JP7308784B2 - 測位衛星システム、地上設備および周回衛星 - Google Patents

測位衛星システム、地上設備および周回衛星 Download PDF

Info

Publication number
JP7308784B2
JP7308784B2 JP2020070097A JP2020070097A JP7308784B2 JP 7308784 B2 JP7308784 B2 JP 7308784B2 JP 2020070097 A JP2020070097 A JP 2020070097A JP 2020070097 A JP2020070097 A JP 2020070097A JP 7308784 B2 JP7308784 B2 JP 7308784B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
orbiting
satellite
orbital plane
orbital
satellites
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020070097A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021167729A (ja
Inventor
久幸 迎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2020070097A priority Critical patent/JP7308784B2/ja
Publication of JP2021167729A publication Critical patent/JP2021167729A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7308784B2 publication Critical patent/JP7308784B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)

Description

本開示は、測位衛星システムに関するものである。
日本において準天頂測位衛星システムの整備が進んでおり、現状は3機の準天頂軌道衛星と1機の静止軌道衛星との合計4機のシステム構成による測位サービスの運用が始まっている。将来は4機の準天頂軌道衛星と3機の静止軌道衛星との合計7機のシステム構成による測位サービスの運用が計画されている。
一方、軌道上の物体数の増加に伴う衝突リスクまたは軌道上の不審衛星の登場などに対して抗堪性向上の必要性が高まっている。
測位衛星システムを利用して地上の端末が測位を行う場合、4機以上の測位衛星が可視状態になれば原理的に測位が可能である。5機以上の測位衛星が視野範囲内にある場合には、誤差量が少ない良質な測位信号を発信する測位衛星を選択して利用することにより、測位精度が向上する。誤差量の要因には、電離層遅延誤差、および、マルチパスと呼ばれる地物の反射の影響などがある。
4機の準天頂軌道衛星と3機の静止軌道衛星との合計7機のシステム構成によれば、以下のように、諸外国の測位衛星に依存することなく衛星測位が可能となる。
地上の端末は、3機の静止軌道衛星と1機の準天頂衛星が同時に視野範囲にあれば、それらの測位衛星だけを使って衛星測位を行うことが可能である。
地上の端末は、2機の静止軌道衛星と2機の準天頂衛星が同時に視野範囲にあれば、それらの測位衛星だけを使って衛星測位を行うことが可能である。
また、4機より多い測位衛星が視野範囲にある場合、測位精度が向上する。
しかしながら、いくつかの測位衛星が故障した場合またはシステムに対する妨害行為が発生した場合には、視野範囲にある健全な測位衛星の数が不足して衛星測位が行えなくなる可能性がある。
特許文献1は、地球上の移動体に測位及び移動体通信サービスを提供可能にする衛星コンステレーションを開示している。この衛星コンステレーションでは、軌道高度が異なる2種の衛星群が併用される。
特開平11-44749号公報
本開示は、視野範囲にある測位衛星の数が不足して衛星測位が行えないという状況を減らすことを目的とする。
本開示の測位衛星システムは、
測位信号を発信する1機以上の静止衛星である静止衛星群と、
測位信号を発信する1機以上の準天頂衛星である準天頂衛星群と、
