛星及び
静止衛星を利用した測位システムに加えて準天頂衛星を
附加した測位方法においては、航空機や車両等の移動体
の高度方向の位置誤差は、衛星仰角の広がりの幅が広く
なるため、小さくすることができる。
【0030】実施の形態3.図11は、この発明の実施
形態3を示す準天頂衛星を経由して補正情報を放送する
測位システムの構成図である。図11において、21は
補正情報である。また、図7は、準天頂衛星を経由して
補正情報を放送する測位システムにおける測位装置の構
成図である。図12において、51は準天頂衛星搭載の
情報中継装置、52は移動体搭載の情報入力装置、53
は補正情報である。
【0031】次にこの発明の実施形態3である準天頂衛
星を経由して補正情報を放送する方法を説明する。地球
上の高緯度地域を移動する航空機や車両等の移動体の測
位精度を向上させるために、地上の監視局で収集した情
報に基づいて、各衛星の位置や電離層遅延量等の補正情
報を統制局において求める。この補正情報は、統制局か
ら、衛星回線を用いて、準天頂衛星を経由して移動体へ
放送される。ここで、地球上の高緯度地域に対して、準
天頂衛星を経由して放送を行う場合、大気中の伝播距離
が短くなる。
【0032】以上のように、この発明の準天頂衛星を経
由した補正情報の放送は、静止衛星を経由する場合と比
較して、大気中の伝播距離が短くなるので、高品質の放
送が可能となる。
【0033】実施の形態4.図8は、この発明の実施形
態4を示す準天頂衛星を経由して移動体の航法管制情報
やインターネット等の情報を通信する測位システムの構
成図である。図13において、22は航法管制情報、2
3は地上施設である。また、図14は、準天頂衛星を経
由して移動体の航法管制情報やインターネット等の情報
を通信する測位システムにおける測位装置の構成図であ
る。図14において、54は移動体搭載の情報入出力装
置、55は航法管制情報である。
【0034】次にこの発明の実施形態4である準天頂衛
星を経由して通信する方法を説明する。地上の施設と、
地球上の高緯度地域を移動する航空機や車両等の移動体
とが、衛星回線を用いて通信する。ここで、準天頂衛星
を経由して通信を行えば、大気中の伝播距離が短くな
る。
【0035】以上のように、この発明の準天頂衛星を経
由した通信は、静止衛星を経由する場合と比較して、大
気中の伝播距離が短くなるので、高品質の通信が可能と
なる。
【0036】実施の形態5.図15は、この発明の実施
形態5を示す準天頂衛星から気象等の地球環境を観測す
る測位システムの構成図である。図15において、3は
観測センサを搭載した準天頂衛星、24は観測情報であ
る。また、図16は、準天頂衛星から気象等の地球環境
を観測する測位システムにおける測位装置の構成図であ
る。図16において、56は準天頂衛星搭載の観測及び
送信装置、57は移動体搭載の観測情報入力装置、58
は観測情報である。
【0037】次にこの発明の実施形態5である準天頂衛
星から観測する方法を説明する。準天頂衛星は、地球上
の高緯度地域における気象等の地球環境を観測する。観
測情報は、準天頂衛星を経由する衛星回線によって、航
空機や車両等の移動体へ伝送される。地球上の高緯度地
域は、赤道上空の静止衛星では、観測角度の影響により
良好な観測はできないが、準天頂衛星では直上からの観
測ができる。
【0038】以上のように、この発明の準天頂衛星から
の観測は、直上からの観測ができるので、静止衛星から
の観測の場合と比較して良好な観測が可能となる。
【0039】なお、上述の実施の形態では、移動体とし
て航空機や車両を用いる場合について述べたが、本発明
においては、船や、携帯電話機等の携帯端末など、自己
の位置把握を所望するものであればどのようなものに用
いても良い。
【0040】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、測位
システム及び測位装置は、GPS衛星から送信される位
置測定用の送信信号と、GPS衛星よりも高い仰角に位
置する準天頂衛星から送信される位置測定用の送信信号
とに基づいて測位装置の位置を測定するようにしたこと
により、移動体の高度方向の位置を、安定的に精度良く
決定することが可能となり、例えば、移動体同士の衝突
