JP2002323041A - 複列転がり軸受装置の予圧付与方法及び予圧付与装置 - Google Patents

複列転がり軸受装置の予圧付与方法及び予圧付与装置

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JP2002323041A JP2001128702A JP2001128702A JP2002323041A JP 2002323041 A JP2002323041 A JP 2002323041A JP 2001128702 A JP2001128702 A JP 2001128702A JP 2001128702 A JP2001128702 A JP 2001128702A JP 2002323041 A JP2002323041 A JP 2002323041A
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耕一 川上
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    • F16C19/02Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
    • F16C19/04Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly
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    • F16C19/54Systems consisting of a plurality of bearings with rolling friction

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  • Rolling Contact Bearings (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロストルクを正確に規制しつつ、複列玉軸受
装置1aの予圧付与作業の容易化と、予圧付与装置の構
造の簡略化とを図る。 【解決手段】 内筒15を保持する保持具11aと、内
輪6を軸方向に押圧する押し込み腕14aとを、それぞ
れ回転しない構造とする。予圧付与作業を行なう際、外
筒3及び外輪8、8を、この外筒3の外周面にノズル2
1から吹き付ける圧力流体により、或は電磁誘導コイル
により、非接触状態で回転させる。この回転の為の駆動
トルクは、上記ロストルクに一致させる。そして、上記
外筒3の回転が停止した状態で、上記押し込み腕14a
による上記内輪6の押し込み作業を終了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係る複列転がり軸
受装置の予圧付与方法及び予圧付与装置は、例えばフレ
キシブルディスクドライブ装置(FDD)、ハードディ
スクドライブ装置(HDD)、光ディスク記憶装置、レ
ーザビームプリンタ(LBP)、テープストリーマ、ビ
デオテープレコーダ(VTR)等に組み込むスピンドル
モータやIC(集積回路)の冷却ファン駆動用モータ、
或はHDDのスイングアームの基端部等、各種精密回転
部分に組み込んでこの回転部分を支承する、複列玉軸受
装置等の複列転がり軸受装置の予圧付与に伴う回転抵抗
(ロストルク)を適正範囲に納める為に利用する。
【0002】
【従来の技術】図5〜6は、上述した様な各種精密回転
部分に組み込んでこの回転部分を支承する、複列玉軸受
装置の1例として、特開平6−221326号公報に記
載されたものを示している。この公報に記載された複列
玉軸受装置1は、互いに同心に配置した、内側部材を構
成する軸2と外側部材を構成する外筒3とを、1対の玉
軸受4、4により、回転自在に組み合わせて成る。これ
ら各玉軸受4、4はそれぞれ、外周面に深溝型の内輪軌
道5を形成した、内側部材を構成する軌道部材である内
輪6と、内周面に深溝型の外輪軌道7を形成した、外側
部材を構成する外輪8と、上記内輪軌道5と上記外輪軌
道7との間に保持器9により保持した状態で転動自在に
設けた、それぞれが転動体である複数個の玉10、10