測位信号を発信する複数の周回衛星である周回衛星群と、
を備える。
前記複数の周回衛星は、12以上の6の倍数の機数の周回衛星であり、
各周回衛星は、傾斜円軌道を1日に複数周回する人工衛星であり、
前記複数の周回衛星に対応する複数の軌道面は、互いの法線がアジマス方向において均等な角度ずつずらされ、
前記複数の軌道面は、それぞれが6つの軌道面から成る2つ以上の軌道面組を構成し、
各軌道面組の6つの軌道面で6機の周回衛星が周回するタイミングが同期される。
本開示によれば、視野範囲にある測位衛星の数が不足して衛星測位が行えないという状況を減らすことができる。
実施の形態1における測位衛星システム100の構成図。 実施の形態1における周回衛星131の構成図。 実施の形態1における周回衛星群130Aの配置図。 実施の形態1における周回衛星群130Bの配置図。 実施の形態2における周回衛星群130Cの配置図。 実施の形態2における周回衛星群130Dの配置図。 実施の形態3における周回衛星131の構成図。 実施の形態3における周回衛星131の空間三角測量の説明図。
実施の形態および図面において、同じ要素または対応する要素には同じ符号を付している。説明した要素と同じ符号が付された要素の説明は適宜に省略または簡略化する。
実施の形態1.
測位衛星システム100について、図1から図4に基づいて説明する。
***構成の説明***
図1に基づいて、測位衛星システム100の構成を説明する。
測位衛星システム100は、測位端末101によって利用されるシステムである。
測位端末101は、測位衛星システム100を利用して衛星測位を行う端末である。
衛星測位は、測位衛星を利用する測位である。
測位衛星は、衛星測位用の人工衛星である。具体的には、測位衛星は、衛星測位用の信号(測位信号)を発信する人工衛星である。
測位衛星システム100は、静止衛星群110と準天頂衛星群120と周回衛星群130と地上設備140とを備える。
静止衛星群110は、1機以上の静止衛星111である。図1において、静止衛星群110は3機の静止衛星111で構成されている。
静止衛星111は、静止軌道を周回する測位衛星である。
準天頂衛星群120は、1機以上の準天頂衛星121である。図1において、準天頂衛星群120は4機の準天頂衛星121で構成されている。
準天頂衛星121は、準天頂軌道を周回する測位衛星である。
周回衛星群130は、複数の周回衛星131である。具体的には、周回衛星群130は、12以上の6の倍数の機数の周回衛星131である。例えば、周回衛星群130は、12機または18機の周回衛星131である。図1において、周回衛星群130は12機の周回衛星131で構成されている。
周回衛星131は、特定の軌道を周回する測位衛星である。各周回衛星131は、他の周回衛星131と同期して軌道を周回する。各周回衛星131が周回する軌道について後述する。
地上設備140は、通信装置141および衛星管制装置142を備える。地上設備140は、周回衛星群130と通信することによって、各周回衛星131が他の周回衛星131と同期して軌道を周回するように周回衛星群130を制御する。
衛星管制装置142は、周回衛星群130を制御するための各種コマンドを生成するコンピュータであり、処理回路および入出力インタフェースなどのハードウェアを備える。処理回路は各種コマンドを生成する。入出力インタフェースには入力装置および出力装置が接続される。衛星管制装置142には、入出力インタフェースを介して通信装置141が接続される。
通信装置141は、各周回衛星131と通信を行う。具体的には、通信装置141は、周回衛星群130を制御するための各種コマンドを各周回衛星131へ送信する。
図2に基づいて、周回衛星131の構成を説明する。
周回衛星131は、測位衛星装置132と推進装置133と衛星制御装置134と通信装置135と電源装置136とを備える。
測位衛星装置132は、測位信号を発信する装置である。
推進装置133は、周回衛星131に推進力を与える装置であり、周回衛星131の速度を変化させる。具体的には、推進装置133は電気推進機である。例えば、推進装置133は、イオンエンジンまたはホールスラスタである。
衛星制御装置134は、周回衛星131に搭載される各機器を制御する装置であり、処理回路を備える。具体的には、衛星制御装置134は、地上設備140からの各種コマンドにしたがって推進装置133を制御する。