の危険性を低下させることができる。
【0041】また、GPS衛星から送信される位置測定
用の送信信号と、GPS衛星よりも高い仰角に位置する
準天頂衛星から送信される位置測定用の送信信号と、静
止衛星からの送信される位置測定用の送信信号とに基づ
いて測位装置の位置を測定するようにしたことにより、
移動体の高度方向の位置を、さらに安定的に精度良く決
定することが可能となり、例えば、移動体同士の衝突の
危険性を低下させることができる。
【0042】さらに、測定して得る測位装置の位置と実
際の測位装置の位置とのずれを補正する補正信号を補正
信号送信装置から準天頂衛星を介して受信し、当該受信
した補正信号に基づいて測位装置の位置を補正するよう
にしたことにより、移動体の高度方向の位置を、さらに
安定的に精度良く決定することができる。
【0043】さらに、測位装置と準天頂衛星とが送受信
し得るようになされており、当該準天頂衛星と情報送受
信装置とが送受信し得るようになされており、測位装置
と情報送受信装置とが準天頂衛星を介して所望の情報を
送受信するようにしたことにより、地球上の高緯度地域
に対して、準天頂衛星を用いて放送や通信を行う場合、
大気中の伝播距離が短くなるので、高品質の通信が可能
となり、例えば、インターネット等の中継基地として活
用できる効果もある。
【0044】さらに、準天頂衛星が取得した地球環境の
観測情報を測位装置が受信するようにしたことにより、
地球上の高緯度地域に対して、赤道上空の静止衛星で
は、観測角度の影響で充分な観測は不可能であるが、準
天頂衛星を用いれば、直上からの良好な観測をすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態1を示すGPS衛星に準
天頂衛星を附加した測位システムの構成図である。
【図2】 この発明の実施形態1を示すGPS衛星及び
準天頂衛星の軌道の地表面軌跡を示す図である。
【図3】 他のGPS衛星及び準天頂衛星の軌道の地表
面軌跡を示す図である。
【図4】 他のGPS衛星及び準天頂衛星の軌道の地表
面軌跡を示す図である。
【図5】 他のGPS衛星及び準天頂衛星の軌道の地表
面軌跡を示す図である。
【図6】 この発明の実施形態1を示すGPS衛星に準
天頂衛星を附加した測位システムにおける測位装置の構
成図である。
【図7】 移動体から眺めた各衛星の仰角を示す図であ
る。
【図8】 衛星仰角の広がりの幅に対する高度誤差を示
す図である。
【図9】 この発明の実施形態2を示すGPS衛星及び
静止衛星に準天頂衛星を附加した測位システムの構成図
である。
【図10】 この発明の実施形態2を示すGPS衛星及
び静止衛星に準天頂衛星を附加した測位システムにおけ
る測位装置の構成図である。
【図11】 この発明の実施形態3を示す準天頂衛星を
経由して補正情報を放送する測位システムを示す図であ
る。
【図12】 この発明の実施形態3を示す準天頂衛星を
経由して補正情報を放送する測位システムにおける測位
装置の構成図である。
【図13】 この発明の実施形態4を示す準天頂衛星を
経由して航法管制情報等を通信する測位システムを示す
図である。
【図14】 この発明の実施形態4を示す準天頂衛星を
経由して航法管制情報等を通信する測位システムにおけ
る測位装置の構成図である。
【図15】 この発明の実施形態5を示す準天頂衛星か
ら気象等の地球環境を観測する測位システムを示す図で
ある。
【図16】 この発明の実施形態5を示す準天頂衛星か
ら気象等の地球環境を観測する測位システムにおける測
位装置の構成図である。
【図17】 従来のGPS衛星を用いた測位システムの
構成図である。
【図18】 従来のGPS衛星を用いた測位システムに
おける測位装置の構成図である。
【図19】 従来のGPS衛星及び静止衛星を用いた測
位システムの構成図である。
【図20】 従来のGPS衛星及び静止衛星を用いた測
位システムにおける測位装置の構成図である。
【符号の説明】
1 移動体、2 GPS衛星、3 準天頂衛星、4 統制
局、5 監視局、6 衛星からの送信信号、7 衛星回
線、8 地上回線、9 静止衛星、11 GPS衛星の軌
道の地表面軌跡、12 準天頂衛星の軌道の地表面軌
跡、13 静止衛星の軌道の地表面軌跡、21 補正情