とから成る。そして、これら各玉軸受4、4を構成する
各外輪8、8を、それぞれ上記外筒3の内周面に内嵌固
定すると共に、上記各内輪6、6を、それぞれ上記軸2
の外周面に外嵌固定している。
【0003】又、上述の様に構成する複列玉軸受装置1
を使用する際には、この複列玉軸受装置1に必要な剛性
と回転精度とを確保する為に、上記各内輪6、6を互い
に近づけ合う方向に押圧する事で、上記各玉10、10
に所定の予圧を付与する。図示の例の場合、これら各玉
10、10への予圧の付与作業は、次の様にして行な
う。先ず、上記軸2の一端(図5の左端)部のを保持具
11に保持すると共に、上記外筒3の外周面に糸12の
一端側部分を巻き付けて固定する。そして、上記保持具
11により上記軸2を回転させ、この軸2と共に回転し
ようとする上記外筒3の回転抵抗(ロストルク)を、上
記糸12の他端に取り付けた荷重センサ13により測定
する。更に、この様にしてロストルクを測定しつつ、押
し込み腕14により一方(図5の右方)の内輪6の端面
を押圧する事で、この一方の内輪6を他方(図5の左
方)の内輪6に向け移動させる。そして、上記ロストル
クが予め設定した設定値にほぼ一致した状態で、上記押
し込み腕14を停止し、上記一方の内輪6の移動作業を
終了する。
【0004】上述の様な複列玉軸受装置1のロストルク
と予圧量との間に一定の関係がある事は従来から知られ
ている。従って、所定の予圧付与を行なうべき複列玉軸
受装置1と同じ構成を有し、且つ適正な予圧を付与され
た複列玉軸受装置のロストルクを予め測定しておけば、
上述の様に一方の内輪6の移動作業を終了した状態で、
上記各玉10、10に適正な予圧を付与できる。尚、上
記各内輪6、6は上記軸2に対し、接着固定、或は十分
な嵌合強度(予圧付与の反力でずれ動かない強度)を持
った締り嵌めにより固定する。上記各内輪6、6を上記
軸2に対し接着固定する場合には、接着剤が固化するま
で、上記押し込み腕14により上記一方の内輪6を、上
記適正な予圧に相当する荷重で押圧し続ける。
【0005】複列玉軸受装置に所望の予圧を付与する為
に、この複列玉軸受装置の共振周波数を利用する事に関
しても、前記特開平6−221326号公報等に記載さ
れて従来から知られており、更に実際に工業的に実施さ
れている。即ち、複列玉軸受装置等の複列転がり軸受装
置の予圧と共振周波数との間には密接な関係がある事が
知られている。そこで、所望の予圧を付与された複列転
がり軸受装置の共振周波数を予め測定して基準周波数を
求めておく。そして、新たに別の複列転がり軸受装置に
予圧付与を行なう際に、当該複列転がり軸受装置の共振
周波数を測定しつつ内輪を軸方向に移動させ、この共振
周波数が上記基準周波数に一致した状態でこの内輪の軸
方向移動を停止すれば、上記別の複列転がり軸受装置に
所望の予圧付与を行なえる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の特開平6−22
1326号公報に記載された複列玉軸受装置の予圧付与
方法及び予圧付与装置の場合には、次の様な改良すべき
点がある。先ず、図6に示す様にロストルクを測定する
方法の場合には、予圧付与を行なう複列玉軸受装置1毎
に、この複列玉軸受装置1を構成する外筒3の外周面に
糸12の一端側部分を巻き付ける必要がある。ところ
が、HDD等に組み込む上記複列玉軸受装置1は小さい
為、上述の様に外筒3の外周面に糸12の一端側部分を
巻き付ける作業は面倒である。この為、所望の予圧付与
作業を容易に行なう事ができず、特に、多数の複列玉軸
受装置1の予圧付与を行なう場合に、この予圧付与作業
の能率化を図る事が難しい。
【0007】又、上述した様な従来の予圧付与方法及び
予圧付与装置の場合には、内側部材である軸2及び内輪
6、6を回転させる為、この軸2を保持する保持具1
1、並びに、一方の内輪6を押圧する為の押し込み腕1
4も、上記軸2及び内輪6、6と共に回転させる必要が
ある。この為、これら保持具11及び押し込み腕14を
含んで構成する装置の構造が複雑になる。
【0008】これに対して、複列転がり軸受装置の共振
周波数を測定してこの複列転がり軸受装置の予圧を求め
る方法の場合には、予圧付与作業を容易に行なえて予圧