通信装置135は、地上設備140と通信する装置である。具体的には、通信装置135は、地上設備140から送信される各種コマンドを受信する。
電源装置136は、太陽電池、バッテリおよび電力制御装置などを備え、周回衛星131に搭載される各機器に電力を供給する。
衛星管制装置142と衛星制御装置134とのそれぞれに備わる処理回路について説明する。
処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよい。
処理回路において、一部の機能が専用のハードウェアで実現されて、残りの機能がソフトウェアまたはファームウェアで実現されてもよい。つまり、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせで実現することができる。
専用のハードウェアは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGAまたはこれらの組み合わせである。
ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。
FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。
***動作の説明***
図1に基づいて、測位衛星システム100の各要素の動作について説明する。
各静止衛星111は、静止軌道を周回しながら測位信号を発信する。
各準天頂衛星121は、準天頂軌道を周回しながら測位信号を発信する。
各周回衛星131は、地上設備140からの制御コマンドにしたがって推進装置133を制御することによって他の周回衛星131と同期して特定の軌道を周回しながら測位信号を発信する。
測位端末101は、4機以上の測位衛星(静止衛星111、準天頂衛星121または周回衛星131)のそれぞれから測位信号を受信して衛星測位を行う。
地上設備140は、各周回衛星131に制御コマンドを送信することによって、各周回衛星131に他の周回衛星131と同期して特定の軌道を周回させる。
地上設備140は、各周回衛星131の軌道傾斜角および軌道高度を適切に設定して各周回衛星131に制御コマンドを送信する。
各周回衛星131の軌道傾斜角および軌道高度は以下のように調整される。
周回衛星131は、制御コマンドにしたがって飛翔速度を増速させる。すると、周回衛星131の軌道高度が上昇する。その結果、周回衛星131の対地速度が減速する。
周回衛星131は、制御コマンドにしたがって飛翔速度を減速させる。すると、周回衛星131の軌道高度が下降する。その結果、周回衛星131の対地速度が増速する。
周回衛星131が赤道上空を横切る地点(分点)において推進装置133が軌道面と直交する方向へ推力を発生させれば、効果的に軌道傾斜角を微調整することができる。
以下に、各周回衛星131の軌道(特定の軌道)について説明する。
周回衛星群130は、機数が12以上の6の倍数である複数の周回衛星131で構成される。
各周回衛星131は、傾斜円軌道を1日に複数周回する。傾斜円軌道は、傾斜軌道であり且つ円軌道である。
複数の周回衛星131は複数の軌道面を形成する。
複数の軌道面は、互いの法線がアジマス方向において均等な角度ずつずらされる。アジマス方向は、周回衛星131の進行方向に相当する方向である。
周回衛星群130が12機の周回衛星131である場合、12機の周回衛星131が12個の軌道面を形成する。12個の軌道面は、互いの法線がアジマス方向において30度ずつずらされる。
周回衛星群130が18機の周回衛星131である場合、18機の周回衛星131が18個の軌道面を形成する。18個の軌道面は、互いの法線がアジマス方向において20度ずつずらされる。
複数の周回衛星131は、それぞれが6機の周回衛星131から成る2つ以上の周回衛星組を構成する。12機の周回衛星131は2つの周回衛星組を構成し、18機の周回衛星131は3つの周回衛星組を構成する。
複数の軌道面は、それぞれが6つの軌道面から成る2つ以上の軌道面組を構成する。12個の軌道面は2つの軌道面組を構成し、18個の軌道面は3つの軌道面組を構成する。
軌道面組毎に、6つの軌道面において6機の周回衛星131が周回するタイミングが同期される。
図3に基づいて、周回衛星群130Aの配置について説明する。