報、22 航法管制情報、23 地上施設、24 観測情
報、31 GPS衛星と静止衛星を含んだ場合の仰角の
幅、32 GPS衛星と静止衛星の準天頂衛星を加えた
場合の仰角の幅、41 測距処理装置、42 測位計算処
理装置、43 GPS衛星からの送信信号、44 準天頂
衛星からの送信信号、45 測距信号、46 測位結果、
47 静止衛星からの送信信号、51 準天頂衛星搭載の
情報中継装置、52 移動体搭載の情報入力装置、53
補正情報、54 移動体搭載の情報入出力装置、55 航
法管制情報、56 準天頂衛星搭載の観測及び送信装
置、57 移動体搭載の観測情報入力装置、58 観測情
報。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位置測定用の送信信号を送信するGPS
    衛星と、 上記GPS衛星よりも高い仰角に位置し、位置測定用の
    送信信号を送信する準天頂衛星と、 上記GPS衛星と上記準天頂衛星とからの送信信号に基
    づいて自己の位置を測定する測位装置とを備えることを
    特徴とする測位システム。
  2. 【請求項2】 上記位置測定用の送信信号を送信する静
    止衛星を備え、 上記測位装置は、上記静止衛星からの送信信号も併せて
    自己の位置を測定することを特徴とする請求項1に記載
    の測位システム。
  3. 【請求項3】 上記測位装置が測定する自己の位置と実
    際の自己の位置とのずれを補正する補正信号を生成し、
    当該生成した補正信号を送信する補正信号送信装置を備
    え、 上記準天頂衛星は、上記補正信号送信装置からの補正信
    号を受信して上記測位装置に送信し、 上記測位装置は、上記準天頂衛星を介して与えられる上
    記補正信号に基づいて自己の位置を補正することを特徴
    とする請求項1又は2に記載の測位システム。
  4. 【請求項4】 上記準天頂衛星と送受信し得る情報送受
    信装置を備え、 上記測位装置は、上記準天頂衛星と送受信することによ
    り、当該準天頂衛星を介して上記情報送受信装置と所望
    の情報を送受信し得るようになされていることを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれかに記載の測位システム。
  5. 【請求項5】 上記準天頂衛星は、地球環境の観測情報
    を取得し、当該取得した観測情報を上記測位装置に送信
    することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載
    の測位システム。
  6. 【請求項6】 GPS衛星から送信される位置測定用の
    送信信号と、上記GPS衛星よりも高い仰角に位置する
    準天頂衛星から送信される位置測定用の送信信号とに基
    づいて自己の位置を測定することを特徴とする測位装
    置。
  7. 【請求項7】 GPS衛星から送信される位置測定用の
    送信信号と、上記GPS衛星よりも高い仰角に位置する
    準天頂衛星から送信される位置測定用の送信信号と、静
    止衛星からの送信される位置測定用の送信信号とに基づ
    いて自己の位置を測定することを特徴とする測位装置。
  8. 【請求項8】 測定して得る自己の位置と実際の自己の
    位置とのずれを補正する補正信号を補正信号送信装置か
    ら上記準天頂衛星を介して受信し、当該受信した上記補
    正信号に基づいて自己の位置を補正することを特徴とす
    る請求項6又は7に記載の測位装置。
  9. 【請求項9】 上記準天頂衛星と送受信し得るようにな
    されており、当該準天頂衛星と送受し得る情報送受信装
    置に対して上記準天頂衛星を介して所望の情報を送受信
    することを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載
    の測位装置。
  10. 【請求項10】 上記準天頂衛星が取得した地球環境の
    観測情報を受信することを特徴とする請求項6乃至9の
    いずれかに記載の測位装置。
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