を付与した複列転がり軸受装置の製造作業の能率化を図
れる反面、予圧付与の精度がロストルク測定に基づくも
のに比べて劣る。特に、近年、情報機器や音響機器の回
転支持部に組み込む様な小型の複列転がり軸受ユニット
には、予圧の値そのものよりも、予圧付与に伴うロスト
ルクの大きさを適正範囲内に納める事が求められてい
る。この様な場合、上記複列転がり軸受ユニットの予圧
付与時に、上記ロストルクを直接測定する事が好まし
い。本発明の複列転がり軸受装置の予圧付与方法及び予
圧付与装置は、上述の様な事情に鑑みて発明したもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の複列転がり軸受
装置の予圧付与方法及び予圧付与装置により所望の予圧
付与を行なう、複列玉軸受装置等の複列転がり軸受装置
は、例えば前述の図5〜6に示した複列玉軸受装置1等
の複列転がり軸受装置と同様、内側部材と、この内側部
材の外周面に互いに間隔をあけて設けた1対の内輪軌道
と、この内側部材の周囲にこの内側部材と同心に配置し
た外側部材と、この外側部材の内周面で上記各内輪軌道
と対向する位置に設けた1対の外輪軌道と、これら各外
輪軌道と上記各内輪軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転
動自在に設けた転動体とを備える。そして、上記内側部
材を構成する為その外周面に上記内輪軌道を形成した軌
道部材を、この内輪軌道と他の内輪軌道との間隔を狭く
すべく軸方向に関して移動させる事により、上記各転動
体に予圧を付与する様に構成している。
【0010】この様な複列転がり軸受装置を構成する上
記各転動体に所望の予圧を付与する際に、請求項1に記
載した予圧付与方法では、この所望の予圧に見合う上記
複列転がり軸受装置のロストルクに見合う駆動トルクを
上記外側部材に、非接触状態で付与する。そして、この
駆動トルクに基づいてこの外側部材を回転させつつ上記
軌道部材を軸方向に関して移動させ、この外側部材の回
転が停止した状態で上記軌道部材の軸方向に関する移動
作業を終了(停止)する。
【0011】又、請求項2に記載した予圧付与方法で
は、所望の予圧に見合う上記複列転がり軸受装置のロス
トルクを上回る所定の駆動トルクを上記外側部材に、非
接触状態で付与する。そして、この駆動トルクに基づい
てこの外側部材を回転させつつ上記軌道部材を軸方向に
関して移動させ、この外側部材の回転速度が上記所望の
予圧に見合うロストルクに対応する回転速度になった状
態で、上記軌道部材の軸方向に関する移動作業を終了
(停止)する。
【0012】この場合に好ましくは、請求項3に記載し
た様に、上記複列転がり軸受装置を加振すると共にこの
複列転がり軸受の外筒の振動を検出しつつ軌道部材を軸
方向に移動させる。そして、この外筒の共振周波数のピ
ークが出現した後、上記軌道部材を軸方向に移動させる
速度を遅くする。尚、上記共振周波数を測定する間は、
上記駆動手段による上記外側部材の回転駆動は必ずしも
行なう必要はない。この外側部材が回転している状態で
も上記共振周波数の測定を行なえるのであれば、この外
側部材を回転させつつこの共振周波数の測定を行なう。
これに対して、この外側部材が回転している状態では上
記共振周波数の測定を行ないにくいのであれば、共振周
波数の測定を行なっている間は、この外側部材は停止し
たままの状態とする。
【0013】又、請求項4に記載した複列転がり軸受装
置の予圧付与装置は、内側部材を静止状態のまま保持す
る為の保持手段と、軌道部材を軸方向に関して移動させ
るべく、この軌道部材に軸方向に関する力を付与する軸
力付与手段と、外側部材を非接触状態のまま回転駆動す
る駆動手段とを備える。そして、好ましくは、請求項5
に記載した様に、内側部材及び軌道部材を介して複列転
がり軸受ユニットを加振する加振手段と、この加振手段
による加振に基づく外側部材の振動を検出する振動セン
サと、この振動センサの検出信号により上記複列転がり
軸受ユニットの共振周波数を求める演算器とを備える。
又、上記駆動手段としては、請求項6に記載した様に、
外側部材の外周面に対し圧力流体を、この外側部材の直
径方向に対し傾斜した方向に吹き付けるノズル、或は請