周回衛星群130Aは、周回衛星群130の一例であり、12機の周回衛星131で構成される。
m番が記された丸は、m番の周回衛星131を表している。「m」は1以上12以下の整数である。m番の周回衛星131を周回衛星(m)と称する。周回衛星(m)の軌道面を軌道面(m)と称する。
実線の波形は、奇数番の周回衛星131の軌道を表している。破線の波形は、偶数番の周回衛星131の軌道を表している。
縦方向は、緯度を表している。横方向は、経度を表している。
各軌道の上端は軌道の最北端に相当し、各軌道の下端は軌道の最南端に相当する。
各軌道の上端には、各軌道の番号が付されている。
以下の説明において、「n」は0および1である。
周回衛星(6n+1)が軌道面(6n+1)の最北端を通過するタイミングをタイミング(1)と称する。
タイミング(1)は、以下のタイミング(3)(5)と同期される。
タイミング(3)は、周回衛星(6n+3)が軌道面(6n+3)の最北端から面内位相がプラス120度ずれた地点を通過するタイミングである。
タイミング(5)は、周回衛星(6n+5)が軌道面(6n+5)の最北端から面内位相がプラス240度ずれた地点を通過するタイミングである。
周回衛星(6n+4)が軌道面(6n+4)において各面内位相の地点を通過するタイミングをタイミング(4)と称する。
タイミング(4)は、以下のタイミング(6)(2)と同期される。
タイミング(6)は、周回衛星(6n+6)が、軌道面(6n+6)において周回衛星(6n+4)の面内位相に対応する地点から面内位相がプラス120度ずれた地点を通過するタイミングである。
タイミング(2)は、周回衛星(6n+2)が、軌道面(6n+2)において周回衛星(6n+4)の面内位相に対応する地点から面内位相がプラス240度ずれた地点を通過するタイミングである。
周回衛星(6n+4)は、周回衛星(6n+1)が軌道面(6n+1)の最北端を通過してからT/2が経過するタイミングで、軌道面(6n+4)の最北端を通過する。
「T」は各周回衛星131の周回周期を意味する。周回周期は、各周回衛星131が傾斜円軌道を1周するために要する時間である。
「T/2」は各周回衛星131の周回周期の半分の時間を意味する。
図4に基づいて、周回衛星群130Bの配置について説明する。
周回衛星群130Bは、周回衛星群130の一例であり、12機の周回衛星131で構成される。
周回衛星(6n+1)が軌道面(6n+1)の最北端を通過するタイミングをタイミング(1)と称する。
タイミング(1)は、以下のタイミング(3)(5)と同期される。
タイミング(3)は、周回衛星(6n+3)が軌道面(6n+3)の最北端から面内位相がマイナス120度ずれた地点を通過するタイミングである。
タイミング(5)は、周回衛星(6n+5)が軌道面(6n+5)の最北端から面内位相がマイナス240度ずれた地点を通過するタイミングである。
周回衛星(6n+4)が軌道面(6n+4)において各面内位相の地点を通過するタイミングをタイミング(4)と称する。
タイミング(4)は、以下のタイミング(6)(2)と同期される。
タイミング(6)は、周回衛星(6n+6)が、軌道面(6n+6)において周回衛星(6n+4)の面内位相に対応する地点から面内位相がマイナス120度ずれた地点を通過するタイミングである。
タイミング(2)は、周回衛星(6n+2)が、軌道面(6n+2)において周回衛星(6n+4)の面内位相に対応する地点から面内位相がマイナス240度ずれた地点を通過するタイミングである。
周回衛星(6n+4)は、周回衛星(6n+1)が軌道面(6n+1)の最北端を通過してからT/2が経過するタイミングで、軌道面(6n+4)の最北端を通過する。
***実施の形態1の効果***
地上設備140は、各周回衛星131の軌道傾斜角および軌道高度を設定し、周回衛星群130を制御する。これにより、対象地域(例えば日本)が位置する緯度帯において複数の周回衛星131が交代しながら測位信号を常時照射することができる。そのため、対象地域において視野範囲に入る測位衛星を1機増やすことができる。
地上設備140は、各周回衛星131の軌道高度を上昇させることができる。各周回衛星131の軌道高度が上昇すれば、複数の周回衛星131が地上の同一地点に対して測位信号を照射することができる。これにより、測位精度を向上させることができる。