求項7に記載した様に、導電材製の外側部材の周囲に緩
く外嵌される電磁誘導コイルを使用する。
【0014】
【作用】上述の様に構成する本発明の複列転がり軸受装
置の予圧付与方法及び予圧付与装置によれば、複列転が
り軸受装置の予圧付与に伴うロストルクを適正範囲内に
正確に納める作業を容易に行なえる。又、請求項3に記
載した様に、共振周波数測定による予圧測定と併用すれ
ば、初期段階で軌道部材の移動を迅速に行なって、所望
のロストルクを得る為の予圧付与作業の能率化を図る事
ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1〜2は、請求項1、3〜6に
対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。
本発明の複列転がり軸受装置の予圧付与方法及び予圧付
与装置により予圧を付与する複列転がり軸受装置の1種
である複列玉軸受装置1aは、互いに同心に配置した、
内側部材を構成する内筒15と外側部材を構成する外筒
3とを、1対の玉軸受4、4により、回転自在に組み合
わせて成る。これら各玉軸受4、4はそれぞれ、外周面
に深溝型の内輪軌道5を形成した、内側部材を構成する
軌道部材である内輪6と、内周面に深溝型の外輪軌道7
を形成した、外側部材を構成する外輪8と、上記内輪軌
道5と上記外輪軌道7との間に保持器9により保持した
状態で転動自在に設けた、それぞれが転動体である複数
個の玉10、10とから成る。そして、これら各玉軸受
4、4を構成する各外輪8、8を、それぞれ上記外筒3
の内周面に内嵌固定すると共に、上記各内輪6、6を、
それぞれ上記内筒15の外周面に外嵌固定している。
尚、本発明を実施する場合に、内側部材の外周面に形成
する1対の内輪軌道5、5のうちの一方の内輪軌道5の
みを内輪6の外周面に形成し、他方の内輪軌道5を上記
内筒15の外周面に直接形成する事もできる。又、1対
の外輪軌道7、7に関しては、何れも外筒3の内周面に
直接形成する事もできる。更に、本発明は、予圧を付与
する複列転がり軸受装置であれば、複列玉軸受装置に限
らず、複列円すいころ軸受ユニットで実施する事もでき
る。
【0016】予圧付与を行なうべき上記複列玉軸受装置
1aを構成する内側部材である、中空円筒状の内筒15
は、保持手段である保持具11aにより、静止状態のま
ま保持している。又、この内筒15に外嵌した、それぞ
れが内側部材を構成する軌道部材である、1対の内輪
6、6のうちの一方(図1の上方)の内輪6の上端面
に、軸力付与手段である押し込み腕14aの先端面を突
き当てている。そして、この押し込み腕14aにより上
記一方の内輪6の上端面を押圧し、この一方の内輪6を
他方(図1の下方)の内輪6に向け移動させる事で、上
記複列玉軸受装置1aを構成する複数個の玉10、10
に予圧を付与自在としている。
【0017】上記保持具11aは図示を省略した支持台
の上面に、荷重センサ16と、加振手段である圧電素子
17aとを介して、鉛直方向に支持している。これに対
して、上記押し込み腕14aは送り装置のヘッド18の
下面に、やはり加振手段である圧電素子17bを介し
て、上記保持具11aと同心に支持している。これら1
対の圧電素子17a、17bは同じ仕様のものを使用
し、互いの位相を180度異ならせている。従って、一
方の圧電素子17a(又は17b)が上記複列玉軸受装
置1aを所定のストローク分押す場合には、他方の圧電
素子17b(又は17a)がこのストローク分引っ込
む。従って、アキシアル方向の振動が予圧を増大させる
力として作用する事はない。この様な1対の圧電素子1
7a、17bは、通電に伴って上記複列玉軸受装置1a
を上下方向に細かく往復変位させる(加振する)。この
様にして加振される複列玉軸受装置1aの共振周波数を
測定自在とすべく、前記外筒3の上端面には、振動セン
サ19の測定子20の先端部を当接させている。この振
動センサ19の検出信号は、図示しない演算器に送り、
この演算器によって、上記複列玉軸受ユニット1aの共
振周波数を算出自在としている。
【0018】又、上記複列玉軸受装置1aを構成する外
側部材である外筒3の外周面の近傍には、駆動手段を構
成するノズル21を配置している。このノズル21は、
図2に示す様に、上記外筒3の直径方向に対し傾斜した
方向に配置されており、この外筒3の外周面に対し圧縮
空気等の圧力流体を、この外筒3の直径方向に対し傾斜
した方向(直径方向と接線方向との中間の方向)に吹き
付ける。そして、上記圧力流体の動圧に基づいて上記外
筒3に、回転方向の駆動トルクを付与する。本例の場
合、この様に圧力流体の吹き付けに基づいて上記外筒3
に付与する駆動トルクを、上記複列玉軸受装置1aに適
正な予圧を付与した状態での、この複列玉軸受装置1a
のロストルクに一致させている。尚、上記駆動トルクの
大きさは、上記ノズル21の傾斜角度やこのノズル21
から吹き出す圧力流体の流速、流量を変える事により調
節自在である。
【0019】上記複列玉軸受装置1aのロストルクを所
定値以下に抑えつつ、この複列玉軸受装置1aを構成す
る前記各玉10、10に予圧を付与する場合には、上記
ノズル21から圧力流体を吹き出して、上記外筒3を回
転させる。そして、上記1対の圧電素子17a、17b
により上記複列玉軸受1aを加振しつつ、前記押し込み
腕14aにより前記一方の内輪6を他方の内輪6に向け
移動させる。この移動の速度は、予圧付与作業の初期段
階では比較的速くする。この移動が進むと、上記複列玉
軸受装置1aを構成する複数個の玉10、10の転動面
と内輪軌道5、5及び外輪軌道7、7とが接触し始め
る。この結果、共振周波数のピークが出現(表出)する
ので、このピークが出現したならば、、上記押し込み腕
14aの移動速度を遅くする。この状態では、上記外筒
3は、未だ上記ノズル21から吹き出す圧力流体により
回転した状態のままである。
【0020】そして、上記押し込み腕14aにより上記
一方の内輪6を他方の内輪6に向けゆっくりと移動させ
つつ、CCDカメラと画像処理装置とを組み込んだ回転
監視装置により上記外筒3の回転状態を観察する。そし
て、この外筒3の回転が停止した状態で、上記押し込み
腕14aによる上記一方の内輪6の押し込み作業を終了
する。上記ノズル21から吹き出す圧力流体による駆動
トルクは、前述した様に所望のロストルクと一致してい
るので、上記一方の内輪6をゆっくりと移動させつつ、
上記外筒3の回転が停止した瞬間にこの移動を停止すれ
ば、上記複列玉軸受装置1aのロストルクを上記所望値
に設定できる。
【0021】尚、本発明を実施する場合に、前記振動セ
ンサ19の測定子20と上記外筒3の端面との当接部の
滑り摩擦は僅少であるから、この値を無視しても、上記
ロストルクの値を実用上問題ない程度に設定できる。む
しろ、上記滑り摩擦の値を僅少に抑える代わりにこの値
を無視する事が、適正なロストルク設定を行なう面から
適切な場合もある。即ち、上記駆動トルクと上記所望の
ロストルクとを一致させ、上記外筒3の回転が停止した
瞬間に(時間的遅れを全く生じる事なく)上記一方の内
輪6の移動を停止したと仮定すれば、実際に設定される
ロストルクは上記滑り摩擦の値に対応する分だけ小さく
なる。但し、上記外筒3の回転が停止した瞬間から上記
一方の内輪6の移動を停止するまでの間の時間的遅れを
完全に0にする事は不可能である為、上述の様に滑り摩
擦の値を僅少に抑える代わりにこの値を無視する事で、
上記時間的遅れ分を補償できる。更には、上記外筒3の
振動を、レーザドップラ式等の非接触式の振動計により
測定自在とする代わりに、上記駆動トルクを上記ロスト
ルクよりも少し(上記時間的遅れに対応する分だけ)小
さくする事もできる。
【0022】次に、図3〜4は、請求項1、3、4、
5、7に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示し
ている。本例の場合には、複列玉軸受ユニット1aを構
成する外筒3を非接触状態で回転駆動する駆動手段とし
て、電磁誘導コイル22を使用している。上記複列玉軸
受ユニット1aへの予圧付与作業を行なう際には、この
電磁誘導コイル22を、ステンレス鋼等の導電製の材料
により造られた上記外筒3に緩く(ラジアル隙間を介在
させた状態で)外嵌する。そして、上記電磁誘導コイル
22に設定電圧を印加して回転磁界を付与する事により
上記外筒3を所定の(上記複列玉軸受ユニット1aに設