静止衛星群110は赤道上空を飛翔するため、地上の測位端末101に対する各静止衛星111の仰角が制限される。しかし、各周回衛星131は対象地域の上空を高仰角で通過することが可能である。そのため、各周回衛星131から地上の測位端末101への測位信号がマルチパスの悪影響を受け難くなる。その結果、測位精度を向上させることができる。
実施の形態2.
測位衛星システム100について、主に実施の形態1と異なる点を図5および図6に基づいて説明する。
***構成の説明***
測位衛星システム100の構成は、実施の形態1における構成と同様である。
但し、周回衛星群130は、18以上の6の倍数の周回衛星131である。例えば、周回衛星群130は18機または24機の周回衛星131である。
***動作の説明***
測位衛星システム100の各要素の動作は、実施の形態1における動作と同様である。
但し、周回衛星群130の配置が実施の形態1における配置と異なる。
図5に基づいて、周回衛星群130Cの配置について説明する。
周回衛星群130Cは、周回衛星群130の一例であり、18機の周回衛星131で構成される。
以下の説明において、「n」は0以上2以下の整数である。
周回衛星(6n+1)が軌道面(6n+1)を通過するタイミングをタイミング(1)と称する。
タイミング(1)は、以下のタイミング(3)(5)と同期される。
タイミング(3)は、周回衛星(6n+3)が軌道面(6n+3)の最北端から面内位相がプラス120度ずれた地点を通過するタイミングである。
タイミング(5)は、周回衛星(6n+5)が軌道面(6n+5)の最北端から面内位相がプラス240度ずれた地点を通過するタイミングである。
タイミング(1)は、以下のタイミング(4)(6)(2)とも同期される。
タイミング(4)は、周回衛星(6n+4)が軌道面(6n+4)の最南端を通過するタイミングである。
タイミング(6)は、周回衛星(6n+6)が軌道面(6n+6)の最南端から面内位相がプラス120度ずれた地点を通過するタイミングである。
タイミング(2)は、周回衛星(6n+2)が軌道面(6n+2)の最南端から面内位相がプラス240度ずれた地点を通過するタイミングである。
図6に基づいて、周回衛星群130Dの配置について説明する。
周回衛星群130Dは、周回衛星群130の一例であり、18機の周回衛星131で構成される。
周回衛星(6n+1)が軌道面(6n+1)を通過するタイミングをタイミング(1)と称する。
タイミング(1)は、以下のタイミング(3)(5)と同期される。
タイミング(3)は、周回衛星(6n+3)が軌道面(6n+3)の最北端から面内位相がマイナス120度ずれた地点を通過するタイミングである。
タイミング(5)は、周回衛星(6n+5)が軌道面(6n+5)の最北端から面内位相がマイナス240度ずれた地点を通過するタイミングである。
タイミング(1)は、以下のタイミング(4)(6)(2)とも同期される。
タイミング(4)は、周回衛星(6n+4)が軌道面(6n+4)の最南端を通過するタイミングである。
タイミング(6)は、周回衛星(6n+6)が軌道面(6n+6)の最南端から面内位相がマイナス120度ずれた地点を通過するタイミングである。
タイミング(2)は、周回衛星(6n+2)が軌道面(6n+2)の最南端から面内位相がマイナス240度ずれた地点を通過するタイミングである。
***実施の形態2の効果***
地上設備140は、各周回衛星131の軌道傾斜角および軌道高度を設定し、周回衛星群130を制御する。これにより、対象地域(例えば日本)が位置する緯度帯において複数の周回衛星131が交代しながら測位信号を常時照射することができる。そのため、対象地域において視野範囲に入る測位衛星を1機増やすことができる。
地上設備140は、各周回衛星131の軌道高度を上昇させることができる。各周回衛星131の軌道高度が上昇すれば、複数の周回衛星131が地上の同一地点に対して測位信号を照射することができる。これにより、測位精度を向上させることができる。
静止衛星群110は赤道上空を飛翔するため、地上の測位端末101に対する各静止衛星111の仰角が制限される。しかし、各周回衛星131は対象地域の上空を高仰角で通過することが可能である。そのため、各周回衛星131から地上の測位端末101への測位信号がマルチパスの悪影響を受け難くなる。その結果、測位精度を向上させることができる。
実施の形態3.