定すべきロストルクに一致する)駆動トルクで回転駆動
しつつ、押し込み腕14aにより一方の内輪6を押圧す
る、予圧付与作業を行なう。駆動手段がノズル21(図
1〜2)から電磁誘導コイル22に変わった以外の構成
及び作用は、上述した第1例の場合と同様であるから、
同等部分には同一符号を付して重複する説明を省略す
る。
【0023】尚、以上の説明は、上記複列玉軸受ユニッ
ト1aに所定の予圧付与が行なわれ、この複列玉軸受ユ
ニット1aのロストルクがこの所定の予圧に見合うもの
になった場合に、上記外筒3の停止を検出して、上記一
方の内輪6の移動を終了する場合に就いて説明した。こ
れに対して、請求項2に記載した様に、上記駆動トルク
を上記ロストルクよりも少し大きくし、予圧付与に基づ
くロストルク上昇により上記外筒3の回転速度が低下し
た事を検出して、上記一方の内輪6の移動を終了させる
事もできる。即ち、この場合にには、所望の予圧に見合
う上記複列転がり軸受装置1aのロストルクを上回る所
定の駆動トルクを外側部材である上記外筒3に、非接触
状態で付与する事により、この外筒3を回転させつつ軌
道部材である上記一方の内輪6を軸方向に関して移動さ
せる。そして、上記外筒3の回転速度が上記所望の予圧
に見合うロストルクに対応する回転速度になった状態
で、上記一方の内輪6の軸方向に関する移動作業を終了
する。この様に、ロストルクによる上記外筒3の回転速
度の低下を検出する事により、この外筒3の停止を検出
する場合に比べて、回転状態検出のレンジを大きくでき
て、上記複列玉軸受ユニット1aのロストルクの管理を
より厳密に行なえる。
【0024】
【発明の効果】本発明の複列転がり軸受装置の予圧付与
方法及び予圧付与装置は、以上に述べた様に構成され作
用する為、予圧付与作業を容易にしかもロストルクを正
確に規制した状態で行なえる。この結果、多数の複列転
がり軸受装置の予圧付与を行なう場合に、この予圧付与
作業の能率化を図れる。又、内側部材を保持する保持手
段と軌道部材に軸方向の力を付与する軸力付与手段との
構造を、それぞれ簡単にできて、設備費の低減も図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を、一部を切断し
た状態で示す側面図。
【図2】一部を省略して示す、図1の上方から見た図。
【図3】本発明の実施の形態の第2例を、一部を切断し
た状態で示す側面図。
【図4】一部を省略して示す、図3の上方から見た図。
【図5】従来技術の1例を示す半部断面図。
【図6】図5の側方から見た図。
【符号の説明】
1、1a 複列玉軸受装置 2 軸 3 外筒 4 玉軸受 5 内輪軌道 6 内輪 7 外輪軌道 8 外輪 9 保持器 10 玉 11、11a 保持具 12 糸 13 荷重センサ 14、14a 押し込み腕 15 内筒 16 荷重センサ 17a、17b 圧電素子 18 ヘッド 19 振動センサ 20 測定子 21 ノズル 22 電磁誘導コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J012 AB04 BB03 FB10 HB01 HB02 3J017 HA02 HA04 3J101 AA02 AA32 AA43 AA54 AA62 BA64 FA41 FA44 GA53

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側部材と、この内側部材の外周面に互
    いに間隔をあけて設けた1対の内輪軌道と、この内側部
    材の周囲にこの内側部材と同心に配置した外側部材と、
    この外側部材の内周面で上記各内輪軌道と対向する位置
    に設けた1対の外輪軌道と、これら各外輪軌道と上記各
    内輪軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けた
    転動体とを備えた複列転がり軸受装置に関し、上記内側
    部材を構成する為その外周面に内輪軌道を形成した軌道
    部材を、この内輪軌道と他の内輪軌道との間隔を狭くす
    る方向に軸方向に関して移動させる事により、上記各転
    動体に所望の予圧を付与する際に、この所望の予圧に見