測位衛星システム100について、主に実施の形態1および実施の形態2と異なる点を図7に基づいて説明する。
***構成の説明***
測位衛星システム100の構成は、実施の形態1または実施の形態2における構成と同様である。
但し、各静止衛星111および各準天頂衛星121には、原子時計が搭載される。原子時計は高精度な時計装置である。そのため、原子時計が搭載されることにより、時刻が高精度に管理される。
一方、各周回衛星131には、原子時計ではなく標準的な時計が搭載される。
図7に基づいて、周回衛星131の構成を説明する。
周回衛星131は、さらに、時刻管理装置137を備える。
時刻管理装置137は、標準的な時計と処理回路と入出力インタフェースといったハードウェアを備える。
***動作の説明***
各静止衛星111または各準天頂衛星121は、基準クロック信号を発信する。
基準クロック信号は、基準時刻を示す信号である。
基準時刻は、時刻同期において基準となる時刻である。原子時計から得られる時刻が基準時刻として使用される。
各周回衛星131は、以下のように動作する。
通信装置135は、基準クロック信号を受信する。
時刻管理装置137は、基準クロック信号を利用して時刻同期を実施する。
時刻同期は、周回衛星131の時計の時刻を原子時計の時刻に合わせるための処理である。
測位衛星装置132は、同期後の時計の時刻を利用して測位信号の発信を行う。
図8に基づいて、時刻同期制御について補足する。
各測位衛星102は、静止衛星111または準天頂衛星121であり、高精度な時計を保有して自己位置を高精度に把握している。各測位衛星102は、基準クロック信号と共に測位信号を発信する。各周回衛星131において、通信装置135は、4機以上の測位衛星102のそれぞれから基準クロック信号および測位信号を受信する。そして、時刻管理装置137は、空間三角測量の原理により、位置と時刻を高精度に計測する。
地上における測位では、測位信号は、測位端末101に到達するまでに電離層および大気を通過する。そのため、電離層遅延および大気遅延が計測誤差の要因となる。
一方、宇宙空間における測位では、測位信号は、周回衛星131に到達するまでに電離層および大気を通過しない。そのため、誤差要因がなく、極めて高い精度で位置と時刻を計測することが可能である。これにより、周回衛星131が高精度な時計を搭載しなくても、周回衛星131の時刻同期制御が可能となる。
***効果の説明***
日本の測位衛星システムでは、全ての準天頂衛星と全ての静止衛星に原子時計が搭載され、高精度な時刻管理が実施されている。
原子時計は高価である。また、原子時計の調達が輸入に依存する場合、原子時計の調達に支障が生じる。
そのため、全ての周回衛星131に原子時計を搭載することは困難である。
測位衛星システム100では、各周回衛星131には標準的な時計が搭載される。そして、各周回衛星131は、各静止衛星111の原子時計または各準天頂衛星121の原子時計をマスタークロックにして時刻同期制御を行う。これにより、各周回衛星131において、測位衛星に必要な時刻管理精度が維持される。
この結果として、低コストで且つ高精度に測位信号の配信を行うことが可能となる。
各周回衛星131は赤道上空を1日に複数周回(例えば10周回以上)するので、マスタークロック衛星(静止衛星111または準天頂衛星121)と通信して時刻同期を実施する機会が毎日確保される。
宇宙空間における通信では大気および電離層による遅延などの誤差要因が無視できるので、4機の測位衛星(静止衛星111ないし準天頂衛星121)が基準クロック信号および測位信号を配信すれば、周回衛星131において測位信号が到達するまでの遅延時間に基づいて位置と時刻を高精度に計測することができる。したがって、同期制御が可能である。
***実施の形態の補足***
各実施の形態は、好ましい形態の例示であり、本開示の技術的範囲を制限することを意図するものではない。各実施の形態は、部分的に実施してもよいし、他の形態と組み合わせて実施してもよい。
100 測位衛星システム、101 測位端末、102 測位衛星、110 静止衛星群、111 静止衛星、120 準天頂衛星群、121 準天頂衛星、130 周回衛星群、131 周回衛星、132 測位衛星装置、133 推進装置、134 衛星制御装置、135 通信装置、136 電源装置、137 時刻管理装置、140 地上設備、141 通信装置、142 衛星管制装置。