    合う上記複列転がり軸受装置のロストルクに相当する駆
    動トルクを上記外側部材に、非接触状態で付与する事に
    より、この外側部材を回転させつつ上記軌道部材を軸方
    向に関して移動させ、この外側部材の回転が停止した状
    態で上記軌道部材の軸方向に関する移動作業を終了す
    る、複列転がり軸受装置の予圧付与方法。
  2. 【請求項2】 内側部材と、この内側部材の外周面に互
    いに間隔をあけて設けた1対の内輪軌道と、この内側部
    材の周囲にこの内側部材と同心に配置した外側部材と、
    この外側部材の内周面で上記各内輪軌道と対向する位置
    に設けた1対の外輪軌道と、これら各外輪軌道と上記各
    内輪軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けた
    転動体とを備えた複列転がり軸受装置に関し、上記内側
    部材を構成する為その外周面に内輪軌道を形成した軌道
    部材を、この内輪軌道と他の内輪軌道との間隔を狭くす
    る方向に軸方向に関して移動させる事により、上記各転
    動体に所望の予圧を付与する際に、この所望の予圧に見
    合う上記複列転がり軸受装置のロストルクを上回る所定
    の駆動トルクを上記外側部材に、非接触状態で付与する
    事により、この外側部材を回転させつつ上記軌道部材を
    軸方向に関して移動させ、この外側部材の回転速度が上
    記所望の予圧に見合うロストルクに対応する回転速度に
    なった状態で上記軌道部材の軸方向に関する移動作業を
    終了する、複列転がり軸受装置の予圧付与方法。
  3. 【請求項3】 複列転がり軸受装置を加振すると共にこ
    の複列転がり軸受の外筒の振動を検出しつつ軌道部材を
    軸方向に移動させ、この外筒の共振周波数のピークが出
    現した後、上記軌道部材を軸方向に移動させる速度を遅
    くする、請求項1〜2の何れかに記載した複列転がり軸
    受装置の予圧付与方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載した複列転
    がり軸受装置の予圧付与方法を実施する為の予圧付与装
    置であって、内側部材を静止状態のまま保持する為の保
    持手段と、軌道部材を軸方向に関して移動させるべく、
    この軌道部材に軸方向に関する力を付与する軸力付与手
    段と、外側部材を非接触状態のまま回転駆動する駆動手
    段とを備えた複列転がり軸受装置の予圧付与装置。
  5. 【請求項5】 内側部材及び軌道部材を介して複列転が
    り軸受ユニットを加振する加振手段と、この加振手段に
    よる加振に基づく外側部材の振動を検出する振動センサ
    と、この振動センサの検出信号により上記複列転がり軸
    受ユニットの共振周波数を求める演算器とを備えた、請
    求項4に記載した複列転がり軸受装置の予圧付与装置。
  6. 【請求項6】 駆動手段が、外側部材の外周面に対し圧
    力流体を、この外側部材の直径方向に対し傾斜した方向
    に吹き付けるノズルである、請求項4又は請求項5に記
    載した複列転がり軸受装置の予圧付与装置。
  7. 【請求項7】 駆動手段が、導電材製の外側部材の周囲
    に緩く外嵌される電磁誘導コイルである、請求項4又は
    請求項5に記載した複列転がり軸受装置の予圧付与装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101943216A (zh) * 2010-09-20 2011-01-12 宁波惠联自动化设备有限公司 轴承合套仪的套圈上料装置
CN102943818B (zh) * 2012-10-30 2017-06-27 无锡双益精密机械有限公司 轴承的撮合结构
CN113685434A (zh) * 2021-08-24 2021-11-23 洛阳轴承研究所有限公司 一种配对轴承预紧力的控制方法及测量仪

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