Claims (10)

  1. 測位信号を発信する1機以上の静止衛星である静止衛星群と、
    測位信号を発信する1機以上の準天頂衛星である準天頂衛星群と、
    測位信号を発信する複数の周回衛星である周回衛星群と、
    を備え、
    前記複数の周回衛星は、12以上の6の倍数の機数の周回衛星であり、
    各周回衛星は、傾斜円軌道を1日に複数周回する人工衛星であり、
    前記複数の周回衛星に対応する複数の軌道面は、互いの法線がアジマス方向において均等な角度ずつずらされ、
    前記複数の軌道面は、それぞれが6つの軌道面から成る2つ以上の軌道面組を構成し、
    各軌道面組の6つの軌道面で6機の周回衛星が周回するタイミングが同期される
    測位衛星システムであり、
    各軌道面組の1番目の軌道面で周回する周回衛星である1番目の周回衛星が前記1番目の軌道面の最北端を通過するタイミングが、
    各軌道面組の3番目の軌道面で周回する周回衛星が前記3番目の軌道面の最北端から面内位相が120度ずれた地点を通過するタイミングと、
    各軌道面組の5番目の軌道面で周回する周回衛星が前記5番目の軌道面の最北端から面内位相が240度ずれた地点を通過するタイミングと、同期され、
    各軌道面組の4番目の軌道面で周回する周回衛星である4番目の周回衛星が前記4番目の軌道面において各面内位相の地点を通過するタイミングが、
    各軌道面組の6番目の軌道面で周回する周回衛星が前記6番目の軌道面において前記4番目の周回衛星の面内位相に対応する地点から面内位相が120度ずれた地点を通過するタイミングと、
    各軌道面組の2番目の軌道面で周回する周回衛星が前記2番目の軌道面において前記4番目の周回衛星の面内位相に対応する地点から面内位相が240度ずれた地点を通過するタイミングと、同期され、
    各軌道面組において、前記4番目の周回衛星が、前記1番目の周回衛星が前記1番目の軌道面の最北端を通過してから周回周期の半分の時間が経過するタイミングで、前記4番目の軌道面の最北端を通過する
    測位衛星システム。
  2. 前記周回衛星群を制御するための地上設備を備える
    請求項1に記載の測位衛星システム。
  3. 各静止衛星または各準天頂衛星が基準クロック信号を発信し、
    各周回衛星が前記基準クロック信号を受信して時刻同期を実施する
    請求項1または請求項2に記載の測位衛星システム。
  4. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の測位衛星システムの周回衛星群を制御するための地上設備。
  5. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の測位衛星システムで使用される周回衛星。
  6. 測位信号を発信する1機以上の静止衛星である静止衛星群と、
    測位信号を発信する1機以上の準天頂衛星である準天頂衛星群と、
    測位信号を発信する複数の周回衛星である周回衛星群と、
    を備え、
    前記複数の周回衛星は、18以上の6の倍数の機数の周回衛星であり、
    各周回衛星は、傾斜円軌道を1日に複数周回する人工衛星であり、
    前記複数の周回衛星に対応する複数の軌道面は、互いの法線がアジマス方向において均等な角度ずつずらされ、
    前記複数の軌道面は、それぞれが6つの軌道面から成る3つ以上の軌道面組を構成し、
    各軌道面組の6つの軌道面で6機の周回衛星が周回するタイミングが同期される
    測位衛星システムであり、
    各軌道面組の1番目の軌道面で周回する周回衛星である1番目の周回衛星が前記1番目の軌道面の最北端を通過するタイミングが、
    各軌道面組の3番目の軌道面で周回する周回衛星が前記3番目の軌道面の最北端から面内位相が120度ずれた地点を通過するタイミングと、
    各軌道面組の5番目の軌道面で周回する周回衛星が前記5番目の軌道面の最北端から面内位相が240度ずれた地点を通過するタイミングと、
    各軌道面組の4番目の軌道面で周回する周回衛星が前記4番目の軌道面の最南端を通過するタイミングと、
    各軌道面組の6番目の軌道面で周回する周回衛星が前記6番目の軌道面の最南端から面内位相が120度ずれた地点を通過するタイミングと、
    各軌道面組の2番目の軌道面で周回する周回衛星が前記2番目の軌道面の最南端から面内位相が240度ずれた地点を通過するタイミングと、同期される
    測位衛星システム。
  7. 前記周回衛星群を制御するための地上設備を備える
    請求項に記載の測位衛星システム。
  8. 各静止衛星または各準天頂衛星が基準クロック信号を発信し、
    各周回衛星が前記基準クロック信号を受信して時刻同期制御を行う
    請求項6または請求項7に記載の測位衛星システム。
  9. 請求項から請求項のいずれか1項に記載の測位衛星システムの周回衛星群を制御するための地上設備。
  10. 請求項から請求項のいずれか1項に記載の測位衛星システムで使用される周回衛星。
JP2020070097A 2020-04-08 2020-04-08 測位衛星システム、地上設備および周回衛星 Active JP7308784B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020070097A JP7308784B2 (ja) 2020-04-08 2020-04-08 測位衛星システム、地上設備および周回衛星

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020070097A JP7308784B2 (ja) 2020-04-08 2020-04-08 測位衛星システム、地上設備および周回衛星

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021167729A JP2021167729A (ja) 2021-10-21
JP7308784B2 true JP7308784B2 (ja) 2023-07-14

Family

ID=78079616

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020070097A Active JP7308784B2 (ja) 2020-04-08 2020-04-08 測位衛星システム、地上設備および周回衛星

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7308784B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002323552A (ja) 2001-04-27 2002-11-08 Mitsubishi Electric Corp 測位システム及び測位装置
US20180031708A1 (en) 2016-07-26 2018-02-01 European Space Agency Method and apparatus for determining a schedule for contact with a constellation of satellites

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2306827B (en) * 1995-10-24 2000-05-31 Int Mobile Satellite Org Satellite radiodetermination
JP3432709B2 (ja) * 1997-07-24 2003-08-04 宇宙開発事業団 測位通信複合型自律衛星コンステレーション

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002323552A (ja) 2001-04-27 2002-11-08 Mitsubishi Electric Corp 測位システム及び測位装置
US20180031708A1 (en) 2016-07-26 2018-02-01 European Space Agency Method and apparatus for determining a schedule for contact with a constellation of satellites

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
HENDERSON, Tom,"17.1.2 Low-earth-orbiting satellites",THE MANUAL (FORMERLY NOTES AND DOCUMENTATION) - THE VINT PROJECT [online],2011年11月05日,<URL: https://www.isi.edu/nsnam/ns/doc/node199.html >

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021167729A (ja) 2021-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
van den IJssel et al. Precise science orbits for the Swarm satellite constellation
CN102176030B (zh) 一种gps和glonass双系统组合模拟器及方法
CN101968542B (zh) 一种利用地球站对月球探测器进行跟踪的方法
CN103033188A (zh) 基于综合孔径观测的导航卫星自主时间同步方法
Cao et al. Mars Express tracking and orbit determination trials with Chinese VLBI network
Capuano et al. Gnss performances for meo, geo and heo
CN112731463B (zh) 一种联合gnss导航星座与接收机的同步模拟系统
JP7262369B2 (ja) 衛星コンステレーション
JP2024032957A (ja) ハイブリッドコンステレーション、ハイブリッドコンステレーション形成方法、衛星情報伝送システム、地上システム、ミッション衛星、および、地上設備
JP7308784B2 (ja) 測位衛星システム、地上設備および周回衛星
CN114286286A (zh) 时间同步方法、设备、介质及程序产品
JP7139089B2 (ja) 衛星コンステレーション、地上設備および人工衛星
Gong et al. In-flight performance assessment of the single-frequency GPS/BDS receiver for Yaogan-30 series satellites real-time navigation
US12103711B2 (en) Satellite constellation forming system, satellite constellation forming method, computer readable medium, and ground device
Kozorez et al. A solution of the navigation problem for autonomous insertion of payload into a geostationary orbit using a low-thrust engine
Ikari et al. An evaluation of solar radiation pressure models for QZS-1 precise orbit determination
Rayman The Deep Space 1 extended mission: challenges in preparing for an encounter with comet Borrelly
JP7270515B2 (ja) 衛星コンステレーション形成システム、衛星コンステレーション形成方法、衛星コンステレーション形成プログラム、および、地上装置
Titov Construction of a celestial coordinate reference frame from VLBI data
KR102233123B1 (ko) 소형 위성군을 위한 네비게이션 모듈 및 방법
KR20120071238A (ko) 지구 동기 위성을 이용한 범 지구 위성 항법 시스템
Gottzein et al. LION Navigator-GPS/Galileo Receiver for Spacecraft Navigation
WO2023032822A1 (ja) 測位方法、月測位システム、および、測位衛星
RU2492517C2 (ru) Способ формирования информационного пространственно-временного поля
Jianfeng et al. The application of MEMS GPS receiver in APOD precise orbit determination

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220613

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230315

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230411

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230520

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230606

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230704

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7308784

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150